2009/09/13  4期ストラクチャーデッキ新規カード簡易考察 作成者:ヘルシー三郎さん

ストラクチャーデッキ−ドラゴンの力−

・真紅眼の闇竜

SD1-JP001

総合評価:1

攻撃力2400のドラゴン族の最上級モンスター。
通常召喚できず、自分のフィールド上の「真紅眼の黒竜」をリリースした場合のみ特殊召喚可能。それ以外では特殊召喚できない。
自分の墓地に存在するドラゴン族モンスターの数×300ポイント攻撃力がアップする。

「真紅眼の黒竜」をメインのデッキで使うことになるが召喚条件の「真紅眼の黒竜」が最上級モンスターであるため重い。
さらに召喚条件のあるこのカードを入れるとさらにデッキが重くなる。
攻撃力アップの効果も一見魅力的かもしれないが、「偉大魔獣 ガーゼット」を使った方がはるかに効率よく攻撃力を得られる。

以上により「真紅眼の黒竜」のデッキでも到底オススメできかねる。

ストラクチャーデッキ−アンデットの脅威−

・ヴァンパイアジェネシス

SD2-JP001

総合評価:3

攻撃力3000のアンデット族の最上級モンスター。
通常召喚できず、自分のフィールド上の「ヴァンパイア・ロード」を除外した場合のみ特殊召喚可能。それ以外では特殊召喚できない。
1ターンに1度手札のアンデット族を捨て、捨てたアンデット族のレベルより低い自分の墓地のアンデット族を特殊召喚できる。

「ヴァンパイア・ロード」は「ピラミッド・タートル」や各種蘇生カードで簡単に出せるのでこの召喚条件はあまり厳しくない。
しかし、「ヴァンパイア・ロード」の特性であった蘇生効果を持たず除去が蔓延する環境に置いては場持ちは期待できない。
効果も一見魅力的かもしれないがアンデット族には「馬頭鬼」、「生者の書−禁断の呪術−」というはるかに使いやすい蘇生カードが存在する。
つまりアンデット族デッキにおいても自身の効果以外では場に出せない攻撃力3000のモンスターとあまり大差がないと言える。
さらに召喚条件のあるモンスターを入れることになるのでデッキが重くなる。

アンデット族デッキでも高攻撃力モンスターが欲しいならアンデット族で統一し「一族の結束」を採用した方が効率が良い。
以上により使われるカードではない。

ストラクチャーデッキ−灼熱の大地−

・ヘルフレイムエンペラー

SD3-JP001

総合評価:4

攻撃力2700の炎族の最上級モンスター
特殊召喚できず、アドバンス召喚に成功した時5枚まで墓地の炎属性モンスターを除外でき、除外した数だけフィールド上の魔法・罠を破壊できる。

エンペラーと名の付くだけあって帝モンスターと似た性質を持つ。
「UFOタートル」から「炎を支配する者」を出せばこのカードのアドバンス召喚自体は難しくない。
ただ、特殊召喚もできリリース1体で出せフィールド上の魔法・罠を2枚破壊できる「氷帝メビウス」の存在する。
「火霊術−「紅」」で射出できる点等を考慮しても炎属性デッキでも「氷帝メビウス」を採用した方が総合的な戦力は高くなる。
また炎族や炎属性にこだわってもハンデス効果を持つ「炎帝テスタロス」存在する。

以上により弱くはないが優秀な帝モンスターの存在であまり出番はないと思われる。

ストラクチャーデッキ−海竜神の怒り−

・海竜神−ネオダイダロス

SD4-JP001

総合評価:4

攻撃力2900の海竜族の最上級モンスター。
通常召喚できず、自分のフィールド上の「海竜−ダイダロス」をリリースした場合のみ特殊召喚可能。それ以外では特殊召喚できない。
自分フィールド上の「海」を墓地に送ることでこのカード以外のお互いの手札及びフィールド上のカードを墓地に送る。

召喚条件の「海竜−ダイダロス」は最上級モンスターであるが「伝説の都 アトランティス」の影響下ではリリース1体で召喚可能。
このカードの効果を発動できればほぼ確実に直接攻撃が通る上、
1,2回のドローでは攻撃力2900のモンスターを対処するのは難しいためそのまま勝利してしまうことも難しくない。

しかし、あくまで効果が発動できればの話である。
「海竜−ダイダロス」を召喚した時点で効果を使わない場合はまず相手は「伝説の都 アトランティス」を除去してくるだろうし、
いくら「海竜−ダイダロス」のリリース1体で特殊召喚できるとは言えこのカードはデッキを重くする要員であることには変わりない。
またこのカードが「海竜−ダイダロス」と「伝説の都 アトランティス」と共に揃っていない場合は当然ながらほとんど意味のないカードになりさがる。
「海竜−ダイダロス」の効果でも十分強力なのでこのカードを使用する必要がない場合も多い。

重要なのはデッキの総合的な戦力。いくら効果が強力とは言ってもデッキ全体の事故率が上昇したり、戦力が下がってはしては意味がない。
このカードをデッキに投入するなら「使えたらいいなぐらいな」オマケとして扱うか、「必ず効果を決める!」ぐらい特化した構成にしよう。

ストラクチャーデッキ−戦士の伝説−

・ギルフォード・ザ・レジェンド

SD5-JP001

総合評価:2

攻撃力2600の戦士族の最上級モンスター。
特殊召喚できず、召喚に成功した時、自分の墓地の装備魔法を可能な限り自分の戦士族モンスターに装備することができる。

装備魔法を豊富に投入したデッキなら最大5枚の墓地の装備魔法を装備することが可能。
と書くと魅力的かもしれないがそれを達成するまでが大変。

装備魔法を大量に投入すると間違いなくデッキバランスは崩れるし、事故率はあがる。
その上に特殊召喚できない最上級モンスターであるこのカードを投入するとさらに事故率は上がる。
かといって事故を恐れて装備魔法の投入枚数を減らすと今度はこのカードの効果が生きない。
と言うジレンマに陥るのである。
その上装備魔法を墓地に送る手段やこのカードを出すためのサポートなど課題は多い。

装備魔法中心のデッキでも下級モンスターで事故につながらず爆発力のある「重装武者−ベン・ケイ」を使った方がはるかに総合的な戦力で勝る。
以上のことから使われるカードではない。

・荒野の女戦士

SD5-JP002

総合評価:6

攻撃力1100の戦士族の下級モンスター。
戦闘によって破壊され墓地に送られると攻撃力1500以下の地属性・戦士族モンスターを攻撃表示でデッキから特殊召喚できる。

効果自体は「巨大ネズミ」の下位互換であるものの強力な「ならず者傭兵部隊」や「異次元の戦士」を特殊召喚できるので効果自体は悪くない。
近年は「不死武士」や「一族の結束」の存在から戦士族で統一する戦士族デッキも多いのでその点で「巨大ネズミ」との差別化したい。

「増援」が制限カードなのでこのカードを戦士族デッキに投入する価値も高まっている。
戦士族デッキを組むなら覚えておいて損はないカードである。

・神剣−フェニックスブレード

SD5-JP018

総合評価:7

戦士族にのみ装備可能な装備魔法。
装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。また、メインフェイズに自分の墓地に存在する戦士族を2体除外することで墓地のこのカードを手札に加えることができる。

装備時の上昇値が低いのでほとんど意味がない。むしろ後半の効果を生かすべきだろう。
「魔導雑貨商人」等で大量に戦士族を墓地に送ることによって除外できる戦士族が確保できるなら何度でも手札に戻せるのである。
この特性を生かし「スナイプ・ストーカー」などのコストにしたり、
除外した戦士族を「異次元からの帰還」によって大量展開すると言う戦術がとれる。「次元融合」が現役だったころはこの除外が特に生きた。

2009年9月現在このカードとコンボになるカードは多くが規制されている。
しかし今後登場するカードや制限改定によっては第一線で活躍するポテンシャルを秘めているので取っておいて損はないカードである。


ストラクチャーデッキ−魔法使いの裁き−



・黒魔導の執行官

SD6-JP001

総合評価:4

攻撃力2500の魔法使い族の最上級モンスター。
通常召喚できず、自分のフィールド上の「ブラック・マジシャン」をリリースした場合のみ特殊召喚可能。それ以外では特殊召喚できない。
また、表側表示で存在する限り、お互いに通常魔法を発動する毎に1000ポイントのダメージを相手ライフに与える。

「ブラック・マジシャン」はサポートが豊富であるためフィールドに出すこと自体は容易である。
それでも最上級モンスターであるため事故率を上げることには変わりない。
当然それを召喚条件とするこのカードはさらに事故率を上げる。
だが通常魔法を発動することによってダメージを与えるのはなかなか魅力的である。
「トゥーンのもくじ」などで駆使すれば1ターンで4000以上ダメージを与えることも難しくない。
しかし、簡単に除去されてしまうし罠主体のデッキが相手の場合相手に対する拘束力とダメージのはかなり落ちる。

デッキ全体の戦力を考えれば「暗黒の呪縛」などのバーンカードの方が効率がいいと言える。
採用するなら専用デッキでこのカードに特化するぐらいのデッキにしたい。

・魔導獣 ケルベロス

SD6-JP002

総合評価:5

攻撃力1400の魔法使い族の下級モンスター。
お互いに魔法カードを発動するたびにこのカードに魔力カウンターを1つ乗せ、このカードの魔力1つにつき攻撃力が500ポイントアップする。戦闘を行ったバトルフェイズこのカードの魔力カウンターを全て取り除く。

1度魔法を発動すれば下級モンスターの攻撃要員クラスの1900、2度発動すれば上級モンスターの攻撃力基準の2400となる。
また、乗せることのできる魔力カウンターの数に上限はないのでデッキ次第では相当な攻撃力を得ることが可能。
しかし、一度戦闘をすると魔力カウンターが全て取り除かれ攻撃力が戻ってしまう不安定さが評価を下げる。
「アーカナイト・マジシャン」のために魔力カウンターを貯める要員とみても「熟練の黒魔術師」の方が安定している。
また、高攻撃力モンスターを倒したいならこのカードの攻撃力をあげるより除去カードで除去する方が手っ取り早い。

以上のことから弱くはないのだが安定性に欠けるため魔力カウンターを多用するデッキでも採用するかどうかは微妙なラインであろう。
ただ優秀な除去を持つ魔力カウンターの雄である「魔導戦士 ブレイカー」の制限解除でこのカードが入るスペースはないかもしれない。

・マジックブラスト

SD6-JP017

総合評価:4

自分フィールド上の魔法使い族の数×200ポイントのダメージを相手に与える通常魔法。
また、ドローフェイズの通常ドロー代わりに墓地のこのカードを手札に加えることができる。
なお墓地にこのカードが複数あっても手札に加えることができるのは1枚である。

バーン効果は最大でも1000ポイントのダメージなのであまり注目すべき点ではない。
むしろ後半の効果を生かしたい。ドローを放棄する代わりに魔法カードを確保できるのである。
「召喚僧サモンプリースト」や「賢者ケイローン」など魔法カードをコストするカードと併用する場合に役立つのだ。
ただし、魔法カードをコストするカードが少ない場合はこのカードを投入する意味は薄い。
なぜなら、通常通りドローした方がデッキ圧縮になるし魔法カードの割合を増やせばいいだけなのである。

以上のことから魔法カードをコストとするカードを最低でも5枚以上採用しているなら投入検討しよう。
また、その場合でも絶対に魔法カードが必要な場合以外は通常通りドローした方が良いだろう。

ストラクチャーデッキ−守護神の砦−

・守護神エクゾード

SD7-JP001

総合評価:2

攻撃力0守備力4000の岩石族の最上級モンスター。
通常召喚できず、自分のフィールド上の「スフィンクス」という名のついたモンスターをリリースした場合のみ特殊召喚可能。それ以外では特殊召喚できない。
また、このカードが表側表示で存在する限り地属性モンスターが反転召喚に成功する度に相手ライフに1000ポイントのダメージを与える。

「スフィンクスと名のつくモンスターは何体か存在するが効果の強力な「守護者スフィンクス」か、「巨大ネズミ」でデッキから特殊召喚可能な「クリオスフィンクス」が有力候補。
「メデューサ・ワーム」や「番兵ゴーレム」を擁する岩石族デッキなら維持できればそれなりにダメージを与えることができるだろう。
しかし、あくまで維持できればの話である攻撃力が0で守備力が4000なので「地砕き」、「地割れ」でほぼ確実に簡単に破壊されてしまう。
特に「地割れ」は無制限カードなのが頭を悩ませる。また、「エネミーコントローラー」など表示形式変更カードの存在も痛い。
一応同ストラクチャーデッキに入っている「グレート・スピリット」を使えば攻撃力4000のモンスターになるが、
それなら「スケープ・ゴート」+「団結の力」や「偉大魔獣 ガーゼット」を使用した方がはるかに効率よく高攻撃力を得られる。

以上のことから「スフィンクス」モンスターをそのまま使用した方が活躍できることが多いだろう。
「スフィンクス」モンスターを複数採用するデッキでもオススメしかねる。

・グレート・スピリット

SD7-JP002

総合評価:3
守備力1500の岩石族の下級モンスター
1ターンに1度このカードを裏側表示にでき、反転召喚に成功すると表側表示の地属性モンスター1体の元々の攻撃力と守備力をエンドフェイズまで入れ替える効果を持つ。

反転召喚することが条件だが見返りが少ない。その上子のカードの守備力も高いとは言えず戦闘破壊されてしまうことも多い。
やはり反転召喚でも効果が強力な「メデューサ・ワーム」や「番兵ゴーレム」の方が良いと言える。
また、攻守入れ替えにこだわってもすぐに使える「右手に盾を左手に剣を」を投入した方が良い。

以上により使われるカードではない。

・断層地帯

SD7-JP016

総合評価:5

岩石族のフィールド魔法
守備表示の岩石族が攻撃された場合、攻撃モンスターのコントローラーが受ける戦闘ダメージは倍になる。

「アステカの石像」の効果を守備表示の岩石族にも与えるフィールド魔法と言える。
「アステカの石像」と違って不意をうてないので相手にばれているので間違いなく警戒される。
それでも「モンスターBOX」、「収縮」、「結束 UNITY」などのコンボで爆発的なダメージを与えることも可能。
それらにのコンボを狙いそれに特化したデッキを使うのも良いだろう。
ただ「アステカの石像」と違い単体では何の役にも立たないのでコンボに特化しない場合は「聖域の歌声」の方が良い。
なおこの効果と「アステカの石像」の効果は重複しないので4倍のダメージを与えると言ったことは不可能である。

単体では役に立たないもののコンボでそれなりに役立つので専用デッキを組む価値はあるのでこのカードもそれなりの価値があると言える。

ストラクチャーデッキ−烈風の覇者−

・神鳥シムルグ

SD8-JP001

総合評価:3

攻撃力2700の鳥獣族の最上級モンスター。
特殊召喚できず、アドバンス召喚時のリリースは風属性モンスターでなくてはならない。
このカードが表側表示で存在する限りお互いのエンドフェイズにお互いに1000ポイントのダメージを受ける。
このダメージは各プレイヤーがコントロールする魔法・罠の1枚につき500ポイント減少する。

このカード出すことができかつ相手に魔法・罠を出させないようにすれば8ターンで勝利することができる。
しかし、様々な条件がありそれをクリアするのが大変。

・特殊召喚できないず、リリースが限定されているため「死皇帝の陵墓」などを投入。
・このカード自身を手札にサーチする「封印の黄金櫃」などを投入。
・相手の魔法・罠を使われても除去できるよう豊富な魔法・罠除去を投入。
・このカードが破壊されないようにカウンター罠などの防御カードを投入。

等必然的に専用デッキになる。これらのカードがバランスよく揃ってこそようやくこのカードが生きるのである。
当然デッキバランスを取るのはかなり難しくかなり重いデッキになってしまう。

やはり扱いずらいカードに分類される感は否めない。ある程度遊戯王になれている人でも使いこなすのは難しいだろう。

・ソニック・シューター

SD8-JP002

総合評価:3

攻撃力1300の鳥獣族の下級モンスター。
相手の魔法・罠ゾーンにカードが存在しない場合直接攻撃できる。
また、この直接攻撃で与えるダメージは元々の攻撃力分になる(強化してもダメージ量は増えない)

直接攻撃できるのは魅力かもしれないが条件があるのがやや痛い。
魔法・罠ゾーンにカードが存在しないことはなくもないが多くもない。
その場合はただの攻撃力1300のモンスターになっていしまう。
ダメージ量では劣るが条件がない「サブマリンロイド」の方が強いと思われる。
鳥獣族にこだわるにしても貫通効果を持つ「BF−黒槍のブラスト」の方が強力である。

以上により使われるカードではない。

・ヒステリック・パーティー

SD8-JP027

総合評価:7

手札1枚をコストに発動する永続罠。
自分の墓地の「ハーピィ・レディ」を可能な限り特殊召喚する。
このカードがフィールドを離れるとこの効果で特殊召喚されたモンスターは全て破壊される。

手札コストはあるものの複数の「ハーピィ・レディ」を展開できるので中盤〜終盤にかけて活躍する強力な蘇生カード。
昔は「ハーピィ・レディ」及び同名カードと扱うカードを3体までしかデッキに投入できないため運が良くても最大で3体を蘇生するのが限界だった。

今は違う。墓地で「ハーピィ・レディ」として扱われる攻撃力1900で自身の効果で墓地に落ちることができる「ハーピィ・クィーン」の登場で最大で5体まで「ハーピィ・レディ」扱いのモンスターを特殊召喚できるようになった。
「ハーピィ・クィーン」の登場は打撃力の向上だけなくこのカード発動によるカード差で損をしない墓地に2体以上の「ハーピィ・レディ」が存在する状態を作りやすくなった。
このカードは「ハーピィズペット仔竜」の効果の発揮にも大きく貢献するので終盤ならそのまま相手に引導を渡すことも難しくない。終盤なら相手も消耗しているのでこのカードが除去される可能性もさがるのでなお良い。

ただし、強力なカードではあるものの序盤で引くと腐ってしまうので3枚投入するのはさけ1〜2枚の投入にするのが無難と言える。
総合すると「ハーピィ」デッキの戦力を底上げする強力な蘇生カードである。
「ハーピィ」デッキならこのカードを信じて終盤まであきらめず戦いたい。

まとめ

4期のストラクチャーデッキの新規カードはモンスターカードは専用デッキを組んでもあまり強くないモンスターが多い。
その反面新規魔法・罠は「神剣−フェニックスブレード」、「ヒステリック・パーティー」など専用デッキを組めば強力なカードになりるカードがあり、持っている場合は大切にしたい。




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