カード考察 混沌を制す者
First update : 2003/4/24
Last update : 2003/6/28
効果やパラメータなどは面倒なので書きません。他のサイトを探してください。

評価の右の方に変なテキストがついてますが、気にせずに読み飛ばしてください(ついてないのもありますが)。通常モンスター以外は私が勝手に考えたものです。

306-001 おジャマ・イエロー *--------- あらゆる手段を使ってジャマするといわれているおジャマトリオの一員。三人揃うと何かが起こると言われている。
やっぱり出てきた。
見た目が最悪クラスなので、お互いのプレイヤーに相当な精神ダメージを与えることが予測される。
いちおー、専用カードもあるけどさー。
306-002 おジャマ・ブラック *--------- あらゆる手段を使ってジャマするといわれているおジャマトリオの一員。三人揃うと何かが起こると言われている。
ブラックだったのか、アレは。
そんなことはどうでもいいが、全くもう、ピカピカ光らせないでよ。(これもどうでもいいことだな)
シャインエンジェルから降臨するこいつは勘弁してくれ。

以下、成人向けな話題? 覚悟ができた人は反転して読むべし。
特にグリーンが顕著なのだが、「股間もっこり」はないだろ?
股間もっこりは海外版ではダメなのか後で検証したり………しねーよ。
いや、そけだけだけどさ。

306-003 魂虎
(ソウルタイガー)
****------ 人の魂をむさぼるといわれている恐ろしい虎の魂。できれば出会いたくない魂として有名。
レベル4守備力2100ということだが、攻撃力が0。
メジャーな地属性ということで、巨大ネズミから場に出せたりするわけだが、攻撃力0はちょっと厳しい。
スキをついて攻撃ということができないので、使いにくい面も目立ちそう。
どうしても守備力2100というのなら、「バトルフットボーラー」をオススメしたい。
確かにコントロールを奪われる効果に対しての被害は少ないのだが、大したメリットではない。
306-004 ビッグ・コアラ *--------- とても巨大なデス・コアラの一種。おとなしい性格だが非常に強力なパワーを持っているため恐れられている。
イラストの周りにいるコアラがデス・コアラなのだろう。大きいことだけはよく分かる。
テキストを見る限り恐れらているようだが、デス・コアラからは気に入られているようだ。

生け贄を2体要する獣族モンスター。
おそらく、このパックに封入されている「野性解放」を多少意識して作られたと思われるが、野性解放はイグザリオン・ユニバースに任せておけばいい。
生け贄2体は重いっすよ。

…でも、デス・コアラってカラフルだな。
306-005 デス・カンガルー *****----- マシンガンパンチを得意とするカンガルー。中途半端な攻撃には容赦しない。
罠、永続魔法で登場したカンガルーがモンスター化。その効果も全く同じものである。
守備力1700なので、破壊できそうなモンスターといえば、魔導戦士 ブレイカー、異次元の女戦士、キラー・トマトなどがあり、特にトマト系はその効果を発動できなくなる。
しかし、それ以上の攻撃力を持つモンスターが攻撃すると、普通に倒されるためあまり頼りになるカードとはいえない。

同じ効果を持つ針千本の方が守備力は高いので、防御・効果の面ではそちらの方が使いやすそう。
ただし、デス・カンガルーの方は攻撃力がやや高いので、攻撃に参加させても活躍できるぞ。
まあ、攻撃表示では効果の意味はないのだが、裏守備表示で相手モンスターを破壊した後に、攻撃表示にすれば針千本より相手に損害を与えられるぞ。
デス・カンガルーと針千本は、攻撃力1700が引っかかるかどうか、攻撃力1800が防げるかどうか…というラインだが、そこら辺のモンスターはやや少なめなので、大きく変わってくることはないだろう。
いずれにせよ、全体的にやや力不足なので、お遊びで入れてみるか、相手のデッキタイプに応じて(=相手モンスターの攻撃力が低め)サイドデッキから投入したい。

ちなみに、デス・カンガルーのテキスト考えた人、針千本の存在を忘れてたっぽいな。
テキストの言い回しが違うよ…。針千本の方が丁寧だよな…。
306-006 赤い忍者 ***------- 赤装束に包まれた忍者。罠を外す能力を持っているという。
青い忍者に対して作られたカード。攻守なども同じである。弱いのも同じである。
罠専用ということで使いにくいが、相手モンスターの攻撃でリバースし、ダメージステップでこの効果が発動した場合は、相手は罠カードなどをほとんどチェーンできないというのが救いだろう。
いずれにせよ攻守も低いし力不足…というより、トラップ・マスターいるジャン。
306-007 速攻の黒い忍者 *******--- 黒装束に包まれた忍者。風より早く移動し、その姿を捉えることはできない。
1.導入
攻撃力1700と戦闘で十分活躍できるクラスの上、亜空間物質転送装置の効果を自身に持っているモンスター。
この効果は誘発即時効果でスペルスピードが2のため、速攻魔法・罠の感覚で使うことができる。
しかも、効果発動のコストは手札やライフを消費しないので、ノーコストに近い感覚で使えるぞ。

2.効果にチェーン
除外効果は、相手の「モンスターに影響を与える効果」にチェーンして使うのが一般的。
例えば、ブラック・ホール、破壊輪、ならず者傭兵部隊といったカードなど…。
これらの効果にチェーンして使えば、実質的に無効化できる場合も多いぞ。

例として、いくつか。

自分ターンなら、激流葬、聖なるバリア−ミラーフォース−、破壊輪、魔法の筒など、多くの罠カードから身を守れ、次の相手ターンには場に現れるため、非常に有効。
他にも、早すぎた埋葬、リビングデッドの呼び声などといったカードの、破壊される対象を解くこともできる。(=完全蘇生)

相手ターンでも、全体除去系統のサンダー・ボルト、ブラック・ホール、激流葬、混沌帝龍 −終焉の使者−あたりからはしっかり身を守れる。
さらには、心変わり、強奪、強制転移といった類も、1ターンの間モンスターが消えてもいいなら不発にできる。
破壊輪、ならず者傭兵部隊といったモンスター1体を破壊するカードの場合は、結局モンスター1体は場から消えたので、あまり意味がないこともある。(特に他の自分モンスターがいなくなる場合)

さらには、自分で仕掛けたカードにチェーンするのも有効。
ブラック・ホール、激流葬、混沌帝龍 −終焉の使者−など、コンボとして役に立つことになるだろう。

3.攻撃宣言に発動
また、相手モンスターの攻撃宣言時にこの効果を使うと、確かにブラック忍者自身は攻撃から免れるが、攻撃対象の変更となり他のモンスターに攻撃される。ここで場が空になればプレイヤーがダイレクトアタックを受ける。
戦闘面では基本的にこの効果は使いづらいわけだが、他の自分の場に残ったモンスターが魂を削る死霊やキラー・トマト、ファイバーポッドのようなモンスターならば、効果を使うのも得策。
相手にとって見れば、残ったモンスターに攻撃するのはためらわれるため、攻撃を躊躇する可能性も高くなる。
逆にコレをやられた側は攻撃を躊躇したくなっても、全体的には攻撃しておいた方がいい場合が多いと思われるので、嫌な予感がしてもできるだけ攻撃はしておこう。

4.矛盾を抱えた効果
さてさて、攻撃力1700を持ち合わせていながら、かなり多くのカードで相手に優位に立てるのだからブラック忍者は相当強いことが分かっていただけたと思う。
しかし、ここではその効果の有効性を考えていただきたい。

確かに、ブラック・ホールなど多くのカードにおいて有効。そしてターンの終わりまで消える。
さながらドル・ドラ、ヴァンパイア・ロードに近い活躍といえる。
そしてこれらのカードに共通していえるのは、「カードの差」において優位に立てるということ。
コストで手札やライフを消費しないため、カード1枚分オトクである。

しかし、忘れてはいけないのは1ターンは消えたままということだ。
相手がブラック・ホールを使ったとしてこのカードを除外。しかし相手にとっては、ブラック・ホールの「モンスターを空にする役目」は果たしている。
もちろんこれは1ターンだけなのだが、この1ターンで奇襲を掛けられ、ライフが0になることは少なくない。

つまり、いざという時にはこの効果が有効になるとは限らないのだ。
特に、自分ライフが少なくなった終盤では、効果面で役立たずになることも多い。(追い詰めている時は別だが)
なので、この効果は序盤から中盤で使ってカードの差をつけていきたいところ。

さて、ここで自分自身の効果で相性を悪くしているところに。
この効果の発動コストは墓地のモンスター除外だ。
墓地にモンスターが溜まってくるのは中盤から終盤にかけてが多い。
しかし、この効果を使いたいのはどちらかといえば序盤…。

ここら辺が多分、このカードが一番使いにくそうなところだといえるだろう。

5.デッキ構築
さて、この不協和音を少しでも緩和させるためには、やはりデッキ構築が大きく関わってくる。
適当にデッキを組んでも闇属性モンスターはかなり多く投入されるが、全て闇属性モンスターにするくらいのつもりでデッキを組んでみよう。
以下に強力な闇属性モンスターを載せる。

【高レベルモンスター】
人造人間−サイコ・ショッカー、冥界の魔王 ハ・デス、ヴァンパイア・ロード、レッサー・デーモン、地獄将軍・メフィスト
【低レベル・高攻撃力モンスター】
ジャイアント・オーク、ダークヒーロー ゾンバイア、デーモン・ソルジャー、イグザリオン・ユニバース、霊滅術師 カイクウ、魔導戦士 ブレイカー
【低レベル・中堅クラスモンスター】
キラー・トマト、キャノン・ソルジャー、首領・ザルーグ
【低レベル・低攻撃力モンスター】
黒き森のウィッチ、クリッター、ジャイアントウィルス、サイバーポッド、魔導サイエンティスト、魂を削る死霊、クリボー

これくらいがよく使われる強力な闇属性モンスター。(見逃してるのもありそうだけど)
デッキ構築時に以上のリストの中だけから選んでも、十分強いデッキが作れるだろう。
個人的には必須系モンスターに加え、キラー・トマトは欲しいところ。

墓地から再利用するキラー・スネーク、いずれにせよ除外される異次元の女戦士など、他にも強力カードはあるので、多少は織り交ぜていっても支障はない。
さらには苦渋の選択や手札抹殺など、意図的にモンスターを墓地へ送るカードも有効。しかし単体では力不足な点もあるため注意が必要。
いずれにせよ大切なのはバランスだ。

あと、全体的に効果を使う回数は少なめとはいえ、コスト不足や蘇生困難な状況になるのを避けるため、ブラック忍者自身はデッキに1枚がバランス的にちょうどいい。
高攻撃力の主力級のカードは他にもあるので、これは1枚にとどめてそちらを使っていきたい。

最後に注意すべきは、「霊滅術師 カイクウ」と「王家の眠る谷−ネクロバレー」といったカード。
これらのカードがあると効果を使えなくなる。
墓守デッキを相手にした場合は、マッチ2戦目以降はサイドデッキに引っ込めた方がいい。さらに、相手がマッチ2戦目に霊滅術師 カイクウを使ってきそうだと感じたら、これをサイドデッキに引っ込めるのも有効だ。
無理してコレを使わなくても、攻撃要員の代わりはいくらでもある。
それでも普通に攻撃要員として役に立てるので、入れたままでも悪くはないかもしれないが。

6.終わりに
さて、いろいろと書いてきたわけだが、カード1枚に1時間も時間を食っているわけである。
今回のパックって強すぎなおかげで…疲れるわー。
まだ強いカードがワンサカあるよ。

まあ、愚痴はともかく、実際にコレは強いと思うので、手に入れたら一度使ってみてください。私も使ってみたら評価を上げるかもしれんです。
あとは、手札を消耗しない分、手札破壊タイプのデッキに向くんじゃないかと思うのだけど、どーでしょ?
306-008 爆風トカゲ *****----- 爆風を操ることのできるトカゲ。閉ざされた羽根に爆風を溜め込み、一気に放出する。
ハネハネとほぼ同じ効果を持つモンスター。
戻せるのは相手モンスターだけなので、自滅することはないぞ。
攻撃力が1400もあるので、反転召喚して効果発動に成功すると相手に大きなダメージを与えられるのはちょっと優秀。
和睦の使者などの間接的な発動を利用して、ダメージ増加を狙うといいかも。
また、リバース効果を使わずともある程度は戦闘で活躍できるのもいいだろう。

それを踏まえても、墓守の番兵とかの方が優秀だよなーという気はする。
306-009 強欲な壺の精霊 *--------- 強欲な壺に祝福を与える精霊。どこから来たのかは謎に包まれている。
攻撃力100のモンスターを攻撃表示の危険にさらしてまで、デッキから1枚カードをドローしたいのか。
しかもその機会は限定されすぎであり、相手まで祝福してしまう。
どう考えても使いづらい。
大体、強欲な壺の精霊で1枚カードが飛んでるのよ。強欲な壺の精霊自身は、相手から戦闘ダメージを要求しているのよ。
まあ、どう考えても普通には使えない。裏守備表示で壁にした方がマシ。

場に強欲な壺の精霊を複数出して、二重魔法、魔法再生などで何度も何度も強欲な壺とか、微妙なコンボはある。
実用的な無限コンボとかがあるなら話は別だが……うーん、あるのか?
306-010 凶悪犯−チョップマン
【原作カード】
****------ 人を切り刻むことに快感を抱く殺人鬼。一夜にして十人もの少年が惨たらしく切り刻まれた事件を知らない者はいない。
愛称はチャッピー。
そして手にはチェーンソー…のはずだが、何故か本当にチョップだよ。切り刻む男じゃなかったのか…。微妙。
でも、効果はまあ原作を意識しているように見えるのだが。

反転召喚すると、墓地から装備カードを装備できる。
しかし、反転召喚というのは使いにくい。
守備力も500しかないので、普通に攻撃されて墓地送りになりそう。
しかも、強化装備カードはあまり使われないので、墓地に都合よくあることも少ないだろう。
ニュートを反転召喚させたほうがマシっぽいしなー。

ガーディアン・エルマを意識して作られているのがいけないっぽいね。
306-011 大盤振舞侍 ******---- からくり仕掛けの侍人形。思考回路が壊れたのか、小判をばらまき続けている。
普通に使ったらこの効果はマイナス。自分の手札増強、またはデッキ破壊の目的で使いたい。

手札増強の場合は、強制転移などで相手にプレゼントするのが基本。
その後で、戦闘ダメージを受けるように自滅攻撃しよう。
ただ、侍自体の攻撃力、守備力はそれぞれ1000しかないため、自分が戦闘ダメージを受けること自体がやや難しい。
よく使われるタイプのカードとしては、あらかじめ特殊召喚したスケープ・ゴート、キラー・スネーク、魔導サイエンティスト、お注射天使リリー、魂を削る死霊(ちょっと危険?)、各種リバースモンスターあたりか。
これらの低攻撃力カードがデッキにいくつかは欲しいが、無理して低攻撃力モンスターを揃えるとデッキバランスが崩れるので、そこら辺の調整も難しいかもしれない。
攻撃力増強カードをあえて侍に付けるのも有効かと思われる。団結の力、突進あたりなら、自分のモンスター強化にも一役買うだろうし、ドロー強化後の戦闘ダメージ増強にも役に立つ。
また、侍自体は守備表示でも構わないので、守備表示で召喚した後で、強制転移などで相手に送るのも有効。しかしこの場合は低攻撃力モンスターが攻撃表示のままターンを終了するので、次のターン以降の戦闘ダメージがやや不安だ。

コンボが成功すれば最大7枚ドロー。コレは強力。
ぜひ使いこなしたいところだ。
デビル・コックのように、キラー・トマトなどで複数枚ドローはできないが、バトルフェイズ前にカードをできるだけセットしておけば、平均5枚くらいはドローできると思われる。
デビル・コックより成功しにくいが、成功した時のメリットは非常に大きいものといえる。

また、光属性・戦士族ということなので、シャインエンジェルや増援からのデッキサーチもできる。
デッキサーチで手札に加えられるといっても、侍を出したターンには、他に低攻撃力モンスターが場に出ないといけないため、特殊召喚を駆使する必要が出てきそうだ。
やっぱりシャインエンジェルは欲しいかな? または強化カードを使えばこの心配はやや薄れるかも。
さらには、バトルフェイズを経由しないとダメージを受けられないため、1ターンキル系統にはやや使いにくいものと思われる。

まとめると、コンボに必要なカードは次の3つ。
まず大盤振舞侍自体。これは、ウィッチ系をはじめ、シャインエンジェルや増援などで比較的簡単にデッキサーチが可能。
次に低攻撃力モンスター。4、5枚程度あった方がよさそうだ。これらのデッキからのサーチは簡単だが、同じターンに場に2体出す必要がある。低攻撃力モンスターでなければ、侍を強化するのも有効。組み合わせていきたい。
最後に強制転移などといったコントロールを移すカード。多分コレが一番手札に来にくい。死のマジック・ボックスも使った方がいいかもしれないが、あまり偏らせるとデッキバランスが崩れ、コンボが使えない時の脆さが露呈してしまう。

さて、話は変わってデッキ破壊に使う場合を考える。
多分、コレで相手にドローさせただけでは不十分かと思われる。
相手は手札が増えるので、対抗する手段も増えてしまうのだ。
コレを防ぐために、手札抹殺、メタモルポットあたりと組み合わせたいが、これらのカードは、制限カード。
デッキ破壊に使うにはやや厳しいかもしれない。
306-012 異次元の偵察機 *****----- 異次元空間に敏感な偵察機。空間の乱れを察知すると即座に報告する。
除外されたターンのエンドフェイズに特殊召喚されるモンスター。
しかし、低攻撃力な上、必ず攻撃表示で特殊召喚されるので、いざという時にはかえって足手まといになるかもしれない。
除外タイプのデッキに併用して使うのが一般的かと思われる。

攻撃力の低さを補う目的のためにも、除外は相手ターンで行いたい。
しかし相手ターンで除外させるのはやや困難。
自分でできることといえば、光の追放者が出ている時に破壊されたり、速攻の黒い忍者の効果を使ったり、大火葬を使ったりする…くらいか? まあ速攻の黒い忍者とは相性はよさそうだな…。
あとは相手がレッサー・デーモン、異次元の戦士、抹殺の使徒あたりで除外してくれたりするのを祈る…とか。

やはり特殊召喚を成功させるためには、自分ターンで除外させる事になりそう。
魂を喰らう者バズー、カオス・ソルジャー −開闢の使者−、混沌帝龍 −終焉の使者−、速攻の黒い忍者など、コストで除外した時に特殊召喚させると結構オトク。
特に混沌帝龍 −終焉の使者−は、その効果使用後に特殊召喚されるので相性が良い。制限カードだけれども。
あとは、普通に魂の解放なども利用できるだろう。
とは言っても攻撃力は800、強制攻撃表示では自分の首を絞めかねないので、やはり罠カードなどでフォローが欲しい所。

全体的に使いこなすのは難しいかもしれない。
苦渋の選択などを使って、うまく異次元の偵察機を複数枚墓地へ送れたら、魂を喰らう者バズーや速攻の黒い忍者の効果を連続使用してポンポン出てくるようになって面白そうなのだが。
306-013 怒れる類人猿 ********-- 怒りに我を忘れて、誰に攻撃しているのかも分からない類人猿。しかしその怪力は誰にも止めることはできない。
1.導入
レベル4攻撃力2000のゴリラ。
デメリット効果を持ってはいるが、そのデメリット効果も今までに登場したレベル4攻撃力2000のモンスター達のデメリット効果に比べればゴミみたいなものだ。
かなり強い。多くのデッキで活躍できる優秀カードだろう。

2.小さなデメリット効果
ゴリラについてデメリット効果を中心に検討をしていこう。使い方についても多少織り交ぜていくぞ。

まず、そのデメリット効果とは、ゴリラは強制的に攻撃しなくてはいけないというもの。
例えば、相手の場にサイコ・ショッカーがいた場合、嫌でも攻撃しないといけないのだ。
攻撃できないように…と守備表示に変更した場合、その時点で破壊されてしまう。強制攻撃を防ぐには相手の光の護封剣などがないといけない。

しかしこのデメリット効果は大したデメリットではない。
その理由について考えてみよう。

まず、最も大きいのは、攻撃してもやられる時にはゴリラは召喚されないということ。
相手の場にサイコ・ショッカーがいる時に好き好んで、ゴリラで突進するプレイヤーはいない。
他のモンスターを裏側守備表示で出したりするのが一般的だ。
もし、手札などに他の自分モンスターがおらず、ゴリラを出さざるを得ない場合には、裏側守備表示でセットするか、メインフェイズ2で攻撃表示で召喚するとよい。
これなら、全然問題なくゴリラを出せる。破壊も突撃もしない。
ゴリラ自身には理性はなくとも、プレイヤーには理性はあるはず。プレイヤーはゴリラを上手にコントロールしよう。

さて、次の理由として、ゴリラ自身は攻撃対象を自由に選べることが挙げられる。
例え、サイコ・ショッカーが場に出ていても、他に弱小モンスターがいればそちらを攻撃すれば全く問題ない。
このような状況は結構多いだろう。羊トークンが残っていたり…とかね。

しかし、サイコ・ショッカーのような高攻撃力モンスターは、生け贄召喚で出されたりして1体で登場しやすいのではないか…と思われるだろう。
それは確かなのだが、よく考えて欲しい。
ゴリラを出すのはいつだろうか? ――相手の場に高攻撃力モンスターがいない時だろう。
ここでゴリラが攻撃を仕掛ければ、生け贄要員となるモンスターを失ってしまうこともある。

まあ、モンスターを2体以上出していたり、トマト系でしのげることも多いので、ゴリラの攻撃で生け贄要員を失わなかったと仮定する。
ここで、ゴリラを召喚した次のターン以降に、サイコ・ショッカーが召喚された。サイコ・ショッカーの他にモンスターはいない。
このままでは、ゴリラはサイコ・ショッカーに攻撃を仕掛けざるを得ない。

しかし何かおかしい事に気付きはしないだろうか。
そのサイコ・ショッカーは、召喚ターンに一体誰に攻撃したのか…?
次のターン勝手に自滅してくれるからといって、サイコ・ショッカーが攻撃を仕掛けない…とかは普通やらない。
ゴリラの他にモンスターがいた場合はそれに攻撃するだろうが、既にゴリラという攻撃要員が場に出ている。なので、他のモンスターはトマト系など、普通に倒せるモンスターでない確率も高くなる。

そしてたとえ、自滅攻撃しなくてはいけない状況になったとしても、ゴリラ攻撃前に何らかの効果を使って高攻撃力モンスターを倒せば問題ない。バトルフェイズ終了直前までに対処すればいいのだ。
対処できるカードは、サンダー・ボルト、強奪、ならず者傭兵部隊、異次元の女戦士など数え切れないほどある。これらのカードは手札にしっかり温存している場合が多いので、簡単に確保できるはずだ。
仮に確保できなかった場合でも、何らかの生け贄にしたり、わざと守備表示に表示形式を変更すれば、自滅攻撃をすることはない。(表示形式を変えるのは「自滅」みたいなものだが戦闘ダメージは回避可能)

以上のことより、ゴリラのデメリット効果はまるでゴミのように小さなものだと感じるだろう。
ゴリラが自滅にまで追いやられる確率は少ない。以下の条件が揃う必要があるのだ。

1.ゴリラを出した後、相手の場に高攻撃力モンスター1体だけがいる。
2.自分の場にゴリラ以外のモンスターがいる。
3.相手の高攻撃力モンスターを倒す手段がない。(またはゴリラを生け贄に出来ない)

ゴリラは相当強いことが分かっていただけるであろう。

3.その他の欠点
しかし、一応欠点らしき欠点はある。
あまり大きな欠点ではないが、小さすぎるものでもない。
表示形式変更効果、バトルフェイズ特殊召喚効果、特別な効果モンスターの3つを挙げる。

表示形式変更効果は、つまずきや重力解除といったカード。喰らうと一撃でやられる。(つまずきは裏守備…でいいのだが)
月の書は裏守備にするので直接破壊は出来ないが、羊トークンにさえもに倒される事になる。

バトルフェイズ特殊召喚効果はズバリ、リビングデッドの呼び声。
相手の場のモンスターが空の時に、ゴリラが直接攻撃したとする。この時、リビングデッドの呼び声で、相手の場に高攻撃力モンスターを出されると、自滅してしまう。
他にもメタル・リフレクト・スライムも突進しなければいけないかな。

特別な効果モンスターは、ゴブリン突撃部隊、魔鏡導士リフレクト・バウンダーのようなモンスター。
ゴブリン突撃部隊は攻撃宣言しなくても自滅させられるので、攻撃表示を維持したまま攻撃力2300を生かされてしまう。ただし、この戦術を取ると召喚ターンには攻撃を仕掛けられないので、効果などで対処できれば逆にこちらが有利になる。
リフレクト・バウンダーは嫌でも大ダメージを受けるハメになる。ホントに嫌な時は守備表示に表示形式を変更して逃れるしかない。

特に、相手がゴリラをフル投入しているようなら、重力解除をサイドデッキから投入するといいかもしれない。そのうちゴリラに制限かけられるかもしれないんだけど。

4.おわりに
ゴリラは強い。
低レベルの攻撃要員としては最高クラスに活躍できるだろう。
地属性なので、ギガンテスといったカードとも相性はいいぞ。

そして、ゴリラを使われる側としては、ゴリラ自滅攻撃を無理に狙ったりせず、普通の高攻撃力モンスターとして対処する必要がある。その理由は2節に書いた通り。
レベル4攻撃力2000は伊達じゃない。
ただ、カオス・ソルジャー −開闢の使者−などと共存しにくいので、その点だけはマシかな。
306-014 放浪の勇者 フリード *******--- 放浪の旅を続ける勇者。広大な大地を一人旅する彼の瞳にはある決意が秘められている。
1.導入
黄昏時に独り歩くフリード、カッコイイー!
というカード。
将軍時代では地属性なのだが、過去では光属性である。
年取って落ち着くと光も失っちゃうのか…。

光属性モンスター2体を除外して相手モンスター1体破壊。
手札やライフを失わないコスト(=ノーコストに近い)且つ、破壊した後に普通にバトルフェイズも行えるため、結構強力。
攻撃力も素で1700もあるので、普通に強い。
増援で手札に加えることもできるため、タイミングを見計らって活躍させられる点も魅力だろう。

2.タイミング
さてさて効果で破壊できるのは、フリードより攻撃力の高い表側表示モンスター1体。
それ以外のモンスターは破壊させることができない。
この効果は起動効果なので効果発動のタイミングは通常魔法と同じだ。

ここで大事なのは、フリードを場に出すタイミング。
相手の場に攻撃力1700を超すモンスターがいない時にコレを出しても普通の攻1700モンスター分の活躍しかしない。
まあ、それでも攻撃力は1700もあるので十分活躍はできるのだが、問題はその後。
次の相手ターンに攻撃力1700超のモンスターを召喚された場合、フリードは即座に戦闘で破壊される。
つまり効果を使うこともなく、普通の効果なし攻1700モンスターと同じ扱いになるということだ。

…お分かりいただけたであろう。
このカードは場に出すタイミングが大事なのだ。
相手の場に攻撃力1700を超すモンスターが存在する時に召喚したい。
それまではできるだけ温存すべきである。
もちろん、他にモンスターがいないとか、ダイレクトアタックのチャンスだとか、普通に攻撃力1700が活躍しそうな時には出していっても構わない。
状況判断がうまく出来ないと、せっかくの勇者を活躍させられないぞ。

3.デッキ構築
さて、当然のことながらフリードを使う場合、自分は光属性を中心にしたデッキ構成にする必要が出てくる。
しかし、魔導戦士 ブレイカー、黒き森のウィッチ、クリッターなど必須クラスのカードを抜くのは厳しいため、それらのカードは入れる必要がある。
光が少ないと危惧するかもしれないが、この効果は何度も使えるものではないので、デッキの半分以上光属性モンスターなら十分だろう。
また、合わせて増援を使う場合はブレイドナイトや異次元の女戦士を併用するのがオススメだ。

光属性モンスターで汎用性が高いものをちょっとだけ並べると、天空騎士パーシアス、魔鏡導士リフレクト・バウンダー、ブレイドナイト、異次元の女戦士、シャインエンジェル、聖なる魔術師、ものマネ幻想師あたり。
シャインエンジェルと異次元の女戦士を合わせて使うだけで普通に強いので、ここら辺を組み合わせたい。ただ、異次元の女戦士だと除外なのがちょっと気になるが…。
ものマネ幻想師も、シャインエンジェルから出すと相手の高攻撃力モンスターの攻撃力をコピーでき、その高攻撃力モンスターをフリードで倒すという戦術が可能なため、コレもオススメだ。通常召喚では心細いのでデッキに1枚がいいだろう。

また、苦渋の選択などモンスターを墓地へ送る効果を持ったカードもあると便利。
無理して詰め込むとデッキバランスが偏るが、苦渋の選択1枚程度なら特にデメリットもないのでオススメだ。

最後に、増援によるデッキサーチの容易さや、効果発動の機会も限られることを考えれば、フリードはデッキに1枚程度がちょうどいいだろう。
これならデッキ構築時に無理して光属性で埋め尽くす必要もなくなるだろうし、多分バランス的にはちょうどいい。
どうしても2枚以上投入したい場合は、苦渋の選択はもちろん、サンダー・ドラゴン(3枚フル投入)+手札抹殺など、墓地を肥やすカードを意識して入れないと厳しいだろう。

後は霊滅術師 カイクウなどといった墓地除外妨害カードもちょっと脅威になるが、それでも攻1700モンスターとして普通に活躍できるし、前節のようなデッキ構築ならば他にも対処できる方法はあるはずなので、過剰に意識する必要はない。
それでも、カイクウ複数枚使用などで、危険だと感じたらサイドデッキに引っ込めた方がいいだろうけど。

一度、無敗将軍の効果でコレを呼んでみたいなーとか思ったりする今日この頃。
306-015 鬼ゴブリン ***------- 白タオルを半ば強引に投げ込み、試合をさせない鬼ゴブリン。
修行を積んだセコンドゴブリン…なのかもしれないが、まあどうでもいい。

ドロー効果を持つとはいえ、通常モンスターをデッキに戻すため、結局手札の数は±0。
無理して通常モンスターを入れるくらいなら、そのスペースにもっと強力なカードを入れた方がいいに決まっている。
鬼ゴブリンの攻守も頼りないため、使われるカードではなさそうだ。
通常モンスターを活躍させたい場合は「凡骨の意地」の方が役に立つだろう。
306-016 混沌の呪術師 **-------- 混沌の魔法を操る呪術師。その魔法にかかった者は、現世に魂を繋ぎとどめることができなくなる。
ディメンション・ポッドを意識したためかこの弱さ。
使われないカードだろう。
除外なら、魂の解放、霊滅術師 カイクウなど使いやすいカードはたくさんある。
306-017 カオス・ネクロマンサー ******---- 混沌の世界に存在する死霊使い。操ることのできる死者の数に限界はない。
墓地のモンスターの数だけ攻撃力を上げる。
墓地にモンスターが7体以上存在すれば、攻撃力2000を超え、上級モンスタークラスになる。
さらに、元々の攻守は0なので、ウィッチ、クリッター共にデッキサーチが可能なのは地味に強力。クリッターで高攻撃力モンスターを持ってくるのは地味に嬉しい。
しかし、普通にデュエっていれば墓地にモンスターが7体以上というのは終盤。しかも場合によっては7体以前にデュエル終了である。

やはり、墓地にモンスターを貯めやすいデッキ構築をしたい。
手札抹殺、メタモルポット、悪夢の蜃気楼、苦渋の選択…ここら辺のカードをいくつか入れたいところだ。
…ついでなので、これらのカードと相性のいいキラー・スネークも欲しい気分。

また、ジャイアントウィルス、素早いモモンガといったカードも墓地を肥やすのに一役買ってくれるだろう。
特にジャイアントウィルスは自滅攻撃3連続によって攻撃力+900と1500ダメージが可能だ。…自分も戦闘ダメージを受けるわけだが。

そして絶対必要なのはキラー・トマト。
墓地に送られることで攻撃力アップが望めるだけではない。
何と言っても、キラー・トマトからカオス・ネクロマンサーが特殊召喚出来る。
終盤では攻撃力2000超のモンスターがキラー・トマトから出てくることになるぞ。ビックリ = Be Creative !!
コレを狙う場合は、キラー・トマト自滅攻撃も有効。ピラミッド・タートル自滅攻撃でヴァンパイア・ロードを出すような感覚でカオス・ネクロマンサーを活躍させられる。
また、キラー・トマト自身も汎用性は高いので、普通に役に立つのも見逃せないところ。

あとは、自分の墓地のモンスターカードを自分で除外することのないように。当然だが相性は悪い。
そして、意図的に墓地にカードを送るので、自分のモンスターはやや多めに用意しておこう。
これなら、カオス・ネクロマンサーフル投入で活躍できそうだ。
また、全体的に相手は裏側守備表示にすることが多くなりそうなので、抹殺の使徒を用意しておくといいと思われる。

相手の霊滅術師 カイクウ、魂の解放、ファイバーポッド、スキルドレインなどといったカードには注意しよう。これらを使われると極端に弱くなる。
カオス・ネクロマンサーは、一度活躍させたら、サイドデッキに引っ込めた方がいいかも。
大きくサイドチェンジし、標準タイプのデッキに変更することで、相手の対策カードを逆手に取ると気持ちいいよ。
306-018 カオスライダー グスタフ *******--- 混沌の世界をオートバイで走り回る剣士。混沌の世界に偏在するわずかな魔力を集め、剣に注ぎ込む。
1.導入とメリット
墓地の魔法カード2枚除外して攻撃力2000。
上昇した攻撃力は相手ターンにもそのままなので、魔法カードを2枚除外すれば、結構安定した攻撃力2000モンスターとして活躍する。
さらには、基本的に一度使った魔法カードを再利用することは稀なので、攻撃力アップのコストは実質的には限りなく0に近い。
デュエル中盤から後半になれば、墓地には魔法カードが5枚から10枚は存在しているので、この効果は2、3回以上は使えることになるだろう。
安定した攻撃力2000要員として活躍できそうだ。

なかなか強力なカード。
加えて攻撃力が高くなるとはいえ、元々の攻/守が1400/1500なので、ウィッチ、クリッター共にデッキサーチが可能。
特に相手が攻撃力1900クラスのモンスターで、ウィッチ、クリッターを破壊した時、このカードを手札に加える事で、次のターンに対処できるのは心強い。

さらには、その種族・属性にも注目したい。
風属性、戦士族である。
これらのタイプのデッキにも主力クラスで活躍できる1枚といえる。
これらのタイプのデッキには是非投入したい1枚といえよう。ドラゴンフライがやっと活躍するよ。

2.デメリットとその回避法・対処法
強力なところが多いカードだが、もちろんデメリットもある。あまり大きなデメリットはないが、小さなデメリットがいくつかある。
これを使う側、使われる側はそれを意識し、最大限に活躍・対処できるようにしたい。
さて、検討していこう。

まず、デュエル序盤で攻撃力1600〜1900クラスのモンスターが相手の場に現れることは珍しくない。
この場合にはこのカードでは対処できなくなってしまうことも多く、たとえそのターンは対処できても次のターン以降の保障はない。
…だからといって手札の魔法カードを無理に使って墓地を肥やす真似はやめておこう。
序盤なら、まだまだ他にも対処できるカードはあるハズ…だよね?
なかったら、よほど運が悪いか、デッキ構成を疑っていった方がいいかもしれない。

次は、デュエル(戦闘面で)が均衡状態になった場合。
このカードでは、大体2〜3ターン程度しか攻撃力2000は保てない。
光の護封剣、キラー・トマト、魂を削る死霊などを使われると、攻撃力確保ができなくなることもでてくる。
攻撃力の減少したところにつけこまれ、戦闘で簡単に倒される可能性もある。
これを少しでも防ぐためには、このモンスターで裏側守備表示モンスターを攻撃するのはできれば控えたいところだ。
守備モンスターを攻撃するとせっかくの攻撃力2000を生かせなくなることも多いだろう。
ただし、これは絶対ダメというほど大きなマイナスポイントではないので、墓地の魔法カードに余力がある時や手札が厳しい時などは、攻撃していって構わない。

そして、コントロールを奪われた時がまたちょっと恐い。
ただでさえ高攻撃力モンスターを奪われた上に、相手ターンで魔法カードを除外して攻撃力を上げると、その相手ターン中は攻撃力2600になってしまう可能性があるのだ。
しかしその場合は、次の自分のターンでコントロールを取り戻せればこちらのターンでもまた攻撃力2600にできたりするのであるが…。

また、最後の大きな弱点として、効果妨害のカードがあることをあげておこう。
有名なところだと、「霊滅術師 カイクウ」と「王家の眠る谷−ネクロバレー」である。
墓守デッキを相手にした場合は、マッチ2戦目以降はサイドデッキに引っ込めたい。
また、相手がこのカードを使用する場合は、霊滅術師 カイクウをサイドデッキから投入するのもいい。
逆に、相手がスタンダートタイプのデッキでも、マッチ2戦目に霊滅術師 カイクウを使ってきそうだと感じたら、これをサイドデッキに引っ込めるのもまたいい作戦だ。1度活躍させたら(=相手にこのカードを使われていることがバレたら)、次のデュエルには引っ込めて正解かもしれない。
それでも、霊滅術師 カイクウの前半の効果の影響は受けないので、霊滅術師 カイクウを過剰に意識する必要はないかな…。ちょっと不利になる程度かな。

3.デッキ構築時の注意と締めくくり
このカードは普通に強く、汎用性も高いわけだが、デッキには1枚にとどめておきたい。
デッキに2枚以上投入すると、除外すべき魔法カードがなくなる可能性が増大。不安定要素が増し、活躍できない場面が増える。
2枚以上投入するくらいなら、適当な攻撃力1900モンスターを投入した方がまず役立つ。
また、デッキ構築時には苦渋の選択も合わせて使いたい。苦渋の選択本体を含め、墓地に最大5枚までの魔法カードを送れるため、何かと相性は良いだろう。

スーパーレアで手に入りにくい分、デッキに1枚までの方がかえって好都合なのはある意味ラッキー。
306-019 インフェルノ *****-----
炎属性の特殊召喚系モンスター。
特殊召喚扱いなので、他にモンスターを通常召喚できるのがポイントだ。
デッキには炎属性モンスターを多めに入れておく必要があるぞ。

戦闘でモンスターを破壊すると相手に1500ダメージも与えられるが、攻撃力1100で戦闘によって相手モンスターを破壊するのは困難。
しかも墓地へ送る必要があるため、羊トークンといったカードではいけない。対象となるカードは相手のデッキに2〜4枚程度だろう。
強化して使わないと、とてもではないが効果面では活躍できない。
その代わり強化さえすれば、連続1500ダメージで脅威になる。下手な貫通ダメージよりも大きいぞ。ダイレクトアタック時はショボイが…。

さて、同じようなモンスターに炎の精霊 イフリートがあるが、イフリートの方が使いやすいと思われる。
単体で倒せるモンスターの数は明らかにイフリートの方が上。
それに攻撃表示モンスター相手なら、その戦闘ダメージで効果の1500ダメージをある程度はフォローできてしまうし。
一応インフェルノの方は守備力は高いのだが、あんまり意味はないような気も…。基本的に裏守備にはできないし。
結局は…お好みでいいかもしれないのだけど。
306-020 フェンリル *****-----
水属性の特殊召喚系モンスター。
効果が強力なためか、水属性モンスターを「2体」除外する必要があるので注意しよう。
デッキの半分が水属性モンスターでないと場に出せないことも多くなりそうだ。

戦闘でモンスターを破壊すると次の相手ドローフェイズをスキップできるというちょっと驚異的なカード。
インフェルノとは違い、墓地へ送る必要はないため、羊トークンでもOKだ。
しかし攻撃力1400では破壊できるモンスターは意外と少ないため、強化させるか、おジャマトリオなどを使って1ターンに1度は破壊できる状況を作りたい。
少なくともフェンリルが場に出たターンには、モンスターを破壊できるようにしたい。
相手の場に攻守の低いモンスターが現れた時に特殊召喚するといいだろう。裏守備だと分からないことも多いのだが…。

さて、ドローフェイズスキップを維持したければ、相手の場にモンスターを残しておかなければいけない。
これを狙う場合、フェンリルを特殊召喚した後、他のモンスターを通常召喚して一気に攻めるということができなくなってしまう。
また、フェンリルの他に自分モンスターがいたとして、ドローフェイズスキップのためにわざわざ攻撃しなかったとする。ドローフェイズスキップには成功するかもしれないが、攻撃しないこと自体がそれだけ相手を得させていることになる。
しかも、攻守の低いモンスターは破壊されても何らかの効果を発動できる場合が多く、フェンリルで倒すよりは効果無効化させて倒した方がいい場合も多い。
以上より、ドローフェイズスキップ維持は無理にしない方がいいだろう。
1回だけでもドローフェイズをスキップさせれば、それだけで相手は損をしているのだから、後はダメージを与えてさらに追い詰めた方が効率がいい。
それにフェンリル自体が、普通に戦闘や効果で破壊されるし。

ドローフェイズスキップ維持を狙う場合は、できるだけ相手の使えるカードが少ない時に狙いたい。
そしてできるだけ、羊トークン、おジャマトークンといったカードを破壊していきたいところだ。
また、強制転移により自分のモンスターを相手に送って破壊するのも有効だろう。
ドローフェイズスキップ維持を目的とする場合はデッキタイプが特殊になると思われる。

フェンリルを使う場合は、水属性モンスターを中心にしたデッキを作る必要がある。
2体除外なので、ちょっと水属性モンスターを混ぜた程度では不十分だろう。
水属性モンスターは全体的にやや力不足なので、使いにくい面は残る。
苦渋の選択などで意図的にモンスターを墓地へ送らないと厳しいかな。

最後に同じような効果を持つモンスター、水の精霊 アクエリアとの比較をしたい。
普通に戦闘面で活躍できるのはどう見てもアクエリア。
しかしこちらにはドローフェイズスキップという武器がある。
タイプは違うもののどちらも同じくらいの強さだろう。自分のデッキタイプに合わせて使いたい。
306-021 ギガンテス ********--
1.普通に役に立つって
地属性の特殊召喚系モンスター。
特殊召喚扱いなので、他にモンスターを通常召喚できるのがポイントだ。
デッキには地属性モンスターを多めに入れておく必要があるぞ。

場に出すのは簡単な上に、攻撃力1900と非常に優秀なモンスター。
相手の場が空の時に、もう1体通常召喚されたモンスターと共に攻撃を仕掛けると相当なダメージを与えられる。
コレだけで十分強い。
地属性には優秀なモンスターが多いため、普通に役に立つだろう。

2.大嵐を起こせるか
このモンスターには更なる効果がある。
このカードが戦闘で破壊された時に大嵐と同じ効果が適用されるのだ。
ギガンテスを場に出す時に、自分は魔法・罠カードを出さないようにするか、それを攻撃宣言時に発動できるようにすれば、相手だけ大きな損害を与えられることも多くなる。
むしろ、相手の場にのみ魔法・罠カードがある時にギガンテスを特殊召喚するといい感じるだろう。

しかし、相手の魔法・罠カードだけを破壊できる場合は意外と少ないと思われる。検討してみよう。
まずは、攻撃力1900クラスのモンスターが戦闘で破壊されること自体がまれ。
攻撃力1900だと、何らかの効果を使われて破壊されたりすることの方が多くなる。
そして、何より相手にバレていることが大きい。
相手は伏せてあったカードを発動しておいたり、セットを控えれば破壊から免れることができる。
なので、無理して相手のカードを破壊できるように温存するよりは、攻撃要員として使っていった方がいい。

3.自滅攻撃こそ大嵐
さて、次に自滅攻撃による効果の有用性を考えよう。
自滅攻撃が成功するのは相手の場に攻撃力1900以上のモンスターが存在する時。
そして、そのタイミングは自分のターン。
自滅攻撃は、自分のターンから仕掛けられるため、本当に大嵐を使ったような感覚で使える。
特殊召喚扱いで他にモンスターを通常召喚できるため、なおさらそう感じるであろう。
戦闘ダメージは確かに受けるかもしれないが、元々攻撃力1900なのでそのダメージは微々たるもの。
しかも、高攻撃力のモンスターは、早すぎた埋葬、リビングデッドの呼び声、強奪などによる恩恵を受けている場合も多い。
特にこの場合は積極的に狙っていきたい。

しかし、これには大きな欠点がある。
相手の伏せカードが速攻魔法または通常罠であった場合だ。(一部の永続罠なども含むが)
相手の攻撃宣言時に発動されれば、ギガンテスは意味もなく自滅攻撃をしただけになる。
それでも、相手の発動したいタイミングをずらしただけマシかもしれないのだが。
しかし相手が複数枚カードを伏せている時に、聖なるバリア−ミラーフォース−、破壊輪、魔法の筒あたりを使われるとしっかり守られてしまう。効果発動失敗だ。
大嵐とは違って、魔法カードでないので失敗することも多くなるのは欠点だ。
その代わり王宮の勅命には強いが、この場合は自分が魔法を使う前に自滅攻撃をする必要がある。

いずれにせよ、相手の場の状況で大嵐に化けるこのカードは優秀だ。
自滅攻撃を狙う場合は、早すぎた埋葬、リビングデッドの呼び声、王宮の勅命、強奪など既に表になっているカードを破壊できる場面で狙い、相手の場に「伏せ」カードがある場合は全体的に避けた方がよさそうだ。
しかし、聖なるバリア−ミラーフォース−、破壊輪、魔法の筒といったカードが、相手墓地にある場合に、伏せカード複数枚破壊を狙うことは有効かと思われる。

4.心理的攻撃
ギガンテスはその巨体による奇襲が似合っているが、ひそかに心理的攻撃ができる。
それは相手が、破壊を免れることが困難な魔法・罠カードを場に出している時にギガンテスを出すこと。
こうするだけで相手は戦闘で破壊することをためらわれる。
特に、相手が早すぎた埋葬、リビングデッドの呼び声、強奪といったカードを使っている時や、自分が悪夢の蜃気楼を使っている時はなおさらだ。
相手はちょっと無理して効果を使ったり、攻撃をやめたりせざるを得なくなることも多くなる。
このスキに奇襲の手立てを整えたりしていきたい。

また、このカードと共にわざと伏せカードを出すのも、心理的に有効な駆け引きかと思われる。
もちろん攻撃宣言時に効果を発動させるわけだが…。
…うーん、難しいなー。結構奥が深いよ。
まあ、「わざと」でなくとも、単に防御用にカードを伏せておくのは悪くない。もちろん、攻撃宣言時に効果を発動させなきゃダメよ。

5.タイタンって用済み?
岩の精霊 タイタン、ご苦労様…と言うくらいのカードだが、実際…それは…否定できなかったりする。
相手ターンでタイタンは攻2000というところだけタイタンの方が勝っており、他はこちらが上。
しかしこれについては、前節で述べた「攻撃をためらわれる場面」を考えると、ギガンテスの方がかえって頼もしく見えてしまう。
また、ギガンテスは自分の魔法・罠カードが破壊される心配があるが、和睦の使者、破壊輪、聖なるバリア−ミラーフォース−などは問題ない。相手の方が損害を受ける場合が多いはずだ。
やはり、ギガンテスの方が優秀だと判断できる。しかし、プレイング次第では自滅する場合もあるので、しっかりと考えて行動しよう。…初心者はタイタンの方がいいかもしれないかな。

このパックに封入されている「怒れる類人猿」とセットで地属性デッキを組み、積極的に攻めていこう。
裏守備は抹殺の使徒で除外し、一気に突撃だ!
加えて、巨大ネズミ、ならず者傭兵部隊、お注射天使リリーあたりをデッキに入れておけば、ギガンテスはデッキに2枚程度あってもいいと思われる。
306-022 シルフィード *******---
風属性の特殊召喚系モンスター。
特殊召喚扱いなので、他にモンスターを通常召喚できるのがポイントだ。
デッキには風属性モンスターを多めに入れておく必要があるぞ。
個人的には見た目がカッコイイ。目の描き方が下のカオス・ソルジャーに似ているため、同じイラストレーターが描いたものと思われる。…ってどうでもいいか。

まず、普通に特殊召喚させて攻撃要員が基本、かつ強い。
他のモンスターと共に奇襲を掛ければ3000ダメージは超えるであろう。

そして、戦闘で破壊された時、相手はランダムに手札を1枚捨てる。
攻撃力1700なので、戦闘ではやや破壊されにくいところもあるが、破壊されなくても別に攻撃力1700は普通に強い。
シルフィードが場に出るだけで、相手の高攻撃力モンスターの意義が薄れる。
高攻撃力モンスターは、相手モンスター破壊によって「カードの差」で得できるはずである。
しかし、それが逆に手札を失わせてしまうのだ。
ここで、前のターン以前に、シルフィードが攻撃を仕掛けていれば、単純にカードの差では相手が損する事になるだろう。

手札を捨てられたくなければ、自身の手札を減らしておくか、除外させる、または、効果で破壊するしかない。
効果で破壊させるには、貴重なサンダー・ボルトを使ったりしなければならない事になる場合も多いだろう。
ならず者傭兵部隊や異次元の女戦士などのモンスターで破壊・除外する場合も、通常召喚の権利を使わざるを得ないことも多いため、この場合はライフの差で追い詰める事ができそうだ。
また、強奪や死者蘇生でシルフィードが相手に使われても、自分が戦闘で破壊すれば、手札を捨てるのは相手になるのも脅威だ。
効果で対処という面からでも、相手は全体的に損する事になりやすい。
結局、シルフィードが出るだけで相手は攻撃を躊躇するハメになることが多くなる。
相手が躊躇している間に、場に残ったシルフィードに加え、モンスターの通常召喚・特殊召喚や、モンスター破壊効果などを駆使して、奇襲を掛けるといい。

出すだけでカードの差で優位に立ちやすくなる。
シルフィードはかなり強力だ。
しかし注意すべきは罠カード。
モンスター破壊効果を持つ罠カードに対する耐性は普通なので、この面ではやや油断はできない。

また、ギガンテスに引き続いて自滅攻撃という戦法も取れる。
特殊召喚扱いのため、他にモンスターを召喚しつつ手札破壊ができるため、魔法を使う感覚に近くなる。
相手の場に高攻撃力モンスターがいる時、罠にさえ気をつければまず成功する。
前のターンでわざと攻撃を誘い、これを狙うのも有効な戦術だろう。
風属性手札破壊デッキが組めそうだ。八汰烏も風属性だし。
ただ、自滅攻撃の場合は成功しやすい代わりに、カードをお互いに「同じように」1枚消費している点に注意。
自分は戦闘ダメージも多少は受けることになるだろうし、相手の場には高攻撃力モンスターが残っている。
残った手札でしっかり相手に対処できるようにしたい。

そこで、やはり大事になってくるのはデッキ構築。
もちろん風属性モンスター中心で組みたい。
風属性で強力なのは マジック・キャンセラー、シャドウナイトデーモン、サファイアドラゴン、ニュート、スピア・ドラゴン、ドル・ドラ、カオスライダー グスタフ、ドラゴンフライ、八汰烏 といったところ。
全体的に風属性モンスターは攻撃重視モンスターが多く、補助クラスのカードに風属性モンスターは少ない。
なので、デッキを無理に風属性で埋めるのは考え物。
シルフィードを除く、風属性モンスターは、4〜6体程度になりそう。
結局今の状況では、シルフィードはデッキに1枚程度がバランス的にちょうどよさそう。ちょっと残念かも。

最後に、同じ召喚条件を持つ「風の精霊 ガルーダ」と比較してみよう。
まあ、どう見ても強いのはこちらだ。カッコイイのもこちらだ。
ということで(…説明になってないが)ほぼ無条件でこちらを採用しましょう。
306-023 カオス・ソーサラー *******---
カオス・ソルジャー −開闢の使者−を一回りも二回りも弱くしたモンスター。
それでも評価がここまで高くなっているのはカオス・ソルジャーの強さが伺えるだろう。
テキストに明記されていないが、この除外効果は1ターンに1回しか使用できない。

カオス・ソルジャーの方がどう見ても強い。そちらを入れるべき。
例えカオス・ソルジャーで足りなくなったとしても、混沌帝龍 −終焉の使者−を入れた方が便利。
これを入れるとしたら、カオス・ソルジャーとカオス・エンペラー・ドラゴンをフル投入して足りなくなった時くらいだが…。
2003年7月現在、バランス的にはもう入れる必要はないと思われる。

使い方はカオス・ソルジャーに類似しているため省略。
306-024 紅蓮魔獣 ダ・イーザ *******--- 炎のような赤い装甲を持つ魔獣。普段は非力だが、混沌の力を得ることによって驚異的な強さになるという。
紅蓮魔獣ということで、合成魔獣や偉大魔獣を意識したモンスターかと思われる。見た目も似ているしね。
除外されたカードの分だけ攻撃力を400上げるモンスター。
ポイントなのは除外されたカードなら、モンスターでも魔法でも罠でも構わないというところ。
デュエル中盤から後半にかけては鬼のような強さになる。

どれくらい鬼かといえば、魂の解放でカード5枚除外、攻守2000。
さらに5枚除外すれば攻守4000。
しかも一旦除外してしまえば、それらはもう崩されることはほとんどない。(スキルドレインくらいかな?)
鬼だ。
さらに、密かに守備力まで高くなるので、セットして大きな反射ダメージを与え、次の自分ターンで更なるダメージも狙える。
また、ダ・イーザが相手に奪われた場合でも、相手の除外カードで攻守が決まるのでこの面での心配も要らない。
鬼だ。
唯一の欠点はウィッチ系などによるデッキサーチが一切できないところ。なので、ダ・イーザはデッキに多めに入れてやることでフォローしたい。

さて、除外させるためには、専用デッキを組む必要がある。
この専用デッキは大きく2タイプに分けられるだろう。
一つは、魂を喰らう者バズー、カオスライダー グスタフ、カオスソルジャー −開闢の使者−といったモンスターの効果で強化や特殊召喚しつつ、ダ・イーザの攻撃力を上げる方法。
もう一つは、光の追放者を使い、あらゆるカードを除外してしまう方法。
この2つを共存させるとあからさまにデッキバランスが崩れるので、どちらか一方にしよう。

まず、前者の方から解説。
これを使う場合、デッキはスタンダードなタイプに近くなり、ダ・イーザはやや補助的な位置につく。つまり攻撃力の上昇はやや小さいということになる。
しかし、他のカードが普通に強力なので、十分に役に立つだろう。
ダ・イーザをフル投入するなら、除外対象となるべきカードを増やすために、苦渋の選択、悪夢の蜃気楼あたりを採用し、モンスターの効果以外に、魂の解放で自分の墓地のカードを除外していってもいい。

当然だが、モンスターの効果で「モンスターカード」を除外する場合は、その属性に注意してデッキを組もう。
除外できない状況はなるべく避けたい。
この面では、魂を喰らう者バズー、カオスライダー グスタフは便利だろう。

また、全体的に攻撃力だけ高くなるので、抹殺の使徒やカオス・エンドといったも欲しいところ。せっかくの攻撃力は生かしたい。

後者のタイプのデッキは特殊になる。
カードを20枚除外して攻撃力を8000にしてやるくらいの気持ちでいきたい。
光の追放者がキーカード。コレを引かないとちょっと厳しい。

しかし光の追放者が出ていれば、メタモルポット、悪夢の蜃気楼、苦渋の選択、手札抹殺あたりで一気に攻撃力アップ。
さらには、デッキのバランスによっては、名推理、魔導雑貨商人、デビルコメディアンのハズレなども脅威になる。

光の追放者がなくてもいいように、魂の解放といったカードは欲しいところ。
また、相手モンスター除去のため、カオス・エンドといったカードもあるといいかもしれない。
カオス・グリードでの連続ドロー、リロードでの手札入れ替えもかなり有効かと思われる。
突き詰めていけば、後攻1ターン目での1ターンキルができるかも。
どこら辺まで特殊性を極めればいいかは…実際にデッキを組んで試してみるしかないだろう。(私がよく分からんだけです)
306-025 カオス・ソルジャー
 −開闢の使者−

【原作カード】
********** 混沌の始まりを告げる使者。ひとつの魂は光を誘い、ひとつの魂は闇を導き、やがて光と闇の魂は混沌の世界を作り出す。
相当長いので覚悟してください…。

1.開闢なのに終焉?
「開闢」は「かいびゃく」と読み、「始まり」の意味を指す。
このパック最強クラスのカード。
しかも、原作の高レベルモンスターがここまで強いと原作ファンとしても嬉しいものがある。
光と闇の生け贄というトコロがたまらん。

まずは召喚条件が高レベル、高攻撃力の割に非常に簡単。
光と闇属性のモンスターをそれぞれ1体ずつ除外すればいいだけである。
デュエル序盤でなければ、下手な生け贄1体モンスターよりずっと簡単に場に出せる。
しかも、他の手札やライフを失うことなく場に出せる。コスト的にも非常にオトク。
加えて特殊召喚扱いなので、他にモンスターを通常召喚できる。
相手の場が空、またはモンスター1体程度なら、開闢(=始まり)では済まされないほどのダメージを相手に与えるであろう。

これだけでも強すぎ。
…なのにだよ、選択式の効果までついている。しかもどちらも強い。

相手モンスターが守備表示なら、それを除外すればリバース効果は発動せず、墓地で誘発される効果も発動しない。
相手モンスターが存在する場合は、実質2回攻撃可能。この2回目にプレイヤーに攻撃することもできるため、相手は下手な攻撃表示モンスターを1体だけ出しておくと、大ダメージを受けるハメになる。
例えば、相手の場に魔導戦士 ブレイカー1体(攻1600)が存在したとする。
この時、カオス・ソルジャーともう1体通常召喚した異次元の女戦士あたりで攻撃を仕掛けると、1400+3000+1500で5900ダメージ。…洒落になっていない。全然開闢じゃない。
異次元の女戦士がお注射天使リリーだったら、1400+3000+3400で7800。もうそろそろ1ターンキルだよ。
しかも、このような状況は珍しくないときたものだ。

身震いするほどの強さ。
まさしく脅威。そして制限カード候補。2003年7月現在、制限はかかっていないが、いつ制限をかけられてもおかしくない。
さて、その強さをさらに引き出すための使い方について検討していこう。

2.開闢の時機・概要編
まず、カオス・ソルジャーは使うタイミングが大事だ。
特殊召喚するタイミング、そしてどちらの効果を使うかの選択について考えたい。

最初に場に出す時に、あらかじめどちらの効果を使うかを決めておく必要がある。
前半の除外効果を使うか、後半の2回攻撃効果を使うかによって使い方が異なってくるぞ。
ここでは、それらの効果の性質について考えよう。

まず、前半の除外効果を使う場合、カオス・ソルジャーは攻撃できなくなる。
しかし、特殊召喚扱いのため、他のモンスターをいつも通り通常召喚可能。さながら抹殺の使徒を使ったような感覚だろう。
しかも表側表示でも攻撃表示でも構わず除外するので、抹殺の使徒よりたちが悪そうだ。
コストほとんどなしで、抹殺の使徒以上のカードに早代わりし、しかも、場に攻守が青眼の白龍並のモンスターが残る。強すぎる。

この効果を使うのは、やはり相手の場に裏側守備表示のモンスターが存在する場合がいい。
そして、通常召喚したもう1体の自分モンスターで直接攻撃を狙えるとなおさらよい。
また、カオス・ソルジャーは攻撃できないので、「守備表示」で特殊召喚するといい。
カオス・ソルジャー自身、聖なるバリア−ミラーフォース−の影響を受けなくなり、強制転移といったカードでやや奇襲をかけられにくくなる。
守備力は2500もあるので戦闘で破壊される心配はない。

次に、後半の2回攻撃の効果
最初にルール的な注意から。
発動タイミングはダメージステップなので、1回目に攻撃した時にもう1回攻撃すると宣言しよう。厳密にプレイした場合にこれを忘れると2回目の攻撃はできない。
また、テキストに「続けて」攻撃とあるので、1回目の攻撃が終わった後で、他のモンスターの攻撃攻撃を挟み、2回目の攻撃…ということはできない。

さて最初の方に書いたが、この効果を使った場合に相手に与えられるダメージは驚異的なものである。
洒落になっていない。
墓地に光と闇モンスターが揃っていれば「終焉」を迎えられるカードといえる。
ただしここでは、相手の場にモンスターがいない時にプレイヤーに1回だけ直接攻撃する場合も、2回攻撃と同じように扱って考察していく。いずれも攻撃によってライフを大量に奪うことを目的としているので、同じようなものだろう。

ここで注意すべきは伏せカード。
攻撃宣言時に発動できる罠カードの被害は普通に受ける。
なので、2回攻撃(または直接攻撃)を狙いたい場合は、相手の伏せカードをできるだけ除去してから使いたい。
または、サイコ・ショッカーやドラゴン・ウォリアー(魔導サイエンティストから特殊召喚)と共に出すのもいいだろう。
基本だと思うが、相手の伏せカード除去または発動させない手段を整えてから、カオス・ソルジャーを出すように。順番を逆にすると相手に伏せカードをチェーンされて計算が狂ってしまうぞ。チェーン和睦の使者はイヤだよね。
せっかくの攻撃力3000の2回攻撃は生かしたい。

そして、この効果を生かすなら、相手モンスターの状況も大事になる。
相手の場に、破壊されても効果を発動できないモンスター1体だけが存在する場合などはチャンス。
もちろん、2回攻撃ができないとはいえ、プレイヤーへ直接攻撃ができる場合もチャンスだ。
その他、様々な状況があり、どれによって相手に与える損害が変わってくるかを中心に次の節で検討する。

3.開闢の時機・実践編
さて、自分の墓地に光、闇属性モンスターが揃い、カオス・ソルジャーが場に出せるようになった時、大きく分けて以下の3つの選択が取れる。
他に使える魔法カードなどの効果は既に使用済みであるとする。

1.前半の除外効果を使うために特殊召喚する。以下「除外目的」と呼ぶ。
2.後半の2回攻撃または、プレイヤーへ直接攻撃するために特殊召喚する。以下「攻撃目的」と呼ぶ。
3.まだ特殊召喚は控える。以下「温存」と呼ぶ。

ここでは、様々な状況を想定し、どれを選ぶのが最良かを検討していく。
自分がピンチの場合、相手にトドメをさせる場合についてはあまり触れていないので、状況によってはこの通りにする必要は全然ない。

3−A.相手の場に伏せ魔法・罠がない時
まず、相手の場に伏せ魔法・罠カードがない場合を考える。
この場合、罠にかからないので攻撃を狙うチャンスである。
相手の場に存在するモンスターに応じて、「攻撃目的」か「除外目的」か「温存」かを使い分けたいところ。

相手の場にモンスターが存在しない場合は、迷わず「攻撃目的」。
相手の場に表側表示モンスターが1体いる場合は、モンスターの種類に応じて「攻撃目的」と「除外目的」を使い分けたい。除外した場合は通常したモンスターで直接攻撃を狙いたいところだ。「温存」して更なるチャンスを待つこともできるが、魔法・罠を伏せられたら逆にチャンスが遠のくのであまりオススメできない。
相手の場に裏側守備表示モンスターが1体存在する場合は、「除外目的」がよい。裏守備を相手にして、普通に攻撃してまともに倒せるモンスターはウィッチ、クリッターくらいしかない場合も多く、他は異次元の女戦士などやっかいなモンスターが多いからだ。この場合も通常したモンスターでの直接攻撃も狙いたいところ。
相手の場にモンスターが2体以上存在する場合は「温存」した方がいい場合も多い。除外目的で使っても、相手の場を直接空にはできないので、あまり効果的ではない。「攻撃目的」の場合は相手モンスターによりけり。裏守備モンスターが2体以上いる場合はやめた方がよさそう。

3−B.相手の場に伏せ魔法・罠カードがある時
前節3−Aでの考察は全て、相手の場に伏せ魔法・罠カードが存在しないことを前提にしている。ここでは、伏せ魔法・罠カードがある場合を考える。
相手の場に伏せ魔法・罠カードが存在すると、単純に「攻撃目的」が失敗しやすくなる。
「除外目的」なら、優先権も考慮すれば、効果発動に失敗することはないだろうが、その後での攻撃面はやや不安。
できるだけ「温存」して、魔法・罠除去カードやサイコ・ショッカーを使えるまで待ったり、他のカードをおとりにして、相手に伏せ魔法・罠を使わせたりした方がいいかもしれない。

しかし、よく使われる不利となりやすいカードは、激流葬、破壊輪、聖なるバリア−ミラーフォース−、魔法の筒、和睦の使者、スケープ・ゴートあたり。
相手の墓地や手札の状況を把握することにより、ある程度伏せカードも推測できるはず。
危険な可能性が少ないと判断したら、伏せカードがあっても攻撃していって構わないだろう。

3−C.アフターフォロー
さて話は少し変わる。
相手ライフを0にできる場合なら問題ないが、そうでない場合は、次の相手ターンが逆に恐くなる場合がある。
特にコントロールを奪われると脅威。
例えば、カオス・ソルジャーを出したターンに、他のモンスターを通常召喚して攻撃した場合。
この場合で、相手にカオス・ソルジャーを奪われると、こちらが2回攻撃の大きな痛手を受ける。(私はこれで逆転勝利したよ)
また、相手は心変わりでカオス・ソルジャーを奪った後、攻撃をさせずに効果で自分自身を除外してしまえば、ターン終了時に戻らなくなってしまう。…攻撃されないだけマシなのかもしれないが、確実に除去はされている。

やはり、カオス・ソルジャーを出す場合は、何らかのフォローカードが欲しい。
特にコントロールを奪われるとピンチになりやすい。奪われた時に上手くフォローできない場合は「温存」した方が良い。
フォローカードというのは、和睦の使者などの防御系カードや、王宮の勅命といった魔法無効化カードのこと。
破壊されたり奪われた後では、防御系カードが役に立ち、コントロールを奪う効果、破壊効果そのものに対しては王宮の勅命が役に立つ。

カオス・ソルジャーを使う場合、デッキには防御系カードを気持ち多めに入れるといいと思われる。
これはフォローだけが目的ではなく、相手のカオス・ソルジャーなどへの対策にもなっている。
魔法・罠タイプの、異次元の女戦士、魔鏡導士リフレクト・バウンダーといったモンスターを併用しても大ダメージはある程度は回避できる場合も多くなる。
強奪だけを危惧するなら、サイクロンといったカードでも活躍できる。心変わりが既に使用済みの場合はサイクロンでいいことも多い。
また、自分ライフがピンチでなければ、フォローはなくてもある程度持ちこたえられるが、手札にフォローカードがある場合は必ず使いたい。

3−D.「温存」の危険性
相手に最も大きなダメージを与える目的や、フォローの充実のためとはいえ、「温存」ばかりするのも考え物。
例えば、魔法・罠除去のために、カオス・ソルジャーを「温存」したとする。
もし、3ターン後に魔法・罠除去カードをドローできたとする。しかしその頃には、相手の場にはモンスターが溜まってしまっていた…という状況になり得る。
これでは、いつまで経ってもカオス・ソルジャーが活躍できないことに陥ってしまう。

ある程度は妥協して使わざるを得ない。
カオス・ソルジャーは、ほとんどの状況では普通に使っても、そこら辺のモンスターよりもはるかに活躍できるハズ。
そして、一度正規の手段で場に出しさえすれば、死者蘇生などでの特殊召喚も可能。一度くらい破壊されても平気で復活できる。
無理に温存して自分ライフが0になったり、墓地のモンスターを除外されたり、手札破壊を受けたりするのはもったいない。
ちょっとメリットが少ないかな…と思っても、やや積極的に攻めていって構わない。…全く温存しないのも考え物だが。

カオス・ソルジャーを場に出すタイミング。これこそデュエリストの腕の見せ所になり、今後のデュエルで勝敗に大きく響くポイントになりそうだ。

4.開闢のデッキ構築
普通にカオス・ソルジャーを使う場合のデッキ構築は一般的なスタンダードタイプのデッキに少し手を加えればよい。
基本はスタンダードタイプがベスト。
カオス・ソルジャーの汎用性は非常に高いので、違和感なく馴染める。

一般的なスタンダードタイプのデッキは闇属性モンスターが多い。
例えば、黒き森のウィッチ、クリッター、魔導戦士 ブレイカー、人造人間−サイコ・ショッカーなど。
しかし、光属性モンスターはというと…あまりないことが多い。
「あまりないことが多い」なので、探せばある。
しかも、最近は強力な光属性モンスターが増えつつある。
いくつか紹介していこう。

異次元の女戦士
 光属性だが、自分自身を除外してしまう事も多い。ただし汎用性は高く、カオス・ソルジャーのアフターフォローにも一役買うだろう。場合によってはわざと除外しないのも手だが、少なくとも、これだけでは光属性モンスターは足りない。

魔鏡導士リフレクト・バウンダー
 汎用性が高く、攻撃要員として幅広く活用できる。是非1枚投入したい。

聖なる魔術師
 汎用性が高く強力。聖なる魔術師自身、墓地へ送られやすく再利用しにくいのでその面では使いやすい。光が足りないと感じるなら、2枚以上入れてもいいかも?

ブレイドナイト
 強いことには強いが、相手のデッキタイプと噛み合わない場合、単なる攻撃力1600モンスター止まりになり得る。終盤に活躍しやすいので微妙に合わないかもしれないが、とりあえずの数あわせとしては最適かな。

シャインエンジェル
 いくつか低攻撃力の光属性モンスターを採用しないと使えない。異次元の女戦士は2枚以上欲しい。カオス・ソルジャーを活用すれば、意外と奇襲を掛けるのにも向いている。ただし除外されると効果も発動できず、カオス・ソルジャーの除外用カードとしても役に立たなくなるためちょっとキツイ。

天空騎士パーシアス
 確かに単体では強力だが、高レベルモンスターなので除外はためらわれるかもしれない。さらに、全体的に高レベルモンスターが手札に溜まりやすくなるので不安定になる。

ものマネ幻想師
 シャインエンジェルを投入する場合にオススメ。手札に来ると使いにくいので、デッキに1枚がバランス的にちょうどいいだろう。ちょっと力不足なところはあるかな…。

ルーレットボマー
 壁としても、効果使用させて活躍できる。シャインエンジェルからも出せなくはない。こちらもちょっと力不足なところはあるけど。

サンダー・ドラゴン
 光属性をどうしても確保したい時に使う。効果によって手札強化だけでなく、サンダー・ドラゴン自身を墓地へと直接送っている。ただし、手札にあってもほとんど役に立たないため、カオス・ソルジャーを3枚フル投入したり、混沌帝龍 −終焉の使者−などと組み合わせた専用デッキ以外ではオススメできない。

――だいたいこれくらいかな。

カオス・ソルジャーを出すには、光属性モンスターが1枚でも墓地にあればいいので、カオス・ソルジャー以外で、光属性モンスターは5〜7体くらいあれば十分足りると思う。
その他のモンスターは、闇属性をやや多めにしたい。同じような役割を持つカードでも闇属性を優先しよう。

ただし、やはりカオス・ソルジャーが場に出せない状況で手札に溜まることもあるため、安定性を少しでも上げるためにも「苦渋の選択」は用意したい。「悪夢の蜃気楼」もあると便利かも。
「手札抹殺」や「戦士の生還」などのようなカードもそれなりには役に立つ。この場合は、カオス・ソルジャーを複数枚入れたり、他の戦士族モンスターを充実させたりして、これらのカードを最大限に活用できるようにしよう。

他には、既に書いたことだが、防御用カードをちょっと多めに入れておこう。
防御用カードは相手がカオス・ソルジャーなどを使用した時にも、奪われた時にも活躍できる。
このパックによってモンスターの高攻撃力化が進むと思われるので、防御用カードの重要性が増すだろう。

その他、デッキバランスとして、他の上級モンスターとの兼ね合いがある。
上級のようで上級ではないこの特殊召喚は、発動条件のある魔法カード(死者蘇生とかに近いかな?)のようなもの。
上級モンスターとは召喚条件が違うため、他の上級モンスターがデッキに2枚入っていたとしても、生け贄要員が足りなくなって重くなることは少ない。
しかし、単純に生け贄なしで通常召喚できるモンスターは減るため、手札に「使えないカード」が溜まる危険はある。
つまり、不安定要素が増すということだ。

これを防ぐため、通常召喚される上級モンスターを減らすことも検討できる。
カオス・ソルジャー複数枚投入や、「混沌帝龍 −終焉の使者−」などと併用する場合は、他の上級モンスターの数は0〜1枚程度に抑えた方がいいだろう。特に、これらのカードを合計3枚以上使う場合は、0枚にした方がいいかもしれない。
カオス・ソルジャー1枚程度なら、上級モンスター2体でも悪くないだろうけど。

5.開闢の対策と、対策の対策、そして…
カオス・ソルジャーへの対策として、最も有効で一般的なのは場に出させないこと。
そして場に出せないためには、墓地のモンスターを除外しておくこと、墓地のカードを除外できない効果を使うこと、特殊召喚を無効などにすること、手札から捨てさせることが挙げられる。

まず、墓地のモンスターを除外するためには、魂の解放、霊滅術師 カイクウが挙げられる。
墓地のモンスターを除外すれば、これらは全体的に使いやすく、相手の生け贄要員を十分に減らせる。
光または闇属性モンスターのどちらかを除外すれば特殊召喚できなくなるので、基本的には少ない方から除外したい。
または、全体的に光属性モンスターの方が使われにくいので、光を優先してを除外するのもいいだろう。
そして、相手の場や手札に存在するモンスターがある程度分かっていれば、次に墓地へ送られないと推測できる属性を選ぶのもかなり有効。

しかし、これは完璧ではない。
天使の施しや生け贄行為などで、モンスターが相手ターンに墓地へ送られたしまった場合、それを除外して、そのターンにカオス・ソルジャー特殊召喚されてしまうのだ。
だから除外していけば完全に防げることはない。
あくまでモンスター除外は、特殊召喚の機会を少しでも減らす補助的な位置で使うべき。

次に、墓地のカードを除外できなくする効果について。
簡単に言えば、霊滅術師 カイクウや、王家の眠る谷−ネクロバレーが挙げられる。
これらのカードが場に出ているだけで、相手はカオス・ソルジャーが使えなくなる。
とは言ってもこれらは基本的に自分ターンで使うものなので、うまく見計らって使えるものではない。

さらに、これも完璧ではない。
これらのカードを他の手段で破壊された場合、そのターンにカオス・ソルジャーを特殊召喚されてしまう。
これもまた、特殊召喚の機会を少しでも減らす補助的な位置なのだ。

次は特殊召喚を無効にすること。
昇霊術師 ジョウゲン、神の宣告や昇天の角笛や王宮の弾圧、そして無効ではないが、激流葬、奈落の落とし穴なども含む。
昇霊術師 ジョウゲンは、場に維持するのが困難。カオス・ソルジャーが出た後でも使えないことはないが、もう手遅れになっている場合もある。
神の宣告など、完全に無効化する場合は、場に出る前に墓地送りが可能だが、そのコストは全体的にキツイ。
激流葬など、特殊召喚成功時に破壊・除外する場合は、汎用性は高いが、優先権の行使により、前半の除外効果が使われる恐れがある。カオス・ソルジャー特殊召喚の時には、優先権を確認する癖をつけよう。
また、激流葬は発動させるタイミングが難しい。他に通常召喚モンスターを出すかどうかを推測する必要がある。しくじると大ダメージは免れない。

これらも上の2つほどではないが決して完璧ではない。
伏せ状態のカードを除去されればそれでおしまいだ。
やはりこれも、補助的な位置扱いなのだ。

最後に手札破壊
有名なカードだけなので例は挙げないが、正規の手段で特殊召喚する前に墓地へ送るなり何なりしてやれば、カオス・ソルジャーを使うのは困難になる。
死のデッキ破壊ウイルスも強力且つオススメだ。
しかしこれも、カオス・ソルジャーをドローしたターンに特殊召喚されたりなど、完璧に防げることはない。…戦士の生還とかもあるし。
しかも運が悪いと、墓地へ送ったモンスターを除外されて場に出される場合がある。

4つのいずれも完璧な手段ではない。これはあきらめてもらうしかない。
それでも、これらを併用することによってカオス・ソルジャーの特殊召喚妨害の成功確率がアップする。
これを狙いたいところだが、これらの妨害カードを何枚も投入すれば、カオス・ソルジャー特殊召喚の可能性は減るものの、デッキ自体が普通に弱くなる。
しかも、カオス・ソルジャーはスタンダードタイプのデッキになじんでいるので、カオス・ソルジャー特殊召喚だけ防いでも、デュエルには勝てない。
デッキ自体の汎用性は失わないように構築する必要がある。

汎用性を失わず、召喚を妨害するには、霊滅術師 カイクウ、激流葬、手札破壊カードがオススメ。
これならほとんどスタンダードタイプを維持しつつカオス・ソルジャー召喚の妨害ができる。
特に霊滅術師 カイクウは、上の1番目2番目を兼用できる上、他にもキラー・スネークの妨害、蘇生妨害の役割を持ち、さらに攻撃力1800と優秀。
カオス・ソルジャーなどの登場により、攻1900モンスターの意義が薄れた今、活躍できる1枚といえる。

さて、次の対策として、既に何度か書いたことだが、防御系カードの投入数を増やすことが挙げられる。
光の護封剣、スケープ・ゴート、和睦の使者、魔法の筒といった防御カードを多めに投入したい。
特に魔法の筒を使うと3000ダメージを与えられるばかりではなく、2回目の攻撃もできなくなる。失敗しやすい難点はあるものの十分強力。
しかし、混沌帝龍 −終焉の使者−と併用される場合を考えると、和睦の使者が一番便利になりそうな気もする。
とりあえず、カオス・ソルジャーの対策としては、これらの防御カードがかなり効果的だと思われる。

対策として挙げられるのは大きくこの2つだろう。

次に、「対策の対策」を考えたい。
一番簡単なのは、カオス・ソルジャーをデッキから抜くこと。
そして対策カードの霊滅術師 カイクウを潰すために、低レベル高攻撃力モンスターをやや多めに入れたくなるだろう。

しかしやはり、カオス・ソルジャーは生かしたい。

ちょっと前に書いたように、カオス・ソルジャーはスタンダードデッキに溶け込んでいるので、対策もあからさまにできない。
隙あらばカオス・ソルジャーは出せる。
そして、カオス・ソルジャーは汎用性の高いスタンダードデッキに溶け込んでいる。
つまり、対策カードの対策をしたい場合も汎用性が失われてはいけないのだ。

そして、手札破壊カード、激流葬、防御用カードなど…これらに直接対抗するカードはあることにはあるだろうが、汎用性を失うデッキ構築にしては元も子もない。
一番いいのは汎用性を高めるしかない。
となれば、皮肉にも相手と同じようなデッキタイプになってしまう。

さらに加えて大事なのは、カオス・ソルジャーを使うのは自分だけではないこと。
こんなに強いカードは相手も当然使ってくる。
これが光属性・闇属性モンスターを利用した新しいスタンダードの形になりつつあるのだ。
とすれば、カオス・ソルジャーを使う側としても、「対策の対策」と同時に「対策」も必要になる。結局は「対策」カードを始めとした汎用性の高いカードが、一番よい「対策の対策」カードになってしまうのだ。

6.開闢のコンボ
ここではカオス・ソルジャーのコンボをいくつか並べる。
特殊性を高めて汎用性を失うと勝率は下がるので注意しよう。(あまり特殊なコンボは書いてないけど)

【カオス・ソルジャー+激流葬】
他にモンスターを通常召喚または特殊召喚させる場合に使う。
カオス・ソルジャー特殊召喚成功時に除外効果を使い、それにチェーンして激流葬を発動。残ったモンスターでダイレクトアタック。
結局すべてのモンスターが場から離れるので、除外の意味は薄いこともあるが、ウィッチ系潰しには使える。
特に、相手ライフが僅かで他のモンスターの攻撃でトドメをさせそうな時に、ウィッチ系で相手の手札にクリボーを加えるのを阻止させることができる。
また、ブラック・ホールでも同じようなことができる。

【他のモンスター+激流葬】
今度は上の逆。
他の自分の通常召喚モンスターに対して激流葬を使い、その後でカオス・ソルジャーを特殊召喚する。
カオス・ソルジャーでなくてもよく使われる手だが、激流葬で墓地へ送られたモンスターを除外する――ということができるのが魅力かな。

【カオス・ソルジャー+蘇生カード】
除外効果を使う。ならず者傭兵部隊より役に立っちまう。
個人的には攻撃させたいところが多いのだが。

【カオス・ソルジャー+破壊輪+リビングデッドの呼び声】
攻撃後に破壊して、同バトルフェイズ中に蘇生すればまた攻撃可能。1ターンキルになることも多い。

【カオス・ソルジャー+戦士の生還】
墓地に他の光・闇属性モンスターがいる時に使う。蘇生で足りると思うならいらない。
一応、苦渋の選択と併用して、カオス・ソルジャーのデッキサーチが可能になる。
ブレイドナイトなど他の戦士とも併用したい。

【カオス・ソルジャー+偉大魔獣ガーゼット】
カオス・ソルジャー特殊召喚の直後に除外効果を使い、カオス・ソルジャーを生け贄に偉大魔獣ガーゼットを召喚。
モンスター1体除外の上に攻撃力6000モンスターの誕生。蘇生系カードがあれば1ターンキル。

【カオス・ソルジャー+装備カードなど】
2回攻撃を生かす。攻撃力を上げるカードだけでなく、貫通効果を持たせるメテオ・ストライクや、モンスターの効果を無効化させる破邪の大剣−バオウもオススメ。
他にも、追い剥ぎゴブリンなどがあるが、ライフを0にできるなら、手札を捨てさせる意味は薄くなる。



改行なしで原稿用紙27枚分。
読んでくれた人お疲れさん。そして私もお疲れさん。
306-026 ドリラゴ
【原作カード】
******---- 全身にドリルを仕込んだ殺戮マシーン。四方から襲ってくるドリル攻撃を回避することは不可能である。
全身ドリルマシーン。
条件を満たすと相手プレイヤーに直接攻撃が可能だ。

その条件とは相手フィールド上モンスターが全て表側表示、且つ、それら全てのモンスターの攻撃力が1600以上である時だ。
ここでドリラゴの攻撃力は1600。
つまり、ドリラゴが戦闘で負ける危険性がある時だけ直接攻撃ができることになる。

普通に使う分には、何かと使いにくい。
一番問題なのは、効果で直接攻撃できる機会が意外に少ないことである。

最も多いのは裏側守備表示モンスターの存在。
他に攻撃力1600以上モンスターはいるものの、裏側守備表示モンスターがともに存在することも珍しくない。
この時、ドリラゴで裏守備モンスターを攻撃して破壊したとしても、次のターンでその攻撃力1600以上モンスターに倒されてしまう。ほとんど活躍していない。
この場合、少しでも直接攻撃が成功できるように、抹殺の使徒があると便利だろう。抹殺の使徒で場を空にできなくとも直接攻撃ができるのはオトクだ。
もちろん、次の相手ターンへのフォローは忘れずに。

そして、トマト系、異次元の女戦士、魂を削る死霊などは、攻撃力1600未満で且つ、その効果からドリラゴには直接攻撃もできなければ、まともに破壊することも不可能。
同じく羊トークンも厄介。微妙に相手の場に羊トークンが残っていることは珍しくない。

しかし、上級モンスターは生け贄召喚で出されることが多いので、直接攻撃のチャンスは多くなりそう。
それでも、上級モンスターを蘇生されると他にモンスターを通常召喚され、直接攻撃ができないこともありうるが。

また、攻撃時などに普通に罠にかかるので、意外に1600ダメージが届かないことも多そう。

以上より、普通のデッキに入れると、微妙に直接攻撃できないと思われる。
トマトで出せればまだ強かったのかと思うが…。
それでも基本能力値は高いので、全くのザコモンスターではない。

また、全体的に検討してみると、ドリラゴが効果によって直接攻撃できる場合の半分以上は、相手の場に攻撃力1600以上モンスター1体のみになりそうである。
これなら、その相手モンスター1体を除去した方が効率的だ。同族感染ウィルスや、放浪の勇者 フリードの方が全体的に優秀になるだろう。

ドリラゴが活躍できるのはやはり機械族デッキ。
リミッター解除で攻撃力をハネ上げると活躍するだろう。これを1ターンに2度使えれば攻撃力6400だ。

今までに書いたことより、効果による直接攻撃の機会は少ないかもしれないが、普通の機械族モンスター要員として活躍させられる強さではある。
それでも、抹殺の使徒などで相手裏守備モンスターを除去してから、攻撃を仕掛ければ直接攻撃の機会は増えるだろう。
また、効果を生かすためにも、ドリラゴは直接攻撃ができる状況、または、リミッター解除が使える状況になってから召喚したい。
306-027 レクンガ
【原作カード】
*****----- 巨大な眼球と多数の触手を持ったモンスター。その触手は攻撃だけでなく、繁殖にも使われているという。
攻撃力1700の水属性の植物族モンスター。
これだけでも専用デッキには役に立つ方だろう。

効果によって攻撃力700のトークンを1体特殊召喚できる。
墓地に水属性モンスターがいる限り、1ターンに何体でも出すことが可能だ。手札やライフを使わないので、コスト的にはオトク。
一般的に、総攻撃時の攻撃要員や、生け贄確保に役に立つだろう。
しかし、特殊召喚は攻撃表示固定なため、総攻撃時に使う場合は何らかのフォローまたは、相手ライフを0にできないとちょっと危険だ。
また、生け贄確保といってもレクンガを通常召喚したターンには、生け贄召喚はできないため、そのレクンガを1ターン維持させる必要がある。これならレクンガ自体を生け贄にすることもできるため、あまりトークンのありがたみはないかも。

そして、このカードの一番の欠点はやはり除外すべきモンスターが水属性であること。
これを使う場合はデッキの半分以上は水属性モンスターにする必要がある。

水属性モンスターはやはり全体的に力不足。
グリズリーマザーやロードポイズンあたりなら使えるかもしれない。
しかし、キラー・スネークや同族感染ウィルスは、強いが、除外したいカードではない。

全体的にまだまだ効果を使いにくそうだ。
結局、普通の攻撃力1700モンスターとして活躍することが一番多くなりそうである。
下のロードポイズンから特殊召喚出来るのはちょっとだけGOOD。
306-028 ロードポイズン
【原作カード】
******---- 全身が毒で包まれているモンスター。いかなる毒も通用しない。
戦闘で破壊されると、墓地から植物族モンスターを特殊召喚できる植物族デッキのメインとなるカード。
特殊召喚可能なモンスターのレベルに制限はなく、表示形式も自由だ。
しかし毒だらけなのはちょっと…。

これだけで強そうに見える…しかし、実際はそうでもない。
現状では植物族モンスターが少なすぎるのだ。
実用的なのは、1コ上のレクンガとキラー・トマトのみ。ファイバーポッドは虚しい。
そして、最高攻撃力を持つのが、レベル6攻撃力2200の妖精王オベロン。一応効果はあるけどショボイ。

これでは…まだまだ活躍できるカードとは言いがたい。
しかも墓地からの特殊召喚なので、上級モンスターは一度何らかの手段で墓地へ送る必要がある。
やっぱり使いにくい。

まだまだ「これからに期待」というカードだろう。
306-029 ボーガニアン
【原作カード】
******---- ボーガンを持つ殺戮マシーン。その手に持つボーガンから放たれる矢を回避できる者はいない。
自分のターンごとに600ダメージを与えるモンスター。
攻守はやや低めだが、今までに出てきた毎ターンダメージ系のカードに比べれば遥かに使いやすいと思われる。
特によいと思われるのは、汎用性が高いところ。戦闘面でもそれなりに活躍できるのが強み。
また、キラー・トマトから特殊召喚すれば、次の自分スタンバイフェイズに確実に600ダメージを相手に与えられるのもいい。

しかしこのカードが一番活躍できるのは、行動ロック系タイプのデッキだろう。

特に、マジック・キャンセラーと、グラヴィティ・バインドのコンボの下でのダメージ元として大いに活躍しそうだ。
ボーガニアンを使えば、毎ターン戦闘や召喚行為を介さず確実にダメージを与えられる。
戦闘を介さないということは攻撃宣言時に使われる罠を受けないということになり、召喚行為を介さないというのは激流葬の影響を受けないことになる。
このコンボの下で、コンボを崩せる有名カードは、お注射天使リリー、ならず者傭兵部隊、魔導サイエンティスト、サイバーポッド、ファイバーポッド、魔導戦士 ブレイカー、人造人間−サイコ・ショッカー、カオス・ソルジャー −開闢の使者−、混沌帝龍 −終焉の使者−、破壊輪、あたりか。
モンスターではやや多めだが、一度にコンボの全てを崩せたりするものは少ないだろうし、ターンを重ねるごとに、こちらの手札にも対策できるカードや、2枚目、3枚目のコンボカードが揃ってくるのを忘れてはいけない。
また、レベルは3のため、サンダー・ボルトなどで相手モンスターを破壊できた時に直接攻撃を仕掛けられる。
ここでも、汎用性の高さが多少の柔軟性を生んでいる。

他にもおジャマトリオを使ったロックデッキなどはある。
それぞれ使いたいロックタイプのデッキに入れてみよう。
306-030 グラナドラ
【原作カード】
******---- ドラゴンに似た姿をしているが、その緑色の表皮から光合成を行うことができる。
攻撃力1900で召喚した時に1000ライフ回復するが、破壊されると2000ダメージ。
普通に使えば損。効果なし攻撃力1900モンスターを使った方がいいと思われる。
水属性、攻撃力1900要員としても微妙だ。

自分がダメージを受ける状況というのは、グラナドラが場にいる時よりも、破壊された後が多くなる。
というのも、発生するダメージの多くは戦闘ダメージであり、高攻撃力のグラナドラを破壊しないと戦闘ダメージは与えにくいからだ。
なので、グラナドラがいる時に戦闘ダメージを与えようとしたら、グラナドラを破壊しないといけない。グラナドラを破壊されれば大ダメージ発生…。これでは回復した意味は薄れる。
以上より、普通に使うのはオススメできかねる。

それでも、破壊ではなく、生け贄や除外ならば回復のみの恩恵を受ける事ができる。
異次元の女戦士に攻撃した時はちょっとお得だが、生け贄要員として使うには微妙。
生け贄召喚に使おうとしても、相手にとって見れば2000ダメージを見逃すはずはない。多少無理をしてでも破壊してくることが多くなるだろう。
とはいえ、さすがにグラナドラを召喚したターンにキャノン・ソルジャーを使うのは非効率的。
しかしなにより、1000ライフを無理して得るくらいなら、他のカードを使った方が効率的である。

ならば、一番いいのはダメージを相手に移し変えること。
しかしいかなる場合でも、墓地に送られた側、つまりグラナドラの持ち主がダメージを受けてしまうため、普通の手段では移し変えられない。
ここで登場するのは、地獄の扉越し銃
このダメージ効果にチェーン発動してやろう。カウンター罠なので、墓地へ送られたタイミングで発動できるハズ(だよね?)

グラナドラと地獄の扉越し銃をフル投入して活躍させてみたい今日この頃なのでした。
地獄の扉越し銃を使うなら、他にも大ダメージ系カード入れてみたいかも?
死のデッキ破壊ウイルスを喰らうと悲惨だが。(手札で破壊されてもダメージよ)
306-031 風魔手裏剣 ***-------
忍者専用の黒いペンダント。
しかも汎用の黒いペンダントに比べて大してその数値は変わっていない。
その上、装備できる忍者モンスターの内、実用的なのは速攻の黒い忍者のみ。

これを使うくらいなら、黒いペンダントを使った方がいい。
装備させなくてもダメージは与えられるので、サイクロンなどの囮にしてみたり(これは弱いけど)、大逆転クイズのトドメには使えそうだが。
306-032 凡骨の意地 ****------
あからさまに城之内を意識したカード。
服は王国編の時の服に似ている。
バンダナやリストバンドをしているが、原作でしたことは…ないはず。
後は髪の長さ、表情はちょっと違うな…。
しかし、これがあからさまに城之内だと、やっぱりショット・ガン・シャッフルはパンドラなのかな。

まあ、そんなことはどうでもいいのだが、このカードは通常モンスターの補助。
個人的なオススメは、デーモン・ソルジャー、デーモンの召喚、堕落、絶対魔法禁止区域を組み合わせたデッキ。
全体的に通常モンスターは5〜8枚くらい入れたいかな。あんまり多いと自滅するのは目に見えてるので注意。
さらに血の代償を入れれば通常モンスターが手持ち無沙汰になることも少なくなるかも。
ハマれば強いだろう。

あと、ドローフェイズにドローしたカードなら何でもいいので、強欲な瓶、リロード、そしてこの効果自身でドローしたカードも含まれるようだ。
これを応用して作った「復讐のエクゾディアデッキ」を下に用意した。
どうして「復讐」かは、原作見ればそれとなく分かるだろう。
とりあえず一度やってみー。

復讐のエクゾディアデッキ
封印されしエクゾディア  封印されし者の右足  封印されし者の左足  封印されし者の右腕  封印されし者の左腕   真紅眼の黒竜×3  牛魔人  ガルーザス   アックス・レイダー×2  ワイバーンの戦士×2  魔物の狩人  鎧蜥蜴×2  タイガーアックス  オオカミ  ベビードラゴン×3  岩窟魔人オーガ・ロック×2  格闘戦士アルティメーター×2  ランドスターの剣士×2   魂虎×3  バトルフットボーラー×3  アクロバットモンキー×3
凡骨の意地×3  リロード×3

そして、無駄に城之内モンスターがありますね。本田も混ぜました。
凡骨の意地は、自分のターンで発動してから相手ターンを経由しないといかんため、サイクロンとかで没する。
…完全な運デッキ。プレイング皆無に等しい。
凡骨の意地を2枚にするといいか…とか、そこら辺はまあ各自で試してみて。リロードが制限になるかもしれないけどね。

これを応用すればムカムカとか、現世と冥界の逆転とかにも使えないことはない。血の代償も微妙にイケるか?
306-033 野性解放 *****-----
獣、獣戦士族モンスターを1ターン限り強化するカード。
リミッター解除に似ているが、通常魔法、1体だけ、守備力対象で上昇する数値は全体的に小さくなる――というところからやや弱い印象を受ける。
ただし、加える守備力は元々の守備力ではないようなので、守備力もアップする団結の力、魔導士の力を併用すると驚異的な攻撃力になる。
さらに、リミッター解除みたいに何度も重ねがけできるのもちょっとだけ利点。倍、倍…にはならないけどね。

ブラッド・ヴォルス、怒れる類人猿などよく使われる獣、獣戦士族モンスターに使えば攻撃力は3000を超える。
しかし、これなら他の装備カードの方が効率がよい。一応サイクロンとかには強いんだけど。

やはり使うならイグザリオン・ユニバースに使いたい。
攻撃力3700貫通効果つきなら、かなり活躍できそうだ。貫通効果を使ったときでも攻撃力は3300だぞ。
野性解放を入れる場合は、イグザリオン・ユニバースフル投入は確定的だ。
他にも団結の力、魔導士の力を併用して、1ターンで爆発的なダメージを狙いたい。

あと、地味に相手モンスターに使って破壊もできる。エンドフェイズ破壊なので、「破壊したターンに直接攻撃」ができない分、意味は薄いんだけど。
306-034 おジャマ・
デルタハリケーン!!
***-------
おジャマトリオ専用魔法。
最初の罠カードのおジャマトリオとどう違うのか分からないが、何故かおジャマトークンでは発動できない。
そして、その効果の中身も強いが、おジャマトリオとどう関係あるのかよく分からない。

似たようなカードで大革命があるが、それとの違いを中心に書いていこう。

最初におジャマ・デルタハリケーン!! の方が強いと思われる点から。
まず通常魔法であること。大革命は伏せて1ターン必要がある。
そしておジャマトリオたちは全て光属性で、シャインエンジェルから出せる。大革命の場合はモンスターの属性が全て違う。

次におジャマ・デルタハリケーン!! が劣る点。
最も大きなのは効果の違い。相手の手札にまで影響できないのは大きい。
そして、おジャマトリオたちは全て攻撃力0なので、おジャマ・デルタハリケーン!! を発動したターンに相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えられるのが困難になるのもいただけない。攻撃表示で出した場合は次のターンの戦闘ダメージが不安。

以上を簡単にまとめると、おジャマ・デルタハリケーン!! の方は発動こそはしやすいが、その中身はやや頼りないといったところになる。
いずれにせよ力不足だし、インパクトも少ない。使われることはなさそう。
306-035 つまずき *****-----
ガガギゴがつまずいている。
イラスト的にガガギゴもレギュラー的な存在になりつつある。

その内容は召喚・反転召喚・特殊召喚されたモンスターは全て守備表示になってしまうというもの。自分も相手も全て対象だ。
基本的に、召喚・反転召喚・特殊召喚されたターンには、自力で表示形式を変えることが出来ない。
なので、このカードは怨霊の湿地帯のように、召喚・反転召喚・特殊召喚されたターンには攻撃できないという効果に近くなる。

守備表示に変わることで生まれる戦術がある。
攻撃力の高いモンスターは大抵守備力が低いので、この効果で守備表示にしてしまえば、高攻撃力モンスターも問題なく倒せることになる。
特に怒れる類人猿は場に出した直後に破壊されるだろう。守護者スフィンクスもまともに攻撃できなくなる。
あらかじめ攻撃表示のモンスター1体を出しておけば、相手の高攻撃力モンスターを弱体化させられることになる。
しかし相手は、つまずきのカードがあることはしっかり分かっているため、好き好んでこのようなモンスターを召喚しないだろう。これを忘れてはいけない。
それでも、相手の手は確実に減らせているのだが。

また、特定カードとのコンボも見逃せない。
召喚ターンに攻撃できないトゥーンモンスターは、デメリット効果を受け付けない。
ドリームピエロは場に出した直後に相手モンスター1体を破壊できるためかなりオススメだ。
光の追放者など表守備表示で出したいモンスターにも使える。万力魔神バイサー・デスもなんとかイケるか?
306-036 カオス・エンド ******----
除外されているカードが7枚以上の時にブラック・ホール効果。
除外されていればモンスターでも魔法でも罠でも何でもOK。
一度除外されたカードがそこから戻ることは稀なので、一旦発動条件を満たせばブラック・ホール連発が可能だ。

このカードを使うならやはり、紅蓮魔獣 ダ・イーザとセットで使いたい。
どちらもカードが除外されているほど強くなるのでオススメだ。
攻撃力が大幅に上昇した紅蓮魔獣 ダ・イーザで直接攻撃を仕掛けたい時は、このカードを使うことで相手の場を空にできるため、相性はよい。
デッキ構築については、紅蓮魔獣 ダ・イーザの項を参照にして欲しい。
306-037 カオス・シールド
【原作カード】
***-------
身を守るカードだが、その数値はたったの300。
魂を削る死霊など戦闘面で無敵のカードもあることだし、使われることはないだろう。
聖域の歌声と比較して作るからいけないのだよ。
306-038 カオス・グリード ****------
発動条件が厳しい強欲な壺。
特に自分の墓地にカードが存在しない時というのが難しい。

魂の解放を使ってその時点での墓地のカードを全て除外しても、その魂の解放自体は墓地へ送られてしまうため、カオス・グリードは発動できやしない。
カオスライダー グスタフを併用すれば何とかなるだろうが、やはり発動条件を満たすのには難しい。そして、魂の解放自体でカードを1枚使っているのでちょっともったいない。

このカードは光の追放者がないとまともに使えないだろう。
しかし光の追放者さえあれば、カオス・グリードを発動したターンに連続してカオス・グリードを使うことができる。

そして、連続してカオス・グリードを使うということになったら狙うは1ターンキル。除外と組み合わせた「紅蓮魔獣 ダ・イーザ」による1ターンキルに役立つだろう。
詳しくは、紅蓮魔獣 ダ・イーザの項の後半部分を参照にして欲しい。
306-039 異次元の指名者 *******---
1.導入
異次元の女戦士がその手に持つソーダアイス(?)を振りかざして指名している。ソーダアイスの光り具合が微妙。
そしてその着ている服に違和感を覚えるのは私だけだろうか? ほら、足んところ、短パンじゃなかったの? …まあ実際どれくらいの長さかは微妙なんだけどね。

さてさて、そんなことはどうでもいいのだが、異次元の指名者は新タイプの手札破壊カード。
効果は強力。
宣言したカードが相手の手札にあった場合、それを除外してしまうのだ。
ただし、失敗すると自分の手札を除外するハメになる。
また、発動する異次元の指名者以外に、自分の手札が1枚以上ないと発動できないので注意。

もちろん、相手の手札にあるカードが100%分かっている場合に使うのが基本。
それまでは温存しよう。当てずっぽうは自滅するぞ。

2.押収と強引な番兵との使い方
それでは、相手の手札が分かるカードを中心に検討していこう。
最初に思いつくのは、手札破壊仲間の押収と強引な番兵。これとの相性や使い方について突っ込んで検討するぞ。
まず、押収や強引な番兵は、手札破壊と共に、直接1回だけ相手の手札を見ることができるカード。
これらのカードを使ったターンに異次元の指名者を発動すれば、確実に1枚除外できる。しかも、実質好きなカード1枚だ。この場合は、強引な番兵よりも活躍できるだろう。

そしてこれらのカードは、異次元の指名者と同じターンに使いたくなるところだが、無理に手札に溜め込むと、役に立たないカードとして手札に溜まる。
やっと手札に揃った時には、相手の手札は既に尽きかけていたり、今さら相手の手札を減らしても意味がないほど追い詰められていたりすることも多くなるだろう。(手札破壊は間接的な損害を与えるもの。「押収」の項参照)

なので、押収や強引な番兵といったカードは無理に手札に溜め込まず、いつも通り早めに使っていった方がいい。
そして、押収や強引な番兵を使った際には、相手の手札を覚えよう。
次の相手ターン以降に相手が使った、捨てた手札を覚えよう。そして手札に残っているカードは大方分かるはずだ。手札を覚えるということについては、MRの「押収」の第4節を参照にして欲しい。

注意すべきは、相手がモンスターでも魔法・罠でも伏せたら、相手の手札に残っているカードにあいまい性が生まれるということ。

例えば、押収を使った後に、相手手札は2枚になったとする。いずれも罠カードだった。
次の相手ターンに相手は魔法・罠カードを1枚だけ伏せた。
そして、次の自分ターンに異次元の指名者をドローした。

この時、相手の伏せたカードは相手の手札にあった2枚の罠カードのうち、どちらの罠カードかは分からない。
なので、相手の手札に残っている罠カードもどちらか確実には分からない。
もしかしたら、新たにドローしたカードを伏せたのかもしれない。新たにドローしたカードならどちらも当たりになるのだが…。

このような状況で当てずっぽうで異次元の指名者を使うのは危険。
単純に確率は1/2を超えることにはなるだろうけど、失敗した時の損害は大きすぎる。

この状況で、確実に相手手札が100%分かるようにするために取れる手段がある。
大きく分けて2つあるので、それを紹介しよう。

まず一番簡単なのは、サイクロンなどを使って伏せカードを確実に確認してしまいたい。
ちょっと今使うのはもったいないかなと思っても、後で確実に相手の手札が減らせるのだから、積極的に使っていって問題ない。
もちろん、1枚サイクロンを使っただけで残った手札のカードが確定できない時は別だぞ。
また、この例がモンスターだった場合は攻撃だけしてみればいいので、簡単だろう。

次に大事なのは、異次元の指名者はメインフェイズ2の最後まで使わないということ。
つまり、罠カードが聖なるバリア−ミラーフォース−だったら、それを使うのはバトルフェイズ。罠カードが激流葬だったら、それを使うのはモンスター召喚時。
異次元の指名者は、そのターンのギリギリまで使わないようにしよう。もし相手がメインフェイズ2の最後までに伏せカードを使ってくれれば、相手の残った手札は確定する。
確実に異次元の指名者で手札破壊できるぞ。

上のどちらにも当てはまらない場合でも、まだ手はある。「推測」だ。
ある程度役割の違うカードなら、どちらを伏せたのか推測できる。

顕著な例として、押収後に相手手札に残った2枚のカードが、通常魔法カードと罠カードだったら?
これなら、普通は罠カードを伏せるだろう。たとえドローカードを伏せたとしても、残った2枚の手札はどちらもアタリだ。
…異次元の指名者を使いたくなる瞬間。
しかし、本当に使っていいのだろうか? 相手はわざと魔法カードの方を伏せたのではないか?
だが、ここで躊躇したらもう1枚の魔法カードも使われるッ! そうしたら相手手札は再び闇の中だ!

読み合い。
難しい。
100%アタリはない。
使って失敗すれば、指名者自身を含め手札を2枚も失う。
逆に、使わずにおけば次のターンに相手手札が分からなくなり、異次元の指名者は何の役にも立たなくなる可能性がある。

その判断材料として、大事なことを一つ。
それは、異次元の指名者を過剰に意識すると自滅すること。罠と通常魔法で無理して通常魔法を伏せても、普通にサイクロンなどを使われれぱ自滅する。
しかも、相手だって手札こそは見られたが、異次元の指名者が来るタイミングなんて分かっちゃいない。
なので大抵、推測は当たると見ていい。

しかし、使って失敗する方がデメリットが大きいことも覚えておきたい。
確率が低いとはいえ、失敗した時のデメリットは並ではない。
相手は手札を見られたことに対して、純粋にフェイクを入れる場合もある。

結局どちらにするかは決闘者次第だ。
異次元の指名者は手札破壊の中でも上級者向けのカードといえる。

3.その他の「手札を見る」カード
さて、堅苦しい検討はここまでにして、他に手札を見ることのできるカードを並べていこう。

まず、封神鏡、盗人の煙球、エクスチェンジ、墓穴の道連れ、ダスト・シュートといったカード。これらは押収や強引な番兵と同じく一度だけ相手手札を見ることが可能。自分、相手のデッキタイプに合わせて使いたい。
次に、セレモニーベルや真実の眼など、永続的に手札を公開するカード。いつでも指定カードを捨てさせられるが、実際あんまり強くないだろうし、押収などで手札をしっかり記憶しておけば不用だろう。
ペンギン・ソルジャー、ケルベク、サイバーポッドなどの効果も、戻したカードやめくったカードの確認で、相手の手札を把握できる。しかし、これらの効果により、相手の手札は一旦増えてしまうので相性がいいかは微妙。
最後に、死のデッキ破壊ウイルス。手札を見れるのはもちろん、単体で強い。最近は、異次元の女戦士、混沌帝龍 −終焉の使者−など高攻撃力モンスターが増えているのでかなり役に立つ。ただし自分のデッキのモンスター構成を意識する必要がある。

また、相手が使うカードにも相手の手札を知ることのできるものがある。
黒き森のウィッチ、クリッター、キラー・スネーク、聖なる魔術師などだ。
これらの効果で手札に加えたカードはしっかり覚えておこう。

そして、手札を見ることのできるカードとして忘れてはいけないのが、この「異次元の指名者」自身。
このカードは1枚入れるより、2枚、3枚と入れることで相手の手札を把握できる機会も増え、相乗的に強くなる。
ハッキリ言ってこれは強い。昔の手札破壊連発時代を思い出させるほど強い。
いつ制限がかかるかは分からないが、使うなら複数枚投入してみたい。

4.デッキ構成
最後にデッキ構成。
やはり手札を見ることのできるカードは強引な番兵、押収は必須。手札をしっかり覚えておけば、最後の方まで活躍できる機会はある。
他には相手のウィッチ系統で結構見れるので、無理に汎用性の低いカードを投入する必要はない。
ただ、死のデッキ破壊ウイルスはあった方がいいかもしれないな…。今ではかなりのモンスターが破壊対象になっているし。
デッキバランスを考えてこのカードを使っていきたいトコロだ。
306-040 異次元の境界線 ***-------
フリードとガガギゴがにらみ合っている。異次元の境界線で攻撃できなくなっているようだ。
ここで問題なのは、時間軸。フリードとガガギゴは、過去と現在がある。
過去のガガギゴは悪魔。過去のフリードは放浪の勇者。
しかしガガギゴは切り込み隊長によって改心した。
その切り込み隊長はフリード将軍の下で戦っているはずだ。
フリードの容姿と、ガガギゴがフリードと睨み合っていることを考えれば、やはり過去の出来事なのだろう。これだと「異次元」の境界線は時間軸には影響を与えていないようだ。
…って、作った人は別にこんなこと考えてはいないだろうな。多分。

まあ、どうでもいい前置きはこのくらいにして。
このカードは自分の墓地に魔法カードがないと、お互いにバトルフェイズができなくなる。
それぞれの墓地が影響するのではなく、自分の墓地だけが影響する。
自分の墓地に魔法カードがない場合でも、魔法を使えばその時点で攻撃可能なので、自分から攻撃を仕掛けるのは簡単だ。

しかし一般的には使われないカードになりそう。
魔法カードを使わないようにしたり、隠された魔導書やリサイクルなどを使っていたのでは効率が悪い。
それでも使われるとしたら、ロックタイプのデッキかな?
例えば、1ターン目にこれとボーガニアンを出せば、ミニロックが完成。あくまで「ミニ」だけど。

またはカオスライダー グスタフと組み合わせて、
魔法使用→攻撃→魔法除外
とすれば、自分だけ攻撃か可能。ただし上昇した攻撃力で攻撃ができず、攻撃する度に魔法を使わなくてはいけないが。
まあ…微妙だな…。

全体的には力不足かと思われる。
306-041 リサイクル **--------
スタンバイフェイズなら何度でも効果は使えるが、墓地の魔法かライフが切れた時点で使えなくなる。
ライフポイントとこのリサイクルのカード1枚使っている時点でもったいない。
死のメッセージカードなど、よっぽどキーとなるカードなら戻してもいいのが、一般的にはオススメできかねる。
306-042 原初の種 *****-----
条件を満たせば手札に除外されたカードを2枚も戻せるカード。
その条件は「カオス・ソルジャー −開闢の使者−」または「混沌帝龍 −終焉の使者−」のいずれかが場に存在すること。
これらのモンスターを自分が出した場合なら、少なくともカードは2枚以上除外されているので確実に手札に確保できる。

しかし、一般的にこれらのモンスターが場に出ている時点で、こちらの勝利は目前の場合が多く、今さら手札を強化しても意味のないことも多い。
しかも、混沌帝龍 −終焉の使者−の方は制限カードなので、これを使える機会も少なくなりそうだ。
とは言っても決して弱いカードではない。

ついでに、これらのモンスターは相手の場にいてもOKのようだが、無理してこれを入れるより、和睦の使者を入れて身を守った方がいいかと思われる。

一応、無限コンボが存在することも追記する。
開闢or終焉 + 光の追放者 + 強欲な壺orカオス・グリード + 原初の種2枚 で無限ドローが可能である。
あんまり実用的ではないと思うが…。
306-043 サンダー・クラッシュ **--------
イラストでとばっちりを受けているモンスターがOCGにいたかどうか微妙。

キャノン・ソルジャー、マスドライバーの類似カード。
しかしそのダメージは1体当たりたったの300。
マスドライバーのようにサイクロンで潰されないから300ダメージになったのかもしれないが、一度に全て破壊しなければいけない分やはり損。
黒き森のウィッチの効果を使いたいにしても効率悪すぎだし、ダメージも適当なダメージ魔法を使っておいた方がマシかと思われる。
306-044 次元の歪み ****------
次元の歪みからカオスエンペラードラゴンが現れている。
ルール上、このような状況はありえない気がするが、まあいいとしよう。

効果はやはり使いにくい。
自分の場にカードがない時では、まともに使えやしない。
やはり、光の追放者は必須だろう。

これがある時に次元の歪みを使えば、その次元の歪みも除外されるため、一度に何体もモンスターを特殊召喚出来る。
一度にトドメを刺す時に使えそうか?
カオス・グリードや紅蓮魔獣 ダ・イーザを併用したデッキには役に立つかも…しれない。
306-045 リロード ******----
手札入れ替えカード。
戻す手札の枚数について明記されていないが全て戻す必要がある。(事務局確認済み・苦無さんサンクス)

手札抹殺に類似したカード。
コンボ重視のデッキ、特に1ターンキル系のデッキでは相当活躍できる1枚だ。
しかし、このカードを使うことで自分手札の数は1枚減るので、バランスよく構築してあるスタンダードタイプデッキにはあまり向かないと思われる。

手札抹殺に類似しているということで、その大きな違いについて書いていこう。

まず、自分だけが対象ということ。
相手のコンボカードを崩したり、デッキ破壊に使ったりすることはできない。
便乗とのコンボも不可能だ。

次に、手札のカードを「墓地に捨てる」ではなく「デッキに戻す」であること。
上級モンスターを捨てて蘇生させたり、カオス・ソルジャー −開闢の使者−などの除外モンスター確保、キラー・スネークや強制接収、補充要員とのコンボなど、ここら辺の事はできない。
ただし、死のメッセージカードなど、デッキから出すものについてはややオトクになる。

そして最後は速攻魔法であること。
サイクロンなどのおとりにしたり、悪夢の蜃気楼のドローコンボで、サイクロンが手札に来ない時スタンバイフェイズで発動させてみたりできる。
ここら辺が微妙にスタンダードタイプのデッキにに向いていそうかも?

単純な手札入れ替えという点から見れば、手札抹殺並に役に立つカード。
制限カードになる日も遠くはないだろう。――7月の制限には引っかからなかったので、ちょっと遠ざかったけど。
306-046 魂吸収 *****-----
様々な魂が浮遊しているが、どれがどれであるかは大体見当はつくだろう。右上の奴だけわかんないけど。
カードが除外される度にその枚数×500ライフ回復するカード。
自分が除外しても相手が除外してもよい。「魂」吸収とあるが、カードの種類は魔法・罠でもOK。

今までこの手のカードは敬遠されてきたが、このカードの回復量は並ではない。

カオスライダー グスタフの効果を使うだけでライフ+1000。
魂の解放で5枚カードを除外すればライフ+2500。
大火葬でお互いの墓地からそれぞれモンスターを5枚ずつ除外すればライフ+5000。

何ですかこの回復量は? ぶっ飛んでます。
しかし、今の決闘の状況ではスケープ・ゴートで攻撃力1500のモンスターの攻撃を4回止められれば、ライフ6000だけ得と見る事ができるわけだから、これでも強いと言い切れるほどではない。

除外効果を回復のためだけに使うのはもったいない。
他の除外でメリットを得られるカードと併用して使いたい。
個人的には、紅蓮魔獣 ダ・イーザを使ったデッキに入れたい。これと、カオスライダー グスタフなどを組み合わせたタイプのデッキで活躍しそうだ。
一応書いておくが、このカードは除外によって回復できる状況になってから発動するのが基本だぞ。

あとはビッグバンガールともコンボになるのかな…?
除外が複数回カウントだったら強くなりそうだ。
306-047 大火葬 ****------
相手が墓地のモンスターを対象にしたカードを使うと、そのモンスターを含めお互いに火葬を始めてしまうというある意味とんでもないカード。
というより、デュエルモンスターズの世界では、死者は土葬ですか…。
燃えてることを強調するためにスーパーレアなのかもしれんですが、光り具合は微妙。
イラスト面全体が光っているんだけどね…七色は合わんよ。不自然よ。

まず、モンスターを対象にした効果といっても、ほとんど蘇生効果。
普通のデッキだったら、死者蘇生、早すぎた埋葬、リビングデッドの呼び声の3枚のみ。
カオス・ソルジャー −開闢の使者−などコストで墓地のカードを対象にしている場合や、キラー・スネークなど墓地自体から効果を使うものに対しては発動できないと思われる。(それにしても未確認で偉そうに書くよな…)

蘇生効果にチェーンしてしまえば、蘇生しようとしていたモンスターは除外されるため、蘇生は失敗になる。
基本はこのために使う。

そして、大火葬はお互いの墓地のモンスターを全て除外する。
他の蘇生カードもしばらく使えない。
魂を喰らう者バズーや、混沌帝龍 −終焉の使者−あたりも、しばらくまともに使えなくなる。

しかし、やはり物足りない。
やはり発動条件できるのが相手の蘇生カード3枚程度では、まともに使える機会すら少ない。
このために投入するならロストの方がはるかに便利。
そして墓地のカードを純粋に除外するなら魂の解放、霊滅術師 カイクウ、または自分墓地除外がいいのなら、カオスライダー グスタフのコストなどで除外した方が効率はよさそうだ。
306-048 残骸爆破 ****------
3000ダメージを純粋に与える罠カード。
しかしその発動条件は相当厳しい。

墓地にカードが30枚という状況は普通にやっていたらまずありえない。
このカードをデッキに投入する場合は特殊タイプのデッキになることは間違いないだろう。
手札抹殺、メタモルポットに始め、王家の神殿、太陽の書、強欲な瓶など1ターンキルの要素を入れることになりそう。
このようなタイプのデッキであれば、デッキ枚数40枚でもデッキ切れになる前に残骸爆破を3枚発動して、相手ライフを0にできるかと思う。
実際の強さは…未知数だ。
試したい人は試してみよう。
306-049 封魔の呪印 *****-----
使った魔法を無効にするだけでなく、その魔法を永久に使えなくするカウンター罠。
ただし手札コストは、魔法カードでなければいけないので注意しよう。

基本的には多くの魔法カードはデッキに1枚しか入っていないので、同名カードの発動不可効果はあまり役に立たないことが多い。
多くのデッキタイプではサイクロンくらいか?
ファイバーポッドなどを使った場合には役に立つかもしれないが、その魔法カードを再び引き当てる確率は低めなので、やはり力不足だろう。
ついでに自分の使った魔法カードを無効化してみても、相手は同名カードを使えなくなるわけだが、そのために自分は手札を3枚無駄になっている。それでも狙いたいなら、悪夢の蜃気楼、メタモルポット、ファイバーポッドは欲しい。

全体的にはマジック・ジャマーの方が役立ちそうだ。
306-050 バベル・タワー ****------ 天に向かって限りなく高い塔を建てようとした。しかしそれは虚栄心からなる建造であったため、神は認めることはできなかった。
魔力カウンターを乗せあう塔。
4番目の魔力カウンターが乗った時に、魔法を使っていたプレイヤーが3000ダメージを受けるというなんとも痛い効果つき。

魔力カウンターは効果処理後に乗る。
なので、サイクロンなどを使われた場合、それが4番目の魔法であったとしても、3000ダメージは発生せずに墓地送りだ。(たとえそうでなくても発生しないような気はするが)

さて、魔力カウンターが3つ乗っている状態になると、サイクロンなど以外では魔法がまともに使えなくなる。
魔法の均衡状態と呼べるが、相手を追い詰める時には「王宮の勅命の維持」のように使える。
自分が奇襲を掛ける時にこのカードを発動し、魔法カードを3枚だけ使って相手を戦闘面などで追い詰める。
この場合、相手は逆転できる魔法カードをまともに使えないため、たとえ切り札級の魔法カードがあったとしても、王宮の勅命維持のような状況に陥るのだ。
ただし、相手の手札にサイクロンとかがあったらご愁傷様だが。

また、対抗魔術などといったカードで魔力カウンターを利用するのも手だ。

全体的に面白いカード。
突き詰めていくと「強い」とは言えないかもしれないが、上手く使いこなせば相手をかなり翻弄できるだろう。コレが来ると思っている人は少ないのだから。
306-051 宇宙の収縮 ****------
ロック補助のカード。
相手の場と自分の場でそれぞれカウントするので、自分の場にカードが5枚、相手の場にカードが0枚であった時にこのカードを使っても、相手は問題なくカードを出すことはできる。
テキストをよく読んでみよう。

普通に使ったのでは活躍どころは少ない。
実際、場にカードを6枚も出す状況というのはなかなかないだろう。羊トークンくらいか…?
…デッキを重くする要員。普通に使うのは控えよう。

使うならおジャマトリオと共に使いたい。
相手のモンスターゾーンが全ておジャマトークンで埋まっている時に、このカードを使えば、相手は魔法・罠も使えず、モンスターも出せず、完全ロック状態になる。
しかし相手の場に魔法・罠カードが伏せてあるとカードは6枚になるので発動できないぞ。
これを狙うのもいいが、実際には相手のモンスターゾーン全てがおジャマトークンである時点で相手は相当厳しい状況になるので、いちいちこのカードを使う必要はない可能性がある。やっぱり重くなるだけ…かなぁ。

他に実用的なコンボがあれば…いいのだが。
306-052 連鎖除外 ****------
連鎖して除外できる罠。人喰い虫がやられている。

除外に魅力を感じるかもしれないが、発動できる機会は少ない。
攻撃力1000以下のモンスターは普通セットされるものだ。
しかも反転召喚して発動したリバース効果は無効化できてないし。
それで、結局まともに活躍できるのはクリッター、お注射天使リリー、八汰烏、羊トークン(全滅可能か?)ぐらいなわけだが、やっぱり少ない。
対象モンスターはいくらか違うけど、抹殺の使徒の方が絶対いいよ。

ついでに、自分のモンスター召喚時にわざと発動することもできる。
この時召喚した自分のモンスターは除外だが、手札・デッキから同名カードを除外するのは相手。
相手のキラー・スネークを、自分のキラー・スネーク除外によって除外してみたりする男気あふれる行動が君を勝利に導くかもしれない。
しかし、相手が何らかの低攻撃力モンスター3枚投入の専用デッキだった場合に、わざわざ自分もそれをデッキに投入して、コレで除外するのは男気あふれるとはいえんな。
あと、相手の手札・デッキ確認のために自分のカードを除外してみるのも男らしいとはいえんよ。
306-053 重力解除 ******----
イタクァの暴風に類似したカード。
違う点は自分のモンスターも対象になるところだ。

自分モンスターより、相手モンスターに与える影響の方が大きいので、相手モンスターに対して使いたい。
相手モンスターの攻撃宣言時に使うことが多くなるだろう。
バトルフェイズ中には表示形式は変えられないため、少なくともそのターンの攻撃はほとんど防げることになる。
そのターン召喚・表示形式を変更した攻撃表示モンスターは、守備表示のままターンが移る。このスキに攻撃して倒すことができるぞ。
また、怒れる類人猿ならこれで一撃だ。
相手モンスターを守備表示にして戦闘で倒したい場合や攻撃表示にして戦闘ダメージを増やしたい場合は、相手エンドフェイズや自分ターンで使うのも悪くないが、無理に使うのはちょっとオススメできないかな。

まあ、ここまではイタクァの暴風と同じこと。
ここからは、自分モンスターの表示形式を変えるメリットについて検討してみよう。
まず、相手ターンに守備表示のゴブリン突撃部隊がいる場合、これを使うことで攻撃表示にできる。相手の攻撃宣言時に使えば、攻撃を止めつつ表示形式も変えられる。
また、攻撃表示のドリーム・ピエロが存在する時にも使える。このカードによって効果を使えるぞ。

次に自分モンスターの表示形式を変えてしまうデメリット。
…デメリットとは言っても、プレイング次第で簡単に回避できる。
例えば総攻撃の際に使おうと思ったら、最初に攻撃表示の自分モンスターの表示形式を守備表示に変える。この直後で重力解除を使い、その後でモンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚を行う。これによって自分モンスターが守備表示で残ることはなくなる。
まあこの場合は、重力解除を相手エンドフェイズで発動すれば手っ取り早くて確実だ。

全体的には結構汎用性も高くそれなりに使えそうだが、「それなり」の域からは出ないので、まあ…地味に活躍するだろうと思われる。
306-054 邪悪なるバリア
−ダーク・フォース−
*****-----
聖なるバリア−ミラーフォース−を模したカード。
そのインパクトを強めるためかレア度も高いぞ。ダークな光具合は、眺めているだけで不思議な雰囲気がする。
イラストは、ミラーフォースのバリアの色と左右の向きを反転させてコピーさせただけの手抜き…に見えるかもしれないが、実際に手に入れてよく見てみると、バリアにはヒビらしきものが写っているのが分かる。
バリアになっていない?
…そう、実際このカードは守備表示モンスターにのみ影響を与える。攻撃宣言時に発動するとはいえ、その攻撃を止めることはできないという出来損ないバリアなのだ。

ダーク・フォースはやや特殊なカードである。
「攻撃」宣言時に「守備」モンスターを表裏構わず全て除外…。自分自身に矛盾点を抱えている。
まず、このカードがまともに使えるためには、相手モンスターが2体以上いないといけない。しかも1体は攻撃して、もう1体は守備でなければいけない。
総攻撃時なら全て攻撃表示だろう。しかも肝心の攻撃は止まらない。
やはり使いづらいカード。
相手が様子見の攻撃をしてくれた時だけまともに発動できる。
様子見で活躍…、確かに間接的な被害を与えているが、いざという時には役立たずだし、様子見でも確実に発動できるものでもない。
それに、除外したいウィッチ系はこういう時には攻撃に参加してくるものなのよ。「ミラーフォース」を警戒してね…。

普通にこれを入れるなら抹殺の使徒の方が役立つ。
どうしても使いたいなら、相手のデッキタイプに合わせてサイドデッキから投入するか、1コ上の重力解除などとセットで使わないと発動すらままならないぞ。
重力解除は裏守備モンスターは裏守備のままなので、相性はよさそうだ。カードナンバーが近いのも頷けるよ。
306-055 エナジー・ドレイン ****------
地味なカード。地味だが…全く役に立たないことはない。守備力も上がるし。
基本は相手の攻撃に合わせて返り討ち要員。
相手の手札の平均は3枚程度だと思うので、攻撃力・守備力の上昇は600程度…。
サイバーポッドとかをうまく決まればそれなりに上昇するかと思うが…。やっぱり力不足。
…突進…使おっかな。

大盤振舞侍で攻撃してから発動してみる男気溢れる行動をお待ちしています。
306-056 混沌帝龍
 −終焉の使者−
********** 混沌の終わりを告げる使者。光と闇は再び融合し全てを無へと返していく。全ての命、全ての希望を無へ返し、そして自分自身も無に呑まれていく。
1.終焉の脅威
パック発売前から壊れカードとして有名。
名前どおり、しっかり終焉に導いてくれる使者。
汎用性・特殊性(コンボ性)ともに高く、しかも効果も強すぎる。早速制限カードに加わった。

このカードを特殊召喚した後、異次元の女戦士1体を通常召喚。
この2体でダイレクトアタックをしたとすると、それだけで4500ダメージ。
しかも、メインフェイズ2でカオス・エンペラー・ドラゴンの効果を使ってカードを合計10枚墓地へ送れば3000ダメージ追加。
もはやただでは済まないダメージどころか、死にかけである。
天使の施しなどで、墓地に除外モンスターをいきなり揃えられた日には後攻1ターンでデュエルが終了してもおかしくない。
早すぎる終焉。

そして、デュエル途中で相手がカードの差をつけようと必死で頑張っても、こちらはこの効果を使うだけでそれをチャラにする。
カオス・エンペラー・ドラゴン特殊召喚成功直後に効果を使えば、確実に効果を発動できる。ファイバーポッドより確実だ。
しかもダメージ付き。手札枯れ付き。

2.終焉のパターン
カオス・エンペラー・ドラゴンを使う場合はできるだけ「終焉」を迎えられるようにしたい。
つまり、カオス・エンペラー・ドラゴンを特殊召喚したターンに、勝利をほとんど確実なものにしたいということ。次の相手ターンに奪われたりしたらシャレにならないぞ。
終焉のパターンは、大きく分けて下の3つのパターンがあると思われる。

1.特殊召喚→攻撃→効果発動→相手ライフ0 または 特殊召喚→攻撃→相手ライフ0
2.特殊召喚→効果発動→相手ライフ0
3.特殊召喚→効果発動→相手カード0

さて、順番に検討していこう。

まず、は…
特殊召喚→攻撃→効果発動→相手ライフ0 または 特殊召喚→攻撃→相手ライフ0
…ということだが、つまり攻撃をメインにして相手ライフを0にすることになる。
おそらく最も一般的な使い方だろう。

カオス・ソルジャー −開闢の使者− の「攻撃目的」と同じようなタイミングで特殊召喚してやれば活躍できる。カオス・ソルジャーと同じく、罠や裏守備モンスターに注意しよう。
他に通常モンスターを召喚して攻撃すれば、かなりのダメージを与えられる。
また、手札にモンスター破壊効果を持つカードや、蘇生系カードがあったら積極的に使っていこう。ちょっともったいないかなと思っても相手ライフを0に出来るなら問題ない。仮に失敗しても、効果でカードの差は挽回できる。(できるだけ失敗しない方がいいんだけど)

そして戦闘ダメージを与えるだけ与えたら、効果発動。ライフコストはあるが、相手に与えるダメージを見れば安いものだ。
効果によって全てのカードは墓地へ送られ(カオス・エンペラー・ドラゴン自身も含むので注意)、さらに相手にダメージ。
序盤なら3000ダメージ前後、中盤から終盤にかけてお互いのカードが尽きてくると1000〜2000ダメージ程度になるだろう。
終盤だと与えるダメージが少なくなりがちだが、その分相手ライフは普通に減っているはずなので、戦闘ダメージとあわせれば十分大きなダメージを与えているはずだ。

次には…
特殊召喚→効果発動→相手ライフ0
…ということで、上と似ているが攻撃を介さない。
相手に与えるダメージは当然少なくなるが、確実性が増す。
特殊召喚成功時に効果を使うことによって、ほとんど妨害できなくなるのだ。
激流葬だろうが破壊輪だろうが無駄になる(破壊輪のダメージは残るが)
まともに止められるのは特殊召喚に失敗させる神の宣告、昇天の角笛、王宮の弾圧といったカード、または唯一効果を無効にできるスキルドレインくらいだろう。

これを狙う場合は、この効果で相手ライフを0にできる時に使うのが基本。
他の通常召喚モンスターで相手にダメージを与えてから、メインフェイズ2でこのカードを特殊召喚し、効果使用する手もある。
これは相手の伏せカードを警戒して、カオス・エンペラー・ドラゴンを手札に温存した場合に役に立つ。
特に、相手の場に伏せカードがあり、他のモンスターの攻撃+このカードの効果で、相手ライフが0にできるなら、これを狙っていくとよいだろう。
伏せカードで相手ライフを削れなかった場合は、そのままカオス・エンペラー・ドラゴンを手札に温存しておけばいいだけだ。
しかも相手にとってもここでカオス・エンペラー・ドラゴンが来るとは思っていないから、直前の戦闘でもある程度の戦闘ダメージは無理に止めない場合もある。不意を打つにも最適だ。

次には…
特殊召喚→効果発動→相手カード0
なのだが、普通に相手のカード(=手札+場のカード)を0にしただけでは勝てない。むしろこちらが不利だ。
次のターンドローできるのは相手から。相手が先に攻撃可能。
相手がモンスターを引き当てなければ自分から攻撃できるわけだが、自分もやはりモンスターを引き当てられるとは限らない。かなり運に左右されるものの、全体的に見れば相手有利だ。
これでは、たとえダメージ効果で相手ライフを減らしたとしても、勝利につながるとは言えない。

やはり、ウィッチ系、遺言状、避難系カードなどと共に使いたい。
ウィッチ系について簡単に説明すれば、ウィッチ系を場に出してある状態で、カオス・エンペラー・ドラゴンの効果使用するだけ。
これによってカオス・エンペラー・ドラゴンの効果処理後に、自分の手札にモンスター1体を加えられる。
これが出来さえすれば、確実にモンスターを確保でき、効果使用後も優位に立てる。
さらに手札に加えたモンスターを同一ターンに通常召喚できれば、確実に戦闘ダメージを与えられる。
これができれば勝利は目前。相手は対抗できるモンスターやらを引き当てないとまともに太刀打ちできない。そのままロクに何もさせずにデュエルを終了できるほどの強さを持つぞ。
しかもコレが八汰烏の場合は、この時点で勝利がほぼ確定する。お注射天使リリーでもほとんど勝てるだろう。
遺言状も同じように使える。あらかじめ遺言状を発動しておいてから、カオス・エンペラー・ドラゴンの効果を使えば、モンスター1体を特殊召喚できる。この場合は八汰烏は出せないので、お注射天使リリーあたりが活躍できる。
避難系カードは、亜空間物質転送装置や速攻の黒い忍者のこと。カオス・エンペラー・ドラゴンの効果にチェーンすれば、ターン終了時に特殊召喚される。
いずれを使うにしても、それが成功すればかなりの確率で勝てそうだ。

3.終焉にならなくとも
ここまでは、終焉を迎えさせる使い方について書いてきたが、状況によっては無理に終焉にさせる必要はない。
カオス・エンペラー・ドラゴンは普通に使っても十分強い。

例として最も多いと思われる状況を挙げてみよう。
1.相手の場に高攻撃力のモンスターがいるが、他の手札などではどうしようもない時。
2.相手の手札・場のカードは豊富だが、こちらの手札・場のカードは尽き掛けている時。
3.相手ライフやカードに相当大きな損害は与えられるが、確実にトドメをさせるとは限らない時。

1や2は、ピンチの時とみなせる。
これらが両方重なる場合も珍しくないだろう。
カオス・エンペラー・ドラゴンはピンチの逆転要員としても相当優秀。
攻撃要員としても活躍できるが、効果を使うことでほぼ確実に相手とのカード差を0にできる。
相手からドローや攻撃が出来てしまうことが多くなるが、このままで勝てる確率より、効果を使った後で勝てる確率の方が大きくなるのは明らか。
いざという時に非常に頼りになる1枚といえよう。サンダー・ボルトとかよりも役立つんじゃないかと…。

3は状況判断能力が必要な状況。
最も理想的な例として…
自分の手札を無理にでも多用して相手ライフを減らし、カオス・エンペラー・ドラゴンの効果使用。効果使用後には相手ライフは僅かになった…
とかがある。

ここまで相手ライフを削れば、相手から攻撃できたとしても勝てるんじゃないか…と思うかもしれないが、勝てないこともある。
顕著な例として、次の相手ドローカードが八汰烏だった場合はこちらが負ける。
こちらがまともなモンスターをドローできない場合でもライフ差は簡単に逆転される。
これをやると、勝てる確率は上がるが、確実に勝てるかどうかがかなり運に左右されるといえるだろう。ウィッチ系があれば、前節の勝利パターン3に近くなるわけだが…。

だから温存しておけばいいとは限らない。
温存している間に、霊滅術師 カイクウの効果で墓地のモンスターを除外されたり、手札破壊カードで捨てさせられたりすることも多い。
果てには、相手が先にカオス・エンペラー・ドラゴンを使ってこちらのライフが0になることも少なくない。

トドメをさせる状況で使いたいカードだが、温存していればいいとも限らない。
最も利益を得る状況で使う判断が下せるかどうか…。これが今後のデュエルの勝敗に大きく関わってくるだろう。

4.終焉デッキとその対策
第2節と第3節を通して紹介した全ての使い方は、どれも状況によって使い分ける方法だが、汎用性はいずれも高く他に特別なカードは必要としていない。
つまり、今までに紹介した全ての使い方が、一つのデッキでほとんど全てこなせてしまうのだ。
カオス・エンペラー・ドラゴンは異様なほど使いやすいことが分かるだろう。他のいかなるカードよりも使える場合も非常に多い。

ここまで強いのだから、光属性と闇属性モンスターの除外要員をしっかり確保できるようにしたい。
もちろんデッキ構成が大事になるわけだが、カオス・エンペラー・ドラゴンはスタンダードタイプのデッキにマッチすることは今までの記述から分かることだろうと思う。
なので、カオス・エンペラー・ドラゴンを使ったデッキは、基本的にはカオス・ソルジャー −開闢の使者−に近くなりそうだ。詳しくはそちらの項を参考にして欲しい。
全体的に光属性モンスターを多めに入れることになるだろう。
苦渋の選択などといった墓地を肥やすカードもオススメしたい。

今後は、カオス・ソルジャーとカオス・エンペラー・ドラゴンを1枚ずつとかいったデッキが多く見られることになりそうだ。
これらのカードを入れた場合でも、スタンダードタイプは余裕で維持できているので、これらのカードが手札に来なくても十分に闘える。
カオス・ソルジャーとカオス・エンペラー・ドラゴン――この脅威は、今までの常識を覆すほど強い。
これらのカードを使うにしても使わないにしても、この「覆された常識」を見据えようとない人は敗者となるだろう。

カオス・エンペラー・ドラゴンへの対策としては、カオス・ソルジャーと同じく、霊滅術師 カイクウなどを投入しつつ、汎用性を失わないようなデッキ作りになるだろう。
ただしカオス・ソルジャーとは違うところとして、激流葬といったカードは役に立たない場合もあり、また、防御カードとしては和睦の使者以外はあまり役に立たない。
カオス・エンペラー・ドラゴンの登場により、和睦の使者の重要性が上がりそうかな。

また、闇よりの恐怖やネコマネキング、キラー・スネークなども一応対策にはなる。
ただし、キラー・スネーク以外はカオス・エンペラー・ドラゴン1体に対して使うにはちょっと力不足かも。制限カードになったので活躍できないことも多いし。

5.終焉のコンボ
コンボとして一番有名なのは、第2節の勝ちパターン3で紹介したウィッチ系や遺言状を使う方法。
これについてちょっとだけ詳しく書く。

このコンボには、八汰烏を使うと強いとされているのはご存知の通り。
それを狙う専用デッキを組む場合、八汰烏は手札に来ると困るわけである。
なので、リロードはかなり活躍できる。八汰烏を手札に戻すだけではなく、カオス・エンペラー・ドラゴンを手札へ呼び込むこともできるので強力だ。
もちろん八汰烏を使わなくても十分決闘には勝てるので、手札抹殺、悪夢の蜃気楼、苦渋の選択などで素早くカオス・エンペラー・ドラゴンを手札へ呼び込んだり、墓地のカードを肥やしたりするのもいい。状況によって使い分けたい。

また、ウィッチ系や遺言状を使わずとも、亜空間物質転送装置や速攻の黒い忍者を使って、カオス・エンペラー・ドラゴンの効果の墓地送りを免れることも可能。
これを狙うのも強力だろう。ウィッチ系などが確実に確保できるとは限らないし、確実性が上がりそうだ。

あと他には、激流葬などと組み合わせることによってカオス・ソルジャーと同じように狙えるコンボがあるが、ここでは割愛。だいたい分かると思うので。



5000文字超…長文お疲れ様です。
カオス・ソルジャーと被っている所が多いので、それでもまだ短く出来た方ですわ。
306-057 マジシャン・オブ・
ブラックカオス
【原作カード】
++++++++++
1年近く振りにアルティメットレアを拝めたのはいいのだが、どちらかというと…終焉の方が欲しかったよ。
――というより、次のパックは貴方ですか。



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