効果やパラメータなどは面倒なので書きません。他のサイトを探してください。
カード考察の見方を改稿しました。
「見方くらい分かってるよ」と言う方でも、一度読んでおくことをオススメします。
8/10 カードナンバー1〜11を作成
8/15 カードナンバー12〜24を作成
9/3 カードナンバー25〜36を作成
9/8 カードナンバー37〜48を作成
9/14 カードナンバー49〜60を作成+おまけ
CDIP-JP001
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 7
自分の墓地にあるレベル3以下のドラゴン族モンスター1体を装備し、そのドラゴン族の攻撃力分だけ攻撃力を上げる効果を持つ。
それに加え、貫通攻撃が可能で、戦闘で破壊される時に装備モンスターを身代わりにすることができる。
墓地にレベル3以下のドラゴン族モンスターさえあれば、サイバー・ダーク・ホーンは非常に強いカードとなる。
生け贄などのコストを必要とせず、「高攻撃力+貫通効果+戦闘身代わり効果」を持つモンスターを簡単に召喚できるからだ。
高い攻撃力で、サイバー・ドラゴンのようなモンスターにも太刀打ちでき、
貫通効果と高攻撃力との相乗効果で、相手に大ダメージを与えて追い詰め、
相手が攻撃力ダウン効果を使ったり高攻撃力モンスターで攻撃したりしても、すぐに破壊されるのを免れることができる。
これが、1体のモンスターを召喚するだけで実現する。条件もそれほど厳しくない。
自分が攻めている時を中心にして、多くの場面で活躍できる強力なモンスターと言えるだろう。
サイバー・ダーク・ホーンは、前節で挙げたような強力な要素を持つが、同時に使いにくい要素も持つ。
ここでは、その使いにくい要素を4つ挙げ、そのサポートについて考察していく。
サイバー・ダーク・ホーンを活躍させるには、「レベル3以下のドラゴン族モンスター」が必要である。
レベル3以下モンスターを用意することで、デッキ全体の戦力はダウンしてしまうのではないだろうか? そう感じる人も多いだろう。
実際、戦力がまったく下がらないことはないが、レベル3以下のドラゴン族モンスターにはドル・ドラと仮面竜がいる。
ドル・ドラと仮面竜は、攻撃力が1400〜1500と高めで効果も使いやすく、単体でも活躍が見込まれるカード。戦力ダウンはそれほど大きなものにはならないのだ。
ドル・ドラと仮面竜の攻撃力が1400〜1500と高いことで、サイバー・ダーク・ホーンの攻撃力も2200〜2300となる。
ドル・ドラと仮面竜は単体でも強い上に、サイバー・ダーク・ホーンへの貢献度も高い。この魅力は小さくないだろう。
レベル3以下のドラゴン族モンスターが墓地にない場合、サイバー・ダーク・ホーンはただの攻撃力800モンスターに成り下がる。
一応、貫通効果はあるものの、攻撃力800ではほとんど意味がない。
だが、実はこの点はそこまで大きな問題点ではない。
その理由はいくつかあるが、その中で最も注目したい点は、レベル3以下ドラゴン族を何度でも使いまわせる点だ。
例えば、1体目のサイバー・ダーク・ホーンがドル・ドラを装備した。それなりに活躍したが、結局は破壊されてしまった。
その後、2体目のサイバー・ダーク・ホーンを召喚した。この時、1体目に装備していたドル・ドラをそのまま使いまわすことができる。
このように、レベル3以下ドラゴン族を1枚でも墓地に送っておけば、サイバー・ダーク・ホーンは何度でも活躍できる。
カオス・ソーサラーのように、墓地のモンスターをゲームから除外するわけではないのだ。
それでも、デュエル序盤においては、墓地にレベル3以下ドラゴン族がないことも多い。
だが、デュエル序盤は手札も豊富であるため、他の戦術である程度補っていくことができるはずだ。
もちろん、「レベル3以下ドラゴン族が墓地にない状況」を減らす工夫も必要だ。
デッキに投入するレベル3以下ドラゴン族は、「ドル・ドラ1枚+仮面竜2〜3枚」のように十分な数を用意する必要があるだろう。
さらに、レベル3以下ドラゴン族を素早く墓地に送るために、クリッター、未来融合−フューチャー・フュージョン(F・G・Dの融合召喚前にデッキから墓地に送る)、おろかな埋葬のようなカードも欲しいところだ。
レベル3以下ドラゴン族を用意する戦術が整ったら、サイバー・ダーク・ホーンを活用するだけ。
レベル3以下ドラゴン族を使いまわせることを利用して、サイバー・ダーク・ホーンを3枚フル投入したり、サイバー・ダーク・エッジなども投入したりすれば、攻撃力2200超の応酬が実現できるだろう。
サイバー・ダーク・ホーンの攻撃力アップ効果は、レベル3以下ドラゴン族を装備している間のみ有効である。
そのため、サイクロンのような魔法・罠破壊効果で装備しているドラゴン族を破壊されると、攻撃力が800に戻ってしまう。
特に、サイバー・ダーク・ホーンの攻撃宣言時にサイクロンなどを使われると返り討ちに遭ってしまうこともある。この場合、炸裂装甲でそのまま破壊されるよりも大きな痛手となることも少なくない。
これは、サイバー・ダーク・ホーンの弱点であり、完全にフォローすることはできない。それでも、ある程度はプレイングやデッキ構築で補うことができるはずだ。
例えば、プレイング面では、返り討ちを避けるため守備表示モンスター中心に攻めたり、相手の使用した魔法・罠破壊効果の使用枚数に応じてサイバー・ダーク・ホーンを使うかどうかを決めたりといった工夫がある。
また、デッキ構築面では、場に出す魔法・罠を多めに用意しておくことで、魔法・罠破壊効果による被害を分散させる工夫がある。
サイバー・ダーク・ホーンは、弱点を突かれると脆さを露呈するモンスターである。
具体的には、墓地のレベル3以下ドラゴン族の除外と、魔法・罠破壊効果による装備ドラゴン族の破壊だ。
サイドデッキで、閃光の追放者、砂塵の大竜巻といったカードを用意しているデュエリストは少なくない。
これらのカードを使われると、マッチ戦2戦目以降、サイバー・ダーク・ホーンが極端に弱くなってしまう危険がある。
特に、閃光の追放者のような除外効果をもつカードは、サイバー・ダーク・ホーンだけでなく、ドラゴン族全体に大きな被害を与えてしまう。
そのため、サイバー・ダーク・ホーンをサイドデッキに引っ込めるより、次元融合などで除外と戦っていく戦術を用意した方がいいかもしれない。
いずれにせよ、対策への対策をしっかり用意しなければ、サイバー・ダーク・ホーンを十分に活躍させていくのは難しいだろう。
サイバー・ダーク・ホーンは、カード1枚に秘められたパワーが大きく、そのフォローも比較的容易という使いやすさを秘めている優良カード。
ドラゴン族デッキにそのまま採用しても活躍するし、機械族デッキにレベル3以下ドラゴン族を入れても活躍する。
ただし、除外効果と魔法・罠破壊効果への耐性が低い欠点を持ち、これをどう補うかが重要となるだろう。
CDIP-JP002
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 6
サイバー・ダーク・ホーンと同様に、レベル3以下のドラゴン族モンスターを装備する能力を持つ。
サイバー・ダーク・ホーンと異なるのは、貫通効果がプレイヤーへの直接攻撃効果に置き換わっている点だ。
おおよその性質はサイバー・ダーク・ホーンと同じなので、考察はそちらを見て欲しい。
ここでは、サイバー・ダーク・エッジとサイバー・ダーク・ホーンのどちらが使いやすいかを簡単に検討する。
結論から言ってしまえば、サイバー・ダーク・ホーンを優先していった方がいい。
ダメージ量だけを比較すれば、サイバー・ダーク・ホーンとサイバー・ダーク・エッジはほぼ同等かもしれない。
だが、サイバー・ダーク・ホーンはその効果でダメージを与えた時、モンスターを倒している。サイバー・ダーク・ホーンの方が強いといっていいだろう。
サイバー・ダーク・エッジは、鎧黒竜−サイバー・ダーク・ドラゴンを使いたい場合か、サイバー・ダーク・ホーンを既にデッキに2枚以上入れている場合に投入するという程度でいいだろう。
CDIP-JP003
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 6
サイバー・ダーク・ホーンやサイバー・ダーク・エッジと同様に、レベル3以下のドラゴン族モンスターの装備が可能なモンスター。
相手モンスターを倒すごとに300ダメージを追加する能力を持つ。
しかし、サイバー・ダーク・ホーンやサイバー・ダーク・エッジの効果に比べると、サイバー・ダーク・キールの効果はやや物足りないといわざるを得ない。
もちろんサイバー・ダーク・キールは、簡単に高い攻撃力を得られるため決して弱いカードではない。それでも、鎧黒竜−サイバー・ダーク・ドラゴンを使いたい場合や、サイバー・ダーク系モンスターを5〜6体以上必要としなければ、ほとんど使用されないカードになりそうだ。
CDIP-JP004
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難(要生け贄) / 逆転型
総合評価 : 2
場にサイバー・オーガがある時、手札にある別のサイバー・オーガを捨てることでパワーアップすることができる。
罠カードと同じように、相手のターンでも発動することができる誘発即時効果である。
サイバー・オーガの効果にはやや曖昧なところがあるが――
効果発動後1度目の戦闘で戦闘無効効果が適用され、
効果発動後2度目の戦闘で攻撃力2000アップが生かせる
――ようになる模様だ。(ただし間違っている可能性はある)
したがって、相手の攻撃宣言時に効果を発動しても相手モンスターをすぐさま返り討ちにできるわけではないし、自分のターンで効果を発動してもその直後の攻撃が無効になってしまう。
「攻撃力+2000」はインパクトがあるかもしれないが、使いにくい面が少なくないためにサイバー・オーガの効果の価値はそれほど高くないのだ。
さらに、サイバー・オーガ2体を手札と場に揃えなければならないことや、単体ではレベル5攻撃力1900と力不足な事などを考慮すると、サイバー・オーガは強いモンスターとは言えないだろう。
「レベル4攻撃力1900モンスター+炸裂装甲」など、既存の汎用カードの組み合わせによって、サイバー・オーガ並みの効果を安定して供給することができてしまうのだ。
また、未来融合−フューチャー・フュージョンなどを使って融合を狙っていくとしても、融合後のサイバー・オーガ・2が特筆するほど強いわけでもないため、総合的な戦力が大きく上がることもない。
CDIP-JP005
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 4
相手のドローカードを確認するエスパー能力を持つモンスター。
守備力は1800と高めだが、ドローカード確認効果を使うためには常に攻撃表示にしなくてはならない。それに対し、サイバー・エスパーの攻撃力は1200とやや低めだ。
一般的に、ドローカードを確認する効果は「それなりに」有用である。
相手のドローしたカードを覚えておけば、相手の手札を掌握することに繋がり、それによって自分の戦術を適切なものにすることができるからだ。
しかし、サイバー・エスパーは攻撃力が1200と低いため戦闘で狙われやすく、召喚した次のターンで破壊されることも少なくない。
ドローカードを1〜2枚見た程度であっけなく破壊されてしまい、相手の手札をろくに掌握できないままオサラバすることもザラである。
すぐにオサラバしたのでは、カード1枚分の役割を果たしたとは言いがたい。
防御罠カードなどを駆使してサイバー・エスパーを無理して守っても、「それなりの見返り」しかないため、どうしても総合的な戦力は低くなる。
もし、サイバー・エスパーを使いたいならば、マインド・クラッシュなどとのコンボを利用するといいだろう。
とは言っても、マインド・クラッシュを使うデッキでも他の方法で相手の手札を掌握していった方が強いのかもしれないが……。
むしろ、サイバー・エスパーが評価されるべきなのはスーパーレアに位置づけられているところかもしれない。
「スーパーレアが当たった!」という喜びを、微妙な能力とやる気のない姿が全身全霊をもって打ち崩してくれるぞ。まさにエスパーだ!
CDIP-JP005
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 4
攻撃力は500と最低クラスで胸もそれほど大きくないが、「魅惑の女王」を名乗っているだけあって、相手モンスターを魅了する効果を持つ。
魅了できるのは、相手フィールド上のレベル3以下モンスター1体。魅了された相手モンスターは装備カード扱いとなり、戦闘で破壊される際の身代わりにすることもできる。
装備カード扱いになる性質はあるものの、魅惑の女王 LV3の効果は、「相手のレベル3以下の表側表示モンスター1体を除去する」とほぼ等しいと言える。
魅惑の女王は、レベル3以下の表側表示モンスターをノーコストで除去することができるのだ。お注射天使リリーや魂を削る死霊の除去は心強いだろう。
しかし、レベル3以下のモンスターは裏側守備表示の状態で出されることが多いため、効果を発動できる機会が少ない点に注意しなければならない。
たとえ表側表示になった場合でも、それが効果使用済みのリバースモンスターであったり、墓地に送られた後で効果を発動するクリッター、ダンディライオン、黄泉ガエルであったりして、効果の価値が低い場合も少なくない。
これに加えて、レベル3以下モンスターの数は相手によって使用枚数が大きく異なる。魅惑の女王 LV3が活躍できるかどうかは、相手の戦術に大きく左右されてしまう。
魅惑の女王 LV3だけを使うデッキならサイドデッキで調整すればいいが、LV5、LV7とパワーアップさせたいのなら、この点が大きなネックとなりそうだ。
なお、LV5へのパワーアップについては、次のLV5の項目で述べる。
CDIP-JP006
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 逆転型
総合評価 : 4
魅惑の女王 LV3からレベルアップし、さらに魅力的になった(ような気がする)姿。
魅惑の女王 LV5も魅了効果を持つが、今度は、レベル5までのモンスターを魅了することができるぞ。
レベル4〜5モンスターには攻撃的で厄介なモンスターが多く存在するため、これらのモンスターを除去できるのは嬉しい。
しかも、効果の発動にコストが必要ない上、戦闘身代わり効果で装備モンスターを墓地に送れば再び効果を使用できる。状況によっては攻撃力の高い相手モンスターにわざと攻撃を仕掛けよう。
魅惑の女王 LV5は何かと強そうな要素を持つ。だが、活躍できるのはまともに場に出せた後の話である。
LV5をまともに場に出すためには、LV3の効果による特殊召喚に成功しなければいけない。生け贄召喚や、キラー・トマト、レベルアップ!!などによる特殊召喚では、LV5の効果は使えない。
LV3の考察を見ていただければ分かるが、LV3の効果で相手モンスターを装備できる機会はそれほど多くない上、相手の戦術に依存してしまう。
その上、モンスター装備後の相手ターンで、LV3が攻撃力500以上のモンスターに攻撃されたら、たとえ生き残れてもLV5にはなれない。
魅惑の女王は、LV5になればなかなかの強さを発揮するものの、LV3からLV5になるのが難しいのだ。
以下のような戦術を用意するべきだろう。
以上のように工夫を施せば、相手のカード次第ではそれなりには活躍できる。
それでも、まだまだ足を引っ張る要素が多いため、総合的な戦力はそれほど期待できない、いわゆる微妙なカードとなりそうだ。ついでに胸の大きさも微妙だ。
CDIP-JP007
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 3
魅惑の女王がさらに魅力を備えた姿。
魅了効果はさらにパワーアップし、相手モンスターのレベルや表示形式を一切問わなくなった。
しかし、LV3からコツコツと育てなければ効果を使えない。
上手い具合にポンポンとレベルアップできれば、カード消費0で相手モンスターを何体も倒して有利になれるが、LV3やLV5の考察より分かるように上手い具合にレベルアップしてくれない。
しかも、相手の妨害によって魅惑の女王が破壊されたり、LV5やLV7が手札では完全なお荷物となったりすることもあり、LV7まで辿り着ける確率はあまり高くはない。
LV7を使うか、LV5まで使うか、LV3だけ使うかは、どれが良くてどれが悪いとは一概には言えない。
LV7まで使えば活躍できる時には大きく得できるが、活躍しない時にはお荷物が増えてしまう。逆に、LV3だけを使えば、活躍できる時でもあまり得はできないが、お荷物となる状況は減る。
LV7を使う場合、乙女心は秋の空と言わんばかりに、デッキは不安定になるだろう。
安定性を少しでも上げたければ、デッキに投入するLV5やLV7は1〜2枚とし、無理してまでLV7の活躍を狙わないようにすべきだろう。
魅惑の女王は、イラストを含めて魅力がないとは言わない。
だが、サクリファイス、サウザンド・アイズ・サクリファイス、スカラベの大群、番兵ゴーレムなどと比べてしまうと、一回りから二回りほどは弱いと言わざるを得ないのが実情だ。大会で使うのを見かけたら(いろんな意味で)賞賛しようぜ!
ここからは考察とはまるで関係ない話になる。
魅惑の女王は、LV3、5、7とレベルアップする度に魅力を増していくのだが、その度に露出も激しくなっている。
よいこの遊戯王界にス○○○プ嬢登場である。
だが、健全な男性諸君なら願うであろう。
その調子でLV9、LV11、LV13くらいまで登場させて欲しいと!
これは、実現不可能な妄想ではない。
過去に登場したアームド・ドラゴンは、当初想定していなかったLV10が後から登場した。
つまり、LV9以降が登場する可能性は十分にあるということだ。コナミならきっと……きっとやってくれるさ!
だが、胸の大きさだけは期待してはいけない。
CDIP-JP009
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 5
攻撃力は1000と低いが、倒したモンスターの効果を無効化する能力を持つ。
具体的には、クリッター、聖なる魔術師、見習い魔術師、ダンディライオン、黄泉ガエルなどの効果を無効にすることができる。
とは言っても、ミスティック・ソードマン LV2、ドリルロイド、閃光の追放者でも似たようなことができる。
これらのモンスターでなければ無効化できないモノもあれば、漆黒の魔王でなければ無効化できないモノもある。
無効化できるものだけを見ていけば、漆黒の魔王はそれらのモンスターに劣ってはいないかもしれない。
けれども、攻撃力が低い点や増援のサポートが受けられない点まで考慮すると、総合的にはやや劣っていると言わざるを得ないだろう。
それでも、漆黒の魔王 LV4は弱いカードではない。
相手の使用するモンスターに応じてサイドデッキでの入れ替えを行えば、それなりには活躍させていくことができるだろう。
なお、LV6へのレベルアップ効果については、次のLV6の項目で扱う。
CDIP-JP010
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 2
漆黒の魔王 LV4からレベルアップした姿。
LV4と同じくモンスターの効果を無効化することができるが、LV6では攻撃力が上がっている。
攻撃力が上がったことで、より多くのモンスターの効果を無効化できる上、戦闘で破壊されにくくなったのだ。
しかし、ハッキリ言うとLV6は非常に使いにくい。
使いにくい要素を以下に列挙してみよう。
めまいがするほど使いにくい要素が多い。正直なところLV4だけを使った方が強いだろう。
LV4の攻撃力が不安ならば、デーモンの斧などで適当に強化すればいい。そちらの方が戦力が安定する分強いぞ。
CDIP-JP011
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 2
漆黒の魔王の最終形態。
高い攻撃力を持つのはもちろん、倒したモンスター効果を無効化するだけでなく除外することもできるぞ。
しかし、黄泉ガエル、クリッター、キラー・トマトのようなモンスターは、「モンスター効果無効化」でも「除外」でも、その効果を無効化することができる。
つまり、「モンスター効果無効化」と「除外」は、重複する部分が大きく併用する価値が小さいと言える。例えるなら、「1+1=2」になるのではなく「1+1=1.3」となるようなものだ。
さらに言い換えれば、漆黒の魔王 LV8は、冥界の魔王 ハ・デスを僅かに強くした程度のチカラしか持たないということだ。
それなのに、LV4からコツコツと育て上げなければ効果を使えないため、LV6と同様、使いにくいカードであることは否定できない。
とまあ、真面目な考察はどうでもいい。
漆黒の魔王の重要な点はこの先にある。
この漆黒の魔王はイラストをよく見ていただければ分かるだろうが、あの「戦士 ダイ・グレファー」なのである。
昔のパックにあった堕落のカードイラスト、そしてダイ・グレファー本人のカードイラスト、これらと一緒に見比べれば納得していただけるだろう。
イラスト以外の証拠としても、魔王なのにも関わらず地属性だったり、LV6の攻撃力が1700だったりと、ダイ・グレファーとの共通点が多い。
さらに、ダイ・グレファーは「士気高揚」のカードイラストで破邪の大剣−バオウを装備していた。漆黒の魔王は、そのバオウと同じ効果を持っている。これも立派な証拠になるだろう。
将軍フリード率いる戦士の一員だったダイ・グレファーは、デーモンにより堕落させられ、ついには魔王になってしまったのだ。
……それでだ。
ダイ・グレファーは、一部のカードイラストからの歪んだ解釈によって、ユーザに変態呼ばわりされている不幸なモンスターである。
カード制作部としては、たまたま敵対した勢力に異次元の女戦士(敵対した相手に荒野の女戦士もいるが異次元の女戦士と同一人物という説が濃厚)がいたからという程度のつもりでイラストを描いたのだろう。
じゃあ、それなら、今回はどうして……
――どうして、漆黒の魔王は、魅惑の女王とセットで登場してるんだ!?
しかも、相手は女戦士とかそういうもんじゃねえ。男を魅了する○○○ップ嬢だぞ!?
これじゃあ変態設定が公認になっちまったじゃねーか! バカヤロー!
CDIP-JP012
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 3
名前もイラストも攻守も効果も、何もかも迷走している困った悪魔。
戦闘倒されると800ライフ回復する効果を持つものの、お互い様の効果。
状況に応じてうまく発動したり、シモッチの副作用とコンボで使用したりすれば自分だけ得することができるが、800ライフ程度ではその利益は小さい。
特に攻守が高いわけでもないので、相手に精神ダメージを与えたい場合でもなければ、使われることはなさそうである。
CDIP-JP013
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 4
迷走悪魔のダメージ版の効果を持ち、戦闘で倒されるとお互いに500ダメージを与える効果を持つ。
だが、迷走悪魔と同様、お互い様の効果の上にダメージ数値が少ないため活用しづらい事実は変わらない。
名前もイラストも攻守も効果も、何もかも微妙である。
特に、「攻撃力1700あるだけマシ」という微妙さ加減は、文章では表現できないものがある。
CDIP-JP014
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要生け贄召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 4
炎に包まれたオーガ。
このパックにサイバー・オーガがあるためか、このパックにはオーガっぽいモンスターが何枚も封入されているようだ。
さて、フレイム・オーガは攻撃力2400の上級モンスターであり、特殊召喚はできないが召喚時にカードを1枚ドローする効果を持っている。
生け贄召喚時に確実に効果を使えるため、雷帝ザボルグや氷帝メビウスに近い活躍ができ、「これはなかなかイカスカードだぜ」と思ってその性質を検討していったところ「雷帝ザボルグや氷帝メビウスには劣るけど、それに近い活躍は期待できそう」という結論を出しかけたところでカードをよく見ると、イラストの上にある星の数が6個じゃなくて7個だったことに気付いたりなんかしちゃって、一気に考察する気がなくなってしまった夏の夜、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
CDIP-JP015
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 6
手札を1枚捨てる事で相手カード1枚を破壊できる効果を持つ。破壊するカードはモンスターでも魔法でも罠でも構わない。
ただし、サイコロによって3回に1回はハズレ扱いとなり、破壊効果に失敗してしまう。コストつきブローバック・ドラゴンのような効果である。
スナイプストーカーの効果にはハズレがあるものの、手札がある限り何度でも効果を使用できる。
何度でも効果を使用できるため、効果に失敗しても再びチャレンジすればよい。相手のカード1枚を破壊するのに、平均1.5枚の手札を捨てればいい計算になる。
以上のような使い方ができるため、スナイプストーカーは、サイコロで当たりハズレが決まるギャンブル要素があるにも関わらず、「堅実に相手のカードを破壊する効果」だと言える。
「この1枚さえ破壊できれば有利になれる」という状況において、スナイプストーカーと数枚の手札があればほぼ確実に対処ができるのだ。
スナイプストーカーは、手札を消費すれば、モンスター・魔法・罠全てに対応でき、さらに1ターンに何度でも使える。
そのため、「なんとなくあった方が便利」という理由でデッキに入れる人もいるかもしれなが、これだけはやってはいけない。
その大きな理由は、1枚のカードを破壊するために平均1.5枚の手札を使うからだ。
戦闘による攻防を行っていくデッキ同士の戦い(普通のデュエル)ならば、表側表示モンスター1体しか破壊できないけど消費が1枚で済む地砕きや、魔法・罠1枚しか破壊できないけど消費が1枚で済む砂塵の大竜巻――これらを使った方が強くなるのだ。
下手にスナイプストーカーを使えば、手札を余分に消耗した分だけじわりじわりと追い詰められてしまうだろう。当然ながら、自分の手札が少ない時には単なる攻撃力1500のモンスターと成り下がってしまう。
多くの場合においては、他の汎用カードを使用した方が強いと言えるのだ。
スナイプストーカーは、なんとなくという理由でデッキに入れてはいけないが、目的意識を持てば十分に活躍させることができる。
具体的には、相手カードへの対策用と、自分カードとのコンボ用の2つの使い方があると言える。それぞれについて説明していこう。
スナイプストーカーは、相手のデッキの種類によっては大きく活躍できる。
具体的には、1枚のキーカードに頼るタイプのデッキや、攻撃ロック戦術を取るデッキだ。
グラヴィティ・バインド、波動キャノン、ステルスバード、溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムなど、モンスターでも魔法でも罠でもスナイプストーカー1枚から破壊できるため、相手の戦術を潰しやすいのだ。
この時、スナイプストーカーの手札コストには、マシュマロンや炸裂装甲などの防御系のカードがオススメだ。相手が攻撃ロック系のデッキである場合、戦闘面での防御にほとんど意味がないからだ。
スナイプストーカーは、自分のデッキを工夫することによっても活躍させることができる。
具体的には、おジャマジックや闇の量産工場などを使い、手札を大量に確保させる戦術を用意するのだ。
おジャマジックなどで大量に手札を確保するデッキでは、確保した手札が通常モンスターであり単体ではあまり役に立たない。
そこで、その手札をスナイプストーカーの効果で消費してやれば、単体ではあまり役に立たない手札を有効活用できるのだ。
そう思うと、スナイプストーカーのカードがおジャマトリオの親戚に見えてくるから不思議だ。
CDIP-JP016
特殊型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 4
攻守は低いが、魔法・罠がチェーンする場合に相手に500ダメージを与える効果を持つ。
チェーンと言う概念を直接利用した特殊な効果を持つカードである。
このパックでは、「チェーン」と言う単語がテキストに始めて登場した。
チェーンの概念自体は昔からあるのだが、あまり意識せずにデュエルしてきた人や、実はチェーンがよく分かっていない人も多いだろう。
チェーン絡みのカードを使うつもりがあるのなら、チェーンの概念をしっかりと理解しておく必要があるだろう。
それでもチェーンの基礎ならばルールブックに書いてある通りと、そこまで難しくはない。だが、ルールブックに書いていないこととなると途端に難しくなる。
特に、連爆魔人を使う上で問題となるのは、チェーンブロックを作る効果と作らない効果の区別だろう。
人造人間−サイコ・ショッカーがチェーンブロックを作らないことは見当が付くだろうが、死霊の誘いや神の恵みがチェーンブロックを作らないこと(最初の発動時は除く)を知らなかった人は多いかもしれない。
そして、チェーンについて分かっている人でも、連爆魔人の解釈には頭を悩ませるかもしれない。
「魔法・罠カードがチェーンする場合」というテキストの表現が曖昧なのだ。
テキストの解釈については、以下のように解釈するといいだろう。(全てに裏付けは取れていないので注意)
以上を踏まえて連爆魔人のテキストを書き換えれば、以下のようになるだろう。
「チェーン2以降に魔法・罠カードが発動した場合、相手ライフに500ダメージを与える。この効果は、同一チェーン上では一度しか適用されない。」
さて、連爆魔人は攻守が低くダメージを与える効果だけ持っているモンスターであり、戦闘による攻防中心にダメージを与えていくデッキには向かない。
相手の攻撃をグラビヴィティ・バインドなどで防ぎながらじわじわダメージを与えていく戦術を取るのが無難だろう。
チェーン2以降に魔法・罠を発動するためには、自分から魔法・罠を積極的に使っていく必要がある。
とは言え、デッキや戦術に工夫を施さず、適当に手持ちのカードをチェーンさせて言ったのでは、500ダメージは与えられてもせっかくの魔法・罠カードが無駄になってしまい、カードをすぐに消耗してしまう。
連爆魔人を使うならば、デッキや戦術には工夫を施すことが重要だ。
その工夫について、2つの点から記すこととする。
発動条件のない速攻魔法や罠カードを使うのは基本であると言える。
自分の効果にも相手の効果にもチェーンできるため、あらゆる状況で連爆魔人の効果発動を狙っていけるからだ。
そして、同じ発動条件のないカードでも、月の書や和睦の使者など、発動するタイミングによって効果の価値が変動するものは避けるべきである。
いつ発動しても支障がないような罠・速攻魔法を用意したい。
代表的なものとして、ドロー効果だけを持つ強欲な瓶、八汰烏の骸などが該当する。ドロー効果は、タイミングをあまり選ばない効果であり、しかもドローカードでさらなるチェーンを狙うことができる。
また、ダメージ効果を持つ連爆魔人を生かすという意味では、自業自得、仕込みマシンガン、停戦協定のようなダメージ効果もいいだろう。
これらは、多少は発動タイミングを選ぶものの、そのダメージ効果が攻撃ロックデッキや連爆魔人と噛み合うため、相性がいいのだ。
モンスター効果や永続系の魔法・罠を使うことで、1枚のカードから複数個のチェーンブロックを生み出すのもいい戦術だ。
それらのカードが生み出した効果にチェーンすることで、カード消費を抑えて連爆魔人の効果発動を狙っていくことができる。
その中でも、モンスター効果はチェーンを作るものが少なくない。
ダメージ効果を持つ、ステルスバード、ボーガニアン、プロミネンス・ドラゴンや、ドロー効果を持つデス・ラクーダが連爆魔人との相性が高い。特に、ステルスバードやデス・ラクーダは、1ターンに2回の効果発動(反転召喚後の効果、裏側守備表示に変更する効果)ができる。これは魅力的だろう。
ただし、通常召喚は1ターンに1回しかできないので、連爆魔人と同時にこれらのモンスターを出すには時間がかかってしまう点がやや難点である。
対して、魔法・罠には魅力的なものが少ない。
一応、優秀なものとしては血の代償がある。血の代償は、発動が容易であることに加え、連爆魔人とモンスターとのコンボが決まりやすくなる点が魅力。さらには、チェーン2で発動することで連爆魔人の発動条件を直接満たしたり、チェーン1、2ともに血の代償の効果を使って連爆魔人の発動条件を満たすこともできる。
ただし、血の代償は、モンスターを召喚できない状況でなければ使えないことをお忘れなく。
また、魔法・罠の次点としては、マスドライバー、スライム増殖炉、エクトプラズマー、ショット・ガン・シャッフル、千里眼、サイバー・シャドー・ガードナー、魂粉砕がある。
戦術次第では採用する価値はあるかもしれない。
連爆魔人の発動条件を満たせるカードを探していくと、前節で紹介したような「相手の攻撃を防いで効果ダメージのみによって相手ライフを0にするという戦術」との相性がいいカードが多いことが分かる。
そして、連爆魔人自身の効果はダメージ効果。発動条件の面でも効果の面でも、ダメージ効果中心のデッキとの相性が高いのだ。
ただ、相性が高いカードは多いかもしれないが、実際に使った時にそこまで強力かと言われれば、YESとは言えない。
工夫を施したとしても、1ターンに使える見込みのあるカードの数はたかが知れている。1ターンに平均500〜1000ダメージ程度しか与える見込みがないからだ。
それならば、普通にステルスバード、波動キャノンのようなカードを使ってやれば、もっと簡単にダメージを与えていくことができてしまうのだ。
デッキを多少無理して連爆魔人向けにしたにも関わらず、うまくいってもステルスバード、波動キャノン程度のダメージしか与えられない。
この点が、連爆魔人が強力なカードとは言えない最大の理由である。
それでも、チェーンを生かせるカードは連爆魔人だけではない。
積み上げる幸福のようにチェーンを生かせるカードとの併用を検討していくといいかもしれない。
そして、もしかしたら、連爆魔人には凶悪なコンボが隠されている可能性もある。
1ターンの間に何度も効果を発動してチェーンを起こし、相手ライフを1ターンで0にするようなコンボが……。
チェーンという新しい発動条件によって、見落とされている点も多いだろう。探してみる価値はあるかもしれない。
CDIP-JP017
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 7
レベル6攻撃力2400の上級モンスター。
自分や相手に関わらず、全ての特殊召喚を無効化する効果を持つ。
そもそも特殊召喚とは、カードの効果によって行われる特別な召喚行為のこと。
特別な召喚というだけにその機会は少ないように感じるかもしれないが、実際には少なくはない。具体的にカード名を挙げてみよう。
ホルスの黒炎竜 LV8 冥王竜ヴァンダルギオン 森の番人グリーン・バブーン ネフティスの鳳凰神
カオス・ソーサラー 暗黒界の武神 ゴルド 暗黒界の軍神 シルバ サイバー・ドラゴン D−HERO ダッシュガイ ヴァンパイア・ロード
異次元の生還者 ハイドロゲドン 巨大ネズミ キラー・トマト ピラミッド・タートル 召喚僧サモンプリースト デビル・フランケン 見習い魔術師 ダンディライオン 黄泉ガエル
早すぎた埋葬 スケープ・ゴート モンスターゲート 名推理 次元融合 突然変異 簡易融合 未来融合−フューチャー・フュージョン オーバーロード・フュージョン 龍の鏡
リビングデッドの呼び声 異次元からの帰還
以上が特殊召喚を行う代表的なカードである。
デッキによってまちまちだが、多くのデッキでは特殊召喚を行うカードを2〜3枚以上使っている。平均すれば6枚程度だろうか。
特殊召喚を行うカードは罠カードに迫るほど多いと言えるだろう。つまり、虚無魔人が封じることのできるカードの数は、人造人間−サイコ・ショッカー並に存在すると言ってもいい。
しかも、防げるカードの数以外の面でも、虚無魔人はサイコ・ショッカーに共通する部分が多い。
なぜなら、高い攻撃力と妨害効果で、追い詰めている相手をさらに追い詰めることができるからだ。
前節で挙げた、特殊召喚を行うカードの一覧をもう一度よく見て欲しい。
高攻撃力モンスターへの反撃や防御の目的で使われるカードがいくつあるだろうか? 多くの数のカードがその役割を果たすことができることが分かるだろう。
攻撃力2400モンスターに対処するための手段の一つとして、特殊召喚を用いることは少なくない。
攻撃力2400の虚無魔人を出せば、相手に「特殊召喚する必要」を迫らせることができるが、虚無魔人は、その特殊召喚を封じてしまうのだ。追い詰められた相手をさらに追い詰めるのだ。
また、虚無魔人は自分の特殊召喚も妨害してしまうデメリットがある。
ただし、このデメリットはそれほど危惧する問題ではない。サイコ・ショッカーを使うデュエリストでも罠カードを使うように、虚無魔人を使う場合でも特殊召喚を行うカードを使えばいい。王宮の弾圧を使う時のように、無理をしてまで特殊召喚カードをデッキから抜く必要はない。
この理由もサイコ・ショッカーと同様。自分が有利な時には特殊召喚を行わずに済むことが多いからだ。
特殊召喚して相手に奇襲攻撃を仕掛けたいのならば、虚無魔人を出す前に特殊召喚をすればいいだけなのだ。
ただし、モンスターゲートなど一部の特殊召喚カードは自分を不利にしてしまうため、それらだけは避けておこう。
虚無魔人はサイコ・ショッカーと似た性質を持ち、その高い攻撃力と妨害効果で相手をさらに追い詰めていくことができる。
それでも、虚無魔人がサイコ・ショッカーほどは強いとまでは言えない。欠点を挙げてみれば分かるだろう。
したがって、基本的にはサイコ・ショッカーを優先して使い、相手が特殊召喚中心で攻めてくる場合にのみ、虚無魔人をサイドデッキから投入するという使い方が無難だ。
相手が特殊召喚を行うカードをある程度使うのならば、あまり深く考えずにデッキに放り込んでおいても活躍できるだろう。
また、虚無魔人を何枚も使うつもりなら、王宮のお触れやマジック・ドレインのような魔法・罠に対抗するカードを併用するといい。
虚無魔人の破壊の原因となる魔法・罠カードをシャットアウトすることで、さらに相手を追い詰めやすくなるぞ。
CDIP-JP018
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 3
攻守1000と貧弱だが、虚無魔人と同様に特殊召喚を妨害する効果を持つ。
深淵の結界像は、闇属性以外の特殊召喚を防ぐことができるぞ。
まずは、深淵の結界像を含む結界像シリーズ全般について考察する。
そのため、この節では、深淵の結界像における「闇属性以外」という部分は無視することとする。
特殊召喚を行うカードには、虚無魔人の考察で挙げたカードが該当し、結界像でも同様に特殊召喚を妨害することができる。
しかし、結界像と虚無魔人とでは、そのレベルや攻撃力に大きな差がある。実際に使う上では、レベルや攻撃力の差がかなり大きなものとなるのだ。
結界像はレベル4のため、生け贄を確保することなく通常召喚して、すぐさま特殊召喚を妨害できる。
だが、その代わり攻撃力が1000と低いため、巨大ネズミやピラミッド・タートルのような効果を無効にしたい場合は、もう1体他のモンスターを用意しなければならない。
攻撃力が低いという面では、相手ターンに戦闘で真っ先に狙われることも意味する。
戦闘で破壊されれば、特殊召喚を妨害する効果もその時点で終了し、カード1枚分を損してしまう。
それでも、戦闘が始まる前のメインフェイズ1では、ほぼ確実に相手の特殊召喚を防ぐことができる。特殊召喚を防ぐことで、結果的に相手の脅威から逃れることができるかもしれない。
だが、相手の手札や次のドローカードを把握していない限り、結界像が役立てるかどうかは不透明という問題がある。二階から目薬状態なのだ。
結界像は、特殊召喚を防げないと貧弱な上、特殊召喚を防げるかどうかが召喚した時点では分からないのだ。これは致命的であると言えよう。
結界像シリーズは、虚無魔人のようにとりあえずデッキに放り込んでおけば活躍するというものではない。
もし、結界像シリーズを使うのならば、相手が特殊召喚に「依存」するデッキの場合のみに限定すべきだろう。
防御系の罠カードなどを駆使することで結界像を守るなどして、相手を完膚なきまでに叩き潰すのだ。
とは言っても、同等の効果を持つ昇霊術師ジョウゲンでも対策用として使われていない以上、結界像も使いづらいと推測される。
相手の特殊召喚にすぐに対処できる王宮の弾圧を使った方が便利であることは否定できないだろう。
さて、深淵の結界像は、闇属性モンスター以外の特殊召喚を無効化することができる。
だが、最も多く特殊召喚されるモンスターこそが闇属性であるため、深淵の結界像ではろくに特殊召喚を防げないことになる。
自分が闇属性を使うデッキで、相手がそれ以外の属性を使うデッキなら問題ないように見えるかもしれないが、結界像シリーズの使いづらさを考慮すると、まだまだ物足りないといわざるを得ない。
カオス・ソーサラーや死のデッキ破壊ウイルスなどを併用したとしても、使いづらいカードの域は抜け出せないだろう。
CDIP-JP019
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 4
結界像シリーズ水属性編。
水属性以外の特殊召喚を無効化する。
水属性でよく使われる特殊召喚モンスターには、黄泉ガエルやハイドロゲドンがいる。
結界像シリーズを使う場合、豪雨の結界像を使うかどうかは微妙なラインだ。
CDIP-JP020
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 4
結界像シリーズ炎属性。
炎属性以外の特殊召喚を無効化する。
炎属性でよく使われる特殊召喚モンスターとして、ホルスの黒炎竜 LV8やネフティスの鳳凰神がいる。
これらのカードはそれほど頻繁には見かけないが、封じる価値は大きい。業火の結界像を使うかどうか悩むところだ。
CDIP-JP021
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 4
結界像風属性版。風属性以外の特殊召喚を無効化する。
手抜きじゃないかという効果を持つカードが多いのが、偶数番目に登場するパックの特徴だ。
風属性でよく使われる特殊召喚モンスターには、ダンディライオンから特殊召喚される綿毛トークンがある。
数こそは少ないものの、ダンディライオンは結界像が単体で攻撃して特殊召喚を無効化出来る数少ないカード。他の結界像を使うかどうか微妙なラインである。
CDIP-JP022
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 3
結界像の地属性版。地属性以外の特殊召喚を無効化する。
結界「像」らしく、ようやく岩石族扱いである。
が、地属性モンスターの特殊召喚も多いため、オススメはできかねる。
CDIP-JP023
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 3
結界像の光属性版。
「うおっ、まぶしっ」といわんばかりの閃光によって、光属性モンスター以外の特殊召喚を無効化する。
サイバー・ドラゴンとかを特殊召喚させまくりなので、使わない方が無難だろう。
CDIP-JP024
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 2
特殊召喚を無効化する効果を持つレベル8モンスター。
相手だけの特殊召喚を無効化できる点が特徴だ。
しかし、高い攻撃力を持っている時点で、自分は特殊召喚カードに頼る必要が薄くなる。(虚無魔人の考察を参考)
虚無の統括者で相手だけの特殊召喚を防ぐのも、虚無魔人で自分と相手両方の特殊召喚を防ぐのもそれほど変わらないのだ。
それならば、使いやすいのは生け贄1体で召喚できる虚無魔人。
デュエルで虚無の統括者が使われることはほとんどないだろう。
CDIP-JP025
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 5
素敵な衣装に包まれたレベル6攻撃力2400の天使族。チェーンが3つ積まれる場合に、カードを1枚ドローできる効果を持つ。
テキストにある「チェーンが積まれる」という表現がまたしても曖昧だが、普通に「チェーン3が発生した時」と解釈して良い模様だ。
地母神アイリスの効果は、発動条件を満たす度にドローでき、コスト0で何枚ものカードを得ることが可能である。
このように見ると魅力かもしれないが、それは都合よく行けばの話。実際には、アイリスの効果は使いづらい。
まず、チェーン3を発生させるにはカードを3枚使わなければならないため、発動の機会は必然的に少なくなる。
相手のチェーンを利用するにしても、相手も「チェーン3になったらカードを1枚ドローされる」ことは分かっているため、下手にチェーンを発生させなくなる。考えもなく投入しても、効果を使える機会はほとんどない。
そのため、発動タイミングを選ばない罠・速攻魔法カードを大量に投入することでチェーンの機会を増やし、ドロー効果の機会を増やそうと思うかもしれない。
だが、アイリスのために無理して罠・速攻魔法をデッキに入れ、アイリスのために無理して罠・速攻魔法を発動すれば、デッキ全体の戦力は落ちる。カードをドローしたところで、その価値が低くなってしまうのだ。
以上より、地母神アイリスは、ドロー効果を使える機会が少なく、その機会を増やそうとデッキを改造してもその苦労に見合うだけの利益を得られない。
ドロー効果を狙いたいならば、天空騎士パーシアスやデス・ラクーダなどを使っていった方が活躍できることは否定できないだろう。
地母神アイリスの効果は使いやすいものではないが、アイリスはレベル6で攻撃力2400を持ち、単体でもそれなりに活躍できる。
効果を無理して使うよりも、レベル6攻撃力2400モンスターとして活躍させていくと良いだろう。
デッキには発動条件のない罠や速攻魔法を多めに用意しておくといいが、デッキ全体の戦力はできるだけ落とさないように注意したい。
必須クラスの罠・速攻魔法を除けば、月の書、八汰烏の骸、強欲な瓶、強制脱出装置、砂塵の大竜巻、停戦協定あたりが採用する価値のあるカードといえよう。
そして、自分のカードの効果を殺さないようなタイミングで、チェーン3の発生を狙っていこう。
その際、高い攻撃力を前面に押し出していくと、相手をより追い詰めるような戦術を狙うことができるぞ。
例えば、自分がチェーン1で何らかの効果を発動した時、自分で砂塵の大竜巻をチェーン発動して相手の伏せ魔法・罠を破壊を狙うとする。
もし、相手の伏せ魔法・罠がスケープ・ゴートのように発動タイミングを選ばないカードだったら、相手は「スケープ・ゴートをおとなしく破壊される」または「ドロー効果を使われるのを覚悟でスケープ・ゴートをチェーン発動」の選択を迫られることになる。
相手の状況を生かして、高い攻撃力を生かしたプレイングができるのだ。
正直なところ、うまく使えたとしてもそれほど大きな恩恵は得られない事が多いだろう。
それでも、奇抜な発動条件を持つ分だけ、なかなか面白いカードとはなりそうだ。
CDIP-JP026
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 3
レベル7攻撃力2600の上級雷族モンスター。チェーンが3つ積まれた場合に、相手の場のカードを1枚破壊することができる効果を持つ。
ライトニングパニッシャーの効果はモンスターでも魔法でも罠でも破壊できるため、地母神アイリスよりも強い効果と言える。厄介なカードを破壊することで、攻撃力2600を生かせる機会が増える点は魅力かもしれない。
だが、ライトニングパニッシャーのレベルは7。地母神アイリスと比べると、単体で使いにくい上に発動条件を満たすのも難しい。
効果自体はライトニングパニッシャーの方が少し強いが、発動条件を満たしにくいことを考慮すると、単体で使いやすい地母神アイリスの方が使いやすいと言えるだろう。
CDIP-JP027
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 4
魅惑の女王を戦闘から守る能力を持つ戦士。
魅惑の女王をレベルアップする時などに活躍することができる。
とは言っても、モンスターを2体場に揃える苦労を考えると、防御系の罠カードを使った方が効率はいい。
ただ、女王親衛隊は攻撃力が1700と高く、単体でもそこそこ活躍が見込まれるため、魅惑の女王デッキなら1枚くらいなら採用してもいいかもしれないが……。
……まあ、そんな考察はどうでもいいんだ。
ここでは、当HPから女王親衛隊に志願した勇敢な21名の猛者を紹介する。
(いろんな意味で)敬礼!
そして、彼らの意気込みをこちらのページに掲載した。
物好きな人は是非見て欲しい。
CDIP-JP028
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 5
メインフェイズ1にチェーンが発生したターンのみ2回攻撃が可能なファイター。
コンボファイターの攻撃力は1600であり、不意打ち又左(攻撃力1300/無条件で2回攻撃できる効果を持つ)より300ポイント高い。
攻撃力300の差では、相手へのダメージ量はそれほど変わらないが、倒せるモンスターが増える。この面から見ると、攻撃力300の差はそれほど小さくないと言えるだろう。
もちろん、攻撃力1600を持つため、相手ターンでも倒されにくいことも忘れてはいけない。
その性質のため、装備魔法などで攻撃力を上げて大ダメージを与えていく作戦を狙う場合には向かない。ダメージ量があまり変わらないからだ。
装備魔法などで攻撃力を上げていきたいのならば、不意打ち又左を優先して使っていきたい。
さて、コンボファイターで2回攻撃したい場合、その直前のメインフェイズ1でチェーンが発生しなければならない。
チェーンを発生させるのは難しくはないが、毎ターン確実に発生させられるほど簡単でもない。
チェーンを発生させるのが簡単にならない、その原因の一つとして、チェーンを作る時に相手を利用できないことが挙げられる。
メインフェイズ1の間に、相手は罠・速攻魔法を使ってこないのだ。使ってくるとしても激流葬や奈落の落とし穴であることも多く、チェーンは成立しても攻撃は成立しなくなってしまう。
そのため、コンボファイターを使うならば、デッキ構築時からチェーンを発生させやすいように工夫する必要があるだろう。
地母神アイリスの考察で挙げた、月の書、八汰烏の骸、強欲な瓶、強制脱出装置、砂塵の大竜巻、停戦協定のようなカードを用意するといい。
ただ、チェーンを発生させても見返りはあまり大きくないため、無理してまでチェーンを狙う構成にしてはいけない。
コンボファイター単体でもそれなりには活躍できるため、2回攻撃は狙える時だけ狙っていけばいい。
もし、チェーンをサポートするカードを多く使いたいのであれば、コンボファイターを複数枚入れたり、コンボマスターや地母神アイリスを併用したりして、サポートカードの無駄が少なくなるようにしたい。
コンボファイターは、ハイドロゲドンや阿修羅など既存の強力なカードと比較すると物足りないところはあるものの、そこそこに面白いデッキを作ることができそうだ。
CDIP-JP029
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 4
コンボファイターがレベル6になって攻撃力2200となった。
メインフェイズ1にチェーンが発生したターンに2回攻撃を行うことができる。
攻撃力2200になることによって倒せるモンスターが増えて、さらにダメージ量も増えた。
その代わり、レベル6である分だけ場に出しにくくなっており、チェーン発生自体も僅かに難しくなっている。
チェーン発生が難しくなっているのは、コンボマスターを生け贄召喚するために洗脳−ブレイン・コントロールや早すぎた埋葬などの効果で生け贄を確保した場合、結果的にチェーンを発生させる見込みのあるカードを1枚消費してしまっているからである。
コンボマスターはあまり気軽に使えない分だけ、コンボファイターより僅かに劣っているかもしれない。
それでも、チェーン発生を狙うデッキであるならば、採用する価値がないカードと言えるわけではない。1枚くらいは採用する価値はあるだろう。
もっとも、コンボマスターを使うのと、不意打ち又左を強化して使うのと、どちらが強いかと言われたら……、……ノーコメントなんですが。
CDIP-JP030
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 2
「我 欲する 汝の チェーンを」
「……え?」
チェーンが発生する度に攻撃力を500ポイント上げていく効果を持つ。
元々の攻撃力が500と低いため、3回以上のチェーンが発生させて初めて攻撃力が2000にまで届く。
ハッキリ言って使いづらい。
1ターンに無限にチェーンさせるウラワザ的なコンボがあればまだしも、それが見つからない今では、どこかの木こりに返り討ちに遭いそうだぞ。
CDIP-JP031
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 5
モンスターカードゾーンの横位置の概念を取り入れたモンスター。
適当にカードを置いていたプレイヤーは、これからは位置を意識して置かなければならなくなった。ちょっとめんどくさいかも……?
さて、突撃ライノスは攻撃力1500を持ち、正面の相手モンスターに攻撃を仕掛ける場合のみ攻撃力が500ポイントアップする。1ターンに1度だけ、隣のマスに移動することもできる。
攻撃したいモンスターの正面に立つように突撃ライノスを召喚すれば、最初の1回は攻撃力2000で攻撃を仕掛けることができるだろう。
ただし、攻撃力2000を生かせるのは最初の1回の攻撃時だけで、それ以降は攻撃力1500モンスターと成り下がることが多い。
その理由として、相手にモンスターを召喚する位置を調整されることや、攻撃を仕掛けられた場合には突撃ライノスの効果が適用されないことが挙げられる。
総合的な強さを見ると、攻撃力1900のモンスターを使った方が突撃ライノスを使うよりも活躍できる機会は多いだろう。
突撃ライノスを使うつもりならば、元々の攻撃力が1500であることを生かし、クリッターや巨大ネズミによるデッキサーチを用意しておきたい。
もちろん、相手は強い。倒すのは簡単じゃない。でも倒すんだ、必ず……皆のいる元の世界へ!! どんなに相手が強くても絶対オレが倒してみせる……!! たどり着くまでの道がどれほど困難でも関係ねぇ……!! オレたちが力を合わせれば、斬り拓けない道はないんだッ!! よっしゃあああッッ! THE ENDォオ!!
CDIP-JP032
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 3
真正面の相手カード1枚を手札に戻させる効果を持つ。戻させるカードは、モンスターでも魔法でも罠でも構わない。
また、横のマスに移動することで、さらに別のカードを手札に戻させることもできるが、移動したターンには手札に戻す効果は使えない。
ストーム・シューターは、突撃ライノスの場合と同じで、召喚した時に正面に相手のカードが来るようにすれば召喚時に相手のカード1枚を手札に戻すことができる。
ただ、それ以降のターンにおいては、効果はほとんど使えないといって良い。
その理由は、相手がストーム・シューターの正面を避けてカードを出してくること、ストーム・シューターを横のマスに移動させてもすぐには手札に戻す効果を使えないことが大きい。
横のマスに移動している間に、ストーム・シューターは除去されてしまうだろう。
しかも、ストーム・シューターは手札に戻す効果。手札に戻したカードはそのまま場に出せば再び使われてしまう。
厄介なカードを手札に戻したことで戦闘ダメージを与えやすくなってはいるものの、この程度ではレベル7攻撃力2300のモンスターの効果としては物足りない。
いずれにせよ、ストーム・シューターは使いやすいモンスターとは言えないだろう。
生け贄1体で召喚できて攻撃力2400を持ち、生け贄召喚時にカードを破壊扱いで除去できる、雷帝ザボルグや氷帝メビウスの方が遥かに使いやすいことは言うまでもない。
CDIP-JP033
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 2
まさか再登場するとは思わなかったエーリアンモンスターが再登場した。
エーリアン・ベーダーは、正面にモンスター、魔法・罠がない時、相手プレイヤーに直接攻撃することができる。
直接攻撃を狙うのは比較的容易で、直接攻撃ができるモンスターの中では攻撃力も高めではあるが、それでも攻撃力は800。
同じ直接攻撃系のモンスターである異形の従者やサブマリンロイドの方が使いやすいことは想像に難くない。
そもそも、エーリアン・ベーダーは、エーリアンモンスターである割にはエーリアンデッキに入れる意味がほとんどない。
「とりあえずインベーダーゲームを再現したかっただけなんだ」という制作部の寝言が聞こえてくるのはきっと気のせいだろう。
CDIP-JP034
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2
新エーリアン2体目。
Aカウンターが乗ったモンスターの効果を無効化できる効果を持つ火星人である。
しかし、Aカウンターを乗せられるモンスターは表側表示でなければならず、エーリアン・グレイ、エーリアン・ウォリアーを戦闘で破壊したモンスターであることも多い。
これらのモンスターは総じて攻撃力が高めで、効果を封じる意味があまりない上に、攻撃力1000のエーリアン・マーズが出てきたところで「火星人かわいいね」と一蹴されるのがオチである。
Aカウンターを活用するならば、エーリアン・ハンター、エーリアン・マザー、洗脳光線を使っていった方が強いだろう。
エーリアン・マーズは火星人火星人言って喜ぶためにカードケースの中に温存しておくのが吉だ。
CDIP-JP035
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要融合) / 中間型
総合評価 : 4
サイバー・ダーク・ホーン、サイバー・ダーク・エッジ、サイバー・ダーク・キールを融合素材とした融合モンスター。
サイバー・ダーク・ドラゴン自体の攻撃力は1000しかないが、墓地のドラゴン族モンスター(レベルを問わず)を装備し攻撃力を上げ、さらに墓地のモンスターの数だけ攻撃力を上げることができる。
墓地のモンスターの数だけ攻撃力を上げる効果はそれほど魅力はないが、墓地のドラゴン族モンスターを装備して攻撃力を上げる効果は魅力的。
デッキ構成がきちんとしていれば、平均4000〜6000程度の攻撃力を得ることができるだろう。
融合召喚する時には、デッキや墓地の融合素材モンスターを利用できる未来融合−フューチャー・フュージョン、オーバーロード・フュージョンを利用するのがいいだろう。
パワー・ボンドで高い攻撃力を得たいと思う人もいるかもしれないが、攻撃力は1000しか上がらないのでほとんど意味がない。
サイバー・ダーク・ドラゴンは、墓地やデッキから融合召喚する手段こそは用意されているものの使にくい点が多い。
「融合素材、融合を行うカード、ドラゴン族」の三要素を揃えなければならないため、サイバー・ダーク・ドラゴン以外の部分で戦力が落ちてしまうのだ。以下を見てもらえば分かるだろう。
さらに、サイバー・ダーク・ドラゴンを扱う上で一番問題となるのが、「融合素材、融合を行うカード、ドラゴン族」――どこかで相性が悪い点が出てきてしまうことだ。
レベルが高いドラゴン族モンスター、オーバーロード・フュージョン――これらのアクが強いために、これらを共存させている時点でどうしても歪みが生じてしまうのだ。
サイバー・ダーク・ドラゴンは、オーバーロード・フュージョンから融合召喚できる上に攻撃力6000以上を狙える大きな魅力はある。融合素材単体も強めだ。
それでも、アクの強いカードを無理して採用しなければならないために、総合的な戦力はそれほど高くならないだろう。
もし、サイバー・ダーク・ドラゴンを使うのならば、ある程度の相性の回復を図りたいところ。以下の戦術を参考にして欲しい。
CDIP-JP036
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能(要融合) / 中間型
総合評価 : 5
サイバー・オーガ2体を融合したモンスター。
攻撃を仕掛けた時に、相手モンスターの攻撃力の半分だけ自分の攻撃力をアップさせる効果を持つ。メタル化・魔法反射装甲と同等の効果だ。
サイバー・オーガ・2は、攻撃力や効果自体は悪くはないものの、単体では使いづらい融合素材モンスターを2体も揃えなければならない。
サイバー・オーガを2体揃えるくらいならば、サイバー・ドラゴン2体を揃えてサイバー・ツイン・ドラゴンを融合召喚した方が、多くの面で使いやすいのは容易に想像ができるだろう。
サイバー・オーガ・2を使うならば融合召喚ではなく、突然変異による特殊召喚を狙うと良い。
突然変異から特殊召喚できるレベル7の融合モンスターとしてデッキに用意しておけば、突然変異での選択肢が増えるのだ。
CDIP-JP037
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 1
Aカウンターを1つ乗せることができる通常魔法カード。
ただし、エーリアン系カードの考察を見れば分かるだろうが、Aカウンター1個を乗せる価値はそれほど高くない。
侵食細胞「A」1枚を消費してまで乗せる価値がないのだ。50円切手1枚を100円で買っているようなものだ。
Aカウンターを乗せるなら、エーリアン・グレイやエーリアン・ウォリアーなど、他の手段を用いるべきだろう。
そもそも、エーリアン系カードの中でも最高クラスに気持ち悪いイラストに、常人では耐えることができない。
CDIP-JP038
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 6
相手のモンスターカードゾーンが全て埋まっている時、それらモンスターを全て破壊してしまう効果を持つ魔法カード。
封魔一閃1枚から5体ものモンスターを破壊するのでインパクトは強大だが、そうそう簡単には発動できないことも見当が付くだろう。
けれども、封魔一閃の発動は、夢のまた夢と言うほど難しくはない。
モンスターカードゾーンが埋まることは、実はそれほど珍しいことではないのだ。
モンスターカードゾーンが埋まる状況は、「(1) 自分の効果で直接埋める」「(2) 自分の戦術で間接的に埋めさせる」「(3) 相手の戦術により勝手に埋まる」――この3パターンのいずれか、またはその組み合わせとなることが多い。
この節では、それぞれのパターンについて見ていこう。
おジャマトリオ、浅すぎた墓穴、ダーク・ファミリア、次元融合、復活の墓穴、シエンの間者、異次元への案内人などの効果を使うことで、相手のモンスターカードゾーンを埋め、封魔一閃を発動する。封魔一閃とのコンボを狙うのだ。
コンボカードの中でオススメなのは、浅すぎた墓穴や次元融合だ。
これらは、両者のフィールドにモンスターを特殊召喚することができるため、封魔一閃とのコンボを成立させるのに貢献するだけでなく、コンボ成功後に自分の場にだけモンスターを残すことができるのだ。
次元融合を使う場合は、異次元の戦士、異次元の女戦士、D.D.アサイラント――この3種類のモンスターを使い、お互いにモンスターを除外していくことで、封魔一閃とのコンボを狙うと強力。
増援で異次元の戦士などをサーチしておくとなおさらコンボの成功率は上がるだろう。
また、おジャマトリオを使えば、簡単にモンスターカードゾーンを埋められるが、実質的に破壊できる相手モンスターの数は2体。それに対して、消費している自分のカードは2枚。
考えなしに使ったのでは、それほど自分は得できないと言える。
もし、おジャマトリオを使うならば、相手のモンスターカードゾーンを埋めても、すぐには封魔一閃を使わないようにしよう。
相手のモンスターカードゾーンが埋まっている隙に、自分の攻撃用モンスターをセットしたり、ハリケーンなどで相手の魔法・罠を吹き飛ばしたりして、総攻撃の準備を整えてから封魔一閃を発動するのだ。これだけでデュエルに決着が着く可能性があるぞ。
相手のモンスターカードゾーンが埋まるのを待ち、封魔一閃を発動する戦術を取る。
ただし、何もしないで相手のモンスターカードゾーンが埋まるのを待っていても、召喚したモンスターで次々に攻められてしまうので、自分の場には防御系のカードを充実させる必要がある。
すなわち、防御系のカードを多用することで、相手のモンスターカードゾーンを間接的に埋めるのだ。
(1)のように直接的なカード消費も必要なく、自分の場にモンスターもそれなりに増えた状態で封魔一閃を使えるため、総攻撃を仕掛けて大ダメージを与えられるぞ。
しかし、封魔一閃があると知られてしまった時点で、相手は5体目のモンスターを召喚してこなくなるため、(2)の戦術だけで封魔一閃を使うのは危険だ。
相手のモンスターカードゾーンが埋まるのを待ってから封魔一閃を発動する――この面では(2)と同じだが、(3)は、自分が何の準備をしなくても勝手に埋まる場合を指す。
具体的には、スケープ・ゴートを発動したり、墓守の偵察者を使ったりなど、相手側が防御カードを使う場合があてはまる。
(3)では、サイドデッキから封魔一閃を投入することで、比較的容易に相手モンスターをせん滅できるのがポイント。
相手の戦術に依存してしまうが、効率よく大量除去できるという面では強力だ。
ここまでで、モンスターカードゾーンが埋まる状況を(1)〜(3)のパターンに分けて説明してきた。
ここからは、実際に封魔一閃を使う場合を考えよう。
封魔一閃を使う場合、(1)〜(3)全てのパターンに当てはまるように使うのが理想ではあるが、相手に依存してしまうためにうまくいくとは言えない。
「(1)と(2)」で封魔一閃専用デッキを作るか、「(2)と(3)」で相手への対策を行うかが現実的だろう。
「(1)と(2)」から封魔一閃専用デッキを作れば、なかなか魅力溢れるものが出来上がりそうである。
もし相手がモンスターを出すことを警戒しすぎた場合、封魔一閃をあえてサイドデッキに引っ込め、相手の防御が弱くなっている隙を突いて一気に相手を追い詰める、といった戦術を取れるのも面白い。
封魔一閃デッキは、封魔一閃やその他のコンボカードが単体で使いづらい面があるため、総合的な戦力はそこまで高くならないだろうが、十分に面白いデッキが組めそうだ。
デッキ構築でバランスを取り、相手の心理を読み、サイドデッキからの適切なカード入れ替えを行う――まさに玄人。
思わず、「ま、まさかあのガキ、どう見てもまったく使いこなせてねぇのに「封魔一閃」を!? 地砕きはいつでも使える分あつかいやすいし、素人から玄人まで幅広く使われている決闘者の基本魔法。対して封魔一閃は見た目なんかは通常魔法とほとんど変わらねぇが、あえて発動できない様に制約条件がある分、硬度と重量をかなり増加させて、除去より破壊を目的とした玄人好みのあつかいにくすぎる魔法。使いこなせねぇとモウヤンのカレーより弱いただの紙切れみてぇなもんだってのに何であのガキは?」という感嘆の声を頂きそうだぜ! ぐおおおおっ!
CDIP-JP039
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 6
儀式モンスターを無条件で特殊召喚する効果を持つカード。
ソウル・ソサエティから地上へと降り立つ時にも必要であるが、遊戯王カードとは関係はない。
限定解除で特殊召喚した儀式モンスターは攻撃できない上に、そのターンの終わりに破壊されてしまう。
効果を使うか生け贄にするかしなければ、特殊召喚した意味はほとんどないと言っていい。
効果を使うなら、サクリファイス、精霊術師 ドリアード、白竜の聖騎士、終焉の王デミス、大邪神 レシェフ、闇の支配者−ゾーク――これらの儀式モンスターの効果が利用可能である。
これらはなかなか魅力的な効果を持ってはいるものの、カード2枚分と1000ライフの消費がある事を忘れてはいけない。
カードやライフの消費を考慮すると、ある程度の実用性を持つのは終焉の王デミスのみであると言えるだろう。
デミスは儀式召喚しづらい面があるため(レベル8ピッタリに生け贄を用意しないと儀式召喚できない)、この面からも限定解除の価値は高い。
その代わり、デミスの効果と合わせて3000ライフを消費した上に、デミス自身は破壊効果後に攻撃を仕掛けられない。
そこで攻撃できないデミスを生け贄とし、偉大魔獣 ガーゼットやサイバー・ツイン・ドラゴン(突然変異を使用)を場に出してやると、しっかりと大ダメージを狙うことができる。
限定解除とデミスを使ったデッキを作る場合、デミスを儀式召喚する場合の戦術と同様に、グラヴィティ・バインドなどで徹底的に身を守っていくのが基本となるだろう。
正規の儀式召喚と限定解除による特殊召喚を併用すれば、デミスが活躍できる場はさらに増大。大会でもそこそこに勝ちあがれるデッキが組めるかもしれない。
CDIP-JP040
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 8
レベル5以下の融合モンスターを融合素材モンスターなしで特殊召喚することができる。
特殊召喚された融合モンスターは攻撃できない上にそのターンの終わりに破壊されてしまう。いわゆる魔導サイエンティストに類似した効果である。
簡易融合での特殊召喚は融合召喚扱いとなるため、融合召喚でしか特殊召喚できないE・HERO スチーム・ヒーラーなども特殊召喚することができる(攻撃できないので意味ないけど)。
さらに、早すぎた埋葬や再融合といったカードを併用すれば、融合召喚したモンスターを蘇生させて活躍させることもできる。
融合召喚扱いとなる点は魅力ではあるものの、融合召喚に条件のある魔人 ダーク・バルターは簡易融合で特殊召喚することはできない。
この点には注意が必要だろう。
レベル5以下の融合モンスターと言ったら、やはりサウザンド・アイズ・サクリファイスだろう。
ターン終了時に破壊されるデメリット、自分モンスター全ての攻撃を封じてしまうデメリットを持つものの、相手モンスター1体を吸収する効果は強力で、これらデメリット以上の価値がある。
ただ、考察を書いている時点でサウザンド・アイズ・サクリファイスは禁止カード。
いずれ解除される時も来ると期待し、この項目では、簡易融合でサウザンド・アイズ・サクリファイスを融合召喚する場合の考察を行っておくぞ。
簡易融合でのサウザンド・アイズ・サクリファイス――その性質を見るために洗脳−ブレインコントロールと比較することを考える。
なぜなら、カード1枚から相手モンスターを1ターンの間奪える点など、役割が類似しているからだ。
「簡易融合でのサウザンド・アイズ・サクリファイス」と「洗脳−ブレインコントロール」を比較するため、両者の異なる点を以下の表にまとめてみた。
簡易融合でのサウザンド・アイズ・サクリファイス | 洗脳−ブレインコントロール |
---|---|
ライフコスト1000 | ライフコスト800 |
サウザンド・アイズ・サクリファイスが1枚制限 (2006年9月時点では禁止だが) |
特に枚数制限なし |
自分の他のモンスターが攻撃できないことがある | 攻撃制約なし |
早すぎた埋葬などでの蘇生が可能 | 聖なる魔術師での再利用が可能 |
モンスターの表裏問わず | 表側表示モンスターのみ |
ターン終了時に相手モンスターを破壊 | ターン終了時に相手モンスターが戻る |
上の3項目がブレインコントロールが優位である点、下の3項目が簡易融合が優位である点だと言える。
どちらが強いかと聞かれたら、ブレインコントロールを使うよりも、簡易融合からサウザンド・アイズ・サクリファイスを出す方がやや強いと言えるだろう。
ただし、突然変異と併用したり簡易融合を2枚以上入れたりする場合、融合デッキのサウザンド・アイズ・サクリファイスが足りなくなる恐れがあるため、ブレインコントロールを使った方がいいだろう。
簡易融合は、サウザンド・アイズ・サクリファイスが使える環境であれば、強力な除去&生け贄確保カード。
ぞんざいに扱ったりせず、カードケースの手前の方で綺麗に保管しておきたい。
CDIP-JP041
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 1
場にあるカウンターを片付ける前に、カウンタークリーナーのカードを片付けるべきだ。
嫌がらせ満開のイラストで、カウンターを消されたことよりも相手を侮辱することに価値があるカード。
魔力カウンターだろうが、Aカウンターだろうが、その他のカウンターだろうが、取り除く機会も価値もほとんどない。
一応、よく使われるカードに魔導戦士 ブレイカーがいるものの、ほとんどの場合、カウンタークリーナーを使う前に効果を使われてしまう。
やはり、カウンタークリーナーのカードを片付けるべきだ。
CDIP-JP042
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 3
自分のモンスターを生け贄に捧げてその元々の攻撃力の半分のダメージを与える魔法カード。
モンスターの攻撃後にさらなるダメージを与えられるため、相手へのトドメを狙うことができる。
しかし、同一ターンに他の魔法カードを使えないため、使いづらい状況が多いのが実情だ。
相手のモンスターを洗脳−ブレイン・コントロールで奪った後や、相手モンスターを魔法で除去して攻撃を仕掛けた後など、「リニアキャノンを使うと便利だ」という状況では、他の魔法カードを使ってしまっていることが少なくないからだ。
リニアキャノンはカード1枚で1500ダメージ程度は狙えるという魅力はあるものの、地砕きなど他の戦闘をサポートする役割を担わせた方がいい。
こちらの方が長い目で見ると相手に大きなダメージを与えられるからだ。
もし、リニアキャノンを使いたいなら相手の性格をよく見た上で使うといいだろう。
相手が、「ライフが減ることよりカード温存を優先する」というデュエリストならば、リニアキャノンのダメージが致命傷になる可能性がある。
それでも、エクトプラズマーの方が使いやすいのかもしれないが……。
CDIP-JP043
特殊型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 5
連鎖爆撃発動時に積まれているチェーン数×400ダメージを与えるダメージ効果を持つ速攻魔法。
チェーン3で発動すれば1200ダメージとなるが、チェーンせずに発動した場合にはチェーンを詰んだことにはならないためダメージは0になる。すなわち、連鎖爆撃で400ダメージを与えることはないということだ。
連鎖爆撃のダメージを増やすには、自分でカードをチェーンさせるなどしてチェーン数を増やしていく必要がある。
チェーン数を稼ぐには、強欲な瓶、八汰烏の骸などのタイミングを選ばないドロー効果も良いが、連鎖爆撃に関しては自業自得、仕込みマシンガン、停戦協定などのダメージ効果がオススメだ。
デュエル前半では防御を続けお互いにカード数を増やしていく。そして、カードが溜まったら自業自得、仕込みマシンガン、停戦協定、そして連鎖爆撃で一気にダメージを与えるのだ。
連鎖爆撃を使うならば、このような戦術が理想的だろう。
ただ、連鎖爆撃のダメージ量はそれほど大きいわけではなく、単体ではほとんど役に立たない。
一部の効果ダメージデッキで、デッキに入れようかどうかの境界線に位置する程度の強さだと言えるだろう。
CDIP-JP024
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2
チェーン4以降で発動することができる速攻魔法。
発動できさえすれば、死者蘇生と同等の効果を得ることができる。
普通のデュエルにおいてはチェーン4を実現できる機会はほとんど存在しないため、奇跡の蘇生を使うにはチェーン数を稼ぐカードを用意しなくてはならない。
しかし、チェーン数を稼ぐカードのうち、タイミングをほとんど選ばずに発動できるカードは、ドロー効果とダメージ効果に集中している。
戦闘による攻防を行う一般的なデッキの場合、単体でそれなりに役立つカードでチェーン数を稼いでいこうとすると、チェーンがなかなか繋がらず奇跡の蘇生を発動できる機会がほとんどなくなってしまう。
だからと言って、単体ではあまり強くないカードでチェーン数を稼いで奇跡の蘇生を使っても、デッキ全体としての戦力は低下してしまうだろう。奇跡の蘇生を発動できればデュエルに勝てるわけではないのだ。
また、効果ダメージ中心の戦術をとる場合、ダメージ効果を持つカードでチェーンを稼げるために、奇跡の蘇生を発動させる機会はそれなりに増やせるだろう。
しかし、そもそも効果ダメージデッキにおいてモンスターを蘇生させる価値自体が低く、蘇生させるくらいならダメージを与えた方がいい場合も多い。
以上より、奇跡の蘇生は、「発動条件を比較的簡単に満たした上で大きな利益を得る」という使い道が見当たらないことになる。
使いづらいカードだといわざるを得ない。
CDIP-JP045
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2
チェーン3以降で発動することができる速攻魔法。
サイクロンと同等の効果を得ることができるぞ。
魔法・罠の破壊するというのは、いかに適切なタイミングで破壊できるかが重要である。
一陣の風は発動できる機会こそはそれなりにあるかもしれないが、あまり意味がない時に魔法・罠を破壊することになることも多い。
相手の早すぎた埋葬にチェーンして一陣の風、相手のエンドフェイズで一陣の風、自分の攻撃前に一陣の風――これらの使い方が容易に実現できないのは大きなマイナスポイントと言わざるを得ないのだ。
以上より、チェーンを意識せずに使える砂塵の大竜巻を使った方が圧倒的に使いやすいだろう。
一陣の風の発動条件が「チェーン2以降」ならば、なかなか面白いカードになりそうだったのだが……。
CDIP-JP046
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 6
LVを持つモンスターのレベルを下げてしまう速攻魔法カード。
相手のLVモンスターを弱体化するために使うこともできるが、自分のLVモンスターに使うこともできる。
自分のLVモンスターに使う場合、自分のバトルフェイズ中にレベルダウンさせレベルダウン前と後で2回攻撃を仕掛ける戦術や、相手の効果から逃れるためにレベルダウンさせる戦術が代表的。
レベルダウン!?は、融合解除と同様に自分のモンスターに使う価値が高いと言えるだろう。
そのため、レベルダウン!?は、相手のLVモンスターに対抗するために使うよりは、自分のLVモンスターの補助として使うといい。
ただ、LVモンスターを使うからといって、レベルダウン!?のカードは必ずしも活躍できるとは限らない点に注意が必要だ。
LVモンスターを場に出せなければレベルダウン!?は全く役に立たないし、2回攻撃を狙う場合にはLVが下がった後の攻撃力も高い方がいい。レベルダウン!?を使った後には、できるだけ早くレベルアップしたいだろう。
LVモンスターごとに設けられたレベルアップするタイミングや効果など、レベルダウン!?を使う際には様々な相性を考慮する必要がある。
LVモンスターを使うから考えなしでレベルダウン!?も使おう、という考え方はやめよう。
CDIP-JP047
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 5
フィールド上から手札に戻るモンスターをゲームから除外してしまう永続魔法。
手札に戻した相手モンスターが再び使われるのを阻止することができるぞ。
モンスターを手札に戻す効果を持つカードには、アビス・ソルジャー、ペンギン・ナイトメア、ペンギン・ソルジャー、守護者スフィンクス、番兵ゴーレム、墓守の番兵、ハイパーハンマーヘッド、強制脱出装置、旅人の試練、門前払いなどが該当し、単体でも役立つカードが多いのが特徴である。
そのため、縮退回路とのコンボはもちろんのこと、縮退回路とのコンボを狙わずとも十分に活躍が見込まれる。
手札に戻るモンスターを除外扱いにする――縮退回路の魅力はなかなか大きいように感じるかもしれない。
しかし、モンスターを手札に戻すという行為の性質を考えていくと、実は縮退回路があってもなくてもそれほど変わらないことが分かる。
そもそもモンスターを相手の手札に戻す効果は、戻したモンスターが後で使われてしまうため、必ずしも自分が得したとは言い切れない効果である。
モンスターを相手の手札に戻したところで相手の扱えるカードの数が変わるわけではないので、後々それほど有利にならないのは確かだろう。
だが、「後々」に持ち込まれる前に、決着をつけた場合は違う。
相手モンスターを手札に戻させてできた隙を突いて戦闘ダメージを与えていけば、手札差で優位が生じる前に相手のライフを削りきれる見込みが生まれる。
このように早めに決着をつけていきたい場合において、「相手モンスターを手札に戻させる」のは「相手モンスターを破壊する」に迫るほど役立つと言えるのだ。
それに対し、縮退回路は手札に戻すモンスターカードを除外――すなわち除去する効果である。
除去すれば相手の扱えるカードの数は減るため、デュエルが長引くにつれて自分が有利になるだろう。
長引けば有利であるのに対し、縮退回路は毎ターン500ライフコストが必要で長期戦になるほどライフコストが大きくなってしまう。
しかも、モンスターを手札に戻す効果は、縮退回路とのコンボが成功しない限り、長期戦には向かない効果である。
このように、縮退回路を使うと、デッキのカードの役割にちぐはぐな部分が現れてきてしまう。
そのため、モンスターを相手の手札に戻す効果をたくさん使うからといって、縮退回路をデッキに入れるのは考え物。縮退回路よりも相手の伏せ魔法・罠でも除去できるカードを用意しておいた方が勝率が上がる場合も少なくないだろう。
縮退回路を使うのならば、ちぐはぐな部分はある程度妥協しなければならないだろう。
あるいは、「縮退回路+門前払い+異次元の生還者」などの除外コンボを狙ってみたり、相手のスピリットモンスターへの嫌がらせに使ってみたりしてみると面白い……かもしれない。
CDIP-JP048
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 1
1ターンに1度、自分モンスター1体を横方向に1マス移動することができる効果を持つ永続魔法カード。
主に、ストーム・シューターや突撃ライノスの効果を使いやすくすることができる。
しかし、ポジションチェンジの価値はそれほど大きなものではない。
例えば、突撃ライノスは「うまくいって攻撃力+500」と見返りが小さいし、ストーム・シューターは高レベルモンスターのためコンボ自体の成功率が低い。
見返りが小さいならば、わざわざポジションチェンジ1枚のカードを消費する価値はない。
今のところは、ストーム・シューターや突撃ライノスを使うとしてもオススメできないカードである。
CDIP-JP049
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 3
自分相手を問わず縦列全てのカードを破壊する、というユニークな効果を持つトラップカード。
縦列という面を無視すれば、爆導索は「自分フィールド上モンスター1体を破壊することで、相手のモンスター1体と相手の魔法・罠1枚を破壊する」という効果だと言える。
相手から奪ったモンスター、黄泉ガエル、暗黒プテラ、E・HERO ワイルドマンなどを破壊対象とすれば、自分の損害を抑えることもできる。
爆導索や自分モンスターを配置する場所を調整し、縦列のカードを破壊できる準備を整えれば、自分の損失を抑えた上で相手のカード2枚を破壊することができるだろう。
ここまでの説明だけを見ると、爆導索はなかなか使えるんじゃないかと思う人もいるかもしれない。
しかし、相手に爆導索がバレてしまった時点で、相手は爆導索から逃れようとジグザグにカードを出してくることを忘れてはいけない。こうなると、爆導索の価値が大幅に低下してしまうのだ。
そのため、爆導索は、相手が縦列を意識していない時に1度だけ活躍できる罠カードだと言えるだろう。
相手の性格を見てマッチ戦で1回だけ使うというのが正しい使い方と言えそうだ。クイズと同じように、マイナーであるほど活躍できる面白いカードだと言える。
CDIP-JP050
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 1
相手の魔法&罠カードゾーンが全て埋まっている時、それらを全て破壊してしまう罠カード。
封魔一閃の魔法・罠版である。発動はきわめて難しいがインパクトだけは大きいカードだ。
しかし、相手の魔法&罠カードゾーンが埋まるのは、モンスター以上に珍しいことである。
モンスターカードゾーンならば、相手のスケープ・ゴートやハイドロゲドン、自分の浅すぎた墓穴やおジャマトリオなどで埋めることができる。だが、魔法・罠にはその役割を果たすカードがない。
一応、自分の防御を固めてデュエルをこう着状態に持ち込むことで、間接的に相手に魔法・罠を伏せさせることはできるだろう。
だがこの場合でも、大嵐などを警戒したり、役割の重複するカードは伏せなかったりと、5枚の魔法・罠カードを出すには至らない場合が多い。
相手の戦術や性格次第では、発動する機会が全く無いとは言わない。
だが、100回、1000回とデュエルを重ねた後、平均してカード1枚分の役割を果たせたかと聞かれたらYESとは答えられないだろう。
CDIP-JP051
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 7
攻撃表示の通常モンスターが攻撃を受けた時に発動できるトラップカード。
攻撃表示で存在する通常モンスター以外の全てのモンスターを破壊できるという強力な効果を持つぞ。
ジャスティブレイクには、自分の効果モンスターや、守備表示の通常モンスターまでも破壊してしまうという欠点はあるものの、相手のモンスターをほぼ全滅させられる効果は強力である。
通常モンスターが多いデッキにおいては、聖なるバリア−ミラーフォース−並かそれ以上のチカラがあると言ってもいいだろう。
特に、通常モンスターを何枚もデッキに投入している場合、間違いなくジャスティブレイクを投入する価値はある。
ただ、ジャスティブレイクは相手の攻撃宣言を発動条件とするため、青眼の白龍やブラック・マジシャンなど攻撃力の高い通常モンスターを使う場合には向かないので注意しよう。
どちらかと言うとジャスティブレイクは、攻撃力の低い通常モンスターを多用するデッキに使うのが良い。
サポートの多いレベル3以下の通常モンスターや、エレメンタルヒーローデッキの戦力を底上げすることができるはずだ。
ジャスティブレイクは使いやすく強力なカードだが、炸裂装甲や聖なるバリア−ミラーフォース−よりは扱いづらいところがある。
自分のモンスターを巻き込んでしまうことがその大きな原因だ。
自分のモンスターが巻き込まれないように、ある程度の工夫を施してフォローしようと考える人は多いだろう。
しかし、短絡的な工夫では相手に読まれてしまうなどして、フォローが逆効果になることがある。
例えば、自分のモンスターが巻き込まれないようにデッキのモンスター全てを通常モンスターに変えれば、デッキ全体としての戦力が低下してしまうだろう。
また、ジャスティブレイクによる破壊を免れるために守備表示の通常モンスターを無理やり攻撃表示に変更させると、ジャスティブレイクが伏せてあると相手にバレる可能性もあるだろう。
ジャスティブレイクを活用させようと工夫するのは良いが、ジャスティブレイクに振り回されないようにしたい。
ジャスティブレイクを使う場合でも効果モンスターはあってもいいし、自分のモンスターを犠牲にするようにジャスティブレイクを発動したっていいのだ。
要はバランスである。
目の前の状況だけから判断するのではなく、リスク、利益、相手の性格、相手の戦術など様々な要素を考慮して判断を下したい。
CDIP-JP052
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 4
異次元から戻ってきたダイ・グレファーがモチーフ。
ダイ・グレファーは二次元から戻ってきたのか、三次元から戻ってきたのか、果たしてどちらか!?
さて、リバースディメンションは、相手によって異次元送りに(除外)された自分のモンスターをフィールドに特殊召喚するトラップカード。
失ったモンスター1体をそのまま特殊召喚する――この性質を見ると、リバースディメンションは、除外版「時の機械−タイム・マシーン」に近い効果だと言える。
タイム・マシーンは戦闘で破壊されたモンスターを特殊召喚するのに対し、リバースディメンションは相手によって除外されたモンスターを特殊召喚するのだ。
ただ、リバースディメンションはダメージステップでの発動はできないので、戦闘時に除外されたモンスターには使えない。
単純に発動機会だけを見れば、時の機械−タイム・マシーンの方が上であろう。
その代わりリバースディメンションは、攻撃力の高いモンスターを特殊召喚できる機会がそれなりに多くなっている。
ただ、リバースディメンションが使えるかどうかは、相手の戦術に完全に依存する。
時の機械−タイム・マシーンとリバースディメンション、どちらのカードが上かを決めて片方だけに注目するのは良くない。相手によって使い分けることを考えた方が良いだろう。
具体的には、基本的には時の機械−タイム・マシーンを優先して使用。
閃光の追放者、マクロコスモス、ネクロフェイスなど、相手が除外効果を多用する場合にだけ、リバースディメンションをサイドデッキから投入するといいだろう。
CDIP-JP053
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 1
500ライフを回復するトラップカード。
チェーン2以降で発動させることによって、チェーン・ヒーリングがデッキに戻ったり手札に戻ったりする。
中級者以上ならばすぐに気付くと思うが、デッキに戻る効果はほとんど価値のない効果である。
デッキにレッド・ポーションが増えたところで誰が喜ぶだろうか? デッキに弱い回復効果が増えるくらいならば、他の強力なカードを増やした方がマシだ。
狙うは、手札に戻る効果のみ。手札に戻せば、500ライフをタダで回復させることができるのだ。
ただ、そのためにはチェーン4以降でチェーン・ヒーリングを発動させなくてはならない。
チェーン4を実現するためには何枚もカードを消費する必要があり、実質的には、タダで500ライフを回復できる機会はほとんどないと言える。
それに、上手いこと毎ターン回復できたとしても、普通にプリンセス人魚を場に置いた方がお手軽で回復量も多い。チェーン・ヒーリングの唯一の魅力は他のカードで簡単に補えてしまうのだ。
もし、チェーン・ヒーリングが実戦クラスで活躍できるとしたら、罠カードを即座に発動できるカードや、1ターンにいくつものチェーンを実現するカードがあって、「500ライフ回復→手札に戻す」の流れを1ターンに無限回実現できるコンボが見つかった場合くらいだろう。
そして、2006年9月現在、そのようなコンボは存在する気配すら見せていない。
CDIP-JP054
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2
チェーン・ヒーリングのダメージ版。
回復効果よりはダメージ効果の方が価値があるため、チェーン・ヒーリングよりは強いと言える。
とは言え、「500ダメージ→手札に戻す」の流れを1ターンに何度も繰り返させるコンボが見つからない限り、チェーン・ブラストの使用価値はほとんどないだろう。
CDIP-JP055
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 2
自分フィールド上モンスターが戦闘によって破壊された時、サイバー・オーガ1体を手札から特殊召喚する効果を持つ。
レベル5モンスターを特殊召喚できる点が魅力かもしれないが、発動条件がある上に、バイロード・サクリファイス1枚を消費してしまう。
そして、肝心のサイバー・オーガ自体もレベル5モンスターの割には強くないので、残念ながらバイロード・サクリファイスは弱いカードの部類と言わざるを得ない。サイバー・オーガデッキであっても、デッキに1枚程度あれば十分だろう。
デッキから特殊召喚できたのならば、サイバー・オーガ共々それなりに使われるカードとなり得ただろうに。
CDIP-JP056
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4
洗脳−ブレイン・コントロールや強制転移によって、自分モンスターのコントロールを奪われた時に使える罠カード。
奪われたモンスターを破壊した上で、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与えることができる。
トロイボムは、コントロールを奪うカードを多用するデッキへの対策にはなるが、それほど強力な対策にはならない。
わざわざトロイボム1枚のカードを消費したのにも関わらず、奪われた自分のモンスターが失われてしまうため、そのターンの安全が確保されたわけでもなければ、長い目で見て得ができるわけでもない。
ただ、ダメージ量だけは強烈であるため、洗脳−ブレイン・コントロールのライフコストと合わせれば、相手が3000ライフ以上を失うケースもそれほど珍しくはない。
それでも、総合的な戦力を見た場合、トロイボムを使って奪われたモンスターを破壊するのと、洗脳解除で奪われたモンスターを取り戻すのとでは、どちらもあまり変わらないと言えるだろう。
CDIP-JP057
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 5
チェーン4以降で発動し、カードを2枚ドローすることができる。
いわゆる強欲な壺と同じ効果であり、その面だけを見れば魅力溢れる効果に見えるかもしれない。
積み上げる幸福には、チェーン4以降でないと発動できない制約があり、これが簡単に満たせるものでもないことは見当がつくだろう。
そして、タイミングを選ばずにチェーン数を稼げるカードには、ドロー効果やダメージ効果を持つものが多い。
その性質のため、相性よく発動できるデッキとしては、自業自得、仕込みマシンガン、停戦協定などを利用した効果ダメージデッキとなるだろう。
主戦力となる効果ダメージを発生させながら、デッキからカードを補充できる点はなかなか魅力的だ。
逆に言うと、それ以外のデッキでは、有効活用できないことが多そうだ。
下手にデッキに放り込んだのでは、デッキ全体の戦力が下がる上にカードの無駄遣いをしてしまう。ドロー2枚が苦労に見合う報酬とは言えなくなってしまうのだ。
CDIP-JP058
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 5
モンスターになることができるいわゆる罠モンスター。
モンスター状態となったサイバー・シャドー・ガードナーは、相手攻撃モンスターと同じ攻守になることで戦闘から身を守ることができるぞ。
サイバー・シャドー・ガードナーは、壁モンスターを作り出す永続罠。
ただ、サイバー・シャドー・ガードナーがモンスター状態でいられるのは相手ターンのみであるため、サイバー・シャドー・ガードナーを攻撃要員や生け贄要員として使うことは困難である。
そして、サイバー・シャドー・ガードナーは永続的罠ではあるものの、相手がモンスター・罠を除去する効果を使ったり、相殺覚悟で攻撃してきたりしたらそれっきりで効果が終了してしまう。
しかも、サイバー・シャドー・ガードナーには、他の弱小モンスターを守る力はない。直接攻撃を防ぐことしかできないのだ。
一応、以下に挙げる工夫はあるものの、いずれも強力であるとは言いがたい。
サイバー・シャドー・ガードナーは弱い部類のカードではないが、どの目的で使用するにしても中途半端な面が多い。
他のカードを探していった方が扱いやすいことは否定できないだろう。
CDIP-JP059
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 2
チェーン4以降で発動し、同一チェーン上の全ての発動・効果を無効化し、それら全てのカードを破壊する。
モンスター効果を無効化した場合に、そのモンスターまで破壊することができるぞ。
このパックに存在するチェーン関連のカードは、自分からチェーンを積んでいくことでその価値を高めることができる。
だが、虚無を呼ぶ呪文で自分からチェーンを積んでいっても、それらが全て無効化されてしまう。
普通にデュエルしている分には、チェーン4にまで発展することも少ないので、虚無を呼ぶ呪文を使う価値は低いだろう。神の宣告を使った方が活躍する。
虚無を呼ぶ呪文が活躍できるとすれば、相手がこのパックに含まれるチェーン関連のカードを多用してくる場合への対策用くらいだろうか?
CDIP-JP060
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 2
召喚・反転召喚を無効化する昇天の角笛の派生カード。特殊召喚を無効化する。
イラストは昇天の角笛が持つ「光」と対照的な「闇・黒」が強調されている。……が、単に汚れている角笛に見えるのは気のせいだろうか? 私はこの角笛は吹きたくない。
さて、昇天の黒角笛は、特殊召喚を無効化することができるのだが、実はテキストの解釈の仕方がややこしいところがある。
というのも、「特殊召喚を無効化」するというのは、「特殊召喚を含む効果は無効化できないのだ。
言い換えればチェーンを作る特殊召喚。さらに言い換えれば「魔法・罠による特殊召喚全て+多くの効果モンスターによる特殊召喚」。
早すぎた埋葬、リビングデッドの呼び声、融合・儀式全般、キラー・トマト、デビル・フランケン、黄泉ガエルなど――これら全ての特殊召喚は昇天の黒角笛では無効化できない。
無効化できるのは、サイバー・ドラゴン(条件を満たすと特殊召喚扱いで場に出せる能力)、カオス・ソーサラー(モンスター効果による条件召喚)など、ほんの一部の特殊召喚に過ぎないのだ。
さすがにこれでは実用性があるとは言えないだろう。