「オレ様のターン! ドロー!」
 男は宣言して、カードを1枚ドローする。

「黄金の邪神像を伏せたようだが、心を読めるオレには無駄なこと! ヒャヒャヒャ! サイクロン発動!」
 男は、手札から魔法カードを発動した。

サイクロン
(速攻魔法カード)
魔法・罠カード1枚を破壊する。

 今、私の場にはミラーフォースと黄金の邪神像の2枚のカードが存在する。

千年眼の男
LP 2000
ダーク・エルフ
攻撃表示
攻2000
守800



伏せカード
ミラーフォース


伏せカード
黄金の邪神像

イシズ
LP 2000

 サイクロンの効果で破壊できる魔法・罠は1枚だけ。
 黄金の邪神像を破壊してくれれば問題はないのだけど……。

 その願いは――
「心が読めるオレ様にそんな手は通用しない!」
 ――叶わない。

 男の発動したサイクロンは、確実にミラーフォースを破壊した。

千年眼の男
LP 2000
ダーク・エルフ
攻撃表示
攻2000
守800



伏せカード
黄金の邪神像

イシズ
LP 2000

 相手の場には攻撃力2000を持つダーク・エルフ。
 私の場には役に立たない黄金の邪神像。
 そして、私のライフは2000。

「さあ、攻撃の時間だぜ! ダーク・エルフのダイレクトアタック!」

 魔力の弾が私めがけて飛んでくる。
 しかし、私にはどうしようもなかった。

 まもなく、体に衝撃が走る。

「だから、オレ様に勝てるわけねえって言っただろ?」
 私の意識が遠くなる中、男は余裕の笑みを浮かべていた。



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