禁止カード予想会2
First update : 2005/1/21
コナミの公式発表によれば、3月1日に禁止カードが変わる。
ということで、またまた予想を立てて遊んでみよう。
基本方針
禁止カードは、環境の変化のために存在する。
強いカード数枚を新たな禁止カードとするのではなく、半分くらいの禁止カードをゴッソリ入れ替えるのだ。
だから、心変わりのように一度禁止解除されたカードでも再び禁止カードになりうるだろうし、ハーピィの羽根帚のような2連続で禁止カードになっているカードでも禁止解除はありうるのだ。
――これが制作・運営部の考える基本方針であるように思える。
以上の考えを元に禁止カードを予想していこう。
禁止解除と禁止追加の枚数
最初に、禁止カードが解除される枚数と、新たに禁止カードに追加される枚数を決めてしまおう。
枚数から決めるのは少し不自然に感じるかもしれないが、禁止カードは「入れ替え」を前提としているため、枚数から決めても支障はないのだ。
――ということで、前回の禁止カードの事例を考慮し、禁止解除は5枚、禁止追加は8枚としよう。
禁止解除になるカード
現在の禁止カード13枚から5枚を禁止解除カードとしよう。
禁止カード13枚ごとに検討をしていくこととしよう。
- サンダー・ボルト
ある意味、禁止カードの象徴でもあるので、解除に最も遠いカードである。
- 八汰烏
確かに弱いところもあるカードだが、これ1枚であっけなくデュエルが終わることを考えると禁止解除にはまだまだ遠い。
- 王宮の勅命
魔法全滅はいろんな意味でやりすぎなので、禁止解除は厳しめ。
- 黒き森のウィッチ
爆発的な力はないが、デッキ構築の幅を狭めてしまうカード。クリッターは解除されてもウィッチは禁止に残る――こうなる可能性が高い。
- 混沌帝龍 −終焉の使者−
カオス・ソルジャー −開闢の使者−と入れ替わりで禁止解除になる可能性があるが、一瞬でデュエルに決着をつけてしまう能力があり嫌悪感を抱かれやすく、禁止解除になる確率はやや低い。
- いたずら好きな双子悪魔
2回前に禁止になったカードでも解除されるということを示すために、案外、禁止解除がありうるカード。ただし、この場合は強引な番兵や押収の2枚が禁止になってもおかしくない。
- 死者蘇生
死者の魂は冥界にあるべきなのです、とかそういう問題は置いといても、禁止カードの中では強さも程々なため、禁止解除かどうかは微妙なライン。
- 天使の施し
強欲な壺と入れ替えで禁止解除もないわけではないが、強欲な壺が禁止カードにならないとするならば、禁止解除かどうかは微妙。
- ハーピィの羽根帚▲
こちらも、いたずら好きな双子悪魔と同じ理由で禁止解除がありうる。人造人間−サイコ・ショッカー禁止化などで魔法・罠除去が厳しくなると判断すれば、解除されるかもしれない。全体的にはやや微妙だが……。
- ブラック・ホール▲
相手を追い詰めるよりも逆転で使うことも多く、禁止解除になる可能性もやや高め。
- クリッター▲
この1枚がデッキ構築の幅を狭めてしまう可能性があるので、禁止のままである可能性もそれなりにある。それでも、5枚禁止解除カードを選べと言われたら、その中にクリッターが入るだろう。
- 聖なるバリア −ミラーフォース−▲
発動条件が意外と結構厳しいため、禁止解除が大いにありうるカード。
- 団結の力▲
禁止解除に一番近いと思われる。爆発力は高いが安定性が伴わない。むしろ最初から解除するつもりで禁止カードにした可能性も。
この箇条書きにおいて、上にあげたものほど禁止解除の可能性が低いと予想。
つまり、禁止解除の予想は▲印をつけた下の5枚とする。
特に最後のハーピィの羽根帚が微妙だけれども、コナミ側と意見が合うかどうかはいくら考えても無駄なので、まあこんなもので。
新しく禁止になるカード
今度は8枚の禁止追加カードを検討していこう。
まず注目すべきは、最近新しく登場したテーマデッキ型ストラクチャーデッキ(1000円)の存在。
このデッキは現在禁止となっているカードは避けて組まれており、今後禁止となりうるようなカードのいくつかが含まれていない。
つまり、このストラクチャーデッキに含まれる強欲な壺、強奪、リビングデッドの呼び声などは、今回の禁止候補からは除外されると考える。
以上の条件のもとで、現在の制限カードで禁止カードになりうるものを挙げ、検討していく。
- 破壊輪▼
必須系カードにもかかわらずストラクチャーデッキ3種にいずれも封入されておらず、いかにも禁止を宣告されているようなカード。100%禁止化されると断言はできないが、ストラクチャーデッキ云々がなくても禁止化に近いカードである。
- 同族感染ウィルス▼
現環境では強すぎる1枚。種族デッキ崩壊も好ましくないため、禁止化が濃厚……だと思うよ。
- 心変わり▼
破壊輪に同じ。このカード自身が禁止カードに心変わりしたりしなかったりと、なんだか気まぐれな印象を受けるのは気のせいか……。
- 強引な番兵▼
ノーコストの割に強すぎるため、禁止ロードを確実に進んでいる気がしてくる一枚。でも、案外逃れたりして。
- 人造人間−サイコ・ショッカー▼
原作人気や、罠破壊カードがやや少ないことを考えると少しためらうが、禁止化される可能性は高いと見ていいだろう。
- 魔導サイエンティスト▼
汎用性が高いこともあるが、なによりカタパルト・タートルとの1ターンキルコンボがエンターテイメントとして非常によろしくない。ただ、サイエンティスト用の融合モンスター確保のために多くのカードが売れるので、商売のことを考えると禁止にはしたくない1枚かもしれない。……が、コナミは案外そういう事情を考えないので、やっぱり禁止濃厚かも。もしかしたらカタパルト・タートルの方が禁止に……?
- カオス・ソルジャー −開闢の使者−▼
人気はまだまだ高いようだが、デッキ構築の幅を広げてもらうためにも禁止になる可能性も高くなっている1枚。大体、カオス・ソーサラーでも十分強いしね。少なくとも、混沌帝龍 −終焉の使者−が解除されればほぼ確実に禁止化。
- サイバーポッド▼
強力すぎる能力を持つリバースモンスター。ファイバーポッドとどちらか一方が禁止になる可能性が高いが、爆発性の面ではこちらの方が禁止になりやすいかもしれない。
- ファイバーポッド
サイバーポッドにほぼ同じ。禁止になるかどうかは微妙。境界線。
- 第六感
爆発力はあるので禁止化の可能性もある程度考えられるが、全体的な強さを考えると少し微妙。
- キラー・スネーク
安定化のためにかなり多くのデュエリストが採用しているが、デッキ構築の幅を広げるという意味では十分禁止カードになりうる一枚。
- 魔導戦士 ブレイカー
カード単体の力が強いため、禁止化は大いにあり得そうには見えるが、魔法・罠に対処する手段が少なくなっている現在、案外禁止化されにくいかもしれない。
- 押収
禁止化もないではないが、強引な番兵と同時に禁止になる確率は低いだろう。いたずら好きな双子悪魔が禁止解除されれば、禁止になる可能性も高くなる。
- 苦渋の選択
コンボによる爆発性は危険だが、混沌帝龍 −終焉の使者−なども禁止となっているため、禁止化される可能性は相対的に低め。
- お注射天使リリー
せっかく禁止解除になったのにあまり使われていない気がする一枚。
この箇条書きにおいて、上にあげたものほど禁止になりうるカード――つまり、禁止予想は▼印をつけた上の8枚とする。
まとめ
ということで、次期の禁止カード予想は以下の16枚となる。
- 混沌帝龍 −終焉の使者−
- カオス・ソルジャー −開闢の使者−
- 黒き森のウィッチ
- サイバーポッド
- 人造人間−サイコ・ショッカー
- 同族感染ウィルス
- 魔導サイエンティスト
- 八汰烏
- いたずら好きな双子悪魔
- 強引な番兵
- 心変わり
- サンダー・ボルト
- 死者蘇生
- 天使の施し
- 王宮の勅命
- 破壊輪
解説文を見ると説得力があるように見えるかもしれないが、禁止カードを決めるのはコナミ側。……波乱をお待ちしています(?)。
制限・準制限カード
おまけとして、制限・準制限カードも簡単に予想してみよう。
禁止解除のカードを除き、制限・準制限カードとしてありうるのは……
- カタパルト・タートル
- 遺言状
- モンスターゲート
- 名推理
- 異次元の女戦士
- スケープ・ゴート
- D.D.アサイラント
- ホルスの黒炎竜 LV8
- ネフティスの鳳凰神
- 魔法吸収
- 異次元からの帰還
新しい制限・準制限カードは、以上のカードから選ばれる可能性が高いだろう。
ただし、上の4枚は、魔導サイエンティストが禁止にならなければ――という条件下での予想である。
また、他のカードも、異次元の女戦士とスケープ・ゴート以外はいきなり制限になるよりは準制限止まりになる可能性も高そうだ。
そして、準制限になるようなカードは何も制限がかからないまま終わることも多かったりする。
結局のところ、今回は制限カード以下はあまり動かないと思われる。
抹殺の使徒や切り込み隊長なんかは解除して欲しいけどね……。
公式発表された禁止カードは以下の18枚となった。
- 混沌帝龍 −終焉の使者−
- 黒き森のウィッチ
- 処刑人−マキュラ
- ファイバーポッド
- 魔導サイエンティスト
- 八汰烏
- 悪夢の蜃気楼
- 押収
- 苦渋の選択
- 強引な番兵
- 心変わり
- サンダー・ボルト
- 死者蘇生
- 蝶の短剣−エルマ
- ハーピィの羽根帚
- ブラック・ホール
- 王宮の勅命
- 第六感
今回の禁止カードは、1ターンキル用のカードや、ちょっとしたコンボで大量ドローが可能なカードなど、いわゆる「嫌われ者」のカードが多く禁止化されている。
しかも、強引な番兵、押収も禁止化されたため、先行が絶対に有利――とはいえなくなったのもポイントだ。
また、クリッター、天使の施し、聖なるバリア−ミラーフォース−など、必須系カードも復活。
新たな禁止カードに嫌われ者系カードが多いため、人によっては禁止・制限が緩和されたと感じるかもしれない。
全体的に見れば、嫌われ者カードを多く排除しつつも、バランスも考えられた禁止・制限である。
天使の施し、クリッターの復活や、相手の手札を見る手札破壊カードの禁止化により、ファンデッキ系統が多少使いやすくなっている気もしないではない。
多くのデュエリストにとっては、大きな不満のある禁止・制限ではないだろう。
まあ、多少の不満は誰にでもあるだろうけど、全ての人が満足できる禁止・制限を作ることは不可能だ。