ビギナーズカップ!

製作者:究極竜骸骨(マスターオブドラゴンワイト)さん


序章 本田とレアハンター

本田LP300→0
「うぎゃぁーっ
また負けた!」
彼の名は本田ヒロト
一応決闘者である
「本田ぁ〜、お前36戦中1勝もできてないぞ」
城之内がからかう様に言う
「うるせえ!
いくらなんでもこの学校には強い決闘者が多すぎなんだよ!」
確かに、遊戯、海馬、城之内とバトルシティ上位入賞者はほとんど童実野高校の生徒である
「そういえば、M&Wの新パックが発売されたらしいよ
本田くんも買いにいったら?」
「そうだな…」
本田は放課後、近所のコンビニに新パックを買いにいった
「お、ラッキー
あと1パック残ってる」
しかし、そのパックをフードを被った怪しげな男が手に取った
「あーっ、おっさん、それオレが買おうとしてたのに!」
「フフフ、こういう物は早い者勝ちなのだよ」
フードの下から薄紫色の髪が見えた
「お、お前は『レアハンター(1)』!」
「その呼び名で呼ぶなーっ!」
レアハンターは叫んだと同時にパックを落としてしまった
「よっし、もーらい」
本田はパックを持ってレジに走っていった
「こら、それは私の物だ!」
レアハンターは本田の肩を掴んだ
「なあ、どっちがこのパックを買うか、デュエルで決めようじゃないか?」
本田は思った
「こいつならオレでも勝てそうだ」と
互いのデッキをシャッフルし、デュエルが始まった
「フフフ…私のターンだ
アステカの石像を守備表示
ターン終了だ」
本田は勢いよくカードを引く
「そんなザコモンスター、すぐに破壊してやらぁ!
ゴブリン突撃部隊を召喚!
アステカの石像をこうげ…」
「これくださーい」
2人がデュエルしているうちに、小さな子供がさっきのパックを買ってしまった
「ああーーー!!!」
子供は本田とレアハンターを「変な奴だな」というような目でちらりと見ると、急いで家に帰った
「パックが無くなった以上、もうデュエルを続ける必要は無いな」
レアハンターは適当にパックを1つ買うと、そのまま走り去っていった
本田はその姿を黙って見つめていた…



第一章 初心者の大会

「ぬをぉぉぉぉぉぉ!
また負けたぁーっ」
このデュエルで50連敗である
「50連敗おめでとう」
城之内が冷やかす様に言う
「つっるせぇぇぇぇぇぇ!」
「わはははは、このトランクケースいっぱいのカードをやる
これでデッキを強化するがよい!」
「いらねぇよぉぉぉぉぉ!」
海馬にまで馬鹿にされ、本田は逆ギレがおさまらなかった
「ぬどぉぉぉぉぉぉ!」
この後壁を蹴っ飛ばしたつもりが、間違えて刈田を蹴っ飛ばしてしまい3時間くらい説教を受けた

家に帰った本田は、ぼけーっと自分のデッキを眺めていた
「オレのデッキの何がいけないんだろうな…」
すると、そこに一枚のチラシが飛んできた
そこには「ビギナーズカップ」と書かれていた
翌日、本田はそのチラシを遊戯に見せた
「ああ、それなら知ってるよ
M&Wをやり始めたばかりの初心者ばかりが集まる大会なんだ」
そこに城之内が現れた
「お前には丁度いい大会じゃねーの?」
「オレは初心者じゃねぇーっ!」
今度は遊戯が
「でも、この大会なら本田くんでも十分勝てるんじゃない?」
「遊戯まで!」
おまけに海馬までもが
「まあ、貴様だったら初心者の大会でも初戦敗退だろうがな」
「海馬ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

一方、グールズの秘密基地
「レアハンター(1)」
マリクがレアハンターを呼んだ
「マリク様、その名で呼ばないでほしいのですが」
マリクはレアハンターを睨んだ
「またおしおきされたいのか?」
と、思ったらマリクはイシズに殴られた
「小遣い100円ダウンね」
「そんなぁ〜、酷いよ姉さん」
「せめて『ひどい』と言ってくれませんか?
『酷い』だと本当にひどく聞こえます」
今はそんなことを言っている場合ではない
「もう千年ロッドはボクの物じゃなくなったんだしさ
ただのおどしだよ」
「もう100円ダウンね」
「あの、私は…」
ずっと忘れられているレアハンター
「ああ、そうだった
実は、キミに丁度いい大会を見つけたんだ」

そして大会当日
なんだかんだ言ってやっぱり本田はこの大会に参加するようだ
「私はレアハンター
最強のエクゾディア使い
この大会でも優勝間違い無し…」
「あいつも出るのか…」
城之内はなんとなく顔色が悪い
エクゾディアに瞬殺されたことを思い出してしまったのだろう
「やあ」
レアハンターが本田の所に寄ってきた
「レアハンター…」
本田とレアハンターの睨み合いが続く
「なあ、あの2人、何かあったのか?」
「さあ…」
そんなこんなで、ビギナーズカップが始まった
「(こいつにだけは負けられない…)」
本田とレアハンターは選手入場の時にまでも睨み合っていた



第二章 マムシの牙

「何だよあいつら
本当に初心者かよ…」
黒マントを羽織った2人組みが、早くも予選を通過したようだ
「あの2人、この予選では1ポイントもライフを削られなかっただとか…」
「そ、そんな強い奴も出てるのか…?」
本田はがくがく震えていた
「確かに、初心者=弱いとか限らないしね」
遊戯が笑いながら言う

ここで予選ルールを説明しよう
予選は、三人一組になりその3人でバトルロイヤルをする
そして最後まで勝ち残った1人が本戦進出となるわけだ

「えーと、オレの相手は…」

第1ブロック
本田ヒロト
海堂薫
山田太郎

「一体どんな奴なん…」
本田の前に、鋭い目をした少年が現れた
「アンタが本田ヒロトか
よろしく」
少年は握手を求めてきた
「あ、ああ、よろしく」
少年が去った後、本田はガクガク震えていた
「こ、怖ぇぇ〜…」
そして始まった予選バトルロイヤル
さっきの少年はバンダナをつけて口から怪しげな気体を出している
「フシュ〜」
デュエルディスクの中にあるデッキからも、怪しげなオーラが出ている
「本田くん、がんばってね」
「お、おうよ」
さっきからずっと「初心者=弱いとか限らない」という言葉が本田の脳内をぐるぐる回っている
「決闘!」
まずは海堂のターン
「モンスターを守備表示
ターン終了だ
フシュ〜」
「お、オレのターン
メカ・ハンターを攻撃表示!」

メカ・ハンター
☆4 機械族 闇属性
攻1850 守800

「ターンエンドだ」
山田太郎はワイトを守備表示で召喚し、ターンを終了した
「俺はスネークポットを攻撃表示に変える!」

スネークポット
☆2 爬虫類族 地属性
攻600 守300
リバース:自分フィールド上に「毒蛇トークン」(爬虫類・地・星3・攻/守1200)を1つ置く。
「毒蛇トークン」が戦闘によって破壊された場合、相手ライフに500ポイントのダメージを与える。

「リバース効果により毒蛇トークンを召喚!」
壺の中から現れた毒蛇が本田に牙を向く
「(ひぃっ、あいつ確実に俺を狙ってる!
で、でも待てよ
あいつのモンスターは600と1200
オレのメカ・ハンターには勝てないはずだ!)」
「俺はスネークポットと毒蛇トークンを生贄に、ソード・スネークを召喚!」

ソード・スネーク
☆7 爬虫類族 闇属性
攻2400 守1800
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、このカードの攻撃力が守備表示モンスターの守備力を越えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

剣のような体をした蛇がフィールドに現れた
「ワイトを攻撃!」
山田太郎のワイトは跡形も無く砕け散った
貫通効果により山田太郎は戦闘ダメージを受けた
山田太郎LP4000→1800
「さらに、リバースカードをセット
ターン終了だ」
「オレのターン!
火炎木人18を召喚!」

火炎木人18
☆4 炎族 炎属性
攻1850 守0

「火炎木人18で、山田太郎にダイレクトアタック!」
山田太郎LP1800→0
火炎木人18の攻撃により山田太郎は脱落となった
名前が適当な上にセリフ無し、おまけに2ターンで倒されるとはなんという不幸な人なのだろうか
ちなみに魂のカードはワイトだそうです
「リバースカードを一枚セット
ターンエンド!」
「俺のターン
『右手に盾を左手に剣を』を発動!」

右手に盾を左手に剣を
通常魔法
ターン終了時まで、このカードの発動時に存在していたフィールド上の全ての表側表示モンスターの元々の攻撃力と元々の守備力を入れ替える。

城之内を何度も救ってきたこのカード
実は海堂も持っていたのだ
「このカードの効果で火炎木人の攻撃力は0になる」

ソード・スネーク 攻1800 守2400
メカ・ハンター 攻800 守1850
火炎木人18 攻0 守1850

「ソード・スネークで火炎木人18を攻撃!」
ソード・スネークが剣の様な体をくねらせて襲い掛かってくる
「そうはいかないぜ
リバースカード、オープン」
本田のフィールドに一冊の本が現れた
その本の表紙には月の絵が描かれていた
「月…だと?」

月の書
速攻魔法
表側表示でフィールド上に存在するモンスター1体を裏側守備表示にする。

月の光に照らされ、火炎木人は裏側守備表示になった
「そっちの攻撃力は1800
守備力1850には通用しないぜ!」
しかし海堂は表情一つ変えずに伏せてあったカードを開いた
「リバースカード、オープン
『毒蛇の牙』!」

毒蛇の牙
通常罠
指定したモンスター1体の守備力を発動ターンのみ500ポイントダウンさせる。

ビギナーズエディションで絶版になったマイナーな罠カード
正直言って強いとは言えそうにない
「行け!」
カードから毒蛇が飛び出し、火炎木人に噛み付いた

火炎木人18 守1850→1350

守備力の下がった火炎木人はあっと言う間に破壊されてしまった

本田LP4000→3550

どんな弱そうなカードでも、使い方によっては強くなる
…と、思う

本田
LP 3550
場  メカ・ハンター
手札 4枚

海堂
LP 4000
場  ソード・スネーク
手札 4枚



第三章 除外ルール

「俺はリバースカードをセットしてターン終了だ」
「オレのターン!」
ドローカード:天使の施し

「よし、俺は天使の施しを使うぜ」

天使の施し
通常魔法
デッキからカードを3枚ドローし、その後手札からカードを2枚捨てる。

ドローカード:早すぎた埋葬、ソードハンター、暗黒の狂犬

「(ソードハンター!
こいつなら勝てる!)」

ソードハンター
☆7 戦士族 地属性
攻2450 守1700
戦闘で破壊したモンスターをバトルフェイズ終了時に攻撃力200アップの装備カードにして、このカードに装備する。そのカードは破壊されるまで装備カード扱いにする。

だが、このモンスターを召喚するには2体の生け贄が必要だ
今の状態では召喚することはできない
だが今はそれよりも、どのカードを捨てるかに悩んでいた
「(さて、どのカードを捨てるか…)」
本田は手札を見回してみた

戦士ダイ・グレファー、伝説の剣、レッサー・ドラゴン、マウンテン・ウォーリアー、早すぎた埋葬、ソードハンター、暗黒の狂犬

「(まず一枚はマウンテン・ウォーリアーだとして、もう一枚は…)」
レベル4主力級の攻撃力を持つ狂犬やダイ・グレファー、蘇生の効果を持つ早すぎた埋葬はどうしても捨てられない
「(ここはやっぱり攻撃力の低いレッサー・ドラゴンか?
ソードハンターは切り札クラス、伝説の剣はソードハンターに装備する
さらにレッサードラゴンを早すぎた埋葬で蘇らせてソードハンターの生け贄にすれば…
よし!レッサー・ドラゴンで決まりだ!)」
レッサー・ドラゴンを捨てようとした本田に、城之内が叫ぶ
「待て本田!
確かに墓地のモンスターを蘇らせて生け贄にするという戦法は強い
だが、もっと簡単に上級モンスターを召喚する方法があるはずだ!」
本田は再び手札を確認した
「(もっと簡単に…)」
「おい、早くしろ!」
海堂がギロリと睨んできた
「はいはい、それじゃこの2枚を捨てるよ」
本田が墓地に送ったカードは、マウンテン・ウォーリアーと、ソードハンター
「(切り札クラスのモンスターを捨てるだと!?)」
「さらに、俺は早すぎた埋葬を発動!」

早すぎた埋葬
装備魔法
800ライフポイントを払う。
自分の墓地からモンスターカードを1枚選択して攻撃表示でフィールド上に特殊召喚し、このカードを装備する。
このカードが破壊された時、装備モンスターを破壊する。

本田LP3550→2750

「これでソードハンターを蘇らせるぜー!」
しかし、海堂は伏せてあったカードを開いた
「リバースカード、オープン
『ロスト』!」

ロスト
通常罠
相手の墓地のカード1枚をゲームから取り除く。

「ソードハンターは墓地から消滅!
永遠に失われる!」
さっきまで墓地にあったはずのソードハンターがいつの間にか消えていた
そして何故か審判の手の中にあった
「あーっ、オレのカード返せ!」
審判は飛びついてきた本田をかわしながら必死でルールを説明した
「ゲームから除外されたカードは、そのデュエルでは永遠に使用できなくなります
この大会では混乱を避ける為除外されたカードは審判が持っているということになります」
本田は切り札クラスのカードを除外され、力が完全に抜けてしまった
「そんな馬鹿な〜」

本田
LP 2750
場 メカ・ハンター、早すぎた埋葬
手札 4枚

海堂
LP 4000
場 ソード・スネーク
手札 3枚



第四章 五色の蝮

「裏の裏をかかれてるわね…」
「この調子じゃ予選敗退確実だな」
城之内も杏子ももう本田が勝てるとは思っていなかった
「本田くん…」
遊戯は心配そうな目で見守っていた
「オレは火炎木人18を蘇らせる…」
ソードハンターは除外されたが、まだ早すぎた埋葬の効果は使っていない
火炎木人はごうごうと燃え上がりフィールドに復活した
「さらに、戦士ダイ・グレファーを攻撃表示…」

戦士ダイ・グレファー
☆4 戦士族 地属性
攻1700 守1600

「伝説の剣を装備…」

伝説の剣
装備魔法
戦士族モンスターの攻撃力・守備力を300ポイントアップ!

戦士ダイ・グレファー 攻1700→2000 守1600→1900

メカハン、火炎木人、ダイ・グレファーとフィールドには3体のモンスターがいるものの、どのモンスターもソード・スネークには攻撃力が追いついていない
「ターンエンドだ…」
そして次のターン、海堂はだれもが想像しかねる行為をした
「ソード・スネークを生け贄に捧げ、青い蝮を召喚!」

青い蝮(ブルー・バイパー)
☆5 爬虫類族 水属性
攻2300 守1900

ソード・スネークより攻守も低く、効果も持っていない
そんなモンスターを何故召喚したのだろうか
全てがそれを疑問に思った
「青い蝮でダイ・グレファーを攻撃!」
青い体をくねらせ、ブルー・バイパーは戦士の体に巻き付いた
そして首筋に鋭い牙を突き刺した
戦士は悲鳴を上げて消滅した

本田LP2750→2450

「リバースカードを一枚セット
ターン終了!」
「オレのターン…
ターン終了」
やる気を無くした本田はモンスターを守備表示にするのを忘れてしまった
「あのバカ…」
城之内ももうアドバイスする気が失せてしまっている
「俺は赤い蝮を召喚!」

赤い蝮(レッド・バイパー)
☆4 爬虫類族 炎属性
攻1900 守1300

「青い蝮でメカ・ハンターを
赤い蝮で火炎木人を攻撃!」

本田LP2450→1900

「ターン終了!」
本田はこれだけピンチだというのに全くやる気が無い
しかし、ドローしたカードを見た瞬間表情が変わった
「これは…」

ワイト
☆1 アンデット族 闇属性
攻300 守200

「なんじゃこりゃああああああああ!」
そこに現れたのは、モクバだった
「ちぇっ、ばれちゃったかー」
「お前の仕業かー!」
モクバは3枚のカードを取り出した
「おい、このカードが何かわかるか?」
ゴギガ・ガガギゴ、サイバティック・ワイバーン、無敗将軍フリード
どれも本田のデッキに入っている切り札級カードだ
「まさか…」
「そう、お前のデッキの切り札と、ワイト×3をすり替えてやったぜぃ!」
「ワイト×3だと!?
ふざけるなぁーっ!
オレのカードを返せ!」
モクバは本田の手札にあるワイトを指差して言った
「そのワイトでとどめを刺せたら返してやるよ
負けはもちろん、ワイト以外のカードでとどめを刺したらこのカードはオレの物にするぜ」
数少ない切り札級モンスター
どうしても返してもらわないと困ると思った本田は、負けるわけにはいかなくなった
「わかったぜ
ワイトでとどめを刺しゃいいんだろ
やってやろうじゃねーの」
いきなりやる気を取り戻した
本当に単純な奴だ
「暗黒の狂犬を守備表示
リバースカードをセット!
ターンエンドだ」
伏せカード:炸裂装甲
「俺のターン
緑の蝮を召喚!」

緑の蝮(グリーン・バイパー)
☆3 爬虫類族 風属性
攻1300 守900

海堂は伏せカードに警戒しているのか、攻撃はしてこなかった
「オレのターン!
暗黒の狂犬を生贄に、このモンスターを守備表示!
ターンエンド!」
鋭い目で裏守備モンスターを見つめる海堂
「(おお怖っ
睨まれてる千年の盾もビビってるだろうに)」
じっとと睨まれ、耐え切れなくなった千年の盾が表側表示になった

千年の盾
☆5 戦士族 地属性
攻0 守3000

「って何で表側表示になってんだよ!
反則じゃねーのか?」
「フン、このカードを使っただけだ」

光の護封剣
通常魔法
相手フィールド上に存在する全てのモンスターを表側表示にする。
このカードは発動後(相手ターンで数えて)3ターンの間フィールド上に残り続ける。
このカードがフィールド上に存在する限り、相手フィールド上モンスターは攻撃宣言を行う事ができない。

「光の護封剣は相手が攻撃できなくなる効果を持つカード
だが、このカードにはもう1つの効果がある
それは、相手のモンスターを表側表示にするという効果だ!」
完全にオマケ扱いされているこの効果
一応こういう事に使えます
あ、でもリバース効果を発動してしまったりと結構迷惑かも
「ターン終了だ」
「オレのターン
このカードを伏せるぜ!」
引いたカードをすぐに伏せた
「レッサー・ドラゴンを守備表示
ターンエンドだ」

レッサー・ドラゴン
☆4 ドラゴン族 風属性
攻1200 守1000

「俺のターン
黄色い蝮を召喚」

黄色い蝮
☆2 爬虫類族 地属性
攻900 守400

海堂はいかにも弱そうなモンスターを召喚してターンを終了した
「オレのターン!」
ドローカード:ワイト
「(2枚目のワイト!)
タ、ターン終了…」
「俺のターン
天よりの宝札を発動!」

天よりの宝札
通常魔法
互いのプレイヤーは手札が6枚になるようにデッキからカードをドローする。

本田ドローカード:コマンダー、スカゴブリン、ワイト、切り込み隊長

「(3枚目のワイトォォォォォ!)」
ついに3枚のワイトが揃ってしまった
そればかりか切り込み隊長以外のモンスターは全て攻撃力1000以下の通常モンスター
本田はショックの表情が丸わかりだ
しかし海堂は全く表情を変えずに引いたカードを召喚し、ターンを終了した
「(あれじゃいいカードを引いたのか悪いカードを引いたのかわからねえ
一体何を引いたんだよ…)」

白い蝮(ホワイト・バイパー)
☆1 爬虫類族 光属性
攻400 守100

これまた弱そうなモンスター
だが、海堂のフィールドには5色のマムシが揃ってとてもカラフルだ
「オレのターン!」
ドローカード:非常食
「切り込み隊長を守備表示
隊長の後に続け!コマンダー!」
コマンダーは隊長の後ろからフィールドに現れた

切り込み隊長
☆3 戦士族 地属性
攻1200 守400
このカードが表側表示でフィールド上に存在する限り、相手は他の表側表示の戦士族モンスターを攻撃対象に選択できない。このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスターを1体特殊召喚する事ができる。

コマンダー
☆2 機械族 闇属性
攻750 守700

「ターンエンド!」
「俺のターン
(まだあのカードは来ないか…)
リバースカードをセット
ターン終了」
観客席の遊戯は、5色のマムシをじっと見ている
「(あのモンスター達、名前も姿も似ている…
何か秘密があるに違いない…)」

本田
LP 1900
場 
手札 4枚(レッサー・ドラゴン、暗黒の狂犬、炸裂装甲、ワイト)

海堂
LP 4000
場 青い蝮、赤い蝮、伏せカード
手札 2枚



第五章 屈辱のリンチ

「オレのターン」
ドローカード:強欲な瓶
「オレはカードを伏せ、スカゴブリンを守備表示!
ターンエンド」

スカゴブリン
☆1 悪魔族 闇属性
攻400 守400

「スカ」と書かれた紙を持ったゴブリンが現れた
ってか本田は何でこんなカードをデッキに入れてるんでしょうね?
「俺のターン
(まだ来ない…)」
と、その時、本田が伏せてあったカードを開いた
「リバースカード、オープン
『強欲な瓶』」

強欲な瓶
通常罠
自分のデッキからカードを1枚ドローする。
ドローカード:ブラック・ホール
「(おお!
こいつさえあれば相手モンスターは全滅だ!)」
自分のモンスターも全滅するけど
「(ふっふっふ
次のターン、お前にいいもんを見せてやるぜ…)」
本田はついつい顔がにやけてしまった
「フン、てめえがどんなカードを引いたかは知らねえが、その顔からすると強力なカードに違いは無い
魔法カード『エクスチェンジ』!」

エクスチェンジ
通常魔法
お互いに手札を公開し、それぞれ相手のカ−ドを1枚選択する。選択したカ−ドを自分の手札に加え、そのデュエル中使用する事ができる。(墓地へ送られる場合には元々の持ち主の墓地へ送られる)

通常魔法は罠にチェーンできないんじゃないかというツッコミが出そうなので、一応説明しておきます
海堂は強欲な瓶にチェーンしてエクスチェンジを使ったわけではありません
ただそれだけのことです
「(手札交換カード!)」

本田の手札:非常食、ワイト、ワイト、ワイト、ブラック・ホール
海堂の手札:半蛇人サクズィー、ナーガ、キラー・スネーク、魔法除去、シー・スネーク、蛇の戦士

「(とりあえずオレは守備力の高いナーガでも選んどくか)」

ナーガ
☆4 爬虫類族 水属性
攻1400 守2000
表側表示のこのカードがフィールド上からデッキに戻った場合、レベル3以下のモンスター1体をデッキから特殊召喚する。

「ブラック・ホールか
にやけるのもわけは無い」
海堂は普通にブラック・ホールを奪っていった
「オレのブラック・ホールぅぅぅぅぅ〜」

ブラック・ホール
通常魔法
フィールド上に存在する全てのモンスターを破壊する。

「ターン終了だ」
ソード・ハンターは除外されるわ、切り札カードはワイトと入れ替えられるわ、ブラック・ホールは相手の物になるわ、最初からやられっぱなしである
「オレのターン」
ドローカード:火の粉
だから何でこんなカードを…
もしかして、モクバ?
「オレはワイトしか入れ替えてないぜ
あのカードは本田が自分でデッキに入れたカードだな」
「(オレ自身も何でこんなカード入れたのかわかんねえよ…
だが、こいつを使えば…)
オレは火の粉を伏せ、『非常食』を発動させる」

非常食
速攻魔法
このカードを除く自分のフィールド上の魔法または罠カードを墓地へ送る。墓地へ送ったカード1枚につき、自分は1000ライフポイント回復する。

本田は火の粉を墓地に送り、LPを回復した
本田LP1900→2900
「ターンエンド」
「俺のターン!」
海堂の手に振動が伝わってきた
「(ついに来た
あのカードが…)」
本田も感づいてきた
海堂の引いたカードが、とんでもないカードだということを
「5色のマムシを生贄に、出でよ!
黒い蝮!」
空が光り、天より現れたのは真っ黒な鱗に包まれた、巨大なマムシ
「これが俺の切り札
ブラック・バイパーだ!」

黒い蝮(ブラック・バイパー)
☆10 爬虫類族 闇属性
攻4250 守3400
「青い・赤い・緑の・黄色い・白い蝮」を生け贄に捧げなければ召喚できない。このカードが召喚された時、互いのプレイヤーは2000ポイントのダメージを受ける。

本田LP2900→900
海堂LP4000→2000

「行け!
切り込み隊長を攻撃!」
本田の伏せカードが開いた

炸裂装甲
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。その攻撃モンスター1体を破壊する。

だが、海堂の伏せカードもそれにチェーンし発動した

トラップ・ジャマー
カウンター罠
相手がバトルフェイズに罠カードを発動した時に発動する事ができる。罠カードの発動を無効にし、それを破壊する。

炸裂装甲は無効化され消滅した
「スネーク・ポイズン・ブレス!」
ブラック・バイパーの口から毒の息が噴き出す
切り込み隊長は全く対抗できずに破壊されてしまった
カードイラストでもやられまくっている隊長
やっぱり彼はやられる運命にあるのだろうか
「ターン終了」
本田はがくがく震えていた
「(攻撃力2000以上のモンスターすら無いってのに、どうやって4000以上のモンスターを倒せってんだよ…)」
震える手で、デッキからカードを引く
ドローカード:屍を貪る竜
「こいつを守備表示で、ターンエンド」

屍を貪る竜
☆4 恐竜族 地属性
攻1600 守1200

「俺は蛇の戦士を召喚!」

蛇の戦士
☆4 獣戦士族 地属性
攻1700 守1800

体中に蛇の鱗を纏った戦士が、巨大なブーメランを構えて現れた
「レッサー・ドラゴンに攻撃!
ブーメラン・スネイク!」
戦士は巨大なブーメランを投げつけた
小さなドラゴンは真っ二つに切り裂かれてしまった
「さらに、黒い蝮で千年の盾を攻撃!
スネーク・ポイズン・ブレス!」
毒のブレスをを浴びた千年の盾は、どんどん錆びていく
そして最終的にはボロボロに崩れていった
「どんな強い攻撃も防げる盾でも、錆びてしまっては意味が無いな」

ビギナーズカップ第2ブロック予選
「ぐわああああああ
馬鹿な…
私の、エクゾディアデッキがぁぁぁっ…」
レアハンターLP0
しょっぱなから負けてるレアハンター
彼の出番はこれでもう終わり?

一方で第一ブロック予選では
「オレはナーガを守備表示で召喚し、ターンエンドだ」
しかし結局屍を貪る竜は蛇の戦士に、ナーガは黒い蝮に破壊されてしまう
「さらにシー・スネークを攻撃表示
ターン終了」

シー・スネーク
☆4 爬虫類族 水属性
攻1500 守1200

OCGには存在しない、梶木がバトルシティで使ったカード
みなさん覚えてますか?
「オレのターン」
ここで逆転できるようなカードを引かなければ、次のターンで本田の負けが決まってしまう
「(頼む…!)」
ディスティニー・ドロー!
「このカードは…」
本田は引いたカードを見て海堂を指差した
「やいマムシ野郎!
このターンでお前のライフは0になる!
よーく見ときな!」
本田は手札からあるカードを出した
「出でよ!ワイト!」
いかにも弱そうなガイコツのおばけ、ワイト
正直、壁としてしか役に立ちそうに無い
「リバースカード、オープン!
『アンデットの笛』!」

アンデットの笛
通常魔法
自分のフィールド上にアンデット族モンスター表側表示で存在する時のみ発動できる。手札からそのカードと同じ名前のモンスターを2枚まで自分フィールド上に特殊召喚する。

「オレはワイトを2体特殊召喚するぜ!」
フィールドに3体のワイトが揃った
「魔法カード『弱肉一色』!」

弱肉一色
通常魔法
自分フィールド上にレベル2以下の通常モンスターが表側表示で5体存在する時に発動する事ができる。お互いのプレイヤーは手札を全て捨て、レベル2以下の通常モンスターを除くフィールド上に存在するカードを全て破壊する。

「5体のザコモンスターの力で、お前の手札とフィールドは破壊される!
ま、オレの手札も破壊されるがな」
シー・スネーク、蛇の戦士、そして黒い蝮は大爆発し、消滅してしまった
「コマンダーとスカゴブリンを攻撃表示に変更!
コマンダーでダイレクト・アタック!
ガトリング・ミサイル!」
ランチャーから大量のミサイルが発射された
海堂LP2000→1250
「スカゴブリンのダイレクト・アタック!
スカブーメラン!」
スカゴブリンは「スカ」と書かれた紙を投げつけた
海堂LP1250→850
「行くぜー!
ワイト軍団のダイレクト・アタック!」
地面からワイトの大軍が飛び出してきた
「知ってるかぁ〜?
ワイトはなあ、集まると大変なんだぜぇ〜」
ワイトの大軍が一気に殴りかかった
「ワイト・オブ・ザ・リンチ!」
ワイト軍団の連続攻撃には海堂も耐え切れない
「ぐわあああああああ」
海堂LP850→0
「勝者、本田選手!」
「やいモクバ!
ちゃんとワイトでとどめを刺したぜ
さあ、オレのカードを返しな!」



第六章 本戦開始!

さすがのモクバもこれには敵わず、カードを本田に返した
「ちぇっ、おまえもやるな」
丁度同じ頃、他の予選も終わっていた
第1ブロックから第14ブロックまでの勝利者が会場に揃った
「いよいよ本戦開始だね」
遊戯が辺りを見回す
「だけど、トーナメントにするには2人足りないぞ
シードでもいるのか?」
と、そこにアナウンスがかかった
「予選敗退者の皆様は、会場にお集まりください
繰り返します
予選敗退者の皆様は―――」
レアハンターや海堂、山田太郎が集まってきた
これより、くじ引きを始めます
当たりが出た人が本戦進出となります
「城之内だったら当選確実ね」
「あんだとぉ!」
「アハハ…」
海堂が当たり、残る当たりは1つとなった
そしていよいよレアハンターの番がやってきた
「(当たりよ出ろ当たりよ出ろ当たりよ出ろぉっ!)」
そして箱の中から出てきたクジは…
「アタリ」
「お、おお、おおお…
エグゾディアアーッ!!!」
喜びのあまり叫び出すレアハンター
普通の人から見たら変人にしか見えない

「で、オレの最初の対戦相手は…
お、海堂との再戦か」
「いや、お前の対戦相手は俺じゃない」
突然海堂が現れた
「実はな、ある男がどうしてもお前と戦いたいと言ったので、俺の代わりに出てもらうことになった」
「で、そいつはどれほど強いんだ?」
「少なくとも、俺よりは強い
少々…問題はあるが」
海堂はちょっとうつむいた
「問題?」
「実は…じゃなかったり、する…
まあ、戦ってみればわかる」
そう言って海堂は観客席に行った
「…じゃない?
まさか、初心者じゃないとか…?」
本田はだんだん不安になってきた
その時、突然肩を叩かれた
「ひぃっ!」
後を振り向くと、そこにいたのは遊戯だった
「なんだ、遊戯か」
「本田くん、デッキを構築し直さないの?
火の粉とかワイトとか抜いた方がいいと思うんだけど」
「ああ、そうだな…」
本田は早速モクバから返してもらった切り札カードをデッキに入れた
火の粉みたいなゴミカードはさっさとデッキから抜き、別のカードをデッキに入れる
「よし、完成だ!」
本田はそのデッキを持ち、会場へ向かった
「(オレは、このデッキと共に本戦に挑む
一体どんな野郎だか知らねえが、オレは必ず勝つ!)」
会場の扉を開き、デュエルシステムの前に立つ
「オレの対戦相手は…っつおお!?」
対戦相手を見た途端、本田は変な目をした
「ロ、ロ、ロ…
ロボットーーー!?」
本田の対戦相手は、「KC」のマークが入ったロボットだった
「だから言ったんだ…
『対戦相手は人間じゃない』と…」
思わぬ対戦相手に本田はびくびくしている
「まぁじっすか…?」
「本戦第1回戦
本田ヒロト選手VSデュエルマシーン選手!」
そこに現れたのは海馬だった
「わはははは
どうだこのデュエルマシーン『逝け面君1号』は!」
そんなダサい名前、あったんスか?
「フフフ、海馬コーポレーションが開発したこのデュエルマシーンがどれだけ強いのか、確かめさせてもらうぞ」
「よーするにオレは噛ませ犬ってことかよ!」
本田は海馬を睨みつけた
「フン、KC最高傑作の前にひれ伏すがよい
この凡骨以下め」
「凡骨以下ぁ〜!?」
城之内が凡骨なら本田はこの辺りが該当だろう
「わはははは
貴様が一瞬にして倒される姿が目に見えるようだ」
さんざんに馬鹿にされ、またキレだす本田
「海馬ぁ〜!」
「本田くん、冷静に」
遊戯が止めると、本田は素直にデュエルシステムに戻った
「ヘン、見てやがれ海馬!
オレがこのダッサい名前のマシーンをぶっ倒すところをよぉ!
このパワーアップしたデッキでな!」
海馬は「無理だな」というような表情をすると、部下が持ってきた自分専用の社長椅子に座った
「デュエル!」
逝け面君1号の先攻ドロー
「ワタシハ、バトルフットボーラーヲ守備表示デ召喚シマス」

バトルフットボーラー
☆4 機械族 炎属性
攻1000 守2100

「ターンエンドデス」
やっぱりカタコトで喋る逝け面君
「オレのターン
アクロバットモンキーを攻撃表示
リバースカードを1枚セット、ターンエンドだ」

アクロバットモンキー
☆3 機械族 地属性
攻1000 守1800

どちらも慎重な1ターン目
「ワタシノターンデスネ
バトルフットボーラーヲ生贄ニ、ブローバック・ドラゴンヲ召喚シマス」

ブローバック・ドラゴン
☆6 機械族 闇属性
攻2300 守1200
コイントスを3回行う。その内2回以上が表だった場合、相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する。この効果は1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに使用する事ができる。

「特殊効果ヲ発動シマス」
表・裏・裏
「ザンネン…
シカタガアリマセン
ブローバック・ドラゴンデアクロバットモンキーヲ攻撃シマス」
ドラゴンの口から銃弾が発射される
「リバースカード、オープン
『闇の呪縛』」

闇の呪縛
永続罠
相手フィールド上の表側表示モンスター1体を選択する。そのモンスターは攻撃力が700ポイントダウンし、攻撃と表示形式の変更ができなくなる。選択したモンスターがフィールド上から存在しなくなった時、このカードを破壊する。

ブローバック・ドラゴンは闇の鎖に捕らえられ、動けなくなった
攻2300→1600
「ウウ、オノレ
ターンエンドダ」
悔しがる逝け面君を見て、本田はにやりと笑った
「罠も予測できないとは、なさけない機械だな」
本田は手札から一枚のカードを取り出した
「魔法カード『モンスターゲート』」

モンスターゲート
通常魔法
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる。通常召喚可能なモンスターが出るまで自分のデッキをめくり、そのモンスターを特殊召喚する。他のめくったカードは全て墓地に送る。

アクロバットモンキーを生贄に捧げる
一枚目:ゴギガ・ガガギゴ
「(ラッキー
一枚目から召喚可能だぜ!)
オレはゴギガ・ガガギゴを特殊召喚するぜ!」

ゴギガ・ガガギゴ
☆8 爬虫類族 水属性
攻2950 守2800

「ゴギガ・ガガギゴの攻撃!」
ブローバック・ドラゴンは真っ二つにされてしまった
逝け面君LP4000→2650
「やい海馬!
こんなのがが最高傑作だなんて、KCも相当まともな物が作れないようだな」

本田
LP 4000
場 ゴギガ・ガガギゴ
手札 4枚

逝け面君
LP 2650
場 
手札 5枚



第七章 強き者

「勝手にほざいていろ
後で泣くのがオチだ」
海馬は本田の挑発に乗ることなく、逝け面君のデュエルを見ていた
「ワタシノターン
マジックカード『強欲な壺』ヲツカイマス」

強欲な壺
通常魔法
自分のデッキからカードを2枚ドローする。

「サラニ、マイティガードヲ攻撃表示」

マイティガード
☆4 機械族 地属性
攻500 守1200

錆びない金属でできた機械の戦士がフィールドに現れる
「リバースカードヲセット
ターンエンド」
本田は指を立てて言った
「おいてめえ、マイティガード攻撃表示でいいのかぁ〜?」
逝け面君は何も言わなかった
「よし、ゴギガ・ガガギゴで攻撃だ」
攻撃を仕掛けた途端、ゴギガ・ガガギゴの体が爆発した
「コノカードヲ発動サセテモライマシタ」

万能地雷グレイモヤ
通常罠
相手がモンスターで攻撃した時、相手の攻撃表示モンスターの中から一番攻撃力の高いモンスター1体を破壊する事ができる。

「罠が伏せてあったのか…」
手札にモンスターが無かったため、本田は伏せカードを出してターンを終了した
「ワタシノターンデス
マジックカード『機械複製術』」

機械複製術
通常魔法
自分フィールド上に存在する攻撃力500以下の機械族モンスター1体を選択して発動する。デッキから同名カードを3枚まで特殊召喚することができる。

デッキから2体のマイティガードが現れる

「サラニ、トリプルマジックヲ発動サセマス」

トリプルマジック
通常魔法
ライフを2000ポイント払う。デッキから魔法カードを3枚手札に加える。ただしその中に「カードをドローする」「相手フィールド上のカードを破壊する」「相手フィールド上のカードを除外する」「モンスターを特殊召喚する」のいずれかの効果を持つカードが入っていた場合、発動に必要なライフコストとは別にその枚数×1000ポイントライフを払う。

逝け面君LP2650→650
「ワタシハコノ3マイノカードヲ手札ニクワエル」
手札に加わったのは『リミッター解除』×3
「手札ニクワワッタカードヲ使用シマス」

リミッター解除
速攻魔法
このカード発動時に自分フィールド上に存在する全ての表側表示機械族モンスターの攻撃力を倍にする。ターン終了時にこの効果を受けたモンスターカードを破壊する。

1枚目で2倍
2枚目で4倍
3枚目で8倍
マイティガード達の攻撃力は4000にまでもなった
「攻撃力4000×3ノ攻撃ー!」
マイティガードが一斉に襲い掛かる
っていうか攻撃力4000なら3体同時に攻撃しなくてもいいと思うのだが
「罠カード発動
『和睦の使者』!」

和睦の使者
通常罠
相手モンスターからの戦闘ダメージを、全て発動ターンだけ0にする。

本田の戦闘ダメージは0になった
「ソ、ソンナバカナ…」
さらに、リミッター解除の効果を受けたモンスターはターン終了時に破壊される
マイティガード達は自爆してしまった
「キ、機械軍団全滅〜!!!」
「行くぜ!
音速ダックでダイレクトアタック!」

音速ダック
☆3 鳥獣族 風属性
攻1700 守700

音速の体当たりで勝負は決まった
逝け面君LP650→0
逝け面君はあまりの衝撃に耐え切れず、頭から煙を出して故障してしまった
「凡骨以下を噛ませ犬にするつもりが、こっちが噛ませ犬になってしまったな」
海馬は壊れた逝け面君を持って、さっさと会場から去っていった
「いや〜、デッキを変えただけでここまで強くなれるとはな」
「うん、スカゴブリンや火の粉なんかが入ってるデッキじゃ絶対負けてたね」
「予選で勝てたのもマグレみたいなもんだしな」
「昔の城之内もあそこまで弱くはなかったわよね」
口々に言うギャラリーのみなさま
「なあ、それってオレが強くなったって言ってるのか、それともただのいじめかどっちなんだ?」
「っていうか本田は何で火の粉とかデッキに入れてたんだ?」
全く話を聞いていない城之内
「さあ…?それは初心者でもやらないと思うんだけど…」
「いくらなんでも火の粉はねぇ…」
「ってお前らオレの話を聞けーっ!」
ことごとく無視され続ける本田
トボトボと歩いていくと、そこにはある人物が…
「きみが本田くんだね
なんでも、きみは特定の生徒からいじめを受けているとか…」
さっきの話を聞いていたのか、魂のカードは強欲ゴブリンという風紀委員長、牛尾が現れた
「うるせぇよ!
今気が立ってんだ
話し掛けんな!」
「ほう…」
牛尾は本田の襟首を掴んだ
「貴様、そんなに殺されたいか…」
牛尾はナイフを持っていた
「死ねぇーっ」

第八章 カウンターパンチ

ドスッと音が鳴り、牛尾が吹き飛ぶ
「な、何が起こったんだ…?」
そこには、外国人の少年がいた
「パンチ一発で気絶するだなんて、情け無いネ」
本田は声が出せなかった…

「ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロー!モンスターカード!ドロ…」
対戦相手のデッキが無くなった
「勝者!レアハンター!」
相手の自滅でレアハンターの勝利となった
「(フフフフフ
さすがは私のエクゾディアデッキ…)」
いや、あんたのデッキは活躍してないから

本田は外国人の少年のことを遊戯達に話した
「そいつなら、お前の対戦相手だぞ」
「何ぃ!?」
「ビリー・ヴィンセント
14歳
オーストラリア出身
特技はボクシングだとか…」
何故か眼鏡を装着した海馬が、何時の間に調べたのかデータ帳を読んでいる
「奴のデッキは獣族・獣戦士族中心
予選、1回戦と共に野生解放を使い一瞬で勝負を決めた
貴様の勝てる確率はジャスト0%だ」
「ジャストゼロ〜!?」
ゼロという数値に怒り出す本田
「ああ
この試合は貴様が出ても意味が無い
そこで、我が海馬コーポレーションの開発した最強のデュエルマシーン『逝け面君2号』が出ることにした」
懲りずに2号を出してくる社長
そこまで逝け面君にこだわる理由が知りたい
「待て海馬!
どうせ2号も1号と同じで能無しコンピュータなんだろ!
もしオレが2号に勝ったら、オレを準々決勝に参加させろ!」
海馬は大声で言った
「いいだろう
だが、1号と同じだと思うな
2号は知能が大幅にアップしているからな」
海馬の後から2号が歩いてきた
1号に比べ装飾が強化されている
しかも1号は車輪だったのが足で歩くようになった
しかし、あまり強そうには見えない…
「デュエル!」
本田の先攻ドロー
手札:忍者マスターSASUKE、切り込み隊長、アースクエイク、物理分身、ザ・キックマン、猛進する剣角獣
「忍者マスターSASUKEを攻撃表示
ターンエンドだ」

忍者マスターSASUKE
☆4 戦士族 光属性
攻1800 守1000
このカードが表側守備表示のモンスターを攻撃した場合、ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。

「ワタシノターン」
手札:サンダー・ボルト、ハーピィの羽根箒、八汰烏、心変わり、死者蘇生、死者蘇生
強力なカードばかり揃った手札
しかし、この手札、どこか引っかかる…
「ちょっと待ってよ!」
遊戯がこの手札について気付いたようだ
「サンボル、ハーピィ、八汰烏、心変わりは禁止カード
公式デュエルでは使用不可
死者蘇生は制限カード
1枚しか入れられないはず!」
それを聞いた途端、逝け面君はクックと笑い出した
「ソウ、ワタシノデッキハ『反則デッキ』
制限ダロウト禁止ダロウトデュエルニ勝テレバイイノダ」
「この凡骨機械がぁ!」
必殺の社長パンチ
「誰がそんなふざけたデッキを組めと言った
貴様はスクラップだ!」
社長は再び逝け面君を連れて会社に帰っていった
「・・・・・」
「さて、準々決勝行くかな…」
デュエル場では、ビリーがボクシンググローブを着けて待っていた
「待ってたヨ」
始まる前からやる気が高まっているようだ
「さて、本当に0%かどうか海馬に見せてやろうか」
「乾く、じゃなかった
海馬くんなら帰ったよ」
しばらく沈黙が続く
「そんなことよりさっさと始めるネ」
待ち切れなくなったビリーが言う
「この短気野郎!」
「誰が短気ネ
ミーは決して短気じゃないネ」
「うるせー馬鹿」
単純な者同士の対決となる準々決勝
面白いデュエルが期待できそうだ
「ミーの先攻!
モンスターを守備表示
ターンエンドネ」
本田は守備モンスターが気になっているようだ
「(わざわざ裏側表示にするくらいだ
高守備力か強力な効果があるに違いない)」
原作では表守備も可能です
「よし、ここはこいつで行くぜ」

一刀両断侍
☆2 戦士族 風属性
攻500 守800
裏側守備表示のモンスターを攻撃した場合、ダメージ計算を行わず裏側守備表示のままそのモンスターを破壊する。

小さな侍が相手のモンスターを一刀両断する
「引っかかったネ」

カンガルー・マザー
☆3 獣族 炎属性
攻0 守2000
カードの効果で破壊された時、デッキから攻撃力1500以下の獣族モンスター1体を裏側守備表示で特殊召喚できる。

カンガルーのポケットから新たなモンスターが召喚される
「それならこれだ!
魔法カード『スペシャルハリケーン』
猛進する剣角獣を捨て、そのモンスターを破壊だ!」

スペシャルハリケーン
通常魔法
手札を1枚捨てる。フィールド上に存在する、特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

しかし、破壊されたカードは「カンガルー・マザー」
再びモンスターが召喚されてしまった
本田の予想では、次もカンガルー・マザー
カードの効果で破壊してしまってはまたモンスターを召喚されてしまう
「ミーのターン
モンスターを守備表示
ターンエンド」
また裏守備モンスター
「アームド・ドラゴンLV3を攻撃表示」

アームド・ドラゴン LV3
☆3 ドラゴン族 風属性
攻1200 守900
自分のターンのスタンバイフェイズ時、表側表示のこのカードを墓地に送る事で「アームド・ドラゴン LV5」1体を手札またはデッキから特殊召喚する。

体を鎧に覆われた竜が現れる
「こいつで守備モンスターを攻撃だ!」
対象は、さっきのターン裏守備で召喚された方
こちらの方がカンガルー・マザーの可能性は低いからだ

デスカンガルー
☆4 獣族 闇属性
攻1500 守1700
守備表示のこのカードを攻撃したモンスターの攻撃力がこのカードの守備力より低い場合、その攻撃モンスターを破壊する。

カンガルーのカウンターパンチ
鈍い音が鳴り、ドラゴンの鎧はべこんとへこむ
本田LP4000→3500
「うかつに裏守備モンスターを攻撃しない方がいいヨ」
「この野郎!
一刀両断侍でもう一方の裏守備モンスターを攻撃だ!」
一刀両断されたのは攻守も低い通常モンスター
逆を攻撃していれば…と今頃思っても遅いのだった
「それじゃあミーのターンだネ
デスカンガルーを攻撃表示に変更
一刀両断侍を攻撃!」
本田LP3500→2500
あっと言う間にモンスターが全滅
「オレのターン…
モンスターを守備表示
ターンエンド」
ピンチ続きの本田
そこに更なるピンチが襲う
「デス・カンガルーと手札のビッグ・コアラを融合ネ!」

融合
通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められたモンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。

フィールドに現れたのはコアラとカンガルーの融合体
「来た来た来たネーーー!
マスター・オブ・OZネーーー!」

マスター・オブ・OZ
☆9 獣族 地属性
攻4200 守3700
「ビッグ・コアラ」+「デス・カンガルー」

本田
LP 2500
場 裏守備モンスター
手札 3枚

ビリー
LP 4000
場 マスター・オブ・OZ
手札 4枚



第九章 意外な勝ち方

「OZの攻撃!
ギガトンパンチ!」
岩をも砕くパンチが本田のモンスターを破壊した

守備モンスター:アクロバットモンキー

「リバースカードをセットし、ターンエンドネ」
相手のフィールドには攻撃力4000を越えるモンスター
それに対しこちらはフィールドに何も無い
手札:陽気な葬儀屋、屍を貪る竜、戦士ダイ・グレファー、不思議な光
「(この状況を切り抜けられるようなカードは無い…
このドローにかけてみるしか…)」
ドローカード:強欲な壺
「オレはこいつを発動するぜ!」
その瞬間、ビリーのフィールドのカードが開いた
「罠カード、覗き見を発動させてもらったヨ」

覗き見
通常罠
相手プレイヤーがカードの効果によってドローしたときに発動。
ドローしたカードを公開する。

ドローカード:ゴギガ・ガガギゴ、浅すぎた墓穴

「(上級モンスターに、蘇生カードだネ)」
そして本田はビリーが思った通りの行動に出る
「陽気な葬儀屋を発動し、ゴギガ・ガガギゴを墓地に送るぜ!」

陽気な葬儀屋
通常魔法
自分の手札から3枚までのモンスターカードを墓地へ捨てる。

「そして、浅すぎた墓穴を発動だ!」

浅すぎた墓穴
通常魔法
自分と相手はそれぞれの墓地からモンスターを1体選択し、守備表示でフィールド上にセットする。

浅すぎた墓穴は、互いのプレイヤーがモンスターを蘇生できるカード
このカードの一番の特徴は、裏側表示で特殊召喚するということ
そのため相手は何のモンスターを蘇生したのかがわからないのだ
ビリーはそれにいち早く気付いた
「(そう…
いくらさっき上級モンスターを墓地に送ったからといって必ずしもそれを蘇生するとは言い切れない
さっきのはミーを騙すためのワナ
奴が蘇生するカードはあんな上級モンスターじゃないヨ…)」
「リバースカードをセットして、ターンエンド」
ビリーは本田のモンスターをじっと見つめていた
「(あのモンスターは何だ
一体何を蘇生したんだヨ…)」

ドローカード:エアーズ・ロック・ドラゴン

「…まあいいサ
ビッグ・コアラを攻撃表示に変更
さらにエアーズ・ロック・ドラゴンを召喚するネ」

ビッグ・コアラ
☆7 獣族 地属性
攻2700 守2000

エアーズ・ロック・ドラゴン
☆4 岩石族 地属性
攻1800 守800
このカードが戦闘で破壊したモンスターの効果は無効化される。

「エアーズ・ロック・ドラゴンで攻撃ネー!」
このモンスターの特殊能力を使えばどんな強力な効果を持っていても無効化されてしまう
「速攻魔法、不思議な光!」

不思議な光
速攻魔法
2体までフィールド上のモンスターの表示形式を変更することができる。

「オレが選択するモンスターはOZと…
この裏守備モンスターだ!」
やはり、本田の脳ではこうしか思いつかなかったようだ
「ゴギガ・ガガギゴの攻撃!」

ビリーLP4000→2850

単純な頭もたまには役に立つようだ
「うう…
リバースカードをセットしてターンエンド…」
「オレのターンだな
装備魔法、巨大化!」

巨大化
装備魔法
自分のライフポイントが相手より下の場合、装備モンスター1体の元々の攻撃力を倍にする。自分のライフポイントが相手より上の場合、装備モンスター1体の元々の攻撃力を半分にする。

ゴギガ・ガガギゴ 攻撃力2950→5900

ゴギガ・ガガギゴの攻撃力がOZを上回った
「OZを攻撃だー!」
「罠カード、ホーリーシールド」

ホーリーシールド
カウンター罠
このカードの発動と効果は無効化されない。
相手モンスターの攻撃宣言時に発動。
その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する。

「く…ターンエンドだ」
「ミーのターン!」
一瞬、ビリーの表情が変わった
「魔法カード、鉄壁の守りを発動ネ」

鉄壁の守り
通常魔法
フィールド上のカード一枚を選択する。
そのカードはターン終了時までいかなる場合にも墓地に送られない。

「ミーの選択するカードはもちろんOZ
そしてこのカードを発動させるネ」

大逆転クイズ
通常魔法
自分の手札とフィールド上のカードを全て墓地に送る。自分のデッキの1番上にあるカードの種類(魔法・罠・モンスター)を言い当てる。正解したら、相手と自分のライフポイントを入れ替える。

ビリーは全ての手札とビッグ・コアラを墓地に送る
しかしOZだけは鉄壁の守りによって墓地に送られない
「ミーの選ぶカードは…モンスターカード!」
一番上:デス・コアラ
「やったネー!
これでミーとユーのライフは入れ替わるネー!」

本田LP2500→2850
ビリーLP2850→2500

「たった350程度入れ替わったくらいで何が大逆転なんだ?」
「キミの場のモンスターを見てみナ」
フィールドを見ると、なんとゴギガ・ガガギゴが縮んでいる
「巨大化の効果だヨ
キミのライフがミーのライフを上回ったため、ゴギガ・ガガギゴの攻撃力は半分になったのサ」
ゴギガ・ガガギゴ攻撃力5900→1475
「OZの攻撃ネ!」
小さくなったゴギガ・ガガギゴは一瞬にして倒されてしまった
本田LP2850→125
「何であんなに強いんだよ!」
そこで海馬が突然眼鏡を取り出す
「思い出したぞ!
あいつは初心者じゃない!」
全員が海馬の方を向く
「ビリー・ヴィンセントとは仮の名…
本名はオージー・ヴィンセント
オーストラリアのジュニアチャンピオンだ
日本ではまだ無名のためチェックを忘れていた…」
「でも、何でそんな強いデュエリストがこんな大会に?」
「おそらく、賞金目当てだろう
この大会はレベルが低い割に賞金がけっこういい
さらに相手がみんな初心者ということは、優勝できる確立が非常に高くなる
そう、この大会には賞金のために参加する上級者が数人いる!」
「ってことは、あの覆面の二人組みも…」
「おそらく、上級者だろう」
一方で本田は
「(次のターンで負ける…)」
ドローカード:魔法石の採掘

「うおっしゃああ!」
いきなり声に出して叫ぶ本田
「このカードを発動だぜぇ!」
手札二枚を捨て、墓地から持ってくるカードは…
強欲な壺!
「これで勝負を決めてやる!」
本田はドローしたカードを発動する
「魔法カード、名推理」

名推理
通常魔法
相手プレイヤーはモンスターのレベルを宣言する。通常召喚が可能なモンスターカードが出るまで自分のデッキからカードをめくる。出たモンスターが宣言されたレベルと同じ場合、めくったカードを全て墓地に送る。出たモンスターカードを特殊召喚し、残りのカードを墓地へ送る。

「(モンスターを特殊召喚するカード…
こういう時はやっぱり…)」
ビリーが選んだのはレベル4だった

一枚目:天よりの宝札
二枚目:炸裂装甲
三枚目:サイバティック・ワイバーン

「よっし!
こいつを特殊召喚だ!」

サイバティック・ワイバーン
☆5 機械族 風属性
攻2500 守1600

「(さて…あとはこのカードにかけてみるか…)」
本田は伏せカードを出しターンを終了した
「ミーのターン!
魔法カード、野生解放を発動!」

野生解放
通常魔法
フィールド上に表側表示で存在する獣族・獣戦士族モンスター1体の攻撃力は、そのモンスターの守備力の数値分だけアップする。エンドフェイズ時そのモンスターを破壊する。

マスター・オブ・OZ攻撃力4200→7900

「攻撃ネー!」
本田の最後の罠カードが発動する
「ラストバトル!」

ラストバトル!
通常罠
自分が1000ライフポイント以下の時、相手ターンで発動する事ができる。自分フィールド上モンスターを1体選択し、他のお互いのフィールドと手札のカードを全て墓地に送る。その後、相手はデッキからモンスター1体を選択して攻撃表示で特殊召喚し戦闘を行う(プレイヤーへの戦闘ダメージは0とする)。エンドフェイズ時にフィールド上にモンスターが残ったプレイヤーをデュエルの勝者とする。その他の場合は引き分けとする。

「こいつがオレの最後の罠カード
オレが選ぶのはサイバティック・ワイバーン…
いっとくがOZは選べないぜ
モンスターはデッキから選びな」
ビリー、いや、オージーは仕方が無くデッキを見る
「(ヤバイネ
攻撃力2500以上のモンスターがいないネ
こうなったら…)」
オージーが選んだカードは、巨大ネズミだった
「サイバティック・ワイバーンの攻撃!」

巨大ネズミ
☆4 獣族 地属性
攻1400 守1450
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下の地属性モンスター1体を自分のフィールド上に表側表示で特殊召喚する事ができる。その後デッキをシャッフルする。

巨大ネズミの腹の中から再び巨大ネズミが現れる
「両者共にモンスターが残ったため、このデュエルは引き分けとなります
ちなみに勝者はジャンケンで決めることになります」
それに会場全体がずっこける
「ジャンケンなんかで決めていいのかよ!」
会場全体同時ツッコミを無視し、ジャンケンという名のデュエルがスタート
「行くぜ!ジャン!」
「ケン!」
「ポン!」
本田:グー
オージー:チョキ
「勝者、本田ヒロト選手!」
こんな勝ち方だが、一応勝利に変わりは無い
世の中には倒れて先に起き上がった方が勝者だなんてとんでもいない勝者の決め方もあるのだ
それと比べたらこっちの方がまだマシだろう



第十章 レアハンター出陣

「くっそ〜、負けた
何だヨあの黒マント
全然勝てねーヨ」
「まあまあ落ち込むなっテ
お前の分までミーが勝ってやるヨ」
二人の外国人が会場の廊下を歩いている
その片方はドラゴンの覆面を被っている
そこに、突然黒装束の集団が現れる
リーダーらしき人物が口を開いた
「ねえ、キミ達
ボクとデュエルしない…?」

「勝者、黒マント2号!」
黒マントの男が外国人の少年に勝利した
「これで黒マントの二人組みがベスト4に残ったか…」
一方で、本田とレアハンターは
「無事準々決勝は勝利したようだな」
「レアハンター!
あ、そういや次はお前の試合だったな」
「私のエクゾディアデッキに勝てる相手などいない
決勝で待っていろ」
レアハンターはそう言うとデュエルリングへと立った
「ドラゴン・ブラッド選手VSレアハンター選手
試合開始!」
対戦相手はドラゴンの覆面を被った男
「なかなか強そうな相手だな」
と言う観客席の本田のところに、数人の友人を連れたオージーが走ってきた
「お、どうした?
そんなに慌てて」
オージーは息をハアハアさせながら言う
「あいつはブラッドじゃない
本当のブラッドはこいつだネ」
オージーは自分の隣にいる少年を指差した
「ドラゴン・ブラッド
オーストラリア3位の実力」
またまた海馬が眼鏡を装着している
「海馬、お前一体どうした?」
そして何故か隣で見ていた海堂が少し引いていた
「(何故あの人がここに…)」
「ついでに言うと、君達はオーストラリア2位のアマゾン・スクライドと4位のアガデ・デーモンだね」
海馬はオージーの隣にいる二人を指差して言った
「オージーにドラゴンにアマゾンにデーモンって…
どんなデッキ使うのか名前聞いただけでわかるぞ
っていうかそれ本名なのか?」
4人揃って言う
「本名だけど、それが何か?」
「・・・・・」

「ボクの先攻
ヒューマノイド・スライムを守備表示で召喚し、ターンエンド」
ブラッドが歯を食いしばる
「やはりスライムデッキを使うか…」

ヒューマノイド・スライム
☆4 水族 水属性
攻800 守2000

「私のターン
アステカの石像を守備表示
ターンエンド」

アステカの石像
☆4 岩石族 地属性
攻100 守2000
モンスターを攻撃した時に相手プレイヤーが戦闘ダメージを受ける場合、その数値は倍になる。

互いに守備力の高いモンスターを召喚する
「ボクのターン
ヒューマノイド・スライムを生贄に捧げ、キングスライムを召喚!」

キングスライム
☆6 水族 水属性
攻1900 守2400
このカードはフィールド上の「スライム」と付くモンスターの数×200ポイント攻撃力がアップする。

キングスライム自身もスライム
それによってキング・スライムの攻撃力は200ポイントアップする

キングスライム攻撃力1900→2100

「アステカの石像を攻撃!」
巨大なスライムの体当たりで石像は粉々になってしまった
「ターンエンドだ」
「私のターン」
手札:封印されし者の右腕、封印されし者の左腕、遺言状、機動砦のギア・ゴーレム、早すぎた埋葬、トゥーンのもくじ
「私はトゥーンのもくじを発動
さらにその効果で手札に加えたもくじを発動
さらにもう一度もくじを発動し、トゥーン・キャノン・ソルジャーを手札に加える」

トゥーンのもくじ
通常魔法
カード名に「トゥーン」の文字が入っているカードをデッキから1枚手札に加える。

「ギア・ゴーレムを守備表示で召喚し、ターンエンドだ」

機動砦のギア・ゴーレム
☆4 機械族 地属性
攻800 守2200
800ライフポイントを払う。このターンこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃をする事ができる。

ギア・ゴーレムの守備力はキングスライムの攻撃力を上回っている
「それならこのカードを出そう
メタルスライム、守備表示」

メタルスライム
☆2 水属性 水族
攻200 守2000
このカードは魔法の効果を受けない。

キングスライム 攻2100→2300

「キングスライムでギア・ゴーレムを攻撃!」
ギア・ゴーレムもあっさりと破壊されてしまった
「ターンエンドだ」
どんどん追い詰められるレアハンター
「デスハンドを守備表示…」

デスハンド
☆4 悪魔族 闇属性
攻1500 守1200
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、自分はデッキから攻撃力500以下の通常モンスター1枚を手札に加える。

レアハンターのカードでこいつだけOCG化されてないんだよね
「そんな役立たずのザコモンスター、キングスライムの敵じゃないさ」
キングスライムの強力な攻撃でデスハンドもあっさりと破壊される
「さらに、リバースカードをセットしてターンエンドだ」
相手は今まで実力で勝ち抜いてきた選手…を打ち破った謎の決闘者
それに対しレアハンターは予選敗退のところを敗者復活のくじ引きで復活したうえに、1回戦で勝てたのは相手がバカだったから
レベルに差がありすぎる
「私のターン」
レアハンターは強欲な壺を発動
デッキからカードを2枚ドローする
「(このドローに賭ける…)」
レアハンターは引いた2枚のうちの片方を発動する
「魔法カード、名推理!」

名推理
通常魔法
相手プレイヤーはモンスターのレベルを宣言する。通常召喚が可能なモンスターカードが出るまで自分のデッキからカードをめくる。出たモンスターが宣言されたレベルと同じ場合、めくったカードを全て墓地に送る。出たモンスターカードを特殊召喚し、残りのカードを墓地へ送る。

ドラゴンが宣言したレベルは4

1枚目:成金ゴブリン
2枚目:無謀な欲張り
3枚目:苦渋の選択
4枚目:封印されしエクゾディア

「よおーし!
エクゾディア特殊召喚だ!」

封印されしエクゾディア
☆3 魔法使い族 闇属性
攻1000 守1000
このカードに加え「封印されし者の左足・右足・左腕・右腕」が手札に全て揃った時、勝利が決定する。

「さらに、早すぎた埋葬を発動」

早すぎた埋葬
装備魔法
800ライフポイントを払う。自分の墓地からモンスターカードを1枚選択して攻撃表示でフィールド上に特殊召喚し、このカードを装備する。このカードが破壊された時、装備モンスターを破壊する。

レアハンターLP4000→3200

アステカの石像が蘇えった
「そして2体のモンスターを生贄に捧げ…
我がデッキで最強の攻撃力を誇るしもべ、混沌の黒魔術師を召喚!」

混沌の黒魔術師
☆8 魔法使い族 闇属性
攻2800 守2600
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、自分の墓地から魔法カード1枚を選択して手札に加える事ができる。このカードが戦闘によって破壊したモンスターは墓地へは行かずゲームから除外される。このカードはフィールド上から離れた時、ゲームから除外される。

レアハンターは墓地の早すぎた埋葬を手札に加える
「混沌の黒魔術師の攻撃ぃー!
滅びの呪文――デス・アルテマ!」
あれだけ猛威を揮っていたキングスライムを一撃で粉砕する
ドラゴンLP4000→3500
「混沌の黒魔術師…」
「ドラゴン・ブラッド、このカードが貴様を倒すぜ…」

レアハンター
LP 3200
場  混沌の黒魔術師
手札 5枚(封印されし者の右腕、封印されし者の左腕、遺言状、トゥーン・キャノン・ソルジャー、早すぎた埋葬)

ドラゴン
LP 3500
場  伏せカード
手札 5枚



第十一章 究極の選択

レアハンターの場に召喚された「混沌の黒魔術師」
彼のデッキでも数少ない戦闘タイプのモンスターだ
「(混沌の黒魔術師か…
やっかいなカードが出てきたね
でも、ボクにはまだあのカードがある!)」
ドラゴンはデッキからカードをドローする
「ボクはメタルスライムを守備表示で召喚し、リバースカードをセット!
ターンエンドだ」
守備力の高いメタルスライムが2体並んだ
「ククク、メタルスライムごとき、混沌の黒魔術師の敵ではない!
滅びの呪文――デス・アルテマ!」
「(かかった…)」
突然、混沌の黒魔術師の動きが止まった
「罠カード、拷問車輪を発動させてもらったよ」

拷問車輪
永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、指定した相手モンスター1体は攻撃できず、表示形式も変更できない。自分のスタンバイフェイズ時、このカードは相手ライフに500ポイントのダメージを与える。指定モンスターがフィールドから離れた時、このカードを破壊する。

混沌の黒魔術師は巨大な車輪に磔にされる
「く…
こうなればトゥーン・キャノン・ソルジャーを召喚!」

トゥーン・キャノン・ソルジャー
☆4 機械族 闇属性
攻1400 守1300
召喚・反転召喚・特殊召喚したターンには攻撃できない。フィールド上の「トゥーン・ワールド」が破壊された時このカードを破壊する。自分のフィールド上に「トゥーン・ワールド」があり相手がトゥーンをコントロールしていない場合、このカードは相手プレイヤーを直接攻撃できる。自分のフィールド上に存在するモンスター1体を生け贄に捧げる度に、相手ライフに500ポイントダメージを与える。

「混沌の黒魔術師をぶっ放て!」
キャノンから混沌の黒魔術師が打ち出される
「ボクは手札から『アケル』を捨てる」

アケル
☆4 獣族 光属性
攻1850 守1600
このカードを手札から捨てる事で発動する。発動ターンのみ、カードの効果による自分へのダメージを0にする。この効果は相手ターンにも使用する事ができる。

「ちぃ…
私はリバースカードをセットし、ターンエンドだ」
「ボクのターン
メタルスライムを召喚」
3体目のメタルスライムが召喚された
「ボクは3体のメタルスライムを生贄に捧げ…
メタルキングを特殊召喚!」

メタルキング
☆9 水族 水属性
攻3100 守3700
このカードは通常召喚できない。自分のフィールドに存在する「メタルスライム」3体を生贄に捧げて特殊召喚される。このカードは名前に「スライム」と付くカードとして扱う。このカードは魔法の効果を受けない。

「メタルキングで攻撃!」
「この瞬間、銀幕の鏡壁を発動!」

銀幕の鏡壁
永続罠
相手の攻撃モンスター全ての攻撃力を半分にする。自分のスタンバイフェイズ毎に2000のライフポイントを払う。払わなければ、このカードを破壊する。

メタルキング攻撃力3100→1550
攻撃力が半分になっても、わずかながらメタルキングの方が高かった
レアハンターLP3200→3050
「銀幕の鏡壁か…
なかなか高いライフコストがあるカードだね
まあ、払わなければ済む事だが…
それじゃあつまらないね
そのライフコスト、無理矢理でも払ってもらうよ」
ドラゴンのフィールドのカードが開く

執念深き借金取り
永続魔法
お互いのプレイヤーはライフコストを払う効果を発動した時、必ずライフコストを払わなければならない。

「2000ポイントのライフコストを…払え…だと?」
レアハンターLP3050→1050
「フフ、次のターンでお前は終わりだ」
しかし、レアハンターはドラゴンに笑い返す
「ならば私はこのモンスターを守備表示だ」

ハンバニル・ネクロマンサー
☆4 魔法使い族 闇属性
攻1400 守1800
このカードが召喚に成功した時、このカードに魔力カウンターを1個乗せる(最大1個まで)。このカードに乗っている魔力カウンターを取り除く事で、フィールド上に表側表示で存在する罠カード1枚を破壊する。

特殊効果を発動し、銀幕の鏡壁を破壊する
「(ふう…
このターンのドローでこいつを引いていなかったらどうなっていたことか…)」
こいつは地味に原作でもレアハンターが使っていたカード
レアハンのカードはどいつもけっこういい効果もらってるよね
ただし1匹を除いて
ほら、夜行性でとても凶暴な性格をもつあのカード…
究極竜骸骨が初めて買ったパックに入っていたあのカード…
「ボクのターン
(メタルキングの今の攻撃力ではハンバニル・ネクロマンサーは倒せない…)
ボクはメタルキングを守備表示に変更し、ターンエンド」
「私のターン!
フフ、これが私の切り札だ!
魔法カード、異次元より来たり死者!」

異次元より来たり死者
通常魔法
除外されているモンスター1体を持ち主の墓地に送る。

「私は混沌の黒魔術師を墓地に戻し、早すぎた埋葬を発動
蘇えれ!混沌の黒魔術師!」
レアハンターLP1050→250
レアハンターは混沌の黒魔術師の効果で墓地から強欲な壺を手札に加える
「強欲な壺の効果で2枚ドロー
封印されし者の右腕を召喚
そして魔法カード、トライアングルパワーとマジシャンズ・クロスを発動!」

トライアングルパワー
通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する、全てのレベル1通常モンスター(トークンは除く)の元々の攻撃力と守備力は2000ポイントアップする。エンドフェイズ時に自分フィールド上に存在するレベル1通常モンスターを全て破壊する。

封印されし者の右腕攻撃力200→2200

マジシャンズ・クロス
速攻魔法
自分フィールド上に魔法使い族モンスターが2体以上いる時のみ発動可。自分フィールド上の魔法使い族モンスター1体を選択する。ターン終了時までそのモンスターの元々の攻撃力分別の魔法使い族モンスター1体の攻撃力がアップする。このターンそのモンスターはプレイヤーに戦闘ダメージを与えることができない。このターンはそのモンスター以外のモンスターは攻撃できない。

封印されし者の右腕が変形し、巨大なガントレットになる
「封印されし者の右腕ユニオン形態、封印されしガントレット…」
混沌の黒魔術師は封印されしガントレットを装着する
混沌の黒魔術師攻撃力2800→5000
「混沌の黒魔術師と封印されし者の右腕の連帯攻撃!
カオス・アルティメット・パンチ!」
巨大なガントレットから繰り出されるパンチに、メタルキングは粉々になった
「ターンエンドだ」
トライアングルパワーの効果により封印され者の右腕は消滅する
「ボクのターン…
ボクはリバイバルスライムを守備表示で召喚し、ターンエンド」

リバイバルスライム
☆4 水族 水属性
攻1500 守800
このカードが戦闘によって墓地に送られた時1000ライフポイント払う事で、次の自分のスタンバイフェイズに自分のフィールド上に表側守備表示で特殊召喚することが出来る。そのターン表示形式は変更できない。

突然、レアハンターが笑い出す
「クックック、本当にそのモンスターでいいのか?
後で後悔しても知らないぜぇ〜」
レアハンターは笑いながらカードを引く
「封印されし者の左腕を守備表示
そして混沌の黒魔術師でリバイバルスライムを攻撃」
「・・・・・!」
ドラゴンは突然驚きの表情を見せる
まだ何も言っていないのに、リバイバルスライムが再生していくのだ
そこ!原作だとそれで正しいとか言わない!
「何故リバイバルスライムが…」
レアハンターは自信気にドラゴンのフィールドを指差す
「お前のフィールドを見てみな」
ドラゴンのフィールドには「執念深き借金取り」のカードが
ドラゴンLP3500→2500
「ククククク、面白いねぇ…
初心者が自分の仕掛けた罠にはまり、もがき、苦しむ姿を見るのは…」
レアハンさん、あんた性格が闇マリ化してるよ
「リバースカードをセット、ターンエ・ン・ド!」
どんどん闇マリ化するレアハンター
「ボクのターン
リバイバルスライムを生贄に捧げ、レジェンド・デビルを召喚
守備表示」

レジェンド・デビル
☆6 悪魔族 闇属性
攻1500 守1700
自分のタ−ンのスタンバイフェイズ毎に、このカ−ドの攻撃力は700ポイントずつアップする。

「これで毎ターンの1000ダメージは回避できた…」
「私のターン
リバースカード、オープン
はさみ撃ち!」

はさみ撃ち
通常罠
自分フィールド上のモンスター2体と相手フィールド上のモンスター1体を選択して破壊する。

封印されし者の右腕、ハンバニル・ネクロマンサー、レジェンド・デビルを破壊する
「これで終わりだ
混沌の黒魔術師の攻げ…」
レアハンターの手が止まった
「フフ、レアハンター
これでもボクを攻撃できるかな?」
ドラゴンのマスクの下は、なんとマリクだった
「何故マリク様が…」
「お前だと少し心配だからな
最弱のレアハンターめ」
レアハンターの頭の上に大きな岩が落ちる
「私って、信用ゼロ?」
「レアハンター、今すぐこの試合を棄権しろ
さもなくば…どうなるかはわかっているな」
「く…」
レアハンターはデッキの上に手を置こうとする
「レアハンター!」
観客席から本田の声が
「てめえ、オレと決勝で戦うんじゃなかったのかよ!
こんなところで諦めてどうする!」
「・・・・・」
レアハンターはデッキに手を置くのをやめる
「マリク様…
私は、グールズとしてより決闘者として、ライバルとの決勝を選ぶ!」
「レアハンター、貴様…」
「混沌の黒魔術師の攻撃
滅びの呪文――デス・アルテマ!」
マリクLP2500→0
「レアハンターに…
最弱のレアハンターに負けた…
このクソ最弱レアハンターめ…
後で絶対に殺してやる…」
恨みの篭った顔で去っていくマリク
そして最後に
「うわああああああん
姉さぁーーーーーん」
と泣いて逃げてしまった
「・・・・・」
その後会場は沈黙の渦に巻き込まれた…



第十二章 ヒョヒョヒョ大魔神

レアハンターのデュエルも終了し、ベスト4が出揃った
本田ヒロト、黒マント1号、2号、レアハンター
「ビギナーズカップ」なのに本当の初心者がいないのが凄い
本田は準決勝へと向かう途中、さらにパワーアップしたデュエルマシーン逝け面君と出合った
「ワハハハハハハハ
これが逝け面君3号だ!」
そして結局デュエルになる
「なーにが『これが逝け面君3号だ』だよ
さっきからこいつワイトしか使ってないぞ
しかも3枚制限守ってないし」
「何ぃ!」
海馬は逝け面君のデッキを奪い取り、それを確かめる
「ワ、ワイト40枚…」
どんどんアホになるデュエルマシーン
海馬はヘコんでしまった
「3枚制限すら守っていないとは…
しかもワイト…」
海馬は突然立ち上がり、逝け面君にバロ・スペシャルをかける
「行くぞモクバぁ!」
「OK兄サマ!」
そしてたまたま通りかかった城之内を巻き込んでマッスルドッキング
「ぎゃああああー」
「(城之内も不幸な奴だ…)」
「よし、次はタワーブリッジやるぜぃ!」
城之内がやられているうちに本田はデュエルリングへと走って行った

本田ヒロトVS謎の黒マント1号
「ヒョーヒョヒョヒョ
本田か…楽勝だな」
「・・・・・
っていうか、お前羽蛾だろ」
「もうバレたー!」
あっさりバレすぎである
「出てきていきなり『ヒョヒョヒョ』じゃそりゃバレるだろ」
「(ガーン)」
マリクといい羽蛾といい、この大会に出てるのはせこい上級者ばっかりだ
「きたねーぞ!
てめえなんかぶっ倒してやる!」
本田はデッキからカードを引く
「ガガギゴを召喚
ターンエンドだ!」

ガガギゴ
☆4 爬虫類族 水属性
攻1850 守1000

「ヒョーヒョヒョヒョ
リバースカードをセットし…
甲虫装甲騎士を召喚
ガガギゴを攻撃ぃ!」

甲虫装甲騎士
☆4 昆虫族 地属性
攻1900 守1500

本田LP4000→3950
「ヒョヒョヒョヒョヒョ
1850と1900の差は大きいぜぇ〜」
「く…
オレのターン
アームド・ドラゴンLV3を召喚
さらに、レベルアップ!を発動」

レベルアップ!
通常魔法
フィールド上に表側表示で存在する「LV」を持つモンスター1体を墓地へ送り発動する。そのカードに記されているモンスターを、召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する。

「いでよ!アームド・ドラゴンLV5!」
デッキからLV5が特殊召喚される

アームド・ドラゴン LV5
☆5 ドラゴン族 風属性
攻2400 守1700
手札からモンスターカード1枚を墓地に送る事で、そのモンスターの攻撃力以下の相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を破壊する。このカードがモンスターを戦闘によって破壊したターンのエンドフェイズ時、このカードを墓地に送る事で「アームド・ドラゴン LV7」1体を手札またはデッキから特殊召喚する。

レベルアップしたアームド・ドラゴンは甲虫装甲騎士に襲い掛かる
「ヒョーヒョヒョ
リバースカードオープン
擬態!」

擬態
通常罠
自分がコントロールする昆虫族モンスターが攻撃対象になった時に発動可能。攻撃対象になったモンスターを手札に戻して、自分の手札からレベル4以下の昆虫族モンスター1体を特殊召喚する。相手はこの効果で特殊召喚したモンスターから攻撃しなくてはならない。

「この効果でオレは甲虫装甲騎士を手札に戻し、パラサイト・キャタピラーを特殊召喚」

パラサイト・キャタピラー
☆3 昆虫族 地属性
攻800 守700
このモンスターが戦闘で破壊された時、このカードを破壊したモンスターにこのカードを装備する。このカードが装備されている限り、装備モンスターは攻撃・生け贄・表示形式の変更ができない。また、このカード以外の魔法・罠・モンスターの効果を受けず、攻撃対象にもされない。相手ターンで数えて3ターン目の相手スタンバイフェイズに装備モンスターとこのカードを破壊して「毒蝶−ポイズンバタフライ」を自分のデッキから相手フィールド上に特殊召喚する。

パラサイト・キャタピラーがアームド・ドラゴンに寄生する
「な、何だ!?」
アームド・ドラゴンが巨大な繭に包まれる
「ヒョヒョヒョ
3ターン後が楽しみだぜ…」
「っターンエンドだ」
「オレのターン」
髑髏顔天道虫を守備表示」

髑髏顔天道虫
☆4 昆虫族 地属性
攻500 守1500
このカードが墓地に送られた時、自分は1000ライフポイント回復する。

「リバースカードをセットし、ターンエンド」
「オレのターン」
アームド・ドラゴンを包み込んだ繭が激しく動き出す
「さて、あと2ターンか…」
「手札のレアメタル・ソルジャーとレアメタル・レディを融合!
レアメタル・ナイト!」

レアメタル・ナイト
☆6 機械族 地属性
攻1200 守500
「レアメタル・ソルジャー」+「レアメタル・レディ」
相手モンスターとの戦闘のダメージステップ時、攻撃力1000アップ。フィールド上のこのカードと融合デッキの「レアメタル・ヴァルキリー」を交換できる。(このカードが特殊召還されたターンは不可)

全身が不思議な金属に覆われた戦士が現れ、天道虫を攻撃する
「レアメタル・ナイトはモンスターとの戦闘を行う時、攻撃力が1000ポイントアップするぜ!
つまり、こいつの攻撃力は2200!」
レアメタルの剣が天道虫の硬い殻を切り裂く

羽蛾LP4000→5000

「ヒョヒョヒョ、こいつは墓地に送られた時ライフを1000ポイント回復させてくれる効果を持ってるぜ」
「リバースカードをセットし、ターンエンドだ」
「オレのターン
魔法カード『天使の施し』
3枚引き、甲虫装甲騎士とインセクト女王を捨てる
3枚のカードを伏せ、天よりの宝札を発動!
天よりの宝札はカードを伏せてから発動することによりより多くのカードをドローできる!
さっきオレは全ての手札を伏せたから6枚ドローできるぜ」
本田は5枚ドローする
「オレはモンスターを守備表示で召喚し、リバースカードオープン『太陽の書』」

太陽の書
通常魔法
フィールド上の裏側表示モンスター1対を表側攻撃守備表示にする。

「この効果で寄生虫パラサイドをリバース
パラサイドはお前のデッキに寄生するぜ」
パラサイドのカードが本田のデッキに入り込む
「ヒョヒョヒョ
パラサイドが来るのが楽しみだねえ」
「オレのターン」
アームド・ドラゴンを包む繭がさらに激しく動き出す
「ヒョヒョヒョ、次のターンでポイズン・バタフライが繭から出てくるぜ」
「オレはレアメタル・ナイトの効果でレアメタル・ヴァルキリーを特殊召喚!
さらにコマンダーを守備表示だ」

レアメタル・ヴァルキリー
☆6 機械族 地属性
攻1200 守500
「レアメタル・レディ」+「レアメタル・ソルジャー」 相手プレイヤーへの直接攻撃のダメージステップ時、攻撃力1000アップ。フィールド上のこのカードと融合デッキの「レアメタル・ナイト」を交換できる。(このカードが特殊召還されたターンは不可)

「レアメタル・ヴァルキリーのダイレクトアタック!」
レアメタル・ヴァルキリー攻撃力1200→2200
「ヒョヒョヒョッ」
ヴァルキリーの一撃が羽蛾に大ダメージを与える
羽蛾LP5000→2800
「壁を出すのを忘れてちゃいけねーな
羽蛾ちゃんよォ」
「(チィ…)」
「んじゃ、リバースカードを出してターンエンドっと」
「ヒョヒョヒョ、オレのターン
魔法カード翡翠の蟲笛」

翡翠の蟲笛
通常魔法
相手プレイヤーはデッキから昆虫族モンスター1体を選択し、デッキをシャッフルした後そのカードをデッキの一番上に置く。

「ヒョヒョヒョヒョヒョ
さあ、パラサイドをデッキの一番上にもってきな」
「ちぃ…」
本田がデッキからパラサイドを取り出そうとしたとき、観客席の城之内が言う
「本田、なにも必ずパラサイドを持ってこなきゃいけないってことは無い
他の昆虫族モンスターを持ってくるんだ!
入ってるだろ!
昆虫族モンスター!」
確かに本田のデッキには自称評価8のニードルワームや風属性モンスターをサーチできるドラゴンフライ等が入っている
「悪い、城之内
でもオレは、あえてこいつで勝負を挑むぜ」

本田ヒロト
LP 3950
場  レアメタル・ヴァルキリー、アームド・ドラゴンLV5、コマンダー、伏せカード1枚
手札 5枚

インセクター羽蛾
LP 2800
場  伏せカード2枚、パラサイト・キャタピラー
手札 5枚



第十三章 モイスチャー・マジック

「悪い、城之内
でもオレは、あえてこいつで勝負を挑むぜ」
本田が選んだカードは「寄生虫パラサイド」
「あえてパラサイドを選ぶだと!?」
羽蛾も城之内もそれには驚いてしまう
「本田くんは気付いていたんだ」
城之内が遊戯の方を向く
「パラサイドは、別に生贄召喚の生贄に使えないってわけじゃない
本田くんはそれに気づいていたんだよ!」
「そうか!
さすが本田だぜ!」
でも実際は…
「(あえてパラサイドを選んでそれで勝てば羽蛾にかなりの精神的ダメージを与えられるぜ
そしてパラサイドを選んでおきながらデュエルに勝利したオレはすごい決闘者だと思われるに違いない!)」
遊戯も城之内もこの作品では何故か影の薄い杏子も、本田がそんなことを思っているとは知らずに応援を続けている
「ほほう、あえてパラサイドを選んだか
それならこうしてやる
魔法カード、早すぎた埋葬
墓地より蘇えれ!インセクト女王!」

早すぎた埋葬
装備魔法
800ライフポイントを払う。自分の墓地からモンスターカードを1枚選択して攻撃表示でフィールド上に特殊召喚し、このカードを装備する。このカードが破壊された時、装備モンスターを破壊する。

羽蛾LP2800→2000

インセクト女王
☆7 昆虫族 地属性
攻2200 守2400
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げないと攻撃宣言できない。全フィールド上の昆虫族モンスター1体につき、このカードの攻撃力は200ポイントアップする。このカードが相手モンスターを破壊したターンの終了時、自分のフィールド上に「インセクトモンスタートークン」(昆虫族・地・星1・攻/守100)を攻撃表示で特殊召喚する。

インセクト女王攻撃力2200→2400
「オレはプチモスを守備表示」

プチモス
☆1 昆虫族 地属性
攻300 守200

インセクト女王攻撃力2400→2600
「そして魔法カード天よりの宝札!」
羽蛾は3枚
本田は1枚ドローする
「ヒョーッヒョッヒョッヒョッヒョッヒョ
お前の引くカード
それはもちろん『パラサイド』だーっ」
パラサイドは本田のフィールドに特殊召喚される

寄生虫パラサイド
☆2 昆虫族 地属性
攻500 守300
リバース:相手のデッキに表向きで混ぜてシャッフルする。相手がこのカードをドローした時、このカードは表側守備表示で相手フィールド上に特殊召喚され、相手に1000ポイントのダメージを与える。その後、このカードが表側表示で存在する限り、相手フィールド上の表側表示モンスターは全て昆虫族となる。

本田LP3950→2950

パラサイドの効果により本田のフィールド上のモンスターは全て昆虫族に変わる
インセクト女王攻撃力2600→3200
「オレはこれでターンエンド」
「オレのターン…」
突然、繭が動き出し中から巨大な蝶が現れる

毒蝶−ポイズン・バタフライ−
☆7 昆虫族 風属性
攻2700 守2000
このモンスターは「パラサイト・キャタピラー」の効果でのみ相手フィールド上に特殊召喚する。このカードはコントローラーのスタンバイフェイズ毎にコントローラーに500ポイントのダメージを与える。

「おおっとぉ!
ついにポイズン・バタフライが出てきちゃったね
でもよかったじゃないか
攻撃力2700のしもべをキミが操れるんだぜ
まあ、毎ターン500ダメージを受けるけどね
それに2700程度じゃオレのインセクト女王には勝てないだろうし…」
「くそ…」
まるでラヴァ・ゴーレムを送りつけられた城之内の気分である
「だが…
パラサイドもポイズン・バタフライも生贄召喚に使えないってわけじゃないよな」
城之内もラヴァを生贄に使ってたしね
「ありがとよ羽蛾
オレのフィールドに生贄召喚用のモンスターを用意してくれて」
本田は手札から一枚のカードを取り出す
「寄生虫パラサイド、ポイズン・バタフライ、コマンダーの3体を生贄に捧げ…
モイスチャー星人を召喚だ!」

モイスチャー星人
☆9 天使族 光属性
攻2800 守2900
3体の生け贄を捧げてこのカードを生け贄召喚した場合、相手フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。

「どうよ!
こいつがオレの切り札の一つ、モイスチャー星人だ!」
昆虫族モンスターがフィールドから消えたことにより、インセクト女王の攻撃力が下がる
インセクト女王攻撃力3200→2600
「女王様の攻撃力が…」
「だが、そのバケモンも戦闘で破壊しちまったら面白くない
そこでだ!
こいつの特殊能力を使わせてもらうぜ」
モスチャー星人の体が光り出す
「モイスチャー・マジック!」
光が羽蛾の魔法・罠ゾーンのカードを破壊していく
「何ぃぃぃぃぃぃ!?」
早すぎた埋葬が破壊されインセクト女王も消滅してしまう
「残念だったな〜
あんなに伏せたカード無駄にしちまって」
「ぐぐぐ…」
羽蛾は悔しそうに歯を食いしばる
「オレは魔法カード『守備』封じを発動
プチモスを攻撃表示に変更だ」

『守備』封じ
通常魔法
相手フィールド上の守備表示モンスターを1体選択し、表側攻撃表示にする。

「これで終わりにしてやる!
モイスチャー・ビーム!」
モイスチャー星人の目から出るビームに、幼虫はひとたまりも無くやられてしまう
羽蛾LP2000→0
「ヒーン
ウソだあ〜」
「うっしゃ!
これで決勝進出!」
「元全日本チャンプのオレがこんな奴に…」



レアハンター控え室
「本田が決勝進出を決めたか
フフ、そろそろ私の試合だな」
そしてビギナーズカップは、準決勝第二戦を迎えようとしている…



第十四章 不遇の全日本準優勝

準決勝第二試合は、レアハンターVS謎の黒マント2号
「フッフッフ
お前の正体はもうわかっている!
インセクター羽蛾の相方といえばヤツしかいないだろう」
黒マント2号はつばを飲む
「梶木漁太!」
黒マント2号がずっこける
「ちゃうわ!」
「わ、わかったぞ!
エスパー絽馬だな!エスパー絽馬!」
「それもちゃう!」
「孔雀舞!ペガサス・J・クロフォード!マリク・イシュタール!」
「んなわけあるかーっ」
黒マント2号はその黒マントを脱ぎ捨てる
「ワイは竜崎や!竜崎!」
「ああ、某テニス部顧問の」
「竜崎違いや
ワイはダイナソー竜崎やっちゅうねん」
「ああ、あの有名なダイナソー竜ザコね」
「ザコ言うな!」
まるで漫才だ
「えーと、デュエル始めていいですか?」
審判がオドオドしながら言う
「よし、始めてくれ」
レアハンターが勝手に言う
「デュエル開始!」
「ワイはまだ始めていいなんて言っとらんで!」
竜崎を無視してデュエル開始
「待っていろ本田…
私は必ず勝つ」
「ワイの先攻!」
「待った!」
レアハンターが急に待ったをかける
「先攻後攻はジャンケンで決めなければ」
先攻を取られたのがそんなに悔しかったのだろうか
「ジャーンケーンポーン!」
レアハン:グー
竜崎:チョキ
「うおおおおおおおお
エクゾディアーッ」
また叫び出すレアハンター
「では私の先攻
黒き森のウィッチを守備表示で召喚し、リバースカードを出す
ターンエンドだ」

黒き森のウィッチ
☆4 魔法使い族 闇属性
攻1100 守1200
このカードがフィールド上から墓地に送られた時、自分のデッキから守備力1500以下のモンスター1体を選択し、お互いに確認して手札に加える。その後デッキをシャッフルする。

「エクゾディアを手札に加えるようやな
そんならワイはこのカード
エレメント・ザウルスや!」

エレメント・ザウルス
☆4 恐竜族  闇属性
攻1500 守1200
このモンスターはフィールド上に特定の属性を持つモンスターが存在する場合、以下の効果を得る。
●炎属性:このカードの攻撃力は500ポイントアップする。
●地属性:このカードが戦闘によって破壊した効果モンスターの効果は無効化される。

「装備魔法『幻惑の巻物』をエレメント・ザウルスに装備!」

幻惑の巻物
装備魔法
モンスター1体の属性を、自分が選択した属性に変える。

「エレメント・ザウルスは地属性に変わるで
そしてエレメント・ザウルスは自分フィールド上に地属性モンスターがいればモンスター効果を無効化することができる!」
レアハンターはなんとなくヤな予感がしてくる
「エレメント・ザウルスで黒き森のウィッチを攻撃や!」
ウィッチは地割れに落とされる
「ウィッチの効果は無効化され、モンスターを手札に加えることはできないで」
しかし、レアハンターはデッキから封印されし者の左足を手札に加えている
「な、なんやと!?」
レアハンターのフィールドを見てみると…
「罠カード、ガラスの鎧」

ガラスの鎧
通常罠
装備カードがモンスターに装備された時に発動する事ができる。ターン終了時まで全ての装備カードの効果を無効にする。

エレメント・ザウルスにガラスの鎧が装着され、幻惑の巻物の効果が無効化される
「ち…
ターンエンドや」
エレメント・ザウルスに装着されたガラスの鎧が消滅する
「私のターン」
手札:封印されし者の右腕、アステカの石像、遺言状、トゥーン・キャノン・ソルジャー、早すぎた埋葬、封印されし者の左足
「早すぎた埋葬を発動し、黒き森のウィッチを蘇生」
レアハンターLP4000→3200
「トゥーン・キャノン・ソルジャーを守備表示で召喚し…
黒き森のウィッチを射出!」
竜崎LP4000→3500
「右足を手札に加え、遺言状を発動」

遺言状
通常魔法
このターンに墓地へ送られたモンスター1体の代わりに、デッキから攻撃力1500以下のモンスター1体をフィールド上に出すことができる。

「私はデッキよりクリッターを特殊召喚し、射出!」
竜崎LP3500→3000
「そして私は左腕を手札にくわえ、ターンエンドだ」
「ワイのターン」
竜崎がカードを引く
「(あと1枚…
あと1枚で私の勝ちだ)」
考えたことがすぎに顔に出てしまうレアハンター
竜崎もそれに気が付いたようだ
「(こいつ…
思った以上に強敵や)」
竜崎は一枚のカードを選び、手札から出す
「ジャイアント・レックス召喚や!」

ジャイアント・レックス
☆4 恐竜族 地属性
攻2000 守1200
このカードはプレイヤーに直接攻撃できない。

「ジャイアント・レックスでトゥーン・キャノン・ソルジャーを攻撃!
エレメント・ザウルスでダイレクトアタックや!」
2匹の恐竜はずしずしと地響きを鳴らし突進してくる
まずトゥーン・キャノン・ソルジャーが踏み潰される
次にもう一体がレアハンターに向かって強烈な体当たり
レアハンターは観客席の方まで吹っ飛んでしまう
「どや!
ワイのダイナソーカードは!」
レアハンターLP3200→1700
この一撃でLPが大きく削られてしまった
「リバースカードをセットし、ターンエンド!」
「私のターン
魔法カード、治療の神ディアン・ケトを発動」

治療の神 ディアン・ケト
通常魔法
自分は1000ライフポイント回復する。

レアハンターLP1700→2700
「さらにアステカの石像を守備表示で召喚し、ターンエンドだ」

アステカの石像
☆4 岩石族 地属性
攻100 守2000
このモンスターを攻撃した時に相手プレイヤーが戦闘ダメージを受ける場合、その数値は倍になる。

アステカの守備力ならエレメント・ザウルス、ジャイアント・レックスのどちらの攻撃も防げる
「んならワイはこの2体を生贄に、暗黒恐獣を召喚や!」

暗黒恐獣
☆7 恐竜族 地属性
攻2600 守1700
相手フィールド上に守備表示モンスターしか存在しない場合、このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。

暗黒恐獣は石像を飛び越えレアハンターに直接攻撃する
レアハンターLP2700→100
「へへ、これでお前のライフはたったの100や!」
「ぐぐ…」
レアハンターはデッキからカードを引く
ドローカード:天使の施し
「よし!天使の施しを発動だ」
ドローカード:処刑人マキュラ、三ツ首のギドー、第六感
「マキュラとギドーを捨てる
マキュラの効果により、手札から第六感を発動!」

第六感
通常罠
自分は1から6までの数字の内2つを宣言する。相手がサイコロを1回振り、宣言した数字の内どれか1つが出た場合、その枚数自分はカードをドローする。ハズレの場合、出た目の枚数デッキの上からカードを墓地へ送る。

「私は5と6を選ぼう」
レアハンターは竜崎にサイコロを渡す
「へへ…所詮はギャンブル
失敗したらデッキ破壊や」
出た目は…6
「何でワイはこうも運が悪いんや〜!」
竜崎は気付いていなかったが、このサイコロは目が全部6なのだ
「では6枚ドロー」
ドローカード:強制脱出装置、トゥーンのもくじ、手札抹殺、非常食、デスハンド、リロード
「私はトゥーンのもくじを発動し、手札に加えたもくじをさらに発動
それで手札に加えたもくじとこの手札では役に立たない手札抹殺、リロードを伏せ…
非常食を発動!」
3枚のカードを墓地に送り、レアハンターのLPが3000回復する
レアハンターLP100→3100
「さらに私はデスハンドを守備表示で召喚し、カードを1枚伏せる
ターンエンドだ」
「(チ…暗黒恐獣は伏せカードがあると直接攻撃できん
んなら…)
魔法カード、死者蘇生
エレメント・ザウルスを蘇生や
そしてそいつを生贄に、暗黒ドリケラトプス召喚!」

暗黒ドリケラトプス
☆6 恐竜族 地属性
攻2400 守1500
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、このカードの攻撃力が守備表示モンスターの守備力を越えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

「装備魔法、ジャイアントホーンを装備し…」

ジャイアントホーン
装備魔法
「暗黒ドリケラトプス」「猛進する剣角獣」に装備。装備モンスターが守備表示モンスターを攻撃したときに与えるダメージは2倍になる。

「デスハンドを攻撃!」
ドリケラトプスの角がデスハンドを貫通する
装備された巨大な角がダメージをさらに増加させる
レアハンターLP3100→700
暗黒恐獣でダイレクトアタックや!
暗黒恐獣がレアハンターに向かって突進する
「リバースカード、オープン
強制脱出装置!」

強制脱出装置
通常罠
フィールド上のモンスター1体を持ち主の手札に戻す。

暗黒恐獣が手札に戻される
「(こいつ、これが狙いだったんか
デスハンドは単なるおとりっちゅうわけやな)」
レベル7の暗黒恐獣は一度手札に戻るともうなかなか召喚できない
「くそくそ!
ターンエンドや」

レアハンター
LP 700
場  
手札 4枚(封印されし者の右腕、左腕、右足、左足)

ダイナソー竜崎
LP 3000
場  暗黒ドリケラトプス、ジャイアントホーン
手札 3枚



第十五章 財宝は見つからなかった

「私のターン、ドロー
魔法カード、天よりの宝札」
レアハンターはカードを2枚引く
「(おろかな埋葬と死者転生!
この2枚を使えば…)」
おろかな埋葬でエクゾディアを墓地に送り、使者転生で手札に戻す
レアハンターはそう考えた
しかし、おろかな埋葬を発動しかけたところで手が止まる
「(ダメだ
死者転生の発動にはコストが必要
もしここで発動したらエクゾディアパーツを捨てなければならない…)」
レアハンターはある案を思いつく
「(おろかな埋葬を捨てて墓地のウィッチを転生
ドリケラトプスに自滅攻撃…もダメだ
そうしたらLPが0になってしまう
こうなったらエクゾを揃えるのを諦めるか…)」
レアハンターはおろかな埋葬を発動する

おろかな埋葬
通常魔法
自分のデッキからモンスター1体を選択して墓地へ送る。その後デッキをシャッフルする。

「(おろかな埋葬、やと?)」
竜崎の額を汗が伝う
「私が墓地に送るカードは…
機動砦のギア・ゴーレムだ!」
「なんやて!」
よりにもよって壁モンスター
「私は右腕を捨て、死者転生を発動」

死者転生
通常魔法
手札を1枚捨てる。自分の墓地に存在するモンスターカード1枚を手札に加える。

ギア・ゴーレムが転生される
「私はギア・ゴーレムを守備表示で召喚
ターンエンドだ」
「チ…」
竜崎は勢いよくギア・ゴーレムを指差す
「そのザコモンスターをぶっ壊せ!」
ドリケラトプスはジャイアントホーンでギア・ゴーレムを粉々にする
レアハンターLP700→300
「相変わらず力だけの戦術を使っているようだな」
レアハンターはデッキからカードを引きニヤリと笑う
「ダイナソー竜崎よ
貴様のパワー戦術じゃ誰にも勝てないことを教えてやる」
レアハンターが発動したカードは「天使の施し」
カードを3枚引き、左腕と左足を捨てる
レアハンターはカードを捨てながら竜崎の戦歴を語りだす
「全日本決勝にて後攻1ターン目に羽蛾に敗れる
王国への船の中にて舞に敗れる
決闘者の王国にて初心者の城之内に敗れる
バトル・シティにて絽馬のインチキ超能力に敗れる
貴様の敗北ロードはこれだけではない
アニメではさらにこれだけ追加される…
ドーマの下っ端グリモに羽蛾とタッグを組んでいるのに破れる
列車の上でオレイカルコスの結界を持っているのにもかかわらず城之内に敗れる
KCグランプリにて羽蛾とタッグを組んでジークに後攻1ターン目で敗れる
そして神のカードを盗もうとしてバクラの攻撃を受ける…」
「や、やめてくれ〜」
竜崎は頭を抱えて座り込む
「っていうか最後のやつはデュエル関係無いんじゃ…」
観客席の遊戯が冷静にツッコむ
「私は魔法カード黙する死者を発動」

黙する死者
通常魔法
自分の墓地から通常モンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する。そのモンスターはフィールド上に存在する限り攻撃をする事ができない。

フィールドに右腕が蘇える
「さらに、心変わりを発動」

心変わり
通常魔法
相手フィールド上モンスターを1体選択する。発動ターンのエンドフェイズまで、選択したカードのコントロールを得る。

ドリケラトプスのコントロールが奪われ、竜崎は抱えていた頭を上げる
「ワイのドリケラトプス!」
「2体のモンスターを生贄に捧げ――
混沌の黒魔術師を召喚!」
レアハンターの十八番、ついに登場
「ダイレクトアタックだ!」
黒魔術師は杖を構え竜崎へと向かう
「滅びの呪文――デス・アルテマ!」
竜崎の体が観客席の方まで吹っ飛ぶ
「うげ!」
壁に当たり、床に落ちる
竜崎は腰をさすりながら立ち上がった
「なんちゅう威力や」
竜崎LP3000→200
あっと言う間に大逆転だ
「く…」
竜崎はデッキからカードを引く
「(ニヤリ…)」
竜崎は引いたカードをすぐに発動する
「魔法カード、ライトニング・ボルテックス!」

ライトニング・ボルテックス
通常魔法
手札を1枚捨てる。相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する。

雷に打たれ、黒魔術師は消滅する
「こいつでトドメや!
キング・レックス!」

二頭を持つキング・レックス
☆4 恐竜族 地属性
攻1600 守1200

「ザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコ一生負けてろザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコお前なんて一生勝てないザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコ消えろザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコザコ」
レアハンターは竜崎の耳元でザコザコ言い続ける
「ザコって言うな〜」
竜崎はへなへなと床に座り込んだ
「ってなわけで私のターン」
勝手に自分のターンを始めてしまう
「このターン…
私はエクゾディアで勝つ」
レアハンターは竜崎の方を見る
「な、なんやて!?」
竜崎は再び立ち上がる
「(エクゾディアやと?
エクゾディアゆうたら5枚揃わななんにも意味のないカードや
しかしあいつの手札は2枚
あの2枚のカードでエクゾディアを揃えるっちゅうんか
一体あの2枚は何のカードなんや…)」
目をつぶって考え込む竜崎に、レアハンターは
「必死で考えているようだね
この2枚でエクゾディアを揃える方法を…
でも、エクゾディアで勝つからって、エクゾディアの効果で勝つとは誰も言っていないんだよな」
レアハンターは2枚の手札を竜崎に見せる
「へ?」
手札:封印されし者の右足、財宝への隠し通路
「私は右足を召喚し、財宝への隠し通路を発動」

財宝への隠し通路
通常魔法
攻撃力1000以下のモンスター1体はこのターン、相手プレイヤーを直接攻撃できる。

「貴様はさっきからずっと大きな道ばかりを歩いて隠し通路を探そうとしなかった…
だから財宝は見つからなかったのだ!」
右足が竜崎に向かって飛んでくる
「封印されしキック!」
キックは竜崎のみぞおちを突いた
「ぐぁ…」
竜崎LP200→0
「よりによってエクゾディアパーツに殴られて負けるなんて…」
正確には殴られるではなく蹴られる
右足だし
「勝者、レアハンター選手!」
こうしてレアハンターの決勝進出も決まった
「(本田…いよいよあの時の決着をつける時が来た…)」



第十六章 幻の召喚神

「わはははは
これが逝け面君4号、5号、そして6号だ!」
「うっせー邪魔なんだよ!」
急いで会場へと向かう本田
逝け面君は本田に殴られてあっさり壊される
「お、おのれぇぇぇぇぇぇ!!!」
海馬は怒りのあまり倒れている逝け面君5号を踏みつける
「モクバ!
今すぐこのデュエルマシーンを作ったグループを呼んで来い」
「え、兄サマ?」

その頃遊戯は、一人ベンチに座るレアハンターの姿を見ていた
「本田…私は…」
レアハンターはすっとベンチから立ち上がる
「さて、そろそろ決勝だな」
「ん?」
レアハンターは遊戯の方をちらっと見る
遊戯はバレたようにさっと隠れる
「フ…」
レアハンターが行ったのを確認した後、遊戯はベンチの隣のゴミ箱を見る
「・・・・・」

「本田…
いよいよこの時が来たな」
「ああ…」
全ては、近所のコンビニから始まった―――
「よく考えてみたら、すごいくだらないことでここまで来ちまったな」
「単なるパックの取り合いだもんね…」
城之内と杏子が呆れた顔で本田を見つめる
「本田く〜ん!」
遊戯が数枚のカードを持って会場に現れる
「遊戯!」
「本田君、これ…」
遊戯が見せたのは、5枚のエクゾディアパーツだった
「レアハンター!お前…」
「本田、私はライバルとの宿命のデュエルで偽者のエクゾディアは使いたくないのだ…」
「・・・・・」

「なんだよ」
本田の口が小さく開く
「何で…何でエクゾディアでかかってこないんだよ…」
本田は拳を握り締める
「エクゾディア対策カード入れまくっちまったじゃねーかよォオーーーーー!!!」
「ヒィィィィィィィ〜」
本田の叫びにレアハンターが転がり落ちる
「フ…これも作戦の内…」
「うそつけ」
全員にツッコまれる
そんなこんなでデュエル開始
「オレの先攻!
ガガギゴ召喚
ターンエンド」
「私のターン
アステカの石像を守備表示
ターンエンド」
「オレのターン
ガガギゴを生贄に、サイバティック・ワイバーン召喚!」

サイバティック・ワイバーン
☆5 機械族 風属性
攻2500 守1600

「アステカの石像を攻撃!」
石像が砕け散る
「ターンエンド」
「私のターン
冥界の死者を守備表示で召喚
カードを1枚伏せ、ターンエンド」

冥界の使者
☆4 悪魔族 闇属性
攻1600 守600
このカードがフィールド上から墓地に送られた時、お互いに自分のデッキからレベル3以下の通常モンスター1体を選択し、お互いに確認して手札に加える。その後デッキをシャッフルする。

「オレのターン
ゼラの戦士を召喚!」

ゼラの戦士
☆4 戦士族 地属性
攻1600 守1600

「冥界の使者を攻撃!」
本田はマグネッツ1号を、レアハンターは悪の無名戦士を手札に加える
「サイバティック・ワイバーンのダイレクトアタックだ!」
「リバースカード、オープン
体力増強剤スーパーZ!」

体力増強剤スーパーZ
通常罠
このターンのダメージステップ時に相手から2000ポイント以上の戦闘ダメージを受ける場合、その戦闘ダメージがライフポイントから引かれる前に、一度だけ4000ライフポイント回復する。

レアハンターLP 4000→8000→5500

「ターンエンド」
「私のターン
私はサンダードラゴンを捨て、デッキよりサンダードラゴン2枚を手札に加える
そして魔法カード、融合!」
2体のサンダードラゴンが融合する
「いでよ!
双頭の雷龍!」

双頭の雷龍
☆7 雷族 光属性
攻2800 守2100
「サンダー・ドラゴン」+「サンダー・ドラゴン」

「サイバティックワイバーンを攻撃!
サンダー・クラッシュ!」

本田LP 4000→3700

「ターンエンド」
「オレのターン
フィールド魔法、戦士族の基地!」

戦士族の基地
フィールド魔法
攻撃力1000以下の戦士族モンスターがそのカードより攻撃力が高いモンスターと戦闘を行う場合、攻撃力が2000ポイントアップする。フィールド上に戦士族モンスターが存在しなくなった時、このカードを破壊する。

「マグネッツ1号召喚!」

マグネッツ1号
☆3 戦士族 地属性
攻1000 守500

「双頭の雷龍を攻撃!」

マグネッツ1号攻撃力 1000→3000

レアハンターLP 5500→5300

「ゼラの戦士のダイレクトアタック!
ターンエンドだ」

レアハンターLP 5300→3700

本田
LP 3700
場  マグネッツ1号、ゼラの戦士、戦士族の基地
手札 5枚

レアハンター
LP 3700
場  無し
手札 4枚



第十七章 運命

「私のターン…」
レアハンターはデッキからカードを1枚引く
「私は同族感染ウイルスを召喚」

同族感染ウイルス
☆4 水族 水属性
攻1600 守1000
手札を1枚捨てて種族を1つ宣言することで、自分と相手のフィールド上に表側表示で存在する宣言した種族のモンスターをすべて破壊する。

「私はデスハンドを捨て、戦士族に感染させる」
突然謎のウイルスに感染され、ゼラの戦士とマグネッツ1号が倒れる
戦士族がいなくなったため、基地も破壊されてしまった
「同族感染ウイルスのダイレクトアタック!」

本田LP3700→2100

「ターンエンドだ」
「オレのターン」
本田はドローしたカードを見る
「選手交代…
サイドデッキ持ってきてないのに何でこんなカード入れてんだっけ…」
初心者丸出しである
「だが、これを使えば――」
本田は思い切って選手交代を発動した

選手交代
通常魔法
お互いのプレイヤーはデッキとサイドデッキからカードを5枚選択し、入れ替える。その後デッキをシャッフルする。

「レアハンター、こいつの効果でエクゾディアをデッキに加えろ!」
本田の叫びに、レアハンターは首を振る
「悪いな
あいにく私は今エクゾディアを持っていないんでね…」
そう言ってレアハンターはサイドデッキを取り出す
「待ちな!」
観客席の遊戯が言う
「お前のエクゾディアならここにあるぜ」
遊戯はエクゾディアパーツ5枚をレアハンターに見せるように広げる
さっきゴミ箱の中にあったものだ
しかしレアハンターは遊戯の方にに行こうとしない
「悪いな遊戯
私はこのデュエルではエクゾディアは使わないと決めたのだ
このライバルとの最後のデュエルでは――」
レアハンターはサイドデッキからカードを5枚選び出し、デッキから選んだ5枚と入れ替えた
「レアハンター…
おい遊戯、そのエクゾディア、オレにかせ!」
本田は遊戯の方へと足を進める
遊戯は何だかわからないまま、本田にエクゾディアを渡した
「レアハンター、お前がエクゾディアを使わないのなら、俺が使ってやる!」
レアハンターはそれを見て大笑いする
「フフフフフ
ハーッハッハッハッハッハ
やはり初心者丸出しだな
エクゾディアを揃えるにはな、その専用デッキが必要なんだよ!
専用デッキでもないデッキでエクゾディアを揃えるなんて、よっぽど運がよくなければできないってーの
フフフ…
このライバル対決、私の勝利は決定したようなものだーっ」
さっきまでのシリアスなふいんき(何故か変換できない)はどこに行ったのだろうか
レアハンターは我を忘れてバカ笑いする
「くっそ…
モンスターを守備表示で出し、ターンエンド」
レアハンターは笑いながらカードを引く
「このターンで終わらせてやる…
魔法カード、再融合」

再融合
装備魔法
800ライフポイントを払う。自分の墓地から融合モンスター1体を選択して自分フィールド上に特殊召喚し、このカードを装備する。このカードが破壊された時、装備モンスターをゲームから除外する。

墓地から2体のサンダードラゴンが蘇えり、再び融合する

レアハンターLP3700→2900

「双頭の雷龍、復活!」
レアハンターは同族感染ウイルスで守備モンスターを攻撃する
守備モンスターは攻撃を受けると、突然飛び上がって双頭の雷龍に噛み付いた
「人喰い虫のリバース効果発動だ!」

人喰い虫
☆2 昆虫族 地属性
攻450 守600
リバース:フィールド上のモンスターを1体選択し破壊する。

「おのれ…
ターンエンドだ」
「(助かったぜ…)
オレのターン
デーモン・ソルジャーを召喚だ」

デーモン・ソルジャー
☆4 悪魔族 闇属性
攻1900 守1500

「同族感染ウイルスを攻撃!
デーモン・スラーッシュ!」
デーモンソルジャーの一撃でウイルスは消滅する

レアハンターLP2900→2600

「ターンエンドだ」
「私のターン
機動砦のギア・ゴーレムを守備表示
ターンエンドだ」
守備力2200のギアゴーレムがレアハンターの場に召喚される
「オレのターン…ドロー!」
ドローカードは「封印されし者の右足」だった
「(右足…
今の状態じゃ何の役にも立たないな…)」
本田は手札から一枚のカードを取り出す
「レアメタル・ソルジャーを守備表示
ターンエンド」

レアメタル・ソルジャー
☆3 機械族 地属性
攻900 守450

「私のターン
クリッターを守備表示
ターンエンド」

クリッター
☆3悪魔族 闇属性
攻1000 守600
このカードがフィールド上から墓地に送られた時、自分のデッキから攻撃力1500以下のモンスター1体を選択し、お互いに確認して手札に加える。その後デッキをシャッフルする。

「オレのターン
(パワー・ボンドか…
今ここでレアメタル・ソルジャーとレアメタル・レディを融合させてもいいが、残りライフは2100
このままターンを終了したらライフが900まで減っちまう
ここは仕方がねえ…)」
本田はレアメタル・レディを守備表示で召喚し、ターンを終了した

レアメタル・レディ
☆3 機械族 地属性
攻450 守900

本田
LP 2100
場  デーモンソルジャー、レアメタル・ソルジャー、レアメタル・レディ
手札 4枚

レアハンター
LP 2600
場  機動砦のギア・ゴーレム、クリッター
手札 4枚



第十八章 悪の無名戦士

「私のターン」
ドローカード:デーモンの斧
「私は悪の無名戦士を召喚!」

悪の無名戦士
☆3 戦士族 闇属性
攻1000 守500

いかにも弱そうな漆黒の戦士が召喚される
その姿はどことなく誰かに似ているような…
「フフフフフ
こいつは私が初めて買ったパックに入っていたカードでね、私の魂のカードでもあるのだよ
ほら、どことなく私に雰囲気が似ているだろう?」
本田は思った
「ああ、悪の無名戦士…そういうことか」と
さらにレアハンターは無名戦士に一枚の装備カードを付ける
「デーモンの斧、発動!」

デーモンの斧
装備魔法
装備したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。このカードがフィールドから墓地に送られた時、モンスター1体を生け贄に捧げればデッキの一番上に戻る。

無名戦士に巨大な斧が装備される

悪の無名戦士 攻撃力1000→2000

「悪の無名戦士の攻撃ィ〜!
悪の無名アタ〜ック!!!」
デーモンの斧でデーモン・ソルジャーの首を切り落とす
しかしレアハンターはネーミングセンスがなさすぎである

本田LP 2100→2000

「私はこれでターンエンド」
攻撃の要であるデーモン・ソルジャーを失い、本田の勝利は絶望的になる
ドローカードもこの状態では役立たない封印されし者の左腕
他の手札も戦士族がいなくては話にならない稲妻の剣、LV5が無くては意味の無いアームドLV7、今の状況では一時凌ぎにしかならず、ターン終了時によけいピンチになるパワー・ボンド、右腕なんて問題外である
しかしこの状態で勝つにはこれしか無いと考え、本田はパワー・ボンドを発動する

パワー・ボンド
通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められたモンスターを墓地に送り、機械族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。このカードによって特殊召喚したモンスターは、元々の攻撃力分だけ攻撃力がアップする。発動ターンのエンドフェイズ時、このカードを発動したプレイヤーは特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)

「レアメタル・レディとレアメタル・ソルジャーを融合!
レアメタル・ナイト!」
パワーボンドにより攻撃力は2倍に上がる
さらに自身の効果で1000ポイントアップする

レアメタル・ナイト 攻撃力1200→2400→3400

「悪の無名戦士を攻…
いや、待てよ…」
本田は一瞬考え込む
もしターンを終了したらパワーボンドの効果でライフは800まで減る
そしてレアハンターの場にいる機動砦のギア・ゴーレムは攻撃力800で直接攻撃効果を持つ
もし無名戦士を攻撃していたら本田は負けていた…
「機動砦のギア・ゴーレムを攻撃だ!
レアメタル・セイバー!」
レアメタルの剣でギア・ゴーレムの体はバラバラになる
「ターンエンッ…」

バチバチバチィ!!!

「ぐわああああああ」
本田の体に電撃が走る

本田LP 2000→800

「ち…
パワーボンドの反動か…」
本田の体から煙が上がる
「私のターン
クリッターと悪の無名戦士を生贄に捧げ…
混沌の黒魔術師を召喚!」
無名戦士は魂のカードじゃなかったのか
「フフフフフ
これこそ我がデッキ最強のカード!
まさに我が魂のカード!」
これってなんか開闢が最強だから自分の魂のカードだとか言ってる小学生と似てるよね
つーか墓地で無名戦士が泣いてるぞ
「私はクリッターの効果により深淵の暗殺者を手札に加える…
さらに混沌の黒魔術師の効果で墓地の再融合を手札に!
そして混沌の黒魔術師の攻撃!
滅びの呪文――デス・アルテマ!」
パワーボンドで強化されたレアメタル・ナイトもあっと言う間に倒される

本田LP 800→400

どんどん追い詰められる本田
しかしレアハンターのライフはまだ2600も残っていた
「オレのターンだ
魔法カード、天使の施し」

ドローカード:アームド・ドラゴンLV3、封印されし者の右足、和睦の使者

本田は稲妻の剣とアームドLV7を捨てる
「アームドLV3を守備表示…
カードを1枚伏せ、ターンエンド」
伏せカードは「和睦の使者」
これでなんとかこのターンの攻撃は防げる
「私のターン
混沌の黒魔術師で攻撃!」
予想通り攻撃を仕掛けてきた
「和睦の使者、発動!」
もしもこれがミラーフォースやマジックシリンダーだったらよかったのにと本田は思った
というか、レアハンターは大きなプレイングミスを犯している
もしもさっきのターンでデーモンの斧を選んでおけば確実に勝っていた
しかも双頭の雷龍は再融合の効果で除外されている
つまり、再集合は何の役にも立たないのだ
これぞご都合主義ってヤツだろう
「オレのターン
強欲な壺を発動」
ドローカード:封印されし者の左足、翻弄するエルフの剣士
「翻弄するエルフの剣士を守備表示
ターンエンド」

翻弄するエルフの剣士
☆4 戦士族 地属性
攻1400 守1200
このカードは、攻撃力1900以上のモンスターとの戦闘では破壊されない。(ダメージ計算は適用する)

なんとか壁を出して耐える本田
しかしレアハンターには通用しない
「キラー・トマトで攻撃!」

キラー・トマト
☆4 植物族 闇属性
攻1400 守1100
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下の闇属性モンスター1体を自分のフィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。その後デッキをシャッフルする。

さらに混沌の黒魔術師でアームドLV3を破壊する
「ターンエンドだ…フフフ」
不気味に笑うレアハンター
もはやその顔には余裕以外の表情は無かった

本田
LP 400
場  
手札 4枚(右腕、左腕、右足、左足)

レアハンター
LP 2600
場  混沌の黒魔術師、キラー・トマト
手札 5枚



第十九章 神を越えるカード

完璧に追い詰められた本田
このドローに全てを掛ける…
ドローカード:八汰烏の骸
「オレはカードを1枚伏せて…ターンエンド」
レアハンターは再び不気味に笑い出す
「フフフ…
そのカードに全てを掛けたか
まあいい…
私のターン」
レアハンターは引いたカードを目にした途端、表情が変わる
「こ…このカードは…」
レアハンターは手札より一枚のカードを発動しようとする
「フフフフフ…
まさかここでこのカードが来てしまうとはな…」
相変わらず不気味な笑い声を出すレアハンター
「さて…このカードを発動する前に貴様に話しておかなければならないことがある…」
レアハンターは突然語りだす…





今から、数年前のこと
大人気のカードゲーム――M&Wの創始者、ペガサス・J・クロフォードはのちに、このことを、自らの犯した最大の過ちであったと語っている

「ちょっと待て!
これは某名作の出だしをそのまんまパクっただけだろうが!」
あわててツッコミを入れる本田を無視してレアハンターは語りだす

ペガサスは3枚の神のカードのあまりの力に頭を抱えていた
神のカードの製作に係った者は皆不幸な事故に遭い、神の攻撃によって敗れた者は次々と病院へと運ばれた
神のカードによる被害を受けたのは彼らだけではなかった
それから数日後、ペガサスは毎晩神のカードに襲われる悪夢を見るようになった
それどころか、しばらくすると彼は現実世界においても神の幻を見るようになってしまったのだ
ペガサスはもう、神に呪い殺されることを確信していた
(……私は…どうしたら良いのでショウ……!?)
彼は必死でさがした
自分が、これらのカードに殺されない方法を
自分が生き延びられる方法を
そんな中、そんなペガサスの姿を見た部下の一人が城に一人の料理人を呼んだ
料理人はペガサスにある料理を食べさせた
ペガサスはその料理を食べた途端に、ある事を思い付いたのだ
「……ソウダ…、創レバイイ……」
彼は呟いた
そのときの彼は、すでに正気を失っていた

――創レバイイ
私ハ、コノゲームノ創始者
私コソガ、神ナノダカラ――

そして彼、料理を口に含んだままキャンパスに向かい、一枚の魔法カードを描き上げた

――ソウダ……創レバイイ
真ノ神ハ、私ナノダ
創レバイイ
エジプトノ石版ナド、関係ナイ
創ッテシマエバイイ
新タナ“神”ヲ
コノ三体ノ神ヲモ凌駕スル――究極ノ“神”ヲ!!

それは、ペガサスの意志によるものではなかった
キャンバスに絵を描き込む間、彼の腹の中にある料理は、常に怪しい光を発していた
――そう、これはペガサスの意志によるものではない
料理に宿った、邪悪な意志によるものだったのだ

その日のうちに、ペガサスはそのカードを創り出した
エジプトの壁画に描かれた三体の“最強の神”をも超える、“最凶の神”を――
その“最凶の神”は、当時のペガサスの考えうる限り、無敵のカードだった
あらゆる攻撃を無効とし、あらゆる防御も無効とする、
どんな魔法にも、罠にも屈しない、
あらゆるモンスターを、エジプトの三神をも容易く抹殺する、
究極の、死の神

――それから数日後、ペガサスは最初に創った三枚の神のカードを、エジプト政府へ寄贈することを思い立つ
それと同時に、彼を襲った幻は、二度と姿を現すことがなくなった
その後しばらくして、彼は社長の座を退き、I2社の名誉会長となる
――それ以降、ペガサスの生み出した“最凶の神”がどうなったのか、知る者は誰もいない――
はずだった…

「・・・・・」
本田は黙り込んでしまった
「表さん、これ見たらどう思うだろ…
というかそれ以前にプロたんさんに載せてもらえないだろいや、大丈夫
おそらくこれが載せてもらえる確立はオレが遊戯に勝てる確立よりも低いだろうな…」

本田
LP 400
場  伏せカード(八汰烏の骸)
手札 4枚(右腕、左腕、右足、左足)

レアハンター
LP 2600
場  混沌の黒魔術師
手札 6枚



第二十章 決着

本田が呆れているところに、レアハンターはその最凶の神を発動させる
突然空が曇りだし、雷鳴が鳴り響く
室内だから関係ないけど
「フフフフフ
見せてやるよ…最凶の料理を…」
混沌の黒魔術師の体に気持ち悪い筋肉がついていく…
「数えきれない食材・薬物を精密なバランスで配合し、特殊な味付けを施して、煮込むこと七日七晩!!
血液や尿からは決して検出されず、なおかつ全ての薬物の効果も数倍…
血管から注入(たべ)ることでさらに数倍!!
長年の研究の結果たどりついた究極の料理!!

ド ー ピ ン グ コ ン ソ メ ス ー プ だ …」

ドーピングコンソメスープのテキストには何も書かれていない
しかしその効果はしっかりと本田の目に映っていた

クシカツ

混沌の黒魔術師の腕がキラー・トマトを押し潰す

混沌の黒魔術師 攻撃力2800→280000

「フゥ〜フゥ〜 クワッ」

「攻撃力100倍ぃ〜!?」
「フフフ、さらにこれに魔法、罠、モンスター効果が効かないという効果まで付く
…さあ、本田
混沌の黒魔術師の攻撃を止められるかな…?」

攻撃力10倍の混沌の黒魔術師が本田に向かって走り出す
「(くそ…まさかこんなカードが存在しただなんて…)」
物凄い絶望感が、本田を襲う
「(俺の手札には、4枚のエクゾディアパーツ
こうなったら、これに全てを掛けるしか…)」
本田は唯一の希望であるリバースカードを発動する
「罠カード、八汰烏の骸!!!」
もはや勝利するにはあれしかない
本田は全てをこのカードに託す
「(来てくれ…奴の…レアハンターの魂のカードよ!!!)」
こんなシーンの中ツッコミを入れて申し訳ないが、レアハンターの魂のカードは何枚あるだろうか

八汰烏の骸
通常罠
次の効果から1つを選択して発動する。
●自分のデッキからカードを1枚ドローする。
●相手フィールド上にスピリットモンスターが表側表示で存在するときに発動することができる。自分のデッキからカードを2枚ドローする。

本田はデッキからカードを1枚ドローする
最後の、ドローを

「来たぜ…レアハンター」
本田は引いたカードをレアハンターに見せるように裏返す
「な…まさか…」
そして引いたカードと、持っていた全ての手札をフィールドに置く

「いでよ、エクゾディア」

本田は静かな口調で一言、言った


ドォォォォン!!!


本田のフィールドに、巨大な魔神が姿を現す

エクゾディア 攻撃力∞

「お、おのれ…
私のDCSは無敵なんだ…
混沌の黒魔術師、エクゾディアをブチ殺せ!」

ゴシカァン!

強烈な一撃
しかし、エクゾディアは無事だった

「反撃だ!」

本田の一言でエクゾディアは動き出す

「怒りの業火―エクゾード・フレイム!」

灼熱の炎は、魔の料理によって覚醒した黒魔術師を真まで焼き尽くす

「ば、馬鹿な…
う、う、う、嘘だ!私のDCSが!ありえない!」

頭を抱えるレアハンター
「私のDCSが…崩れ落ちてゆく…」
そしてレアハンターも、崩れ落ちていった…

レアハンターLP 2600→0

「優勝!本田ヒロト!」

エクゾディアのソリッドビジョンが消え、会場から歓声が湧き出す
そこには、一人の喜びに溢れる者と、絶望に溢れる者がいた…



終章 あいつは海からやってきた

「はぁ…」
海辺で体育座りをし、ため息をつくレアハンター
マリクを初心者扱いしたあげく、優勝できなかったのだ
もしグールズ本社に帰れば、キツーいお仕置きが待っているのだろう
「私は…どうすればいいのだろう…」
レアハンターの爬虫類のような目から、涙がこぼれ落ちる
「ああ………ん?」
レアハンターはふと立ち上がる
海の先に…何かが見える
3枚のカードが,波に乗ってこっちにやってくる
「あ、あれは一体…」
まるで運命に導かれたかのごとく、3枚のカードはレアハンターの元に流れ着いた
「神よ、あなたは私にこれを使えというのか…」
レアハンターはカードを拾うと、それをしばらく眺め、ポケットにしまい去っていった
そしてレアハンターが、グールズに戻る事は二度となかった…



  おしまい









あとがき

掲載開始から一年…
さぼりまくっていましたが、ついに完結です
本当、長かった…
あ、ちなみにレアハンターが最後に拾ったのは、本物のエクゾディアです
羽蛾が海に捨てたやつね
残りの2枚は遊戯が持っていますが…
この先どっちが本物のエクゾディアを揃えるのかはみなさんのご想像にお任せします
そして、最後に一言

いろんな方に、ごめんなさいorz






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