遊戯王　アナザー・エピソード　梶木編

製作者：光の戦士さん



第１話　「海上の決闘者」

梶木漁太。水系カードを主体にしたデッキを持つ決闘者（デュエリスト）。
その実力は全日本３位、決闘者の王国、バトルシティ共に予選敗退と、まずまずの成績を持つ。
幼い頃、漁をしていた父親が事故に遭い、行方不明になってしまった。
彼は父親が生きている事を信じながら、父親を探す船を買う為、
デュエルモンスターズの大会で賞金を稼ぐ日々・・・

決闘者１「やった！『伝説のフィッシャーマン』が当たったぞ！」
決闘者２「いいな〜、俺全然当たらねぇよ。」

梶木「『伝説のフィッシャーマン』か・・・」

『伝説のフィッシャーマン』。それは梶木が、父親の形見のように大事にしてきたカード。
しかし、バトルシティで城之内に負けた梶木は、自らそのカードを城之内に預ける事を決意した。

決闘者１「でもこのカード、コレクションするにはいいけど、イマイチ使いづらいよな〜。」
決闘者２「そうそう。このカード使ってる奴いるのかな？」

梶木「何じゃと！お前ら黙って聞いていれば、フィッシャーマンを侮辱するんじゃないぜよ！」
決闘者１「何だよ、本当の事言っただけじゃん！何なら俺とお前でデュエルするか？」
梶木「望む所ぜよ！」
決闘者１「ただし、フィッシャーマンのカードをお前のデッキに入れてのデュエルだ！」
梶木「何！？」
決闘者１「あれだけ言ったんだ、お前がフィッシャーマンで勝つ所をを見せてくれよ！」
梶木「わ、分かったぜよ・・・」

梶木、決闘者１「デュエル！！」

梶木：ＬＰ４０００　決闘者１：ＬＰ４０００

梶木「オレのターンぜよ！『レインボー・フィッシュ』を攻撃表示！ターンエンド！」

レインボー・フィッシュ　レベル４　水属性　魚族　攻１８００　守８００

決闘者１「オレのターン！ドロー！『ジャイアント・レックス』召喚！『レインボー・フィッシュ』を攻撃！」

ジャイアント・レックス　レベル４　地属性　恐竜族　攻２０００　守１２００　効果
このカードはプレイヤーに直接攻撃できない。

決闘者１「『レインボーフィッシュ』撃破！ターンエンド！」

梶木：ＬＰ３８００

梶木「俺のターン、ドロー！俺は魔法カード『ソウルテイカー』を発動！」

ソウルテイカー　通常魔法
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター１体を破壊する。
この効果によって破壊した後、相手プレイヤーは１０００ライフポイント回復する。

梶木「このカードは相手に１０００ライフポイントを与える代わりに、表側表示のモンスター１体を破壊する！」

決闘者１：ＬＰ５０００

梶木「この効果で『ジャイアント・レックス』を破壊！更に『シー・スネーク』を攻撃表示で召喚！」

シー・スネーク　レベル４　水属性　水族　攻１５００　守１２００

梶木「プレイヤーにダイレクトアタック！」

決闘者１：ＬＰ３５００

決闘者１「俺のターン、俺は魔法カード『強奪』を発動！お前のモンスターのコントロールを奪う！」

強奪　装備魔法
このカードを装備した相手モンスターのコントロールを得る。
相手のスタンバイフェイズ毎に、相手は１０００ライフポイント回復する。

決闘者１「更に俺は、『憑依するブラッド・ソウル』を攻撃表示で召喚！２体で攻撃だ！」

憑依するブラッド・ソウル　レベル３　闇属性　悪魔族　攻１２００　守８００　効果
このカードを生け贄に捧げる。相手フィールド上でレベル３以下の表側表示モンスター全てのコントロールを得る。

梶木：ＬＰ１１００

梶木「だが、『強奪』の効果で俺は次のターン、ライフを１０００回復するぜよ！」

梶木：ＬＰ２１００

梶木「俺は魔法カード『サイクロン』を発動！『強奪』を破壊するぜよ！」

サイクロン　速攻魔法
フィールド上の魔法または罠カード１枚を破壊する。

梶木「俺は『シー・スネーク』で、『憑依するブラッド・ソウル』を攻撃！
更にモンスターを守備表示で召喚して、ターンエンドじゃ！」

決闘者１：ＬＰ３２００

決闘者１「俺のターン！俺は『怒れる類人猿（バーサーク・ゴリラ）』を攻撃表示で召喚！」

怒れる類人猿　レベル４　地属性　獣族　攻２０００　守１０００　効果
このカードが表側守備表示でフィールド上に存在する場合、このカードを破壊する。このカードのコントローラーは、このカードが攻撃可能な状態であれば必ず攻撃しなければならない。

更に魔法カード『死者蘇生』で、墓地から『ジャイアント・レックス』を復活させる！２体で攻撃だ！」

死者蘇生　通常魔法
自分または相手の墓地からモンスター１体を選択する。
選択したモンスターを自分のフィールド上に特殊召喚する。

梶木：ＬＰ１６００

梶木「かかったな、俺の伏せていたカードは『アングラーファットフィッシュ』！」

アングラーファットフィッシュ　レベル４　水属性　魚族　攻５００　守１３００　効果
このカードが戦闘で破壊された時、自分の墓地から水属性モンスターを１体選択し、
自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。
選択したモンスターはフィールド上に表側表示で存在する限り、攻撃力と守備力が５００ポイントダウンする。

梶木「俺は『アングラーファットフィッシュ』の効果で、『レインボー・フィッシュ』を特殊召喚！」
決闘者１「いいさ、ターンエンドだ！」

梶木「俺のターン！俺は伏せカードを１枚置き、フィールド魔法『伝説の都　アトランティス』を発動！」

伝説の都　アトランティス　フィールド魔法
このカードのカード名は「海」として扱う。手札とフィールド上の水属性モンスターはレベルが１つ少なくなる。
フィールド上の水属性モンスターは攻撃力と守備力が２００ポイントアップする。

梶木「これで手札の水属性モンスターはレベルが1つ下がったぜよ！
俺は『レインボー・フィッシュ』を生け贄に、レベル６となった『海竜−ダイダロス』を召喚！」

海竜−ダイダロス　レベル７　水属性　海竜族　攻２６００　守１５００　効果
自分フィールド上に存在する「海」を墓地に送る事で、このカード以外のフィールド上のカードを全て破壊する。

梶木「更に『ダイダロス』の効果発動！『海』フィールドを墓地に送り、自分以外のカードを全て破壊する！
『海竜−ダイダロス』で、相手プレイヤーにダイレクトアタックじゃ！」

決闘者１：ＬＰ６００

決闘者１「俺のターン！魔法カード『恵みの雨』を発動！お互いに１０００ポイントのライフを回復！」

恵みの雨　通常魔法
お互いは１０００ライフポイント回復する。

梶木：ＬＰ２６００　決闘者１：ＬＰ１６００

決闘者１「更に１０００ポイントのライフを払い、魔法カード『押収』を発動！お前の手札を見せろ！」

押収　通常魔法
１０００ライフポイントを払う。相手の手札を確認し、その中からカードを１枚選択して墓地に捨てる。

梶木の手札：伝説のフィッシャーマン

梶木「くっ・・・」
決闘者「これは面白い！結局お前はそのカードを使いこなせなかったんだ！
『押収』の効果で、『伝説のフィッシャーマン』を墓地に送る！」
梶木「かかったな！罠カード発動！『リビングデッドの呼び声』！」

リビングデッドの呼び声　通常罠
自分の墓地からモンスター１体を選択し、攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。

梶木「このカードは、墓地にあるカードを攻撃表示で蘇らせる。いでよ、『伝説のフィッシャーマン』！」

伝説のフィッシャーマン　レベル５　水属性　戦士族　攻１８５０　守１６００　効果
「海」がフィールド上に存在する限り、このカードは魔法の効果を受けない。
また相手モンスターはこのカードを攻撃対象にする事はできない。

決闘者「俺は・・・モンスターを守備表示で場に出して、ターンエンドだ！」

梶木「俺のターン！今俺の手札は１枚。よって『海嶺の侵略者』を特殊召喚する！」

海嶺の侵略者　レベル８　水属性　海竜族　攻２８００　守１４００　効果
自分の手札がこのカード１枚だけの場合、このカードを表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
このカードが破壊された時、デッキ・手札・墓地の中から、「海溝の支配者」を１体特殊召喚する事ができる。

梶木「２体のモンスターで攻撃じゃ！」

決闘者１：ＬＰ０

梶木「それじゃ、フィッシャーマンのカードは返すぜよ！」
決闘者１「ちょっ、ちょっと待って！」
梶木「ん？」
決闘者１「さっきはひどい事を言って、すみませんでした！！」
決闘者２「お、俺も、本当にごめんなさい・・・」
梶木「フッ！分かってくれればそれでいいんじゃ！」

梶木「『伝説のフィッシャーマン』か・・・」

一週間後。町を散歩していた梶木はとある看板を目にする。

デュエルモンスターズ・アクアデュエリストトーナメント開催決定！！
参加条件は水系カードのデッキと決闘盤の持参のみ！！
優勝すれば、レアカードと賞金のプレゼント！君も今すぐ参加しよう！！

梶木「なるほど・・・これは俺のためにあるような大会じゃ！
城之内、フィッシャーマン、親父！絶対勝って見せるぜよ！」



第２話　「連なる試練」

司会者「遂に始まりました！アクアデュエリストトーナメント！！
皆様が持参した水系モンスターを主軸にしたデッキでデュエルを行います。」
梶木「全日本チャンピオン・・・決闘者の王国・・・バトルシティ・・・いずれも俺は、全力で戦った！
今度こそ、この大会で優勝して見せるぜよ！！」
司会者「ルールは簡単！この会場を舞台に出会った決闘者とデュエルをします。
最初に４勝し、このスタジアムにたどり着いた４名で、準決勝トーナメントを行います。
デュエリストには、この『アクア・バッヂ』を１つずつ渡してあります。
デュエルに勝利した者は、相手のブルー・バッヂを１つ受け取ります。
つまり、５つのアクア・バッヂが、準決勝に進出する証なのです！
タイムリミットは１時間！１時間以内に５つのアクア・バッヂを集めるのです！トーナメント・スタート！」
梶木「よし、始まったぜよ！」

３分後・・・

？？？「見ろ、アクア・バッヂ５つだ。さっさとスタジアムに入れろ！」
司会者「えっ、もう？分かりました。」
？？？（まんまと騙されたな・・・俺は５人でトーナメントに出場したのよ。
子分の４人からアクア・バッヂを奪えば、簡単に勝ちあがれるのさ・・・）

その頃梶木は、決闘者、鯨田（くじらだ）とデュエルを始めていた。

梶木、鯨田「デュエル！！」

鯨田「俺のターン、ドロー！モンスターを裏守備表示でセット！ターンエンド！」
梶木「俺のターン、『グレート・ホワイト』召喚！守備モンスターを攻撃！」

グレート・ホワイト　レベル４　水属性　魚族　攻１６００　守８００

リバースモンスター：ペンギン・ソルジャー

鯨田「『ペンギン・ソルジャー』のリバース効果発動！『グレート・ホワイト』をお前の手札に戻す。」

ペンギン・ソルジャー　レベル２　水属性　水族　攻７５０　守５００　効果
リバース：フィールド上のモンスターカードを２枚まで持ち主の手札に戻す事ができる。

梶木「チッ！俺はリバース・カードを２枚出してターンエンドじゃ。」

鯨田「俺のターン！俺は墓地の『ペンギン・ソルジャー』をゲームから除外し、『水の精霊　アクエリア』を召喚！」

水の精霊　アクエリア　レベル４　水属性　水族　攻１６００　守１２００　効果
このカードは通常召喚できない。自分の墓地の水属性モンスター１体をゲームから除外して特殊召喚する。
相手スタンバイフェイズ毎に相手の表側表示モンスター１体の表示形式を変更する事ができる。
そのモンスターはこのターン表示形式を変更できない。

鯨田「更に『幻影のゴラ亀』を攻撃表示で召喚。２体で攻撃！」

幻影のゴラ亀　レベル４　水属性　水族　攻１２００　守１４００　効果
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを対象とした、
相手がコントロールする魔法・罠カードの効果を無効にする。

梶木「そうはいかんぜよ！罠カード『濁流葬』！！全ての水族モンスターを破壊し、
１枚につき５００ポイント、互いのライフポイントにダメージ！」

濁流葬　通常罠　効果
水属性モンスターがフィールド上に召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動可能。
フィールド上に表側表示で存在する水属性モンスターを全て破壊し、発動ターンのエンドフェイズ時、
破壊したモンスター１体につき、お互いのライフポイントに５００ポイントダメージを与える。

鯨田「なら俺は墓地の『ゴラ・タートル』と『水の精霊　アクエリア』を除外し、『フェンリル』を特殊召喚！」

フェンリル　レベル４　水属性　獣族　攻１４００　守１２００　効果
このカードは通常召喚できない。自分の墓地の水属性モンスター２体をゲームから除外して特殊召喚する。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、次の相手ターンのドローフェイズをスキップする。

梶木「じゃが今はメインフェイズ２。もう攻撃は終了したぜよ！」
鯨田「分かっているさ！ターンエンドだ！」

梶木：ＬＰ３０００　鯨田：ＬＰ３０００

梶木「ならば俺のターンじゃ！罠カードオープン！『リビングデッドの呼び声』を発動！
墓地からモンスター１体を特殊召喚し、それを生け贄に『海溝の支配者』を召喚！」

海溝の支配者　レベル５　水属性　海流族　攻？　守０　効果
このカードの攻撃力は、ゲームから除外された水属性モンスター全ての元々の攻撃力を合計した数値になる。

梶木「『海溝の支配者』の効果で、攻撃力が３５５０になったぜよ！更に魔法カード『ポセイドンの怒り』を発動！」

ポセイドンの怒り　通常魔法
自分のデッキの上からカードを２枚ゲームから除外する。フィールド上の水属性モンスター１体を選択する。
発動ターンのエンドフェイズまで、選択したモンスターの元々の攻撃力は倍になる。

梶木「『海溝の支配者』で『フェンリル』を攻撃！」

鯨田：ＬＰ０

鯨田「ま、負けた・・・」

梶木「これでアクア・バッヂは２つ！残りは３つぜよ！」

トーナメント開始から１０分　梶木：アクア・バッヂ２つ　予選通過者１名



第３話　「水の融合術」

梶木「さーて、次の戦いは・・・」
？？？「おい！そこのお前、デュエルだ！」
梶木「誰じゃ！？」
椎羅（しいら）「俺の名は椎羅。お前にデュエルを申し込む！」
梶木「いいぜよ！デュエルじゃ！！」

椎羅「先攻はもらったぞ！モンスターを裏守備表示でセット！ターンエンド！」
梶木「俺のターン。『シー・スネーク』を攻撃表示で召喚！更にカードを１枚場に伏せる。」

椎羅「ならば俺のターン！俺はフィールド魔法『フュージョン・ゲート』を発動！」

フュージョン・ゲート　フィールド魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、「融合」なしで融合召喚が可能。
この際の融合素材モンスターは墓地へは行かず、ゲームから取り除かれる。

椎羅「そして俺は、場の『舌魚』と手札の『神魚』を融合し、『深海に潜むサメ』を召喚！攻撃だ！」

深海に潜むサメ　レベル５　水属性　魚族　攻１９００　守１６００　融合
『神魚』＋『舌魚』

梶木：ＬＰ３６００

梶木「くそぉ、俺のターンじゃ！モンスターを守備表示！
更にリバース・カ−ド・オープンじゃ！『リビングデッドの呼び声』！
墓地から『シー・スネーク』を攻撃表示で特殊召喚！リバース・カードをセットしてターンエンド！」

椎羅「俺のターン！俺は手札の３体のモンスターを融合し、『アクア・ドラゴン』を召喚！」

アクア・ドラゴン　レベル５　水属性　海竜族　攻２２５０　守１９００　融合
『フェアリー・ドラゴン』＋『海原の女戦士』＋『ゾーン・イーター』

梶木「そうはいかんぜよ！リバース・カード『戦力不足』を発動！
お前の手札が場のモンスターの数を超えていなければ、攻撃ができない！」

戦力不足　永続罠
相手ターンのスタートステップ時、相手の手札の枚数が、
相手フィールド上のモンスターカードの枚数以下の場合、そのターンのバトルフェイズをスキップする。

梶木「今お前の手札は１枚！お前の場のモンスターは２体！よってバトルはできないぜよ！」

椎羅「いいだろう。ターンエンド！」
梶木「俺のターン！モンスターを守備表示！更に『シー・スネーク』を守備表示にしてターンエンド！」
椎羅「ならば俺のターン！（俺の手札が場のモンスターより１枚でも多くなければ、攻撃はできない・・・）ドロー！」

ドローカード：天よりの宝札

椎羅「いいぞ！『天よりの宝札』を発動！お前は手札が６枚に、俺は手札が４枚になるようにカードを引く！」

天よりの宝札　通常魔法
相手の手札が３枚以下の時に発動。相手は手札が６枚になるように、自分は手札が４枚になるように、
デッキからカードをドローする。このカードを発動したターンには他の魔法・罠カードは発動できない。

椎羅「これで攻撃ができる！『深海に潜むサメ』で『シー・スネーク』を、『アクア・ドラゴン』で伏せカードを攻撃！
２体のモンスターを破壊！最後にリバース・カード１枚をセットしてターンエンド！」

梶木「俺のターン！俺は魔法カード『黙する死者』を発動！墓地にあるカードを守備表示で召喚させる！」

黙する死者　通常魔法
自分の墓地から通常モンスター１体を表側守備表示で特殊召喚する。
そのモンスターはフィールド上に存在する限り攻撃をする事ができない。

梶木「更に生還したモンスター１体を生け贄に、『海溝の支配者』を召喚する！」

椎羅「（『海溝の支配者』は除外された水属性モンスターの攻撃力の合計が、自らの数値になるモンスター。
俺が『フュージョン・ゲート』の効果で除外した水属性モンスターは４体。つまり攻撃力は・・・）」

海溝の支配者：攻撃力３５５０

梶木「『海溝の支配者』で、『深海に潜むサメ』を攻撃！」

椎羅：ＬＰ２３５０

椎羅「俺のターン！ドロー！今俺の手札は４枚！『戦力不足』の効果は発動しない！」
梶木「じゃが、お前のモンスターで『海溝の支配者』は倒せないぜよ！」
椎羅「そうはいかない！『スキルドレイン』を発動！１０００ライフと引き換えにモンスターの効果を無効化！」

スキルドレイン　永続罠
１０００ライフポイントを払う。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
表側表示の効果モンスターの効果を無効にする。

椎羅：ＬＰ１３５０

椎羅「つまりお前のモンスターの攻撃力は０！更に『死者蘇生』を発動！『深海に潜むサメ』を特殊召喚！」
梶木「なんじゃと！？」
椎羅「『アクア・ドラゴン』の攻撃！ウォーター・ブロス・スクリュー！」
梶木「俺は・・・こんな所で負けないぜよ！」



第４話　「滝の守り神」

椎羅「『アクア・ドラゴン』の攻撃、『海溝の支配者』撃破！更に『深海に潜むサメ』のダイレクトアタック！！」

梶木：ＬＰ１３５０

椎羅「何！？ライフが残っているはずは・・・」
梶木「残念じゃったな！俺は手札から『護魚（ごぎょ）−ハッカク』の誘発即時効果を発動させたんじゃ！」

護魚−ハッカク　レベル３　水属性　魚族　攻７５０　守１１００　効果
手札からこのカードを捨てる。相手モンスターの直接攻撃によって自分が受ける戦闘ダメージを、
発動ターンのみ全て０にする。この効果は相手のバトルフェイズ中のみ使用する事ができる。

梶木「これで『深海に潜むサメ』が俺に与えたダメージは０になる！
『アクア・ドラゴン』の攻撃だけじゃ、戦闘ダメージは俺のライフポイントを下回るぜよ！」
椎羅「しぶといな・・・ターンエンド！」

梶木「俺のターン！俺はリバースカードを１枚セットして、
『南大洋の魔王（サザン・オーシャン・ディアボロス）』を攻撃表示で特殊召喚！」

南大洋の魔王　レベル７　水属性　海竜族　攻２１００　守１９００　効果
自分のライフポイントが５００以下の場合、このカードを手札から特殊召喚する事ができる。

梶木「俺は魔法カード『ソウルテイカー』の効果で『アクア・ドラゴン』を破壊！更に『深海に潜むサメ』を攻撃！」

椎羅：ＬＰ２１５０

椎羅「ならば、手札の『さまよう小判鮫』を墓地に送り、誘発即時効果発動！」

さまよう小判鮫　レベル４　水属性　魚族　攻１３００　守８００　効果
手札からこのカードを捨てる。自分のコントロールする融合モンスターが戦闘で破壊された時、
そのモンスターの融合素材モンスター１組を自分のデッキから手札に加える。
この効果は相手のバトルフェイズ中のみ使用する事ができる。

椎羅「この効果で、『神魚』と『舌魚』を手札に加える。そしてドローフェイズ！
俺は『神魚』と『舌魚』、『レジェンド・ニンフ』と『海賊の備兵竜（ドラゴン・パイレーツ・ソルジャー）』を融合！
いでよ！『深海に潜むサメ』！『海賊の獅子船長（キャプテン・レオ）』！」

レジェンド・ニンフ　レベル２　水属性　天使族　攻３５０　守２００　効果
このカードがゲームから除外された時、自分のデッキからカードを１枚ドローする。

海賊の備兵竜　レベル３　水属性　獣戦士族　攻３５０　守８００　効果
このカードがゲームから除外された時、自分のデッキからカードを１枚ドローする。

海賊の獅子船長　レベル５　水属性　獣戦士族　攻７００　守１６００　融合／効果
『レジェンド・ニンフ』＋『海賊の備兵竜』
このカードが水属性モンスターを攻撃対象に選択した時、
ダメージ計算時のみ、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力は７００になる。

椎羅「更に魔法カード『融合覇者』場の融合モンスターの数だけカードを引く！これで『戦力不足』も発動しない！」

融合覇者　通常魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する融合モンスター１体につき、
デッキから１枚カードをドローし、同じ枚数分デッキの上からカードを墓地に捨てる。

椎羅：手札５枚

椎羅「そして『海賊の獅子船長』の効果で、『南大洋の魔王』の攻撃力を７００にする。
『海賊の獅子船長』と『南大洋の魔王』は相殺して、『深海に潜むサメ』の攻撃。これで終わりだ！」

梶木「リバースカード『水流の掛け橋』を発動！ライフを半分払い、『七色の鯉』を特殊召喚する。
そして、『七色の鯉』の効果で、このターンのバトルフェイズを終了させる！」

水流の掛け橋　通常罠
ライフポイントを半分払う。自分のデッキからレベル４以下の水属性モンスターを１体選択し、
自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚する。

七色の鯉　レベル２　水属性　魚族　攻３００　守４００　効果
このカードが特殊召喚に成功したターン、
このカードの持ち主はバトルフェイズを任意のタイミングで終了させる事ができる。

梶木「そして俺のターン！魔法カード『登竜門』を発動！『七色の鯉』を生け贄にする。」

登竜門　通常魔法
自分フィールド上の「七色の鯉」１体を生け贄に捧げる事で発動する。
自分のデッキ・手札・墓地の中から「虹色の竜−ホウボウ」１体を特殊召喚する。

梶木「登竜門の急激な流れを乗り越えた鯉は、竜になると伝えられてきた・・・
手札から『虹色の竜−ホウボウ』を特殊召喚する！」

虹色の竜−ホウボウ　レベル７　水属性　海竜族　攻２７００　守２４００　効果
このカードは通常召喚できない。このカードをプレイしたデュエルに勝利したプレイヤーはマッチに勝利する。

梶木「『虹色の竜−ホウボウ』の攻撃、そして『南大洋の魔王』で、プレイヤーにダイレクトアタック！」

椎羅：ＬＰ０

その頃、別の場所で・・・

？？？「『リバイバルスライム』の攻撃！」

決闘者：ＬＰ０

？？？「よし、これでアクア・バッヂ５つだ！」

『リバイバルスライム』のカードを操る謎の決闘者。彼の正体はまさか・・・

トーナメント開始から３５分　梶木：アクア・バッヂ３つ　予選通過者２名



第５話　「海の戦士再び」

？？？「『伝説のフィッシャーマン』の攻撃！！」

決闘者：ＬＰ０

梶木「おっ、あっちにも決闘者がいるぜよ！」
？？？「ん？あっ！あなたは確かあの時の・・・」

そう。この少年は第１話で梶木とデュエルをした決闘者。名前は「手虎（てとら）」という。

梶木「手虎！たった今お前にデュエルを申し込むぜよ！」
手虎「のぞむところだ！」

梶木、手虎「デュエル！！」

手虎「俺のターン！フィールド魔法『伝説の都　アトランティス』発動！」
梶木「『アトランティス』じゃと！？」
手虎「『アトランティス』は２つの効果を持つ。１つは場の水属性モンスターの攻撃力を２００ポイントアップさせる。
もう１つは、手札の水属性モンスターのレベルを１ポイントダウンさせる。
つまりレベル５のモンスターもレベル４となり、生け贄なしで召喚できる。いでよ、『伝説のフィッシャーマン』！！」

梶木「早速出してきたか、フィッシャーマン・・・」
手虎「更にリバースカードを出して、ターンエンド！」

梶木「俺のターン！俺は魔法カード『天使の施し』を使い、カードをドローする！」

天使の施し　通常魔法
デッキからカードを３枚ドローし、その後手札からカードを２枚墓地に捨てる。

ドローカード：七色の鯉、デビル・クラーケン、リビングデッドの呼び声
捨てたカード：七色の鯉、虹色の竜−ホウボウ

カードを１枚伏せて、『デビル・クラーケン』を召喚！」

デビル・クラーケン　レベル４　水属性　水族　攻１２００　守１４００

梶木「海フィールドでは『伝説のフィッシャーマン』を攻撃対象にできない。
つまり『フィッシャーマン』の攻撃対象は相手プレイヤーとなる！」
手虎「そうはさせない！『竜巻海流壁（トルネード・ウォール）』発動！
フィールド上に「海」が出ている限り、プレイヤーが受ける戦闘ダメージは全て０になる。」

竜巻海流壁　永続罠
フィールドカード「海」が表側表示で存在している限り、攻撃モンスターから自分へのダメージは０になる。
「海」がフィールド上に存在しなくなった時、このカードを破壊する。

手虎「俺のターン！俺は魔法カード『埋葬の腕』を発動！『デビル・クラーケン』を破壊する。」

埋葬の腕　通常魔法
フィールド上の攻撃力と守備力の数値の差が７００より小さい表側表示モンスター１体を破壊する。

手虎「更にモンスターを守備表示！そして『フィッシャーマン』の攻撃！」
梶木「罠カード発動！『リビングデッドの呼び声』！墓地から『七色の鯉』を召喚する！
そして、『七色の鯉』の効果でこのターンのバトルを強制終了する！」

梶木「残念じゃったな、俺のターン！『レインボー・フィッシュ』を攻撃表示で召喚！守備モンスターを攻撃！」

リバースモンスター：神聖なる魚（ホーリー・シャイン・フィッシュ）

手虎「かかったな！『神聖なる魚』の効果発動！『フィッシャーマン』の攻撃力を、８００ポイントアップ！」

神聖なる魚　レベル３　光属性　魚族　攻７５０　守１２００　効果
このカードが戦闘で破壊された時、フィールド上に表側表示で存在する水属性モンスターを１体選択する。
選択したモンスターは攻撃力が永続的に８００ポイントアップする。

伝説のフィッシャーマン：攻撃力２６５０

手虎「俺のターン！『フィッシャーマン』で『レインボー・フィッシュ』を攻撃！」

梶木：ＬＰ３１５０

梶木「俺のターン！『シー・スネーク』を召喚！更に『ポセイドンの怒り』で攻撃力を２倍にするぜよ！
『シー・スネーク』の攻撃力は３４００にアップ！更に『サイクロン』でお前の『竜巻海流壁』を破壊！
これでダメージを与えられるぜよ！『シー・スネーク』で、プレイヤーにダイレクトアタック！」

手虎：ＬＰ６００

手虎「（おかしい・・・『竜巻海流壁』は『アトランティス』が破壊されれば自動的に消滅するカード・・・
なぜ『アトランティス』を破壊しなかったんだ・・・まさかあいつ・・・！）
俺のターン！このターンで『シー・スネーク』の攻撃力は元に戻る！『伝説のフィッシャーマン』の攻撃！」

梶木：ＬＰ２０００

梶木「俺のターンぜよ！リバース・カードを２枚置き、ターンエンド！」

手虎「俺のターン！一気に攻めてやる！『シーザリオン』を攻撃表示で召喚！」

シーザリオン　レベル４　水属性　水族　攻１８００　守８００

梶木「罠カード『濁流葬』！表側表示の水属性モンスターを全て破壊するぜよ！」
手虎「（これでフィッシャーマンも破壊されるか・・・）」
梶木「更に罠カード『三日月の書』を発動！『伝説のフィッシャーマン』を裏守備表示にする・・・」

三日月の書　通常罠
フィールド上のモンスターを１体選択する。選択したモンスターを裏側守備表示にする。
そのモンスターはターン終了時に表側攻撃表示になる。

手虎「（やはり・・・表側表示のモンスターを破壊する『濁流葬』から、『フィッシャーマン』を守った・・・）」
梶木「『濁流葬』の効果はまだ終わっていない。破壊したモンスター１体につき、お互い５００のダメージを受ける。
破壊されたのは『七色の鯉』と『シーザリオン』の２体。よって互いに１０００ポイントのダメージを受ける・・・」

梶木：ＬＰ１０００　手虎：ＬＰ０

手虎「梶木・・・」
梶木「あっ・・・いいデュエルじゃったな！それじゃまたな！」

手虎「（梶木・・・お前やはり・・・）」

そして、その様子を影で見ていた１人の男が・・・

謎の男「（漁太・・・お前フィッシャーマンを死なせたくないのか・・・）」

その男の手には５つのアクアバッヂが・・・

トーナメント開始から４２分　梶木：アクアバッヂ４つ　予選通過者３名



第６話　「魂喰らいの魔力」

梶木は戦う決闘者を探しながら、ある事を考えていた。

梶木「（フィッシャーマン・・・俺はあの時、無意識にフィッシャーマンを・・・）」

梶木は手虎とのデュエルで、手虎が出した『伝説のフィッシャーマン』を墓地に送るのを拒んだ。

梶木「（俺は何の為に、城之内にフィッシャーマンのカードを預けたんじゃろうか・・・」

？？？「おい！そこのお前、デュエルだ！」
梶木「誰じゃ！？」

海豚（イルカ）「俺の名は海豚！お前に勝てばアクア・バッヂが５つ揃うんだ！」
梶木「お前もか！俺もアクア・バッヂ４つじゃ！お前を倒し、５つ目を渡してもらうぜよ！」

梶木、海豚「デュエル！！」

梶木「俺のターン！モンスターを守備表示！更にリバースカードを出すぜよ！
（俺のリバース・カードは『激流葬』。互いのフィールドのモンスターを破壊する。
次のターンで一気に攻めさせてもらうぜよ！）ターンエンド！」

激流葬　通常罠
モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動可能。フィールド上のモンスターを全て破壊する。

海豚「俺のターン！『天使の施し』を発動。カードを３枚引き２枚捨てる。」

ドローカード：魂喰らい、シーザリオン、激流葬
捨てたカード：シーザリオン、大くしゃみのカバザウルス

海豚「そして『魂喰らい』を攻撃表示で召喚！」
梶木「よしっ！リバースカード・・・、何！？」

魂喰らい　レベル４　地属性　魚族　攻１２００　守０

梶木「（何じゃ、攻撃力１２００の雑魚モンスターか・・・守備力１５００の『デビル・クラーケン』で持ち応える。）」
海豚「更にカードを２枚伏せ、魔法カード『魂喰らいの魔光』を発動！」

魂喰らいの魔光　装備魔法
自分フィールド上に存在する「魂喰らい」またはレベル３以下の通常モンスターに装備する事ができる。
自分のスタンバイフェイズ毎に、自分の墓地に存在するモンスターを全てゲームから除外し、
この効果でゲームから除外したモンスター１体につき、装備モンスターの攻撃力が３００ポイントアップする。

海豚「このカードはターン毎に俺の墓地のモンスターを除外し、１枚につき３００ポイントの攻撃力を上げる！
そして、さっき『天使の施し』で捨てたカード２枚も通常モンスターだ！そして、『魂喰らいの魔剣』を発動！」

魂喰らいの魔剣　装備魔法
自分フィールド上に存在する「魂喰らい」またはレベル３以下の通常モンスターに装備する事ができる。
発動時に自分と相手フィールド上の魔法または罠カードをそれぞれ同じ枚数選択する。
選択したカードを全て破壊し、破壊したカード１枚につき、装備モンスターの攻撃力を５００ポイントアップする。

海豚「俺とお前のリバースカードを１枚ずつ破壊し、『魂喰らい』の攻撃力を１０００ポイントアップ！」

魂喰らい：攻撃力２２００

海豚「『魂喰らい』で守備モンスターを攻撃！」

梶木「ドロー！俺は『七色の鯉』を召喚し、『登竜門』の生け贄にする！『虹色の竜−ホウボウ』を特殊召喚！」
海豚「今だ！罠カード発動！『魂喰らいの魔盾（まじゅん）』を発動！
除外されたカード２枚を墓地に戻す！これで『魂喰らい』は破壊されない！」

魂喰らいの魔盾　通常罠
指定した「魂喰らい」またはレベル３以下の通常モンスター１体の攻撃力は３００ポイントアップし、
相手のスタンバイフェイズ時にゲームから除外された自分の通常モンスター２体をを墓地に送る事で、
この効果を発動させたターン、指定したモンスターは戦闘、指定したモンスターを対象にした
魔法・罠・モンスターの効果では破壊されない。（ダメージ計算は適用する。）

魂喰らい：攻撃力２５００

梶木「ならば、『虹色の竜』で『魂喰らい』を攻撃！」

海豚：ＬＰ３８００

海豚「だが『魂喰らいの魔盾』の効果で破壊はまぬがれる。俺のターン、ドロー！
墓地に置かれた２体の通常モンスターを除外し、『魂喰らい』の攻撃力を６００上げる！
更に『天よりの宝札』！これで俺は４枚、お前は６枚になるように、お互い３枚カードを引く。
そして、『魂喰らい』の攻撃！『ホウボウ』を破壊！」

梶木：ＬＰ３６００

梶木「俺のターン！ドロー！」
海豚「『魂喰らいの魔盾』、効果発動！除外されたカード２枚を墓地に戻す！」
モンスターを守備表示！リバースカードを２枚出してターンエンド！」

海豚「俺のターン！『魂喰らい』の攻撃力が３７００に上がる！
俺は魔法カード、『シールドクラッシュ』を発動！このカードは、守備表示のモンスターを破壊する！」

シールドクラッシュ　通常魔法
フィールド上に守備表示で存在するモンスター１体を選択して破壊する。

海豚「これで終わりだ！『魂喰らい』の攻撃！」
梶木「そうは行かないぜよ！『護魚−ハッカク』！！」
海豚「何だ？今の魚は！？」
梶木「『護魚−ハッカク』を手札から捨てる事で、プレイヤーへのダメージを０にする！
更にリバースカード『水流の掛け橋』！ＬＰを半分払い、デッキから『レインボー・フィッシュ』を特殊召喚！」

梶木：ＬＰ２５００

海豚「チッ！リバースカードをセット、ターンエンドだ！」

梶木「俺のターンじゃ、ドローカード！」

ドローカード：濁流葬

海豚「『魂喰らいの魔盾』の効果で、除外されたカード２枚を墓地に戻す！」
梶木「俺はリバースカード、『リビングデッドの呼び声』を発動！
自分の墓地から『護魚−ハッカク』を復活！２体のモンスターを生け贄に、『南大洋の魔王』を召喚！
更に、『ポセイドンの怒り』を発動！『南大洋の魔王』の攻撃力は４２００！『魂喰らい』を攻撃！」

海豚：ＬＰ３３００

梶木「リバースカードを１枚出して、ターンエンド！
（伏せたカードは『濁流葬』。対象を取らないこのカードなら、奴の『魂喰らい』を破壊できる。
だがこのカードは、破壊したモンスター１体につき５００ポイント、エンドフェイズにダメージを受ける。
今このカードを使って、奴が攻撃力１５００以上のモンスターを出してしまえば、
俺のライフは１０００以下になり、エンドフェイズに１０００ダメージを受けてしまう・・・）」

海豚「その程度じゃ俺の『魂喰らい』は倒せない！ドローカード！
このターンで『魂喰らい』の攻撃力は４３００！『南大洋の魔王』を攻撃！」

梶木：ＬＰ３００

海豚「ターンエンド！そして除外されたカードを墓地に戻す！これでこのターン『魂喰らい』は破壊されない！」
梶木「俺は・・・負けるのか・・・」

？？？「何弱音を吐いとるんじゃ！」
梶木「誰じゃ！？」

それは、梶木と手虎のデュエルを観戦していた、謎の男だった。

梶木「・・・・・・。分かったぜよ。」
海豚「ん？」
梶木「俺は決して諦めない！このターンで、お前を倒してやるぜよ！ドロー！
俺は魔法カード、『天よりの宝札』を発動！俺は４枚、お前は６枚に手札を増やす！

梶木の手札：海溝の支配者、伝説の都　アトランティス、魂の解放、激流壁

梶木「俺はフィールド魔法『伝説の都　アトランティス』を発動！
場の水属性モンスターは攻撃力が上がり、手札の水属性モンスターはレベルが下がる！
俺はレベル４となった『海溝の支配者』を召喚！更に水属性モンスターが召喚された事で、『濁流葬』を発動！」
海豚「何！？だが、このターンのエンドフェイズでお前のライフは０になる。俺の勝ちだ！」
梶木「よく見てみろよ、俺のフィールドを！」
海豚「な、何！？『海溝の支配者』が生き残っているだと・・・」
梶木「速攻魔法を発動させたんじゃ！『激流壁』をな！」

激流壁　速攻魔法
発動ターンのエンドフェイズまで、自分のコントロールする水属性モンスターは、罠カードの効果では破壊されない。

梶木「最後に俺は、『魂の解放』を発動！墓地の水属性モンスターを除外する！」

魂の解放
お互いの墓地から合計５枚までカードを選択し、そのカードをゲームから除外する。

『海溝の支配者』の攻撃力アップ！お前のライフポイントを上回ったぜよ！プレイヤーにダイレクトアタック！」

海豚：ＬＰ０

梶木「よし、これで準決勝進出じゃ！」

トーナメント開始から５０分　梶木：アクアバッヂ５つ　予選通過者４名　予選終了



第７話　「戦慄のスライム」

司会者「アクアデュエリストトーナメント、ベスト４が出揃いました。この４人の決闘者で、準決勝戦を始めます。
予選を最初に突破した２人と、もう２人がデュエルをし、勝利した２人で、決勝戦を行い、
それに勝った決闘者が、アクアデュエリストのチャンピオンの座に輝きます！
勝ち残った決闘者はこの４人！開始してわずか３分で予選通過を決めた全米チャンピオン！
デュエリストナンバー１、キース・ハワード！！」

キース「フフフ・・・」

遊戯「バンデット・キース！何で奴がここに！？」

司会者「続いて２人目に予選を通過した、バトルシティ準優勝者！
デュエリストナンバー２、マリク・イシュタール！！」

杏子「見て！今度はマリクまで・・・」
梶木「マリクじゃと！？あいつ確かバトルシティが終わってエジプトに帰ったと聞いたが・・・」
マリク「ああ、姉さんの都合でしばらく日本に残る事になったんだ。」
遊戯「そうか・・・イシズさん、古代エジプト展で・・・」

司会者「３人目は怪しげなマスクを包み込む、その素性から実力まで全てが謎の決闘者、
デュエリストナンバー３、バショウ！！」

遊戯「バショウ・・・聞いた事の無い決闘者だ・・・」

司会者「そして最後に勝ち抜けたのは、元全日本ベスト３位！
デュエリストナンバー４、梶木漁太！」

遊戯「梶木君！」
城之内「あいつ、やっぱりこの大会に出場していたのか！」

司会者「それでは最初のデュエル、ルーレットに選ばれた２人の決闘者は・・・
デュエリストナンバー２！そして４！梶木漁太ＶＳマリク・イシュタール！！」

梶木「マリク・・・バトルシティ準優勝者、相手にとって不足はないぜよ！」
マリク「よろしく、梶木漁太。君の強さを見せてもらうよ！」
梶木「望む所じゃ！」

梶木、マリク「デュエル！！」

梶木「俺のターン！『レインボー・フィッシュ』を攻撃表示で召喚！ターンエンド！」

マリク「僕のターン！僕は『グラナドラ』を攻撃表示で召喚する。」

グラナドラ　レベル４　水属性　爬虫類族　攻１９００　守　７００　効果
このモンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、自分は１０００ライフポイント回復する。
このカードが破壊され墓地に送られた時、自分は２０００ポイントダメージを受ける。

マリク「『グラナドラ』の効果で、ライフを１０００回復！更に『レインボー・フィッシュ』を攻撃！」

梶木：ＬＰ３９００　マリク：ＬＰ５０００

梶木「俺のターン！俺はモンスターを守備表示！ターンエンドじゃ！」

マリク「僕のターン！『レクンガ』を攻撃表示！そして『グラナドラ』の攻撃！」

レクンガ　レベル４　水属性　植物族　攻１７００　守５００　効果
自分の墓地の水属性モンスター２体をゲームから除外する度に、
自分フィールド上に「レクンガトークン」(植物族・水・星２・攻／守７００)を表側攻撃表示で特殊召喚する。

梶木「甘いな、俺のカードは『アングラーファットフィッシュ』じゃ！
こいつの効果で、俺は墓地から『レインボー・フィッシュ』を特殊召喚する！」
マリク「いいだろう、ターンエンド！」

梶木「俺のターン！モンスターを守備表示！更にリバース・カードを２枚セットしてターンエンドじゃ！」

マリク「僕のターン！『ロードポイズン』を召喚！総攻撃だ！」

ロードポイズン　レベル４　水属性　植物族　攻１５００　守１０００　効果
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、
自分の墓地に存在する「ロードポイズン」以外の植物族モンスター１体を自分フィールド上に特殊召喚する

梶木「そうはいかんぜよ！罠カードオープン！『激流葬』！！
更に速攻魔法『激流壁』を発動！見方モンスター全ての破壊をまぬがれる！
そして、『グラナドラ』の効果でお前に２０００ポイントのダメージ！」

マリク：ＬＰ３０００

俺のターン！俺は２体のモンスターを生け贄に、『海竜（リバイアドラゴン）−ダイダロス』を召喚！
『海竜−ダイダロス』で、プレイヤーにダイレクトアタック！」

マリク：ＬＰ４００

マリク「僕のターン、ドロー！『リバイバルスライム』を守備表示！」

リバイバルスライム　レベル４　水属性　水族　攻１５００　守５００　効果
このカードが戦闘によって墓地に送られた時１０００ライフポイントを払う事で、
次の自分のスタンバイフェイズに自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚する事ができる。

マリク「更にカードを１枚場に伏せて、ターンエンド！」

梶木「俺のターン！『デビル・クラーケン』召喚！２体のモンスターで攻撃ぜよ！」
マリク「リバースカード・オープン！『スライム再生』！」

スライム再生　永続罠
このカードがフィールド上に存在する限り、指定した「スライム」という名のついたモンスター１体は攻撃できない。
指定したモンスターが破壊された時、ライフポイントを半分払う事で、
破壊されたモンスターを自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚する事ができる。

マリク「これで『リバイバルスライム』は破壊されない。」

マリク：ＬＰ１００

梶木「俺はこれでターンエンドじゃ！」

マリク「僕のターン！『スライム・ナイト』を攻撃表示で召喚！」

スライム・ナイト　レベル４　水属性　水族　攻２０００　守１０００　効果
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、自分のフィールド上に表側表示で存在する、
「スライム」という名のついたモンスターを１体選択する。選択しなかった場合、このカードを破壊する。
自分のスタンバイフェイズ時、選択したモンスターが自分フィールド上に存在しない場合、このカードを破壊する。

マリク「更に僕は魔法カード『スライム増殖炉』を発動！」

スライム増殖炉
自分のスタンバイフェイズ毎に自分のフィールド上に「スライムモンスタートークン」（水族・水・星１・攻/守５００）
１体を攻撃表示で特殊召喚する。このカードが表側表示でフィールド上に存在する限り、
自分はモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する事はできない。（「スライムモンスタートークン」を除く。）

マリク「最後にリバースカードを２枚セット！ターンエンドだ！」

梶木「俺のターン！『デビル・クラーケン』を生け贄に『半漁獣・フィッシャービースト』を召喚！攻撃じゃ！」

半漁獣・フィッシャービースト　レベル６　水属性　魚族　攻２４００　守２０００

マリク「罠カード発動！『ディフェンド・スライム』！」

ディフェンド・スライム　永続罠
相手モンスターが自分のモンスターに攻撃した時、自分のフィールド上に「リバイバルスライム」が
表側表示で存在している場合、攻撃対象を「リバイバルスライム」に移し替える事ができる。

マリク：ＬＰ５０

マリク「更にもう１枚の罠カード『遺言の札』を発動！これで手札が３枚になった！」

遺言の札　通常罠
自分のモンスターが戦闘によって墓地へ送られた時に発動。デッキからカードを２枚ドローする。

梶木「リバースカードを２枚セット！ターンエンドじゃ！」

マリク「僕のターン！ドロー！スライムトークン１体を特殊召喚！そして手札から『スライム』を特殊召喚！」

スライム　レベル１　水属性　水族　攻５００　守５００　効果
自分フィールド上に「スライム増殖炉」が存在する場合、このカードの召喚を特殊召喚扱いにする事ができる。
このカードの召喚・反転召喚・特殊召喚は、『スライム増殖炉』によっては制限されない。

マリク「魔法カード『サモン・スライム』発動！『スライム増殖炉』を破壊し、スライムトークンを召喚する！」

サモン・スライム　通常魔法
自分フィールド上のこのカード以外の魔法・罠カードを１枚選択して墓地に送る。
自分フィールド上に「スライムモンスタートークン」（水族・水・星１・攻/守５００）１体を攻撃表示で特殊召喚する。

マリク「準備は揃った・・・僕はスライムトークン２体と、『スライム』を生け贄に、『ジャイアント・スライム』を召喚！」
梶木「『ジャイアント・スライム』！？」



第８話　「逆転の切り札」

マリク「『ジャイアント・スライム』召喚！」

梶木「何じゃ、このでかいモンスターは！？」
マリク「『ジャイアント・スライム』は３体のモンスターを生け贄にして召喚する。
そしてこのカードの攻撃力は、墓地に眠るスライム・カード１枚につき、攻撃力が

ジャイアント・スライム　レベル１　水属性　水族　攻？　守？
このカードを召喚する場合、３体の生け贄を捧げて生け贄召喚する。
このカードの攻撃力と守備力は、全フィールド上と墓地に存在する、
「スライム」という名のついたカードの枚数×５００ポイントの数値になる。
スタートステップ時、自分フィールド上に存在する「スライム」という名のついたモンスターを生け贄に捧げる。
そのバトルフェイズ中、このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。

マリク「今、フィールドと墓地のスライムカードは、『ジャイアント・スライム』を含めて８体。
つまり『ジャイアント・スライム』の攻撃力は４０００ポイントとなる！」

梶木：ＬＰ３９００

マリク「『スライム・ナイト』を生け贄に、『ジャイアント・スライム』の直接攻撃！」
梶木「リバースカード・オープン！『人魚の呪縛』！このカードは、敵モンスターの攻撃力を１０００下げる。」

人魚の呪縛　通常罠
フィールド上に表側表示で存在するモンスター１体の攻撃力は、エンドフェイズまで１０００ポイントダウンする。

梶木：ＬＰ９００

マリク「僕はカードを１枚伏せて、ターンエンドだ。」

梶木「俺のターン、リバースカードを２枚出して、『天よりの宝札』を発動！互いにカードをドローする。
そしてフィールド魔法『伝説の都　アトランティス』を発動！」
マリク「だが、攻撃力を上げたところで『ジャイアント・スライム』は倒せない！」
梶木「甘いぜよ！このカードを発動させたのは『ダイダロス』の効果を発動させる為じゃ！」
マリク「何！？」
梶木「俺のフィールドの『伝説の都　アトランティス』を生け贄にする事で、
『ダイダロス』以外の、フィールド上の全てのカードを破壊する！
これでお前のフィールドはがら空き・・・何、どう言う事じゃ！」

マリクのフィールドには、５体のスライムモンスターが出現していた。

マリク「罠カード『スライム貯蓄炉』の効果さ！セットされたこのカードが破壊された事で、スライムが出現した！」

スライム貯蓄炉　通常罠
セットされたこのカードが相手のコントロールするカードの効果で破壊され墓地に送られた時、
自分フィールド上に「スライムモンスタートークン」（水族・水・星１・攻/守５００）を４体守備表示で特殊召喚する。

梶木「ならば、『ダイダロス』でスライムを攻撃！ターンエンド！」

マリク「僕のターン！『スライム・レガシー』を発動！墓地から『ジャイアント・スライム』を手札に戻す。
そして３体のスライムを生け贄に、再び『ジャイアント・スライム』を召喚！」

ジャイアント・スライム：攻撃力５０００

マリク「『ジャイアント・スライム』で、『海竜−ダイダロス』を攻撃！」
梶木「リバースカード『水流の掛け橋』を発動！ライフ半分と引き換えに、『七色の鯉』を特殊召喚！」
マリク「（『七色の鯉』が召喚されると、バトルフェイズが終了してしまう・・・）
なかなかやるね！リバースカードを２枚伏せて、ターンエンドだ！」

梶木「俺のターン！俺はカードを２枚伏せ、魔法カード、『登竜門』を発動！いでよ、『虹色の竜−ホウボウ』！
『虹色の竜−ホウボウ』の特殊能力！手札の水属性モンスターを生け贄に、モンスター１体を破壊する！」
マリク「やはりそのカードで来たか！リバースカード『亜空間物質転送装置』発動！」

亜空間物質転送装置　通常罠
自分フィールド上の表側表示モンスター１体を選択し、発動ターンのエンドフェイズまでゲームから除外する。

マリク「『ホウボウ』の効果発動時、僕のモンスターが消えた事で、効果対象はお前のモンスターとなる！」
梶木「俺は『海竜−ダイダロス』を破壊する。だが、『ホウボウ』の攻撃！」
マリク「甘いね・・・魔法カード発動、『闇の護封壁』！」

闇の語封壁　速攻魔法
発動後２回目の相手エンドフェイズまで、相手モンスターはプレイヤーに直接攻撃できない。

梶木「ならば俺は魔法カード『魂の解放』を発動！お前の墓地のスライムカード５枚を除外する！
ターンエンドじゃ！そして『亜空間物質転送装置』の効果が消え、『ジャイアント・スライム』が出現する！」

ジャイアント・スライム：攻撃力２５００　虹色の竜−ホウボウ：攻撃力２７００

マリク「僕のターン、ドロー！魔法カード『左腕の代償』を発動！」

左腕の代償　通常魔法
手札を全て捨てる。デッキから魔法カード１枚を選択し、選択したカードを手札に加える。

マリク「そして、手札の『アトミック・スライム』が墓地に送られた事で、デッキから１枚ドロー！」

アトミック・スライム　レベル１　水属性　水族　攻１０００　守１０００　効果
このカードが自分のコントロールするカードの効果で手札から墓地に送られた時、
自分はデッキからカードを１枚ドローする。

マリク「そして『ジャイアント・スライム』の攻撃力は５００ポイントアップして３０００！
『ホウボウ』の攻撃力２７００ポイントを上回る！」
梶木「残念だがまだ俺は負けない！罠カード発動、『戦力不足』！
スタートステップ時、お前の手札が味方モンスターの枚数を越えていないため、バトルはできないぜよ！」
マリク「だが、君はもう僕に攻撃する事ができなくなったよ！」
梶木「何じゃと！？」
マリク「特別に僕の手札を教えてあげるよ。このカードは、『悪夢の魔境』！」

悪夢の魔境　通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動可能。手札からモンスターカードを１枚捨てることで、
相手モンスターの攻撃を無効にし、相手ライフに１０００ポイントダメージを与える。

マリク「このカードは、相手の攻撃を無効にし、相手に１０００ポイントダメージを与える。
残りライフ９００のお前にこのカードを発動させたら、お前のライフは０になる。リバースカードセット！」

梶木「俺のターン、ドロー！『強欲な壷』！これでデッキから２枚ドローする。」

強欲な壷　通常魔法
自分はデッキからカードを２枚ドローする。

ドローカード：サイクロン、鏡の湖

梶木「（『サイクロン』か・・・こいつを使えば、場の魔法・罠カードを１枚破壊できる。）
魔法カード『サイクロン』を発動！お前の『悪夢の魔境』を破壊する！」
マリク「（フフフ・・・）」

城之内「おい、遊戯！マリクの奴、笑ってるぜ！」
遊戯「本当だ・・・まさか！？」

マリク「梶木！お前は真の罠にかかった！」
梶木「何、真の罠！？」
マリク「僕が伏せたカードはね、実は『悪夢の魔境』じゃないんだよ・・・そのカードは『スライム貯蓄炉』！！」

遊戯「やっぱり、そうだったのか！」

マリク「これで４体のスライムが出現した。更に『スライム貯蓄炉』とスライム４体が場と墓地に増えた為、
『ジャイアント・スライム』の攻撃力は２５００ポイントアップ！つまり攻撃力は５５００ポイント！！」

梶木「フッ・・・」
マリク「ん？何がおかしい・・・」
梶木「お前のデュエル・ディスクを見てみろ！」

マリク：ＬＰ０

マリク「何！？」
梶木「魔法カード『悪魔の湖』を発動させた！攻撃力が変化した事で、お前にダメージを与える！」

悪魔の湖　速攻魔法
相手のコントロールするカードの効果によって、フィールド上のモンスター１体の攻撃力が変化した時、
そのモンスターを含めた、それぞれのフィールド上に表側表示で存在するモンスターを１体ずつ選択する。
選択したモンスター２体の攻撃力の差の数値分、相手のライフポイントにダメージを与える。

司会者「アクアデュエリストトーナメント準決勝１回戦。勝者、梶木漁太！！」

梶木「マリク！楽しいデュエルじゃったな！」
マリク「ああ、こんなにデュエルを楽しんでやったのは久々だったよ！」

遊戯「マリク・・・そうか、今までは、もう１人のボクに復讐する為にデュエルをしていたから・・・」
杏子「じゃあ、久しぶりに楽しめたでしょうね。」

司会者「続いては、準決勝２回戦、キース・ハワードＶＳバショウ！！」

キース・ハワード、バショウ「デュエル！！」

キース「俺のターン！『水陸両用バグロス　ＭＫ−３』召喚！攻撃表示！」

水陸両用バグロス　ＭＫ−３　水属性　機械族　攻１５００　守１３００　効果
「海」がフィールド上に存在する限り、このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。

キース「更に魔法カード、『生け贄人形』を発動！モンスター１体を生け贄に、レベル７のモンスターを召喚する
『水陸両用バグロス』を生け贄に、『メタル化寄生生物　ルナタイト』召喚！」

生け贄人形　通常魔法
自分のフィールド上モンスターを１体生け贄に捧げて発動。
手札からレベル７のモンスター１体を特殊召喚する。そのモンスターはこのターン攻撃できない。

メタル化寄生生物　ルナタイト　レベル７　水属性　水族　攻１０００　守５００　ユニオン
１ターンに１度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして、
フィールド上のこのカードを自分フィールド上表側表示のモンスターに装備、
または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事が可能。
装備モンスターは相手がコントロールする魔法の効果を受けなくなる。
（１体のモンスターが装備できるユニオンは１枚まで。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。）

キース「そして『死者蘇生』を発動！墓地の『バグロス』を復活させる。
更に『ルナタイト』のユニオン能力発動！『バグロス』と『ルナタイト』を合体！
『ルナタイト』と合体したモンスターは、魔法の効果を受けなくなる。ターンエンドだ！」

バショウ「ワシのターン、魔法カード『大洪水』を発動。
このカードは、互いのフィールドと手札のモンスターを墓地に送る。」

大洪水　通常魔法
お互いに手札を公開する。その後、お互いの手札とフィールド上のモンスターを全て破壊する。

キース「だが、俺の『バグロス』は破壊されないぜ！」
バショウ「そいつはどうかな・・・」
城之内「おい、『バグロス』が破壊されていくぜ！」
遊戯「いや、破壊したのは『大洪水』じゃない、モンスターだ！」
バショウ「行け！！」

キース：ＬＰ０

キース「そっ、そんなバカな！？」

司会者「アクアデュエリストトーナメント準決勝１回戦。勝者、バショウ！！」



第９話　「悪夢の嵐」

司会者「アクアデュエリストトーナメント、遂に決勝戦となりました！
対戦するのは、デュエリストナンバー３、バショウＶＳデュエリストナンバー４、梶木漁太！」

梶木「ついにここまで来たぜよ！」
バショウ「・・・。」

司会者「それでは、両者ともデュエルリングにスタンバイ！互いのデッキを、カット＆シャッフル！」

梶木「（この大会で今度こそ優勝する、それが俺の目標！今この場でそれを果たす！）いくぜよ、バショウ！」
梶木、バショウ「デュエル！！」

梶木「俺の先攻、ドロー！『天使の施し』を発動！デッキから３枚引き２枚捨てる。」

ドローカード：シー・スネーク、半漁獣・フィッシャービースト、登竜門
捨てたカード：南大洋の魔王、竜巻海竜壁

梶木「更にリバースカードセット！そしてモンスターを守備表示！ターンエンドじゃ！」

バショウ「ワシのターン！ワシは魔法カード『光の護封剣』を発動。お前の攻撃を３ターン封じる。」

光の護封剣　通常魔法
相手フィールド上に存在する全てのモンスターを表側表示にする。
このカードは発動後(相手ターンで数えて)３ターンの間フィールド上に残り続ける。
このカードがフィールド上に存在する限り、相手フィールド上モンスターは攻撃宣言を行う事ができない。

バショウ「そしてお前の伏せカードも表になる。」

リバースモンスター：シー・スネーク

バショウ「ワシはこれでターンエンド。」

城之内「バショウの奴、モンスターを出さないのか？」
遊戯「もしかして、何かのカードを待っているのかも・・・」

梶木「俺のターン、リバースカード『リビングデッドの呼び声』発動！墓地から『南大洋の魔王』を特殊召喚！」
更に『シー・スネーク』を生け贄に『半漁獣・フィッシャービースト』を召喚！ターンエンドじゃ！」

バショウ「ワシのターン、ワシはこのままターンエンド。」
梶木「何！？」

杏子「もしかしたら、キースを倒した時のあのカードかしら？」
遊戯「多分・・・１つは『大洪水』のカード。あと、謎のモンスターが・・・」

梶木「俺のターン！俺は『七色の鯉』を召喚！更に魔法カード『登竜門』を発動！
『七色の鯉』を生け贄に、デッキから、『虹色の竜−ホウボウ』を特殊召喚する！」

城之内「梶木のフィールドには、３体の上級モンスターが揃った！」
遊戯「次のターンで『光の護封剣』の効果が消える！」

梶木「更に俺はリバースカードをセットして、ターンエンドじゃ！」

バショウ「ワシのターン、ドロー！」

ドローカード：大洪水

バショウ「来た・・・」
梶木「何じゃと！？」

遊戯「まさか！？」

バショウ「ワシは魔法カード『大洪水』を発動！！」
梶木「やはりそのカードか・・・」
バショウ「『大洪水』の効果で、互いの手札とフィールドのモンスターは全て破壊される！」
梶木「くっ、だがこれでお前の手札とフィールドもがら空きじゃ！」
バショウ「フッ！これを見てみな！」

遊戯「まただ！また洪水の中からモンスターが！」

バショウ「『アークティック』。手札のこのカードが他のカードの効果で墓地に送られた時、
このカードは墓地には行かずフィールドに特殊召喚される。
そしてこのカードの攻撃力は、相手のライフポイントと、常に同じ数値になる！！」

アークティック　レベル７　水属性　海竜族　攻？　守？　効果
このカードは通常召喚できない。このカードが他のカードの効果で手札から墓地に送られた時、
このカードを自分のフィールド上に表側表示で特殊召喚する事ができる。
このカードの攻撃力と守備力は、相手プレイヤーのライフポイントと同じ数値になる。

アークティック：攻撃力４０００　梶木：ＬＰ４０００

梶木「（この嵐は・・・あの日の嵐と同じじゃ・・・）」

●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●

それは、梶木がまだ幼い頃、父親と共に漁に出ていた日の出来事だった。

梶木「父ちゃん！今日もたくさん捕ろうぜ！」
梶木の父「フッ、そうだな！」

梶木「ねぇ、父ちゃん！」
梶木の父「ん？何だ？」
梶木「父ちゃんは俺が生まれる前からずっと漁をしてたんでしょ？」
梶木の父「そうだが、どうかしたのか？」
梶木「だって、漁ってスッゲー嵐が来たりして、すっごく危険だから・・・」
梶木の父「俺がいつか死んじまうんじゃねぇかって？バカ言ってんじゃねぇよ！
漁が危険だって知ってるからこそ、それに打ち勝つ策も考えられる。お前も１度そう言う目に遭えば分かるさ！
それに、海で死ぬのはだけじゃねぇ・・・」
梶木「えっ？」
梶木の父「いや、何でもねぇ！」

またとある日・・・

梶木の父「漁太・・・お前に頼みたい事がある。」
梶木「何？父ちゃん？」
梶木の父「もしもワシがお前の前から消えたら、海を見渡せる場所に墓を建てて欲しいんじゃ・・・」
梶木「墓って、何で？父ちゃん！？」
梶木の父「漁師ってのは海に生き、海に死ぬ。最後まで海と共にいるのは当然じゃ！」
梶木「そんな、死ぬなんて簡単に言わないでよ！
梶木の父「悪い、気にするな！」

しかし、冗談のつもりで言ったこの一言が、後に現実となってしまう。

梶木の父「今じゃ！！」
梶木「やったぜ、父ちゃん！」
梶木の父「！」
梶木「父ちゃん、あれ！」

２人の前に、巨大な津波が現れた。

梶木「父ちゃん！大変だよ！」
梶木の父「漁太！！」
梶木「な、何？」
梶木の父「この救命具を着てろ！」
梶木「でも、そしたら父ちゃんが！」
梶木の父「言っただろ、海での死に方は１つだけじゃねぇってな・・・」
梶木「そんな、父ちゃん！」

梶木の父「漁太、俺を超えていくんじゃ・・・」

●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●

梶木「（そうじゃ・・・俺の親父は事故でいなくなったんじゃない・・・俺を守って・・・。）
もう俺はこんな所で負けないぜよ！こんな津波ごときに怯む為に、俺は助けられたんじゃないぜよ！」

バショウ「（漁太・・・）」



第１０話　「津波の覇者」

梶木「（俺１人が生き残った。船に取り残されて、親父の姿はない。
ずっと待ったが、結局親父は俺の元に返ってくることはなかった。
そして俺は、岸壁に親父の墓を建てた。海が見える場所に墓を建てると言う、親父の遺言通りに。
俺は毎日親父の墓がある岸壁に行った。別に、親父の墓守に行った訳じゃない。むしろ逆じゃ。
きっと親父の事じゃ、勝手に墓なんか作るな！と、怒鳴りながら帰ってくる、そう信じていた。
そして３年後、俺の元に、一通の手紙が届いたんじゃ。）」

●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●

梶木「これは、親父からの手紙！？」

封筒の中には、手紙と、１枚のデュエルモンスターズのカードが入っていた。
手紙には、梶木への文章が書かれていた。それは確かに、父親の字だった。

〜漁太、これは男のカードじゃ。これで勝つんじゃ！〜

入っていたカードは、『伝説のフィッシャーマン』だった。

梶木「親父は、親父は行きとるんじゃ！！」

●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●　　　　　●

梶木「（後から知った事じゃが、それは親父が手に入れるように、友人に頼んでおいたカードじゃったそうじゃ。）」

バショウ「『アークティック』の攻撃！！」

城之内「梶木！！」

梶木：ＬＰ１０００

バショウ「何じゃと、ライフが残っているだと・・・」
梶木「攻撃を受ける直前に俺は罠カード、『人魚の呪縛』を発動させたんじゃ。
これで『アークティック』は攻撃力が１０００ポイントダウンしたんじゃ！」

アークティック：攻撃力３０００

梶木「俺のライフが減った事で、『アークティック』の元の攻撃力は１０００に、罠カードの効果で更に下がる！」

アークティック：攻撃力０

バショウ「やるな、ターンエンドじゃ！これで『人魚の呪縛』の効果が消え、
『アークティック』の攻撃力は１０００ポイントになる！」

梶木「俺のターン、『レインボー・フィッシュ』召喚！アークティックを攻撃！」

バショウ：ＬＰ３２００

バショウ「ワシのターン、『暗黒の海竜兵』を召喚！更にカードを１枚伏せてターンエンド！」

暗黒の海竜兵　レベル４　水属性　海竜族　攻１８００　守１５００

梶木「俺のターン！俺は魔法カード『ポセイドンの怒り』で、『レインボー・フィッシュ』の攻撃力を２倍にする！」
バショウ「そうはいかん！カウンター罠『呪術抹消』発動！手札を２枚捨て、魔法の効果を打ち消す！」

呪術抹消　カウンター罠
手札からカードを２枚捨てる。魔法カードの発動を無効にし、それを破壊する。さらに相手の手札とデッキを確認し、破壊した魔法カードと同名のカードがあった場合全て墓地へ送る。

梶木「『ポセイドンの怒り』が消滅した・・・」
バショウ「消えたのは魔法だけじゃない、モンスターもじゃ！」
梶木「何！？」
バショウ「今捨てたカードの１枚は『ハンマー・ヘッド・シャーク』。こいつが手札から墓地に送られた時、
相手フィールド上のモンスター１体を、破壊する効果を持っている！」

ハンマー・ヘッド・シャーク　レベル２　水属性　魚族　攻５００　守８００　効果
このカードが手札から墓地に送られた時、フィールド上のモンスターを１体選択して破壊する。

遊戯「そうか！キースとのデュエルで、魔法が効かないはずのモンスターを倒したのは、
『ハンマー・ヘッド・シャーク』の効果によるものだったんだ！」

梶木「だが今ので、お前の手札は３枚以下になった。『天よりの宝札』を発動！デッキからドローする！
俺はモンスターを守備表示！リバースカードを出してターンエンドじゃ！」

バショウ「ワシのターン、『暗黒の海竜兵』で、伏せカードを攻撃！」

リバースモンスター：アングラーファットフィッシュ

梶木「よし、俺は『アングラーファットフィッシュ』の効果で『七色の鯉』を召喚！
『七色の鯉』の効果で、このターンのバトルフェイズを強制終了させるぜよ！」
バショウ「得意のコンボで来たか・・・ターンエンド。」

梶木「俺のターン！『グレート・ホワイト』を召喚！更にモンスターが召喚された事で、『濁流葬』を発動！
そして手札から速攻魔法『激流壁』を発動！俺のモンスターは破壊されない！『グレート・ホワイト』の攻撃！」

バショウ：ＬＰ１６００

梶木「リバースカードをセットして、ターンエンドじゃ！そして『濁流葬』の効果で５００ポイントダメージ！」

梶木：ＬＰ５００　バショウ：ＬＰ１１００

バショウ「ワシのターン、ワシは『カイザー・シーホース』を召喚！『グレート・ホワイト』を攻撃！」

カイザー・シーホース　レベル４　光属性　海竜族　攻１７００　守１６５０　効果
光属性モンスターを生け贄召喚する場合、このモンスター１体で２体分の生け贄とする事ができる。

梶木「そうはいかないぜよ！罠カード『三日月の書』！敵モンスターを１ターンの間だけ守備表示にする。」
バショウ「ワシはリバースカードを置き、ターンエンド！そして『カイザー・シーホース』は攻撃表示になる！」

梶木「俺のターン、『強欲な壷』！デッキから２枚ドローする。
更にモンスター２体を生け贄に『海竜−ダイダロス』を召喚！攻撃！」
バショウ「リバースカードオープン！『攻撃の無力化』！お前の攻撃を無効にし、バトルを終了させる！」

攻撃の無力化
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手モンスター１体の攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する。

バショウ「ワシのターン、魔法カード『強欲な壷』で、２枚のカードをドロー！」

ドローカード：アークティック、最終戦争

バショウ「ラストターンじゃ・・・」
梶木「何！？」
バショウ「魔法カード『最終戦争』を発動！手札５枚を捨てて、フィールド上の全てのカードを破壊する！」

最終戦争　通常魔法
手札を５枚捨てる。フィールド上の全てのカードを破壊する。

梶木「手札を捨てる・・・まさか！」
バショウ「手札から墓地へ捨てられた、『アークティック』を特殊召喚！」

梶木：ＬＰ５００　アークティック：攻撃力５００

遊戯「まずい！」
杏子「この直接攻撃で、梶木君のライフは０になっちゃう・・・」

バショウ「これでどうじゃ！」
梶木「『護魚−ハッカク』の効果発動！手札のこのカードを捨てて、直接攻撃のダメージを０にするぜよ！
バショウ「カードを１枚伏せてターンエンドじゃ！」

梶木「俺のターンぜよ！（今、俺のライフは５００、場と手札のカードは０、バショウの手札は０、ライフは１１００、
場には攻撃力５００のモンスターが１体、このドローで全てが決まる！）ドローカード！」

ドローカード：海嶺の侵略者



第１１話　「成長」

梶木「俺は『海嶺の侵略者』を、攻撃表示で特殊召喚！」
バショウ「何、８つ星モンスターを生け贄なしで召喚したじゃと・・・」
梶木「俺の手札が『海嶺の侵略者』１枚だけの時、こいつは生け贄なしで特殊召喚できるんじゃ！
『海嶺の侵略者』で、『アークティック』を攻撃！」
バショウ「ならば永続罠、『渦潮の恐怖』を発動！お前の攻撃を終了させる！」

渦潮の恐怖　永続罠
戦闘を行うモンスター２体の攻撃力の差が１０００ポイント以上の場合、
攻撃力が低い方のモンスターが受ける戦闘ダメージは０になる。

バショウ「このカードは、モンスター２体の攻撃力に１０００ポイント以上の差がある場合、
攻撃力の低いモンスター、つまりワシの『アークティック』は戦闘ダメージを受けなくなるんじゃ！」

海嶺の侵略者：攻撃力２８００　アークティック：攻撃力５００

梶木「俺はこれでターンエンドじゃ！」

バショウ「ワシのターン、『天よりの宝札』を発動！ワシは４枚、お前は６枚カードを引く！
更にフィールド魔法、『幻の都　パシフィック』を発動！」

幻の都　パシフィック　フィールド魔法
このカードのカード名は「海」として扱う。フィールド上の水属性モンスターは攻撃力が２００ポイントアップする。
自分の墓地に存在する水属性モンスター２体をゲームから除外する事で、
フィールド上に存在するモンスターを１体破壊する。この効果は１ターンに１度しか使用できない。

バショウ「ワシの墓地の『カイザー・シーホース』と『暗黒の海竜兵』を除外し、お前のモンスターを破壊！」
梶木「かかったな・・・いでよ、『海溝の支配者』！」
バショウ「何！？モンスターが・・・」
梶木「『海嶺の侵略者』が場から墓地に送られた時、デッキから『海溝の支配者』を召喚できる！
しかも、今お前がモンスターを除外した事で、その攻撃値を『海溝の支配者』が吸収！」

海溝の支配者：攻撃力３５００

バショウ「ワシはリバースカードをセットしてターンエンドじゃ。
言っておくが、『渦潮の恐怖』が場に出ている限り、ワシのモンスターはダメージを受けないぞ！」

梶木「俺のターン！俺は『デビル・クラーケン』を攻撃表示で召喚！
『デビル・クラーケン』と『アークティック』の攻撃力の差は７００！よって攻撃ができるぜよ！」
バショウ「くっ、ならば罠カード『竜巻海流壁』を発動！『海』が場にある時、プレイヤーへのダメージが０に！」
梶木「おれはリバースカードを１枚出してターンエンドじゃ！」

バショウ「ワシのターン！ワシは『死者蘇生』を発動！墓地から召喚するモンスターは・・・」
梶木「（奴は手札をコストにするカードを発動させて、俺の知らないカードを墓地に送っている・・・）」
バショウ「いでよ！『暗黒大要塞鯱』！」

暗黒大要塞鯱　レベル５　水属性　海竜族　攻２１００　守１２００　効果
自分フィールド上の「魚雷魚」１体を生け贄に捧げる事で、フィールド上のモンスター１体を破壊する。
自分フィールド上の「砲弾ヤリ貝」１体を生け贄に捧げる事で、フィールド上の魔法・罠カード１枚を破壊する。

バショウ「続いてワシは『魚雷魚』を攻撃表示で召喚！更に『暗黒大要塞鯱』で射出する！」

魚雷魚　レベル３　水属性　水族　攻１０００　守１０００　効果
「海」がフィールド上に存在する限り、このカードは魔法の効果を受けない。

バショウ「『暗黒大要塞鯱』は、『魚雷魚』を砲弾として、敵モンスター１体を破壊する。」

遊戯「まずい！梶木君の場にモンスターはいなくなった！」
城之内「これで直接攻撃されたら終わりだぜ！」

梶木「罠カード、『戦力不足』！お前のモンスターを手札が１枚でも越えていない限り、バトルはできないぜよ！」

バショウの手札：１枚

梶木「俺のターン！俺は魔法カード、『黙する死者』で、『海嶺の侵略者』を特殊召喚する。ターンエンドじゃ！」

バショウ「ワシのターン、ドロー！」

バショウの手札：死者への手向け、アークティック

バショウ「（漁太・・・成長したな・・・）ワシは『パシフィック』の効果発動！『海嶺の侵略者』を破壊する！」
梶木「だが、その効果で墓地から『海溝の支配者』を特殊召喚するぜよ！」

バショウ「ターンエンドじゃ・・・」
梶木「何！？」

城之内「終わったな・・・」
遊戯「うん・・・」

梶木「『海溝の支配者』の攻撃！」

バショウ：ＬＰ０

司会者「アクアデュエリストトーナメント、優勝者・梶木漁太！」

梶木「バショウ・・・お前まさか・・・」
バショウ「じゃあな、漁太！」

城之内「梶木・・・」

梶木は、父の墓のある岸壁に来ていた。

梶木「親父・・・」
？？？「やっぱりここに来てたのか、梶木！」
梶木「ん？お前は・・・城之内！」
城之内「よかったな、大会優勝して！」
梶木「ああ・・・じゃが、まだ何かが物足りないんじゃ・・・。」
城之内「こいつの事じゃねぇのか？」

城之内が出したのは、『伝説のフィッシャーマン』のカードだった。
そして、梶木が城之内から感じ取った答えは、１つだけだった。

梶木、城之内「デュエル！！」



第１２話　「蘇る戦士」

城之内「デュエルは新エキスパートルール、デュエル開始時のライフポイントは４０００。」
梶木「互いにデッキからカードを５枚ドローする。先攻は俺がもらった！」
城之内「いくぜ梶木！」
梶木、城之内「デュエル！！」

杏子「城之内、大会が終わるなりどこかへ行っちゃって・・・」
遊戯「城之内君、どうしたんだろう・・・ん、あの人は！」

遊戯が見たのは、どこかに向かって走っていく手虎の姿だった。

手虎「梶木・・・もしかしたら、あいつ！」

梶木「俺のターン、『七色の鯉』を召喚！さらに魔法カード『登竜門』を発動するぜよ！」
城之内「（『登竜門』・・・あれは『七色の鯉』を生け贄に、モンスターを召喚するカード・・・）」
梶木「『虹色の竜−ホウボウ』を特殊召喚！ターンエンドじゃ！」

城之内「俺のターン！俺はリバースカードをセットし、モンスターを守備表示。ターンエンドだ！」

梶木「ならば俺のターン、モンスターを守備表示で召喚し、『虹色の竜−ホウボウ』の攻撃！」
城之内「今だ！罠カード発動、『鎖付きブーメラン』！」

鎖付きブーメラン　通常罠
次の効果から１つ、または両方を選択して発動する事ができる。
●相手モンスターが攻撃をした時に発動する事ができる。その攻撃モンスター１体を守備表示にする。
●このカードは攻撃力５００ポイントアップの装備カードとなり、自分フィールド上のモンスター１体に装備する。

城之内「この効果で、攻撃を行った敵モンスター１体を、守備表示に変えるぜ！」
梶木「いいじゃろう・・・ターンエンドじゃ！」

城之内「俺のターン、俺は『鉄の騎士　ギア・フリード』を召喚！」

鉄の騎士　ギア・フリード　レベル４　地属性　戦士族　攻１８００　守１６００　効果
このカードに装備カードが装備された時、その装備カードを破壊する。

城之内「更に魔法カード、『拘束解除』を発動！『ギア・フリード』を生け贄に捧げる！」

拘束解除　通常魔法
自分フィールド上の「鉄の騎士ギア・フリード」１体を生け贄に捧げる事で発動する事ができる。
自分の手札・デッキ・墓地の中から「剣聖−ネイキッド・ギア・フリード」１体を特殊召喚する。

城之内「いでよ、『剣聖−ネイキッド・ギア・フリード』！」

剣聖−ネイキッド・ギア・フリード　レベル７　地属性　戦士族　攻２６００　守２２００　効果
このカードは「拘束解除」の効果でのみ特殊召喚できる。
このカードが装備カードを装備した時、相手フィールド上モンスター１体を破壊する。

城之内「俺は『ネイキッド・ギア・フリード』に装備魔法『稲妻の剣』を装備！
装備モンスターの攻撃力は８００アップ！水属性モンスターは５００ポイントダウンするぜ！
そして『ネイキッド・ギア・フリード』が装備カードを装備した事により、裏守備表示モンスターを破壊する！」
『ネイキッド・ギア・フリード』で、『虹色の竜−ホウボウ』を攻撃！」

ネイキッド・ギア・フリード：攻撃力３４００　虹色の竜−ホウボウ：攻撃力２２００

梶木：ＬＰ２８００

梶木「俺のターン、魔法カード『サイクロン』で、『稲妻の剣』を破壊し、『レインボー・フィッシュ』召喚！
更に魔法カード『ポセイドンの怒り』で、水属性モンスターの元々の攻撃力を２倍するぜよ！」

ネイキッド・ギア・フリード：攻撃力２６００　レインボー・フィッシュ：攻撃力３６００

梶木「『レインボー・フィッシュ』で、『ネイキッド・ギア・フリード』を攻撃！」

城之内：ＬＰ３０００

城之内「俺のターン、このターンで『レインボー・フィッシュ』の攻撃力は１８００に戻る。『蒼炎の剣士』召喚！」

蒼炎の剣士　レベル４　炎属性　戦士族　攻１８００　守１６００　効果
このカードが破壊されフィールド上から墓地へ送られた時、
墓地・融合デッキから「炎の剣士」１体を特殊召喚する事ができる。
また、このカードの攻撃力を１００ポイント単位でダウンさせる事で、
フィールド上に表側表示で存在するこのカード以外のモンスター１体の攻撃力をダウンした数値分アップさせる。
この効果は相手ターンでも使用することができる。

城之内「『蒼炎の剣士』で、『レインボー・フィッシュ』を攻撃！」
梶木「『蒼炎の剣士』と『レインボー・フィッシュ』の攻撃力は互角、相打ち狙いか！？」
城之内「いや、『蒼炎の剣士』が破壊された時、『炎の剣士』を召喚できる！相手プレイヤーを直接攻撃！」

炎の剣士　レベル５　炎属性　戦士族　攻１８００　守１６００　融合／効果
「炎を操る物」＋「伝説の剣豪ＭＡＳＡＫＩ」

梶木：ＬＰ１０００

城之内「俺はリバース・カードを１枚伏せて、ターンエンドだ！」

梶木「俺のターン、リバースカードをセットし、魔法カード『黙する死者』を発動！
墓地から『レインボー・フィッシュ』を復活させ、それを生け贄に『半漁獣　フィッシャー・ビースト』召喚！
いくぜよ城之内！『半漁獣　フィッシャー・ビースト』で、『炎の剣士』を攻撃！」

城之内：ＬＰ２４００

城之内「かかったな、速攻魔法発動、『一族の後継者』！」
梶木「何、『一族の後継者』！？」
城之内「嬉しいぜ、梶木。おかげでこのモンスターを出せる！」

一族の後継者　速攻魔法
自分フィールド上のモンスターがフィールド上から墓地に送られた時、
そのモンスターと同じレベル・種族のモンスターが自分の手札にあれば、
任意の枚数分自分フィールド上に表側表示で特殊召喚する事ができる。

城之内「破壊された『炎の剣士』は戦士族モンスター、レベルは５。
俺の手札には、その条件を果たせるモンスターが１枚だけある。」
梶木「何、まさか！？」
城之内「いでよ、『伝説のフィッシャーマン』！」

伝説のフィッシャーマン：レベル５、戦士族

梶木「『伝説のフィッシャーマン』・・・」
城之内「梶木、今は俺のしもべとなっている『フィッシャーマン』・・・こいつでお前を倒す！」

手虎「『伝説のフィッシャーマン』・・・俺の推理が正しければこのデュエル、梶木は・・・」

梶木「『フィッシャーマン』・・・、親父・・・」

このデュエルを見ていた男が、手虎以外にもう１人・・・

バショウ「漁太・・・」



第１３話　「倒したくない男」

梶木「『伝説のフィッシャーマン』・・・まさかこんな手で召喚されるとはな・・・」

手虎「（梶木は前のデュエルで、俺が召喚した『フィッシャーマン』を倒そうとしなかった・・・
何の事情か知らないが、あの様子じゃ俺と同様、『フィッシャーマン』を倒そうとは・・・）」

城之内「俺のターン、俺は『プルートの短剣士』を攻撃表示で召喚する！」

プルートの短剣士　レベル３　地属性　戦士族　攻７００　守６５０　効果
相手フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター１体の攻撃力を、
このカードの攻撃力分ダウンさせる事ができる。この効果を発動させた場合、
そのターンこのカードは攻撃できない。この効果は１ターンに１度しか使用できない。

城之内「俺は『プルートの短剣士』の効果で、『フィッシャー・ビースト』の攻撃力を７００ダウンさせる！」

半漁獣　フィッシャー・ビースト：攻撃力１７００

梶木「ならば罠カード、『悪魔の湖』を発動する。『フィッシャー・ビースト』の攻撃力が変化した事で、
『フィッシャー・ビースト』と『プルートの短剣士』の攻撃力の差の数だけお前にダメージじゃ！」

城之内：ＬＰ１４００

城之内「俺のターンはまだ終わってない、『伝説のフィッシャーマン』の攻撃！」

梶木：ＬＰ８５０

梶木「俺のターンぜよ、魔法カード『天よりの宝札』を発動！今互いの手札は０枚。
よってお前は６枚、俺は４枚カードをドローする。そしてフィールド魔法『伝説の都　アトランティス』発動！」
城之内「フィールド魔法か・・・モンスターの攻撃力を底上げしようってか・・・」
梶木「俺はリバースカードをセットし、魔法カード『ソウルテイカー』を発動！
『プルートの短剣士』を破壊し、お前は１０００ライフポイント回復する。」

城之内：ＬＰ２４００

梶木「そして、俺のライフが５００以下の時、手札から『南大洋の魔王』を特殊召喚できるぜよ！
『フィッシャーマン』は『海』フィールドでは攻撃対象にされない。プレイヤーに直接攻撃！」
城之内「今だ、罠カード発動！『モンスターＢＯＸ』！」

モンスターＢＯＸ　永続罠
相手モンスターが攻撃をする度に、コイントスで裏表を当てる。
当たりの場合、攻撃モンスターの攻撃力は０になる。
自分のスタンバイフェイズ毎に５００ライフポイントを払う。払わなければ、このカードを破壊する。

梶木「何、城之内の体が箱の中に・・・」
城之内「こいつは敵モンスターの攻撃対象を見失わせ、２分の１の確率で攻撃力を失う！」

南大洋の魔王：攻撃力０

城之内「これで俺へのダメージもなくなったぜ！」
梶木「やるな、ターンエンドじゃ！」

手虎「（やはり、『フィッシャーマン』を攻撃対象にしない方法で来たか・・・）」

城之内「俺のターン、『モンスターＢＯＸ』の維持コスト５００ポイントを払う。」

城之内：ＬＰ１９００

城之内「俺は『ゴブリン突撃部隊』を、攻撃表示で召喚する！」

ゴブリン突撃部隊　レベル４　地属性　戦士族　攻２３００　守０　効果
このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。
次の自分ターン終了時までこのカードは表示形式を変更できない。

城之内「いくぜ！『ゴブリン突撃部隊』で、『南大洋の魔王』を攻撃！」
梶木「永続罠発動、『竜巻海流壁』発動！プレイヤーへの戦闘ダメージを０にする。」

城之内「リバースカードを１枚セットして、ターンエンド！」

梶木「俺のターン、リバースカードをセットしてターンエンドじゃ！」

梶木「俺のターン、『強欲な壷』！デッキから２枚ドロー！リバースカード２枚を伏せてターンエンド！」

城之内「俺のターン、『モンスターＢＯＸ』を破壊し、『ランドスターの剣士』を攻撃表示で召喚！」

ランドスターの剣士　レベル３　地属性　戦士族　攻５００　守１２００

城之内「更に魔法カード『ハリケーン』を発動！」

城之内：ＬＰ１４００

ハリケーン　通常魔法
フィールド上の魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す。

城之内「これでお前の『アトランティス』と『竜巻海流壁』、そしてリバースカード２枚が消えたぜ！」
梶木「ならば罠カード『リビングデッドの呼び声』を発動！墓地から『虹色の竜−ホウボウ』を復活！」
城之内「だが、罠カードがフィールドから消えれば、蘇生召喚したカードは破壊されるはずだぜ！」
梶木「甘いな・・・もう１枚の伏せカード『激流壁』発動！俺のモンスターは罠カードによる破壊をまぬがれる！
これで俺の場には攻撃力２７００のモンスターが生き残ったままじゃ！どうする、城之内・・・」
城之内「ならば手札から速攻魔法『エンジェル・ダイス』を発動！」

エンジェル・ダイス　装備魔法
元々の攻撃力が５００ポイント以下のモンスターのみ装備可能。
発動時にサイコロを１回振り、装備モンスターの元々の攻撃力は、出た目の数だけ倍になる。
装備モンスターの攻撃力がこのカード以外のカードの効果で変化した時、このカードを破壊する。

城之内「このカードは、攻撃力５００以下のモンスターを対象にサイコロを振り、
出た目の数だけ、対象モンスターの攻撃力を倍化する！６が出れば『ホウボウ』を倒せる！」

サイコロの目：５　ランドスターの剣士：攻撃力２５００

城之内「惜しい〜、わずかに２００ポイント足りない・・・リバースカードを１枚伏せてターンエンド。」

梶木「俺のターン、ドロー！」
城之内「罠カード発動、『モンスターＢＯＸ』！」
梶木「俺はリバースカードを２枚伏せ、『伝説の都　アトランティス』発動！攻撃力２００アップ！」
城之内「（おそらくあのリバースカードは、手札に戻った『竜巻海流壁』と『リビングデッドの呼び声』・・・）」
梶木「俺は『虹色の竜−ホウボウ』で、『ランドスターの剣士』を攻撃！」
城之内「罠カード発動、『悪魔のサイコロ』！出た目×１００ポイントが、攻撃力から引かれるぜ！」

悪魔のサイコロ　通常罠
サイコロを１回振る。相手がコントロールしている全ての表側表示モンスターの攻撃力・守備力は、
エンドフェイズまで「出た目×１００ポイント」ダウンする。

サイコロの目：６　虹色の竜−ホウボウ：攻撃力２３００

城之内「返り討ちにしろ、『ランドスターの剣士』！」

梶木：ＬＰ４５０

城之内「俺のターン、『ゴブリン突撃部隊』を攻撃表示に変えて、『切り込み隊長』を召喚する！」

切り込み隊長　レベル３　地属性　戦士族　攻１２００　守４００　効果
このカードが表側表示でフィールド上に存在する限り、
相手は他の表側表示の戦士族モンスターを攻撃対象に選択できない。
このカードが召喚に成功した時、手札からレベル４以下のモンスターを１体特殊召喚する事ができる。

城之内「俺は『切り込み隊長』の効果で、『リトル・ウィンガード』を特殊召喚！」

リトル・ウィンガード　レベル４　風属性　戦士族　攻１４００　守１８００　効果
このカードは自分のエンドフェイズに１度だけ表示形式を変更する事ができる。

城之内「俺は『リトル・ウィンガード』を守備表示にし、リバースカードをセットして、ターンエンドだ！」

梶木「俺のターン、ドロー！」

ドローカード：海嶺の侵略者

梶木「俺は『海嶺の侵略者』を攻撃表示で召喚！」
城之内「何！？八つ星モンスターをいきなり召喚しただと！」
梶木「ライフが５００以下のプレイヤーは、手札からこのカードを特殊召喚できる、相手プレイヤーを攻撃！」
城之内「だが、見方の戦士族モンスターは、全て『切り込み隊長』が変わりに受ける！」

手虎「（この攻撃が通れば、あの男は１８００ポイントのダメージを受ける・・・終わったか。）」

城之内「罠カード発動、『迎撃準備』！『切り込み隊長』を守備表示にするぜ！」

迎撃準備　通常罠
フィールド上に表側表示で存在する戦士族か魔法使い族モンスター1体を裏側守備表示にする。

城之内「俺のターン、ドロー！魔法カード『強欲な壷』で、デッキから２枚ドロー！」

ドローカード：大嵐、リダクション・バリアー

大嵐　通常魔法
フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。

リダクション・バリアー　通常罠
自分が戦闘で受けるダメージをターン終了時まで全て１０分の１にする。

城之内「（よし、このカードなら奴のカードを破壊できる！）魔法カード『大嵐』発動！」
梶木「ならば破壊される前に罠カード発動、『リビングデッドの呼び声』！『七色の鯉』を復活！
『七色の鯉』の効果で、このターンのバトルフェイズを終了するぜよ！」
城之内「『伝説の都　アトランティス』『竜巻海流壁』『リビングデッドの呼び声』を破壊、『七色の鯉』も消滅！」
梶木「だが、俺の場には攻撃力２８００の『海嶺の侵略者』が出ている！こいつを倒せる手はないぜよ！」
城之内「いいや行くぜ！『ランドスターの剣士』『リトル・ウィンガード』『ゴブリン突撃部隊』の３体を生け贄に・・・」
梶木「３体の生け贄・・・まさか！？」
城之内「いでよ、『ギルフォード・ザ・ライトニング』！」

ギルフォード・ザ・ライトニング　レベル８　光属性　戦士族　攻２８００　守１４００　効果
３体の生け贄を捧げてこのカードを生け贄召喚した場合、相手フィールド上モンスターを全て破壊する。

城之内「３体の生け贄を捧げて召喚された『ギルフォード・ザ・ライトニング』は、
相手フィールド上のモンスターを、全て電撃で破壊する効果を持っている！」
梶木「だが、このターンのバトルは『七色の鯉』によって強制終了。
しかも、『海嶺の侵略者』が破壊された事で、『海溝の支配者』を特殊召喚する！」
城之内「リバースカードをセットして、ターンエンド！」

梶木「俺のターン、魔法カード『魂の解放』発動！墓地から５枚のカードを除外する！」

除外したカード：海嶺の侵略者（攻２８００）、虹色の竜−ホウボウ（攻２７００）、
半漁獣　フィッシャー・ビースト（攻２４００）、南大洋の魔王（攻２１００）、レインボー・フィッシュ（攻１８００）

海溝の支配者：攻撃力１１８００

城之内「攻撃力１１８００だと・・・」
梶木「『海溝の支配者』で、『ギルフォード・ザ・ライトニング』を攻撃じゃ！」

城之内：ＬＰ５００

梶木「何！？ライフが残っているはずは・・・」
城之内「俺へのダメージは、『リダクション・バリアー』によって１０分の１に下げたぜ！」

城之内「俺のターン、ドロー！」

手虎「（梶木は『フィッシャーマン』を倒せない・・・『海』フィールドがなくなった今、梶木は・・・）」



最終話　「蘇る絆」

遊戯「城之内君、どこに行っちゃったんだろう？」
杏子「ホント・・・あ、あれって城之内じゃない！」
遊戯「しかも梶木君とデュエルしているよ！」

城之内「俺のターン、ドローカード！俺はカードを１枚場に伏せて、ターンエンドだ！
（今俺の手札にモンスターカードがない・・・場には『フィッシャーマン』１枚だけ・・・）」
梶木「（モンスターを召喚しないじゃと・・・これで奴の手札は０枚。）
俺は・・・このままターンエンドじゃ・・・」
城之内「何！？」

遊戯「何で攻撃しないの？」
杏子「梶木君・・・」

手虎「やはりな・・・」
遊戯「えっ？」
杏子「あなたはさっきの・・・」
手虎「梶木は『フィッシャーマン』を攻撃できない・・・」
杏子「そっか、梶木君にとって『フィッシャーマン』は・・・」

？？？「漁太！！」

梶木「誰じゃ？」

バショウ「お前は『フィッシャーマン』を超えるべき存在。そしてそれが、お前の親父の願いでもあったはずじゃ！
なのにお前は、その願いを無視し、いつまでも『フィッシャーマン』がなければ生きられない男なのか！」

梶木「バショウ・・・」
城之内「梶木、お前の親父さんは、一度お前と正面からぶつかり合いたかったんじゃないのか？」
梶木「・・・・・・」

手虎「そうだぞ梶木！お前はいずれ、お前の親父さんを超えていかなければならない！」
遊戯「そうだよ、梶木君！」

梶木「手虎、遊戯・・・」

遊戯「梶木君・・・人はいずれ、自分の最も尊敬する人を超えていく、そして別れていかなきゃならないんだ！」
杏子「遊戯・・・」
遊戯「梶木君の気持ちは僕にも分かる。でも僕だったら、いつまでもその人に頼ってちゃいけないから、
その人と全力で戦い、勝つんだ！そして、胸をはって別れるんだ！」

梶木「みんな・・・城之内！」
城之内「何だ？」
梶木「ここからが本当の勝負じゃ！『フィッシャーマン』を倒し、親父を超える！」
城之内「おう！俺のターンだ、ドロー！リバースカードオープン、『第六感』！」

第六感　通常罠
自分は１から６までの数字の内２つを宣言する。相手がサイコロを１回振り、
宣言した数字の内どちらか１つが出た場合、その枚数自分はカードをドローする。
ハズレの場合、出た目の枚数デッキの上からカードを墓地へ送る

城之内「こいつは２つの数字を選び、その後サイコロを振る。
選んだ数字のどちらかが出た目の数と同じなら、その数だけカードドローを行える。俺が選ぶのは５と６だ！」

サイコロの目：５

城之内「サイコロの目は５！俺が選んだ数字も５！よって５枚のカードをドロー！
俺は伏せカードを２枚置き、『フィッシャーマン』を守備表示にして、ターンエンド！」

梶木「俺のターン、リバースカードを置き、『海溝の支配者』で、『フィッシャーマン』を攻撃！」

城之内「罠カードオープン、『スケープ・キッド』！」

スケープ・キッド　通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスターが攻撃対象にされた時に発動可能。
自分フィールド上に「仔山羊トークン」（獣族・地・星１・攻／守０）を１体守備表示で特殊召喚する。
発動時、攻撃対象にされたモンスター１体をこのカードを混ぜてシャッフルし、その中から１枚選択する。
相手モンスターの攻撃対象を、選択したカードに移し変える事ができる。

城之内「この効果により、『フィッシャーマン』とこのカードの中から、ランダムに１枚を選ぶ。
選んだカードが『海溝の支配者』の攻撃を受けるぜ！俺が選んだカードは・・・『スケープ・キッド』！
更に『仔山羊トークン』が破壊された時、速攻魔法『スケープ・ゴート』を発動するぜ！」

スケープ・ゴート　速攻魔法
このカードを発動する場合、自分は発動ターン内に召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分フィールド上に「羊トークン」（獣族・地・星１・攻／守０）を４体守備表示で特殊召喚する。
（生け贄召喚のための生け贄にはできない）

城之内「俺のターン、魔法カード『トークン収穫祭』発動！全てのトークンを生け贄に、ライフポイント回復！」

トークン収穫祭　通常魔法
フィールド上のトークンを全て破壊する。破壊したトークンの数×８００ライフポイントを回復する。

城之内：ＬＰ３７００

城之内「そして俺はカードを１枚伏せ、１０００ポイントのライフを払い、魔法カード『運命の宝札』を発動！
サイコロを振り、出た目の数だけカードをドローし、同じ枚数をデッキから取り除く！」

運命の宝札　通常魔法
ライフを１０００ポイント払う。 その後、サイコロを１つ振る。出た目の数だけ自分のデッキからカードをドローする。 その後、出た目の数だけ自分のデッキからカードをめくりゲームから除外する。

城之内：ＬＰ２７００

サイコロの目：４

城之内「よし、これで手札が５枚になった。更に２０００ポイントのライフを払い、『次元融合』発動！」

次元融合　通常魔法
２０００ライフポイントを払う。お互いに除外されたモンスターを
それぞれのフィールド上に可能な限り特殊召喚する。

城之内：ＬＰ７００

城之内「このカードは、除外されたモンスターを持ち主のフィールドに可能な限り特殊召喚する！
お前は『魂の解放』で除外したカードの中から、４枚を特殊召喚する！」

梶木「俺は『海嶺の侵略者』以外のモンスターを特殊召喚！」

梶木のフィールドのモンスター：海溝の支配者（攻２８００）、虹色の竜−ホウボウ（攻２７００）、
半漁獣　フィッシャー・ビースト（攻２４００）、南大洋の魔王（攻２１００）、レインボー・フィッシュ（攻１８００）

城之内「俺は『運命の宝札』の効果で、デッキのカードを除外していた。よって俺も、モンスターを特殊召喚！」

城之内のフィールドのモンスター：人造人間−サイコ・ショッカー（攻２４００）、伝説のフィッシャーマン（攻１８５０）、ワイバーンの戦士（攻１５００）、ベビードラゴン（攻１２００）、ならず者傭兵部隊（攻１０００）

人造人間−サイコ・ショッカー　レベル６　闇属性　機械族　攻２４００　守１５００　効果
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り罠カードは発動できず、
全てのフィールド上罠カードの効果は無効になる。

ワイバーンの戦士　レベル４　地属性　獣族　攻１５００　守１２００

ベビードラゴン　レベル４　風属性　ドラゴン族　攻１２００　守７００

ならず者傭兵部隊　レベル４　地属性　戦士族　攻１０００　守１０００　効果
このカードを生け贄に捧げる。フィールド上のモンスター１体を破壊する。

城之内「俺は『ならず者傭兵部隊』を生け贄に、『海溝の支配者』を破壊！
更に『死者蘇生』で復活させて、もう一度生け贄に、『虹色の竜−ホウボウ』を破壊！」
梶木「罠カード『戦力不足』発動！お前の手札が場のモンスターより少ない為、バトルは終了！」
城之内「俺はターンエンドだ！」

梶木「俺のターン、ドロー！俺は『フィッシャー・ビースト』で『ベビードラゴン』を攻撃！」
城之内「罠カード発動、『攻撃の無力化』！このターンのバトルを終了する！」
梶木「俺はカードを２枚伏せてターンエンドじゃ！」

城之内：ＬＰ７００　梶木：ＬＰ６５０

遊戯「これで２人のライフポイントはほぼ並んだ・・・」
手虎「もう２人に残されたターンはわずかしかない。」

城之内「俺のターン、カードを２枚場に伏せ、モンスターを召喚するぜ！」
梶木「そうはいかんぜよ、罠カードオープン、『激流葬』！場の全てのモンスターを破壊する！」
城之内「ならば魔法カード『浅すぎた墓穴』！互いに墓地のモンスターを守備表示で場に出す！」

浅すぎた墓穴　通常魔法
自分と相手はそれぞれの墓地からモンスターを１体選択し、守備表示でフィールド上にセットする。

城之内「俺は『伝説のフィッシャーマン』を、守備表示で蘇生召喚する！」
梶木「俺は『海溝の支配者』を召喚！これでお前は手札を使い切ったぜよ！」
城之内「お前もな！ターン終・・・」
梶木「おっと、お前がターンを終える前に罠カード、『三日月の書』を発動！」
城之内「何、『三日月の書』だと！」
梶木「このカードはモンスター１体を裏守備表示にし、そのターンの終了時に攻撃表示に変える。
このターンのエンドフェイズで、『フィッシャーマン』は攻撃表示になるぜよ！」

遊戯「まずい！攻撃力２８００の『海溝の支配者』で、攻撃表示の『フィッシャーマン』を攻撃されたら・・・」

梶木「俺のターン、俺は『海溝の支配者』を攻撃表示に変え、『フィッシャーマン』を攻撃！今度こそ最後じゃ！」
城之内「リバースカードオープン、『仲裁の代償』！」

仲裁の代償　通常罠
相手の攻撃宣言時に発動可能。相手の墓地にあるカードを相手プレイヤーは２枚選び、
自分はそれらのカードをシャッフルする。相手はランダムにカードを１枚選び、
選んだカードが「仲裁の代償」だった場合、バトルフェイズを終了させる。
その後、相手が選んだカードを相手のデッキの一番上から置く。

城之内「こいつは、お前が墓地から選んだ２枚のカードとこのカードをシャッフルし、その中から１枚選ぶ。
選んだカードが『仲裁の代償』だった場合、このバトルを強制終了する！」
梶木「俺は墓地から２枚のカードを選ぶ。さあ、この３枚の中から、見事『仲裁の代償』を当てて見ろ！」
城之内「俺が選ぶのは、そのカードだ！」

選んだカードが、少しづつ表向きになっていく。

梶木「選ばれたのは・・・罠カード！」
城之内「・・・・・・！」

選択したカード：悪魔の湖

城之内「・・・・・・！」
梶木「城之内・・・これで終わりじゃ！」
城之内「そうは行かねぇ！」

城之内のもう１枚のリバースカードが光り出し、場の２体のモンスターを破壊していく。

梶木：ＬＰ０

梶木「何！？一体何が起こったんじゃ！」
城之内「俺は場に伏せていた罠カード『宝札の代償』を発動させた。
こいつはドローフェイズ以外で相手のデッキ枚数が２枚以上変化した時に発動するカード。
場のモンスターを２体破壊し、その攻撃力の差の数だけ互いにダメージを与える！」

宝札の代償　通常罠
ドローフェイズ以外で、相手のデッキの枚数が２枚以上変化したときに発動可能。
フィールド上に表側表示で存在するモンスターを２体破壊し、
破壊したモンスター２体の攻撃力の差の数値分、お互いのライフポイントにダメージを与える。

城之内：ＬＰ０

城之内「引き分けだな・・・梶木！」
梶木「城之内・・・」
城之内「それじゃ、『フィッシャーマン』はお前に返すぜ！」
梶木「城之内・・・でも、俺はまたそのカードに甘えてしまうぜよ！だから・・・」
城之内「梶木、決闘者ってのは、カードと心で会話する事ができるんだ！」
梶木「えっ？」
城之内「俺達は、決して自分でカードを使っているわけじゃない。
カードと会話して、初めてそれを使う事を許されるんだ！
だから、カードが決闘者の方を向いていなければ、そのカードを使う事はできない。
今、『フィッシャーマン』のカードは俺ではなく、お前の方を向いている。
だから、もう俺にこいつを持つ資格はない。だから、お前にこのカードを渡す。
これは俺の願いではない。『フィッシャーマン』自身の願いさ！」

杏子「城之内も、いい事言うじゃない！」
遊戯「うん！城之内君、早くみんなの所に行こう！」

城之内「おう！」

バショウ「（漁太、成長したな・・・）」

数日後、遊戯達は記憶探しの旅に出ることになる。

梶木「よし、今日も大漁じゃ！な、親父！」

まさに今、絆が蘇った瞬間だった。





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