「強欲な壺を発動……」
私がカードを発動すると、壺が具現化された。
……これもまた闇のゲームなのだろう。
互いの精神力を使い、使用されたカードなどを具現化するのだ。
さて、私は強欲な壺の効果で、カードを2枚ドローした。
ドローカードは、デーモンの召喚とトラップ・ジャマー。
どちらも強力なカードだ。
「忘れてないだろうな……?」
静かに男は言った。
「ここのルールでは、1ターンに使える手札は、モンスター・魔法・罠に関わらず合計で1枚まで……。つまり、強欲な壺を発動したお前は、このターンは他の手札は使うことができないのだ」
その通りだ。
私は強力なカードこそはドローできたものの、それを使うためには次の自分のターンまで待たねばならないのだ。
「ターン……エンド……」
私はターンを終えるしかなかった。
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