「アルカナフォース�]�]�T-THE WORLD」（以下「THE WORLD」)は、相手ターンをスキップするという非常に強力な効果を持ったモンスターです。
ここでは、このカードを生かすデッキについて検証していきましょう。

１．「THE WORLD」の性質

最初に「THE WORLD」のステータスと効果から、その性質を読み取ってみよう。

[性質1] 攻守３１００・光属性・天使族の最上級モンスターである
→「奇跡の降臨」や「ジェルエンデュオ」などのサポートを受けることができる。また、戦闘においても最強クラスであるが最上級モンスターなので場に出すのに工夫が必要である。

[性質2] 「アルカナフォース」と名の付くモンスターである
→「光の結界」や「逆転する運命」、「アルカナコール」などのサポートを受けることができる。

[性質3] コイントスの結果によって決定される効果は裏が出た場合凶悪なデメリットになる。
→裏の効果を得ないように「セカンド・チャンス」や「光の結界」、「逆転する運命」などで工夫する必要がある。

[性質4] コイントスの結果によって決定される表で得る効果の発動にはモンスターを2体墓地に送らなければならない。
→トークンは使用できないので「黄泉ガエル」などのモンスターでコストを賄う必要がある。

以上の性質を基に専用デッキを構築していきましょう。

２．「THE WORLD」の専用デッキと高相性なカード群

「THE WORLD」の専用デッキにはどのようなカードが相性がいいかまとめてみました。

(１) モンスター編

• 黄泉ガエル：リリース要員だけでなく効果発動にも役立つ。制限カード。
  
  
• ジェルエンデュオ：戦闘破壊耐性があり、且つ１体のリリースで「THE WORLD」が出せる。
  
  
• サクリファイス・ロータス：黄泉ガエルと比べると扱いづらいが「THE WORLD」の効果発動時に活躍。
  
  
• 暗黒プテラ：血の代償と組み合わせれば、召喚のためのリリース、効果発動のコストの両方で役立つ。
  
  
• 雲魔物−タービュランス：「フォッグカウンター」を毎ターン乗せることができれば、効果発動のコストを永久的に稼げる。
  
  
• ３色ガジェット：グリーン・ガジェット、レッド・ガジェット、イエロー・ガジェットのこと。血の代償と組み合わせるとリリース要員や効果発動時に役立つ。
  
  
• アテナ：蘇生効果で「THE WORLD」を特殊召喚したり、失敗したコイントスをやり直したりできる。
  
  
• その他「アルカナフォース」：サポートを共有できるが「アルカナフォース０−THE FOOL」以外は、戦力的に期待できない。
  

(２) 魔法編

• 封印の黄金櫃：万能サーチカード。「THE WORLD」をサーチする。キーカードを集める等使い方は多彩。
  
  
• 光の結界：発動ターンなら確実に「THE WORLD」の表の効果を得られる強力なサポートカード。
  
  
• セカンド・チャンス：「THE WORLD」のコイントスをやり直したり「光の結界」の効果存続に役立つ。
  
  
• おろかな埋葬：「黄泉ガエル」等を墓地に送ったり、「THE WORLD」を墓地に送り蘇生につなげたりする。
  
  
• 神の居城−ヴァルハラ：最上級モンスターである「THE WORLD」を手札から特殊召喚できる天使族のサポートカード。
  
  
• ハリケーン：「黄泉ガエル」等と組み合わせる場合場に残るカードが邪魔になるのでその回収に。
  

(３) 罠編

• 血の代償：３色ガジェットを使用するデッキには必須になるサポートカード。
  
  
• アルカナコール：「アルカナフォース」に「THE WORLD」の効果を付与することができる罠カード。
  
  
• 奇跡の降臨：アルカナコールで除外した「THE WORLD」を特殊召喚できる天使族のサポートカード。
  
  
• 逆転する運命：コイントスで裏が出た「THE WORLD」の保険になる。場に残らないのも強み。
  

他にも高相性なカードは存在するかもしれません。

３．実際に「THE WORLD」の専用デッキを構築する

「THE WORLD」の専用デッキを構築していこう。

この章では、まず、(１)では「THE WORLD」の共通の戦術を述べる。
その後、(２)、(３)、(４)では、３つのタイプのデッキを紹介・検討していく。

(１) 「THE WORLD」の共通の戦術

１章の性質１で述べたとおり、「THE WORLD」は光属性・天使族の最上級モンスターである。
そのため、場に出すには何らかの工夫をして、効率よく召喚する必要があるだろう。

具体的には、「神の居城−ヴァルハラ」で特殊召喚する、「ジェルエンデュオ」を使用する、「おろかな埋葬」で墓地に送ってから「アテナ」で蘇生する、「アルカナコール」で除外してから「奇跡の降臨」で特殊召喚する、といった方法がある。
このように、「THE WORLD」を場に出す際に、自分の場のモンスターをできるだけ減らさないようにしたい。こうすることで、効果発動につなげやすくなるはずだ。

１章の性質３で述べたとおり、コイントスが裏だったら凶悪なデメリットを負うことになる。
それを回避するため、１章性質２で述べたように、「光の結界」、「逆転する運命」などで表の効果に置き換えてしまおう。「セカンドチャンス」、「アテナ」で、コイントスをやり直すのも有効だ。

１章の性質４で述べたとおり、「THE WORLD」の効果ではトークンを使用することはできない。その点も注意しデッキ構築をしよう。

(２) 「黄泉ガエル」と「サクリファイス・ロータス」を使ったタイプ

「THE WORLD」の効果発動に、何度でもコストとして使える「黄泉ガエル」と「サクリファイス・ロータス」を利用するのがこのタイプである。
これらのカードは何度でも特殊召喚されるため、ターンスキップ効果が半永久的に使えるのが強み。

しかし、「神の居城−ヴァルハラ」や「光の結界」との相性が悪い。
共存させる場合には「ハリケーン」のように自分の魔法・罠も除去できるカードを用意したい。

(３) 「雲魔物−タービュランス」を使った雲魔物タイプ

「THE WORLD」の効果発動に、「雲魔物−タービュランス」の効果から特殊召喚した「雲魔物−スモークボール」を利用するのがこのタイプである。
「雲魔物のスコール」が２枚場に揃えば、スキップ効果が毎ターン使用できるようになる。

(２)のデッキに比べ魔法・罠が場に残っても良いのが強みだが、キーカードが増える分成功率の面では劣る。

(４) 血の代償と３色ガジェットを使ったタイプ

「THE WORLD」の効果発動に、血の代償から召喚された３色ガジェットをフィールドに出すのがこのタイプである。
ガジェットは、「THE WORLD」を召喚する時にも役立つ。また、(２)とは異なり場に残る魔法・罠も併用可能である。

ただし、血の代償が制限カードであることや、半永久的にターンスキップできるわけではないのが欠点。
除去効果を持つカードを併用するなどし、数ターンで決着を付けられる戦術を組み込みたい。

以上のタイプ以外にも、混合型や他のギミックを用いたデッキが存在するかもしれません。

４．まとめ

「アルカナフォース�]�]�T-THE WORLD」はターンスキップという強力な効果を持っている。

だが、最上級モンスターである点、コイントス(運)によって失敗することがある点、そして大量のコストを必要とする点など、障害も多い。
そのために、これらの障害をクリアして、『ずっと俺のターン』を再現するのは、高度なプレイングとデッキ構築の腕が問われ、難しい。

しかし、コンボが成功したときの爽快感は、他のカードでは得られないものがあり、「THE WORLD」のデッキはこれからも研究・進化していくだろう。