「オレ様のターン、ドロー!」
 男のターンになる。男はデッキからカードを引いて、ニヤリと笑った。

「ヒャヒャヒャ! いいカードを引いたぞ! 火炎地獄のカードを発動!」
 男は、手札から魔法カードを発動した。

火炎地獄
(魔法カード)
相手に1000ダメージを与え、
自分は500ダメージを受ける。

千年眼の男
LP 2000
ダーク・エルフ
攻撃表示
攻2000
守800
プロミネンス・ドラゴン
守備表示
攻1500
守1000



伏せカード
ミラーフォース


伏せカード
グラヴィティ・バインド


伏せカード
黄金の邪神像


伏せカード
マジック・ドレイン

イシズ
LP 1000

 このまま火炎地獄のダメージを受けたら、私は負けてしまう。

 しかし、私の場にはマジック・ドレインのカードがある。
「マジック・ドレイン発動! 火炎地獄の発動を無効に……」

「甘い! オレ様はてめえの考えることなど読めるんだよ!」
 男は不気味に笑った。

 まさか、男の手札には他の魔法カードが……!

「マジック・ドレインは相手の手札に他の魔法カードが存在する場合には使えねえ。そして、今、オレ様の手札にはサイクロンのカードがある!」
 男は、手札のサイクロンのカードをこちらに向けた。

 火炎地獄の効果は適用される。
 1000ダメージ確定。
 そして、私のライフは1000。

「つまり、ここでゲームオーバーだ! ヒャヒャヒャ!」

 場が火炎に包まれる!
 私は自分の体が炎に包まれていくのを見ていることしかできなかった。
 意識が徐々に遠くなる。

「意外に頑張ったがな、オレ様には勝てねえよ!」
 それが、私が最期に聞いた言葉となった。



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