後書き


自分で突っ込んだり、注釈入れたりしているだけです。

…勢いでこれ書いたけど、やっぱりうまく書けないねー。


第1章・レアハンターの朝



私はレアハンター。


裏ゲーム会を支配する闇組織―「グールズ」の平社員だ。
既に何か勘違いしておられるレアハンター。

今日もM&Wの情報を集めるべく、時計塔広場へ赴く。


童実野町時計塔広場にある喫茶店・Psartで、浅煎りのコーヒーを飲みながらノートパソコンで情報収集することが、私の出勤前の日課となっているのだ。
喫茶店・Psartは作品内に実在する。遊戯とデュエルする前にレアハンターがいた店。

ここ数年間通いつづけたこともあって、もう私はPsartの常連。


無機質なドアを開けると、聞き慣れた声が私を出迎える。
ドアは本当に無機質。一応調べて書いたので。

「よぉ!レアハンター!今日もいつもの席、開けておいてあるぜ!」
いつもの席は作品内でレアハンターが座っている席。屋外の席ね。

「いつもいつも私を『レアハンター』の名で呼ばないでくれ。『レアハンター』は『グールズ』の中でも、レアカード強奪団の部署に所属する者の『通称』なのだよ。」
グールズ=レアハンター…ではないよ。

「そんなこと言ったってよォ。レアハンターちゃん。おめぇ、名前…ないだろ?
これが書きたかっただけ。

「!!」



第1章・完





第2章・私は強い



とにかく、私はPsartのいつもの席でいつも通りコーヒーを注文し、ノートパソコンを開く。


携帯電話をノートパソコンに繋ぎ、電源をONにする。
作品内でも繋いでいます。

いつも通りちょうどこのタイミングで、喫茶店の店員がコーヒーを運んでくる。


湯気立つコーヒー片手に、インターネットで昨日のバトルシティ決勝の情報を探す。


【バトルシティ、その頂点に立ちデュエル王の称号を勝ち取ったのは『武藤遊戯』!】


やはり遊戯が勝ったか…。まあこの私があっさりやられたからな。


【バトルシティ準優勝、惜しくも敗れた『マリク・イシュタール』!】


わが社の社長は2位か。私など足元にも及ばない程だから当然だろう。
社長=マリク

【バトルシティ3位、主催者海馬コーポレーションの意地『海馬瀬人』!】


さすが主催者だけあって、この順位は妥当なものだろうな…。


【同じくバトルシティ3位、凡骨デュエリスト卒業『城之内克也』!】
ちなみにこの記事は公式のものではない設定。

…!?


私にあっさり負けた城之内が3位だとおぉ!?


こんな奴が、こんな奴が3位だなんて許されるものか!


…いや、待てよ。


私にいとも簡単に負けた城之内が3位ならば、私は海馬瀬人並に…いや、それ以上に強いのではないか!?


予選落ちしたインセクター羽蛾などゴミ。あのリシドでさえもこの私より…下!
本気になったリシドは闇マリク並みの強さを持つ…かも。

フフフ…。


気分がいい。有休も残っていることだし、今日は会社を休んでデュエリスト達を潰してやる。


私は飲みかけのコーヒーを一気に飲み干し、Psartを後にした。



第2章・完





第3章・ライバルは突如現れる



ピンポーン。


「すみませーん。私はレアハンターという者ですが、羽蛾君いますか?」


「羽蛾お坊ちゃまですか?お坊ちゃまなら、もう出かけられましたよ。」
羽蛾の家のイメージ。

「そ、そうですか。それでは失礼します。」


迂闊だった。今日は平日。学校があるのは当然のことだ。これではせっかく有休取った意味が…。


…とその時、2人組の高校生が私の後ろを通り過ぎる。
羽蛾の家の前を通るのか?遊戯は。

あの不自然な髪は…遊戯!


隣には城之内までいるではないか…!
杏子も一緒だともっと自然だけど、ややこしくなるので城之内だけにした。

「おい遊戯、今すれ違った奴…」


城之内が私に気付いたようだ。会社の制服のままでは少々目立ったか…。
制服=あやしい黒服

「フフ…遊戯、また会ったな。」


「お前は、レアハンター? いったい何の用だ!」


「そういえば、表の遊戯は知らないんだったな。 こいつはオレのレアカードを奪った…」


「うん、もう一人のボクから聞いてるよ。…でも、もう一人のボクがデュエルで倒したんだよね。」


なにやら意味不明な会話が続いているが、この気弱そうな遊戯を見ていると、遊戯相手でも勝てそうな気がしてくる。


それに私のエクゾディアデッキはあの時からパワーアップしているしな。


遊戯のデッキに入っているエクゾディア封じのカード、光の封札剣、連鎖破壊、手札抹殺、エクスチェンジ、削りゆく命は もはや通用しない!
最初の主旨と変わっている。レアハンターが適当な奴というより、これ書いた私が適当な奴なのよ。

「ククク…。遊戯、デュエルだ!」


遊戯のぶら下げているパズルが妖しく光る。


「…ああいいぜ! 貴様のようなゴミは街を汚す…。今オレが片付けてやるぜ!!」
原文コピー


第3章・完





第4章・光の封札剣



「ルールはスーパーエキスパートルールだ!」
OCGは新エキスパート・ルール 原作のバトルシティ編はスーパーエキスパートルール

「おい遊戯、こんな奴相手にしてたら、学校遅れちまうぜ!」


「気にすることはないさ城之内くん。すぐに片付ける!」


「クク…。私もなめられたものだ。私の先攻! ドロー!」


手札:封印されし者の右腕 天使の施し 封印されし者の左足 封印されし者の左足 盗賊の七つ道具 アステカの石像


ちっ、左足がダブったか。まあいい、天使の施しで手札を入れ替えてやる。


「天使の施しを発動!」


「またエクゾディアを揃える気だぜ。しっかし相手の戦術バレバレだし、もう楽勝だな。遊戯!」


ふっ、ザコがほざいてな。私のデッキは進化したのだよ。


手札:封印されし者の右腕 封印されし者の左腕 封印されし者の左足 封印されしエクゾディア 盗賊の七つ道具 アステカの石像


エクゾディアパーツは早くもあと1枚。…フフフ。しかし、念には念を入れねばな…。


以前は光の封札剣と連鎖破壊のコンボにやられたが、今回はそうはいかない。


「私はアステカの石像を守備表示で召喚――リバースカードを場に出し、ターンエンド。」


「オレのターン、ドロー!オレは幻獣王ガゼルを召喚――伏せカードを2枚出し、ターンエンド!」


「私のターン、ドロー!」


ドローカード:天使の施し


フフ…特殊コンタクトによれば次のドローカードは封印されし者の右足…。天使の施しを使えば勝利は決まる!
これ使っている時点でズルいよね

「さらに天使の施しを発動!デッキからカードを…」


「今だ!『光の封札剣』!」


「フッ、甘い!『盗賊の七つ道具』!」


シュウウゥゥゥ!!


盗賊の七つ道具が消えていく…?何故だぁあぁ!!


「光の封札剣は魔法カードだ。罠を無効化するそのカードでは光の封札剣は無効化できないぜ!」


そ、そんな!アニメでは紫色だったハズ…!
色は紫でも「魔法カード発動」と言っていた。

「遊戯!コイツ馬鹿だぜ! さっさとトドメ刺して学校に行こうぜ!」


生け贄なしで5ツ星モンスターを出そうとした城之内にまで馬鹿にされるとは…。
悲劇のモンスターはギルティア。

「あ、ああ…。 『連鎖破壊』発動! これでオレの勝ちだ!」
こっち無効にすれば勝機があったのでは…と思ってはいけない。

「…負けた…私の最強デッキが…。ヒィィィィィィィィ〜!ヒ…助けて…来る来る来る助けて…来るああああ!来る…来る……来る…来る…マリク様が……」
原文コピー。そしてネタになる。

「…おいおい、今さらマリクが洗脳するわけねぇだろ。遊戯、こんなの無視してさっさと行くぜ!」


「あ、ああ…。」



第4章・完





第5章・リベンジ計画



「お?レアハンター!こんな時間に来るなんて珍しいな。」


屈辱的なデュエルを終えた私は、再び時計塔前の喫茶店・Psartへ来ていた。


「レアハンターちゃん。いつもの席は空いてないけど、それでもいいかい?」


「…ああ、軽く食べていく。」


通い慣れた店とはいえ店の奥で食事するのは久しぶりなので、少々奇妙な感覚になる。


私は再びノートパソコンの電源をつける。


パソコンが起動するとすぐにメールを書く。宛先は遊戯王のアニメ制作部だ。


『遊戯王アニメスタッフへ。


光の封札剣の色間違えてんじゃねえぞ! お前馬鹿じゃねぇの! バーカバーカバーカ!


あと、アニメオリジナルは良かったです。最後はちょっと感動しちゃいました。これからもアニメ作り頑張ってください。


From レアハンター』

前半は荒らし風に。後半は私の感想。最後の1時間スペシャルはこうなる展開は読めてても、やっぱりなんとなく感動。遊戯王らしからぬ展開もあったけど。

書き終えると、私は迷わず送信ボタンを押した。
迷えよ。

次に、遊戯王の戦略を練っているサイトに足を運ぶ。


確か、デッキ集はここにあったよな。


…………


『1ターンキル・エクゾディアデッキ』


フフフ…。あった、あった。


何々… 早すぎた埋葬、浅すぎた墓穴で黒き森のウィッチ、クリッターを蘇生し、生還の宝札で……
今は狙うのは難しいです。

なるほど。フフ…。これなら勝てるぞ!!


早速カード屋へ行ってデッキに必要なカードを会社の経費で買わねばな。
『あの』カード屋へ行くのです。

私は急いで昼食を取ると、足早にカード屋へ向かった。



第5章・完





第6章・1ターンキル



PM7:00。私は遊戯の家の前に来ていた。


ピンポーン。


「ホイホイ。店ならもう閉店じゃぞ。」
夜7時前に閉店なのか?

「いえ、私、遊戯君に用事があるのですが…。」


「遊戯、お友達が来ておるぞい。」


「お、お前は…!」


「フフフ…。遊戯、デュエルだ!」


再び遊戯のぶら下げているパズルが妖しく光る。


「しつこいぜレアハンター! しかし仕掛けられたデュエルを受けない訳にはいかない! デッキを取ってくるから待ってな!」
デッキ取ってくるから…がなんとなくリアリティがあってお気に入り。この後遊戯があの顔で自分の部屋へ向かう姿を想像するとなんとなく面白い。

「ちょっと待つんじゃ遊戯。あの友達、いつも負けてかわいそうみたいじゃから、せめてワシのデッキでデュエルしたらどうじゃ?」


「だが、じいちゃん…」


なにやら遊戯と双六が相談している。デッキ強化した私を倒す作戦でも練っているのだろう。


しかしそれは無駄なことだ。誰も私の1ターンキル・エクゾディアデッキにかなう者などいないのだ。


先攻を取れば、まず勝てるのだからな…。フフフ…。
昔はね。

「もちろんスーパーエキスパートルールだ!いいな遊戯!」
伏線って奴です。しかも自分から言ってるし。

「ああ。いいぜ。」


「デュエル!」


「私の先攻!ドロー!」


よし!さりげなく先攻を取った! さて、手札は…
原作の先攻後攻はバトルロイヤル以外は言ったもの勝ちの気がする。
やっぱりジャンケンが省略されているのか?真剣勝負デュエルの前にジャンケンしている姿を想像すると…不気味。
闇マリクも闇バクラもジャンケンよ。


手札:封印されし者の左腕 黒き森のウィッチ キャノン・ソルジャー 早すぎた埋葬 生還の宝札 天使の施し


この手札なら次の遊戯のターンの前に勝てる…!ククク…
現実勝てるのかな?

「私は天使の施しを使い――カードを3枚引き、2枚を捨てる!!」
原文コピーだったり。

手札:封印されし者の左腕 黒き森のウィッチ 早すぎた埋葬 生還の宝札 浅すぎた墓穴 生還の宝札


フハハハハ、完璧な手札だ…!


「私はさらに『生還の宝札』を発動!」


シュウウゥゥゥ!!


生還の宝札が消えていく…?何故だぁあぁ!!


「レアハンター君、ルールは『スーパーエキスパートルール』じゃろ? スーパーエキスパートルールなら、1ターンに手札から使える魔法カードは1枚までじゃぞ。」
原作ではちゃんと守ってるよ。…多分ね。

しっ、しまったあぁぁ!!


「ヒ…助けて…来る来る来る…マリク様が………あ、いや、待てよ…
しかしこれだと、最初にマリクに洗脳された時も演技かよ。

…それでもまだ十分勝機はあるんじゃないか?


「フフ…。私は黒き森のウィッチを守備表示で出してターン終了だ。」



第6章・完





第7章・屈辱再び



「…オレのターン、ホビットを攻撃表示で召喚、黒き森のウィッチに攻撃、撃破!ターンエンド!」
ホビットは双六のカードです。

「私のターン、ドロー!クリッターを守備表示で召喚!早すぎた埋葬で黒き森のウイッチを蘇生!」


「オレのターン、アクア・マドール召喚!モンスター2体で、貴様の場のモンスター2体を撃破!――さらに伏せカードを1枚伏せてターンエンドだ。」


フフフ…。デュエルは完全に私が優勢だ。


既にクリッターと黒き森のウィッチは合計で3回墓地へ送られている。すなわち、手札にはエクゾディアパーツが3つ揃っていることになるのだ。


スーパーエキスパートルールではクリッター等で手札に加えたカードはいちいち相手に見せなくてもいい。
相手の墓地もね。

天使の施しも使っていないし、遊戯もまだ警戒していないはずだ。


最初に手札にあったパーツを含めると、あと1枚で揃う!


「私のターン、ドロー!」


ドローカード:強欲な壺


フフ…。いいカードを引いた。


特殊コンタクトによると、次のドローカードは最後のエクゾディアパーツ。


これで終わりだ遊戯!!


「私は手札より強欲な壺を発動し…!」


「罠カード発動!『精霊の鏡』!貴様の強欲な壺はオレが掌握し、オレはデッキからカードを2枚ドローするぜ!」


ちっ、罠カード…。まあどちらにせよ次のターンで私の勝ちだがな。


「フフフ…レアハンターよ。どうやら、ここでデュエル終了だ。」


「何!逃げる気か!遊戯!」


「そう思うならオレの手札を見てみな!」


遊戯の手札:封印されし者の右腕 封印されし者の左腕 封印されし者の右足 封印されし者の左足 封印されしエクゾディア ワイト
ワイトのほうがウケ狙い。

そんなバカなぁぁぁぁ!!


「スマンスマン。ワシのデッキは『エクゾディアデッキ』なのじゃよ。」


す、双六のデッキィィ!!


「し、しかし!双六のデッキにあったエクゾディアパーツのいくつかは海に捨てられたハズ…!」


「フ…。貴様何も知らないようだな! ちょっと前にデュエリストレガシー2のパックが発売されたのさ。」
ああ。やってはいけないオチをやってしまった。

「ワシはそのパックでエクゾディアを手に入れたのじゃ。遊戯はブルーアイズを引き当てておったがの!ホホ…」
遊戯がブルーアイズを… ここが一番ウケを狙っています。

「…負けた…私の最強デッキが…。ヒィィィィィィィィ〜!ヒ…助けて…来る来る来る助けて…来るああああ!来る…来る……来る…来る…マリク様が……」
原文コピーね。

「…遊戯!お友達の様子が変じゃぞ!」


「…じいちゃん、ご飯が出来たって!早く行こうよ!」
闇遊戯逃げる。(人格交代で)

「ホ…ホホ。」
双六逃げる。


第7章・完





第8章・完璧なエクゾディアデッキ



「お、またか?レアハンター? 3度目だぜ。今日はいったいどうしたんだ?」


PM8:00。再び時計塔前の喫茶店・Psartに戻った私は、最後の計画を立てていた。


私はノートパソコンの電源をつけ、C言語のエディターを立ち上げる。
C言語=プログラミング言語

カタカタカタカタ…。


カタカタカタカタ…。


よし!デュエルシュミレートプログラムが完成した!


これで、完璧なエクゾディアデッキを作って遊戯を必ず倒す!


「レアハンターちゃーん、もう夜の12時回ってるよ。今日は何があったか知らないけど、もういい加減帰ってくれよ。」
4時間で作ったレアハンターはすごい。

「ああ。今日は迷惑かけてしまったな。おかげで完璧な戦略を練ることが出来そうだ。」


「分かった分かった、それはいいからノートパソコンの電源、ここのコンセントで取っていっただろ?電気代払っていってくれ。」


「…何?」


「払わないと軽犯罪だって、テレビでやってたぜ。」
金曜夜8時より。いつも見てるわけじゃないけど。

「…仕方ない。犯罪者だけにはなりたくないからな。電気代は置いていく。1000円でいいよな。」
レアハンターの行為はアンティルールでデュエルしているだけなので犯罪じゃないぜ。




その夜、私は徹夜して完璧なエクゾディアデッキを完成させた。
遊戯は魔法カード1枚入れるかどうかで徹夜した。

フフフ…。これで遊戯に勝てる!
この章が一番つまらないハズだ。


第8章・完





第9章・悲劇のディスティニー



翌朝8:00。私は出勤前に寄らねばならぬ場所があった。遊戯の家だ。


案の定、遊戯は城之内と学校へ登校している。


「フフフ…待ちわびたぞ遊戯!」


「お、お前、また現れやがって! 昨日はお前のせいで遅刻ギリギリだったんだぜ! 今日はもうデュエルしてる余裕はねぇからな!」


「ふ、逃げる気か…。」


「なにぃ!言わせておけば!」


「城之内くん!挑発に乗っちゃ駄目だよ。」


「ちょうどいい。肩鳴らしに城之内、貴様とデュエルしてやる!」


「よし!デュエルだ! 予告KO宣言!お前は…」
予告KO宣言やったら、本当にそのターンのうちに勝たないといけないので(リシド戦では本当に11ターンみたい…)、具体的なターン数は伏せた。

「城之内くん、早くしないと今日こそ遅刻しちゃうよ!」


「お、おう!オレの先攻!」


「オレは漆黒の豹戦士パンサー・ウォリアーを召喚!ターンエンド!」


「私のターン、ドロー!」


手札:封印されし者の右腕 封印されし者の左腕 封印されし者の右足 封印されし者の左足 王宮の勅命 封印されしエクゾディア 


おおおおぉっ!こ、これは! いきなりエクゾディアが揃った…! 私でも信じられん!
エクゾディアパーツは各2枚ずつ入っている設定。それでも数千分の1だろうけど。

「ククク…。私は…エクゾディアを召喚! 怒りの業火エクゾードフレーム!! 私の勝ちだ!」


「な、なにぃィィィ!!」


「じょ、城之内くん!」


遊戯のパズルが妖しく光る。


「レアハンター、貴様! コピーカードだけでなく、自分の手札まで操作するとは…!どこまで卑怯な奴だ!」
このオチつまんねぇ。

な、何!?


「この私が手札を操作するわけなどないだろう!」


「フ…。デタラメを! 貴様はオレが必ず倒してやるぜ!!」


私のディスティニーが、否定されるだと…?


「貴様だけはオレが許さねぇ!」
前にも同じようなことを言っている遊戯。

私のディスティニーがぁぁ!!


「遊戯!レアハンターの奴は1ターンでエクゾディアを揃えたんだ。そんな奴に勝つ方法なんかあるのか?」


「まかせろ城之内くん! ゴミは必ず片付けてやるぜ!」


私のディスティニー……ディスティニー……


「レアハンター、お前が負けたら『罰ゲーム』を受けてもらうぜ!」


ディスティニィィィ!!


「レアハンター!デュエル開始だ!!」


「デュ、デュエル?」


………落ち着け、レアハンター。


さっきのディスティニーは忘れて、ここで実力で遊戯を倒せばいいじゃないか!


「フフフ…。徹夜のデッキと戦術を貴様に見せてやる!」
遊戯のデッキも徹夜だよ。


第9章・完





第10章・幻の召喚神
神のカードも負けたブラック・バーニング・マジックと言う意味がこめられている。


「レアハンター、先攻はオレからだ!ドロー!」


「オレはクィーンズ・ナイトを召喚し、リバースカードを1枚伏せ――ターンエンド!」


「私のターン!」


ターン開始宣言して5枚の初期手札を見る。


ドロー前の手札:サンダー・ドラゴン、サンダー・ドラゴン、サンダー・ドラゴン、遺言状、遺言状
OCGやっている人なら分かる最悪の手札。ちゃんとシャッフルしましょう。

………最悪の手札じゃないかぁぁ!


さっきのディスティニーの反動か、これは?


とにかくこの1ターン目のドローフェイズで、何かキーカードを引かないと負けてしまう!


そ、そうだ、手札抹殺…! 手札抹殺を引けばまだ逆転できる…!


「ド、ドロー…」


「ドローはさせないぜ!リバースカード『手札抹殺』発動! お互いのプレイヤーは手札を全て捨てる! フフ…。貴様のイカサマは崩したぜ!」


「さすが遊戯!すげえぜ!」
この展開読めるような気がする。

「ククク……。ドロー!」


手札:封印されし者の右腕 封印されし者の右腕 封印されし者の左腕 封印されし者の右足 機動砦のギア・ゴーレム ハンバニル・ネクロマンサー


右腕がダブってはいるが、なかなかいい手札だ。


まさか遊戯がこのピンチを救ってくれるとはな。フフフ…。まだまだ運は尽きていないようだ。


「私は機動砦のギア・ゴーレムを守備表示で召喚してターン終了!」


「オレのターン、キングス・ナイトを召喚! この瞬間――キングス・ナイトの能力でデッキからジャックス・ナイトを特殊召喚する!」


ちっ、モンスターを並べられたか…。早めにエクゾディアを引かないと不利になるな…。


「そしてオレはリバースカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」


「私のターンドロー、天使の施しを発動! カードを3枚引き――2枚捨てる!」


手札:封印されし者の右腕 封印されし者の左腕 封印されし者の右足 封印されしエクゾディア デス・ハンド ハンバニル・ネクロマンサー


パーツが4つ揃った!あと1枚でパーツ完成だ…。


「私はさらに壁モンスター1体を出し、ターン終了。」


「オレのターン!」


「オレはクィーンズ・ナイトを生け贄にブラック・マジシャン・ガールを召喚――さらに魔術の呪文書で攻撃力を500ポイント上げ、しもべ3体で総攻撃!」


「くっ!」


「お前のモンスターは全滅した! もう後がないぜ!」
ライフポイントは2400ね。

壁モンスターが全てやられた!このターンで「封印されし者の左足」を引き当てないと負ける!


今日は特殊コンタクトをしていない。この引きが私の運命を決めるのだ!
レアハンターは近視ではないと思うけど。

「オレのターン、ドロー!」


ドローカード:封印されし者の左足


「フフ…。ハハハハハ…! ついに揃ったぞ、エクゾディア召喚!」


「リバースカード発動!」


「フフフ。遅いぞ遊戯!既にエクゾディアは召喚された!貴様の敗北は決まったのだ!」


「フ…。それはどうかな。リバースカードはディメンション・マジック! 生け贄2体を捧げ、ブラック・マジシャン特殊召喚!」


「な、何!?」


「ディメンション・マジックで特殊召喚されたブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールは、そのターン連携攻撃が許される。…しかもどんな攻撃力のモンスターでも撃破する!
最近のネタを使ったオチ。

「さすがだぜ遊戯!神のカードをも打ち破った遊戯の十八番! やっちまえ、そんな野郎!」


「覚悟はいいな、レアハンター! ブラック・バーニング・マジック!!」


「ぐわぁぁぁぁ!」


「レアハンター! 約束どおり受けてもらうぜ! 罰ゲーム!


「ヒィィィィィィィィ〜」





辺りが暗くなる…。そこに現われたのは……マリク様!?


最弱のレアハンターよ。お前は『クビ』だ!」
マリクは本当に最弱だと思っている。

ク、クビ?そ、そんな!マリク様ぁぁ!





「お、おい遊戯! 罰ゲームって…?」


「こいつが不安に思っていることを誇張して『幻影』を見せているだけさ。1分で元に戻る。そんなに悪事を働いたわけでもないし、これくらいで許してやるぜ。」


「まあ、ちょっとしつこかったけどな…。 おっといけねぇ、時間がねぇ!急げ、遊戯!」


「うん、城之内くん!」



第10章・完





エピローグ



…1分後、私は「幻影」から解放された。


まったく今日は運がない。


リベンジする気もなくなってきた。もうリベンジは やめだ。


やはり私は仕事している時が一番充実している気がする。


…そうだ、早く会社へ行こう。遅刻したらまたマリク様に怒られてしまう。





その日の晩、私が再び遊戯の家に赴くことになるのは説明するまでもないことであった。
…この意味わかるよね?




リベンジレアハンター・おしまい。

…結局は前半の方が気合が入っている。空回りしていなければいいけど。
第5章が一番お気に入り。




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