2009/02/22  アーカナイト・マジシャンの魔法使い族デッキを構築する 作成者:ヘルシー三郎さん

1.「アーカナイト・マジシャン」の性質

最初に「アーカナイト・マジシャン」のステータスと効果からその性質を読み取ってみよう。

性質1:レベル7のシンクロモンスターであり、シンクロ召喚に使用するチューナー以外のモンスターは魔法使い族でなければならない。
→必然的に魔法使い族を投入する必要がある。また、チューナーは魔法使い族である必要はない。

性質2:光属性の魔法使い族モンスターである。
→光属性のサポートの「オネスト」や魔法使い族のサポートの「ディメンション・マジック」などの恩恵を受けることができる。

性質3:攻撃力は400で、シンクロ召喚成功時にこのカードに魔力カウンターが2つ乗せられる。
→シンクロ召喚時しか自身の効果では魔力カウンターは乗らないが、低攻撃力であるため「リミット・リバース」で蘇生が可能。

性質4:このカードに乗っている魔力カウンターの数×1000だけ攻撃力がアップする。
→乗っている魔力カウンターを増やせば攻撃力を大きく上昇させられる。

性質5:自分フィールド上の魔力カウンターを1つ取り除く事で、相手フィールド上のカード1枚を破壊する。
→ここで取り除く魔力カウンターは、アーカナイト・マジシャン以外のカウンターでも良いので魔力カウンターを貯めるカードを併用すれば可能な限り相手の場を荒らすことができる。

以上の性質を基にデッキを構築していきましょう。

1.「アーカナイト・マジシャン」の魔法使い族デッキと高相性なカード

「アーカナイト・マジシャン」の魔法使い族デッキと高相性なカードをまとめてみました。

(1)下級魔法使い族編
(2)上級・融合魔法使い族編
(3)その他モンスター編
(4)魔法・罠編

3.実際に「アーカナイト・マジシャン」の魔法使い族デッキを構築する

ここでは、魔法使い族を多用するだけでなく、魔力カウンターを多く使用するタイプのデッキに注目して解説をしています。

(1)採用する魔法使い族

下級モンスターは、まず、強力な制限カードである「魔導戦士 ブレイカー」は必ず投入しよう。
魔力カウンターを3つまで貯められる「熟練の黒魔術師」か「熟練の白魔導師」。どちらにするかはデッキの方向性によって決定しよう。闇属性中心か安定性を求めるなら「熟練の黒魔術師」、「オネスト」をデッキに組み込むなら「熟練の白魔導師」にすると良い。
「ライトロード・マジシャン ライラ」は、強力な魔法・罠除去効果と墓地を肥やす効果を持ち「シンクロキャンセル」とも高相性なので採用したい。
「魔導騎士 ディフェンダー」は、破壊から魔法使い族を守れるので光属性中心の場合や、やや守備よりのデッキなら採用候補。
「見習い魔術師」は、魔力カウンターを乗せる効果もあるが戦線維持や「氷の女王」の効果発動に役立つので3枚投入は必須。
「執念深き老魔術師」は、「見習い魔術師」からセットする有力候補なので是非採用したい。
「お注射天使リリー」は、爆発的な攻撃力を得られるので「アーカナイト・マジシャン」で場を荒らした後に出せれば一気に相手ライフを削れるので1枚投入すると良い。
「召喚僧サモンプリースト」は、不要な魔法カードを処分しつつ「ライトロード・マジシャン ライラ」や「熟練の黒魔術師」を特殊召喚しデッキの回転を早めてくれる。不要な魔法カードが出やすいなら可能なだけ投入しよう。

上級モンスターは、墓地の魔法カードを手札に加える「氷の女王」を1,2枚採用すると良い。
「魔法の操り人形」は「マジシャンズ・サークル」が入っているなら多めに採用したい。
「THE トリッキー」は採用しても良いが消費が激しくなるので打撃力が低い場合採用したい。
その他のモンスターには「神聖魔導王 エンディミオン」がいるが、魔力カウンターを多く消費するために「アーカナイト・マジシャン」との相性が良くない。0〜1枚程度の採用が無難であろう。

(2)採用するチューナー

魔法使い族にこだわるかどうかによるが、安定性や速攻性を考えると「サイコ・コマンダー」や「クレボンス」などのサイキック族を採用するのが一番であろう。
なぜならサイキック族の強力なサポートカードである「緊急テレポート」の恩恵を受けることができるためである。

その他には「ジャンク・シンクロン」が有力。
「見習い魔術師」で攻撃をしのぎ、残ったレベル2の魔法使い族と蘇生させた「見習い魔術師」とシンクロ召喚できるためである。
また、レベル5の「A・O・J カタストル」など、損失なしでシンクロ召喚に使用できるのも魅力である。

魔法使い族にこだわる場合は、レベル3の「氷結界の風水師」とレベル2「マジカルフィシアリスト」が、他の魔法使い族とのレベル合わせが容易である。
「フレムベル・マジカル」はレベル4のチューナーなのでレベル合わせがやや難しい。他のレベルのシンクロモンスターを狙うのが無難と言える。
魔法使い族にこだわる意味はあまりないが「群雄割拠」が存在してもシンクロ召喚が可能といった利点があることは忘れてはならない。

(3)採用するその他の補助カード

「アーカナイト・マジシャン」の依存度にもよるが、魔法カードは魔力カウンターを貯めるために多めに投入したい。
「魔法都市エンディミオン」は、魔力カウンターの貯金箱とも言えるカードなので、これも2,3枚投入し「テラ・フォーミング」も投入したい。
「魔力掌握」は、1ターンに1度しか使用できないが、同名カードをサーチできる上魔法カードなので魔力カウンターを乗せることができる。3枚投入しよう。
「シンクロキャンセル」は、魔力カウンターを使い切った「アーカナイト・マジシャン」を再シンクロ召喚し魔力カウンターを乗せなおすだけでなく、破壊後他のシンクロモンスターとバトンタッチすることもできるので多めに投入したい。
「ディメンション・マジック」は、魔力カウンターを使いきった「アーカナイト・マジシャン」等をリリースし「氷の女王」等の上級モンスターを呼びつつ天敵である「スターダスト・ドラゴン」等すら破壊できるので必ず2枚以上投入したい。
「簡易融合」は、魔法使い族の融合モンスターを特殊召喚しシンクロ召喚に使用できるので、エクストラデッキに投入する融合モンスターの枚数によって投入枚数を決めたい。
「緊急テレポート」は、サイキック族モンスターのチューナーを採用している場合ならその枚数に応じて投入しよう。

罠カードは、魔力カウンターが関係しないものは、なるべく抑えるべきであろう。
「漆黒のパワーストーン」は、1枚で「アーカナイト・マジシャン」の破壊効果を3回使用できるだけでなく、攻撃力上昇にも使える。単体では役立たないために手札事故の可能性はあるが2、3枚投入するべきであろう。
「リミット・リバース」は、墓地に送られた「アーカナイト・マジシャン」や「お注射天使リリー」、「見習い魔術師」を蘇生できる。蘇生できるカードの枚数によって投入枚数を決めたい。
「マジシャンズ・サークル」は、「魔法の操り人形」などを投入している場合なら1枚投入しても良いだろう。

モンスターカードは、デッキを強化できるものに絞りたい。
光属性中心のデッキにするなら、「オネスト」を3枚採用すれば戦闘面では大きく優位に立てる。
闇属性中心のデッキにするなら、「ダーク・アームド・ドラゴン」が強力なトドメ役になりうる。ただし、「氷の女王」との兼ね合いにも気をつけたい。

(4)エクストラデッキやサイドデッキ

エクストラデッキには、
融合モンスターとして、「簡易融合」で呼び出せる魔法使い族である「音楽家の帝王」、「カオス・ウィザード」を採用するのがよい。デッキのチューナーのレベルとその数によって枚数を調整しよう。

シンクロモンスターは、「アーカナイト・マジシャン」中心のデッキになるのでレベル7のシンクロモンスターを中心に採用したい。
高い攻撃力と強力なダメージ効果を持つ「ダーク・ダイブ・ボンバー」は、場を荒らした後の追い詰め役として最適なので2枚以上採用しても良いだろう。
一方、「ブラック・ローズ・ドラゴン」は除去効果がかぶるので1枚で十分であろう。
「X−セイバー ウルベルム」は、破壊効果のため手札温存するようになった相手に有効なので1枚投入しておきたい。
「サイコ・ヘルストランサー」は、サイキック族のチューナーを採用している場合は回復効果が役立つこともあるので1枚投入しておきたい。
その他のレベルのシンクロモンスターは、バランス良く、且つシンクロ素材に条件がないものを投入しておきたい。

サイドデッキは、特殊召喚を多用するデッキなので「王宮の弾圧」に弱くなる。それを阻止するため、「ツイスター」を用意しておきたい。フィールド魔法の上書きによる破壊も阻止できる。
また、「虚無魔人」や「大天使クリスティア」対策に除去カードを投入するのも良い。

4.「アーカナイト・マジシャン」の魔法使い族デッキの動かし方

(1)「アーカナイト・マジシャン」を召喚するまで

「アーカナイト・マジシャン」は、1章の性質5で述べた通り自分フィールド上の魔力カウンターを1つ取り除く事で、相手フィールド上のカード1枚を破壊することができる。
そのため、序盤は魔力カウンターをある程度貯めることを目標にすると良い。
「魔法都市エンディミオン」を「テラ・フォーミング」で素早くサーチし、「魔力掌握」等で魔力カウンターを乗せておけば、お互いの魔法カードの発動や、「熟練の黒魔術師」等が破壊などによって徐々に魔力カウンターが貯まるはずだ。

魔力カウンターが貯まるまでの間は、「魔法の筒」などでできるだけ相手のライフを削ると良い。
また、気持ち多めに防御系のカードを投入することで、相手の場にカードを貯まりしておこう。こうすれば、「アーカナイト・マジシャン」で一気に破壊できるからだ。

魔力カウンターがある程度貯まったら、「アーカナイト・マジシャン」をシンクロ召喚することになる。
1章の性質1で述べた通り、チューナー以外は魔法使い族を用意しなくてはならないが、チューナーは魔法使い族である必要は無い。
そのためシンクロ召喚にはサイキック族のチューナーを「緊急テレポート」で、チューナー以外の魔法使い族を「簡易融合」で特殊召喚するなどすれば、速攻でシンクロ召喚が可能になる。

(2)「アーカナイト・マジシャン」を召喚したら

「アーカナイト・マジシャン」をシンクロ召喚したら、貯まった魔力カウンターを消費して相手のフィールドを一掃しよう。
魔力カウンターがあまり貯まってない状態でシンクロ召喚した場合は、あまり自身の魔力カウンターを消費はしたくないが、ここで「シンクロキャンセル」を使用すれば4枚のカードが破壊できるようになるので覚えておきたい。

1章の性質4で述べた通り、「アーカナイト・マジシャン」は、自身に乗っている魔力カウンターの数×1000ポイント攻撃力がアップする。
「漆黒のパワーストーン」や「魔力掌握」で魔力カウンターを増やせば、攻撃力を大きく上昇させることが可能である。
この性質を狙って、相手への大ダメージを狙うことが出来る。「お注射天使リリー」も併用し、一気にゲームエンドまで追い込みたい。

ただし、魔力カウンターが多く乗った「アーカナイト・マジシャン」は、そのコントロールを奪われると悲惨なことになる。
保険として「ディメンション・マジック」のリリースにできる準備をしておくと良い。

(3)「アーカナイト・マジシャン」が除去されたら

フィールドをとことん荒らしてくる「アーカナイト・マジシャン」は、まず最初に除去されることが予想される。

除去された場合、1章の性質3で述べた通りその低攻撃力ゆえに「リミット・リバース」での蘇生が可能である。 ただし、自身に魔力カウンターは乗らないので、
相手のフィールドを荒らして不要になったら守備表示にして破壊してしまうか、
1章の性質2で述べた通り光属性の魔法使い族であることを利用して「オネスト」で返り討ちにするか、
「ディメンション・マジック」のリリースにして「氷の女王」などの強力な魔法使い族を特殊召喚するか、
「シンクロキャンセル」を使用して「ダーク・ダイブ・ボンバー」で一気にゲームエンドに持ち込むか、
と言った工夫が必要になる。

5.まとめ

「アーカナイト・マジシャン」の魔法使い族デッキは、準備にやや時間がかかるものの、環境が整えばあっという間に相手場を破壊しつくすことができる強力なデッキである。
日本未発売カードが日本でも使えるようになればさらに強化されると言えるだろう。
これからに期待がかかる「アーカナイト・マジシャン」の魔法使い族デッキを構築してみましょう。




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