2008/06/29
電池メンデッキを構築する 作成者:キョン都さん
1.電池メンデッキの魅力
LIGHT OF DESTRUCTIONで強化された電池メンデッキの魅力とは何か考えてみましょう。
(1)特殊召喚方法の豊富さ
電池メンデッキの魅力は、特殊召喚方法、再利用方法が豊富であることである。
電池メンシリーズは、「充電器」、「携帯型バッテリー」を初めとした墓地からの特殊召喚が得意。
墓地以外でも、「充電池メン」、「電池メン−ボタン型」などデッキ、手札からの特殊召喚手段も豊富。まさに特殊召喚のエキスパートである。
さらに、墓地に送られた後の再利用の方法も豊富。
電池メン専用の「急速充電器」、雷族専用の「バッテリーリサイクル」で、いずれも墓地から2枚回収が可能である。除外されていても「救援光」で回収ができ、再利用の面では有利になりやすい。
(2)コンボが決まったときの爆発力
電池メンデッキの魅力は、コンボが決まった時の爆発力がすさまじいことである。
(1)で述べた特殊召喚の豊富さを利用し、「地獄の暴走召喚」で「電池メン−単三型」を3体場に並べれば、攻撃力3000のモンスターが3体並ぶ。
さらに「漏電」があれば、ここで勝負を決めることも容易だ。
(3)切り札の強力さ
電池メンデッキの魅力は、切り札の「電池メン−業務用」が強力であることである。
墓地の電池メンシリーズを2体除外して特殊召喚される切り札「電池メン−業務用」は、攻撃力2600という高攻撃力だけでなく、墓地の雷族を除外することで、モンスター1体&魔法・罠1枚を破壊できるまさに「業務用」のパワフルさを持った切り札。
このカードの存在が、デッキを電池メンや雷族で固める大きな理由である。
2.電池メンシリーズの役割と強さ
電池メンシリーズを単体で見た場合の強さを考察します。
(1)下級モンスター
- 電池メン−単一型
攻撃力0守備力1900で、同名カード以外の雷族モンスターを攻撃できなくする効果を持つ。
地味ながら壁になる電池メン。抹殺の使徒の狙いをボタン型からそらすこともできる。
安定と電池メンの数を求めるなら2、3枚あっても良いと思われる。逆にコンボに特化するなら不要になる。
- 電池メン−単二型
攻守0で、機械族モンスターの攻撃力または守備力をアップさせる効果を持つ。
業務用のコストにはなるが、機械族しか強化しないので電池メンデッキとの相性が良くない。基本的に不要である。
- 電池メン−単三型
攻守0で、場に出ている単三型×1000ポイントの攻撃力を得ることが可能。(全て攻撃表示の場合のみ)
電池メンデッキの主力になる存在。特殊召喚からの「地獄の暴走召喚」は脅威の一言。電池メンデッキなら3枚投入は必須である。
- 電池メン−ボタン型
ボタン型以外のレベル4以下の電池メン1体をデッキから特殊召喚するリバース効果モンスター。リバース後戦闘で破壊され墓地送りになると1枚ドローできる効果も持つ。
戦闘で破壊された場合、単三型を特殊召喚しても「地獄の暴走召喚」につなげなられないがそれでも優秀な電池メン。
単一型を特殊召喚すれば攻撃を防ぐこともできる。ドロー効果もあり電池メンデッキなら3枚投入は必須であろう。
(2)上級モンスター
- 超電磁稼動ボルテック・ドラゴン
アドバンス召喚時のリリースに使用した電池メンによって得る効果が変わる攻撃力2400の上級モンスター。単一型なら自身を対象にする魔法・罠を無効、単二型なら貫通効果、単三型なら攻撃力1000アップの効果である。
リリースした電池メンで効果が変わるのはおもしろいが、いずれもそれ以上に強力なモンスターは存在する。
電池メンの名を持たないこともあり電池メンデッキにはあまり向かない。隠し味に1枚あってもいい程度。
- 充電池メン
攻撃力1800の上級モンスター。召喚に成功したら、充電池メン以外の電池メン1体をデッキまたは手札から特殊召喚できる効果と、自分フィールド上の雷族の数×300ポイント攻守がアップする効果を持つ。
自身も雷族であるため実質攻撃力2100である。特殊召喚効果ににより「地獄の暴走召喚」につなげやすい。電池メンデッキは「充電器」などでリリース確保が容易であるため、手札でジャマになっていることも少ない。
「地獄の暴走召喚」と単三型のコンボを狙う電池メンデッキなら2〜3枚投入する価値がある。
- 電池メン−業務用
墓地の電池メンを2体除外した場合のみ特殊召喚される攻撃力2600の最上級モンスター。さらに墓地の雷族モンスターを1体除外することでフィールド上の魔法・罠1枚とモンスター1体を破壊する効果を持つ。
モンスターだけ破壊、魔法・罠だけ破壊ということはできないが、高い攻撃力と効果の相乗効果で、フィールドを一気に制圧できる電池メンデッキの切り札。
墓地利用カードと相性が悪いものの、それを差し引いても強力。電池メンデッキには3枚欲しい。
(3)魔法・罠
- 充電器
ライフ500払うことで墓地の電池メンを1体特殊召喚できる通常魔法。
「地獄の暴走召喚」のトリガーになったり「充電地メン」のリリースを確保したりと活躍するので電池メンデッキには2〜3枚欲しい。
- 急速充電器
墓地のレベル4以下の電池メンを2体(必ず2体)手札に加える速攻魔法。
発動すれば手札が増えるものの電池メンシリーズは特殊召喚した方が良い。ボタン型以外を再利用する場合を除いてあまり有効に働かないため電池メンデッキでも0〜1枚あれば十分と思われる。
- 漏電
電池メンが自分フィールド上に3体以上表側表示で存在する時発動できる通常魔法。魔法・罠・モンスター問わず相手フィールド上のカードを全て破壊するというとんでもない切り札だ。
豊富な蘇生カードを使えば、電池メンはフィールド上に並びやすいため、発動条件も満たしやすい。デッキには3枚投入したい。
- 携帯型バッテリー
墓地の電池メンを2体(必ず2体)特殊召喚する「リビングデッドの呼び声」。
ボタン型などで早めに電池メンが墓地に送られるようにすれば発動は難しくない。主に単三型や充電池メンが蘇生対象になるだろう。
場に電池メンが並ぶので「漏電」との相性も抜群。電池メンデッキには2〜3枚投入したい。
3.電池メンデッキと高相性なカード郡
電池メンシリーズ以外で電池メンデッキと高相性なカードをまとめてみました。
(1)モンスター編
- ライオウ:デッキからのサーチと自身を墓地に送ることで特殊召喚を防ぐ攻撃力1900の下級雷族のエース。
- 創世神:手札1枚を自分墓地限定の死者蘇生に変換できる強力な雷族の最上級モンスター。蘇生できないが業務用のコストになる。
- 雷帝ザボルグ:アドバンス召喚に成功するとモンスターを1体破壊する雷族の上級モンスター。攻撃力も高い。
- オネスト:雷族ではないので業務用のコストにはならないが戦闘を強力にサポートしてくれるモンスター。
(2)魔法・罠編
- 地獄の暴走召喚:特殊召喚が豊富な電池メンデッキなら発動条件は簡単に満たせる。単三型を3体並べれば相手を圧倒できる。
- トレード・イン:業務用や「創世神」をフル投入するなら手札交換できるこのカードの出番。
- 次元融合:業務用で除外されたモンスターを展開できる。相手も特殊召喚される恐れがあるが「漏電」を発動できれば関係ない。
- 生還の宝札:墓地からの特殊召喚する手段が多いこのデッキならドロー加速は容易である。
- 救援光:業務用で除外されたモンスターを手札に加えることができる。基本的に「次元融合」を優先。
他にも高相性なカードは存在するかもしれません。
4.電池メンデッキの構築
実際に電池メンデッキを構築する時のアドバイスです。
(1)採用する電池メン・雷族
電池メンデッキの中核を担うことになる単三型、切り札の業務用、デッキから特殊召喚&ドロー加速のボタン型は、デッキに3枚必須であろう。
「充電池メン」は「地獄の暴走召喚」と高相性なので2〜3枚は欲しいところ。安定&壁を求めるなら単一型の投入もあり。
一方、ボルテック・ドラゴンはこだわりがなければ特に採用する必要はない。
また、業務用のコストになる雷族モンスターは、3章で挙げた「ライオウ」、「創世神」、「雷帝ザボルグ」を複数採用すれば十分。
(2)その他の補助カード
電池メン関連カードでは、全体除去の「漏電」、電池メンを蘇生する「充電器」、「携帯型バッテリー」を2〜3枚投入すれば良い。
その他のカードでは単三型の特殊召喚からのコンボになる「地獄の暴走召喚」は3枚必須。
業務用、「創世神」をフル投入するなら「トレード・イン」が活躍する。墓地からの特殊召喚手段が豊富なので「生還の宝札」でドロー加速を狙うのも良い。
また、業務用で除外された電池メンや雷族を特殊召喚できる「次元融合」も良い。それでも採用候補が足りなければ「D.D.R」などで補うと良い。
戦闘補助が欲しければ、モンスターが全て光属性であることを利用し「オネスト」を採用しよう。
(3)このデッキの弱点&対策
電池メンデッキの魅力は特殊召喚手段が多彩であることである。
ただし、ひっくり返せば特殊召喚を封じるカードを使われると非常に苦しいと言える。
具体的には「王宮の弾圧」、「虚無魔人」、「フォッシル・ダイナ パキケファ」などである。
また、墓地に依存するデッキでもあるので「マクロコスモス」を筆頭とする除外にも弱いと言える。
以上のことから「王宮のお触れ」、「砂塵の大竜巻」や「地砕き」「ライトニング・ボルテックス」などで対処すると良い。
5.まとめ
電池メンデッキは、特殊召喚手段の多彩さ、切り札の業務用の強力さ、「地獄の暴走召喚」+「漏電」等のコンボの爆発力で、十分強力なデッキであると言える。
その代わり特殊召喚を封じられる途端に脆さを露呈するデッキでもある。これらの弱点を踏まえた上で電池メンデッキを構築しよう。