闇マリクの再臨

製作者:光の戦士さん


第1話 「闇の集約」

これは記憶を取り戻したアテムと遊戯達が、“戦いの儀”の為にエジプトに行った時の事・・・

城之内「元気だったか?マリク!リシド!」

リシド「君らに会える日々を楽しみにしていたよ!」

イシズ「ようこそエジプトへ。」

杏子「イシズさん!」
マリク「さあみんな船に乗れよ!話はそれからだ!」

遊戯「もうひとりのボク・・・その時までそう呼ばせて欲しい・・・」

遊戯やマリク達が合流した時と、遊戯達が船に乗っている時の間に、こんなエピソードがあった。

杏子、リシド「!!」
イシズ「どうかしましたか?」

杏子とリシドの表情が変わり、その場を立ち去ってしまう。

遊戯「杏子!リシド!どこへ行くの?」
マリク「2人ともどうしたんだ?」

「ここから先は通さんぞ!」

遊戯「誰だ!?」
城之内「あの格好・・・あいつら、もしかしてレアハンターか!?」
マリク「間違いない、あいつらはレアハンターだ!でもなぜ・・・」
レアハンター「マリク、全ては貴様が招いた惨劇・・・」
マリク「おい、待て!」

双六「みんな、大変じゃ!」
遊戯「どうしたの、じーちゃん?」
双六「獏良君が、急に消えてしまったんじゃ!」
イシズ「一体何が起こっているのです?」
本田「しかも獏良の奴、荷物の中から千年リングと千年ロッドを持っていきやがった!」
遊戯「もうひとりの獏良君の魂は、まだ完全に封印し切れてないのに・・・」
城之内「さっきの奴ら、“マリクが惨劇を招いた”と言ってたが・・・」

「俺が教えてやるぜ・・・」

遊戯「誰だ!」

「俺さ・・・」

マリク「貴様まさか・・・もうひとりの・・・」

マリクの顔から、また別の顔が現れた。

遊戯「お前は、もうひとりのマリク!?」
闇マリク「久しぶりだな遊戯、そして主人格様。」
マリク「どうしてお前が、あの時消えたんじゃなかったのか!?」
闇マリク「今からそれを教えてやるぜ!ある1つの言葉が俺を救った・・・」
遊戯「言葉?」
闇マリク「“人は死んでも人の心の中で生きる”って知ってるか?」
イシズ「何ですって!?」
闇マリク「こんな子供騙しの言葉・・・それが、俺を蘇らせたのさ。」
城之内「ふさけるな!そんな何度も蘇るわけが・・・」
闇マリク「そのきっかけを作ったのは主人格様、お前の千年ロッドだ。」
マリク「何?どういう事だ?」
闇マリク「千年ロッドは、自分の記憶の一部を他人の心に植え付け、そいつを洗脳する。
そして、バトルシティで俺の人格が現れた時、植え付けた記憶にも俺の人格が現れる。
俺の闇の力でかすかに記憶に残っている俺の存在を1つに集約させ、俺という存在が復活したのさ!」
マリク「だがお前そのものは消えた。他人に植え付けたお前の記憶では、闇の力はさほど発揮しないはず・・・」
闇マリク「その鍵は遊戯、お前が持っている千年アイテムの中にある。」
遊戯「えっ、まさか・・・千年リング!?バトルシティで獏良君から奪った時に何をした!?」
闇マリク「千年リングは、形あるものに自分の心の一部を封印する力がある。
獏良から奪った時、俺の記憶の一部をあるものに封印させたのさ。千年ロッドにな!」
マリク「そうか、千年アイテムの中でなら、自分の記憶を集約させる程の闇の力を発揮できる。」

その時、もうひとりの遊戯の人格、アテムが現れた

遊戯「もうひとりのマリク・・・貴様!」
闇マリク「久しぶりだな遊戯。いや、名もなきファラオよ。」
遊戯「もう名前は手に入れた。“アテム”それが俺の名前だ!」
闇マリク「そうかい・・・アテム、お前とも真の決着をつける時が来たな。
だがすぐに倒しても面白くない。まずはレアハンター達を相手にしてもらう。
勝って勝って勝ち続けて、最後に俺に敗北する。極上の生け贄に仕上がってもらうぜ・・・」
遊戯「その必要はないぜ!今この場で俺と戦え!」
闇マリク「おいおい、今の俺は主人格様の記憶にある俺が一時実体化しているだけさ。
俺を倒したきゃ、王家の谷に来い。まあお前らなら城之内達を優先するだろうがな。
“闇のゲーム”は3千年前から蘇りしデュエルモンスターズでこそ発動する。
まずは俺がお前達に送りつけたレアハンター達を相手にしてもらう。俺の所までたどり着いて見せろ!」

そう言うと、もうひとりのマリクは姿を消していった。

遊戯「もうひとりのボク、まずは杏子達を探さなきゃ!」
「そうだな、2人とも川沿いに向かっていた。俺達も追うぞ!」

こうして、遊戯達の新たな旅が始まった。しかし彼らはまだ気付いていない。
これから起ころうとしている恐ろしい出来事に、そしてもうひとりのマリクの秘密に・・・



第2話 「復讐のパントマイマー」

遊戯「杏子、獏良、リシド・・・一体どこに・・・」

「ここから先は通さないぜ。」

遊戯「お前は・・・パントマイマー!あの時の人形か!」
人形「お前と戦うのはバトルシティ以来だな・・・」

※皆様の想像した人形の世界観を崩さない為に、
人形の声は闇マリクの声を代用してお送りしています。

遊戯「どけ!俺は杏子達を・・・」

「無駄だぜ、アテムよ・・・」

遊戯「その声は、もうひとりのマリク!」
闇マリク「こいつらには、俺の復讐の念を植え付けてある。もうお前を闇のゲームで倒す事しか考えてない。」
遊戯「貴様・・・」
イシズ「遊戯、私達は先に城之内達を追う。マリク、遊戯を頼みます。」
マリク「分かった、後から必ず行く!」
人形「もう俺との闇のゲームは既に発動している、デュエルだ!」

遊戯:LP4000 人形:LP4000

遊戯「俺の先攻、ドロー!モンスターを守備表示で出して、ターンエンド!」

人形「俺のターン、俺は魔法カード『融合』を発動。手札の『ワームドレイク』と『ヒューマノイド・スライム』を融合し、
融合モンスター、『ヒューマノイド・ドレイク』を融合召喚!」

融合 通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められたモンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。


ヒューマノイド・ドレイク レベル7 水属性 水族 攻2200 守2000 融合
「ワームドレイク」+「ヒューマノイド・スライム」


人形「行け、『ヒューマノイド・ドレイク』!守備モンスターを攻撃!」

リバースモンスター:翻弄するエルフの剣士

翻弄するエルフの剣士 レベル4 地属性 戦士族 攻1400 守1200 効果
このカードは攻撃力1900以上のモンスターとの戦闘では破壊されない。(ダメージ計算は適用する)


遊戯「残念だったな、『翻弄するエルフの剣士』は攻撃力1900以上のモンスターでは破壊できないぜ。」
人形「リバースカードとモンスターカードをセットしてターンエンドだ。」

遊戯「俺のターン、俺は『闇魔界の戦士 ダークソード』を攻撃表示で召喚!」

闇魔界の戦士 ダークソード レベル4 闇属性 戦士族 攻1800 守1500

遊戯「更に魔法カード『鏡の聖剣』を、『エルフの剣士』に装備!」

鏡の聖剣 装備魔法
戦士族モンスターのみ装備することができる。装備モンスターが攻撃表示モンスターと戦闘を行う場合、
攻撃宣言時に装備モンスターの攻撃力は、戦闘を行うモンスターの元々の攻撃力と同じになる。
バトルフェイズ終了時に、装備モンスターの攻撃力は元々の数値になる。


遊戯「『エルフの剣士』で、『ヒューマノイド・ドレイク』を攻撃!」

ヒューマノイド・ドレイク:攻撃力2200

遊戯「装備魔法『鏡の聖剣』の効果発動!『鏡の聖剣』は、常に敵モンスターの姿を映し出す。
装備モンスターの攻撃力は、剣に映し出されたモンスターと同じ攻撃力になる!」

翻弄するエルフの剣士:攻撃力2200

遊戯「『翻弄するエルフの剣士』の無敵能力で、相手だけが消滅!更に『ダークソード』の攻撃!」

リバースモンスター:チェンジ・スライム

チェンジ・スライム レベル1 水属性 水族 攻400 守300

人形「俺のターン、俺は魔法カード『生還の宝札』を発動!」

生還の宝札 永続魔法
自分の墓地からモンスターがフィールド上に特殊召喚された時、デッキからカードを1枚ドローする事ができる。


人形「このカードは、俺のモンスターが再生する度に、カードをドローできる。早速その効果を使わせてもらう。
リバースカードオープン、『蘇りし魂』!墓地から『ヒューマノイド・スライム』を再生召喚!」

蘇りし魂 永続罠
自分の墓地から通常モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時このカードを破壊する。


ヒューマノイド・スライム レベル4 水属性 水族 攻800 守2000

人形「墓地のモンスターが再生召喚された事により、デッキからカードを1枚ドローする。
更に裏守備表示でモンスターをセット!ターンエンドだ。」

遊戯「俺のターン、『ダークソード』で裏守備表示モンスターを攻撃!」

リバースモンスター:リバイバルスライム

リバイバルスライム レベル4 水属性 水族 攻1500 守500 効果
このカードが戦闘によって墓地に送られた時1000ライフポイントを払う事で、
次の自分のスタンバイフェイズに自分のフィールド上に表側守備表示で特殊召喚する事ができる。


遊戯「何、『リバイバルスライム』!?」
人形「『リバイバルスライム』の効果発動!1000ポイントのライフを払い、次のターンで再生する!」

人形:LP3000

遊戯「ターンエンドだ。」

人形「俺のターン、このスタンバイフェイズで、『リバイバルスライム』を再生召喚!
そして『生還の宝札』の効果で、デッキからカードを1枚引く。
更にモンスターを守備表示でセット!リバースカードを出してターンエンドだ。」

遊戯「俺のターン、『闇魔界の戦士 ダークソード』で『リバイバルスライム』を攻撃だ!」
人形「俺はライフを1000ポイント払い、『リバイバルスライム』の再生能力を発動させる!」

人形:LP2000

遊戯「これで俺のターンは終了だ!」

人形「俺のターン、『リバイバルスライム』を再生召喚!カードを1枚ドローし、更に『黙する死者』発動!」

黙する死者 通常魔法
自分の墓地から通常モンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する。
そのモンスターはフィールド上に存在する限り攻撃をする事ができない。


人形「俺は『チェンジ・スライム』を特殊召喚!これでカードをドロー。更に場の3体のモンスターを生け贄に・・・」
遊戯「3体の生け贄だと・・・」
人形「いでよ、『ジャイアント・スライム』!」

ジャイアント・スライム レベル1 水属性 水族 攻? 守?
このカードを召喚する場合、3体の生け贄を捧げて生け贄召喚する。
このカードの攻撃力と守備力は、全フィールド上と墓地に存在する、
「スライム」という名のついたカードの枚数×500ポイントの数値になる。
スタートステップ時、自分フィールド上に存在する「スライム」という名のついたモンスターを生け贄に捧げる。
そのバトルフェイズ中、このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。


人形「『ジャイアント・スライム』の攻撃力は、フィールドと墓地のスライムカードの数×500ポイント。
俺のフィールドと墓地のスライムカードは4枚。よって『ジャイアント・スライム』の攻撃力は2000。
だがこのカードにより、その攻撃力が増加する・・・魔法カード、『スライム・サモナー』を発動!」

スライム・サモナー 通常魔法
自分の墓地から攻撃力1500以下の「スライム」という名のついたモンスター1体を特殊召喚する。


人形「この効果で、『リバイバルスライム』を守備表示で特殊召喚!そしてカードを1枚ドロー!
更に場と墓地に2枚のスライムカードが増えた事により、『ジャイアント・スライム』の攻撃力は更に上がる!」

ジャイアント・スライム:攻撃力3000

人形「そして魔法カード、『命削りの宝札』を発動!手札が5枚になるようデッキからカードを引く!」

命削りの宝札 通常魔法
フィールド上にレベル7以上のモンスターが表側表示で存在する時に発動。
自分の手札が5枚になるようにデッキからカードをドローする。
発動後このカードはフィールドに残り続け、発動後5回目の自分のスタンバイフェイズに破壊される。
このカードがフィールドに存在しなくなった時、自分は手札を全て捨てる。


人形「これで手札が増えた・・・魔法カード『サイクロン』を発動!『鏡の聖剣』を破壊する!」

サイクロン 速攻魔法
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。


遊戯「俺のモンスターでは、太刀打ちできない・・・」
人形(お前はこのゲームで敗者となった瞬間闇に食われる・・・これは逃れられない運命!)
遊戯「いや・・・俺はまだ、こんな所で負けるわけにはいかない!」

遊戯 LP:4000 手札:6枚
フィールド上のカード:翻弄するエルフの剣士、闇魔界の戦士 ダークソード

人形 LP:2000 手札:4枚
フィールド上のカード:ジャイアント・スライム、リバイバルスライム、生還の宝札、命削りの宝札



第3話 「絆の一撃」

人形「『ジャイアント・スライム』の攻撃!対象のモンスターは、『闇魔界の戦士 ダークソード』!」
遊戯「くっ・・・」

遊戯:LP2800

人形「『ダークソード』撃破!ん?」
遊戯「かかったな・・・」

遊戯のフィールドに、新たなモンスターが出現していた。

人形「そいつは・・・」
遊戯「いでよ、『光の戦士 ライトニング・ソード』!!」

光の戦士 ライトニング・ソード レベル4 光属性 戦士族 攻1800 守1500 効果
自分のフィールド上の『闇魔界の戦士 ダークソード』が戦闘によって破壊された時、
手札からこのカードを特殊召喚する事ができる。


遊戯「こいつは『ダークソード』が破壊された時、手札から召喚する事ができるモンスター。
“闇の戦士”は内なる力が解放され、“光の戦士”へと姿を変えたのさ!」
人形「リバースカードを1枚セットして、ターンエンド。」

遊戯「俺のターン、俺は『エルフの剣士』を生け贄に、『ブラック・マジシャン・ガール』を召喚!」

ブラック・マジシャン・ガール レベル6 闇属性 魔法使い族 攻2000 守1700 効果
自分と相手の墓地にある「ブラック・マジシャン」と「マジシャン・オブ・ブラックカオス」1体につき、
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。


遊戯「更に魔法カード『魔術の呪文書』により、黒魔術師の攻撃力を700ポイント上げる!」

魔術の呪文書 装備魔法
「ブラック・マジシャン」か「ブラック・マジシャン・ガール」のみ装備可能。
装備モンスターは攻撃力が700ポイントアップする。
このカードがフィールド上から墓地に送られた時、自分は1000ライフポイント回復する。


ブラック・マジシャン・ガール:攻撃力2700

人形「だがそれでも、『ジャイアント・スライム』の攻撃力には300ポイント足りないぜ・・・」
遊戯「それはどうかな?魔法カード、『ブラック・デスペラード』!」

ブラック・デスペラード 速攻魔法
自分の手札を1枚捨てる。相手フィールド上の表側表示モンスター1体をゲームから除外する。


遊戯「こいつは手札を1枚捨てる代わりに、場のモンスター1体をゲームから除外する。
これでお前の守備表示モンスター『リバイバルスライム』をゲームから除外する!
これで『リバイバルスライム』の攻撃力は、500ポイントダウンするぜ!」

ジャイアント・スライム:攻撃力2500

遊戯「『ブラック・マジシャン・ガール』の攻撃!黒魔道爆裂波(ブラック・バーニング)!」

人形:LP1800

遊戯「これで終わりだ!『光の戦士 ライトニング・ソード』の攻撃!」

人形:LP0

人形「フフフ・・・残念だったな、ライフは尽きても俺の命が尽きる事はない、お前を倒すまで!
リバースカードオープン、罠カード『魂のリレー』!」

魂のリレー 通常罠
自分のライフポイントが0になるダメージを受ける直前に発動可能。
「自分のライフポイントが0になったらこのデュエルは相手が勝利する。」というルールが無効になる。
その後、自分の手札からモンスター1体を選択して特殊召喚し、
そのモンスターがフィールドから離れたとき、このデュエルは相手が勝利する。


人形「こいつは俺のライフが0になった時に発動し、手札からモンスター1体を特殊召喚する。
召喚したモンスターが破壊された時、俺は真にデュエルに敗北する!
そして俺が召喚するモンスターは・・・フッ、こいつは今のマリク様にそっくりなカードだ・・・」
遊戯「何だと?」
人形「マリク様は俺達に植え付けた記憶を集結させて復活した。このモンスターもな・・・
いくぞ、俺は『魂のリレー』の効果でこのモンスターを召喚する。『フュージョニック・スライム』!!」

フュージョニック・スライム レベル8 水属性 水族 攻撃力? 守備力?
このカードは通常召喚・反転召喚できない。このカードの攻撃力と守備力は、
自分の墓地に存在する「スライム」という名のついたモンスター全ての元々の攻撃力を合計した数値になる。


人形「『フュージョニック・スライム』の攻撃力は、墓地のスライムモンスターの攻撃力の合計値・・・」
遊戯「だがお前の墓地にあるのは、『ヒューマノイド・スライム』と『チェンジ・スライム』の2体だけ。
攻撃力は800と400ポイント。攻撃力はたったの1200ポイントしかない・・」

人形「甘いな、俺のターンで魔法カード『スライム収穫』を発動する!」

スライム収穫 通常魔法
自分はデッキから「スライム」という名のついたカード以外のカードが出るまでカードをめくり、墓地に捨てる。
その後、めくった「スライム」という名のついたカードの枚数分、自分はデッキからカードをドローする。


人形「ドロー、『ヒューマノイド・スライム』!」

ヒューマノイド・スライム:攻撃力800 フュージョニック・スライム:攻撃力2000

人形「ドロー、『スライム・ナイト』!」

スライム・ナイト:攻撃力2000 フュージョニック・スライム:攻撃力4000

人形「ドロー、『スライム』!」

スライム:攻撃力500 フュージョニック・スライム:攻撃力4500

人形「ドロー、ちっ、魔法カードか・・・だがこれで俺は3枚のカードをドローする。
そして『フュージョニック・スライム』の攻撃力は4500!『ライトニング・ソード』を攻撃!」

遊戯:LP100

人形「ターンエンドだ。」

遊戯(俺のライフは残り100ポイント・・・奴のモンスターの攻撃力は4500・・・
だが、ここであきらめるわけにはいかない!必ず勝って、みんなの元へ戻ってみせる!)
「これがラストターンだ、ドロー!」

ドローカード:死者蘇生

遊戯「来たぜ!魔法カード、『死者蘇生』を発動!」

死者蘇生 通常魔法
自分または相手の墓地からモンスター1体を選択する。
選択したモンスターを自分のフィールド上に特殊召喚する。


遊戯「墓地からこのモンスターを復活させる。いでよ、『ブラック・マジシャン』!」

ブラック・マジシャン レベル7 闇属性 魔法使い族 攻2500 守2100

人形「『ブラック・デスペラード』の発動時に墓地に捨てていたのか・・・
だがそれでも、俺のモンスターの攻撃力は4500ポイント・・・まだ及ばない!」
遊戯「いや、このターンがラストだ!魔法カード、『ブレイブアタック』!」

ブレイブアタック 通常魔法
自分のフィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスターを任意の数だけ選択する。
選択したモンスターの攻撃力の合計値を選択したモンスターの攻撃力とする。
発動ターン自分はモンスター1体でしか攻撃できず、バトルフェイズ終了時に選択したモンスターを全て破壊する。


遊戯「このカードは、フィールド上の味方モンスターの攻撃力の合計値で、敵1体のモンスターに攻撃できる。」
人形「何だと!?」
遊戯「『ブラック・マジシャン』の攻撃力は2500、『ブラック・マジシャン・ガール』の攻撃力は2700、
合計5200ポイントの攻撃力で、『フュージョニック・スライム』と戦う事ができるのさ!」
人形「くっ・・・」
遊戯「いくぜ!黒爆裂破魔導(ブラック・バーニング・マジック)!!」

「フュージョニック・スライム」破壊。

人形「ぐわぁ!ま、マリク様・・・」
闇マリク「敗者はいらない、消えろ!」

遊戯「いそがないと、杏子達が!」

闇マリク「遊戯・・・いずれ貴様は闇の餌食となるのさ・・・」



第4話 「神殿の守護神」

遊戯が人形とのデュエルに勝利した頃、杏子・獏良・リシドの3人は・・・

闇マリク「杏子、獏良、リシド・・・お前達も奴らを倒しにいくのだ。」
杏子「分かりました・・・」
闇マリク「よし、いい子だ。城之内!お前は誰と戦うんだ?」
リシド「私は相手が誰だろうと倒すまでです。」
闇マリク「フッ!ならば誰と戦うもお前らの自由だ・・・そこら辺をさまよっていろ。」
遊戯「かなり遅れをとってしまった・・・」
マリク「とにかく急ごう!」

御伽「遊戯君達、大丈夫かな・・・」
城之内「遊戯の事だ。勝ってるに違いねぇ!それよりも・・・」

「ほう・・・私の相手はどいつだ?」

本田「お前、リシドじゃねぇか!」
リシド「で、誰が私とデュエルをするんだ?」
城之内「リシド・・・分かった、俺が行くぜ。」
双六「待て!闇のゲームは命を賭けたゲームじゃ、ここはワシが・・・」
城之内「いや、俺がリシドの心を呼び覚まして見せる!」
リシド「城之内か・・・相手にとって不足はない、デュエルだ!」
イシズ「いけません!闇のゲームに負けたらあなたは・・・」
城之内「大丈夫だって!イシズ、お前のカードもあるしな!」
イシズ「城之内さん・・・」

城之内:LP4000 リシド:LP4000

イシズ(どちらかが命をなくす闇のゲーム。果たしてそれを打ち破る方法は・・・)

城之内「俺の先攻、ドロー!『炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト』を攻撃表示で召喚!」

炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト レベル4 炎属性 戦士族 攻1800 守1600 効果
このカードのカード名は「炎の剣士」として扱い、このカードの枚数制限に融合デッキは含めない。


城之内「ターンエンドだ!」

リシド「私のターン、場に伏せカードを置き、ターンエンド。」

城之内「俺のターン、『鉄の騎士 ギア・フリード』を召喚するぜ!」

鉄の騎士 ギア・フリード レベル4 地属性 戦士族 攻1800 守1600 効果
このカードに装備カードが装備された時、その装備カードを破壊する。


リシド「リバースカードオープン、罠・モンスター『アポピスの化身』!」

アポピスの化身 通常罠
このカードはメインフェイズにしか発動できない。
発動後モンスターカード(爬虫類族・地・星4・攻1600/守1800)となり、
モンスターカードゾーンに特殊召喚する。(罠カードとしても扱う)


城之内「そのカードは・・・」
リシド「これにより、守備力1800の『アポピス』を召喚!お前のモンスター2体の攻撃力も1800!」
城之内「ちっ、ターンエンドだ!」

リシド「私のターン、私は魔法カード『王家の神殿』を発動!」

王家の神殿 永続魔法
このカードのコントローラーは、罠カードをセットしたターンでも発動できる。
また、自分のフィールド上のこのカードと「聖獣セルケト」を墓地に送る事で、
手札・デッキ・融合デッキからモンスターカードを1枚選択し、特殊召喚できる。


リシド「この神殿が場にある限り、私は罠カードをセットしたターン内に使用可能!
更に『アポピスの化身』を生け贄に、『聖獣セルケト』を特殊召喚!」

聖獣セルケト レベル6 地属性 天使族 攻2500 守2000 効果
このカードは、自分のフィールド上に「王家の神殿」が存在しなければ破壊される。
このカードが戦闘でモンスターを破壊する度に、破壊されたモンスターは
ゲームから除外され、このカードの攻撃力は500ポイントアップする。


本田「あのモンスターは!」
御伽「バトルシティで、城之内君を苦しめたカードだ!」

城之内「またそのカードで来やがったな・・・」
リシド「『聖獣セルケト』で、『ギア・フリード』を攻撃!」

城之内:LP3300

リシド「『聖獣セルケト』の効果発動!破壊したモンスターを体内に吸収し、攻撃力を増加させる!」

聖獣セルケト:攻撃力3000

リシド「リバースカードを1枚伏せて、ターンエンド。」

城之内「俺のターン、『コマンド・ナイト』を攻撃表示で召喚!」

コマンド・ナイト レベル4 炎属性 戦士族 攻1200 守1900 効果
自分のフィールド上に他のモンスターが存在する限り、相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。
また、このカードがフィールド上に存在する限り、自分の戦士族モンスターの攻撃力は400ポイントアップする。


城之内「『コマンド・ナイト』の効果により、『炎の剣士』と『コマンド・ナイト』の攻撃力がアップ!」

炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト:攻撃力2200 コマンド・ナイト:攻撃力1600

城之内「更に魔法カード『不死鳥(フェニックス)の火柱』を発動!」

不死鳥の火柱 装備魔法
炎属性モンスターのみ装備する事ができる。発動時、装備モンスターの攻撃力より低い守備力を持つ
相手の表側表示モンスターを全て破壊する。破壊したモンスターは墓地にはいかずゲームから除外される。
その後、装備モンスターの攻撃力をこの効果で破壊したモンスターの数×800ポイントアップする。


城之内「『炎の剣士』の攻撃力は2200、『セルケト』の守備力は2000、不死鳥が『セルケト』を破壊するぜ!
そして、破壊したモンスター1体につき、モンスターの攻撃力を800ポイントアップする!」

炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト:攻撃力3000

城之内「『炎の剣士』と『コマンド・ナイト』の攻撃だ!」
リシド「ならば罠カード『攻撃の無力化』!相手の攻撃を無効にする!」

攻撃の無力化 カウンター罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する。


城之内「俺はターンエンドだ。」

リシド「私のターン、魔法カード『次元融合』を発動!2000ポイントのライフを払い、
お互いゲームから除外された自軍のモンスターを、フィールドに特殊召喚できる。」

次元融合 通常魔法
2000ライフポイントを払う。お互いに除外されたモンスターを
それぞれのフィールド上に可能な限り特殊召喚する。


リシド:LP2000

リシド「私は『聖獣セルケト』を、お前は『鉄の騎士 ギア・フリード』を特殊召喚する!
更に私は、『王家の神殿』と『聖獣セルケト』を生け贄に捧げる!
そう、『王家の神殿』に眠りし厨子の守護神、今降臨せよ!」
城之内「何が出てくるんだ・・・」
リシド「いでよ、『恐獣ネフティス』!」

恐獣ネフティス レベル7 地属性 天使族 攻2700 守2400 効果
自分の墓地に「王家の神殿」が存在しない場合、このカードを破壊する。
このカードが戦闘で破壊したモンスターは墓地には行かずゲームから除外される。
この時相手プレイヤーに与えた戦闘ダメージの数値分このカードの攻撃力がアップする。


本田「何だ、あのモンスターは!?」
御伽「でも、城之内君ならあれくらい・・・」
イシズ「無理ですよ・・・」
御伽「えっ?」
イシズ「だってあのカードは・・・リシドの持つ最強モンスター・・・・」

城之内 LP:3300 手札:4枚
フィールド上のカード:炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト、
鉄の騎士 ギア・フリード、コマンド・ナイト、不死鳥の火柱

リシド LP:2000 手札:3枚
フィールド上のカード:恐獣ネフティス



第5話 「闇に打ち勝て!」

城之内「くそっ、リシドのデッキにこんなモンスターが眠っていたなんて・・・」
リシド「更に永続魔法『カノポスの壷』を発動!」

カノポスの壷 永続魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、カードがゲームから除外される度に、
そのカードの持ち主のフィールド上のモンスター1体をゲームから除外する。
フィールド上のこのカードと、自分がコントロールする『恐獣ネフティス』1体を生け贄に捧げる事で、
自分の手札・デッキ・墓地の中から『女神ネイト』1体を特殊召喚する事ができる。


リシド「行け、『ネフティス』!『鉄の騎士 ギア・フリード』を攻撃!」

鉄の騎士 ギア・フリード:攻撃力2200

城之内:LP2800


リシド「そして相手に与えたダメージが、『ネフティス』の攻撃力になる!」

恐獣ネフティス:攻撃力3200

リシド「更に『ギア・フリード』が除外された事で、『カノポスの壷』発動!『炎の剣士』を除外!」
城之内「ちっ・・・」
リシド「ターンエンドだ。」

城之内「俺のターン、『コマンド・ナイト』を守備表示に変更!更にモンスターを守備表示でセット!」

リシド「私のターン、『恐獣ネフティス』の攻撃!裏守備表示モンスターを撃破!」

ロケット戦士 レベル4 光属性 戦士族 攻1500 守1300 効果
この効果は自分のターンのバトルフェイズ中のみ有効。このカードが受けた戦闘ダメージは0になる。
このカードの攻撃を受けたモンスターは、ターン終了時まで攻撃力が500下がる。


リシド「『ロケット戦士』を除外!そして『恐獣ネフティス』の攻撃力がアップ!
『カノポスの壷』の効果で、『コマンド・ナイト』をゲームから除外する!ターンエンド!」

城之内「俺のターン、俺はカードを1枚伏せて、モンスターを守備表示!ターンエンドだ!」

リシド「私のターン、ドロー!」

ドローカード:カオス・デストラクション

リシド「行くぞ、魔法カード『カオス・パニック』!」

カオス・パニック 通常魔法
相手のカードが3枚以上ゲームから除外されている場合に発動する事ができる。
それらのカードを相手フィールド上に可能な限り特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターが1体破壊される度に、相手ライフに1000ポイントダメージを与える。


リシド「この効果で、お前のフィールドに3体のモンスターが特殊召喚される!」
城之内「何?」
リシド「そして私は魔法カード『カノポスの壷』の効果発動!このカードと『恐獣ネフティス』を生け贄に、
手札・デッキ・墓地の中から、『女神ネイト』1体を特殊召喚する事ができる!いでよ、『ネイト』!」

女神ネイト レベル7 光属性 天使族 攻2700 守2400 効果
このカードは通常召喚できない。『カノポスの壷』の効果でのみ特殊召喚する事ができる。
自分の手札を1枚捨てる事で、相手フィールド上に特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。


リシド「『女神ネイト』の効果で、お前のモンスターは全滅!そして『カオス・パニック』の効果で、
破壊されたモンスター1体につき、1000ポイントのダメージを与える。これでお前のライフは0になる!」

本田「城之内!」
御伽「城之内君!」
イシズ「城之内さん・・・」

城之内「リバースカードオープン、『再臨の剣』!」

再臨の剣 通常罠
相手フィールド上にレベル5以上のモンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動する事ができる。
自分の手札から戦士族モンスター1体を通常召喚する事ができる。


城之内「このカードは、相手がレベル5以上のモンスターを召喚したとき、
それに合わせて俺もモンスターを通常召喚する権利を得るのさ!俺は3体のモンスターを生け贄に・・・」
リシド「3体の生け贄・・・まさか!」
城之内「いでよ、『ギルフォード・ザ・ライトニング』!」

ギルフォード・ザ・ライトニング レベル8 光属性 戦士族
3体の生け贄を捧げてこのカードを生け贄召喚した場合、相手フィールド上モンスターを全て破壊する。


イシズ「あのカードは・・・」
城之内「3体の生け贄を捧げて、このカードを生け贄召喚した場合、
相手フィールド上の全てのモンスターを破壊する!ライトニング・サンダー!!」

リシド「城之内・・・」

イシズ「リシドの様子がおかしい・・・」

闇マリク(くっ、リシドの洗脳が解け掛けてる・・・なぜだ!それに城之内・・・)

リシド「城之内・・・」
城之内「リシド!」
リシド「城之内!私は今まで何を・・・」

イシズ「リシドの洗脳が解けた!」

闇マリク「(何!?なぜリシドの洗脳が・・・城之内め、貴様!
まあいい、闇のゲームはもう始まっている。どちらかが死ぬまでこのゲームは終わらない・・・)」

本田「くそっ!せっかく洗脳が解けたのに、闇のゲームは続いてるなんて・・・」

リシド「闇のゲーム!まさかこれは・・・」
城之内「リシド・・・このゲームは俺が負ける・・・」
リシド「何だと!?」
イシズ「何を考えているのです!」
城之内「リシド、イシズ・・・俺は負けるが、闇の餌食になんかなりゃしねぇ!」
リシド「何?」
城之内「俺はもう、誰も失いたくないんだ!!」
イシズ「城之内さん・・・」
城之内「俺は過去にマリクの闇のゲームで、死にそうになった事もあるが、
他の仲間がそういう目に合うのは、更に俺の心を苦しめる・・・
だから俺は誰も死なせやしない!そして俺も死なない!」

闇マリク「何を言っているんだ、こいつは!」

城之内「もうひとりのマリク!」
闇マリク「ん?」
城之内「どうせリシドの中にまだいるんだろ!俺はお前ごときじゃ死なねぇ!それを今証明してやるぜ!」
リシド「まさか、サレンダーを!?」
闇マリク「ふざけるな!俺が貴様を殺せないだと!」

リシドの中から闇マリクが現れた。

城之内「じゃあ聞くけどよ、なぜ俺を洗脳できない!」
闇マリク「くっ!」
城之内「なぜ1度洗脳されたはずの俺を再び洗脳できない!
なぜバトルシティで俺が、神の怒りを受けても、神の攻撃を受けた俺が死ななかったんだ!
お前には俺を殺せないし操れもしない!俺は生きてこのデュエルを終わらせる!」

城之内:サレンダー

闇マリク「リシドの洗脳が解けたことで、リシドの中の俺もいずれ消える・・・くそっ!」

そこに、遊戯とマリクが来た。

双六「遊戯!」
イシズ「マリク!」
遊戯「みんな、これは一体・・・」
マリク「闇のゲームが行われていたのか?」

「遅かったじゃねぇか、遊戯!」

遊戯「城之内君!」
城之内「俺は生きて帰ってきたぜ!」

闇マリク「城之内・・・貴様は闇のゲームでは死なないというのか?そんなハズはない!」



第6話 「限りない命」

闇マリク「人形がやられ、リシドも元に戻ったか・・・
よし、次は杏子を奴らの所に送らせるか。」
杏子「分かりました・・・」

マリク「リシド、もう大丈夫か?」
リシド「はい。身体に異常はありません。」
マリク(それにしても、城之内が助かったのが不思議だ・・・
闇の力を持たない人間が罰ゲームに対抗できるはずは・・・)
本田「それよりさ、遊戯と城之内はどこいったんだ?」
双六「なんでも、闇の気配を感じたと言っておったが・・・」
御伽「それでいなくなっちゃったんだ・・・」

その時・・・

マリク「誰か来る!」
イシズ「あなたは・・・」
本田「杏子!」

マリクの命令で、杏子がマリク達の所にやってきた。手にはデュエル・ディスクを装着している・・・

杏子「これから私とデュエルをするのは誰?」
御伽「やはり洗脳されていたのか!」
マリク(どうすればいいんだ?闇のゲームはどちらかが負けるゲーム・・・
しかし、城之内はいないし、いたとしてもデュエルをさせるのは・・・)

「では、私がデュエルをします。」

そう言い出したのは、イシズだった。

マリク「姉さん!」
リシド「イシズ様!」
イシズ「闇のゲーム、受けて立ちましょう!」
マリク「でも・・・」
イシズ「マリク、大丈夫よ。」
杏子「デュエルスタート。」

杏子:4000 イシズ:LP4000

杏子「私の先攻、モンスターを守備表示。ターンエンド。」

イシズ「私のターン、私はカードを1枚伏せ、『ゾルガ』を攻撃表示で召喚!」

ゾルガ レベル4 地属性 天使族 攻1700 守1200 効果
このカードを生け贄にして生け贄召喚を行った時、自分は2000ライフポイント回復する。


イシズ「『ゾルガ』で守備モンスターを攻撃!」

リバースモンスター:素早いモモンガ

素早いモモンガ レベル2 地属性 獣族 攻1000 守100 効果
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、自分は1000ライフポイント回復する。
さらにデッキから同名カードをフィールド上に裏側守備表示で特殊召喚する事ができる。
その後デッキをシャッフルする。


杏子「『素早いモモンガ』の効果発動。
このカードが破壊された時、私のライフを1000回復し、
更にデッキから『素早いモモンガ』を裏側守備表示で特殊召喚する事ができる。」

杏子:LP5000

イシズ「ターンエンド。」

杏子「私のターン、私は『素早いモモンガ』を生け贄に、モンスターを守備表示で召喚。」
イシズ「私はこのタイミングで罠カード、『神の恵み』を発動。
私がカードドローを行う度に、500ポイントのライフを得る!」

神の恵み 永続罠
自分はカードをドローする度に500ライフポイント回復する。


杏子「カードを1枚伏せて、ターンエンド。」

イシズ「私のターン、このドローフェイズで、ライフを500回復します!」

イシズ:LP4500

イシズ「更に『ゾルガ』を生け贄に捧げ、『天空騎士(エンジェルナイト)パーシアス』を召喚!」

天空騎士パーシアス レベル5 光属性 天使族 攻1900 守1400 効果
守備表示モンスター攻撃時、その守備力を攻撃力が越えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。
また、このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、自分はカードを1枚ドローする。


イシズ「そして『ゾルガ』の効果により、ライフを2000回復します!」

イシズ:LP6500

イシズ「更に魔法カード『ダグラの剣』を『パーシアス』に装備し、攻撃力を500ポイントアップさせます!」

ダグラの剣 装備魔法
天使族のみ装備可能。装備モンスター1体の攻撃力は500ポイントアップする。
装備モンスターが戦闘によって相手プレイヤーにダメージを与えた時、その数値分、自分のライフポイントを回復する。


天空騎士パーシアス:攻撃力2400

イシズ「『天空騎士パーシアス』の攻撃!」

リバースモンスター:堕天使マリー

堕天使マリー レベル5 闇属性 悪魔族 攻1200 守1700 効果
このカードが墓地に存在する限り、自分のスタンバイフェイズ毎に自分は200ライフポイント回復する。


イシズ「『パーシアス』が破壊したモンスターが守備表示だった場合でも、相手に戦闘ダメージを与える事ができます!更に『ダグラの剣』の効果で、私のライフが回復します!」

杏子:LP4300 イシズ:LP7200

イシズ「そして『パーシアス』がダメージを与えた事で、カードを1枚ドロー。永続罠『神の恵み』の効果により、私のライフが500ポイント回復します。」

イシズ:LP7700

イシズ「ターンエンド。」

杏子「私のターン、『堕天使マリー』の効果で、ライフを200回復。」

杏子:4500

杏子「更にカードを2枚伏せて、『ヒステリック天使(エンジェル)』を召喚!」

ヒステリック天使 レベル4 光属性 天使族 攻1800 守500 効果
自分のフィールド上モンスター2体を生け贄に捧げる度に、自分は1000ライフポイント回復する。


杏子「そして魔法カード『突進』を発動。1ターンの間、『ヒステリック天使』の攻撃力を700上げる。」

突進 速攻魔法
表側表示モンスター1体の攻撃力を、ターン終了時まで700ポイントアップする。


ヒステリック天使:攻撃力2500 天空騎士パーシアス:攻撃力2400

杏子「『ヒステリック天使』で『パーシアス』を攻撃!」

イシズ:LP7600

イシズ「私のターン、ドロー!『神の恵み』の効果でライフが500回復!」

イシズ:LP8100

杏子「罠カード発動、『神の恵み』。」
イシズ「!」

御伽「どちらのフィールドにも、『神の恵み』が!」
双六「2人が使っているのはどれもライフ回復カード。ほとんど同じ戦術を持つ2人のどちらが勝つんじゃ・・・」

杏子 LP:4500 手札:1枚
フィールド上のカード:ヒステリック天使、神の恵み

イシズ LP:8100 手札5枚
フィールド上のカード:神の恵み



第7話 「逆転」

イシズ「私はカードを1枚伏せ、『ムドラ』を攻撃表示で召喚します!」

ムドラ レベル4 地属性 天使族 攻1500 守1800 効果
自分の墓地に存在する天使族モンスター1体につき、このカードの攻撃力は200ポイントアップする。


イシズ「『ムドラ』は私の墓地の天使族モンスター1体につき、攻撃力が200ポイントアップするカード、
私の墓地には『ゾルガ』と『パーシアス』の2体のモンスターがいる・・・よって攻撃力は1900。攻撃です!」

ムドラ:攻撃力1900 ヒステリック天使:攻撃力1800

杏子「罠カード発動、『ドレインシールド』。攻撃モンスターの攻撃力を吸収し、私のライフに加算する。」

ドレインシールド 通常罠
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、
そのモンスターの攻撃力分の数値だけ自分のライフポイントを回復する。


杏子:LP6400

杏子「更に速攻魔法『スケープ・ゴート』を発動。場に4体のモンスターを召喚する。」

スケープ・ゴート 速攻魔法
このカードを発動する場合、自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分フィールド上に「羊トークン」(獣族・地・星1・攻/守0)を4体守備表示で特殊召喚する。
(生け贄召喚のための生け贄にはできない)


杏子「私のターン、『神の恵み』と『堕天使マリー』の効果で、私のライフが700ポイント回復。」

杏子:LP7100

杏子「更に『ヒステリック天使』の効果発動。モンスター2体を生け贄にする度に、ライフを1000回復する。
私は4体の『羊トークン』を生け贄に、ライフを2000ポイント回復する。」

杏子:LP9100

杏子「そして『ヒステリック天使』を守備表示にし、モンスターを守備表示。カードを1枚伏せてターンエンド。」

イシズ「私のターン、ドロー!ライフを500回復!」

イシズ:LP8600

杏子「罠カード発動、『パワーバランス』。相手の手札を半分にし、その枚数だけカードをドロー。」

パワーバランス 通常罠
自分の手札が0枚の時に発動可能。相手は手札の半分を捨てて(端数は切り捨て)、自分は相手が捨てた枚数分だけ自分はデッキからカードをドローする。


杏子:手札0枚→2枚 イシズ:手札4枚→2枚

杏子「更にカードをドローした事で、ライフを500回復。」

杏子:LP9600

イシズ「私は魔法カード『天使の施し』を発動!デッキから3枚引き2枚捨て、ライフが500回複します!」

天使の施し 通常魔法
デッキからカードを3枚ドローし、その後手札からカードを2枚捨てる。


イシズ:LP9100

イシズ「そして、このターンで私が捨てた4枚の手札は全て天使族モンスター。
よって『ムドラ』の攻撃力が、800ポイントアップします!」

ムドラ:攻撃力2700

イシズ「そして魔法カード、『命の奇跡』を発動!」

命の奇跡 通常魔法
自分のライフポイントが相手より少ない時に発動する事ができる。
発動ターンより4ターン後のエンドフェイズ時、ライフポイントが相手より上回っている場合、
そのプレイヤーはデュエルに勝利する。(同じ場合このデュエルは引き分けとする。)


杏子:LP9600 イシズ:LP9100

イシズ「このカードにより、4ターン後にライフの多いプレイヤーが、このデュエルの勝利者になります!」

「命の奇跡」発動から1ターン目

マリク「あのカードの効果はそれだけではない。互いのライフが同じ数値の場合は引き分けになる・・・」
リシド「まさか、イシズ様はそれを狙って!?」

イシズ「更に装備魔法、『流星の弓−シール』を発動!これを『ムドラ』に装着!」

流星の弓−シール 装備魔法
装備モンスターの攻撃力は1000ポイントダウンする。
装備モンスターは相手プレイヤーに直接攻撃をする事ができる。


ムドラ:攻撃力1700

イシズ「このカードは装備モンスターの攻撃力を1000ポイント下げる代わりに、装備モンスターで相手プレイヤーに直接攻撃ができる!『ムドラ』の攻撃!」

杏子:LP7900

イシズ「ターンエンドです。」

杏子「私のターン、ドロー。」

「命の奇跡」発動から2ターン目

杏子「このターンで『神の恵み』と『堕天使マリー』の効果が発動し、私のライフが700ポイント回復。」

杏子:LP8600

杏子「そして場の2体のモンスターを生け贄に、『守護天使(ガーディアン・エンジェル)ジャンヌ』を召喚。」

守護天使ジャンヌ レベル7 光属性 天使族 攻2800 守2000 効果
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
自分は破壊したモンスターの元々の攻撃力分のライフポイントを回復する。


杏子「『守護天使ジャンヌ』で『ムドラ』を攻撃。そして破壊したモンスターの元々の攻撃力分、私のライフが回復。」

イシズ:LP8000 杏子:LP10100

イシズ「くっ!・・・」
杏子「・・・・・・」

杏子の脳裏に、バトルシティでのとある記憶が蘇った。

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

「城之内だけじゃない、舞さんや獏良君、あのリシドって人だって!
みんな傷付いて、倒れていくだけじゃない!失うものしかないじゃない!」

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

杏子「失うもの・・・」

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

「この大会は、傷付く人が多すぎるよ!」

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

杏子「傷付く・・・私が傷付ける・・・」

本田「おい、杏子の様子が・・・」

杏子「いやだ・・・誰かが傷付くなんてやだ!!」
イシズ「杏子さん!」

マリク「洗脳が解けた!」

杏子「あれ?ここは・・・なんでイシズさんとデュエルを・・・」
イシズ「これは闇のゲーム。あなたは今まで操られていたんですよ。」
杏子「そ、そんな!?」
イシズ「でもまだ2人とも生き残る方法はあります。私のターン、ドロー!」

「命の奇跡」発動から3ターン目

イシズ「私は魔法カード『命削りの宝札』を使い、5枚のカードをドロー!
更にカードをドローした事で500ポイント、このターンのドローフェイズと合わせて1000ポイント回復!」

イシズ:LP9000

イシズ「そして魔法カード『死者蘇生』で『ゾルガ』を特殊召喚!」

ゾルガ:攻撃力1700

イシズ「更にそれを生け贄に、『トゥエリス』を召喚!」

トゥエリス レベル6 光属性 天使族 攻2200 守1800 効果
自分の手札の天使族モンスター1枚を墓地に捨てる事で、
そのモンスターの攻撃力分の数値だけこのカードの攻撃力がエンドフェイズまでアップする。


イシズ「更に『ゾルガ』を生け贄に捧げた事で、ライフを2000回復!」

イシズ:LP11000

イシズ「私は『トゥエリス』の効果を発動!手札の『ケルベク』を墓地に捨てて、その攻撃力を吸収する!」

ケルベク:攻撃力1200 トゥエリス:攻撃力3400

イシズ「『トゥエリス』で『守護天使ジャンヌ』を攻撃!」

杏子:LP9500

イシズ「フィールドにリバースカードを伏せ、ターンエンドです。」

マリク(次のターンで、『命の奇跡』のターンカウントが終わる・・・このままだと杏子が負けてしまう・・・どうするんだ、姉さん?)

杏子「イシズさん、私・・・」
イシズ「杏子さん、カードを引くのです。そうすれば答えが出ます!」
杏子「うん・・・ドロー!」

「命の奇跡」発動から4ターン目

杏子「『神の恵み』の効果で、ライフが500回復・・・」

杏子:LP10000

杏子「そして『堕天使マリー』の効果で、ライフが200回復・・・でも、それじゃまだ足りないわ!」
イシズ「いいえ、私は『堕天使マリー』の効果が発動する前に、場に伏せていた罠カードを発動させます。」
杏子「えっ?」
イシズ「これが私達を救う、まさに本当の“命の奇跡”・・・罠カード、『現世と冥界の逆転』!!」

現世と冥界の逆転 通常罠
自分の墓地のカードが15枚以上ある時、1000ライフを払い発動。
お互いに自分の墓地と自分のデッキのカードを全て入れ替える。
その際、墓地のカードはシャッフルしてデッキゾーンにセットする。


イシズ「このカードを発動させる為には、コストとしてライフを1000ポイント支払う・・・
互いにデッキと墓地のカードを入れ替え、『堕天使マリー』の効果は不発に終わります。」

杏子:LP10000 イシズ:LP10000

マリク「やった!」

イシズ「さあ杏子さん、ターンエンドの宣言をするのです。そしてこのデュエルの幕をおろすのです!」
杏子「うん!ターンエンド!」

マリク「やったね!さすが姉さんだよ!」
イシズ「とある人に教えられたの、“さだめ”という闇を振り払える、唯一最大の力を・・・」
マリク「とある人?母上の事?」
イシズ「内緒よ。」(そう言えば、城之内さんや遊戯は一体・・・)

闇マリク「引き分けか。闇のゲームはどちらかが負けない限り罰ゲームが発動しない。さすが姉上様・・・」



第8話 「鉄壁の砦」

杏子とイシズのデュエルが終わった頃、遊戯達は廃虚となった工場地帯に向かっていた。

城之内「おい、本当なのか?この辺りで闇の気配を感じたって・・・」
遊戯「ああ、闇というよりも、レアハンターの“殺気”をな・・・」
城之内「でも、この辺りには誰も・・・おい、あそこに誰かいるぜ!」
遊戯「まさか、杏子か獏良か!」

「いや、残念だが私もレアハンターさ・・・」

遊戯「誰だ!」
レアハンター「久しぶりだな!遊戯、いや息子よ!」

そこにいたのは、エクゾディア使いのレアハンターだった。

遊戯「レアハンター!貴様も俺達とデュエルをする為にここに・・・」
レアハンター「その通り!さあ、私とデュエルだ!」
遊戯「ほう・・・今まで俺を訪れては負けているというのに、強気だな。」
レアハンター「行くぞ!デュエ・・・」

レアハンターが「デュエル」と言いかけた時、城之内が横から口をはさむ。

城之内「待て、遊戯!こいつは俺が戦う!」
遊戯「城之内君・・・」
レアハンター「私はどちらでも構わないが・・・私の無敵のエクゾディアデッキには誰も勝てやしない!」
城之内「面白い!今度は負けねぇぜ!」
レアハンター(負け犬の力なんてたかが知れている・・・勝ちは決まったな!)

城之内、レアハンター「デュエル!」

城之内:LP4000 レアハンター:LP4000

レアハンターの手札:封印されし者の右足、封印されし者の左足、アステカの石像、鋼の巨人、ワイト


レアハンター(私の手札には既にエクゾディアのパーツカードが2枚・・・5枚のカードが全て手札にそろった時、私の勝利が決定する!)

封印されしエクゾディア レベル3 闇属性 魔法使い族 攻1000 守1000 効果
このカードに加え、「封印されし者の左足・右足・左腕・右腕」が手札に全て揃った時、勝利が決定する。

城之内(奴の手札に5枚のパーツカードが揃えば、
俺の負けだ・・・奴は速攻で倒す!)
「俺の先攻、ドロー!『コマンド・ナイト』を攻撃表示で召喚!
そして自らの効果で、攻撃力が400ポイントアップ!ターンエンドだ!」

レアハンター「私のターン、ドロー!『天使の施し』を発動!
デッキからカードを3枚引き、その後手札を2枚捨てる。」

ドローカード:封印されし者の右腕、封印されし者の左足、カウンターマシンガンパンチ
捨てたカード:封印されし者の左足、ワイト

レアハンターの手札:アステカの石像、鋼の巨人、カウンターマシンガンパンチ、封印されし者の右腕、封印されし者の右足、封印されし者の左足


レアハンター(これで3枚が揃った・・・)「更にモンスターを守備表示でセット!ターンエンド。」

城之内「俺のターン、俺は『蒼炎の剣士』を攻撃表示で召喚!」

蒼炎の剣士 レベル4 炎属性 戦士族 攻1800 守1600 効果
このカードが破壊されフィールド上から墓地へ送られた時、墓地・融合デッキから「炎の剣士」1体を特殊召喚する事ができる。
また、このカードの攻撃力を100ポイント単位でダウンさせる事で、フィールド上に表側表示で存在するこのカード以外のモンスター1体の攻撃力をダウンした数値分アップさせる。この効果は相手ターンでも使用することができる。


城之内「そして『蒼炎の剣士』は、『コマンド・ナイト』の効果で、攻撃力が400ポイントアップする!」

蒼炎の剣士:攻撃力2200

城之内「行け、『蒼炎の剣士』!守備モンスターを攻撃!」

リバースモンスター:鋼の巨人

鋼の巨人 レベル4 地属性 機械族 攻800 守1600 効果
このカードが破壊された時、自分のデッキから同名カード1体を守備表示でセットする事ができる。


レアハンター「『鋼の巨人』が破壊された時、同じカードを特殊召喚する!」
城之内(『コマンド・ナイト』の攻撃力と『鋼の巨人』の守備力は互角か・・・)
「これで俺はターンエンド!」

レアハンター「私のターン、モンスターを守備表示で出し、ターンエンド!」

城之内「俺のターン、『ロケット戦士』を攻撃表示で召喚!」

ロケット戦士:攻撃力1900

城之内「『ロケット戦士』で、『鋼の巨人』を攻撃!」
レアハンター「だが『鋼の巨人』の効果で、同じカードを特殊召喚する!」
城之内「まだいくぜ!『蒼炎の剣士』で、召喚された『鋼の巨人』を攻撃!
更に、『コマンド・ナイト』でもう1体の裏守備表示モンスターを攻撃!」

リバースモンスター:巨大ネズミ

巨大ネズミ レベル4 地属性 獣族 攻1400 守1450
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下の地属性モンスター1体を
自分のフィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。その後デッキをシャッフルする。


レアハンター「『巨大ネズミ』の効果発動!デッキから、攻撃力1500以下の地属性モンスターを召喚する!
私は地属性モンスター『起動砦のギア・ゴーレム』を、攻撃表示で特殊召喚!」

起動砦のギア・ゴーレム レベル4 地属性 機械族 攻800 守2200 効果
800ライフポイントを払う。このターンこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃をする事ができる。


レアハンター「私のターン、『アステカの石像』を召喚!」

アステカの石像 レベル4 地属性 岩石族 攻300 守2000 効果
このモンスターを攻撃した時に相手プレイヤーが戦闘ダメージを受ける場合、その数値は倍になる。


レアハンター「更に魔法カード、『神の碑文』を発動!」

神の碑文 速攻魔法
自分のフィールド上に存在する守備力2000以上のモンスター2体を生け贄に捧げる事で、
自分の手札・デッキ・墓地の中から『キオスクの石版』1体を特殊召喚する事ができる。


レアハンター「このカードは守備力2000以上のモンスターを、
2体生け贄に捧げる事で発動し、モンスターを特殊召喚する。」
城之内「何!?」
レアハンター「いでよ、『キオスクの石版』!!」

キオスクの石版 レベル5 地属性 岩石族 攻0 守3000 効果
このカードは通常召喚できない。「神の碑文」の効果で特殊召喚する。
相手のスタンバイフェイズ時に相手フィールド上に存在する攻撃可能なモンスター1体を選択する事ができる。
そのターン、相手は選択したモンスターでこのカードを攻撃しなけばならない。
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、与えたダメージより低い攻撃力を持つモンスター1体をデッキから手札に加える事ができる。
その後デッキをシャッフルする。

レアハンター「更に永続魔法、『カウンターマシンガンパンチ』!」

カウンターマシンガンパンチ 永続魔法
相手攻撃モンスターの攻撃力よりも、攻撃された守備表示モンスターの守備力が上回っていた場合、その攻撃モンスターを破壊する。


レアハンター「このカードは、守備モンスターが攻撃モンスターを迎撃した時、そのモンスターを破壊できる永続魔法。ターンエンドだ!」

城之内「ヘッ!だったら攻撃しなければいいだけじゃねぇか!俺のターン!」
レアハンター「『キオスクの石版』、効果発動!」

「コマンド・ナイト」の体が勝手に動いて、「キオスクの石版」を攻撃していく。

城之内「一体何が・・・」
レアハンター「『カウンターマシンガンパンチ』により、攻撃した『コマンド・ナイト』は破壊される!」

城之内:LP2600

レアハンター「『キオスクの石版』は1ターンに1度、相手モンスターに攻撃を強要させるのだ!
そして相手に与えたダメージより低い攻撃力を持つモンスター1体を、デッキから手札に加える事ができる。
今お前に与えたダメージは1400ポイント。よって攻撃力1000の『エクゾディア』を手札に加える!」
城之内「何だと!?」
レアハンター(次のターンでもう1度攻撃を仕掛ければ、
デッキのパーツカードを手札に加え、5枚のパーツカードが揃う!)

城之内 LP:2600 手札:6枚
フィールド上のカード:蒼炎の剣士、ロケット戦士

レアハンター LP:4000 手札:4枚
フィールド上のカード:キオスクの石版、カウンターマシンガンパンチ



第9話 「崩れゆく魔神」

レアハンター「私のターン、ドロー!私はこのままターンエンド。」
(次の奴のターン、モンスターの攻撃を強要し、デッキからパーツカードを手札に加えれば・・・)

レアハンターの手札:封印されしエクゾディア、封印されし者の左足、封印されし者の左足、封印されし者の右腕、遺言状

レアハンター(私の勝ちだ!)

城之内「俺のターン、ドロー!」
レアハンター「『キオスクの石版』!『蒼炎の剣士』を攻撃させよ!」
城之内(おそらく奴の手札にはほとんどのパーツカードが揃っているはず・・・)
「よし、『蒼炎の剣士』の効果により、攻撃力1300ポイントを、『ロケット戦士』の攻撃力に加える!」

蒼炎の剣士:攻撃力500 ロケット戦士:攻撃力2800

レアハンター「だがそれでも、このターンの攻撃を躊躇する事はできないぞ!」
城之内「いや、俺は魔法カード『エナジー・ジュネレーター』を発動!」

エナジー・ジュネレーター 速攻魔法
自分のコントロールする攻撃力500以下の表側表示モンスター1体を選択する。
サイコロを1回振り、選択したモンスターの攻撃力は、エンドフェイズまで「出た目×攻撃力」となる。


城之内「このカードは、サイコロの目の数により、攻撃力500以下のモンスターをパワーアップする!」
レアハンター「だが、6が出なければお前は戦闘ダメージを受け、
私はパーツカードを手にする。そうすれば私の勝ちが決定する!」
城之内「やってみれば分かるさ、いくぜ!」

サイコロの目:6

レアハンター「何!?」
城之内「よし!『蒼炎の剣士』の攻撃力は、このターンに限り3000ポイント!
お前のモンスター『キオスクの石版』の守備力と並んだ!
よって戦闘ダメージはなく、パーツカードも手札に来ないぜ!」
レアハンター「チッ!悪運の強い奴め・・・」
城之内「ターンエンド!」

レアハンター「私のターン、ターンエンド!」

遊戯(今レアハンターは、“勝ちが決定する”と言った・・・
という事は、奴の手札には残りのパーツカード4枚が揃っているという事に・・・)

城之内「俺のターン!」
レアハンター「このターンお前は、『蒼炎の剣士』で攻撃しなければならない!」
城之内「くっ、ドロー!」

ドローカード:運命の賭け

城之内「来たぜ!魔法カード発動、『運命の賭け』!」

運命の賭け 通常魔法
お互いに自分のデッキからカードを5枚めくる。(めくったカードはお互いに確認できない。)
その後、相手がめくったカードの中からランダムに1枚選択し、お互いに確認する。
攻撃力の高いモンスターを選択したプレイヤーは、自分がめくったカードを全て自分の手札に加え、
攻撃力の低いモンスターを選択したプレイヤーは、自分がめくったカードと手札を全て墓地に捨てる。
モンスター以外のカードを選択した場合は攻撃力0とする。
攻撃力が同じ場合はお互いにめくったカードと手札を全て墓地に捨てる。


城之内「このカードは、お互いに自分のデッキからカードを5枚めくり、
お互い相手に1枚を選ばせ、引いたカードの攻撃力が相手より低ければ、
そのプレイヤーは全ての手札を捨てなければならない!
さあ、この5枚の中から1枚を選べ!次に俺がお前のカードを1枚選ぶ!」

城之内のカード:封印されしエクゾディア(攻撃力1000)
レアハンターのカード:時の魔術師(攻撃力500)


城之内「残念だな!そのカードは攻撃力500。俺の勝ちだ!」
レアハンター「何!?」
城之内「俺はめくったカード5枚を手札に加え、お前はめくったカードと手札を全て墓地に捨てる!」

遊戯「よし!奴の戦術を封じた!」

レアハンター「おのれ・・・!」
城之内「更に俺は『蒼炎の剣士』を生け贄に、『人造人間−サイコ・ショッカー』を召喚!」

人造人間−サイコ・ショッカー レベル6 闇属性 機械族 攻2400 守1500 効果
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り罠カードは発動できず、全てのフィールド上罠カードの効果は無効になる。


城之内「これで俺はターンエンドだ!」

レアハンター「私のターン、ドロー!」

ドローカード:強欲な壷

レアハンター「よし、魔法カード『強欲な壷』で、デッキから2枚ドロー!」

強欲な壷 通常魔法
自分のデッキからカードを2枚ドローする。


ドローしたカードを見て、レアハンターは微笑みを見せた。

レアハンター「フフフフ・・・ハッハッハッハッハ!どうやらお前のカードが、私を勝利に導いたようだ!
今の手札抹殺とデッキ破壊で、このカードが発動できる。魔法カード、『エクゾディアとの契約』!!」

エクゾディアとの契約 通常魔法
自分の墓地に「封印されしエクゾディア」「封印されし者の右腕」「封印されし者の左腕」
「封印されし者の右足」「封印されし者の左足」全てが存在している時に発動可能。手札から「エクゾディア・ネクロス」を特殊召喚する。


レアハンター「墓地に『エクゾディア』のパーツカードが全て揃った時、『エクゾディア』の亡霊を特殊召喚する。『エクゾディア・ネクロス』召喚!」

エクゾディア・ネクロス レベル4 闇属性 魔法使い族 攻1800 守0 効果
このカードは「エクゾディアとの契約」の効果でのみ特殊召喚が可能。
このカードは戦闘と魔法・罠の効果によっては破壊されず、自分のスタンバイフェイズ毎に攻撃力が500ポイントアップする。
このカードは自分の墓地に「封印されしエクゾディア」「封印されし者の右腕」「封印されし者の左腕」「封印されし者の右足」「封印されし者の左足」のいずれかが存在しなくなった時に破壊される。


レアハンター「『エクゾディア・ネクロス』は戦闘、魔法・罠では破壊されず、
私のターンが来るたびに、攻撃力を500ポイントアップさせる!
このターンは『エクゾディア・ネクロス』を守備にして、ターンエンド!」

城之内「俺のターン、俺はこのままターンエンド!」(破壊されないにしても、今は俺の方が攻撃力は上だ!)

レアハンター「ならば私のターン!このターンで『エクゾディア・ネクロス』攻撃力が500ポイントアップ!
そして装備魔法『エクスカリバー』を発動!『エクゾディア』に装備!」

エクスカリバー 装備魔法
装備モンスターの攻撃力は倍になる。装備モンスターが相手プレイヤーに与える戦闘ダメージは半分になる。


エクゾディア・ネクロス:攻撃力4600

レアハンター「『エクゾディア・ネクロス』で、『サイコ・ショッカー』を攻撃!」

城之内:LP200

城之内「俺のターン、リバースカードをセットし、『ロケット戦士』を守備表示にして、ターンエンド!」

レアハンター「私のターン、『エクゾディア』の攻撃力が500ポイントアップ!
更に魔法カード『ビッグバン・シュート』を使い、攻撃力が400アップ!」

ビッグバン・シュート 装備魔法
装備モンスター1体の攻撃力は400ポイントアップする。
守備表示モンスターを攻撃した時にその守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。
このカードがフィールドから離れた場合、装備モンスターをゲームから除外する。


エクゾディア・ネクロス:攻撃力5500

レアハンター「これで『エクゾディア・ネクロス』は貫通ダメージ能力を備えた!
攻撃を受けたモンスターが守備表示だった場合でも、相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えられる!」

遊戯「このままじゃ、城之内君のライフが0に・・・」

レアハンター「これで最後だ!『エクゾディア・ネクロス』の攻撃!」
城之内「罠カード発動!『鎖付きブーメラン』!」

鎖付きブーメラン 通常罠
次の効果から1つ、または両方を選択して発動する事ができる。
●相手モンスターが攻撃をした時に発動する事ができる。その攻撃モンスター1体を守備表示にする。
●このカードは攻撃力500ポイントアップの装備カードとなり、自分フィールド上のモンスター1体に装備する。

城之内「これで『エクゾディア・ネクロス』の攻撃を止め、『ロケット戦士』の攻撃力が500ポイントアップ!」

ロケット戦士:攻撃力3300

城之内(魔法も罠もモンスターの効果も効かず、戦闘では破壊されない。
おまけにその攻撃力は5500。あの無敵のモンスターを倒す方法は・・・)

城之内はレアハンターのフィールドをじっと見つめる。

城之内「そうだ!」
レアハンター「どうした?サレンダーか?」
城之内「サレンダーなんかしてたまるかよ!この引きで逆転してやる!
それに見つけたんだよ、『エクゾディア・ネクロス』の攻略法を!」
レアハンター「攻略法だと?」
城之内「ドロー!」

ドローカード:ハリケーン

城之内「俺は魔法カード『ハリケーン』を発動!
フィールド上の全ての魔法・罠カードを手札に戻させる!」

ハリケーン 通常魔法
フィールド上の魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す。


レアハンター「だがそれでも、『エクゾディア・ネクロス』を倒す事は・・・」

レアハンターがそう言いかけた瞬間、「エクゾディア・ネクロス」が、フィールドから消えていった。

レアハンター「『エクゾディア・ネクロス』が、消滅していく?ま、まさか!?」
城之内「そう!『ビッグバン・シュート』は場から消えた時、装備モンスターを除外するデメリットがある。
『エクゾディア・ネクロス』に破壊効果は効かないが、除外効果なら通用するぜ!」
レアハンター「わ、私の・・・『エクゾディア』が・・・」
城之内「『ロケット戦士』で、プレイヤーにダイレクトアタック!」

レアハンター:LP0

城之内「レアハンターの奴、魂を抜かれちまってる・・・」
遊戯「もうひとりのマリク・・・味方の魂までも奪い取って、一体何を・・・」



第10話 「暗黒聖域」

遊戯「城之内君、早くみんなの所に戻ろう!」
城之内「ああ!」

「待ちな!お前には俺様とデュエルをしてもらうぜ!」

城之内「お前は!?」
遊戯「バクラ!?」

バクラ「フフフフ・・・」
遊戯「そうだ、獏良君の中にもマリクの記憶が植え付けられていたんだ・・・」
バクラ「もう少し時間があれば、俺様の魂を完全に封印できなのにな・・・
俺様は貴様を倒したくてウズウズしてるんだよ!俺様とデュエルだ!」
遊戯「だが俺が勝てば、貴様の魂を封印し、獏良君を解放する!」

遊戯:LP4000 バクラ:LP4000

遊戯「俺の先攻、モンスターを守備表示!更にリバースカードを1枚伏せてターンエンド!」

バクラ「俺様のターン、『首なし騎士』を攻撃表示で召喚!」

首なし騎士 レベル4 地属性 悪魔族 攻1450 守1700

バクラ「『首なし騎士』で守備モンスターを攻撃!」
遊戯「罠カードオープン、『魔法の筒(マジック・シリンダー)』!」

魔法の筒 通常罠
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える。

遊戯「このカードの発動により、フィールドに2つのシリンダーが出現する!
1つ目のシリンダーに『首なし騎士』の攻撃力を吸収し、2つ目のシリンダーで、吸収したダメージを相手プレイヤーに与える!」

バクラ:LP2550

バクラ「ターンエンドだ!」

遊戯「俺のターン、俺はモンスターを1体生け贄に、『ブラック・マジシャン・ガール』を攻撃表示で召喚!」

ブラック・マジシャン・ガール:攻撃力2000

遊戯「『ブラック・マジシャン・ガール』で、『首なし騎士』を攻撃!」

バクラ:LP2000

遊戯「ターンエンド!」

バクラ「俺様のターン!『ゴブリンゾンビ』を召喚し、ターンエンド!」

ゴブリンゾンビ レベル4 闇属性 アンデッド族 攻1100 守1050 効果
このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、相手はデッキの一番上のカードを墓地へ送る。
このカードがフィールド上から墓地に送られた時、自分のデッキから守備力1200以下のアンデット族モンスター1体を選択し、お互いに確認して手札に加える。
その後デッキをシャッフルする。


遊戯「俺のターン、俺は『翻弄するエルフの剣士』を召喚!更に『ブラック・マジシャン・ガール』の攻撃!」

バクラ:LP1100

バクラ「かかったな!『ゴブリンゾンビ』の効果発動!『ゲルニア』を攻撃表示で特殊召喚!」

ゲルニア レベル4 闇属性 アンデッド族 攻1300 守1200 効果
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが、相手のカードの効果で破壊され墓地に送られた場合、
次の自分のスタンバイフェイズに自分フィールド上に特殊召喚される。


遊戯「ならば『翻弄するエルフの剣士』で、『ゲルニア』を攻撃!」

バクラ:LP1000

バクラ「俺様のターン、『夢魔の亡霊』を攻撃表示で召喚!更にリバースカードを伏せてターンエンド!」

夢魔の亡霊 レベル4 闇属性 悪魔族 攻1300 守1800

遊戯(バクラはさっきからモンスターを攻撃表示で出しているだけ・・・)
「俺のターン、『エルフの剣士』と『マジシャン・ガール』で攻撃!」
バクラ「そうはいくか!永続罠発動、『死霊の盾』!」

死霊の盾 永続罠
相手モンスターが攻撃する度に、自分の墓地の悪魔族またはアンデッド族モンスター1体をゲームから除外する事で、そのモンスター1体の攻撃を無効にする。
自分の墓地に悪魔族またはアンデッド族モンスターが存在しない場合、このカードを破壊する。


バクラ「こいつは相手の攻撃に対し、墓地の死霊モンスターを盾にする!
『ゲルニア』と『ゴブリンゾンビ』をゲームから除外し、2体の攻撃を無効!」
遊戯「ターンエンドだ。」

バクラ「俺様のターン、俺様は『夢魔の亡霊』を生け贄に、『冥界の魔王 ハ・デス』を攻撃表示で召喚!」

冥界の魔王 ハ・デス レベル6 闇属性 悪魔族 攻2450 守1600 効果
このカードが表側表示でフィールド上に存在する限り、自分フィールド上の悪魔族モンスターが戦闘で破壊した効果モンスターの効果は無効化される。
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。


バクラ「いくぜ!『冥界の魔王 ハ・デス』で攻撃!」

遊戯:LP3550

遊戯「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:鏡の聖剣

遊戯(『鏡の聖剣』・・・こいつを『エルフの剣士』に装備すれば、『冥界の魔王 ハ・デス』を倒す事ができる。
だが、奴の墓地の死霊モンスターを増やせば、奴の戦力を更に強化する事になる・・・)
バクラ「どうしたんだ?王サマよ!」
遊戯(しかし、『冥界の魔王 ハ・デス』を倒さなければ、俺のモンスターはことごとく消滅していく。
仮に『死霊の盾』を発動したとしても、奴の墓地からモンスターが消える。やはりやるしかない!)
「魔法カード『鏡の聖剣』を発動!『ハ・デス』の攻撃力のポイントが、『翻弄するエルフの剣士』の数値となり、攻撃力がアップ!」

翻弄するエルフの剣士:攻撃力2450

遊戯「攻撃だ!『エルフの剣士』!これで俺のターンは終了だ!」
バクラ「かかったな!これで準備は全て整った!」
遊戯「何だと?」

バクラ「俺様のターン、俺様は墓地の死霊モンスター3体を生け贄に、『ダーク・ネクロフィア』を召喚!」

ダーク・ネクロフィア レベル8 闇属性 悪魔族 攻2200 守2800 効果
このカードは通常召喚できない。自分の墓地の悪魔族モンスター3体をゲームから除外して特殊召喚する。
このカードが相手によって破壊され墓地に送られた場合、そのターンの終了時に装備カード扱いになり相手モンスターに装備する。
このカードが装備されている限り、装備モンスターのコントロールを得る。


バクラ「墓地の死霊モンスターが全て消えたことで、『死霊の盾』は破壊!俺様はリバースカードを1枚セットしてターンエンドだ!」

遊戯「俺のターン、ドロー!」(『ダーク・ネクロフィア』を倒せば、奴は『ダーク・サンクチュアリ』カードを発動させてくるはず・・・)
バクラ「言っとくがこのターンの攻撃は絶対だぜ。リバースカードオープン、『誘導尋問』!」

誘導尋問 永続罠
相手のスタンバイフェイズ毎に、相手フィールド上のモンスター1体を選択する。(選択したモンスターが守備表示の場合、攻撃表示にする。)
選択したモンスターはこのターン守備表示にできず、メインフェイズ1終了時、選択したモンスターが攻撃可能な状態であれば、コントローラーは選択したモンスターで必ず攻撃しなければならない。
モンスターに攻撃する場合、攻撃対象は自分が決める。


バクラ「こいつは相手モンスター1体を、強制的に戦闘に参加させるカード!『エルフの剣士』!『ダーク・ネクロフィア』に攻撃しろ!」

翻弄するエルフの剣士:攻撃力2200

バクラ「そして『ダーク・ネクロフィア』が破壊された事で、効果を発動!マリオネットの霊魂が『エルフの剣士』に憑依し、しもべとなる!」
遊戯(『エルフの剣士』を奪われた・・・)「俺はモンスターを守備表示!ターンエンドだ!」

バクラ「俺様のターン、俺様は魔法カード『成仏』を発動!」『エルフの剣士』を『ネクロフィア』ごと破壊!」

成仏 通常魔法
装備カードが装備されているモンスターを全て破壊する。


バクラ「更に『ダーク・ネクロフィア』が墓地に置かれた事で、フィールド魔法、『ダーク・サンクチュアリ』を発動する!」

ダーク・サンクチュアリ フィールド魔法
この効果は1ターンに1度しか使用できない。相手ターンの攻撃宣言時にその攻撃を無効にして、
相手プレイヤーに攻撃モンスターの半分のダメージを与える。自分はそのポイントだけライフを回復する。
自分の墓地に「ダーク・ネクロフィア」が存在しない場合、フィールド上に存在するこのカードを破壊する。

遊戯「やはりそのカードか!」
バクラ「こいつは相手モンスターに怨霊を憑依させ、プレイヤーの攻撃命令と共に攻撃を実行する。
怨霊は憑依モンスターの攻撃力の半分でお前を攻撃し、俺のライフを回復させる。
怨霊は攻撃が終われば次のターンまでフィールドから排除される。つまり攻撃は1ターンに1度ずつだ!」

城之内「遊戯!」

遊戯(『ダーク・サンクチュアリ』・・・あのカードの出現で、俺はむやみに攻撃命令を下す事はできない・・・)

遊戯 LP:3550 手札:5枚
フィールド上のカード:リバースモンスター1枚

バクラ LP:1000 手札:2枚
フィールド上のカード:ダーク・サンクチュアリ、誘導尋問



第11話 「闇の支配者」

バクラ(だが貴様が攻撃を躊躇する事もできない・・・『誘導尋問』は永続罠だからな・・・)
「俺様はカードを場に1枚伏せ、『絵画に潜む者』を攻撃表示で召喚!」

絵画に潜む者 レベル4 闇属性 悪魔族 攻1200 守1500

バクラ「ターンエンド!」

遊戯「俺のターン、ドロー!」
バクラ「『誘導尋問』発動!お前の守備モンスターを攻撃させる!」

リバースモンスター:闇魔界の戦士 ダークソード

遊戯「俺は『磁石の戦士β(マグネット・ウォリアー・ベータ)』を召喚!」

磁石の戦士β レベル4 地属性 岩石族 攻1700 守1600

遊戯「いくぜ!『磁石の戦士β』で、『絵画に潜む者』に攻撃!」
バクラ「ならば『ダーク・サンクチュアリ』の怨霊を『磁石の戦士β』に憑依させ、『磁石の戦士β』の攻撃力の半分、850ポイントがお前のライフから削られ、俺様のライフが回復!」

遊戯:LP2700 バクラ:LP1850

遊戯「バクラ・・・まだ俺の攻撃は終わっていない!『ダークソード』で攻撃!」
バクラ「リバースカードオープン、『攻撃の無力化』!
攻撃を無効にし、バトルフェイズを強制終了させる!」
遊戯「ターンエンドだ!」

バクラ「俺様のターン、ドロー!魔法カード『怨霊の加勢』を発動!
手札が1枚以下の時、デッキから3枚のカードを引く。」

怨霊の加勢 通常魔法
自分の手札が1枚以下の場合のみ発動する事ができる。自分のデッキからカードを3枚ドローする。
発動ターンのエンドフェイズ時、自分の手札が1枚でもあれば、自分の手札を全て捨て、自分フィールド上の全てのカードを破壊する。


バクラ「そして『絵画に潜む者』を生け贄に捧げ、『ディアバウンド・カーネル』を
召喚する!」

ディアバウンド・カーネル レベル5 闇属性 悪魔族 攻1800 守500 効果
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地に送った場合、このカードのレベル・種族・属性・攻撃力・守備力は、破壊した相手モンスター1体と同じ能力になる。

バクラ「更に魔法カード、『死霊の残像』を発動!『ディアバウンド・カーネル』のコピーモンスターを召喚する!」

死霊の残像 装備魔法
悪魔族またはアンデット族モンスターのみ装備することができる。
装備モンスターと同じレベル・種族・属性・攻撃力・守備力を持つ「ドップラートークン」を、
自分のフィールド上に1体特殊召喚する。このトークンが相手モンスターを攻撃した時、
このトークンは攻撃モンスターの装備カードになる(ダメージ計算はお互い0)。
装備モンスターの攻撃力は永続的にこのトークンの攻撃力の数値分ダウンする。
このカードがフィールド上から離れた時、装備モンスターと「ドップラートークン」を破壊する。


バクラ「『ドップラーディアバウンド』よ!『ダークソード』に憑依しろ!」

闇魔界の戦士 ダークソード:攻撃力0

バクラ「『ドップラーディアバウンド』は、モンスターに憑依し、自らの攻撃力をモンスターの攻撃力から削り取る!
『ディアバウンド・カーネル』!『ダークソード』を攻撃だ!」

遊戯「くっ!」

遊戯:LP2700

バクラ「何!?」
遊戯「俺は手札からこのカードを墓地に送ったのさ、『クリボー』のカードをな!」

クリボー レベル1 闇属性 悪魔族 攻300 守200
手札からこのカードを捨てる。自分が受ける戦闘ダメージを1度だけ0にする。
この効果は相手のバトルフェイズ中のみ使用する事ができる。


遊戯「『クリボー』を手札から捨てる事で、俺が受けるダメージを0にする!」
バクラ(しぶとい奴・・・)「リバースカードをセットして、ターンエンドだ!」

遊戯「俺のターン、ドロー!」
バクラ「『誘導尋問』の効果発動!『磁石の戦士β』を攻撃させる!」
遊戯「俺は手札の『α(アルファ)』と『γ(ガンマ)』、そしてフィールドの『β』、3体の『磁石の戦士』を合体し、『磁石の戦士マグネット・バルキリオン』を召喚!」

磁石の戦士マグネット・バルキリオン レベル8 地属性 岩石族 攻3500 守3850 効果
自分の手札とフィールドにα、β、γがいる時、この3体を生け贄に捧げれば特殊召喚可能。
また墓地にα、β、γがいる時、フィールド上のこのカードを生け贄に捧げ、3体を場に出すことができる。

バクラ「強制戦闘を回避したか・・・」
遊戯「リバースカードをセットしてターンエンドだ。」

バクラ「俺様のターン、魔法カード『強欲な壷』を発動し、デッキから2枚ドロー!そして魔法カード『天使の施し』を発動!デッキから3枚ドローし2枚捨てる!」

ドローカードを見て、バクラは笑みを浮かべる。

バクラ「フフフ・・・やっと来たぜ・・・」
遊戯「何?」
バクラ「俺様は墓地の『スカル・ナイト』、そして今捨てた2体の死霊モンスター、合計3体のモンスターをゲームから『ゾーク・ネクロファデス』を特殊召喚!」
遊戯「何、『ゾーク』だと!?」

ゾーク・ネクロファデス レベル8 闇属性 悪魔族 攻0 守0 効果
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地の悪魔族モンスター3体をゲームから除外して特殊召喚する。
このカードを生け贄に捧げる事で、このカードの攻撃力分のダメージを相手プレイヤーに与える。


バクラ「こいつは自らを生け贄にする事で、その攻撃力分のダメージを相手に与える!」
遊戯「だが『ゾーク』の攻撃力は0!生け贄に捧げてもダメージは・・・」
バクラ「甘いな、場にはリバースカードがあるんだぜ!」
遊戯(一体何のカードを・・・)
バクラ「罠カード発動、『スピリットロバー』!!」

スピリットロバー 通常罠
悪魔族またはアンデット族モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動する事ができる。
そのモンスターの元々の攻撃力は、フィールド上の表側表示モンスター全ての元々の攻撃力を合計した数値になる。
そのモンスターは攻撃する事ができず、エンドフェイズ時に破壊される。
その後、フィールド上の表側表示モンスター全ての元々の攻撃力と守備力を永続的に0にする。


バクラ「このカードは、場の全てのモンスターの攻撃力を、1体の死霊モンスターに集約する!
つまり、『マグネット・バルキリオン』と『ディアバウンド』の攻撃力が、『ゾーク』の攻撃力に吸収される!」

ゾーク・ネクロファデス:攻撃力5300
ディアバウンド・カーネル:攻撃力0
磁石の戦士マグネット・バルキリオン:攻撃力0


バクラ「『ゾーク』を生け贄に捧げ、プレイヤーに攻撃!」
遊戯「フフ・・・」
バクラ「何?どういう事だ!?」

エクトプラズマーと化した「ゾーク」の攻撃は、遊戯には届かず消えてしまう。
そして遊戯のフィールドには細かく分解された、「マグネット・バルキリオン」が存在している・・・

バクラ「これは一体・・・」
遊戯「見せてやるぜ、罠カード発動!『闇の分身』!!」

闇の分身 永続罠
攻撃力500以下のフィールド上の表側表示モンスター1体を選択して発動する。
このカードがフィールド上に存在する限り、選択したモンスターのコントローラーへのダメージを0にする。
また、選択したモンスターは戦闘によっては破壊されない。
選択したモンスターは、攻撃力が500以下でなくなった場合破壊される。
選択したモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。


遊戯「このカードは、攻撃力500以下のモンスターを、無限に分裂させる!
分裂したモンスターはプレイヤーへのダメージを防御する能力を持ち、その数が尽きる事は無い!俺へのダメージは全て無力と化す!」
バクラ「チッ!リバースカードをセットして、ターンエンド!」

遊戯「俺のターン、ドロー!俺も引いたぜ、切り札をな!」
バクラ「何!?」
遊戯「魔法カード発動、『死者蘇生』!お前の墓地から、『ダーク・ネクロフィア』を生還させる!」

ダーク・ネクロフィア:攻撃力2200

遊戯「『ダーク・ネクロフィア』が蘇生した事で、『ダーク・サンクチュアリ』は消滅!
これで怨霊による攻撃封じも消えたぜ!『ダーク・ネクロフィア』で、プレイヤーを攻撃!」

遊戯 LP:2700 手札:1枚
フィールド上のカード:ダーク・ネクロフィア、磁石の戦士マグネット・バルキリオン、闇の分身

バクラ LP:1850 手札:0枚
フィールド上のカード:ディアバウンド・カーネル、誘導尋問、リバースカード1枚



第12話 「死の宣告」

遊戯「バクラ!この攻撃でお前は終わりだ!」
バクラ「そうはいかねぇよ!リバースカードオープン、『逆転の切り札』!」

逆転の切り札 通常罠
自分の墓地からカードを1枚ランダムに選択する。
選択したカードが罠カードだった場合、そのカードと同じ効果を発動する事ができる。
(このカードをチェーン2以上で発動した場合、選択したカードはこのカードと同じチェーンブロックに置かれる。)


バクラ「俺様の墓地からカードを1枚選び、それが罠カードならその場で発動できる!」

選択したカード:死霊ゾーマ

バクラ「『死霊ゾーマ』を引いたぜ!罠・モンスター『ゾーマ』を守備表示で召喚!
『ダーク・ネクロフィア』の攻撃はこいつで防ぎ、『ゾーマ』の攻撃力が、お前のライフにダメージ!」
遊戯「だが俺へのダメージは、増殖した『バルキリオン』によって防ぐぜ!」
バクラ「そんな事分かってるよ!」
遊戯「ターンエンド!」

バクラ「俺様のターン、魔法カード『神話再生(ミス・レストレーション)』で、互いに手札を5枚補充する!」

神話再生 通常魔法
互いのプレイヤーは、手札が5枚になるようにカードをドローする。


遊戯(これにより互いの手札は5枚・・・)
バクラ「更にリバースカードを2枚セット!『ディアバウンド』も守備表示のままターンエンド!」

遊戯「俺のターン!俺は『闇の分身』を解除し『マグネット・バルキリオン』を、3体の『磁石の戦士』に分裂させる!
更にその内の『α』と『γ』を生け贄に、『ブラック・マジシャン』を召喚!」

ブラック・マジシャン:攻撃力2500

遊戯「『ブラック・マジシャン』で、『ディアバウンド・カーネル』を攻撃!」
バクラ「罠カード発動、『沈黙の邪悪霊(ダーク・スピリット)』!」

沈黙の邪悪霊 通常罠
相手バトルステップでのみ発動可能。攻撃モンスター1体の攻撃を無効にし、他の相手表側表示モンスター1体をかわりに攻撃させる。(対象が守備表示の場合は攻撃表示にする)


バクラ「『ブラック・マジシャン』を沈黙させ、『磁石の戦士B』に攻撃させる!更に『ディアバウンド』が破壊された事で、罠カード『伝染病』を発動!」

伝染病 通常罠
自分フィールド上のモンスター1体が破壊された時に発動する事ができる。そのモンスターと同じ種族のフィールド上表側表示モンスターを全て破壊する。


バクラ「こいつは破壊されたモンスターと同種族のモンスターを全滅させる!『ディアバウンド』は悪魔族、よって『ダーク・ネクロフィア』が消滅する!」
遊戯「くっ!」

城之内(遊戯?)

遊戯(破壊したのはバクラだが、墓地に置かれた時に所有者はバクラになった。“相手によって破壊される”という条件が果たせず、効果は発動しない・・・)
バクラ「どうした、遊戯?」
遊戯「ターンエンド!」

バクラ「俺様のターン、永続魔法『ミイラの呼び声』を発動!」

ミイラの呼び声 永続魔法
自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、手札からアンデット族モンスター1体を特殊召喚できる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。


バクラ「こいつの効果は無人のフィールドに死霊モンスターを召喚する!
俺は手札から、『人骨鬼』を守備表示で召喚する!」

人骨鬼 レベル6 闇属性 アンデット族 攻2000 守2400 効果
このカードは攻撃力2000以上のモンスターとの戦闘によっては破壊されない。
また、このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上の魔法・罠カードは相手によって破壊されない。


バクラ「『人骨鬼』は無敵のモンスター、そして俺様の魔法・罠カードを守る!
更にリバースカードを1枚伏せてターンエンド!」

遊戯「俺のターン、ドロー!」
バクラ「おっと!お前のターンが始まった時、このカードを発動させるぜ!」
遊戯「何!?」
バクラ「リバース・罠発動、『ウィジャ盤』!」

ウィジャ盤 永続罠
相手ターン終了時毎に「E」「A」「T」「H」の順に「死のメッセージ」カードを手札またはデッキからフィールド上に出す。
全てのカードが自分のフィールド上に揃った時、勝利が決定する。
途中1枚でもフィールドから離れると、これらのカードは全て墓地に送られる。


遊戯「『ウィジャ盤』・・・」
バクラ「まずは『ウィジャ盤』の発動と共に、“D”の文字が浮かび上がる!」

ウィジャ盤:“D”

遊戯「ターンエンドだ・・・」
バクラ「『ウィジャ盤』永続効果!相手のエンドフェイズに“E”の文字が出現!」

死のメッセージ「E」
このカードは「ウィジャ盤」の効果でしかフィールドに出す事ができない。


ウィジャ盤:“D” “E”

バクラ「俺様のターン、魔法カード『非常食』を発動!」

非常食 速攻魔法
このカードを除く自分フィールド上の魔法または罠カードを墓地へ送る。墓地へ送ったカード1枚につき、自分は1000ライフポイント回復する。


バクラ「フィールドの『誘導尋問』と『ミイラの呼び声』を生け贄に、俺様のライフを2000ポイント回復する!」

バクラ:LP3850

バクラ「これで『死のメッセージ』カードの空きスペースは足りた。これで俺様はターンエンドだ。さあ遊戯、お前のターンだぜ!」

その時、マリク達が遊戯達の元にやってきた。

マリク「遊戯!城之内!」

遊戯「みんな!」
バクラ(やっとギャラリーのおでましか・・・)

城之内「杏子も助かったのか!」
杏子「うん!ねぇ、あれってもしかしてもうひとりの獏良君!?」
城之内「ああ、遊戯が封印しきれなかったんだ・・・」

遊戯「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:ブラック・デスペラード

遊戯「!」

遊戯はドローカードをみて息をのむ。同時にそのカードは城之内達にも見えていた。

双六「あれを使えば遊戯の勝ちじゃ・・・」
本田「そうなのか?」
イシズ「『ブラック・デスペラード』は手札1枚を捨てる事で、モンスター1体をゲームから除外するカード・・・」
御伽「でも遊戯君からは、それを使おうとする気が感じない・・・」

遊戯「・・・・・・」

マリク「遊戯は獏良を救おうとしているのかもしれない・・・」
城之内「どういう事だ?」
マリク「今バクラを倒しても、また封印する前に復活してしまう・・・遊戯は他の方法を編み出している最中なのかも・・・」
本田「でも、今の遊戯にそんな余裕はないはずだぜ!」
イシズ「確かに、『ウィジャ盤』のターンカウントは進み続けている。あと3ターンで、遊戯は死の宣告により敗北してしまう・・・」

遊戯(何か・・・方法があるはずだ!)

ふと遊戯は、エジプトに行く前の獏良との会話を思い出していた。

遊戯 LP:2700 手札:7枚
フィールド上のカード:ブラック・マジシャン、磁石の戦士β

バクラ LP:3850 手札:3枚
フィールド上のカード:人骨鬼、死のメッセージ「E」、ウィジャ盤



第13話 「真の強さ」

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1ヶ月前・・・

遊戯「“不死者の宴”?」
獏良「うん。そういうデュエル大会があって、この前参加したんだ。」
遊戯「でも本当なの?そこにいた黒須って人が獏良君の妹さんを・・・」
獏良「うん・・・」
遊戯「あっ、ごめん・・・」
獏良「いいんだ。それに、最後は黒須君とも友達になれたしね。それに、彼から貰ったカードがあるんだ。」
遊戯「へぇ・・・どんなカード?」
獏良「それはね・・・」

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遊戯(そうだ!)

城之内(遊戯、勝ってくれ!)

遊戯「俺はリバースカードを1枚セットして、ターンエンドだ!」

リバースカード:ブラック・デスペラード

杏子「遊戯が伏せたカードって、『ブラック・デスペラード』なんじゃ・・・」
城之内「遊戯はこのターンで勝てたのに、なぜ・・・」
バクラ「遊戯!ターンエンドを宣言するって事はどういう事か分かるよな!『ウィジャ盤』の効果により、2枚目の『死のメッセージ』カードが出現!」

死のメッセージ「A」
このカードは「ウィジャ盤」の効果でしかフィールドに出す事ができない。


ウィジャ盤:“D” “E” “A”

獏良「俺様のターン、ターンエンドだ!」

遊戯「俺のターン、ドロー!」

イシズ「このターンのエンドフェイズで、4文字が揃う。更に次の遊戯のターンが終われば・・・」
城之内(遊戯・・・)

遊戯「俺は・・・ターンエンドだ。」

死のメッセージ「T」
このカードは「ウィジャ盤」の効果でしかフィールドに出す事ができない。


ウィジャ盤:“D” “E” “A” “T”

バクラ「フフフフ・・・」
杏子「そんな・・・」
城之内「遊戯!」

遊戯「・・・・・・」
バクラ(奴らの慌てぶり・・・まさか遊戯が勝つ秘策があるのか?だとしたらなぜ遊戯はそれをせず、無駄にターンを費やす?)「遊戯・・・何を考えている?」
遊戯「俺には、お前を完全に倒す事はできない・・・」

マリク「えっ!?」
リシド「どういう事だ?」

バクラ「ホウ・・・負けを認めるという事か・・・」
遊戯「いや、そいつは違うな・・・」
バクラ「何?」
遊戯「もうこれ以上、俺達が戦う必要はない・・・このデュエルを、お前との最後の戦いにする!」

城之内「遊戯はやっぱり勝つ気でいるのか?」

バクラ「何をバカな事を・・・お前でないなら誰が俺様を倒す?」
遊戯「・・・・・・」
バクラ「?」

マリク(一体誰が・・・)

遊戯「もうひとりの獏良だ!!」

イシズ「一体どういう事・・・」

バクラ「俺様の宿主が俺様を倒すだと?」
遊戯「バクラ・・・お前はいつまでも宿主である獏良君を支配できると思うなよ。あいつは、いずれもうひとりの自分を超える時が来る!」

もうひとりの遊戯の言葉に、宿主の遊戯が反応する。

遊戯「獏良君はお前を・・・マリクはもうひとりのマリクを・・・超えていく!」

マリク「遊戯・・・」

遊戯(そして相棒も、俺を超える時が来る・・・)

バクラ「ケッ!俺様をデュエルで倒せるのは対戦相手であるお前のみ!
お前に俺を倒す気がないなら俺様は“デュエル”では倒せない!」
遊戯「デュエリストはデッキの1番上のカードに勝利を託す・・・
俺も獏良君も、お前のデッキの1番上のカードに、お前を倒す可能性を託すぜ!」
バクラ「ならばこのドローで教えてやるよ!このカードで俺様を倒せる確率はゼロだって事にな!」
遊戯(引くんだ、あのカードを・・・)

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遊戯「どんなカード?」
獏良「それはね・・・『輪廻の霊鳥』って言うんだ。」

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遊戯「『輪廻の霊鳥』を!!」

バクラ「ドローカード!!」

全員が沈黙する中、バクラはドローしたカードを見る。それは・・・

バクラ「このカードは・・・」

突然、宿主の獏良がそのカードに強い反応を見せた。

獏良(・・・・・・!)
バクラ「クッ、俺様の宿主・・・!」
遊戯「!?」
バクラ「うわああああ!!」

獏良(黒須君・・・天音!)

バクラの魂が消え、宿主の獏良が姿を現した。

獏良「ハァ・・・ハァ・・・ゆ、遊戯君・・・」
遊戯「獏良、お前は己の闇に打ち勝ったぜ!速攻魔法発動!『ブラック・デスペラード』!」

城之内「遊戯!」

遊戯「手札1枚を生け贄に、フィールドの『人骨鬼』を破壊する!
俺のターン!『ブラック・マジシャン』、『磁石の戦士β』、攻撃だ!」

獏良:LP0

マリク「獏良、もうひとりのバクラは?」
獏良「いや、千年リングから、何も感じない・・・」

遊戯(そう、もうひとりの自分をも打ち負かす力、それは“優しさ”・・・
“大切な人”に対する獏良の優しさが、もうひとりのバクラを打ち負かしたんだ!)

こうして遊戯達は船に戻り、エジプトへ向かっていく・・・



第14話 「試練」

遊戯達は船に乗り、王家の谷へ向かっていた。そしてアテムは自分のデッキを組んでいる途中。だがそれは闇マリクと戦う為のデッキではない。“戦いの儀”で、もうひとりの自分と戦う為のデッキ・・・

王「できた!俺の最強のデッキ!」

「ファラオ・・・」

遊戯「えっ?」
王「相棒、今の声は?」
遊戯「分からない・・・」

「外に来てください・・・」

遊戯「もうひとりのボク・・・」
王「とにかく行ってみよう!」

謎の声に言われるがまま、遊戯は甲板に来た。

王「相棒、俺と変われ!」
遊戯「うん!」

遊戯「言われたとおりに来たぜ、さっさと姿を現したらどうなんだ!」

「いいでしょう・・・」

遊戯の目の前に黒い影が現れ、少しづつその影が人の形となっていく・・・

「お久しぶりです、ファラオ。」

遊戯「お前は・・・シャーディー!」

そう、あの声の主はシャーディーだった。

シャーディー「ファラオ・・・あなたは全ての記憶を取り戻し、王家の谷へ向かう。残る2つの千年アイテムは王家の谷にあります・・・」
遊戯「シャーディー・・・」
シャーディー「何でしょう?」
遊戯「お前は3千年前に存在していた。お前の正体は・・・」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

シャーディー「・・・いかにも。」
遊戯「教えてくれ・・・マリクの父親が殺された時、なぜお前は、“ファラオの仕業だ”と伝えたんだ?」

シャーディーはしばらく黙っていたが、やがてこう答えた。

シャーディー「ああでもしなければ、千年アイテムを集められなかった・・・」
遊戯「えっ?」
シャーディー「イシュタール家は、千年アイテムを守護するため、地下深くで人目を避けて暮らしていた。そんな中から千年アイテムを取り戻すのは、至難の技。だから彼らの父が殺された時、とっさに・・・」

遊戯はシャーディーの話を黙って聞いていた。

シャーディー「ペガサスに千年眼(ミレニアム・アイ)を渡し、カードを作らせたのも、全ては・・・」
遊戯「“戦いの儀”・・・」
シャーディー「私はあなたが負け、冥界に旅立つ事を望む・・・3千年の現世でのさ迷いを終えて、安らかに眠ってもらいたい・・・」
遊戯「お前は俺のために全てを尽くしたというわけか・・・」
シャーディー「私は永遠にファラオのしもべです。」
遊戯「だが、言いたい事が2つある・・・」

遊戯が持ちかけた2つの話。その内の1つは、“戦いの儀”の事だった。

遊戯「相棒とは、“戦いの儀”で、全力で戦うと誓った。お前が俺の負けを望むにしても、俺は手を抜く事はできない・・・」
シャーディー「分かりました。で、もう1つは・・・」

もう1つは、もうひとりのマリクの事だった。

遊戯「俺は“戦いの儀”の前にやらなければならない事がある。もうひとりのマリクが、この世界を支配しようとしてるんだ。俺は仲間に危害を加えたまま別れる事はできない。俺は最後まで、仲間と共に戦うぜ!」
シャーディー「分かりました。現世でどう生きるかは自由です。だがその前に・・・」

シャーディーの腕に、古代デュエルディスク(ディアディアンク)が出現した。

シャーディー「私とカードで戦ってもらいたい。」
遊戯「えっ?」
シャーディー「私に勝てないようなら、マリクの闇の魂には到底勝つ事はできない。これはあなたの強さを試す・・・試練なのです。さあ!」
遊戯「いいだろう!デュエルだ!」

遊戯:LP4000 シャーディー:LP4000

遊戯「俺のターン、俺は『翻弄するエルフの剣士』を攻撃表示で召喚!」

翻弄するエルフの剣士:攻撃力1400

遊戯「ターンエンドだ!」

シャーディー「私のターン、モンスターを守備表示で召喚、ターンエンド。」

遊戯「俺のターン、俺は『闇魔界の戦士 ダークソード』を召喚する!」

闇魔界の戦士 ダークソード:攻撃力1800

遊戯「守備モンスターを攻撃!」

リバースモンスター:墓守の偵察者

墓守の偵察者 レベル4 闇属性 魔法使い族 攻1200 守2000 効果
リバース:自分のデッキから攻撃力1500以下の「墓守の」という名のついたモンスターカード1枚を特殊召喚する。


シャーディー「『墓守の偵察者』の守備力は2000ポイント。『ダークソード』の攻撃力を上回り、ダメージは跳ね返される!」

遊戯:LP3800

シャーディー「更に『墓守の偵察者』のリバース効果発動!デッキから攻撃力1500以下の『墓守の暗殺者(アサシン)』を特殊召喚する!」

墓守の暗殺者 レベル4 闇属性 魔法使い族 攻1500 守1500 効果
「王家の眠る谷−ネクロバレー」がフィールド上に存在しなければ発動できない。このカードの攻撃宣言時、相手表側表示モンスターの表示形式を変更する事ができる。

遊戯「俺は『エルフの剣士』を守備表示にして、ターンエンド!」

シャーディー「私のターン、『墓守の偵察者』を生け贄に、『墓守の長』を召喚!」

墓守の長 レベル5 闇属性 魔法使い族 攻1900 守1200 効果
このカードは自分のフィールド上に1枚しか存在できない。このカードがフィールド上に存在する限り、自分の墓地は「王家の眠る谷−ネクロバレー」の効果を受けない。
このカードが生け贄召喚に成功した場合、墓地にある「墓守の」という名のついたモンスターカード1枚をフィールド上に特殊召喚できる。

シャーディー「更に『墓守の長』の効果で、墓地の『墓守の偵察者』を蘇らせる!そしてフィールド魔法、『王家の眠る谷−ネクロバレー』を発動。」

王家の眠る谷−ネクロバレー フィールド魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、お互いのプレイヤーは墓地のカードに効果が及ぶ魔法・罠・効果モンスターの効果を無効にし、墓地のカードをゲームから除外する事もできない。
また、このカードがフィールド上に存在する限り、フィールド上の「墓守の」というモンスターカードの攻撃力・守備力は500ポイントアップする。

遊戯「王家の谷・・・!?」
シャーディー「このカードは、墓守モンスターの攻撃力を強化すると共に、墓地のカードに効果を及ぼす事ができなくなった!だが私の墓地は、『墓守の長』によって効果を及ぼす事ができる!」

墓守の長:攻撃力2400
墓守の暗殺者:攻撃力2000
墓守の偵察者:攻撃力1700


シャーディー「『墓守の長』で、『ダークソード』を攻撃!」

遊戯:LP3200

遊戯「だが、『ダークソード』の効果で、『ライトニング・ソード』を召喚!」

光の戦士 ライトニング・ソード:攻撃力1800

シャーディー「ならば、『暗殺者』で『ライトニング・ソード』を、『偵察者』で『エルフの剣士』を攻撃!」

遊戯:LP3000

シャーディー「ターンエンド・・・」

遊戯「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:心変わり

遊戯「俺は魔法カード『心変わり』を発動!『墓守の長』を洗脳するぜ!」

心変わり 通常魔法
相手フィールド上モンスター1体を選択する。
発動ターンのエンドフェイズまで、選択したカードのコントロールを得る。


シャーディー「・・・・・・」
遊戯「これで俺の墓地に魔法効果を与える事ができる!
魔法カード、『死者蘇生』を使い、墓地から『光の戦士』を特殊召喚!
更に『光の戦士』と『墓守の長』を生け贄に、『ブラック・マジシャン』を召喚!」

ブラック・マジシャン:攻撃力2500

遊戯「そして魔法カード、『魔術の呪文書』を装備し、攻撃力700アップ!」

ブラック・マジシャン:攻撃力3200

遊戯「『ブラック・マジシャン』で、『墓守の暗殺者』を攻撃!」

攻撃の瞬間、シャーディーのフィールドに謎のモンスターが出現し、「ブラック・マジシャン」の攻撃を防いでいく。

遊戯「何!?」
シャーディー「手札から『シャブティのお守り』を捨てる事で、このターンに限り、墓守モンスターが受けるダメージを0にする!」

シャブティのお守り レベル1 地属性 岩石族 攻100 守100 効果
手札からこのカードを捨てる。エンドフェイズまで、自分のフィールド上の「墓守の」という名のついたモンスターカードが受ける戦闘ダメージを0にする。


遊戯「くっ・・・!」
シャーディー(残念だが、今のあなたを戦わせるわけにはいかない・・・)

遊戯 LP:3000 手札:1枚
フィールド上のカード:ブラック・マジシャン、魔術の呪文書

シャーディー LP:4000 手札:3枚
フィールド上のカード:墓守の暗殺者、墓守の偵察者、王家の眠る谷−ネクロバレー


第15話 「仲間」

シャーディー「私のターン、ドロー!」

遊戯(奴の場には、墓守モンスターが2体出ている。
俺の『ブラック・マジシャン』の攻撃力を上回る事はないが・・・」

シャーディー「私はモンスター2体を生け贄に捧げて、『墓守の恐獣−アメミット』を召喚!」

墓守の恐獣−アメミット レベル8 闇属性 悪魔族 攻2700 守3100 効果
このカードが墓地に送られたターンのエンドフェイズ時、このカードを相手フィールド上に特殊召喚する事ができる。
このカードはコントローラーのスタンバイフェイズ毎に、コントローラーにこのカードの攻撃力分のダメージを与える。
特殊召喚したこのカードが墓地に送られた場合、ゲームから除外する。


遊戯「『アメミット』・・・」
シャーディー「そして『アメミット』の攻撃力が500ポイントアップ!」

ブラック・マジシャン:攻撃力3200 墓守の恐獣−アメミット:攻撃力3200


シャーディー「『アメミット』で、『ブラック・マジシャン』を攻撃!」
遊戯「相打ち狙いか・・・だが『魔術の呪文書』が墓地に送られた時、その効果により俺のライフが、1000ポイント回復するぜ!」

遊戯:LP4000

「アメミット」が「ブラック・マジシャン」を食べ尽くすが、「アメミット」は破壊されずに遊戯の背後に移動した。

遊戯「くっ、これは?」
シャーディー「『アメミット』は破壊されると相手の場に召喚され、毎ターン相手を攻撃していく!」

「アメミット」が遊戯を食べ尽くそうとする光景。これはまさに過去の闇のゲームを再現していた。

遊戯(これは、この前の闇のゲームと同じ・・・)
シャーディー「私はリバースカードを1枚伏せてターンエンド!」

遊戯「俺のターン、ドロー!」

「アメミット」が口を少しづつ閉じ、遊戯に襲い掛かる。

遊戯:LP800

遊戯「俺は『クリボー』を召喚する!」

クリボー:攻撃力300

遊戯「そして、『ブラック・マジシャン』の攻撃!」
シャーディー「罠カード発動、『降霊の儀式』!」

降霊の儀式 通常罠
指定した自分の墓地の「墓守の」という名のついたモンスター1枚を特殊召喚する。このカードの発動は「王家の眠る谷−ネクロバレー」によっては制限されない。


シャーディー「このカードは、自分の墓地から墓守モンスターを復活させる!更に手札から、『シャブティのお守り』の効果をチェーン発動!」
遊戯(『シャブティのお守り』の効果で、このターンのダメージは無くなる・・・)
シャーディー「墓地から、『墓守の暗殺者』を特殊召喚!」

墓守の暗殺者:攻撃力2000

遊戯(『降霊の儀式』によって、墓地から『墓守の暗殺者』が復活し、『シャブティのお守り』によって、『墓守の暗殺者』は破壊されない・・・)
「俺はリバースカードを1枚伏せてターンエンドだ!」

シャーディー「私はカードをドローして、ターンエンド!ファラオ、私は今のあなたをマリクの闇の魂とは戦わせない。」
遊戯「・・・・・・」
シャーディー「マリクの闇の魂によって死ぬくらいなら、ここで私と心中し、3千年前の世界で安らかに眠る・・・」

遊戯「その言葉は最初に聞いたから分かっている!それに、まだ俺の負けは決まった訳じゃない!
俺のターン、『アメミット』の効果発動前に、罠カード『闇の分身』を発動!
俺のフィールドの『クリボー』を、無限に増殖させる!」
シャーディー「何・・・」

「アメミット」が遊戯を食べ尽くす前に、増殖した「クリボー」が遊戯の周りを囲み、やがて「アメミット」の口を塞ぎ始めた。

遊戯「俺へのダメージは通らないぜ!更に『アメミット』を生け贄に、『ブラック・マジシャン・ガール』を攻撃表示で召喚するぜ!」

ブラック・マジシャン・ガール:攻撃力2000

遊戯「更に、墓地に眠る『ブラック・マジシャン』1体につき、攻撃力が300ポイントアップする!」

ブラック・マジシャン・ガール:攻撃力2300

遊戯「『墓守の暗殺者』を攻撃!」

シャーディー:LP3700

遊戯「更に『クリボー』で、ダイレクトアタック!」

シャーディー:LP3400

遊戯「リバースカードを伏せてターンエンド!」

シャーディー「私のターン、私は『墓守の従者』を召喚!」

墓守の従者 レベル3 闇属性 魔法使い族 攻700 守500 効果
このカードが相手プレイヤーに与える戦闘ダメージは、このカードの効果によるダメージとして扱う。

シャーディー「更に『墓守の従者』を生け贄に、速攻魔法『ディメンジョン・マジック』を発動!」

ディメンジョン・マジック 速攻魔法
自分フィールド上に魔法使い族モンスターが表側表示で存在する場合に発動する事ができる。
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げ、手札から魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールド上のモンスター1体を破壊する事ができる。


シャーディー「『墓守の従者』を生け贄に、『墓守の巨人像』を召喚!」

墓守の巨人像 レベル7 闇属性 魔法使い族 攻2800 守2000 効果


墓守の巨人像:攻撃力3300

シャーディー「そして『ディメンジョン・マジック』により、増殖した『クリボー』を破壊!
『墓守の巨人造』で、『ブラック・マジシャン・ガール』を攻撃!」
遊戯「フッ!そうはいかないぜ。」
シャーディー「?」
遊戯「罠カード発動、『魔法の筒』!お前の攻撃をはね返す!」

シャーディー:LP100

遊戯「俺のターン、『磁石の戦士α』を召喚し、魔法カード『ブレイブアタック』で、連係攻撃!」

ブラック・マジシャン・ガール:攻撃力3700

シャーディー:LP0


シャーディー「ファラオ・・・」

シャーディーは決闘に負けると、いさぎよくこう言った。

シャーディー「私の負けです。あなたはマリクの闇の魂と戦う資格があります。」
遊戯「シャーディー・・・」
シャーディー「あなたは最後まで仲間と戦い、勝って下さい。」
遊戯「ああ。」
シャーディー「もうあなたとは二度と会う事はないでしょう。それでは・・・」

シャーディーがその場を去ろうとした時・・・

遊戯「シャーディー、お前は・・・俺達の仲間だ!」
シャーディー「!」
遊戯「それは今も、3千年前でもだ。お前は俺達の仲間。
俺は最後まで仲間と共に戦う。その中にはお前も含まれているぜ!」
シャーディー「・・・光栄でございます。」

そう言うと、シャーディーはその場から消え去った。

遊戯「もうひとりのボク・・・」
王「何だ?」
遊戯「シャーディーは、3千年前に滅んだんだよね。」
王「ああ、だがあいつは俺の所に戻ってきてくれた。」
遊戯「仲間の為にね・・・」

2人の遊戯は、じっと真っ黒な空を見つめていた。

遊戯(シャーディー・・・俺もいずれお前の所に行くかもしれない。
その時は仲間として迎えてくれるよな?シャーディー)

そして、船はゆっくりとエジプトの地に向かっていく。



「私は永遠にファラオのしもべです・・・」



第16話 「表裏激突」

遊戯「到着したようだな・・・」

遊戯達を乗せた船は、エジプトの地に足を踏み入れた。
遊戯はデュエル・ディスクと2つのデッキを持って、船を出た。

双六「遊戯!」
城之内「おせぇぞ!」
本田「お前の故郷へようこそ!」

遊戯(みんな・・・)

城之内「行こーぜ、遊戯!」

〜ルクソール・王家の谷〜

遊戯「やっと着いたね。」
杏子「ねぇ、あそこに何か落ちてない?」

杏子が指をさした先には・・・

マリク「千年ロッド!!」

その瞬間、千年ロッドが光り、中から闇のマリクが出てきた。

闇マリク「ようこそ、王家の谷へ・・・」
イシズ「もうひとりのマリク!」
マリク「貴様・・・」

闇マリクの魂は、突然マリクの体の中に入り始めた。

マリク「ぐっ・・・や、やめろ!」
闇マリク「フフフフフ・・・」

闇マリクの魂が完全にマリクの体に入ると、マリクは気を失ってしまった。

城之内「マリク!」
イシズ「マリク、どうしたの!?」
リシド「マリク様、しっかり!」

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そして、マリクの心の中では・・・

マリク「くっ・・・」
闇マリク「やっと目覚めたか。」
マリク「お前、なぜ僕の中に?」
闇マリク「まあ待て。まずは外の様子を見てみろよ!」

マリク「僕が気絶している?」
闇マリク「そりゃそうだ。」
マリク「一体なぜ?」
闇マリク「その理由は、既に“闇のゲーム”が始まっているんだからだ。」
マリク「闇のゲーム!?」

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遊戯「マリク!一体どうして・・・」
イシズ「もしかしたら、マリクの心の中で闇のマリクが・・・」
城之内「何かしているって事なのか?」
イシズ「分かりません。でも・・・」

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闇マリク「主人格様、今回の俺の目的を教えてやるよ・・・
お前らをレアハンター達と戦わせ、“闇”と“恐怖”によって味付けをし、最高のディナーに仕立て上げ、お前らを“闇のゲーム”によって倒し、俺の腹を満たす!それが俺の目的だ!」
マリク「そう言う事だったのか・・・」
闇マリク「だが貴様らを食するにも、体がなければダメだ・・・だから最初にお前を倒し、マリク・イシュタールの体を頂く!」
マリク「だがその為には、僕をデュエルで倒さなければならない。少しでもナメてかかったら、あっさり僕が勝つさ!」
闇マリク「“強気”と“希望”は敗北の瞬間に味付けへと変わる!だが俺にはまだたくさんの料理が待っているからな、お前1人分で俺が満腹にならないようにしてくれよな!」
マリク「上等だ、デュエル!!」

マリク:LP4000 闇マリク:LP4000

闇マリク「俺の先攻、ドロー!まずは『レクンガ』を攻撃表示で召喚!」

レクンガ レベル4 水属性 植物族 攻1700 守500 効果
自分の墓地の水属性モンスター2体をゲームから除外する度に、自分フィールド上に「レクンガトークン」(植物族・水・星2・攻/守700)を表側攻撃表示で特殊召喚する。


闇マリク「リバースカードを1枚セット。ターンエンドだ!」

マリク(リバースカードか・・・)「僕のターン、ドロー!」

ドローカード:グラナドラ

マリク「僕は『グラナドラ』を攻撃表示で召喚!」

グラナドラ レベル4 水属性 爬虫類族 攻1900 守700
このモンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、自分は1000ライフポイント回復する。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分は2000ポイントダメージを受ける。


マリク「『グラナドラ』が召喚された事で、ライフを1000ポイント回復!」

マリク:LP5000

マリク「『レクンガ』を攻撃!」

闇マリク:LP3800

闇マリク「リバース・罠、『遺言の札』発動!」

遺言の札 通常罠
自分のモンスターが戦闘によって墓地へ送られた時に発動。
デッキからカードを2枚ドローする。


闇マリク「自軍のモンスターが破壊された時、2枚のカードをドローする。
モンスターは犠牲になったが、まだほんの序の口だぜ・・・」
マリク「ターンエンド!」

闇マリク「俺のターン、モンスターを守備表示でセット!
更にリバースカードを1枚出してターンエンド!」

マリク「僕のターン、『グラナドラ』を生け贄に、『レジェンド・デビル』召喚!」

レジェンド・デビル レベル6 闇属性 悪魔族 攻1500 守1800 効果
自分のスタンバイフェイズ毎に、このカードの攻撃力は700ポイントアップする。

マリク「守備モンスターを攻撃!」

リバースモンスター:ニュードリュア

ニュードリュア レベル4 闇属性 悪魔族 攻1200 守800 効果
このカードが戦闘によって墓地に送られた時、フィールド上のモンスター1体を破壊する。


マリク「何!?」
闇マリク「『ニュードリュア』の効果発動!『レジェンド・デビル』を破壊!」
マリク「クッ・・・リバースカードを出して、ターンエンド!」

闇マリク「俺のターン、リバースカード発動!『埋葬されし生け贄』!」

埋葬されし生け贄 通常魔法
自分と相手の墓地からモンスターカードを1枚ずつゲームから除外して発動。自分の手札からレベル5以上のモンスターを表側表示で特殊召喚する。


闇マリク「このカードは、互いの墓地のモンスターの魂を生け贄に、手札の上級モンスターを生け贄なしで召喚できるのさ!墓地の『レクンガ』と『レジェンド・デビル』を生け贄に、5ツ星モンスター『地獄詩人へルポエマー』を特殊召喚!」

地獄詩人ヘルポエマー レベル5 闇属性 悪魔族 攻2000 守1200 効果
このカードが戦闘によって墓地に送られた場合効果が発動する。
このカードが墓地に存在する限り、相手バトルフェイズ終了時に相手は手札からカードを1枚ランダムに捨てる。
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。


闇マリク「『ヘルポエマー』でプレイヤーを攻撃!」

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

城之内「マリクの奴、ピクリともしないぜ・・・」
遊戯「もしかして、マリクと闇のマリクが戦ってるのかも・・・」
イシズ「マリク・・・」

マリク LP:5000 手札:4枚
フィールド上のカード:リバースカード1枚

闇マリク LP:3800 手札:5枚
フィールド上のカード:地獄詩人ヘルポエマー



第17話 「焦熱地獄」


マリク「リバース・罠発動、『拷問車輪』!」

拷問車輪 永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、指定した相手モンスター1体は
攻撃できず、表示形式も変更できない。自分のスタンバイフェイズ時、このカードは相手ライフに500ライフポイントのダメージを与える。
指定モンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。


マリク「これで『ヘルポエマー』の攻撃を防ぐと共に、毎ターンお前のライフを500削っていく!」
闇マリク「しぶといな・・・ターンエンドだ。」

マリク「僕のターン、『拷問車輪』がダメージを与える!」

闇マリク:LP3300

マリク「僕はリバースカードを2枚伏せ、『ギル・ガース』を召喚!」

ギル・ガース レベル4 闇属性 悪魔族 攻1800 守1200


マリク「更に装備魔法『黒い(ブラック)ペンダント』を発動!」

黒いペンダント 装備魔法
装備したモンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
このカードがフィールドから墓地に送られた時、相手に500ポイントのダメージを与える。


ギル・ガース:攻撃力2300

マリク「『ヘルポエマー』を攻撃!」

闇マリク:LP3000

闇マリク「『ヘルポエマー』の効果発動!このカードが死を迎えた時、エンドステップ毎に相手の手札を1枚捨てさせる!」

捨てたカード:リバイバルスライム

マリク「ターンエンド!」

闇マリク「俺のターン、リバースカードを2枚セット!そして魔法カード、『強奪』を発動!『ギル・ガース』を洗脳する!」

強奪 装備魔法
このカードを装備した相手モンスターのコントロールを得る。相手のスタンバイフェイズ毎に、相手は1000ライフポイント回復する。

闇マリク「そして『グラナドラ』を召喚!更にライフが1000回復!」

闇マリク:LP4000

闇マリク「これで俺のライフは元の4000ポイントに戻った。
2体のモンスターで、プレイヤーにダイレクトアタック!!」
マリク「それなら、罠カード発動!『メタル・リフレクト・スライム』!」

メタル・リフレクト・スライム 通常罠
このカードは発動後モンスターカード(水族・水・星10・攻0/守3000)となり、自分のモンスターカードゾーンに守備表示で特殊召喚する。
このカードは攻撃をする事ができない。(このカードは罠カードとしても扱う)

マリク「『リフレクト・スライム』は、敵モンスターの壁となって召喚される!」
闇マリク「ターンエンド!」

マリク「僕のターン!『強奪』の効果で、ライフを1000プラス!」

マリク:LP6000

マリク「更に『強欲な壷』で、2枚のカードをドロー。そして、『拘束する万力魔神バイサー・デス』を攻撃表示で召喚!」

拘束する万力魔神バイサー・デス 闇属性 機械族 攻500 守500 効果
このカードが召喚した時、次の効果から1つを選択して発動する。
●このカードはフィールド上に表側表示で存在する限り、戦闘または魔法・罠の効果によっては破壊されない。(ダメージ計算は適用する)
●このカードは指定したモンスター1体の装備カードにする。この効果で装備されたモンスターは攻撃できず、表示形式も変更できない。

マリク「更に『機械複製術』で、『バイサー・デス』が3体に分裂!」

機械複製術 通常魔法
自分フィールド上に存在する攻撃力500以下の機械族モンスター1体を選択して発動する。
デッキから同名カードを2枚まで特殊召喚する事ができる。


闇マリク「ホウ・・・そいつらでモンスターの攻撃を食い止める気か?」
マリク「いや、『バイサー・デス』を出したのはコイツのためさ!リバース・罠発動、『塗りつける悪夢』!!」

塗りつける悪夢 通常罠
攻撃力1000以下の闇属性モンスター1体を生け贄に捧げ、相手フィールド上のカードと、相手の手札を全て墓地へ送る。


マリク「攻撃力1000以下の闇属性モンスターを生け贄にする事で、相手の場と手札のカードを全て捨てさせる!」

拘束する万力魔神バイサー・デス:攻撃力500


闇マリク「フフフ・・・」
マリク「!?」
闇マリク「罠カード発動、『堕天使の施し』!」

堕天使の施し 通常罠
発動ターンの終了時まで、魔法カードの効果で
手札から墓地に送られたカードを手札に戻す事ができる。


闇マリク「このターンに限り、俺の手札は魔法耐性を持った!」
マリク「何・・・だが、フィールドのカードは守れないぞ!
それに『黒いペンダント』の効果で、お前に500のダメージ!」

闇マリク:LP3500

マリク「『バイサー・デス』2体で攻撃!」

マリクが攻撃を宣言した瞬間、闇のマリクは黒い影に包まれ、「万力魔神バイサー・デス」は攻撃を止めてしまう。

闇マリク「そう、破壊される前に発動したリバースカード・・・『闇の護風壁』!」

闇の護風壁 速攻魔法
発動後2回目の相手エンドフェイズまで、相手モンスターはプレイヤーに直接攻撃できない。


闇マリク「今お前の手札は0。『ヘルポエマー』の効果は発動しない・・・」
マリク「ターンエンド!」

闇マリク「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム

闇マリク「ハッハッハ!!ついに来たぞ!」
マリク「何のカードだ!?」
闇マリク「貴様の場の『バイサー・デス』2体を生け贄に捧げ、『溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム』を特殊召喚!!」

溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム レベル8 炎属性 悪魔族 攻3000 守2500
このモンスターを召喚する場合、相手フィールド上のモンスター2体を生け贄に捧げて相手フィールド上に特殊召喚しなければならない。
このカードはコントローラーのスタンバイフェイズ毎に、コントローラーに1000ポイントのダメージを与える。
このモンスターを特殊召喚する場合、このターン通常召喚できない。

闇マリク「モンスターを守備表示でセットし、ターンエンドだ!」

マリク「僕のターン・・・」
闇マリク「ハハハ・・・『ラヴァ・ゴーレム』はプレイヤーを檻で捕らえ、毎ターン体から流れ出す溶岩で、1000ポイントのダメージを与える!」

マリク:LP5000

マリク「僕は魔法カード『死神の宝札』を発動!」

死神の宝札 通常魔法
デッキから任意の枚数カードをドローする。その後、自分はドローしたカード1枚につき1000ポイントのダメージを受ける。

マリク「3000ポイントのライフと引き換えに、3枚のカードをドロー!」

マリク:LP2000

マリク「行くぞ!魔法カード、『浅すぎた墓穴』を発動!互いに墓地のモンスターをフィールド上に復活させる!」

浅すぎた墓穴 通常魔法
自分と相手はそれぞれの墓地からモンスターを1体選択し、
守備表示でフィールド上にセットする。


マリク「更にお前のリバースモンスター2体を生け贄に捧げる!」
闇マリク「何?まさか・・・」
マリク「『溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム』を特殊召喚!」

溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム:攻撃力3000


マリク LP:2000 手札:1枚
フィールド上のカード:溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム、
メタル・リフレクト・スライム、リバースモンスター1体

闇マリク LP:3500 手札:2枚
フィールド上のカード:溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム



第18話 「消耗戦」

闇マリク「互いの場に『ラヴァ・ゴーレム』が揃うとはな・・・
俺のデッキは俺がイメージして作られたデッキ。そのデッキは元々お前のデッキだから、当然と言えば当然か・・・」
マリク「更にリバースカードをセット!」
闇マリク(これで奴の手札は再び0に戻った・・・)
マリク「ターンエンド!」

闇マリク「俺のターン、ドロー!」

闇マリク:LP2500

闇マリク(このまま互いに1000ポイントずつダメージを受けていくなら、後2ターンで、俺より先に奴のライフが0になり、奴がデュエルに負ける・・・)

マリク:LP2000 闇マリク:LP2500

闇マリク(という事は、残り2ターンで何か仕掛けてくるな・・・)

ドローカード:死者への手向け

闇マリク(ならば、その前に潰してしまえばいいだけの事・・・)
「魔法カード、『死者への手向け』!手札1枚を捨て、モンスターを破壊!」

死者への手向け 通常魔法
自分の手札を1枚捨てる。フィールド上のモンスターを1体選択し、
そのモンスターを破壊する。


闇マリク「破壊するのは、俺の『ラヴァ・ゴーレム』!」
マリク(これで奴へのダメージはなくなった・・・)
闇マリク「それだけじゃない・・・今捨てた光属性モンスターと、
墓地の闇属性モンスター『ニュードリュア』をゲームから除外する!」
マリク(光と闇・・・まさか、あのカードか!?)
闇マリク「『混沌帝龍(カオス・エンペラー・ドラゴン)−終焉の死者』!」

混沌帝龍−終焉の死者 レベル8 闇属性 ドラゴン族 攻3000 守2500 効果
このカードは通常召喚できない。自分の墓地の光属性と闇属性モンスターを1体ずつゲームから除外して特殊召喚する。
1000ライフポイント払う事で、お互いの手札とフィールド上に存在する全てのカードを墓地に送る。
この効果で墓地に送ったカード1枚につき相手ライフに300ポイントダメージを与える。


闇マリク「これで貴様は終わりだ!」
マリク「リバースカード『強欲な瓶』を発動!デッキからカードを1枚ドロー!」

強欲な瓶 通常罠
自分のデッキからカードを1枚ドローする。


マリク「!」
闇マリク「無駄だ、『混沌帝龍』の効果発動!
俺のライフを1000ポイント捧げ、場と手札の全てのカードを葬る!」

闇マリク:LP1500

マリクは、今ドローしたカードを闇のマリクに提示した。

闇マリク「そのカードは・・・」
マリク「今お前が除外したカードもこれだったんだろ!」
闇マリク「『アケル』!!」

アケル レベル4 光属性 獣族 攻1850 守1600 効果
このカードを手札から捨てる事で発動する。
発動ターンのみ、カードの効果による自分へのダメージを0にする。
この効果は相手ターンにも使用する事ができる。


マリク「『混沌帝龍』の効果発動にチェーンし、このカードを手札から捨てる事で、プレイヤーが受けるダメージを0にする事ができる!
“アケル”は日の出と日の入りを司る2頭のライオンの神。お前の闇の力は全て追い払うモンスターだ!」

マリク:LP2000 闇マリク:LP1500

闇マリク(今、互いの場と手札のカードは0。先に有利なカードを引けば勝ち。だがカードドローは奴が先、明らかに奴が有利・・・)

マリク「僕のターン、ドロー!」

ドローカード:輪廻転生

マリク「行くぞ!魔法カード、『輪廻転生』!!」

輪廻転生 速攻魔法
直前の相手ターン内に墓地に送られたまたはゲームから除外されたモンスターを、お互いのフィールド上に可能な限り特殊召喚する。


マリク「このカードは、前のターンにやられたモンスター全てを、互いのフィールドに召喚するカード。さあ蘇れ!」

マリクのフィールド:溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム、アケル
闇マリクのフィールド:溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム、混沌帝龍−終焉の死者

マリク「更に、『ラヴァ・ゴーレム』で『混沌帝龍』を攻撃!」
闇マリク「くっ、邪魔なモンスターを両方始末してしまうとはな・・・」
マリク「『アケル』は守備表示にして、ターンエンド!」

闇マリク「俺のターン、ドロー!」

闇マリク:LP500

闇マリク「ターンエンド・・・」

マリク「僕のターン、『ヘルポエマー』の効果で手札を捨て、ターンエンド。」
闇マリク「くっ・・・」
マリク(これで終わったな・・・)
闇マリク「そうはいかねぇよ・・・」

マリク LP:2000 手札:0枚
フィールド上のカード:アケル

闇マリク LP:500 手札:1枚
フィールド上のカード:溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム



第19話 「1/2」

闇マリク「俺のターン、ドロー!」
マリク「『ラヴァ・ゴーレム』の効果発動!お前のライフにダメージ!!」

闇マリク:LP500

マリク「ライフが減らないだと・・・まさか!?」
闇マリク「そうさ!手札からこいつを捨てたのさ、『アケル』をな!」
マリク「何・・・そのカードは1枚しか・・・」
闇マリク「“俺の”デッキに『アケル』が1枚だけだなんて誰が言ったよ!これで俺へのダメージは無効と化した!」

ドローカード:強欲な壷

闇マリク「『強欲な壷』を発動し、デッキから2枚ドローする・・・」
マリク(このターンをしのいでも、次のターンで・・・)
闇マリク「俺はカードを1枚伏せ、魔法カード『巨大化』を発動!」

巨大化 装備魔法
自分のライフポイントが相手より少ない場合、装備モンスター1体の元々の攻撃力を倍にする。
自分のライフポイントが相手より多い場合、装備モンスター1体の元々の攻撃力を半分にする。


闇マリク「こいつをお前の『アケル』に装備!」
マリク「何!?」
闇マリク「『巨大化』は、俺のライフがお前より少ない場合、装備モンスターの攻撃力を2倍にする効果を持つ!」

アケル:攻撃力3700 溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム:攻撃力3000
マリク:LP2000 闇マリク:LP500


闇マリク「ターンエンドだ、さあどうする?主人格様・・・いや、もうすぐ俺が“マリク・イシュタール”となるんだ・・・」
マリク(どういう事だ・・・まさかあのリバースカード1枚で僕を倒すのか!?)
闇マリク(どうする・・・)

マリク「僕のターン、ドロー!」
(あのリバースカードの発動条件はおそらく2つに絞る事ができる。
1つは、『アケル』の攻撃宣言で発動するカード、もう1つは、『ラヴァ・ゴーレム』のダメージ効果で発動するカード。
だが、土壇場で引き当てたカードなんて予測できるわけがない。それ以前に、あの伏せカードは罠でも何でもない、フェイクかもしれない。
もしフェイクなら、攻撃してもしなくても、奴の負けだ。しかし・・・)

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

闇マリク「もうすぐ俺が“マリク・イシュタール”となるんだ・・・」

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

マリク(あの言葉がハッタリとはとても思えない!むしろ、あの言葉からは勝利の自信すら感じた。やはり攻撃するかしないかを選択するしかないのか・・・)

闇マリク「さあ、どうするんだ?」
マリク「僕は・・・」

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

リシド「マリク様!」
遊戯「マリク!」
マリク「くっ・・・」

マリクの体が、かすかに震え始めた。

イシズ「マリク!」
遊戯「意識が戻った!」

マリクが立ち上がったと同時に、マリクの髪が立ち始めた・・・

城之内「えっ?」
リシド「まさか・・・」

「フフフ・・・やっと体が手に入った・・・」

デュエルに勝ったのは、闇のマリクだった。

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

マリク「『アケル』の攻撃!!」
闇マリク「リバース・罠発動、『悪魔の侵食』!!」

悪魔の侵食 通常罠
フィールド上に表側表示で存在する悪魔族を含めた2体のモンスターを選択する。
選択した悪魔族モンスター1体の攻撃力分、もう1体のモンスターの攻撃力をエンドフェイズまでダウンする。


闇マリク「お前は2分の1の賭けに敗れた・・・!」
マリク「・・・」

マリクはその場に立ったまま固まってしまう・・・

闇マリク「このカードは、悪魔族モンスターの攻撃力分、敵モンスター1体の攻撃力をダウンさせる!」

溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム:攻撃力3000(悪魔族)
アケル:攻撃力700


『アケル』の攻撃力は700となり、返り討ちだ!!」

マリク:LP0

●    ●    ●    ●    ●    ●    ●

杏子「そんな・・・」
遊戯「マリクが負けた!?」
闇マリク「結構楽しめたよ・・・」
イシズ「今すぐマリクを解放しなさい!」
闇マリク「奴を助けたかったら俺を倒す事だな!
奴はもうすぐ闇の餌食になる。タイムリミットは・・・1時間!」
イシズ「1時間・・・」
闇マリク「さあ!次はどいつが相手なんだ?」

「分かった、俺が相手をするぜ!」

そう言って遊戯が人格交替し、もうひとりの遊戯が出てきた。

双六「遊戯!」
イシズ「無茶です、遊戯!」
遊戯「・・・・・・」
闇マリク「俺は構わないが、1つ条件がある。」
遊戯「条件?」
闇マリク「今の俺にとって、お前の存在などたいした事はない!」
遊戯「何だと?」
闇マリク「お前1人を倒しても、俺には何のメリットもない。
そこで今から俺が指名した奴が、遊戯とタッグでデュエルしてもらう!」
遊戯「俺とタッグで、この中の誰かが?」
闇マリク「それは・・・」

闇のマリクが指をさした相手は・・・

闇マリク「城之内!お前だ!」
城之内「何!?」
遊戯「城之内君と・・・」
闇マリク「城之内!お前には真っ先に死んでもらわなきゃ困るんでな!」
城之内「上等だぜ、このデュエル受けてやる!」
闇マリク「さあ、メインディッシュを食するとするか・・・いくぞ!」

「デュエル!!」

遊戯 LP:4000 手札:5枚
フィールド上のカード:なし

城之内 LP:4000 手札:5枚
フィールド上のカード:なし

闇マリク LP:4000 手札:5枚
フィールド上のカード:なし



第20話 「メインディッシュ」

遊戯:LP4000 城之内:LP4000 闇マリク:LP4000

遊戯「俺の先攻、ドロー!」

ドローカード:磁石の戦士γ

遊戯「俺はモンスターを守備表示でセット!ターンエンドだ。」

城之内「俺のターン!いくぜ、『ロケット戦士』を召喚!更にリバースカードをセットして、ターンエンド。」

闇マリク「俺のターン、『グラナドラ』を攻撃表示で召喚!」

グラナドラ:攻撃力1900

闇マリク「『グラナドラ』の効果で、ライフが1000回復!」

闇マリク:LP5000

闇マリク「城之内の『ロケット戦士』を攻撃!」
城之内「罠カードオープン、『鎖付きブーメラン』!『ロケット戦士』に装備し、攻撃力を500アップ!」

ロケット戦士:攻撃力2000

城之内「返り討ちにしろ、『ロケット戦士』!」

闇マリク:LP4900

城之内「更に『グラナドラ』の効果で、お前に2000ポイントダメージ!」
闇マリク「フフ・・・」
遊戯「!?」
闇マリク「残念だがそのダメージは、手札の『アケル』を捨てて無効にする!」
俺はリバースカードを2枚伏せて、ターンエンドだ!」

遊戯「俺のターン、『磁石の戦士α』を召喚!」
闇マリク「今だ!罠カード、『隠れ兵』を発動!」

隠れ兵 通常罠
相手がモンスターを召喚・反転召喚した時に発動可能。手札からレベル4以下の闇属性モンスター1体を特殊召喚する。


闇マリク「手札から『ボーガニアン』を攻撃表示で召喚!」

ボーガニアン レベル3 闇属性 機械族 攻1300 守1000 効果
自分のスタンバイフェイズ毎に相手ライフに600ポイントダメージを与える。

遊戯「リバースカードを2枚伏せてターンエンド。」

城之内「俺のターン、『鉄の騎士 ギア・フリード』を召喚するぜ!」

鉄の騎士 ギア・フリード:攻撃力1800


城之内「『ロケット戦士』で攻撃!」

闇マリク:LP4200

闇マリク「罠カード、『遺言の札』!2枚のカードをドロー!」
城之内「そんなの関係ねぇぜ!『ギア・フリード』の攻撃!」
闇マリク「罠・モンスター『メタル・リフレクト・スライム』を召喚!」

メタル・リフレクト・スライム:守備力3000


遊戯「リバースカードオープン、『ブラック・デスペラード』!
手札を1枚捨てる事で、モンスター1体をゲームから除外する!」
闇マリク「何!?」
遊戯「これで壁は消えたぜ!」
城之内「行け、『ギア・フリード』!」

闇マリク:2400

闇マリク「なかなかやるな・・・」

杏子「これなら勝てる!」

「そりゃそうだな。」
遊戯「ん?」
城之内「何が言いてぇんだ?」

イシズ「・・・もうひとりのマリク!」

闇マリク「姉上様・・・どうせなら“マリク”と呼んでほしいんだが・・・」

イシズ「そろそろ教えなさい、あなたの正体を・・・」

遊戯「もうひとりのマリクの・・・」
城之内「正体?」

リシド「イシズ様、一体何を・・・」
イシズ「あなたはおそらくアテムと同様、3千年前に実在していた・・・それにもしかしたらあなただけではなく・・・」

闇マリク「するどいな、姉上様・・・」

リシド「何!?」
イシズ(やはり・・・)

遊戯「俺と同様、3千年前に実在していた・・・」

イシズ「エジプトで発見された石版は、本当は3枚だった。」
杏子「古代エジプト展にあった2枚だけじゃなかったの!?」
イシズ「はい。その石版に描かれていた2人の人物の1人は・・・」

遊戯「まさか・・・」

イシズ「はい、マリクに類似していました。」

闇マリク「・・・・・・」

イシズ「でもそれはマリクではなく、3千年前のマリクそっくりの・・・」

遊戯「もうひとりのマリクって事か・・・」
闇マリク「その通り。俺の名は・・・」

イシズ「冥界神・・・ソカリス!!」

闇マリク「ご名答・・・」

杏子「ソカリス・・・たしか本で見た事がある・・・」
イシズ「ソカリスはエジプトの神・・・冥界への入り口の門番。でもふとした事から、自らを闇に染めてしまった・・・」

闇マリク「姉上様、言いたい事はそれだけか?」

イシズ「!!」

城之内(イシズ?)
闇マリク「石版に描かれた2人・・・俺と、もう1人は誰だ?」

イシズ「それは・・・」

城之内「何で黙ってるんだ?」

イシズ「城之内さんと!・・・そっくりの人が描かれていました。」

遊戯「!?」

杏子「ウソ・・・」

闇マリク(フフフ・・・)

城之内「俺が・・・石版に?」

イシズ「はい・・・」

闇マリク「そこから先は俺が話してやるよ。3千年前、俺とお前はエジプトに存在していた。俺は死ぬ直前、自らの魂を千年ロッドに封印した。」
城之内「封印?どうやって・・・」
闇マリク「さあな、3千年前の事も漠然としか覚えていない・・・俺がどうやって死んだのか、どうやって封印されたのか、全く分からない。だが俺とお前の間で起こった事と言えば・・・」
城之内「3千年前の俺とお前が一体何を!?」

イシズ「おそらく2人が・・・」

闇マリク「戦った。」
城之内「えっ・・・」
遊戯「城之内君が・・・」
闇マリク「城之内じゃない!本当の名前は・・・」
城之内「俺の名前・・・」

闇マリク「ネフェルテム!!それがお前の名前だ。」

城之内(ネフェルテム)「ネフェル・・・テム!?」

杏子「それが、3千年前の城之内の名前・・・」

城之内「俺の名前・・・俺が・・・」

イシズ「ソカリスは他神との付き合いを極端に拒み、最低限の協力しかしない。でもその内側には、死者達の悲しみが詰め込まれている。そして彼は死者達の悲しみを受け、やがて闇となっていった・・・」

闇マリク「なるほど・・・それで俺が闇となったのか・・・」
遊戯「だが、どうやって現世で蘇った!?」
闇マリク「簡単さ、俺がマリク・イシュタールを選んだからさ・・・」
遊戯「何!?」
闇マリク「千年ロッドに封印されたのは俺の“魂”だけで、体はない。俺が蘇るためには、俺の魂を宿せる“強さ”を持った奴が必要だった。」

イシズ「それがマリク・・・」

闇マリク「3千年が経ち、過去の記憶もほとんど忘れてしまった。だが1つだけはっきりと覚えているもの・・・死者達の悲しみと怒り。俺と同じ怒りを持つマリクは、まさにうってつけだったのさ!」
城之内「俺はその怒りを相手にしてたってわけか・・・」
闇マリク「そしてマリクの魂は俺が始末し、俺は完全な復活を遂げた!」

イシズ(マリク・・・あと1時間もすれば、マリクは・・・)

城之内「安心しろ、イシズ!」

イシズ「えっ?」

城之内「俺と遊戯がすぐにこいつを倒してやる!」
闇マリク「やれるもんならやってみな!俺のターンだ!」

イシズ(城之内さん、あなたはまだ知らない・・・)

闇マリク「まずは『レクンガ』を攻撃表示で召喚する!
更に魔法カード『黒いペンダント』を装備し、攻撃力が500アップ!」

レクンガ:攻撃力2200

闇マリク「『ロケット戦士』を攻撃!」
遊戯「罠カード発動、『魔法の筒』!『レクンガ』の攻撃をはね返す!」

闇マリク:LP200

闇マリク「リバースカードをセットしてターンエンド!」

遊戯「俺もリバースカードをセットして、ターンエンド!」

城之内「俺のターン!ドロー!」
(2体のモンスターで攻撃すれば、俺達の勝ち・・・奴のリバースカードも気になるが・・・早く奴を倒してマリクを救う!)
これで最後だ!『ロケット戦士』を無敵モードに変形!攻撃!」

ロケット戦士:2000 レクンガ:攻撃力2200→1700


城之内「そして、『ギア・フリード』で・・・」

城之内が「攻撃」と言いかけた時、マリクの千年ロッドが光り出した。

城之内「!!」

城之内の脳裏に、謎のビジョンが流れてきた。
それは3千年前のエジプトの風景だった。

遊戯 LP:4000 手札:2枚
フィールド上のカード:磁石の戦士α、リバースモンスター1体、リバースカード2枚

城之内 LP:4000 手札5枚
フィールド上のカード:鉄の騎士 ギア・フリード、ロケット戦士、鎖付きブーメラン

闇マリク LP:2400 手札1枚
フィールド上のカード:レクンガ、黒いペンダント、リバースカード1枚



第21話 「驚愕の真相」

城之内(この光景は・・・)

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王(アテム)の隣にいる、城之内そっくりの男、ネフェルテム・・・

魔物(カー)を召喚して戦うネフェルテム・・・

洞窟らしき場所に、ネフェルテムと巨大な竜・・・

そして・・・

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城之内「・・・・・・」
遊戯「城之内君・・・一体何を?」

遊戯はバトルシティでのある出来事を思い出していた。

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闇マリク(千年ロッドが光を放っている!?な、なぜ・・・)

イシズ(オベリスクが攻撃をしない!?)

遊戯(海馬が攻撃を止めた!?)

海馬(・・・・・・!)

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遊戯(あの時と似ている・・・まさか城之内君!?)
闇マリク「どうした、攻撃しないのか?」
城之内「・・・・・・」
遊戯「城之内君・・・」

やがて城之内が、小さな声で話す。

「できねぇ・・・」

遊戯「!?」
城之内「すまねぇ・・・遊戯!だが俺には・・・!」
闇マリク「ん?」
城之内「俺には、あいつを・・・ソカリスを、倒せねぇ!」

リシド(城之内さん・・・)
杏子「城之内、何で!」
御伽「なぜそんな事を!?」
本田「お前、一体どうしちまったんだ!?」

遊戯「城之内君・・・」

遊戯もしばらく悩んだが、やがてこう言い出した。

遊戯「城之内君!」
城之内「遊戯・・・」
遊戯「君に何があったかは知らないが、無理に戦う必要はない!俺1人で、奴を・・・ソカリスを倒す!それでもいいか?」
城之内「すまねぇな、遊戯・・・奴を倒す。倒さなきゃいけないのは分かってる!けど・・・」
遊戯「ああ!君に無理に戦えとは言わない。ソカリス!ここからは、俺が相手をしてやるぜ!」

獏良「遊戯君・・・」
杏子「ねぇイシズさん!城之内は一体・・・」
イシズ「おそらく城之内さんは何かの映像を見ていた。それは・・・」

闇マリク「姉上様!そろそろお喋りはやめてもらうぜ!俺は今食事中なんだよ、究極のメインディッシュをな!」
遊戯「ソカリス・・・お前のターンだぜ!」

闇マリク「分かってるぜ!俺のターン、ドローカード!」
俺は場に伏せていた『強欲な瓶』を使い、1枚ドローする。」

双六「あのリバースカードはハッタリじゃったか・・・」
本田「クソッ!さっきのターンで倒せたはずなのに!」
杏子(城之内・・・いや、ネフェルテム・・・一体なぜ?)

闇マリク「そして『レクンガ』で『磁石の戦士α』を攻撃!」
遊戯「罠カード、『聖なるバリア−ミラーフォース−』!『レクンガ』の攻撃をはね返し、消滅させる!」

聖なるバリア−ミラーフォース− 通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。相手フィールド上の攻撃表示モンスターを全て破壊する。

闇マリク「リバースカードを伏せてターンエンドだ!」

遊戯「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:磁石の戦士β

遊戯(よし!これで場と手札に、3体の『磁石の戦士』が揃った!)
「俺は場と手札の『磁石の戦士』3体を合体し、『磁石の戦士マグネット・バルキリオン』を、特殊融合召喚!」

磁石の戦士マグネット・バルキリオン:攻撃力3500


遊戯(この直接攻撃で、奴を倒せる!)
「『マグネット・バルキリオン』で、ソカリスにダイレクトアタック!」
闇マリク「そうはさせねぇよ!罠カード『ドレインシールド』!!」
遊戯「何!?」
闇マリク「『バルキリオン』の攻撃は、逆に俺のライフを回復する!」

闇マリク:3700

遊戯(しまった・・・)
闇マリク「せっかくネフェルテムがライフを減らしてきたのにな!」
城之内「・・・・・・」
遊戯「俺のターンは終了だ・・・」

闇マリク「俺のターンだ、このターンで一気に攻めてやるぜ!」
遊戯「何をする気だ・・・」
闇マリク「墓地の『ギル・ガース』と『アケル』を除外し、『混沌帝龍−終焉の使者』を特殊召喚!」

混沌帝龍−終焉の使者:攻撃力3000


闇マリク「行くぞ!俺のライフ1000ポイントを捧げ、効果発動!
互いの場と手札のカードを全て焼き払い、葬ったカード1枚につき、相手のライフを300ポイント削る!」

遊戯 LP:4000 手札:1枚
フィールド上のカード:磁石の戦士マグネット・バルキリオン

城之内 LP:城之内 LP:4000 手札:6枚
フィールド上のカード:ロケット戦士、鉄の騎士 ギア・フリード、鎖付きブーメラン

闇マリク LP:2700 手札:1枚
フィールド上のカード:混沌帝龍−終焉の使者

合計:13枚 ダメージ:3900


闇マリク「混・沌・終・焉・紅・蓮(カオス・エンド・フレア)!!」

遊戯:LP100

城之内(遊戯!)

遊戯「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:ブラック・マジシャン・ガール


遊戯「くっ・・・ターンエンド。」

杏子「そんな!このままじゃ!」

闇マリク「俺のターン・・・」

「待て!」

闇マリク「ん?」
遊戯「・・・・・・」

城之内「今は俺のターンだ!」

杏子「城之内!」
本田「遅ぇぞ!やっと立ち直りやがったな!」

闇マリク「ほう・・・」

イシズ(城之内さん・・・なぜ?)

城之内「俺、さっき・・・3千年前のエジプトを見たんだ。」
遊戯「えっ?」
城之内「その中に、アテムと俺がいたんだ。
お互い、楽しそうに何か話してたんだ・・・」
遊戯「城之内君・・・」
城之内「俺は奴を倒す気にはなれねぇ・・・さっきまでは!
だが仲間がやられるのをだまって見てる気にもなれねぇ。」

イシズ(アテムとネフェルテムは強い絆を持っていた。そして今も・・・)

城之内「アテムは・・・いや、遊戯は俺の仲間だ!」
遊戯「!」
城之内「千年経とうが、遊戯は俺の仲間!
だから俺は遊戯と一緒に、ソカリスを倒す!」
遊戯「ああ!!」

“千年経っても仲間”・・・後に城之内はもう1度言う事になる。

城之内「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:運命の賭け

城之内「魔法カード、『運命の賭け』を発動!互いにカードを5枚引き、それぞれ相手のカードを1枚選んで攻撃力を競い合う。攻撃力が高い方が手札を補充し、低い方は手札を全て捨てる!」

城之内のカード:溶岩魔神:ラヴァ・ゴーレム(攻撃力3000)
闇マリクのカード:蒼炎の剣士(攻撃力1800)


闇マリク「何!?」
城之内「これで俺の手札は5枚だ。行くぜ!『時の魔術師』召喚!」

時の魔術師:攻撃力500

城之内「そして魔法カード『エナジー・ジュネレーター』を発動!サイコロの目の数だけ、『時の魔術師』の攻撃力を倍加する!」

サイコロの目:3

時の魔術師:攻撃力1500


城之内「『時の魔術師』のダイレクトアタック!!」

闇マリク:1200

城之内「リバースカードを2枚セットしてターンエンド!」

遊戯(城之内君・・・行くぜ!!)
城之内(ああ!)

遊戯 LP:100 手札:0枚
フィールド上のカード:なし

城之内 LP:4000 手札:1枚
フィールド上のカード:時の魔術師、エナジー・ジュネレーター、リバースカード2枚

闇マリク LP:2700 手札:0枚
フィールド上のカード:なし



第22話 「アテム・ソカリス・ネフェルテム」
        (王) (冥界神) (太陽神)

闇マリク「俺のターン、ドロー!魔法カード『神話再生』を使い、全てのプレイヤーはデッキから5枚のカードをドロー!
そして魔法カード、『死者蘇生』!墓地から『バイサー・デス』を召喚!」

拘束する万力魔神バイサー・デス:守備力1200


闇マリク「更に『機械複製術』で、同じカードをデッキより2体特殊召喚!その内の1体を生け贄に捧げ、『レジェンド・デビル』を召喚!」

レジェンド・デビル:攻撃力1500

闇マリク(これで奴らの攻めも遅れるはず・・・)
城之内「罠カード、『再臨の剣』!」
闇マリク「何!?」
城之内「相手の5ツ星モンスターの召喚に合わせて、俺も手札の戦士族モンスターを召喚できる。『炎の剣士』!」

炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト:攻撃力1800


闇マリク「最後にリバースカードを2枚出して、ターンエンド!」

遊戯「俺のターン、俺は魔法カード『心変わり』を発動!『バイサー・デス』を洗脳し、それを生け贄に捧げる。『ブラック・マジシャン・ガール』を召喚、攻撃表示!!」

ブラック・マジシャン・ガール:攻撃力2000


遊戯と城之内は互いに目を合わせる。そしてお互い合図を送ると・・・

城之内(俺がやる!)
遊戯(うん!)「ターンエンドだ!」

城之内「俺のターン!俺はリバースカードを1枚セットし、『コマンド・ナイト』を召喚!その効果で、全ての戦士族の攻撃力を上げる!」

炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト:攻撃力2200
コマンド・ナイト:攻撃力1600


城之内「更に『炎の剣士』に魔法カード『不死鳥の火柱』を装備!」
闇マリク「何!?」
城之内「『炎の剣士』の攻撃力以下の守備力を持つ敵モンスターを全て破壊!」

炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト:攻撃力2200
拘束する万力魔神バイサー・デス:守備力1200(破壊)
レジェンド・デビル:守備力1800(破壊)


城之内「そして1体につき800ポイント、『炎の剣士』の攻撃力がアップ!」

炎の剣士−バーン・ブレイド・ナイト:攻撃力3800


城之内「『炎の剣士』の攻撃!!」
闇マリク「速攻魔法、『闇の護風壁』発動!攻撃は無効だ!」
城之内「ちっ!」

リシド「城之内・・・もうソカリスを倒す事を恐れない・・・」
イシズ(でも城之内さん、本当は倒したくないはず・・・)

ソカリスが、小さな声でつぶやいた。

闇マリク「こうなったら1人でも倒す・・・」
遊戯「何!?」

闇マリク「俺のドローフェイズで、リバースカードを使わせてもらう・・・」
遊戯(何のカードを・・・)
闇マリク「速攻魔法、『輪廻転生』を発動!!」
城之内「えっ!?」
遊戯「あのカードは!」
闇マリク「前のターンに墓地に送られたモンスターと、ゲームから除外されたモンスターをフィールドに特殊召喚する!」

闇マリクのフィールド:レジェンド・デビル、拘束する万力魔神バイサー・デス

闇マリク「そして、『レジェンド・デビル』の攻撃力が700上がる・・・」

レジェンド・デビル:攻撃力2200

本田「おい、まさか!?」
双六「奴が倒すと言った相手は・・・」

城之内「遊戯!」

闇マリク「魔術師の小娘は攻撃力2000、奴らの場に罠もない・・・『レジェンド・デビル』で、『マジシャン・ガール』を攻撃!!」

御伽「まずい!」
杏子「遊戯!」

城之内「遊戯!!」

「レジェンド・デビル」が炎を吐き、「マジシャン・ガール」を攻撃していく。だが「マジシャン・ガール」はその攻撃を杖に吸収し、無効にした。

闇マリク「何!?」
城之内「えっ?」

そして吸収した炎と自らの魔力を融合させ、掛け声と共に相手にはね返す。

遊戯「『レジェンド・デビル』撃破!!」

本田「よっしゃぁ!」
杏子「よかった・・・」

闇マリク「バカな・・・」
遊戯「城之内君に倒されるのを招致で俺を倒そうとするとはな!だがそれは無駄に終わった!『混沌帝龍』の効果で俺が捨てた手札・・・」
闇マリク「まさか!!」
遊戯「そう・・・それは、『ブラック・マジシャン』のカードだ!!」

ブラック・マジシャン・ガール:攻撃力2300

闇マリク:LP1100


間一髪で危機を乗り越えた遊戯は、2人の人物を思い浮かべていた。

遊戯(マハード・・・お前の弟子はお前の魔力を受け継ぎ、勇敢に戦っているぞ。俺には仲間がいる。今の仲間だけではない、過去の仲間も現世に蘇った。城之内君、マハード、マナ・・・そしてシャーディーも!)

シャーディー(ファラオ・・・)

シャーディーがどこかで見守っている。錯覚だろうか?
いずれにせよ遊戯は感じとった・・・仲間の応援を。

リシド「この決闘、アテムとネフェルテムが流れをつかんでいる・・・」
杏子「それにしても城之内・・・いや、ネフェルテムは、自分が3000年前にいた事を何とも思わないのかしら?」
イシズ「この状況ですから、まともに受け入れられないのかも・・・」
本田「むしろ、嬉しく思ってるんじゃねぇのか?」
イシズ「なぜ?」
本田「あいつは3000年前に遊戯と一緒にいた。それが嬉しいんだろうよ。」
杏子「うん。そういう所は意外と素直だからね・・・」

この決闘に、誰もが希望を抱いていた。しかしただ1人・・・

闇マリク「ターンエンド!言っておくが俺のフィールドの『バイサー・デス』は、攻撃も、魔法・罠による破壊効果も効かない!」

遊戯(確かに奴の言う通り・・・)「俺のターンは終了!」

城之内(・・・遊戯!)
遊戯(任せたぜ、城之内君!)

城之内「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:ギルフォード・ザ・ライトニング


城之内「行くぜ!俺はフィールド上の3体のモンスターを生け贄にする!」

イシズ「来た!」

遊戯「よし、あれなら!」
城之内「『ギルフォード・ザ・ライトニング』!!」

ギルフォード・ザ・ライトニング:攻撃力2800


城之内「特殊効果で、『バイサー・デス』を破壊!!」

双六「『バイサー・デス』は、戦闘、魔法・罠の効果では破壊できない。じゃがモンスター効果なら破壊できる。弱点に気付いたな!」

城之内「『ギルフォード・ザ・ライトニング』の攻撃で、今度こそ終わる!」
闇マリク(まずい・・・このままでは!)

闇マリクは、とある事を思い出した。

闇マリク(さっきネフェルテムが、千年ロッドの光と共に何かの映像を見た・・・もし千年ロッドに奴の記憶があったとしたら・・・)

杏子「行け、城之内!」
本田「この一撃で終わりだ!」

闇マリク(さっきからどうも気になる。俺は奴に何か感じている・・・だが思い出せねぇ・・・一体何なんだ!?)
城之内「『ギルフォード・ザ・ライトニング』で・・・」
闇マリク(そうか!!)
城之内「ダイレクト・・・」

ソカリスは、城之内に千年ロッドを向けた。

城之内「何だ?」
闇マリク「やっと思い出せた・・・」
城之内「何の事だ!」

イシズ(とうとうソカリスも思い出してしまった・・・)

イシズの瞳から一滴の涙がこぼれ落ちる。

闇マリク「俺の記憶と千年ロッドの記憶が一致した時、それを映像化して他人の脳に植え付ける!」

千年ロッドから光が放たれ、城之内がその光を受けた途端・・・

闇マリク「ハハハハ!!」
城之内「・・・・・・」
遊戯「城之内君!?」

突然倒れてしまった。

遊戯 LP:100 手札:5枚
フィールド上のカード:ブラック・マジシャン・ガール

城之内:LP4000 手札:3枚
フィールド上のカード:ギルフォード・ザ・ライトニング、リバースカード1枚

闇マリク LP:1100 手札:1枚
フィールド上のカード:なし



第23話 「最後を告げる攻撃」

遊戯「城之内君!?」

杏子「城之内!?」
本田「アイツ、今度は城之内に何しやがった!?」

闇マリク「なあに、奴の記憶を思い出させただけさ。」

イシズ「まさか・・・」

闇マリク「もはやフェアプレイどころではなくなった・・・
どんな手を使ってでも貴様らを倒し、この世界を闇に染めてやる!!」
遊戯「貴様・・・」

杏子「城之内・・・」
イシズ「ソカリス!あなたは何とも思わないのですか!?
過去の記憶を知って、何もためらわずにそんな事ができるのですか!?」

遊戯「ソカリス・・・」
闇マリク「何だ?」
遊戯「貴様とゲームをする事自体間違っていたようだな・・・」
闇マリク「何だと・・・」
遊戯「貴様は自分が負けるのを恐れ、汚い手を使って城之内君を・・・そんな貴様に、この世界を支配させはしない!!」
闇マリク「ホウ・・・どうやって?」
遊戯「お前を倒す・・・」

杏子「こんなのゲームじゃない。もう見てられないよ・・・」
イシズ「・・・・・・」

闇マリク「城之内が倒れた今、お前に勝算はない。」
遊戯「お前とのゲームに勝算を求める必要などない・・・
あくまでフェアプレイで貴様を倒す!それだけだ。」
闇マリク「面白い!俺のターン、ドロー!」
手札から魔法カード、『ナイルのたまもの』発動!」

ナイルのたまもの 通常魔法
自分は相手の手札の枚数1枚につきカードを1枚ドローする。


遊戯の手札:5枚 闇マリクの手札:6枚


闇マリク「行くぞ!魔法カード、『死者への手向け』を発動!
手札を1枚捨てる代わりに、『ブラック・マジシャン・ガール』を破壊!!」
遊戯「『ブラック・マジシャン・ガール』・・・」
闇マリク「更に『ロードポイズン』を召喚!!」

ロードポイズン レベル4 水属性 植物族 攻1500 守1000 効果
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、自分の墓地に存在する「ロードポイズン」以外の植物族モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。


リシド「この攻撃で終わってしまう!」

闇マリク「攻撃だ!!」
遊戯「そうは行かないぜ!行け、『クリボー』!」

遊戯:LP100

遊戯「俺へのダメージは防がれる!」
闇マリク「ターンエンド!」

杏子「城之内・・・早く目覚めて!」
イシズ「いえ、城之内さんは気絶しているわけではありません。」
杏子「えっ?」
イシズ「記憶を取り戻して、ショックを受けてるんでしょう・・・」
杏子「そんな・・・」

遊戯「俺のターン、魔法カード『死者蘇生』を発動。
墓地から『ブラック・マジシャン』を攻撃表示で生還させる!」

ブラック・マジシャン:攻撃力2500

遊戯「更に、『光の戦士 ライトニング・ソード』を召喚!」

光の戦士 ライトニング・ソード:攻撃力1800


遊戯「『ブラック・マジシャン』で、『ロードポイズン』を攻撃!黒・魔・導!!」

闇マリク:LP100

闇マリク「『ロードポイズン』の効果発動!墓地から『レクンガ』を蘇生!」

レクンガ:守備力500

遊戯「『光の戦士』の攻撃!!」
闇マリク「くっ!」

遊戯:LP100 闇マリク:LP100

遊戯「これで互いのライフは並んだ・・・」

闇マリク「俺のターン、リバースカードを伏せ、『アケル』を召喚!」

アケル:攻撃力1850

闇マリク「『光の戦士』を攻撃!」

遊戯:LP50

闇マリク「ターンエンド!」

遊戯「俺のターン、『ブラック・マジシャン』で攻撃!」
闇マリク「罠カード、『攻撃の無力化』発動!これで攻撃を無効化!」
遊戯「ターンエンドだ・・・」

闇マリク「俺のターン、ドロー!」

ドローカード:巨大化

闇マリク「ハハハハ!!このターンで俺の勝ちだ!」
遊戯「何だと!?」
闇マリク「俺は装備魔法『巨大化』を発動する!」
遊戯「!!」
闇マリク「俺のライフがお前のライフを下回る場合、対象のモンスターの攻撃力は倍化するが、俺のライフがお前のライフを上回る場合はその逆・・・
装備したモンスターの攻撃力は半減する!」

遊戯:LP50 闇マリク:LP100

闇マリク「『巨大化』を『ブラック・マジシャン』に装備し、攻撃力を半減!」

ブラック・マジシャン:攻撃力1250

闇マリク「更に魔法カード、『埋葬されし生け贄』を使い、墓地のモンスターを除外する事で、手札の『地獄詩人へルポエマ―』を召喚!」

地獄詩人へルポエマー:2000

獏良「まずい、このままじゃ!」
御伽「遊戯君が負ける!」
本田「そんな、何とかならねぇのかよ!?」

闇マリク「終わったな・・・」

イシズ「アテム・・・」
リシド「このままでは遊戯が負ける!」

遊戯「くっ!」
闇マリク「『地獄詩人ヘルポエマー』で、『ブラック・マジシャン』を攻撃!」

双六「遊戯!」
杏子「そんな・・・負けるなんて・・・」

城之内「遊・・・戯・・・!」

シャーディー「ファラオ!!」

「地獄詩人ヘルポエマー」が、「ブラック・マジシャン」を攻撃する瞬間・・・

遊戯「これは!?」
闇マリク「何だ!?」

攻撃を強制的に解除され、「ブラック・マジシャン」の体が輝き出し・・・

城之内「罠カード、『勝利の光(シャイン・オブ・ヴィクトリー)』を発動した。モンスターの攻撃力を、味方モンスターの攻撃力に加える・・・」

勝利の光 通常罠
相手モンスター1体の攻撃を無効にし、そのモンスターの攻撃力分選択したモンスター1体の攻撃力がアップする。

城之内「『地獄詩人ヘルポエマー』の攻撃を無効にし、その数値が『ブラック・マジシャン』の攻撃力に加わる・・・」

ブラック・マジシャン:攻撃力3250

遊戯「城之内君・・・」

イシズ「ネフェルテムは、“勝利”を選んだのですね・・・」

闇マリク(ネフェルテム・・・)

遊戯「『ブラック・マジシャン』で・・・」

この時、全ての戦いが・・・

遊戯「攻撃!」

闇マリク:LP0

幕を閉じた。



最終章 「終焉の光」

宙に黒い渦が現れ、中からマリクが出てくる。

イシズ「マリク!!」
マリク「ん・・・姉さん・・・」
リシド「助かったんですね、マリク様!」

彼らを覆っていた黒い影は、いつの間にか消え去っていった。
だがそれに気付かない一人の男が、無我夢中で叫んだ。

城之内「ソカリス!!」

ソカリスはその場に倒れ、足元から少しづつ砂となっていく・・・

城之内「ソカリス!俺・・・」
闇マリク「フッ!別に俺はお前を恨んじゃいない・・・」
城之内「ソカリス・・・」
闇マリク「ネフェルテム・・・やはり俺達が交えると、惨劇が起きる・・・俺とお前はもう2度とめぐり合ってはいけない・・・」
城之内「そんな・・・」

杏子「イシズさん・・・」
イシズ「何ですか?」

杏子「どうしてソカリスは城之内を洗脳できなかったの?バトル・シティでも、城之内は死ななかったし・・・どうして?」

イシズ「あなたも本で見たなら、分かっているでしょう。」
杏子「えっ?そうか・・・」
本田「一体どういう事だったんだ?」
イシズ「ソカリスはネフェルテムの事を・・・」

イシズが城之内達を見つめながら、少し切ない目で言う・・・



「好きだったからですよ・・・」



城之内の手を強く握っていたソカリスの手が、次第に消えていく・・・

城之内「ソカリス・・・」

城之内はその場に落ちている砂をかき集めながら、下を向いてしまう。
そしてその後ろで、遊戯が何かを思いながら見つめている・・・

城之内「・・・・・・」

遊戯(どう話しかければ・・・)

城之内の表情こそ見えないが、遊戯にはそれが何となく想像できていた。
城之内は、“城之内”と“ネフェルテム”、2つの名前をもっている。
“城之内”の仲間である遊戯は、どう呼べばいいのか悩んでいた・・・



「城之内君!!」



城之内「遊戯・・・」

遊戯「行こう!」

城之内は袖で顔をこすり終わると、笑顔を取り戻す。

城之内「ああ!」



人は誰しも、物語の主人公となり、物語の中で生き続ける。

その主人公が“光”をつかんだ時、物語は完結へと導かれる。

今、“ひとつの物語”が完結した。

そして・・・


「ボクの物語は、始まったばかりなんだ!!」



闇マリクの再臨 完





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