プロジェクトNT

製作者:あっぷるぱいさん




 『プロジェクトLV』が未読の方は、まずそちらから読んでおくことを推奨します。
 なお、作中にて「プロジェクトシリーズ・キャラクター人気投票を開催するよ!」とか言っちゃってますが、それらは全てフィクションであると考えてお読みください。




 モニター前の皆さん、こんにちは。
 早速だけど、僕のことを覚えているだろうか?
 そう、僕の名は……公式的にはない。とりあえず、このシリーズでは「パラコンボーイ」と呼ばれているけどね。
 ま、僕の本名については、いずれ明らかにされることだろう。まさか「僕には名前がなかったのだ!」……なんてオチにはならないはず……だし。……ならないはず……だよね?
 そ……そうさ! 少なくとも、遊戯王の原作者・高橋先生の中では、僕の名前もちゃんと設定されているはずだし、時が経てば明かされるはずさ! フフ……今はその時を静かに待とうじゃないか。



 さて、前置きはこのくらいにして。
 僕は今、学校の教室にいる。いつも自分が通っている学校の、自分のクラスの教室にいるのだ。
 現在の時刻は午後4時を過ぎたところ。既に放課後ということもあり、教室内にはそれほど多くの生徒は残っていない。というか、ぶっちゃけ2人しか残っていない。
 その2人の内の1人が僕というわけだ。

 そして、もう1人の生徒は……と、ここまで来れば、もしかしたら予想がついた読者さんもいるかもしれない。
 そう。もう1人の生徒は、僕のライバルにして、超えるべき壁であるあの女。
 まあ、焦らしても意味がないからはっきり言おう。
 もう1人の生徒は鷹野さん。容姿端麗、才色兼備の女子生徒であり、このシリーズで好き勝手やってるヒロイン・鷹野麗子さんだ。

 今、この教室には、僕と鷹野さんの2人しかいない。
 つまり、僕は今、放課後の教室に学校一の美少女と2人っきりでいるのだ。
 にもかかわらず、こんなに憂鬱な気持ちになるのは、僕が彼女の本性を知っているからに他ならない。
 窓の外を見てみると、すごくきれいな夕日が見えて、実に良い感じのムードになってる気がするけど、はっきり言ってどうでもいい。
 彼女のことだ。また面倒な話題を持ちかけて、僕を振り回すつもりなんだろう。はぁ〜〜〜……やってらんねーな。

 そもそも、なんで僕と鷹野さんが放課後の教室に2人っきりで残っているのか?
 事の始まりは今日の給食だった。
 あの時、僕は隣の席にいたパロ(僕の親友。無理に思い出さなくてもOK)と喋りながら、給食を食べていた。
 悲劇はその時に起きた。
 パロは尋常じゃなく面白い話をして、僕を笑わせにかかってきたのだ。
 しかも、よりにもよって、僕が牛乳を口に含んでいる時に。
 牛乳を口に含んだ者を笑わせた場合、どのような結果になるか?
 経験した方もいるかもしれないが、最悪の場合、口に含んだ牛乳を吹き出すことになる。
 そう。
 僕は口に含んだ牛乳を勢いよく吹き出してしまったのだ!
 いやさ、あまりにもパロの話が面白すぎたんだもん! あれ聞いたら爆笑せざるを得ないって! ぶふっ……思い出しただけで笑いが込み上げてきた……!
 さて、牛乳を勢いよく吹き出した僕だけど、それと現在の状況がどう関係するのか?
 簡単なことだ。その牛乳吹き出し事件に、鷹野さんも関わっていたのだ。
 実は、僕が牛乳を吹き出した時、近くを鷹野さんが歩いていた。どうやら、床に落ちたスプーンを洗うため、教室を出ようとしていたらしい。
 そして、鷹野さんが歩いていたのは、ちょうど僕が吹き出した牛乳を思い切り浴びてしまう位置だった。
 ここまで言えば、もう何が起こったのかお分かりだろう。
 そう。鷹野さんは、僕が吹き出した牛乳を見事に浴びるハメになったのだ。
 当然のごとく、鷹野さんは激怒。罰として今日1日、僕は鷹野さんの言うことには絶対に逆らわない、という誓約をさせられることとなった。
 くそっ……パロの奴、ふざけんなよ! 牛乳飲んでる奴を笑わせるなんて反則だろ! つーか、もはや犯罪行為だろうが! 思い出しただけでも腹が立つ! いつか仕返ししてやるからな! 覚えてろよ!

 そんなこんなで、鷹野さんの言うことに逆らえない僕は、「放課後、教室に残りなさい」という鷹野さんの指示に従い、こうして教室に残っている。
 彼女が何をしようとしているかは不明だが、まあ、どうせ面倒事に巻き込むつもりだろう。あぁ……憂鬱だよ……。

「さて、そろそろ本題に入りましょうか」
 鷹野さんが言った。彼女は何故か教壇に立ち、白いチョークを握っている。まるで教師のように。
 本題ねぇ。何するつもりなんだろ?
「今日あなたに残ってもらったのは、他でもないわ」
 鷹野さんは言うと、チョークで黒板に大きく四つの文字を書いた。

『人気投票』

 人気投票。黒板にはそのように書かれた。
「人気投票……?」
 何のことか分からず、僕は何とはなしに、黒板に書かれた4文字を口に出してみた。
 鷹野さんは言葉を続ける。
「そ。人気投票。意味は分かるわよね?」
「そりゃあ……分かるけど……」
 言いながら僕は、よく週刊少年ジャ○プの漫画とかでやってるキャラクター人気投票を思い浮かべた。
「ま、これはひとまず横に置いといて……」と言いながら、鷹野さんはまた黒板に新たな文字を書いていく。

『プロジェクトシリーズ』

 新たに書かれた文字は、「プロジェクトシリーズ」という文字だった。
 その文字をチョークで指し示しながら、鷹野さんが言う。
「今、私たちが出ているこのプロジェクトシリーズも、ダラダラと続けた結果、とうとう10作を突破したわ」
 鷹野さんが、黒板に「10」と書く。
「で、せっかくここまで続いたことだし、ここらで一つ、やっておきたいことがあるのよ」
「10」の文字をチョークでグルグルと囲みながら、彼女はそう言った。
 やっておきたいこと? 何? ギャグ小説からシリアスなバトル小説に路線変更でもしたいのか?
「ちなみに、バトル小説への移行ではないわよ」
 地の文に反応し、鷹野さんが回答してくれた。あ、バトルものへの移行じゃないのか。
「私がやりたいのは、もう少しシンプルなこと。本編のストーリーをどうするかとかそういのじゃなくて、一種のイベントみたいなこと」
 ここで少し間を開けた後、鷹野さんは大きな声で宣言した。





「というわけで、『第1回プロジェクトシリーズ・キャラクター人気投票』、略して『プロジェクトNT(Ninki Tohyo)』を開催します!」





 …………。


 …………。


 …………は?

 急・展・開
 (罠カード)
 読者は脈拍数が1上昇する。

「え? キャラクター人気投票? プロジェクトシリーズのキャラクターの人気投票をやるの!?」
「そうよ。せっかくここまで来たんだし、そろそろそういうイベントがあってもいいでしょ?」
 そう言いつつ、さっき黒板に書いた「人気投票」の文字をチョークでグルリと囲む鷹野さん。
 ま……マジで? マジで人気投票やるの!? まあ、面白そうではあるけど……。
「こう……『プロジェクトシリーズ・キャラクター一覧』とかそういうのを用意して、どしどし投票してくれ! とかそういうのをやるの?」
「そういうのをやるのよ」
「で、最終的には、1位:○○、2位:××、3位:△△、とか、そういう順位づけもやるの?」
「もちろんやるわよ」
 鷹野さんの目は本気だった。間違いない、この人、マジでやる気だ。
 けど、人気投票をするって言っても……どうやって?
「投票ってどんな形で行うの? Web拍手とか使うの?」
 そう。人気投票と言うけれど、それは一体どんな形で投票するのか? まさか、ハガキでどしどし送ってくれとは言えないだろうし。そうなると、ネット上からの投票ということになるけど……。
「いや、投票システムに関しては、私がちゃんと作っておいたわ。だから何の問題もないわよ」
 自信満々に返してきた鷹野さん。そうか、ちゃんと投票システムは用意してたのか。そりゃそうだよな……。
「じゃあ、人気投票の期間は? あるていど期間を設定する必要があるでしょ? ○月×日から△日まで投票可能にする、とか……」
 投票可能な期間についてもきちんと決めておかないと……とか僕が思っていたら、鷹野さんはこれまた自信満々に返してきた。
「大丈夫。考えてあるわ」
 考慮済みか。さすがは鷹野さん。抜け目がない。
「とにかく! 人気投票の準備は私が全部きっちり済ませたから、安心して任せておきなさい」
 鷹野さんがドンと胸を張る。どうやら、全部彼女に任せて大丈夫らしい。
 なるほど、僕は何もしなくていいってことだね。なら楽でいいや。
 あ、そう言えば。
「ところで、投票可能なキャラクターってどうなってるの?」
 いくら人気投票をやると言っても、投票可能なキャラクターが分からなければ投票ができないだろう。そこのところは?
「それについては、作者が投票可能なキャラクターを選別しておいてくれたわ。この紙にまとめてあるわよ」
 鷹野さんがスカートのポケットから1枚の紙を取り出した。
 キャラクターの選別は作者担当……作者も協力してるのか。ま、そりゃそうだよな。
 さて、どんなキャラが投票可能なんだろう? ちょっと気になるので、鷹野さんの出した紙を見てみた。


〜投票可能なキャラクター一覧〜

 No.1 パラコンボーイ
 No.2 真田 杏奈
 No.3 代々木 祐二
 No.4 川原 静江
 No.5 鷹野 麗子
 No.6 パラコンをストーカーの容疑で取り調べた刑事
 No.7 パロ(エスパー絽場の弟)
 No.8 ゴキボール
 No.9 ぷろじぇくとRVで《魔のデッキ破壊ウイルス》による手札確認を邪魔した女の子
 No.10 シルベスター(鷹野さんの父)
 No.11 カトリーヌ(鷹野さんの母)
 No.12 牛尾とマリクを捕まえた白バイ警官
 No.13 男A(カメハメ波を使った男)
 No.14 男B(ゴムゴムのガトリングを使った男)
 No.15 男C(波動球を使った男)
 No.16 鬼ヶ島まで乗せてくれたタクシー運転手
 No.17 《E・HERO プリズマー》3枚を強硬手段で入手した小学生
 No.18 ブルーレイ化された『ボッキンパラダイス 育ち盛りの○学生編』
 No.19 プロジェクトCTに出てた鷹野ファンの皆さん
 No.20 プロジェクトGYに出てた代々木ファンの皆さん
 No.21 轟 桃花
 No.22 あっぷるぱい

 投票可能なキャラは、プロジェクトシリーズのオリジナルキャラ(一部原作キャラ含む)のみとなっています。そのため、「なんであのキャラには投票できないんだよ!」というツッコミがあるかもしれませんが、今回はこれで勘弁してください。 by 作者


「ちょっと待って。これ、おかしくない?」
 鷹野さんの見せてくれた「投票可能なキャラ一覧」の紙を見た僕が抱いたのは、そんな感想だった。
「『No.8 ゴキボール』ってあるけど、なんでゴキボールに投票できるの?」
「ツッコミは禁止よ」
「『No.18 ブルーレイ化された『ボッキンパラダイス 育ち盛りの○学生編』』ってあるけど、なんでボッキンパラダイスに投票できるの?」
「ツッコミは受け付けないわ」
「あと、一番おかしいのが『No.22 あっぷるぱい』。こいつ作者だよね? プロジェクトシリーズのキャラじゃないよね? なんでこいつが入ってるわけ?」
「ツッコミは禁…………確かにおかしいわね。なんでかしら?」
 ツッコミは禁止……と突き通していた鷹野さんも、さすがにNo.22はおかしいと思ったらしい。あごに指を当て、思案の顔になる。
「……ま、人気投票に作者が紛れ込むのはお約束だから、これでいいんじゃないの?」
 思案の結果、鷹野さんはそんな結論を出してきた。
 ……そういう……ものなのか?
「それはそうと、そろそろ投票システムの説明をしないとね」
 あっさり話題を切り替えると、鷹野さんは机の上にノートパソコンを置いた。
「投票システムは、既にWeb上に設置済みよ。具体的には、このページ(読者さんが今見ているページ)に設置してあるわ」
 そう言って鷹野さんは、パソコンの画面を僕に向けてきた。そこには、彼女の言う「投票システム」が表示されていた。なるほど、これで投票するのか……。
 そのシステムは、具体的に言えば、以下のようなものだった。



〜投票方法〜
 キャラクター毎にチェックを3つまで入れられる仕様になっています。
 そのため、「すごく好きなキャラ」にはチェックを3つ、「まあまあ好きなキャラ」にはチェックを2つ、「ちょっと好きなキャラ」にはチェックを1つ入れる、といった形で使い分けてみてください。
 なお、各キャラクターのポイントは、以下の計算式に基づいて決定します。

 {(3つチェックした投票者の数×600)+(2つチェックした投票者の数×450)+(1つチェックした投票者の数×300)}÷(全投票者の数)

投票可能なキャラクター パラコンボーイ
パラコンボーイ
パラコンボーイ
真田 杏奈
真田 杏奈
真田 杏奈
代々木 祐二
代々木 祐二
代々木 祐二
川原 静江
川原 静江
川原 静江
鷹野 麗子
鷹野 麗子
鷹野 麗子
パラコンをストーカーの容疑で取り調べた刑事
パラコンをストーカーの容疑で取り調べた刑事
パラコンをストーカーの容疑で取り調べた刑事
パロ(エスパー絽場の弟)
パロ(エスパー絽場の弟)
パロ(エスパー絽場の弟)
ゴキボール
ゴキボール
ゴキボール
ぷろじぇくとRVで《魔のデッキ破壊ウイルス》による手札確認を邪魔した女の子
ぷろじぇくとRVで《魔のデッキ破壊ウイルス》による手札確認を邪魔した女の子
ぷろじぇくとRVで《魔のデッキ破壊ウイルス》による手札確認を邪魔した女の子
シルベスター(鷹野さんの父)
シルベスター(鷹野さんの父)
シルベスター(鷹野さんの父)
カトリーヌ(鷹野さんの母)
カトリーヌ(鷹野さんの母)
カトリーヌ(鷹野さんの母)
牛尾とマリクを捕まえた白バイ警官
牛尾とマリクを捕まえた白バイ警官
牛尾とマリクを捕まえた白バイ警官
男A(カメハメ波を使った男)
男A(カメハメ波を使った男)
男A(カメハメ波を使った男)
男B(ゴムゴムのガトリングを使った男)
男B(ゴムゴムのガトリングを使った男)
男B(ゴムゴムのガトリングを使った男)
男C(波動球を使った男)
男C(波動球を使った男)
男C(波動球を使った男)
鬼ヶ島まで乗せてくれたタクシー運転手
鬼ヶ島まで乗せてくれたタクシー運転手
鬼ヶ島まで乗せてくれたタクシー運転手
《E・HERO プリズマー》3枚を強硬手段で入手した小学生
《E・HERO プリズマー》3枚を強硬手段で入手した小学生
《E・HERO プリズマー》3枚を強硬手段で入手した小学生
ブルーレイ化された『ボッキンパラダイス 育ち盛りの○学生編』
ブルーレイ化された『ボッキンパラダイス 育ち盛りの○学生編』
ブルーレイ化された『ボッキンパラダイス 育ち盛りの○学生編』
プロジェクトCTに出てた鷹野ファンの皆さん
プロジェクトCTに出てた鷹野ファンの皆さん
プロジェクトCTに出てた鷹野ファンの皆さん
プロジェクトGYに出てた代々木ファンの皆さん
プロジェクトGYに出てた代々木ファンの皆さん
プロジェクトGYに出てた代々木ファンの皆さん
轟 桃花
轟 桃花
轟 桃花
あっぷるぱい
あっぷるぱい
あっぷるぱい
コメント(あればどうぞ)

投☆票!




 おぉ……なかなかいい感じにできてるじゃないか! こう……いかにも「投票システム」って感じじゃん!
 ……けど、この投票システム……全体的にどこかで見たような気がするんだよな……。どこかで……。
「今回のキャラ人気投票では、各キャラに最大3票まで入れることができ、キャラの最終的なポイントは、その票の入り方によって決定するというスタイルを取るわ! ちなみにこのやり方は、2009年に『遊戯王カード原作HP』で行われた創作ストーリー人気投票のやり方を何から何まで完全にパクっているわ!
 さりげなくパクリであることをぶっちゃけた鷹野さん。あぁ、そうか! そう言えば、遊戯王カード原作HPでは、2009年にこういうやり方で人気投票をやってたっけ! 3つまでチェックを入れられる部分とか、ポイント算出の方法とか、もう完全に丸パクリじゃん! どうりでどこかで見たことがあるような気がしたわけだ!
「キャラに票を入れたら、『投☆票!』と書かれた青いリンクをクリックすれば、投票完了となるわ。皆さん、どしどし投票してね」
 チェックを入れた後、『投☆票!』のリンクをクリックすれば、投票完了か。なるほどね。

 さて、投票システムについては理解できた。
 けど、まだ分からない部分がある。
「そう言えば、投票可能な期間って結局のところどうなってるの?」
 そう。投票可能な期間についてはまだ説明されていない。
 いつからいつまで投票できるのかが分からないと、投票のしようがないぞ?
「慌てるなかれ。それも今から説明するわ。投票期間はね……」
 そう言って、鷹野さんは投票期間の説明を始めた。
 投票期間……まあ、おそらくは、この小説が掲載されてから2週間とか、そんな感じなんだろうな、と適当に予想を立てながら、僕は鷹野さんの説明に耳を傾けた。


 しかし、彼女の説明は、僕の予想とは大きくかけ離れていた。
 そして、はっきり言ってしまうと、ここから『プロジェクトシリーズ・キャラ人気投票』は、一気にうさん臭いものへと変わることとなる。





「投票期間は特に決めてないわ。好きな時に投票して構わないわよ」





 …………は?

「鷹野さん、それどういう意味?」
 投票期間は決めてない? どういうことだ? 好きな時に投票してもいいって……どういう意味だよ? それじゃ人気投票として成立しないじゃないか……。
 鷹野さんの言っていることの意味が、僕には分からなかった。
 一方で鷹野さんは、けろりとした口調で答えた。
「そのままの意味よ。いつ投票してもいいわ。今すぐでもいいし、明日でも明後日でも1か月後でも1年後でもOK。何なら10年後でもOKよ。気が向いた時に投票してね」
 ……ちょ……ちょっと待て!
 何を言ってるんだこの人! 10年後も投票を受け付けてるって……じゃあ、いつまで人気投票やってるつもりなの!? いつになったら結果発表するわけ!?
「鷹野さん、それっておかしく―――」
「そうそう、言い忘れてたけど……」
 鷹野さんが僕の言葉を遮った。くそっ! 聞けよ!!
 ま……まあいい。とりあえず彼女の意見を聞こう。反論はそのあとですればいい。
 とにかく、人気投票だというのに、投票期間を決めないのはいくらなんでもおかしい。それじゃあ人気投票として成立しない。そこのところ、鷹野さんはどう考えているのか?
 ここまで割と本格的に話を進めてきたんだ。多分、鷹野さんにはちゃんと考えがあるはず……。

 だが、僕のそんな浅はかな考えは、次の瞬間、あっさりとぶち壊されることとなった。





「私の作った投票システムは、大邪神ゾーク・ネクロファデスの力が宿った闇の投票システム! このシステムは、いつ、どこで、どのタイミングで投票しても、『投☆票!』のリンクをクリックした瞬間、時の流れを歪めることで即座に投票結果を表示するという優れものなのよ!」





 …………。


 超・展・開
 (魔法カード)
 読者は3cmくらい動揺する。

 ゾークの力で時の流れを歪めることで、すぐに投票結果が分かるシステム! つまり、いつ投票しようが関係なし! だから投票期間を設ける必要がないんだね! なるほど、納得!

 ……って、納得できるわけねーだろ!!
 つーか、一気にうさん臭くなったな! さっきまで本格的に話が進んでたのに、いきなりうさん臭くなったぞ! 鷹野さん、ホントに人気投票する気あるの!?
「そういうことだから、読者の皆さんも、気が向いた時にチョチョイと投票して、『投☆票!』のリンクをクリックしてみて。その瞬間、即座に投票結果を知ることができるわ。ちなみに、この投票システムがどういう仕組みか調べようとして、うっかりHTMLソースを表示させちゃったりすると呪われます。ご注意を」
 呪われるとか言うなよ! もう何から何まで嘘くさくて信用ならねーよ!!
「さあ、みなさん! 思う存分投票しちゃってね! 人気投票スタート!!」
 おおおぉぉぉおお!!?? ホントに始まっちゃったよ!? 大丈夫なのかこの企画!!??






 お知らせ
 (魔法カード)
 このお話の続きが見たい人は、『投☆票!』のリンクをクリックしてください。
 なお、チェックは入れても意味がないので、入れなくて大丈夫です。
 また、コメントは書いても意味がないので、書かなくて大丈夫です。 by 作者







戻る ホーム