ダイナソー竜崎の復讐!

製作者:わかものさん




序章「過去の栄光.......。」


ダイナソー竜崎.....。この名前を聞いて、皆さんは何を思い浮かべるだろうか.....。

彼は仮にも「元全日本準優勝者」である。

しかし、「あいつ」に会ってからというもの、彼の人生は狂い始めたのだ....。

そう、城之内克也に........。



ここはとある街中.......。



「なあ、あいつってさあ、素人決闘者に負けたダイナソー竜崎じゃねぇか?」



「あ、ホントだ!クスクス.....。「元全日本準優勝者」も落ちたもんだなぁ。」




竜崎「(くっ!こないな事を言われるのも、全てはあいつ、城之内のせいや.....。)」

毎日がこの調子である。

竜崎を見てはけなし、そして笑う....。

あの決闘者王国の決闘からというもの、竜崎は連敗の連続だった。



竜崎「くそう!あの時、「真紅眼の黒竜」さえ奪われなければ、こんなことにはならなかったんや!」

彼は自分から持ちかけた賭け決闘に負け、切り札「真紅眼」を失ったのだ。

後から聞いた話だが、城之内は「真紅眼」を使って、決闘者王国の準優勝者となったそうである。



竜崎「城之内、お前にいつか復讐したるで.........!」

持っていたアルミ缶を握りつぶし、彼はそうつぶやいた.........。




第一話「復讐祭!」


ここは海馬コーポレーション、略して「KC」である。



KCの社員は今、ある問題を抱えていた。



なぜならば数日前、全国の決闘者、数人からあるメールが送られてきたからだ。



その内容は........。



「俺は「城之内克也」に恨みを持つ者だ........。

俺は奴に復讐したい!今すぐに!!!

だが、俺は奴の居場所がわからない........。

だから、そのための大会を開いてほしい!!!」



.........こんなメールだ。



読んでみると、滅茶苦茶な内容だった。



しかし、このようなメールが多数送られてきたのだ。



思い切ってKCの社員「磯野」は、このメールの事をKCの社長、すなわち「海馬瀬戸」に相談してみた....。



だが、それはすぐに終わった。



その会話は..........。



海馬「ククク........ワッハハハハハハ!!!面白いではないか......。

あの「凡骨決闘者」の城之内に、これほどまで恨みを持つ者がいるとは.....。」

凡骨決闘者とは、海馬が城之内に、勝手につけたあだ名である.....。



海馬「磯野ぉ!!!」



磯野「は、はいぃ!!!なんでしょうかぁ!」



海馬「すぐに大会の用意をしろぉ!」

と言って、海馬はその場を後にした......。



磯野「わ、わかりましたぁ!(あ〜、怖かった......。)」



.........この事は一瞬にして社内に広まった。



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そして、数日後、ネット上である大会が開催される事が知らされた。



その名も.........「復讐祭」である。



その大会は、こういうものだ.........。



日時は「〇月●日、日曜日・夜8時・海馬ランド」より開幕される。



総勢6人の決闘者が、トーナメント方式で戦い、優勝者は城之内と決闘できるのである。



参加者は「決闘盤」を用意しなければならない。



そして、メインの城之内克也は、KCがうまい事言って、強引に参加させる予定だ。

城之内には絶対にそれまで知る事のないようにしているそうだ........。

(なんで、そんなことができるのか不思議だ.....。)



太っ腹なKCなだけに、賞金もちゃんと用意されている。

その額「1000万円」!



参加者はあらかじめ連絡されている........。



もちろん、ダイナソー竜崎も入っている。



以上で終わりである。



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話は変わるが、ここは竜崎の部屋.......。



竜崎「な、なんやこれは.........。「復讐祭」やと?

.......ククク、城之内に復讐する大チャンスや!」

そして、竜崎はPCの前で、13分も高笑いをしたそうだ.........。




第2話「集いし復讐者たち......。」


あの告知から、数日が経ち、とうとう「復讐祭」の日となった。



今日のこの日まで、参加決闘者は自分のデッキを強化していた事だろう......。



竜崎の家....。



竜崎「ククク、ついに来たでぇ......。今日で城之内、おまえへの復讐は終わるんや........。」

そして、竜崎は決闘盤を手に持ち、家を出た。

もちろん目的地は「海馬ランド」だ。



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そこには........、変な人たちがたくさんいた(笑)。



竜崎「な、なんや?こいつらは........。」



???「俺をジロジロ見るんじゃねぇ!クソガキ!!!」



竜崎「ヒィ!」

あまりの大声に、声をあげてびっくりしてしまった。

今の声の主は.........、

かつて盗賊(バンデット)との異名をとった、「キース・ハワード」だった。



竜崎「(こいつと関わると危なそうや......。)」

と、竜崎がその場を後にしようとすると、誰かにぶつかった。



竜崎「あっ、すんま......。」



ボコッ!



竜崎「い、痛ぇ!」



蛭谷「フン、気を付けろ!くそ野郎が!」



竜崎「は、はい.......。」

不幸にも竜崎は、不良の中の不良、「蛭谷」にぶつかり、殴られてしまった.......。



竜崎「くっ!さっきから不幸な事ばっかりや.......。」



???「よぉ、竜崎ぃ........。」



竜崎「ヒャア!........なんや、おまえ「骨塚」かいな!」

と、おおげさに竜崎が驚いて見せたが、後ろにいたのはオカルトデッキ使いの「骨塚」だった。

彼は、幽霊のような姿で有名だ.........。(嘘)



骨塚「な、何もそこまで驚かなくても........。」

と、骨塚は落ち込んでしまった。



竜崎「わ、分かった!ワイが悪かったから.......。」



ところで、なぜ骨塚と竜崎が知り合いなのかと言うと...........。



謎です!(爆)



そして、竜崎が周りを見回してみると.........。



「アチョ〜!」とか言っている、変な人や..........。



小柄な体型の、あのさっき殴った奴とつるんでいる奴がいた..........。



蛭谷「おい!根津見!」



根津見「はい?なんですか、蛭谷さん。」



蛭谷「俺の周りをうろちょろするな!」



根津見「はい........。」



竜崎「(さっきワイを殴った奴は蛭谷。小柄な奴は、根津見というんか........。)」



そんなこんなで、もう時刻はPM7:57を指していた。



そう、もうすぐ始まるのだ、「復讐祭」が........。




第3話「復讐祭、開幕!」



そして、とうとう時計は8:00を指した。

それと同時に、上空から何かが降りてくる........。



竜崎「あ、あれは......ヘリや!」



ブシュゥゥゥン!



ヘリが到着したと思うと.....。

中から.......社長と磯野が出て来て、



海馬「ワハハハハハハ!よく来たなぁ、凡骨に恨みを持つ決闘者共よ!

早速だがルールを.........。」



キース「そんなこたぁどうだっていいぜ!早く大会を開けぇ!」



海馬「うるさいぞぉ!ハイエナぁ!ルールを聞く事もできんのか、貴様は!」



キース「ケッ!うっせぇな......。」



海馬「では、ルールだが、当然決闘はスーパーエキスパートルールで行う!

.............以上!」



ドテッ!(皆がずっこける音)



竜崎「って、たったそれだけかいな........。」



海馬「では.......今から「復讐祭」を開催する!.........磯野ぉ!」



磯野「は、はいぃ!!!なんでしょうかぁ!(あれ、前もこんなこと言ったような.....。)」



海馬「すぐに大会の用意をしろ!(ん?前もこのようなことを言ったような......。)」



磯野「わ、わかりましたぁ!」



磯野「で、では!対戦表を発表します!!!」



竜崎「うう、緊張するで......。」



磯野「一回戦・キース・ハワードVS骨塚!

   二回戦・竜崎VSストリートファイター!

   三回戦・蛭谷VS根津見!..........以上です!」



竜崎「ふ〜ん、あの「アチョ〜」とか言ってた奴かいな......。」



スト「おい!」



竜崎「な、なんや?」



スト「お前が俺の相手の竜崎か?」



竜崎「そ、そうですけど......。」

怖そうな人に対しては敬語の竜崎。



スト「クク、お前との決闘、楽しみにしているぜぇ........。」

と言ってその場を後にした「スト(略)」........。



見ると、竜崎の後ろには人影が!



骨塚「竜崎ぃ〜。俺の相手、「キース」だなんてだゾ〜......。」

骨塚でした........。



竜崎「それがどないしたんや?」



骨塚「だ、だって、あいつは........。」



キース「よぉ、骨塚ぁ.......。」



骨塚「ヒッ!.....キ、キース!」



キース「まさか、お前が俺の相手とはなぁ......。楽勝だな!」



骨塚「な、なんだとぉ!」



キース「ま、せいぜい頑張りな!クククク.......。」

不敵な笑みを浮かべながら、キースはその場をあとにした.......。



竜崎「な、なんや。お前あいつと知り合いなのか?」



骨塚「そうだゾ〜!決闘者王国のとき、あいつのせいで俺は城之内に負けたんだゾ!」



と、竜崎と骨塚が話しているうちに、ずいぶんと時間が経ち........



磯野「それでは、今から第一回戦を始めます!選手は集合してください!」

という声が響いた。相変わらずのドデカイ声である。



竜崎「出番やぞ!骨塚!」



骨塚「お、おう.......。(やばい。緊張してきたゾ.......。)」

そんなことを思いながら、骨塚は第一決闘場へ、とぼとぼと歩いていった。



と、そこにはもうキースが、あくびをして待っていた!



キース「あん?遅かったじゃねぇか、骨塚よぉ!」



骨塚「う、うるさいゾ!」



海馬「雑魚どもぉ!おまえらのケンカのせいで、神聖なる決闘場が汚れるではないか!」

いつの間にいたのか、海馬が大声で二人を注意する。



キース「チッ!」



磯野「両者、互いのデッキをシャッフルして下さい!」



シャッ、シャッ、シャッ!



キース「ホラよ!」



骨塚「フン!」



磯野「互いのシャッフルは終わりましたか?では、デュエル開始ぃ!」



キ・骨「デュエル!!!」



今、戦いの火蓋が落とされた!




第4話「因縁の対決!」



キース「俺様の先攻だ!ドロー!(クク、俺様の新デッキ、《機械&アンデット》デッキで瞬殺してやるぜ!)」



ドローカード・《ナイトメア・ホース》



キース「いくぜ!俺は《メカ・ハンター》を攻撃表示で召喚し、ターン終了だ!」

場にはキース自慢の機械モンスター、《メカ・ハンター》が現れた。



骨塚「俺のターンだゾ!ドロー!」



ドローカード・《ピラミッド・タートル》



骨塚「よし、俺は《ピラミッド・タートル》を守備表示で召喚するゾ!」

場にはピラミッドの甲羅を背負った亀が出現した。



キース「フン!所詮やられ役のモンスターだぜ!」



骨塚「うるさい!カードを一枚セットし、ターン終了だゾ!」



竜崎「おい、骨塚!もっと冷静にいけや!」

後ろで観戦していた竜崎が声をかける。



骨塚「お、おう......。」



キース「俺様のターンだ!」



ドローカード・《レアメタル化・魔法反射装甲》



キース「(ククク、なかなかいいカードを引いたぜ!)俺様は《メカ・ハンター》を生け贄に捧げ、《ニードル・バンカー》を攻撃表示!」

なにやら怪しげな(?)蟹が場に現れた。



骨塚「(やばい!やられるゾ!)」



キース「さらに俺様はカードを一枚セットし、《ニードル・バンカー》で《ピラミッド・タートル》を攻撃だ!」

《ニードル・バンカー》が《ピラミッド・タートル》を二本の手で掴み、そのまま亀を真っ二つに切り裂いた!(グロい.......。)



骨塚「うぐ.......!」



骨塚LP4000→LP2000



骨塚「あれ?なんでLPが?」



キース「《ニードル・バンカー》の効果だぜ!こいつは相手モンスターのレベル×500ポイントのダメージを与える強力効果だ!」



骨塚「そ、それなら俺は《ピラミッド・タートル》の効果によりデッキから《ピラミッド・タートル》を召喚するゾ!」



亀の甲羅から、また別の亀が出てきた。



キース「ハハハ、また雑魚が出てきたぜ!」



骨塚「(でも、《ニードル・バンカー》程度の攻撃力なら、楽に倒せるゾ!)」



キース「(ククク、さあ、攻撃してこいよ、骨塚よぉ....。)俺様のターンは終了だ!」



骨塚「俺のターンだゾ〜!ドロー!」



ドローカード・《死者への手向け》



骨塚「(よし!これで......。)俺は《死者への手向け》を使い、《ニードル・バンカー》を破壊するゾ!」

無数の包帯が、《ニードル・バンカー》を襲う!



キース「バカめ、かかったな!」



骨塚「何だと?」



キース「罠カード発動!《レアメタル化・魔法反射装甲》!こいつで《死者への手向け》を無効にするぜ!」

《二―ドル・バンカー》が不思議な金属に覆われ、無数の包帯を跳ね返す!

.........と思われたが............。



骨塚「甘いのはそっちだゾ!伏せカード発動!《サイクロン》」



キース「なにぃ!」

そう、骨塚は強力カード《サイクロン》によってキースの《レアメタル化》を破壊したのだ!



結果、《ニードル・バンカー》は破壊されてしまった!



キース「ク.......!」



骨塚「さらに《再生ミイラ》を召喚!《ピらミッド・タートル》とともに攻撃だゾ!」



ミイラと亀が同時にキースを襲う!



キース「そう簡単にはやられねぇぜ!俺様は手札から《死神ガイコツ》を特殊召喚する!」



骨塚「相手ターンにモンスターを召喚だって?」



竜崎「そんなモンスターいたのか!」



場にはいつの間にか、釜を持った死神が守備体制をとって待ちままえていた。



骨塚「っとと!攻撃はやめておくゾ!」



《死神ガイコツ》

攻撃力500 守備力1900 闇属性 アンデット族 星4

このモンスターは自分の場にモンスターがいない時、手札から特殊召喚できる。

この効果は自分のメインフェイズか、相手のバトルフェイズのみ有効。



キース「残念だったなぁ、骨塚よぉ!」



骨塚「.........ターン終了だゾ!」



キース「俺様のターン!ドロー!」



ドローカード・???



キース「(へへへ、やっと俺様の切り札が来たか.........。)」



果たして、キースの引いたカードとは!?



骨塚 LP2000 手札2枚 伏せ無し

《ピラミッド・タートル》《再生ミイラ》



キース LP4000 手札4枚 伏せ無し

《死神ガイコツ》



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磯野「突然ですが、ここで第2回戦を始めます!」



竜崎「は?なんで?」



磯野「作者の都合です!では、出場者第二決闘場へ集合してください!」



竜崎「って、いい加減やなぁ.......。」

愚痴を言いながら竜崎は第二決闘場へと急ぎ足で向かった。



さあ、この小説の主人公のダイナソー竜崎の実力とは?

(つうか何で主人公の対戦が、こんなに遅いんだろう?)




第5話「カンフー・ハッスル!」



いよいよ主人公、ダイナソー竜崎の決闘が始まろうとしている。



磯野「では、今から二回戦を始めます!両者、互いのデッキをシャッフル!」



竜崎「ど、どうも.........。」



スト「へへへ、俺に勝負を挑んでくるとはいい度胸だぜ!俺は今まで決闘で負けた事がないんだぜ!」



竜崎「うっ!」



竜崎の戦績(4戦・0勝・4敗)

............負け越し。(原作のみ)



竜崎「お、お手柔らかに........。」



スト「ところで竜崎。俺は勝った奴から戦利品をいただく事にしているんだよ.......。」



竜崎「ということは........賭け決闘?」



スト「クククク.......!」



シャッ、シャッ、シャッ!



磯野「それでは.......決闘開始ぃ!!!」



竜・スト「決闘!!!」



スト「俺の先攻だ!アチョ〜!」

この「アチョ〜」の声は「ドロー」として扱ってください....。(どうでもいいケド)



ドローカード・《達人キョンシー》



スト「まずは《達人キョンシー》を召喚!」



《キョンシー》がストと同時に「アチョ〜」という掛け声を上げる。



スト「カードをセットし、俺のターンは終了だぜ!」



竜崎「ワイのターンや!ドロー!」



ドローカード・《荒野》



竜崎「よっしゃ!ワイは《荒野》を発動や!」



第二決闘場が、荒れ果てた荒野へと変わる。



竜崎「そして《ジャイアント・レックス》を召喚!荒野の効果で攻撃力は200アップ!」

早くも竜崎の恐竜カードが登場した。(当然だけどね)



《ジャイアント・レックス》

攻撃力2000 守備力1200 地属性 恐竜族 星4

このカードはプレイヤーに直接攻撃できない。



《ジャイアント・レックス》攻撃力2200



竜崎「いけ!《キョンシー》を攻撃や!」

《キョンシー》の何倍もある大きさの《レックス》が口の開け、噛み付こうとしている!



スト「ケケケ、伏せカード発動だよ〜ん!」



竜崎「ムッ!」



この言葉に竜崎はムカついた。



スト「罠カード、《血の代償》!こいつの効果によりLP500を払い........。」



《達人キョンシー》が場から消え、新たなモンスターが現れる。

しかし、正体は煙で分からない。



ストLP4000→LP3500



竜崎「こ、このモンスター.......。いや、このお方は!」



スト「来た来た来たぁ!俺の尊敬する.........、《功夫達人 ブルース・リー》様だ!」



そう、そのモンスターは、「ブルース・リー」その人だったのである。



《功夫達人(カンフー・マスター) ブルース・リー》

攻撃力2500 守備力1500 光属性 戦士族 星6

このカードはスタンバイフェイズ毎に攻撃力が500ポイントアップする。

このカードが破壊したモンスターの効果は無効化される。

このカードが表側表示で存在する限り、デッキからカード名に「カンフー(功夫)」「ドラゴン」「達人」が表記されているカードを1枚手札に加える事ができる。

この効果は1ターンに1度しか使えない。



スト「このお方が俺の切り札だ!へへへへ......。」



竜崎「こ、攻撃はやめておくで!(くっ!このままじゃあ《レックス》が破壊されてまうで.....。ならばブラフでカードをセットや。)ワイはカードを一枚セットし、ターンエンドや!」



スト「ケケケ、俺のターン!ドロー!」



ドローカード・ドラゴン危機一髪



スト「ここで《ブルース・リー》様の効果発動!攻撃力アップ!」



《ブルース・リー》攻撃力3000



スト「まだまだぁ!もう一つの効果により、デッキより《燃えよドラゴン》を手札に加えるぜ!」



竜崎「な、なんちゅう効果や.......。」



スト「これぞ!《ブルース・リー》様の力だ!そして、《魔法除去》を発動!お前の伏せカードを破壊するぜ!」



竜崎「ワ、ワイの《シールド・クラッシュ》が......!」



スト「へへ、いいカードを破壊したぜ!これで安心して攻撃できる.......。いけ!《ブルース・リー》様ぁ!」



《ブルース・リー》が《レックス》に駆け寄り、必殺の........



ワン・インチ・パンチ!!!



そして、《レックス》は粉々に砕け散った。



スト「ギャハハハハ!撃破ぁ!」



竜崎「いちいちムカつく奴やな.......!」



竜崎LP4000→LP3200



スト「カードを一枚セットし、ターン終了だ!ゲヘへへ.....。」

発狂している人が今ここに.....。



こんな人に竜崎は勝つことができるのだろうか?



竜崎「勝つよ。主役だもん。」

........言ってはならないことを言ってしまったね、竜崎君。



竜崎 LP3200 手札3枚 伏せ無し

《モンスター無し》《荒野》



ストリートファイター LP3500 手札3枚 伏せ1枚

《功夫達人 ブルース・リー》




第六話「主役の特権(前編)」


いきなり大ピンチの竜崎。この先とっても不安である......。



竜崎「ワイのターンや!」

ピンチの時には必ずいいカードを引く、お約束だ!(えっ?)



ドローカード・《地砕き》



竜崎「よし!ワイは《地砕き》を発動し、《ブルース・リー》様を破壊や!」

やはりいいカードを引いた竜崎君。



スト「《ブルース・リー》様は......絶対に守って見せるぜ!罠カード発動!《ドラゴン危機一髪》だ!」



《ドラゴン危機一髪》罠カード



自分フィールド上の《功夫達人 ブルース・リー》が、魔法・罠・効果の対象になったとき発動できる。ライフを半分払い、その効果を無効にし破壊する。



ストLP3500→LP1750



ひび割れていく大地が《ブルース・リー》を襲うが、彼は華麗にそれをかわした。

見事だ!



竜崎「チッ!ならばワイはモンスターを裏守備表示で召喚し、カードを一枚セットして、ターンエンドや!(ククク、セットしたモンスターは、《サイバー・ポット》。これでワイの圧倒的有利になるで....!)」



禁止クラスのカードに頼らなければ勝てない主人公.......。

んっ?何か忘れてるような....。



スト「俺様のターン!アチョ〜!」



ドローカード・《ドラゴンへの道》



スト「まずは《ブルース・リー》様の攻撃力アップだ!」



《ブルース・リー》攻撃力3500



スト「さらに効果によって、デッキから《ドラゴン怒りの鉄拳》を手札に加える!」



竜崎「さすが超強力レアカード、《ブルース・リー》様や........。」



スト「ケケケ、これからが本番だぜぇ!永続魔法《ドラゴンへの道》を発動する!」



《ドラゴンへの道》永続魔法カード



自分フィールド上に《功夫達人 ブルース・リー》が存在する時発動できる。《功夫達人 ブルース・リー》が相手モンスターを戦闘で破壊するたびに、《功夫達人 ブルース・リー》にカウンターを一個乗せる。(最大5個まで)カウンターが5個乗ったとき、自分はデュエルに勝利する。《功夫達人 ブルース・リー》がフィールドを離れた場合、相手はデュエルに勝利する。



竜崎「なっ、なんやそのむちゃくちゃな効果は!!!」



スト「へへへ、これでお前のモンスターをどんどん倒していけば、俺様の勝ちとなる.....、最高だぜぇ!ぐへへへ...。」



竜崎「(あいつには悪いが、ワイの場には《サイバー・ポット》がおるんやで。ちなみに、もう一枚のカードは《聖なるバリア−ミラーフォース》や。これでワイの守りは完璧や!)」



やはり何か忘れてるような....。



スト「ふん、その伏せカードが気になるが、まあいい...。俺様は《ブルース・リー》様にこいつを装備する!《燃えよドラゴン》発動!」



そのカードを発動した途端、《ブルース・リー》様は真っ赤な炎に包まれた!



《燃えよドラゴン》装備魔法カード



《功夫達人 ブルース・リー》のみ装備できる。装備モンスターの攻撃力・守備力は1000ポイントアップする。さらに装備モンスターが相手モンスターを戦闘で破壊したとき、破棄したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。



《功夫達人 ブルース・リー》攻撃力4500

              守備力3000





スト「いくぜ!攻撃だぁ!《ブルース・リー》様ぁ!!!」



竜崎「甘いで!罠カード発動!《聖なるバリア−ミラーフォース》や!」



《ブルース・リー》様の前に、突如聖なるバリアが現れた。

そして、攻撃を反射し彼を襲う!



スト「危なぁい!《ブルース・リー》様ぁぁぁぁ!!!」

と言って、彼は《ブルース・リー》様の代わりに攻撃を受けた。



そして、彼はボロボロのボロ雑巾となった(笑)



竜崎「は、反則やないか!卑怯やぞ!」



スト「はぁはぁ.....。は、反則じゃねぇ!俺は《我が身を盾に》を使っただけだ!」

いきなり立ち上がるストさん。



竜崎「で、でもそれ使ったからって、実際に盾にならなくても言いやんか.....。」



スト「お、俺は《ブルース・リー》様を守りたかっただけだ!何が悪い!」



竜崎「ああ、そうかいそうかい。」

あきれる竜崎。



ストLP1750→LP250



スト「さあ、《ブルース・リー》様!攻撃続行だ!」



「うむ」、と彼はうなずくと、裏守備モンスターへ走っていった。



竜崎「へへっ!裏守備表示モンスタ......!」



ファイヤー・ワン・インチ・パンチ!!!



竜崎がまだしゃべっていたが、それを無視するかのように《ブルース・リー》様が《サイバー・ポット》を粉砕した!

竜崎は目が点だ。



竜崎LP3200→LP2100



竜崎「なんでフツーに《サイバー・ポット》が破壊されるんや!」



スト「は?《ブルース・リー》様の効果だぜ!破壊したモンスターの効果は無効化されるんだよ!」



竜崎「そ、そうやったぁぁ!!!」



これにはギャラリーも.....。



蛭谷「ククク、あいつバカじゃねえか?」



海馬「ワハハハハハ!なかなか面白いものを見せてもらったぞ!竜崎よ!!!」



根津見「クスッ......。」



磯野「プハハハハハハハハハ!最高!最高だよ!君は!プハハハハハぁ!」



竜崎「ガーン!ガーン!!ガーン!!!」



なんだかこいつが勝てるかどうか、不安になってきたな.....。

あと、気付いたケド、まだ2ターンしか経ってなかったんだね.......。

遅すぎ!!!



竜崎 LP2100 手札1枚 伏せ無し



《モンスター無し》《荒野》



スト LP250 手札1枚 伏せ無し

《功夫達人 ブルース・リー》《燃えよドラゴン》《ドラゴンへの道》




第7話「主役の特権(後編)」



もう少しで終わりそうな予感...。



スト「ケケケ!《ブルース・リー》様にカウンターが一個乗るぜぇ!」



《ブルース・リー》様に一つの紋章が描かれた。



竜崎「こ、このままやとワイは.........負ける!!!!!」



スト「ヒャヒャ!負け犬!負け犬!負け犬!負け犬!........!」



竜崎「うわぁ〜!!!!!!!!やめちょくれ〜〜〜〜〜〜!!!!」



磯野「負け犬!負け犬!.........!」



海馬「負け犬!負け犬!.........!」



蛭谷「負け犬!負け犬!.........!」



根津見「負け犬!負け犬!.........!」



負け犬コールですっかり自信喪失の竜崎に勝ち目はあるのか?



スト「ターンエンド!」



竜崎「ワ、イ、の、タ、−、ン..........。」



ドローカード・《負け犬の底力》



竜崎「こ、このカードは!」



なんかすごい名前のカードだ。(ある意味ね...。)



竜崎「フフフ....。ハハハハハハ!ワイの勝ちや!」



スト「ついに狂ったか?負け犬!!!」



竜崎「うるさいで!ワイは《負け犬レックス》を攻撃表示で召喚し、伏せカードをセット!ターンを終了や!」



《負け犬レックス》

攻撃力100 守備力100 恐竜族 星1 地属性

いつも負けてばかりの恐竜。大丈夫、明日はきっと勝てるさ!



《負け犬レックス》攻撃力300

         守備力300



スト「なんだぁ!その雑魚カードは?」



竜崎「スト!ワイは数あるカードの中で、このカードを選び抜いたんや!このカードを馬鹿にすることは許さんで!」



スト「クッ!」



竜崎「(本当は自分でも、なんでこんな雑魚カードが入ってるか分からんケド.....。)」



そう、デッキ構築のときに誤って入ってしまったカードなのだ。



スト「なんにしろ、このターンでおまえはお終りだぜ!ドロー!」



ドローカード・《功夫(カンフー)仙人》



スト「俺はまず《ブルース・リー》様の攻撃力を500ポイントアップさせる。さらに《功夫仙人》を召喚し、《ブルース・リー》様の攻撃力を上げる!」



《功夫仙人》

攻撃力1500 守備力1300 戦士族 星3

このカードの召喚に成功したとき、自分の場に存在する《功夫》と名のつくモンスターカードの攻撃力を永続的に500ポイントアップさせる。



《ブルース・リー》攻撃力6000



竜崎「サーチ能力は使わんのか?」



スト「したくても.....もうないんだよぉ!!!カードがぁ〜!」



竜崎「......。」



スト「最後に魔法カード《ドラゴン怒りの鉄拳》を発動する!」



《ドラゴン怒りの鉄拳》魔法カード

自分の場に《功夫達人 ブルース・リー》が存在する時発動できる。自分の場の《功夫達人 ブルース・リー》1体の攻撃力・守備力を倍にする。



《ブルース・リー》攻撃力12000

         守備力9000



竜崎「攻撃力.....12000やとぉ!」



スト「これで決まりだ!攻撃だ!《ブルース・リー》様ぁ!」



《ブルース・リー》様が貧弱な《負け犬レックス》に攻撃しようとしているまさにその時...。



竜崎「罠カード発動や!」



スト「何ぃ!」



竜崎「これがワイの最後の切り札、《負け犬の底力》や!!!」



《負け犬の底力》罠カード



「負け犬」と名の付く自分のモンスターが攻撃の対象になったとき発動できる。その攻撃モンスターの攻撃力を自分の場の「負け犬」と名の付くモンスター1体に加算する。

バトルフェイズ終了後、この効果を受けたモンスターを破壊する。



スト「そ、そんな「負け犬」ごときに....《ブルース・リー》様が負けるだと!」



《負け犬レックス》攻撃力12300



今の《負け犬レックス》は立派な恐竜に見える...。

そう、もう「負け犬」ではないのだ。



《レックス》が《ブルース・リー》へ渾身の一撃を与えようとしている。



スト「や、やめてくれぇ〜!」



竜崎「いけ、《レックス》!...必殺!ダイナソー・クラッ〜シュ!!!」



スト「あぁ〜!《ブルース・リー》様ぁ!」



《ブルース・リー》様は《レックス》の体当たりによって、数メートルほど吹っ飛ばされた後、光となり消えていった...。



スト「あぁぁぁ........。」



ストLP250→LP0



竜崎「ワイの勝ちや!」



一瞬だが沈黙が流れた...。



磯野「し、勝者...ダイナソー竜崎!(まさか勝つとは...)」



皆が磯野と同じ考えだった。



しかし、主人公は負けないという法則があるのだ。(例外あり)

長かった(?)決闘も、今幕を閉じた...。




第9話「下克上!」



スト「あ、あ、アア...。お、俺が....《ブルース・リー》様が.....負けた!!?」



竜崎「(まさか勝てるとは〜。)さ、さあ約束や!お前のレアカードを渡せや!」



スト「ううう、ちくしょう........!さようなら、《ブルース・リー》様ぁ........。」



最後の別れを告げるストは、悲しげだ......。



スト「ほらよ!大事に使えよ、それは100万はするんだぜぇ!」



と言ってストは惜しみながら(?)、カードを差し出だした.....。

(つうか100万のレアカードをそう簡単にあげていいのか? これがルールなのか?)



竜崎「あ、りがとうです....。(ワイのレア《二頭を持つキング・レックス》が奪われなくて良かったで)」



それってレアなの? という突っ込みは置いといて



スト「そのかわり、負けたら.......ブッコロス!!!!!」



竜崎「はぃぃぃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ????????」



スト「じゃあ、俺様は観客席で、お前の負ける姿を拝んでやるか.....。ケケケケケケケケ!」



それだけ言って(最高の笑顔で)、ストは観客席へと歩いていった。

ドス黒いオーラを発しながら.....。



竜崎「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」



磯野「では、竜崎選手。この場から退場して下さい!」



竜崎「.......はい。」



竜崎はびくびくしながらその場を後にした...。



竜崎「なぜ殺されるんや なぜころされるんや....」



知りません



そして場所は変わって、ここは待ち合い室



竜崎の見つめる先には......



竜崎「おっ!骨塚やないか!」



骨塚「よぉ....。竜崎ぃ.....。」



骨塚は何時にもまして、暗かった。



竜崎「ど、どないしたんや?」



骨塚「いや、なんでもないよ....。アハハハハハぁ!.......ハァ..。」



竜崎「(これは重症やで.....。)」



キース「ハハハハハ!すっかり変わり果てた姿になったなぁ!骨塚よぉ!」



竜崎の気付かぬ間に、キースが後ろに立っていたのだ。



竜崎「な、なんや?」



骨塚「ひゃああああああああああああ!ぁぁぁあぁ....。」



と言って、骨塚はその場に倒れこんでしまった。



竜崎「お、おい!」



キース「ククククク!面白いぜぇ!」



竜崎「お、おまえ骨塚に何をした!」



キース「いや、別にぃ。ただカードを触れない身体にしてやっただけだぜぇ!」



竜崎「な、なんやと!」



キース「ヒャハハハハハ!」



高笑いとともにキースは去っていた。



竜崎「う、嘘やろ?.....???」



竜崎「と、にかく骨塚を医務室へ運ばないと.....。」



そして、竜崎は骨塚を背負い、医務室へ急いだ。

だが、なにか大きな不安が頭をよぎっていた。



それから5分後



磯野「それでは、ただいまより3回戦を始めます!蛭谷選手、根津見選手!集合してください!」



蛭谷「へいへい.....。」



根津見「ふん.....。」



仲間同士の対決となる3回戦。だが、様子が変である。



竜崎「な、なんか重苦しい空気やな.....。まあ、ええ。あの根津見とか言う奴に、俺を殴ったあの蛭谷の野郎をぶっ飛ばしてくれれば......。」



かなりの恨みを持っているようである....。



磯野「それでは、互いのデッキをシャッフルして下さい!」



蛭谷「あ〜、めんどくせぇ!」



根津見「.......。」



磯野「互いのデッキのシャッフルは終わったようなので、では.....デュエル開...」



蛭谷「ちょっと待ちな!」



磯野「し!!? え?」



蛭谷「俺はこいつに言いたい事があるんだよ。おい、根津見!」



根津見「はい?」



蛭谷「クク、もちろん俺のために負けてくれるよなぁ!!!」



竜崎「な!あいつなんてことを!」



根津見「.................いやだ!」



蛭谷「ああぁん?もういっぺん言ってみろ!」



根津見「嫌だって言ってるんだよ!俺はなぁ、今までお前に尽くしてきた!だが、それも今日で終わりだ!もう、あんたの考えにはこりごりなんだよ!」



蛭谷「........ケッ!なら、決闘でケリつけようじゃねえか、根津見ちゃんよぉ!!!!!」



根津見「そのつもりだぜ!」



磯野「では今度こそ。デュエル開始ぃ!!!」



蛭・根「デュエル!!!!!」



今、火蓋が切って落とされた!



竜崎「な、なんや知らんけど、すごい事になってるみたいやな.......。」




第10話「鼠鼠鼠!!!」



根「いくぞ! 俺の先攻だ! ドロー!」



ドローカード・鎧ネズミ



根「俺は《鎧ネズミ》を守備表示で召喚し、カードをセット! ターンエンドだ!」



一応、OCGにもあります、このネズミ。



蛭「クク、相変わらず弱小のネズミデッキを使っているようだな...。

そんなんじゃ俺様に勝てない事を教えてやるぜ! 反逆者!!!」



といって蛭谷はドローした。



ドローカード・死者蘇生



蛭「俺様は《幻獣王ガゼル》を攻撃表示! 攻撃!」



ん? このカードって....。



ガゼルの攻撃になすすべなく、鎧ネズミは引き裂かれてしまった。



根「罠カード発動、《ネズミ大繁殖》!」



発動した瞬間、根津見の場に《巨大ネズミ》が2体出現していた。



蛭「こ、これは.....。」



根「はは、こいつの効果さ!」



といって、《ネズミ大繁殖》を指差す。



《ネズミ大繁殖》 永続罠カード



自分の場の《ネズミ》と名のつくモンスターが戦闘によって破壊されたときに発動できる。

自分のデッキから2枚まで《ネズミ》と名のつくモンスターを特殊召喚できる。



蛭「小賢しいまねを! カードを一枚セット、ターンエンド!」



根「俺のターン、ドロー!」



ドローカード・格闘ネズミ チュー助



根「よし! 俺は《格闘ネズミ チュー助》を召喚!」



小柄だが、格闘家のネズミだ。 ネズミだ。 ネズミだ。



蛭「こりもせずにネズミかよ!」



根「うるさい! 俺は《団結の力》を《チュー助》に装備、これで攻撃力3600! お前の負けだ! 蛭谷!」



ネズミ同士が団結し、攻撃力を高める。



根「攻撃!」



ネズミ3体が、ガゼルを襲う!



蛭「甘いぜぇ、根津見ちゃぁん! 罠カード発動 《六芒星の呪縛》!」



根「な、そのカードは!」



六芒星の呪いが、チュー助を捕獲する。



蛭「クク、どうかしたか? 根津見よぉ...。」



竜「お、お前のデッキ! もしかして!」



観戦していた竜崎が叫ぶ。



蛭「ハハハハハハ! よくぞ気づいたなぁ! 竜崎よぉ! そうさ、このデッキはあの武藤遊戯からかっさらってきたのさ! なぁに、二度目だから楽だったぜぇ...。 ヒャハハハハハ!」



竜「なんちゅうやつや....。」



根「くそぉ、遊戯のデッキに勝てるかよぉ....。」



相手が遊戯のデッキと知って、意気消沈の根津見。



竜「が、がんばれ! 根津見!」



根「え?」



竜「ワイはああいう卑怯な事をする奴が大嫌いなんや! だから、あいつを必ずぶっ倒してくれ!」



根「はぁ? まあ、わかった....。」



蛭「無駄無駄ぁ! なんせこのデッキは、百戦錬磨のデッキ! おめぇのデッキじゃ到底かなわねぇよ! あきらめろ!」



根「お、俺は勝つぜ...。 いくら遊戯のデッキでも、それを操る人がお前なら勝てる!」



蛭「なにぃ?」



根「俺はこのままターンを終えるぜ!」



蛭「俺を怒らせたことを、後悔させてやるぜぇ...。」



不敵な笑みを浮かべながらカードを引く



ドロー・カード・ブラック・マジシャン・ガール



ドローカードを見た瞬間、蛭谷が「ムフッ」と笑った。



だが、正直言って、気持ち悪い



蛭「いくぜぇ、根津見。 俺は究極の切り札を引いた...。」



根「な、なに! ブラック・マジシャンか!?」



ブラック・マジシャンは遊戯のデッキの切り札で、数々の強敵を撃破してきた遊戯の相棒でもあるカードだ。



蛭「それよりももっといいカードだ...。 いくぞ! 《ガゼル》を生け贄に捧げ...」



《ガゼル》が場から消え、新たなモンスターが現れる。



蛭「来い! ガールちゃぁん!!!」



場に現れたのは、《ブラック・マジシャン・ガール》



一同「.....。」



《ガール》の出現よりも、蛭谷の問題発言の方が気になっている一同。



無理も無い



竜「ガ、ガールちゃぁん???」



蛭「こ、この子は.....俺の彼女なんだ!」



イッテシマッテイル、イッテシマッテイル!



蛭谷は、こんなキャラだったろうか?



いや! こんなキャラだったのだ!



そうだ! そうに違いない!



蛭「いっけぇ! 《ガール》ちゃぁん!」



攻撃対象は《巨大ネズミ》



蛭「ブラック・バーニング!!!」



技名まで知っちゃてる蛭谷



《巨大ネズミ》は魔術師の攻撃によって焼かれた



根津みLP4000→LP3400



根「はっ! お、俺はデッキから《チュー助》を召喚!」



《巨大ネズミ》の死骸から《チュー助》が這い出る



蛭「ターン終了!」



蛭谷は、《ガール》に向かって「にこっ」と笑った



正直、気持(以下略



一同は今なお、唖然としている



蛭谷の衝撃的な事実が発覚したこの決闘、果たして行方は?



根津見 LP3400 手札3枚 伏せ無し

《格闘ねずみ チュー助》+《団結の力》 《チュー助》 《巨大ネズミ》



蛭谷 LP4000 手札4枚 伏せ無し

《ブラック・マジシャン・ガール》《六芒星の呪縛》




続く...



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