カード考察の見方

First update : 2002/11/16
Last update : 2006/8/11

 

このページでは、遊戯王カード考察を見る前に、知っておいてほしいことをまとめています。
具体的には、カード考察の見方(基本編)と、カード考察の生かし方(応用編)があります。

カード考察を見るに当たって、このページは必ずしも見る必要はありません。
ですが、カード考察を見た後でも構わないので、一度はこのページを見ておくことをお勧めします。

カード考察の見方

考察するカード1枚毎に、「カードナンバー」「カテゴリ分け」「総合評価」「考察本文」の4項目を用意しています。(カードによっては、カードナンバー、カテゴリ分けが存在しない場合もあります)
それぞれの項目について説明していきます。

カードナンバー

カードナンバーとは、遊戯王カードのイラスト右下に書いてある「CDIP-JP001」や「301-01」などの英数字で、カードを収集する時などの参考になっています。
カード考察ではこのカードナンバーを記載しています。

ただし、考察におけるカードナンバーはあくまで参考です。
考察するカードによってはカードナンバーがない場合があります。また、一種類のカードに複数のカードナンバーがある場合、全てのカードナンバーを記載しているわけではありません。
そのことを念頭に置いた上でご活用ください。

余談ですが、カードナンバーに下線がある場合、そのカードがレアカードであることを示しています。

カテゴリ分け

「原作登場カード」「アニメオリジナルカード」「一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 追い詰め型」などの記述を指します。
いずれも、考察するカードの頭の部分に書かれています。

「原作登場カード」は、考察するカードが原作マンガに登場したことを示しています。

「アニメオリジナルカード」は、考察するカードがカード化する前にアニメで登場したことを示しています。(カード化してからアニメに登場したものはアニメオリジナルカードではありません)

「○○型デッキ / 専用デッキ○○ / 単体使用○○ / ○○型」などの記述は、カードの性質をピックアップしたものです。
左の項目から順番に説明します。

○○型デッキ

「一般型デッキ」か「特殊型デッキ」のいずれかに分類されます。
多くのカードは「一般型」ですが、一部のカードは「特殊型」に属しています。

特殊型になるカードは、「お互いに戦闘を行ってデュエルを進めることを狙わない戦術」で活躍するカードです。
具体的には、行動・攻撃ロック戦術、効果ダメージ中心戦術、一撃必殺(1ターンキル)戦術、デッキ破壊戦術などがそれに当たります。

一般型、特殊型のいずれでも使えるカードは、強いと判断された方に分類されます。

専用デッキ○○

専用デッキが必要かどうかを3段階(必要・推奨・不要)で示します。

「専用デッキ必要」である場合、デッキ全体を変えなければそのカードは活躍が難しいことを指します。
例えば、「融合」の魔法カードは、特定のモンスターをデッキに準備しなければ発動すらできません。
専用デッキが必要であるにもかかわらず、デッキ全体の構成を考えずにデッキに投入している場合は、そのカードはほとんど活躍できていないと言っていいでしょう。

「専用デッキ推奨」である場合、デッキ全体を変えなくても活躍できますが、変えた方がより活躍できることを示します。
例えば、「サイバー・フェニックス」のモンスターカードは、それ1枚だけでも活躍できますが、デッキに機械族モンスターがある方がより活躍できます。

「専用デッキ不要」である場合、デッキ全体をほとんど変えることなくカードを投入することができることを示します。
ただし、デッキ全体のバランスや相性の良し悪しを考えなくていいと言うわけではありません。どんなカードでも、デッキ全体のバランスや相性の良し悪しを考えて使わなければ、そのチカラを最大限に引き出せないでしょう。

単体使用○○

そのカードがそれ1枚だけで使用できるかどうかを3段階(可能・やや難・不可)で示します。

「単体で使用できる」とは、カードを使用する際、他のカードをコストやサポートとしなくても活躍ができることを指します。
逆に、単体で使用できないカードは、他のカードの助けなしではまともに活躍できません。例えば、自分のモンスターの攻撃力を上げる「突進」の魔法カードは、自分のフィールド上にモンスターがいなければ活躍することはできません。

「単体使用不可」のカードがデッキに何枚もあると、発動できないカードが手札に溜まりやすくなったり、手札コスト(カードの発動時に手札を捨てること)によってカードがあっという間になくなったりしてしまいます。
その場合、単体使用可能のカードを増やすか、それらのカードをフォローする戦術を用意する必要があります。

また、モンスターカードに対しては、場に出した後で単体使用が可能かどうかを判定しています。
例えば、上級モンスターは生け贄となるモンスターを用意しないと場に出せませんが、場に出した後でサポートが不要であれば「単体使用可能」と分類されます。その代わり、完全に単体で使用できるわけではないため、「要生け贄召喚」のカッコ書きを付してあります。

○○型

「追い詰め型」「逆転型」「中間型」のいずれかに分類されます。
これは、どんな状況で活躍できるかを簡単に分類したものです。

「追い詰め型」は、自分が有利な時の方が活躍できるカード、
「逆転型」は、自分が不利な時の方が活躍できるカード、
「中間型」は、その中間、またはデッキ構成によって「追い詰め型」「逆転型」の両方になりうるカードです。

デッキのカードが「追い詰め型」「逆転型」のいずれかに偏っていると、思うようにカードが活躍できないことがあります。
参考程度にご活用ください。

総合評価

考察するカードがどのくらい活躍できるか、どのくらい強いかを数字にして示したものです。人気や入手難度は一切考慮されていません。
総合評価は、0〜10の11段階評価となっており、0が最低評価で10が最高評価です。
余談ですが、評価が6以上だとカード名の色がオレンジに、8以上だとレッドに変わります。

ただし、ここでの「強い」は、「デュエルでの使いやすさ」を含んでいる点に注意してください。
つまり、攻撃力や効果が強くても、発動や召喚が難しいカードは、強いカードとは呼ばないと言うことです。
具体的には、攻撃力3750の「ゲート・ガーディアン」は、ほとんどのモンスターに勝てる攻撃力を持ちますが、場に出すためには相当の苦労を強いられることになるため、評価が最低ランクの0となっています。

また、総合評価の数字は、そのカードのチカラを引き出せた時の強さを数字化したものです。(マッチ戦を想定)
例えば、機械族モンスターの攻撃力を2倍にする「リミッター解除」の魔法カードは強力であるため評価も高いですが、デッキに機械族モンスターがいなければ何の役にも立ちません。
考察本文やカテゴリ分けなどを参考にして、カードを生かせるようなデッキや戦術を用意しましょう。

最後に、総合評価は単なる目安であり、数字だけを当てにしてはいけません。
例えば、新しいカードが登場するなどして環境が変わっていけば、総合評価の数字も変わるべきですが、時間の都合上、それらへの対応はできていません。考察を書いた時期がページ上部「Last update(最終更新日)」に記載されていますので、それを参考にしてください。

考察本文

ここが考察のメインとなります。
カードの強さや戦術などについて文章形式で述べています。重要な部分は赤字で書いています。

考察では、初心者の人でも理解しやすいように、小難しい専門用語(特にユーザ間で生まれた用語)や、カードの略称や愛称は出来る限り避けています。
そのため、遊戯王カードに対する基本的な知識やルール、及び中学校程度の文章読解力があれば、大筋の内容は理解できるようになっているはずです。

それでも、「コスト」や「スペルスピード」などの用語や、カード名だけを挙げられても分からないという場合があるかもしれません。
その場合、公式ルールブックや、ネット上のカードリストを探してみてください。

また、これ以外でも、公式の雑誌や原作・アニメなど使われている一部の専門用語や、一部のカードの略称を使っている場合があります。
カードの略称は、前後の文章から十分推測できる場合や「グラヴィティ・バインド」など略しても支障がない場合がほとんどなので、ここでは問題にしません。
専門用語についてのみ以下にまとめます。

カード考察で用いる専門用語

ただし、昔の考察には、分かりにくい面が残っているかもしれません。
ご了承ください。

カード考察の生かし方

カード考察の生かし方について解説します。
自分の実力や理想に合わせて、考察を最大限に活用できるようにしてください。

総合評価の数字だけを見るな!

数字で評価されていると分かりやすくインパクトもあるためか、総合評価の数字が全てだと勘違いしてしまう人もいるようです。
しかし、総合評価の数字は一つの目安に過ぎません。

最初の説明でも書きましたが、総合評価の数字は、そのカードのチカラを引き出せた時の強さを数字化したものです。
ですので、使い方やデッキ構築が悪いと評価分のチカラを引き出せません。

例えば、総合評価の数字が高いからといって、「氷帝メビウス」や「雷帝ザボルグ」のような上級モンスターをたくさんデッキに入れても、召喚のための生け贄が用意できずに、役に立たない状態で手札に溜まってしまいます。
上級モンスターの数を減らすか、「洗脳−ブレインコントロール」などのサポート系カードを用意するかして、総合評価の数字だけにとらわれない工夫が必要なのです。

総合評価の数字は一つの目安として、考察本文をしっかり見てください。数字はオマケです。適当につけてます。
カードゲームは、運の要素が絡む将棋のようなゲーム。常に頭を使うことが上達の近道となります。

また、総合評価の数字は、デュエルで使った時の面白さや人気とは関係ありません。総合評価が高いカードは、デュエルの面白さを損なう場合も少なくありません。
友達と楽しくデュエルが出来ればいいというのなら、総合評価が4〜6程度のカードにも注目していくべきでしょう。

もちろん、強さを目指す場合でも「総合評価が4〜6のカードで何ができるだろう」と考えることは、非常に良いことです。
考えることで、滅多に使われないカードへの適切な対応、新しく登場したカードの有効な使い方の発案、デッキ構築力の上昇、プレイングの上達など、間接的に自分の実力を伸ばしていくことができるでしょう。

同じカードでも強さは上下する!?

カードゲームでは、新しいカードが次々に登場し、禁止・制限カードも変わっています。
それによって、デュエルで活躍できるカードが代わり、カードの使いやすさも変わってきます。

例えば、「ゴブリンのやりくり上手」のカードは、2枚目3枚目と発動するにつれ、たくさんのカードをドローできます。デッキに3枚フル投入しないと、そのチカラが十分に引き出せないのです。
ですが、その強さゆえ準制限カードとなり、デッキに2枚までしか入れることができなくなりました。さらに、関連サポートカードも制限化されました。

この時、元々ゴブリンのやりくり上手を3枚入れていたデッキは、準制限化後、ゴブリンのやりくり上手を1枚減らせばいいのでしょうか?
いいえ、違います。ゴブリンのやりくり上手の性質を見れば分かるように、準制限化によってゴブリンのやりくり上手1枚あたりの強さが低下しています。そのため、(単純に強さを求めるならば)ゴブリンのやりくり上手を使う価値はかなり低くなってしまったのです。

このように、新カード登場や制限改訂などで既存のカードの評価は変わります。
さらに、新カード登場や制限改訂によって「環境」も変わるため、間接的に評価が上下することがあります。

例えば、除外効果を持つ「閃光の追放者」を使う人が増えたことで、除外を苦手とする「クリッター」「キラー・トマト」などの価値が下がったり、
「サイバー・ドラゴン」「オーバーロード・フュージョン」などの特殊召喚を行うカードを使う人が増えたことで、特殊召喚を妨害する「王宮の弾圧」の価値が上がったりと、
一見強さが変わっていないようなカードでも、間接的に相対的に強くなったり弱くなったりするのです。

本来ならば、新カードが出る度、禁止・制限カードが変わる度に、考察を書き換える必要があるでしょう。
ですが、考察を書くには時間がかかります。労力も使います。趣味の範囲で作成している管理人には、これら全てに対応することは出来ません。

そのため、考察を見る時には「Last update(最終更新日)」の日付に注意し、昔の考察は当てにならないことがある点に十分注意してください。
カード考察は、書いた時点での環境を元に書かれています。

考察は絶対的なものではない!

当たり前のことですが、カード考察はモニターの前にいるあなたと同じような一般人が書いています。
決して、完全無欠のものではありません。見逃しや間違いを多分に含んでいます。

上達を目指すなら考察を鵜呑みにせず、「こっちの部分は同意できるけど、そっちの部分はちょっと間違ってるだろう」などという意見を持ち、考察を踏み台にするくらいのつもりでいてください。
繰り返しますが、「常に頭を使うこと」――これが上達の近道なのです。

なお、考察などに間違いなどがあった場合、指摘いただければ直せる分は直していきます。
ただし、時間の都合上、古い考察を新しくすることはしませんのでご了承ください。





戻る ホーム