制限カードとコナミの戦術
First update : 2002/12/20


今回はちょっと特殊なことを書こうと思います。
ただ、これはあくまで推測なので、そのまま信じ込まないようにして欲しいです。
一つの意見としてみてください。



2002年5月1日の制限カード

ちょっと今更…という気がしますが、5月1日の制限カードについて考えます。
5月1日の制限は改革といえるほど大きいものでした。
それをコナミ的な立場を想定して、考えてみます。


1ターンキル系カードの制限化
当時は、現世と冥界の逆転やらの1ターンキルがホントに強力で興ざめでした。
この改正がなかった場合、多くの人の遊戯王離れが進んでしまいます。
なので、コナミとしてはこれらに制限をかけることは、義務みたいなものだったはずです。
ただ、個人的にはちょっと遅かったかなという気はします。
それでも、成金ゴブリンのようなデッキ圧縮カードにまでメスが入ったのには驚きでしたね。
とりあえず、これで1ターンキル系統はずいぶん静かになりました。
それでも1ターンキルを支持する人も多く、完全撲滅すると遊戯王離れする人も出てくるだろうということで、微妙に生かしてあります。


速攻系カードの抑制
簡単に言うと、奇襲を掛けやすいカードの制限化です。お注射天使リリーとか、早すぎた埋葬とかですね。
これらのカードを多用されると、デュエルの駆け引きも薄くなってしまいますので、制限にせざるを得なかったのでしょう。


必須系カードの制限化
いたずら好きな双子悪魔、早すぎた埋葬、大嵐、光の護封剣、黒き森のウィッチ、ならず者傭兵部隊のようなカードたちです。
これらのカードが複数枚入っていることも多く、コナミはこれらのカードを制限化することで、デッキ構築の幅を広げさせます。
その目的として、デッキ構築の幅を広げることで、遊戯王に対する飽きが来ないように、そして、代用となるカードを手に入れるためにカードを買わせるようにすることが考えられます。

そしてこの時にコナミは天使の施し、クリッターも制限にする予定だったはずです。
…しかし、そうはならなかった。それは、大きな障害があったから。
それは、ストラクチャーデッキ海馬編…!
このセットには、天使の施し、クリッターが2枚ずつ封入されています。
買った瞬間から使えるのが強みであるこのセットを、買った瞬間から制限がかかって使えないセットにする訳にはいかなかなったはずです。
なので、この時には天使の施し、クリッターの制限化はあきらめざるを得なかったのでしょう。


不可思議な制限カード
簡単にあげれば、ドル・ドラ、切り込み隊長、増援、守護者スフィンクスです。

ドル・ドラは、地味ですが弱くはないです。複数枚入れたことないので分かりませんが、結構ウザイと思われます。
ですが、制限になった理由として、ルール的な問題もちょっとは、あったのではないかと考えられます。
コナミ私見では強かったのでしょう。まあ、これはいいです。

切り込み隊長は速攻系カードの抑制とともに、切り込み隊長2体出た時のロック化の抑制もあったのでしょう。簡単に崩せるけど。
準制限なので、悪くはありません。むしろ3枚入れると弱くなったりします…。

増援は、切り込み隊長の抑制とともに、処刑人−マキュラの抑制の目的も含まれていたと考えられますね。
これも、準制限カードなので、大きく響くものではないですね。

守護者スフィンクスは強いです。ですが、これを3枚入れると絶対に重くなります。
いくらウィッチ、クリッターでのデッキサーチが出来ないとはいえ、この準制限化は意味不明ではないかと思った人が多い人です。
しかし、ここである裏事情が推測できます。準制限カードにすることで、注目されるのです。
へぇ〜、制限がかかるくらいだから守護者スフィンクスって強いんだ。欲しいな〜。
守護者スフィンクスはウルトラレアカードです。手に入れるには相当のパックを買う必要があります。
しかも準制限ということで、デッキに2枚まで入れられるので、2枚デッキに入れようとパックを買う人も出てくるはずです。
ここで、ひっそり、コナミのお金儲け事情が伺えます。
ついでに、お注射天使リリーあたりも、ちょっとクサイですね。実際注目されてましたし。
…違うかもしれないけど。




2003年1月1日の制限カード

一応、上の5月1日の制限を読んでから、この項目を読むようにしてください。
微妙に繋がってますので。
それにしても1月1日改定好きだよなぁ。


クリッター、天使の施しの制限化
上で書いたとおり、ストラクチャーデッキ海馬編の存在にもかかわらず、制限になりました。
何故かといえば、ストラクチャーデッキシリーズの生産中止が決定していたからです。

ストラクチャーデッキシリーズは、強力なカードを誰にでも簡単に手に入れられるようにすることで、新たな遊戯王ユーザーを手に入れたり、遊戯王離れしているような人を取り戻す役割がありました。
しかし、その効果は大きすぎたようです。
強力カードが簡単に手に入りすぎるようになったため、他のパックなどの売り上げが圧迫されました。
その一番の影響を受けたものは、デュエリストレガシーシリーズです。
デュエリストレガシーシリーズを売るためには、もはやストラクチャーデッキシリーズは敵です。
デュエリストレガシーシリーズは、青眼の白龍の伝説のような第2期時の復刻版より売れなかったのでしょう。
当時の人気、多くのユーザーが遊戯王を始めた時期を考えれば当然なのですが、 第2期時の復刻版では、サンダー・ボルト、エクゾディアシリーズ、聖なるバリア−ミラーフォース−のようなカードを手に入れるためという目的が後ろにあったのも、かなり大きかったと思われます。

ストラクチャーシリーズに封入されていた新カードはデュエリストレガシー4に封入されるという話を聞きました。
これを考えると、ストラクチャーデッキシリーズは、完全に絶版になりそうです…。
でも、デュエリストレガシーシリーズの売り上げが落ち着いてきたら、また、リニューアルして出そうな気もします。
個人的にはそれを期待して待っています。
早く出して欲しいなと思う人は、コナミに要望の意思を届けるか、デュエリストレガシーシリーズを買わないようにすれば、少しは早くなるかも?


その他制限になるべくカードの制限化
魔導戦士 ブレイカー、同族感染ウィルス、キラー・スネーク、悪夢の蜃気楼、蝶の短剣−エルマは、普通に強いので制限です。
まあ、別におかしいことじゃないです。
特に、今のコナミにとって、直接利益には結びつかないキラー・スネークはさっさと制限をかけるべきでしたね。
さらには、レアカードである、魔導戦士 ブレイカー、蝶の短剣−エルマを複数枚手に入れようと躍起になってた人はショックかもしれませんね。
ユーザーにとって、制限カードのかかりそうなカードを見切る目は大事です。
もちろん、カードが発売された直後に制限カードを発表してもらえば嬉しいのですが、それだと売り上げ下がっちゃうからね。


強制転移
まさか、デュエリストレガシー5を見越したわけではないと思うけど、…まあ、コナミ私見で強かったのかな?
それとも、アメーバ転移デッキが強かったのかな? 成功すると3000ダメージ以上だし(戦闘ダメージ込み)


制限になりそうでならなかったカード
個人的な意見ですが、制限になりそうでならなかったカードとして、ヴァンパイア・ロードと、魔導サイエンティストを挙げます。。

ヴァンパイア・ロードが制限にならなかった理由として、2枚以上入れることで専用デッキが組めること。
普通にデッキに放り込んでも強いですが、専用デッキでも強いです。
これぐらい強いデッキは残しておいた方が、デュエルに面白みが残ります。
1ターンキル系統のように、デュエルそのものをぶち壊すということはありませんし。
それに、デュエリストレガシー4で復刻される(予定)ことや、専用デッキには、レアカードである生者の書−禁断の呪術の必要性も考えれば、残すべきカードだったのでしょう。

魔導サイエンティストは、1ターンキルの要素はありますが、それ以上に、売れる要素があります。
魔導サイエンティストのお供として多くの融合モンスターカードが活躍します。
しかも同名カードが融合デッキに3枚あっても困ることはありません。手に入れただけ強くなるといっても過言ではないのです。
これは、レアカードに充てられている魔人 ダーク・バルダーやドラゴン・ウォリアーなどの売り上げを取り戻すチャンスです。
それでも、いくつか存在する1ターンキルを考えれば、制限でも構わないと思うんだけどなぁ。
…まぁ、コレは、コナミが見逃していた…という方が正しいかも。





以上です。
商売のハナシを絡めていますが、私の書いていることはあくまで推測です。
コナミの関係者がコレを読んで、ドキリとしていただければ、私の勝ちです(いや、そういう問題なのか?)



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