城之内 「 |
御伽、次はいよいよ蛭谷とだな…」 |
御伽 「 |
ああ。オレは必ずここで勝つ…。 遊戯のパズルは必ず取り返して見せるさ!」 |
遊戯 「 |
うん…!」 |
本田 「 |
ああ、応援してるぜ、御伽!」 |
審判 「 |
それでは準決勝第2回戦を開始する!」 |
御伽 「 |
必ず、お前に勝つ…蛭谷!」 |
蛭谷 「 |
フフフ。 今のオレは無敵だ。貴様ごときが勝てるハズはない!」 |
御伽 「 |
だが、今やお前のデッキは魂の抜け殻…。 オレに十分勝機はあるぜ!」 |
蛭谷 「 |
なら、やってみなぁ!」 |
御伽&蛭谷 「 |
デュエル!」 |
蛭谷 「 |
オレの先攻だ…。」 |
蛭谷 「 |
オレはマグネット・ウォリアー・γを攻撃表示で召喚。 ターンエンドだ。」 |
御伽 「 |
オレのターン!」 |
御伽 「 |
オレはこのモンスターを召喚する… ――マハー・ヴァイロ召喚!」 |
遊戯 「 |
マグネット・ウォリアー・γの攻撃力1500に対して、 御伽くんのマハー・ヴァイロの攻撃力は1550…!」 |
本田 「 |
よし、そんなモンスターブッ倒せ、御伽!」 |
御伽 ( |
…ただ、倒すだけじゃないさ!) |
御伽 「 |
オレはさらに――『閃光の双剣−トライス』をマハー・ヴァイロに装備させる!」 |
蛭谷 「 |
閃光の双剣…だと!」 |
御伽 「 |
この双剣は閃光のように攻撃することが出来る…。 その速さで、1回のバトルフェイズに2回攻撃が可能になるんだ!」 |
蛭谷 「 |
なに!」 |
|
本田 「 |
今攻撃すれば、蛭谷のモンスターを葬るだけじゃなく―― 蛭谷に直接攻撃が出来る…!」 |
城之内 「 |
1ターン目から御伽の断然有利ってワケか!」 |
本田 「 |
よし! 行けぇぇ御伽!」 |
御伽 「 |
マハー・ヴァイロで2回攻撃を仕掛ける!」 |
蛭谷 「 |
く… オレのモンスターが殺られた…!」 |
御伽 「 |
さらに攻撃!」 |
蛭谷 「 |
ぐあ…!」 |
御伽 「 |
これで、1ターン目からお前のライフは半分近く削られた…! 蛭谷… 抜け殻のデッキじゃ、オレには勝てないよ! ――オレのターンはこれで終了だ!」 |
蛭谷 「 |
オレのターン…」 |
蛭谷 「 |
オレはバフォメットを守備表示で召喚…。 さらに、リバースカードを2枚セットし――ターンを終える。」 |
御伽 「 |
オレのターン、ドロー!」 |
|
御伽 「 |
バフォメットの守備力は1800。今のマハー・ヴァイロじゃ倒せない…。 だが、このカードで攻撃力を上げる! 装備魔法『ブラック・ペンダント』発動!」 |
蛭谷 「 |
攻撃力2550だと…!」 |
御伽 「 |
さらに2回攻撃も出来ることも忘れてもらっちゃ困るぜ! マハー・ヴァイロ! バフォメットに1回目の攻撃だ!」 |
御伽 「 |
バフォメット撃破!」 |
蛭谷 「 |
…だが、この瞬間リバースカードを発動させる。 罠カード『魂の綱』発動!」 |
御伽 「 |
魂の綱…そのカードは、デッキから4ツ星モンスターを特殊召喚出来る罠カード…!」 |
蛭谷 「 |
――まぁ…ライフを1000払わなければならないがな。」 |
蛭谷 「 |
オレはこのカードで、ビッグ・シールド・ガードナーを特殊召喚だ…」 |
|
御伽 ( |
守備力2600…。オレのマハー・ヴァイロでは倒せない…) |
御伽 「 |
仕方ない…。 オレはルーレットボマーを守備表示で召喚し、ターンエンドだ!」 |
蛭谷 「 |
オレのターン…ドロー!」 |
蛭谷 ( |
フフフ。 このカードを待ってたぜ…) |
蛭谷 「 |
オレは手札からこのカードを発動させる!」 |
ビッグバン・バトル・フィールド 【フィールド魔法カード】 お互いのプレイヤーの手札にある モンスターのレベルは半分になる |
御伽 「 |
ビッグバン・バトル・フィールド! このカードは、モンスターのレベルを半分にすることで、 上級モンスターを生け贄なしで出せる魔法カード!」 |
城之内 「 |
あ、あんなカード、遊戯、持ってたのか!?」 |
遊戯 「 |
うん…。 このあいだ手に入れたカードだよ…」 |
本田 「 |
あのカードがあれば、8ツ星モンスターといえど、生け贄は不要! 御伽のヤツ、相当不利になるぜ!」 |
杏子 「 |
…でも、ビッグバン・バトル・フィールドはフィールド全体に効果を及ぼすんでしょ? 御伽くんだって、生け贄なしで上級モンスターを召喚できるハズよ?」 |
遊戯 「 |
うん…それでも、先に攻撃を仕掛けられるのは、蛭谷から…。 蛭谷の方が有利だよ!」 |
蛭谷 「 |
さぁて、それじゃあ、モンスターを召喚するか…!」 |
御伽 ( |
マハー・ヴァイロの攻撃力は2550…。 上級モンスターでも、そう簡単に手出しは出来ないハズだ…!) |
蛭谷 「 |
オレはフィールドのビッグ・シールド・ガードナーを生け贄に捧げ――」 |
御伽 「 |
生け贄!? レベルが半分になっているこの状況で、生け贄を捧げるだって!?」 |
城之内 「 |
…生け贄を捧げる…つうことはレベル9以上…だよな! 遊戯、お前そんなモンスター、デッキに入ってんのか!?」 |
遊戯 「 |
そんなハズはない! ボクのデッキにはレベル9以上のモンスターなんて…!」 |
本田 「 |
もしかして…神のカード!?」 |
遊戯 「 |
神のカードは…じいちゃんに預かってもらっているハズ! 蛭谷が持っているワケないよ!」 |
杏子 「 |
じゃあ一体何を召喚する気なのよ!?」 |
蛭谷 「 |
フフフ… 遊戯ぃぃ。 そんなに知りたいかぁ、このモンスターをよ!」 |
遊戯 「 |
……」 |
蛭谷 「 |
ククク、教えて欲しそうなツラだな。教えてやろう! このカードはオレのグループの奴が、偶然拾った物だ。 亀のゲーム屋の前を通っていたら、偶然このカードが落ちていたらしい。」 |
遊戯 「 |
なんでじいちゃんの店に…! そのカードはやっぱり!」 |
蛭谷 「 |
『偶然』拾ったカードを…オレはデッキに入れただけだ…」 |
城之内 「 |
こ、この…どこまで汚ねえヤツなんだ…!」 |
蛭谷 「 |
……無駄話はこのくらいにして、そろそろこのカードを召喚させてもらう!」 |
御伽 ( |
神のカード…! 神のカードが来る!) |
蛭谷 「 |
オシリスの天空竜! オレのしもべとなれ!!」 |
御伽 「 |
オシリスの天空竜…!」 |
蛭谷 「 |
これがオレの最強のしもべだ! あのクズマジシャンとは違い、こいつはオレの言うことを聞くぜぇぇ!」 |
御伽 「 |
…だが、オシリスの攻撃力は手札枚数によって決定するハズ。 今…お前の手札は2枚しかない…。つまり――」 |
|
御伽 「 |
これでは、オレのマハー・ヴァイロには勝てないぜ!」 |
蛭谷 「 |
だが、次のオレのドローフェイズで手札が増える。 その時になれば、攻撃力3000に上昇する!」 |
御伽 「 |
しかし、それまで生かしておくワケにはいかない!」 |
蛭谷 「 |
ククク… ターンエンドだ…」 |
御伽 「 |
オレのターン!」 |
御伽 ( |
オシリスを倒すならこのターンしかない…。 次の蛭谷のターンになれば、ドローカードによって、オシリスの攻撃力はマハー・ヴァイロを上回ってしまう!) |
御伽 ( |
仮に罠が張ってあっても、このターンで仕掛けなければ負ける! ここは賭けに出るしかない!) |
御伽 「 |
マハー・ヴァイロよ…オシリスを倒せ! オシリスに攻撃!」 |
本田 「 |
攻撃力はオシリスを上回ってる! これで…倒せるか!?」 |
遊戯 「 |
でも、蛭谷の場には、リバースカードがある…!」 |
城之内 「 |
蛭谷のあの自信…。 チッ、嫌な予感がするぜ!」 |
蛭谷 「 |
ククク… 確かお前…御伽とか言ったな…! フフフ… そういう眼、いいぜぇぇ! 何ならオレのグループに入れてやろうかぁ? リバースカード『強欲な壺』発動!」 |
蛭谷 「 |
このカードでデッキからカードを2枚ドローする! これによって、オシリスの攻撃力は4000!」 |
御伽 「 |
攻撃力4000…! マハー・ヴァイロは、返り討ちに遭う……!」 |
蛭谷 「 |
死ねぇぇぇ!!」 |
御伽 「 |
ぐあああっ!」 |
御伽 「 |
オ、オレのターンは終了…!」 |
蛭谷 「 |
オレのターン…ドロー!」 |
蛭谷 「 |
クク… 2体目の神を拝ませてやる!」 |
御伽 「 |
何だって!」 |
蛭谷 「 |
オレは手札から死者蘇生を発動―― バフォメットを蘇生させる!」 |
御伽 「 |
まさか、それを生け贄に…!」 |
蛭谷 「 |
そう…召喚する神は…これだ! 『オベリスクの巨神兵』!」 |
|
城之内 「 |
神が2体…だと!」 |
本田 「 |
くそ! 御伽は、この神の攻撃を受け切れねぇ!」 |
遊戯 「 |
それだけじゃない! 神の攻撃は…それだけで大きな精神ダメージを与える! さっき神の攻撃を受けたばかりの御伽くんが、あと2回も攻撃を受けたら…!」 |
杏子 「 |
精神力が尽きて倒れちゃう!」 |
城之内 「 |
御伽ぃぃ! 早くサレンダーしろ!! お前の身にまで危険が及ぶ!」 |
蛭谷 「 |
フフフ… 懸命なアドバイスだが…城之内ぃ! オシリス、オベリスクは攻撃態勢に入った…! 今さらサレンダーしても間に合わないぜぇ…」 |
城之内 「 |
くそ…ならば、意地でも止めにいくぜ!」 |
御伽 「 |
城之内! オレは大丈夫…。 お前には…決勝戦があるんだ! ここでオレをかばい立てするようなことはするな!」 |
城之内 「 |
お、御伽…!」 |
蛭谷 「 |
…というわけだ。 御伽… サンダー・フォース、ゴッド・ハンド・クラッシャーの同時攻撃を喰らいな!」 |
城之内 「 |
御伽ぃぃぃぃ!」 |
御伽 「 |
ぐああああああ!!!」 |
審判 「 |
準決勝第2試合――勝者・蛭谷!」 |