城之内 「 |
大丈夫かぁぁ、御伽ぃ!!」 |
遊戯 「 |
御伽くん!!」 |
蛭谷 「 |
クク… 仲間思いだな…城之内よ。 安心しろ。気絶はしているが、死んではいない。」 |
城之内 「 |
…なら、そこをどきやがれ!」 |
蛭谷 「 |
駄目だ。御伽は、オレに負けた…。 ゲームに負けた奴は罰ゲームを受けるのが、世の常だろう。」 |
城之内 「 |
罰ゲームだと!」 |
蛭谷 「 |
フフフ…安心しな、城之内! お前がうまく勝ちさえすれば、何も起こらないぜぇぇ。」 |
城之内 「 |
!? どういうことだよ!」 |
蛭谷 「 |
決勝戦は10分後だったな…。 それまで、こいつは預かっておく。」 |
蛭谷 「 |
そして…お前の後ろにいる本田とやらもだ!」 |
城之内 「 |
何ぃぃ!」 |
本田 「 |
うぐっ!」 |
蛭谷の子分 「 |
へへへ…隙だらけだったぜ…」 |
城之内 「 |
ほ、本田ぁぁ!」 |
蛭谷 「 |
安心しろ城之内。 少しの間預かるだけだ。」 |
城之内 「 |
て、てめぇ…許せねぇ! 今ここでぶっ飛ばす!」 |
蛭谷 「 |
…それは賢明な判断ではないな。 パズルのことを忘れたのではないだろう。」 |
城之内 「 |
く!」 |
蛭谷 「 |
まあ、決勝戦を楽しみにしているんだな、城之内。 最高の舞台を用意しているぜ!」 |
城之内 「 |
ちくしょう! 蛭谷の奴…何考えてやがる!」 |
杏子 「 |
……。 でも、うまく勝ちさえすれば何も起こらない…って言ってたのが気になるわ…」 |
城之内 「 |
ケッ、そんなのデタラメに決まってらあ! だいたい、すでに本田ブン殴ってんじゃあねぇか!」 |
杏子 「 |
でも、蛭谷にとって、本田を殴ったことが、何もしてないうちに入るんなら…… この後もっと酷いことが……」 |
遊戯 「 |
……」 |
城之内 「 |
くそっ! 奴ならやりかねねぇ! そういや奴は以前オレ達にも……」 |
遊戯 「 |
みんな! 今は決勝で勝つことを考えようよ! 勝ちさえすれば…きっと…!」 |
城之内 「 |
だがなぁ遊戯、奴は……」 |
城之内 「 |
……」 |
城之内 「 |
…そうだな。ウダウダ言ってもしょうがねぇよな! よーし、気合入れて神をぶっ飛ばすぜ!」 |
杏子 「 |
…ぶっ飛ばすって言ったって、そう簡単にはいかないわよ!」 |
城之内 「 |
ンなこと分かってるぜ! でもな、オレにだって勝てる見込みはあるぜ!」 |
城之内 ( |
…お前のおかげなんだけどな……杏子!) |
城之内 「 |
さーて、そろそろ時間だな! デュエルフィールドに行くとするか…!」 |
遊戯 「 |
あ、待って! 城之内くん!」 |
城之内 「 |
遊戯?」 |
遊戯 「 |
実は…ボクがこの大会で、城之内くんと闘うことになっていたら… これを返したいと思ってたんだ…!」 |
城之内 「 |
え? こ、これは…『真紅眼の黒竜』! だが、デッキは奴に取られたはずじゃあ…」 |
遊戯 「 |
うん、デッキとは別に持っていたから…」 |
城之内 「 |
で、でも、これを受け取って…いいのか? オレはまだ……」 |
杏子 「 |
城之内! 背負ったものが大きいほど強くなれるんでしょ!」 |
遊戯 「 |
うん、絶対に…城之内くんには勝って欲しいんだ!」 |
城之内 「 |
…へ、そうだったな! ありがとよ遊戯…! オレは絶対勝つぜ!」 |
遊戯 「 |
うん! 応援してるよ!」 |
城之内 「 |
じゃあ、行ってくるぜ!」 |
蛭谷 「 |
処刑準備は完了したか?」 |
子分 「 |
へい、蛭谷さん。 完璧ですぜ…」 |
蛭谷 「 |
じゃあ、そろそろ決勝戦に行くとするか…。 今度こそオレが上だという事を思い知らせてやる!」 |
審判 「 |
それでは、只今から決勝戦を開始する!」 |
城之内 「 |
てめえのお望みどおり決勝戦まで来たやったぜ…。 だが、本田と御伽はどうしたぁ!」 |
蛭谷 「 |
フフ。奴らはこの決勝戦を盛り上げるために使わせてもらう。 あれを見な!」 |
城之内 「 |
!!」 |
蛭谷 「 |
奴らには決勝戦の間、『はりつけ』になってもらう。 お前がオレに『無傷』で勝てば何も起こらない。」 |
城之内 「 |
無傷で勝てば…だと!」 |
蛭谷 「 |
そう…。お前のライフポイントが減るたびにこいつらには、罰を受けてもらう。 スタンガンの電流地獄をな!」 |
蛭谷 「 |
お前のライフが3000以下になれば本田が… 2000以下になれば花咲が… 1000以下になれば御伽が… 電流を浴びることになるぜぇぇ。」 |
城之内 「 |
何! 花咲だと!」 |
蛭谷 「 |
おっと! オレの手下が陰になって見えなかったようだな。 ほら、どいてやれ!」 |
城之内 「 |
花咲!」 |
花咲 「 |
城之内くん…すみません、ボク捕まっちゃいまし…」 |
蛭谷の子分 「 |
ぐだぐだうっせえよ!」 |
花咲 「 |
ぐぅぅ!」 |
城之内 「 |
花咲!」 |
城之内 「 |
――蛭谷ぃぃ! お前だけは絶対に許さねぇ!」 |
蛭谷 「 |
そうだ。その威嚇するような目がいいぜぇ、城之内! ククク… 処刑ゲーム開始だ!」 |
城之内&蛭谷 「 |
デュエル!」 |
蛭谷 「 |
オレの先攻だ。ドロー!」 |
蛭谷 「 |
オレはこいつを召喚する! クィーンズ・ナイト守備表示!」 |
蛭谷 「 |
さらに、カードを1枚伏せてターンエンドだ。」 |
城之内 「 |
オレのターン! ドロー!」 |
城之内 ( |
クィーンズ・ナイトの守備力は1600。 ならば…) |
城之内 「 |
このカードで勝負だ! 漆黒の豹戦士パンサーウォリアー召喚!」 |
城之内 「 |
攻撃力2000、こいつがてめえのモンスターを葬るぜ!」 |
蛭谷 「 |
……」 |
城之内 「 |
パンサーウォリアー、クィーンズ・ナイトに攻撃だ!」 |
蛭谷 「 |
フフフ、罠カード発動! 六芒星の呪縛!」 |
城之内 「 |
く! パンサーウォリアーが呪縛を受けちまった!」 |
蛭谷 「 |
攻撃は無効になり、さらに攻撃力も下がるぜぇ。」 |
城之内 「 |
く、くそ! カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」 |
蛭谷 「 |
オレのターン、ドロー!」 |
蛭谷 「 |
来た来た来たぁぁ! 神が来たぜぇぇ!」 |
城之内 「 |
へっ…! そんなこと言ったって神には生け贄3体必要なはずだぜ! そう簡単に場に出させてたまるかよ!」 |
蛭谷 「 |
ククク。城之内。だが、お前はこのターン地獄を見る。」 |
城之内 「 |
……!! まさか、あのカードもすでに…!」 |
蛭谷 「 |
そう。勘がいいな城之内。 オレは手札より『ビッグバン・バトル・フィールド』を発動!」 |
蛭谷 「 |
さっきの闘いを見ていたから分かるハズだ、城之内。 このカードによって、神への生け贄は1体で済むことをな。」 |
城之内 「 |
2ターン目にして…神を召喚するだと!」 |
蛭谷 「 |
お前は、オレと対等…いやそれ以上の気でいるだろうが、 今日こそオレの方が格上であることを思い知らせてやる!」 |
蛭谷 「 |
クィーンズ・ナイトを生け贄に捧げ―― オシリスの天空竜召喚!」 |
杏子 「 |
そ、そんな! こんな早く神が召喚されるなんて!」 |
遊戯 「 |
それに今、城之内くんのフィールドは…!」 |
|
蛭谷 「 |
フフフ。死ね、城之内のモンスター! オシリスの天空竜の攻撃――サンダー・フォース!」 |
城之内 ( |
くそ! 今のオレの伏せカードでは対抗できない!) |
城之内 「 |
ぐあああ!!」 |
城之内 「 |
…はぁ、はぁ。いきなり神が出てくるとは…!」 |
蛭谷 「 |
フフフ。城之内。お前、特別ルールを忘れてないかぁ!? お前のライフは3000を切った。 1人目の処刑のスイッチが入るぜ!」 |
城之内 「 |
しまった!」 |
蛭谷 「 |
本田にスタンガン攻撃を仕掛けろ!」 |
城之内 「 |
本田ぁぁ!!」 |
本田 「 |
城之内…オレのことは気にす…」 |
本田 「 |
ぐわああぁぁ!」 |
蛭谷 「 |
――本田の処刑が開始された。 オレに勝たない限り、本田はこのままずっと電流地獄だ。 ホラ、親友が殺られちゃ困るだろぉ? …なら、早くオレを倒してみろ! 出来るモンならなぁぁ!!」 |
城之内 「 |
くそおおぉぉぉ!!」 |