カード考察 書籍付属カード

First update : 2002/9/1
Last update : 2005/4/20

効果やパラメータなどは面倒なので書きません。他のサイトを探してください。
本に付属したカードでも、第2期のパックや構築済みデッキセットに封入されている場合は、そちらのページで扱っていることがあります。

ここに載っていない最新の書籍付属カードの考察は次回更新時に載せます。
また、ここに載っていない昔の書籍付属カードの考察はこちらから。

スカルライダー

VB1
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(儀式) / 追い詰め型
総合評価 : 1

バイク。多分、高橋先生の描き下ろしだぜ。
バイクにトゲがあるので、まともに走れるかが激しく不安だ。

スカルライダーの復活

VB1
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 1

バイク。
その手に持つ旗には「怒苦露(ドクロ)」とか、書かれていたりする。

万力魔神バイサー・デス

VB-05 / GB7-002 (後にストラクチャーデッキのページに移動予定)
原作登場カード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 3

原作でマリクが使った拷問モンスター。
原作では無敵というイメージがあるが、OCGではいくらか弱体化されている。

バイサー・デスは、召喚時に相手モンスターを拷問にかけることができる。
召喚時であるため、拷問効果が使えるのは攻撃表示で通常召喚した場合だけだ。キラー・トマトなどからの特殊召喚では効果は使用できない。

このため、拷問効果を使うと、自分の場に攻撃力500のバイサー・デスが攻撃表示のまま場に残ってしまう。
バイサー・デスは戦闘で破壊されないので、次の相手ターンでの攻撃で大きな戦闘ダメージを受けてしまう危険が出てくる。

しかも、肝心の拷問効果の方も、バイサー・デスが効果で破壊されたり、バイサー・デスの効果を受けたモンスターが生け贄にされたりなどして、自分の思い通りの結果にならないことも多い。
ならず者傭兵部隊、炸裂装甲、魂を削る死霊などの他の汎用カードを使っていった方が強いことは否定できない。

それでもバイサー・デスを使いたいなら、和睦の使者などによる戦闘面のサポートや、血の代償による相手バトルフェイズ終了直前での通常召喚など、それなりの工夫を施す必要がありそうだ。

レジェンド・デビル

VB-06
原作登場カード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 5

無限にパワーアップできる伝説の悪魔。

それでも、生け贄召喚したターンには攻撃力は1500しかなく心許ない。
この欠点を補うためにキラー・トマトからの特殊召喚がオススメだ。
こうすれば、次の自分のターンですぐに攻撃力は2200までアップし、活躍の機会が増大するのだ。

むしろ、レジェンド・デビルは、キラー・トマトからの特殊召喚以外では場に出ないようにしたいところ。手札に来たらハズレ扱いだ。
デッキ構築の際には、レジェンド・デビル自身はデッキに1体程度にとどめ、キラー・トマトを2枚以上投入すると安定するだろう。

全体的には、爆発的な攻撃力を得るわけでも攻撃力以外の効果を持つわけでもないので、それほど強くはないのだが、ほどほどに活躍できるだけの力は持っているぞ。

デビルズ・サンクチュアリ

VB5-001
原作登場カード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 5

トークンを生み出す通常魔法カード。
原作と同様に、

以上のどちらにも利用することができる。
これらの2つの要素について考察していこう。

1.防御目的

まず、前者の「相手の強力モンスターからの攻撃に対処するために使う」について検討してみよう。

この場合、デビルズ・サンクチュアリの戦闘ダメージ転移効果によって、相手モンスターの攻撃を抑制するか、相手プレイヤーにダメージを与えることができる。
とは言え、以下に挙げるように問題点は多い。

デビルズ・サンクチュアリは、それなりには防御役になってくれるものの、スケープ・ゴートなどの他の防御カードの方が使いやすいことは否定できないだろう。

ちなみに、メタルデビル・トークンを特殊召喚する時は、攻撃表示が基本。
超過戦闘ダメージは全て相手が受けるので、守備表示にする意味はほとんどない。

2.生け贄目的

次に、後者の「自分の強力モンスターを召喚するための生け贄として使う」について検討してみよう。

メタルデビル・トークンは生け贄に関する制限はなく、羊トークンとは違い生け贄召喚のための生け贄にすることができる。
しかも、メタルデビル・トークンは特殊召喚扱いで場に出される。レベル5、6のモンスターを1ターンのうちに生け贄召喚することもできるのだ。

速攻性の面やカード消費の面から見ても、メタルデビル・トークンを生け贄要員として使うのは有効だろう。

ただし、上級モンスターが手札にない状況では、デビルズ・サンクチュアリはイマイチ活躍できない。
そもそもメタルデビル・トークンを生け贄にできたとしても、相手から奪ったモンスターや黄泉ガエルなどを生け贄にした方が上だと言える。

このため、生け贄に依存するデッキでない限り、他のカードを使っていった方が便利であろう。
メタルデビル・トークンを生け贄目的で使うならば、とにかく生け贄が欲しいデッキ――特に高速で生け贄を確保することに価値のあるデッキがいい。

メタル・リフレクト・スライム

VB5-002
原作登場カード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 7

コストもなく守備力3000の壁を出せるトラップカード。守備力3000は戦闘面ではほぼ無敵である。
この時、通常召喚の権利を使うこともなければ、バトルフェイズ発動で相手の不意を打てるため、使い勝手はいい。

1.壁役としての活躍

とは言え、メタル・リフレクト・スライムはサイクロンやサイコ・ショッカーを使われると消滅してしまう。壁としては不確実な面が大きめだ。
さらに、メタル・リフレクト・スライムは防御モンスターを特殊召喚するだけの効果。炸裂装甲を使って攻撃モンスターを破壊していった方が優位に立てることが多い。

使いづらい面があるために、メタル・リフレクト・スライムは壁役としてはやや物足りない。
それでも、相手の手札やデッキタイプによっては、破壊困難な壁として何ターンも居座れる可能性がある。意外にサイドデッキに向いているカードなのかもしれない。

2.生け贄目的としての活躍

さて、メタル・リフレクト・スライムは、デビルズ・サンクチュアリと同じように生け贄目的で使うことができる。
とは言え、メタル・リフレクト・スライムは罠カードであり、サイクロンで破壊されてしまう可能性があるため、生け贄要員のためだけに使うと多少物足りない。

それでも、壁役としてもそれなりに活躍できる点を忘れてはいけない。
高速な生け贄確保が目的ならばデビルズ・サンクチュアリ、壁も生け贄も欲しいのならメタル・リフレクト・スライム、というように使い分けていくといいだろう。

そして、生け贄確保と使う場合でも儀式魔法や突然変異の生け贄として使うといい。
レベル10モンスターとして活躍できる点を生かし、メタル・リフレクト・スライム1枚から強力な儀式モンスターや融合モンスターを特殊召喚するのだ。

マキシマム・マックス

VB6-001
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 3

ヴァリュアブル・ブック6の特典カードは遊び心満載だ。
「6」に関するモンスター・魔法・罠がそれぞれ収録されており、しかも、6つながりでいずれもサイコロを使う効果。ユーモアセンスに溢れている。

さて、マキシマム・マックスは6本の手を持つ格闘型のモンスター。
胸にあるのは「XI」の刻印。
「XI」――って、待て待て。「XI」は「11」だぞ? 「VI」と間違えたのだろうか? 確かに「VI」と「XI」は形が似ているが……。

……見なかったことにします。マキシマム。

不確実な攻撃力の価値は?

さて、マキシマム・マックスは、生け贄召喚により高攻撃力を得ることができる。
最低でも2100。最高3100。平均は2600と、攻撃力2500のデーモンの召喚に勝る数値である。

だが、本当にデーモンの召喚に勝るかと言えば、そうではない。
以下のような原因があるからだ。

このため、マキシマム・マックスは、残念ながら使われないカードになりそうだ。

デンジャラスマシン TYPE−6

VB6-002
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 1

ルーレットとスロットが一体化した機械。
6つのスロットの回転が止まった後で、ルーレットの針が止まり、何らかの効果が発揮されるのであろう。……が、効果の数が6つであることを考慮するとスロットの意味がない気がする。

プラスに転じるには……

デンジャラスマシンの効果は、サイコロによってどちらかのプレイヤーだけに影響を与える。
自分が有利になる目は3つ。相手が有利になる目は2つ。残りの1つが効果終了。

これだけ見ると、自分の方が有利になる可能性があるように見えるかもしれない。
そこで、以下で検証をしてみた。

デンジャラスマシンが発動してから、周りから干渉を受けずに効果を適用していったとする。
自分に有利な2、3、5の効果では、相手にカード1枚分だけ優位に立つため「+1点」。相手に有利な1、4の効果では、相手にカード1枚分だけ劣勢に立たされるため「−1点」とする。
この条件の下で、6の目(デンジャラスマシン破壊)が出るまでに得られる得点の平均を求めてみた。

6が出たのは
何回目?
回目回目回目回目回目10回目15回目20回目25回目30回目35回目40回目
その時点での
得点の平均
00.030.090.160.240.620.891.041.121.161.181.19

デンジャラスマシン自身でカードを1枚失っている(マイナス1点)ことも考慮すれば、デンジャラスマシンでプラスに転じるのは19回目。
つまり、19回目の効果適用までにデンジャラスマシンが破壊されなくて初めて五分五分である。非現実的すぎる。

一応、自分のプレイングを工夫すれば、ある程度自分が得をできるようにはなるかもしれない。
それでも、デンジャラスマシンは不確実で多様な効果を持つため、プレイングでカバーして得られる見返りは普通のカードよりも圧倒的に小さいのだ。

デンジャラスマシンの効果適用後、最初に行動できるのは自分である面などを考慮しても、全体的にはやはり弱い。
よほど運に自信のある人だけが使いたいところだ。

VB6-003
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 9

自分の第六感で、相手の振るサイコロの目を当てる。サイコロの目を当てると、大量にカードをドローすることができる。

第六感のカードを使う場合は、どの目を選んでも確率は変わらないため、ドローカードの枚数の多い5、6の目を考えなしに宣言していくのが一番強い。
もっとも、本当に第六感を持っている人は、ピンときた数字を宣言すればいいのだが、そんな人は滅多にいない。

100%の効果ではないものの……

さて、第六感の効果に成功すると死ぬほど多くのカードをドローできる。5枚または6枚。多すぎだ。
効果に失敗した場合は、デッキのカードが墓地へと送られるが、これはほとんどマイナスにはならない。今すぐ使えるカードを失ったわけではないのだ。むしろ状況次第ではプラスに働くことも珍しくない。

第六感の効果成功率は1/3。効果成功時の報酬はカードドロー5、6枚。発動時や効果失敗時のリスクはほとんどない。
――――どう見ても強力なカードである。

それでも、3回に2回は効果に失敗してしまう。効果に失敗すれば、カード1枚分だけ完全に損をしてしまう。接戦の場合には、第六感の効果失敗が敗因となる場合も少なくない。
このことが原因で、第六感はどんなデッキにも入るような必須カードとはならない。

第六感を使うデッキとして、キラー・スネーク、カオス・ソルジャー −開闢の使者−、悪夢の蜃気楼などを併用したデッキがある。
これらのカードは、第六感の効果に失敗した時にフォローができるのだ。

……もっとも、第六感は発動が容易な上にサイコロの運だけでデュエルの勝敗に分けてしまうため、「ゲームの面白さ」としては最低クラスのカードである。
そのせいもあって、この考察を書いている時点では、第六感は禁止カードに位置づけられてしまっている。今後の解除される見込みは薄い。

青眼の光龍

VB7-JP001
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(条件召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 1

映画版に登場したモンスター。青眼の究極竜を生け贄に特殊召喚される。
青眼の光龍は、対象を取るすべての効果から身を守り、ドラゴン族の数だけパワーアップする効果を持つ。

ただし、青眼の光龍の元々の攻撃力は青眼の究極竜より1500ポイントも低く、多くの状況で生け贄元の青眼の究極竜に攻撃力面で負けてしまう。
しかも、当然ながら青眼の光龍を場に出すのは困難。何の役にも立たないまま手札でかさばることの方が多い。

デビル・フランケンで青眼の究極竜を出すことを想定しても、青眼の光龍を使わずに神の宣告などの防御カードを使った方が便利である。
どうしても青眼の光龍を使いたければ、幻想召喚師から青眼の究極竜を特殊召喚した場合がオススメだ。

光のピラミッド

VB7-JP002
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 4

同名の映画に登場したカード。
光のピラミッドのカードテキストだけ見ると、意味のないカードのように見えるが、実際には以下の効果を持つと思ってもらっていいだろう。

以上を見て分かるとおり、光のピラミッドは、アンドロ・スフィンクス、スフィンクス・テーレイア、スフィンクス・アンドロジェネスのサポートをこなすカードである。
効果の相性などを考慮すると、これらのスフィンクスモンスターを使う場合には、光のピラミッドを採用した方が戦術面でも有効である。

1.アンドロ&テーレイアの使用

光のピラミッドを使うと、攻撃力2500や3000のスフィンクスモンスターをいきなり場に出すことができる。
とは言え、光のピラミッドは罠カードで発動までにタイムラグがある上、特殊召喚されたスフィンクスモンスターもすぐに攻撃ができない。さらに、光のピラミッドが破壊されると、スフィンクスモンスターも破壊されてしまう。

高い攻撃力の代わりに攻撃成功までに乗り越えなければならない障害は多い。
まだまだ使いにくいところはある。

2.アンドロジェネス使用時のコンボ

また、光のピラミッドには、非常食、サイクロン、ハリケーンとのコンボがある。
これらのカードで光のピラミッドを意図的にフィールド上から消して、スフィンクス・アンドロジェネスを特殊召喚するのだ。

手札にキーカードさえ揃えば、攻撃力6500のスフィンクス・アンドロジェネスの攻撃が成功するぞ。
特に、自分のバトルフェイズで非常食やサイクロンを使った場合の合計ダメージは洒落にならないほど大きい。

さらに、次元融合や異次元からの帰還のカードとのコンボも見逃せない。
これらのカードで、除外されたスフィンクスモンスターを特殊召喚し、光のピラミッドや激流葬などを使いスフィンクス・アンドロジェネスを場に出すのだ。

光のピラミッドやスフィンクスモンスターには、強力なコンボがいくつも存在する。
攻撃力6500を生み出せるこれらのコンボは、魅力的だといえるだろう。

ただし、以上のコンボを成功させるためには、手札にキーカードを2枚、3枚揃えつつ、相手の罠などの妨害を受けないようにしなければならない。
実際には、コンボが成功する状況はそれほど多くはならないだろう。

3.まとめ

光のピラミッドは高攻撃力モンスターを一気に展開することができる魅力的な戦術を持つが、相手の妨害などにより理想通りに活躍できないことの多いカードでもある。

光のピラミッドを使う場合には、デッキバランスを考えながら様々なコンボカードをデッキに組み込んでいこう。
そして、相手の魔法・罠除去カードを特に意識して、スフィンクスモンスターを生かせるプレイングを身に着けていきたい。




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