カード考察 SHADOW OF INFINITY

First update : 2005/11/17
Last update : 2005/12/27

効果やパラメータなどは面倒なので書きません。他のサイトを探してください。

12/18 カードナンバー37〜48を作成
12/27 カードナンバー49〜60を作成

神炎皇ウリア

SOI-JP001
アニメオリジナルカード
特殊型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 逆転型
総合評価 : 6

アニメで登場した三幻魔のカードの1枚。微妙にオシリスの天空竜に似ているが、炎属性である。
三幻魔としては一番最初に登場したカードだが、デュエルの最後までしつこく場に残り続けたため、アニメの中ではその分多くの効果を持っていた。

1.ウリアの魅力

ただし、OCGにおけるウリアは、アニメよりも特殊召喚条件がやや厳しくなった上に、復活効果が削除され、攻撃力アップの効果もやや使いにくくなっている。
アニメよりも大幅に弱体化してしまっているのだ。

だからと言って、ウリアは弱いカードかと言うと、そうではない。
ウリアには大きなカードパワーが秘められている。デッキ構築やプレイングが適切であれば、ウリアで相手をねじ伏せることも難しくない。
もちろん、アニメの影丸のように三幻魔全てを1つのデッキで扱うようなマネはしてはいけない。永続罠カードを大量に投入したウリア専用デッキを作るのだ。ウリアを使うなら専用デッキを用意するのは必須事項になるだろう。

ウリアの魅力は小さくない。
特に、「墓地の永続罠カード1枚につき攻撃力が1000ポイントアップする効果」が魅力的。永続罠カードさえ墓地に送っておけば、際限なく攻撃力を上げることができるのだ。
この時、ウリアの特殊召喚条件である「罠カード3枚の墓地送り」も、攻撃力アップ効果との相性がいい点も見逃せない。

デッキの半分以上のカードを永続罠カードとし、デュエル前半は永続罠カードをふんだんに使って防御に徹する。そして、デュエルの後半、永続罠カードが墓地に何枚も溜まってきたならば、いよいよウリアの特殊召喚だ。
墓地に10枚の永続罠カードがあれば、攻撃力はなんと10000。相手の場に攻撃表示で存在するモンスターを攻撃してやるだけで勝利がほぼ決定するのだ!

もちろん、ウリアの攻撃は相手のトラップによって阻まれるかもしれない。それをフォローするのが、ウリア自身の効果である。
ウリアのテキスト後半の効果――魔法・罠の破壊効果で、自身の攻撃の成功率を上げることができるのだ。この効果はウリアの特殊召喚成功時に使うことで、激流葬や奈落の落とし穴も防ぐことができる点も魅力的だ。

ウリアは、以上のような一撃必殺戦術に向いている。
ウリアの特殊召喚条件やその効果がすべて、一撃必殺戦術との相性がいいのだ。

2.デッキ構築

もちろん、ウリアを使った一撃必殺戦術を用いるためには、デッキ構築が重要である。
ここからは、ウリアのデッキ構築について詳しく見ていくことにしよう。

罠カードについて

まず、デッキの最低でも半分以上を永続罠のスペースに当てよう。
個人的には、デッキの4分の3を永続罠に割いてもいいと考えている。

グラヴィティ・バインド−超重力の網−、光の護封壁、拷問車輪、群雄割拠、旅人の試練、モンスターBOX、アポピスの化神、死霊ゾーマ、メタル・リフレクト・スライムなどの防御系永続罠を大量に投入。
この時、自分の攻撃を制限する永続罠を使っても、ウリア特殊召喚時にそれらの永続罠を墓地に送れば自分のウリアの攻撃が制限されることはない点がポイントだ。

また、暗黒の呪縛、バベル・タワー、拷問車輪などのダメージ系永続罠カードも見逃せない。
ウリアが特殊召喚されるまでの間にできるだけ相手にダメージを与えておけば、ウリアの攻撃力が少しくらい低くとも一撃必殺コンボは成功するからだ。
それに、永続罠カードを防御系カードだけにしてしまうと、効果の重複によって永続罠があまり活躍できなくなる恐れもある。このため、防御系以外の役割を持つ永続罠も採用していくことは有効な戦術だぞ。

モンスター・魔法カードについて

次に、モンスターと魔法。

まずは、ウリア3枚投入は必須だと言ってもいい。
一撃必殺を狙わない時でも特殊召喚ができるため、相手の魔法・罠カードを破壊したり、ダメージを与えたり、場に残りやすい永続罠を墓地に送って手札の回転を良くしたりと、何かと役に立つからだ。

そして、ウリア以外のモンスター・魔法について、戦術を交えながら以下に簡単に紹介しよう。

これらのカードをデッキバランスを考慮してデッキに投入しよう。
場合によっては、早すぎた埋葬などの必須カードは使わないことになるかもしれない点も意識しておこう。

デッキ構築時の注意

ウリアは、そのデッキ構築によっては一撃必殺の力を発揮する強力なカードとなるだろう。
ただし、相手のデッキタイプやマッチ戦2戦目以降では、途端に脆くなる可能性がある。ある程度サイドデッキで対策を練ることも考慮しても、この点は小さくないデメリットだろう。

降雷皇ハモン

SOI-JP002
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要条件召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 2

三幻魔の2枚目のカード。
永続魔法カードによって特殊召喚され、雷の力を持つぞ。

降雷皇ハモンは高い攻撃力とともに、2つの効果を持っている。
とは言え、ウリアに比べるとハモンの力は大きく劣っている。以下にその理由を書き出そう。

これだけのマイナス点を見ても降雷皇ハモンを使いたい猛者は、エクトプラズマー、平和の使者、レベル制限B地区、闇の護封剣などの永続魔法カードを使い、閃光の双剣−トライス、巨大化、魔霧雨などとコンボを狙うといいだろう。

幻魔皇ラビエル

SOI-JP003
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 1

三幻魔の3枚目のカード。アニメの中では、一番強いとされたカードだ。
しかし、OCGにおいては一番弱いといっても過言ではない。特殊召喚条件が他の2枚よりも厳しく、その割には効果は大して強くないのだ。

ラビエルをどうしても使いたいならば、ジャイアントウイルス、死霊操りしパペットマスター、「ダーク・ネクロフィア+異次元からの帰還」、「クリボー+増殖」コンボなどと組み合わせると、それなりに特殊召喚ができるようになる。
デッキの主役よりは、悪魔族デッキのオマケとして1枚だけ投入するといった感じで使ってみるといいかもしれない。

E・HERO バブルマン・ネオ

SOI-JP004
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 逆転型
総合評価 : 0

バブルマンのパワーアップした姿。
アニメではいつも突然変異によって特殊召喚されたためか、OCGでは融合モンスターではなく特殊召喚モンスターとして登場。

しかし、制限カードである突然変異を使うため、バブルマン・ネオは非常に特殊召喚しにくくなってしまっている。しかも、手札からしか特殊召喚できない。
その上、バブルマン・ネオの効果である「このカードと戦闘を行った相手モンスターをダメージステップ終了時に破壊する」も、一見魅力的かもしれないが、ニュードリュアや異次元の戦士とあまり変わらない効果である。

バブルマンを3枚投入したデッキであっても、バブルマン・ネオは使わない方が良さそうだ……。

ヒーロー・キッズ

SOI-JP005
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4

特殊召喚時に他のヒーロー・キッズを特殊召喚する効果を持つ。
ヒーロー・キッズ1体の特殊召喚に成功すれば、いきなりモンスター3体を場に並べることができるぞ。

ヒーロー・キッズを特殊召喚する方法としては、巨大ネズミがオススメだ。切り込み隊長でも悪くはない。
ただし、手札にヒーロー・キッズが来てしまうと、手札のヒーロー・キッズは、別のヒーロー・キッズの効果で特殊召喚できなくなってしまう。ヒーロー・キッズはできるだけデュエル序盤に効果を使うようにしよう。

ヒーロー・キッズは、その効果により能動的かつ比較的容易に場に3体並べることができる。
とは言え、ヒーロー・キッズの元々の攻撃力・守備力が低すぎることなどを考えれば、全体的にはまだまだ使いやすいカードとはいえないだろう。ミラクル・キッズを使うとしても、使いやすいカードとはいえない。

それでも弱いカードではないので、生け贄要員にしたり、キャノン・ソルジャーや団結の力と組み合わせたりすれば、それなりの活躍はしてくれる。
生け贄要員にする場合は、ギルフォード・ザ・ライトニングが魅力的かもしれない。もっとも、ヒーロー・キッズを生かすためにデュエル序盤でギルフォード・ザ・ライトニングを召喚しても効果は薄いかもしれないのだが……。

サイバー・バリア・ドラゴン

SOI-JP006
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 2

サイバー・ドラゴンの派生系カード。
バリアの名前を有する通り、相手の攻撃を防ぐことができる効果を持つ。

とは言え、ただでさえサイバー・ドラゴンは攻撃力2100と強い。サイバー・バリア・ドラゴンに頼る機会はそれほど多くはならない。
カード1枚分を消費してまでサイバー・バリア・ドラゴンを使う価値があるとは言えないだろう。
それに、サイバー・ドラゴンより攻撃力の高いモンスターが現れたなら、普通に炸裂装甲などのトラップカードを使って対処した方が強い。

それでもサイバー・バリア・ドラゴンを使いたければ、プロト・サイバー・ドラゴンを使ったり、相手のサイバー・ドラゴンを洗脳−ブレイン・コントロールで奪ったりと、サイバー・バリア・ドラゴンを生かせる地盤作りが必要だ。

サイバー・レーザー・ドラゴン

SOI-JP007
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2

サイバー・ドラゴンの派生系カード。
サイバー・ドラゴン2体から特殊召喚することができる。

サイバー・レーザー・ドラゴンには、ノーコストで相手モンスターを破壊する効果がある。
ただし、サイバー・レーザー・ドラゴンが破壊できるモンスターは、サイバー・レーザー・ドラゴンの攻撃力である2400以上の攻撃力か守備力を持つモンスターでなければならない。当然ながら効果を発揮できる機会は少ない。

しかも、サイバー・レーザー・ドラゴンの特殊召喚には、サイバー・ドラゴン2体を生け贄に捧げる必要がある。
たとえ場に2体のサイバー・ドラゴンが揃ったとしても、サイバー・レーザー・ドラゴンは使わずに場のサイバー・ドラゴン2体でしのいだ方が良い場合も多いのだ。サイバー・レーザー・ドラゴンを用意するくらいなら炸裂装甲を用意しよう。

それでもサイバー・レーザー・ドラゴンを使いたいならば、サイバー・バリア・ドラゴンと同じく、プロト・サイバー・ドラゴンを使ったり相手のサイバー・ドラゴンを洗脳−ブレイン・コントロールで奪ったり、生け贄2体の損失をフォローできるような戦術が必要だ。

古代の歯車

SOI-JP008
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 2

同名カードが場にある時、手札から特殊召喚される効果を持つ。
アニメではアンティークギアゴーレムの生け贄に使われた。

OCGでも生け贄確保に役立たないことはないが、古代の歯車自身の攻撃力は絶望的に低い上、アンティークギア系カードとの相性が特に良いわけではない。しかも、このタイプの特殊召喚効果なら、デビルズ・サンクチュアリや切り込み隊長を使っていった方が便利である。
たとえ、アンティークギアデッキを作ったとしても、古代の歯車が使われることはほとんどないだろう。

古代の機械砲台

SOI-JP009
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 4

相手を追い詰める役割を持つアンティークギア系のモンスター。
相手に500ダメージを与え、罠の発動を妨害する効果を持つ。

相手のライフが500以下の状況や、罠を妨害できる状況にあれば、古代の機械砲台は活躍してくれるだろう。
しかし、それ以外の状況では、古代の機械砲台は攻撃力の低いザコモンスター並みのチカラしか持たず、ほとんど役に立ってくれない。

また、罠の妨害効果はバトルフェイズ限定。激流葬、奈落の落とし穴、リビングデッドの呼び声、和睦の使者といった罠カードは防ぐことができない。実質的に防げる罠カードは炸裂装甲や魔法の筒程度である。
しかも、罠の妨害効果はアンティークギア系モンスターの罠・魔法妨害効果と重複してしまっているため、アンティークギアデッキでも使いづらいところがある。

一応、古代の機械砲台は、巨大ネズミや機械複製術の恩恵には預かれるが、それほど強力になるわけではない。
全体的に、古代の機械砲台は中途半端。デュエルで古代の機械砲台を見かけることはほとんどなさそうである。

プロト・サイバー・ドラゴン

SOI-JP010
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 7

フィールド上に存在する限り、カード名をサイバー・ドラゴンとして扱うモンスターカード。
攻守は低めだが、サイバー・ツイン・ドラゴン、サイバー・エンド・ドラゴン、サイバー・バリア・ドラゴン、サイバー・レーザー・ドラゴンを特殊召喚するために活躍するぞ。

プロト・サイバー・ドラゴンがサイバー・ドラゴンを名乗れるのは、フィールド上に表側表示で存在する時だけである。
このせいで、サイバー・エンド・ドラゴンへの融合はやや難しくなってしまっているかもしれない。
だが、デッキ構築時においては、プロト・サイバー・ドラゴンはサイバー・ドラゴンとは別名のカード。ハーピィ・レディのように、「サイバー・ドラゴンとプロト・サイバー・ドラゴンはデッキに合計で3枚まで」という制限はないのだ。

一撃必殺コンボの強化

プロト・サイバー・ドラゴンがサイバー・ドラゴンの代わりをしてくれることで、サイバー・ドラゴンの融合などが容易に狙えるようになった。
プロト・サイバー・ドラゴンを使うことで、以下のように、サイバー・ドラゴンデッキの魅力を高めることができるぞ。

上記のように、プロト・サイバー・ドラゴンを使うことで大きな戦力を得ることができる。
プロト・サイバー・ドラゴン単体の安定性はそれほど良くないものの、1ターンで一気に相手を追い詰めるそのパワーは、安定性の低さを吹き飛ばすほどだ。大会レベルでも使われるカードになるかもしれない。
そして、サイバー・ドラゴン単体の強力さも相まって、次回の制限カード更新時にはサイバー・ドラゴンが制限カードになる可能性も十分に出てきたと言えるだろう。

瞬着ボマー

SOI-JP011
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 3

攻撃モンスターを1ターン後に破壊する効果を持つ。
しかし、破壊までに時間差もあるため、普通に人喰い虫などを使っていった方が役に立つ機会は多い。もちろん、スフィア・ボム 球体時限爆弾を持っているのならば、そちらを使った方が強いに決まっている。

機械王−プロトタイプ

SOI-JP012
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 4

機械王の低レベル版。
フィールド上のモンスターが全て機械族ならば、レベル3攻撃力2500を実現することができる。

しかし、攻撃力1800〜1900まで上がることすら珍しいのが現実。
このため、パーフェクト、プロトタイプもろとも、機械王はデッキケースの中でスクラップになるのを待つことになりそうだ……。

巨大戦艦 カバード・コア

SOI-JP013
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 1

ビッグ・コア、クリスタル・コア、テトランに続く、ボス巨大戦艦シリーズその4。

他の巨大戦艦と比べると、攻撃力が2500と高かったり、カウンターを取り除かれる機会が少なくなっているメリットを持つ。
しかし、カバード・コアのレベルは7と高い。カバード・コアのレベルが6であったとしても他の巨大戦艦と同等程度の強さであるのに、レベル7では非常に使いにくいと言わざるを得ない。

それでもカバード・コアを使いたいならば、ボスラッシュのカードとのコンボで使うしかない。

異次元への案内人

SOI-JP014
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 2

コントロールが相手に移ってしまう代わりに、毎ターン、相手の墓地のカードを除外できるようになる効果を持つ。
斬新なタイプのカードである。

しかし、実用性を考えてみると、案内人が勝手に相手の場に移ってしまうデメリットを負う割には、それによって得られるメリットが小さいのが問題だ。
カードを1枚ずつ除外するなら魂の解放で一気に除外してしまった方がいいだろうし、案内人を相手の場に残して墓地のカードを除外し続けたところで自分の勝利には結びつかない。

また、案内人のコントロールが勝手に相手に移ってしまうことを生かした戦術や、特殊召喚などを利用して案内人を自分の場に残す戦術もないことはないが、その見返りはそれほど大きくはならないだろう。他のカードを使った方が便利である場合が少なくない。

それでも、斬新なタイプのカードであるだけに、案内人にはなかなか思いつかないようなとんでもないコンボが隠されているのかもしれない。
少なくとも、それが見つからない現時点では使いにくいカードと見るしかないが……。

チェイン・スラッシャー

SOI-JP015
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4

墓地のチェイン・スラッシャーの数だけ追加攻撃ができる効果を持つ。
普通のプレイをしていれば、最大3回の攻撃が可能となるだろう。

3回攻撃が可能な状態で、デーモンの斧を装備させて直接攻撃を仕掛ければ、相手に6000ダメージも与えることができる。
しかし、それに成功するための条件が甘くないことも見当はつくだろう。おろかな埋葬や連鎖破壊など、デッキに工夫をしてチェイン・スラッシャーを墓地に2枚送れたとしても、大ダメージコンボにはさらに強化系装備カードが必要となってくるのだ。

以上のことを踏まえると、複数回攻撃による大ダメージコンボを狙うならば、重装武者−ベン・ケイを使っていった方が成功しやすいと言えるだろう。

封魔の伝承者

SOI-JP016
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 7

墓地にある他の封魔の伝承者の数に応じて、特定の属性を持つモンスターを戦闘で無条件で破壊する能力を得る効果を持つ。
ただし、この破壊効果は、裏側表示モンスターに攻撃した場合や、相手モンスターから攻撃を受けた場合には適用されない。注意しよう。

1.封魔の伝承者の魅力

封魔の伝承者の効果は、以下に挙げるように、かなり魅力的なものである。

この魅力的な効果が、召喚ターンに相手モンスターの属性を指定するだけでノーコスト・ノーリスクで使用できるのだ。
封魔の伝承者の効果で相手モンスターを葬った後のターンでは、封魔の伝承者の効果を生かせる機会は少なくなってしまう。だが、封魔の伝承者の攻撃力は1700と高い。この状態でも十分に活躍はできるのだ。

もちろん、封魔の伝承者の効果を適用するためには、自分の墓地に1体以上の封魔の伝承者がいなければいけない。墓地に封魔の伝承者がない場合では、封魔の伝承者は効果を使うことができない。
だが、忘れてはいけないのが、封魔の伝承者の攻撃力が1700と高い点。効果がなくとも、攻撃力1700モンスターとして使うだけでもある程度は活躍はできるのだ。

そして、封魔の伝承者が戦士族である面も見逃せない。増援や戦士の生還の恩恵を受けることができるのだ。
増援や戦士の生還を使えば、封魔の伝承者の効果をさらに生かせるようになるぞ。
特に、墓地に封魔の伝承者が2枚以上ある状態での戦士の生還は脅威。相手が強力なモンスターを出しても、何度も何度も封魔の伝承者によって倒されることになるのだ。

コンボ成功時には相手モンスターを一方的に倒し、コンボ不成立時にもそれなりの活躍ができる。封魔の伝承者は、使いやすい強力カードだと言っても過言ではないだろう。

2.封魔の伝承者の使い方

封魔の伝承者を使う場合には、当然ながら、デッキ構築やプレイングをおろそかにすることはできない。
そこで、この節では、封魔の伝承者を生かせるようなデッキ構築とプレイングについて簡単に見ていくことにしよう。

デッキ構築

封魔の伝承者3枚投入は必須。
一応、墓地に1枚だけ封魔の伝承者があれば封魔の伝承者の効果は十分に使えるものの、コンボ成功率やコンボ連続使用機会をあげるためにも封魔の伝承者はデッキに3枚入れよう。

そして、増援や戦士の生還も必須クラス。
これに加え、デッキの戦士族モンスターの比率も増やすといいだろう。特に、封魔の伝承者ではフォローできない裏側守備表示モンスターに対抗できるミスティック・ソードマン LV2があると便利だ。

その他、光の護封剣、スケープ・ゴート、魔法の筒など、相手モンスターを表側表示で場に残すタイプの防御系カードをデッキバランスを考慮して採用したりして、デッキを微調整しよう。

また、デッキ構築時において、封魔の伝承者の1枚目を墓地に送るために、おろかな埋葬や手札抹殺や手札コストが必要なカードを採用したくなる人がいるかもしれない。
だが、封魔の伝承者のためだけにそれらのカードを無理に使うと、デッキ全体の戦力は低下してしまうだろう。封魔の伝承者は、効果がなくとも攻撃力1700のモンスターなのだ。その点を忘れてはいけない。
封魔の伝承者を墓地送りにするカードを用意する際には、デッキ全体の戦力を見失わないように細心の注意を払おう。

プレイング

墓地に封魔の伝承者がある状態では、相手の場に厄介なモンスターが出てくるまで封魔の伝承者を手札に温存するのが基本。
相手の場に厄介なモンスターが出た後で封魔の伝承者を召喚し、その相手モンスターの属性を宣言して戦闘で一方的に破壊するのだ。

その他、深くは触れないが、効果を使えない状態の封魔の伝承者の使い道、戦士の生還を使うタイミングなど考えなければならないところは多い。
自分のデッキ構築、相手の戦術、場や手札の状況に応じて、適切なプレイングができるようにしよう。

天下人 紫炎

SOI-JP017
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 6

名前、イラストともに、織田信長のようなイメージを持つカード。
そのせいかどうかは不明だが、罠が効かないという効果を持つぞ。

紫炎の攻撃力や効果は、既存のカードであるE・HERO ワイルドマンと同じである。(考察もそちらを参照)
守備力や増援などとのコンボを考慮すると、多くの場合ではワイルドマンを使った方が強い。紫炎が使われる機会はそれほど多くならないだろう。

紫炎が使われるなら、門前払いなどの自分の罠カードを利用したコンボデッキがいいだろう。
ワイルドマンと共にデッキに投入すれば、コンボの成功率がアップするぞ。

寄生体ダニー

SOI-JP018
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2

トークンに寄生して、その攻撃力・守備力を上げる効果を持つ。
スケープ・ゴートやおジャマトークンなどを使うことで攻撃力を得ることができる。

とは言え、場にトークンが4体いてもダニーの攻撃力は2000と、怒れる類人猿と同等程度である。それほど攻撃力は上がらない。
特に、場にダニーがいる状態でトークンが5体以上いる状況となると、必ず相手の場にトークンがいることになるため、高い攻撃力を生かしたプレイヤーへの直接攻撃が狙えなくなってしまう。

寄生体ダニーは、その条件の割には上がる攻撃力があまり大きくないため、使いやすいカードとは言えない。
寄生体ダニーをどうしても使いたい場合(あるのかわかんないけど)は、相手の場をおジャマトークンで埋め尽くしつつ、光学迷彩アーマーなどを併用してダメージを与えていくデッキがいいだろう。もっとも、その場合、普通にステルスバードなどを使った方が強かったりするのだが……。

ゴキポン

SOI-JP019
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 5

ワタポンを模した、家庭の悪魔モンスター。
そして、

「ハイ! お礼の約束のレアカードだ!」
「羽蛾さん! これ『ゴキポン』! レアカードなんかじゃない!」

――の流れを再現できる素晴らしいカードでもある。

そんなことはさておき、デフォルメされていても嫌なものは嫌だ。生理的に受け付けない。なぜだかゴキボールよりも受け付けない。
たとえ、カードを番号順にファイルにコレクションしていても、SOI-JP019だけは欠番にしたいくらいだ。マジで勘弁してください。

まあ、一応、レアリティの高いワタポンよりははるかに使いやすいのは事実。昆虫族デッキにそれなりの安定性をもたらしてくれる。
とは言え、特殊召喚効果を持つ共鳴虫の方が活躍する機会は多い。魔導雑貨商人や人喰い虫や死の4つ星てんとう虫などのリバース効果モンスターを生かしたい場合以外では、共鳴虫を優先して使いたい。

静寂虫

SOI-JP020
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 4

攻守は絶望的に低いが、これ1枚で全ての永続魔法と永続罠を無効化することができる。

ただし、考えなしに静寂虫をデッキに投入すると、無効にする永続魔法と永続罠がほとんどなく活躍できずじまいになることが少なくない。静寂虫は、相手の使うカードを見てからサイドデッキから投入するのが正しい使い方だ。
特に、ロックタイプのデッキを相手にすれば活躍してくれるだろう。グラヴィティ・バインドとレベル制限B地区を永続的に防ぐことができるのだ。ただし、ロックデッキ相手でも静寂虫自身が戦闘で破壊されることも多いため、その面では油断はできないぞ。

電動刃虫

SOI-JP021
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 4

レベル4攻撃力2400のモンスター。
当然ながらデメリット効果が付いているが、召喚や攻撃には一切の制限がないため、使いやすそうなカードである。

メリットとデメリット

ただし、電動刃虫のデメリット効果である「戦闘後に相手カード1枚ドロー」は、決して無視できるようなものではない。
このデメリット効果は、自分の手札や場には直接は影響を与えないために、気にしない人もいるかもしれない。だが、後々、その1ドローの差で負けてしまうことも少なくはない。

そもそも相手に1枚カードをドローさせるということは、電動刃虫で破壊したモンスター1枚分の損失を相手に分け与えることと同等である。
相手モンスターの効果やそれまでの活躍によっては、電動刃虫の攻撃で相手モンスターを一方的に倒せるとは言えないため、電動刃虫を使うとカードの数の面では自分が得をすることは決してない。カードの数の面で不利だと言うことは、スタミナ面では不利だと言うことにほぼ等しい。

電動刃虫は、長い目で見ると、自分が不利になるカードである。なるべくならデメリット効果を打ち消して使いたいと思うだろう。
デメリット効果を軽減するように電動刃虫を使うならば、総攻撃をかけたりトドメを刺したりする場合が望ましい。こうすれば、カードの数で相手に遅れをとっても、ダメージの面で有利になることができるからだ。

ただし、総攻撃をかけたりトドメを刺したりする場合に電動刃虫を使うなら、普通にサイバー・ドラゴンや怒れる類人猿を使ってもその役割はあまり変わらない。
電動刃虫のデメリットを減らせる状況では、その役割が電動刃虫である必要がほとんどないのだ。電動刃虫のメリットを生かせないのだ。

逆に、電動刃虫の攻撃力2400を生かすために、相手が攻撃力の高いモンスターを出した後で逆転目的で使ったとしよう。
この場合は、電動刃虫のデメリット効果によって、その時点では逆転できたように見えても次のターンですぐにひっくり返されることも多くなってしまう。

以上のことをまとめると、電動刃虫は――

高い攻撃力と言うメリットを生かせば、相手カードドローと言うデメリットが大きく響き、
相手カードドローと言うデメリットを打ち消そうとすれば、高い攻撃力と言うメリットを生かしにくくなるのだ。

このため、高い攻撃力を得るにしても、他の高攻撃力モンスターを採用していった方が強いだろう。
どうしても電動刃虫を使いたければ、スキルドレインや強制転移などの高相性のカードを用意しておく必要がありそうだ。もっとも、それらのカードを使っても、あまり強くはなさそうだが……。

オオアリクイクイアリ

SOI-JP022
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要条件召喚) / 中間型
総合評価 : 5

オオアリクイを食べるアリの図。イラストのオオアリクイの汗マークが、いろんな意味で悲惨。
そのうち、「オオオオアリクイクイアリクイ」としてアリクイ側がアリ側に反撃に出そうなのが激しく嫌だ。

さて、オオアリクイクイアリは、オオアリクイを魔法・罠に例え、魔法・罠を消費して特殊召喚されたり、さらに相手の魔法・罠を破壊する効果を持つ。
この魔法・罠破壊効果は、オオアリクイクイアリが攻撃可能な状態の時にメインフェイズで使用できる起動効果のようだ。もちろん、魔法・罠の破壊効果を使うとオオアリクイクイアリは攻撃できなくなる。その逆も同様だ。

氷帝メビウスとの比較

相手の魔法・罠を破壊する能力を持った上級モンスターに、氷帝メビウスがある。簡単にだが、オオアリクイクイアリとの比較をしてみよう。

まず、オオアリクイクイアリは、場のモンスターを生け贄にせずに特殊召喚扱いで場に出すことができる。うまく生き残れば、魔法・罠を何枚でも破壊することもできる。
この面では氷帝メビウスよりも使いやすいと言えるだろう。

ただし、それ以外の面、例えばカード消費の面や攻撃制限の面などでは、氷帝メビウスの方が上と言わざるを得ない。
オオアリクイクイアリは、効果を複数回使用しない限りカード消費面では損をしてしまうし、特殊召喚扱いで場に出せるメリットもカード消費の大きさや攻撃制限が足を引っ張って奇襲攻撃用には使いにくくなっている。

総合的に考えれば、普通に魔法・罠を破壊できるモンスターとしてデッキに採用する場合、オオアリクイクイアリよりも氷帝メビウスの方が便利であろう。
もし、オオアリクイクイアリを使いたいならば、サクリファイスや神炎皇ウリアなど、一部のカードとコンボとして使うといい。

セイバー・ビートル

SOI-JP023
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 6

貫通攻撃を持つレベル6攻撃力2400のカブトムシ。
暗黒ドリケラトプスの昆虫族版といってもいいだろう。

セイバー・ビートルと同じ攻撃力と効果を持つモンスターとして暗黒ドリケラトプスがある。
だが、セイバー・ビートルは、暗黒ドリケラトプスよりも守備力が低い。昆虫族と言う面にこだわらない限りはセイバー・ビートルが使われることはないだろう。

しかし、昆虫族デッキであれば、話は別だ。
代打バッターから特殊召喚可能な上級モンスターとしてセイバー・ビートルが活躍できる機会も少なくないだろう。
攻撃力だけ高くなりやすい傾向にある昆虫族デッキにおいては、セイバー・ビートルはデッキの良いアクセントになりそうだ。

もちろん、セイバー・ビートルは上級モンスターであるので、代打バッターを使うとしてもデッキに入れすぎてはいけないぞ。

デビルドーザー

SOI-JP024
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 中間型
総合評価 : 7

昆虫族デッキの切り札となりうるムカデカード。
墓地に2枚の昆虫族モンスターさえあれば、他のカード消費0でいきなり攻撃力2800のモンスターを特殊召喚扱いで場に出すことができるのだ!

相手の場に強力なモンスターが現れた時でも、相手に奇襲攻撃を仕掛ける時でも、デビルドーザーは役に立ってくれる。
墓地に2枚の昆虫族モンスターカードがある状況ならば、活躍の機会をほとんど選ばないのだ。非常に魅力的である。

デッキ構築

デビルドーザーのデッキ構築について、以下で簡単に考察しよう。

デビルドーザーのデッキ投入枚数

まず、デビルドーザーのデッキ投入枚数について簡単に見ていこう。

想像に難くないように、デビルドーザーを特殊召喚すると墓地のモンスターを消費してしまうため、デビルドーザーをデッキに複数枚入れると特殊召喚できないデビルドーザーが手札に来る確率が上がってしまう。

だからと言って、デビルドーザーはデッキに1枚だと決め付けてはいけない。昆虫族デッキには、アルティメット・インセクト、共鳴虫、代打バッター、孵化など、墓地に昆虫族モンスターが溜まりやすいカードが多く、これらの昆虫系カードを使ったデッキならば、特殊召喚できないデビルドーザーが手札にくることはかなり少なくなる。
そのため、昆虫族デッキと呼べるほど昆虫系カードをデッキに入れていれば、デビルドーザーをデッキに2枚、3枚と入れた方が良さそうだ。

デビルドーザーの役割

デビルドーザーは魅力的な昆虫族モンスターであるが、注意すべきはデビルドーザーは攻撃力だけのモンスターであることだ。(一応、デビルドーザーにはデッキのカードを墓地に送る効果があるが、ほとんど意味のない効果なので注目する価値は低い)
デビルドーザーを出しても、相手が魂を削る死霊などの厄介なモンスターを出した時には太刀打ちできないのだ。

そして、アルティメット・インセクトをはじめとする他の昆虫族モンスターも、この手の厄介な効果モンスターに弱い。
このため、デビルドーザー中心の昆虫族デッキを作る際には、他にモンスター除去系のカードをしっかりと用意する必要があるだろう。

黄泉ガエル

SOI-JP025
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 9

再び、ダジャレ系カエルカード。
黄泉とカエルから「蘇る」を作り出している高度なダジャレだ。多分、既存のダジャレだろうけど……。

さて、黄泉ガエルは、その名前の通り墓地からの復活効果を持っている。自分の場に魔法・罠が0枚の場合、スタンバイフェイズ時に墓地から特殊召喚されるのだ。
ただし、この効果は、自分の場に黄泉ガエルが存在する場合には発動できない。つまり、墓地に2枚以上の黄泉ガエルがあっても、1体だけしか特殊召喚ができないのだ。

1.黄泉ガエルの魅力

ある程度の経験者ならば、黄泉ガエルが強いカードだろうという見当はつくだろう。
だが、人よっては、強いとは思えないかもしれない。そこで、まずは黄泉ガエルの魅力について説明していこう。

黄泉ガエルの攻撃力・守備力はそれぞれ100である。しかも場に出た後において、黄泉ガエルは効果なしモンスターと同等である。
「いくら蘇生できたとしても、これでは活躍できないぞ」と感じるかもしれない。

確かに、攻撃要員としてはとてもじゃないが活躍はできない。
だが、壁要員や生け贄要員としては十分に活躍することができる。禁止・制限カードになっているほど強力なキラー・スネークやスケープ・ゴートのように活躍が見込めるのだ。

しかも、黄泉ガエルは、「自分の場に魔法・罠が0枚」という復活条件を満たしてさえいれば、ノーコストで、何度でも、復活することができる。「ノーコスト」で「何度でも」だ。
さらに、「自分の場に魔法・罠が0枚」という条件も、自分が魔法・罠を場に残さないように意識すれば、直接カードを消費することなく簡単に満たすことができる。

そして、極めつけは、生け贄召喚行為との相性が抜群に高いことだ。
自分のスタンバイフェイズに特殊召喚扱いで復活するため、生け贄確保が簡単になるのだ。もちろんノーコストでだ。

黄泉ガエルを使えば、上級モンスターが簡単に場に出せるようになる。
特に、雷帝ザボルグ、氷帝メビウスなど、生け贄召喚することで強力な効果を発揮するモンスターを使うと、ノーコストで強力な効果と高い攻撃力を得ることができる。非常に強力なコンボだ!

黄泉ガエルの魅力はかなり高いと言えるだろう。

2.魔法・罠の制限

黄泉ガエルは、ノーコストで何度でも復活できるが、「自分の場に魔法・罠が0枚」という復活条件を満たさなければいけない。
この復活条件について、少し突っ込んで考えてみることにしよう。

まず、復活条件を満たすことは容易である。魔法・罠を下手に場に出さなければいいだけだ。直接カードを消費することもない。
ただし、自分の場の魔法・罠が0枚であれば、魔法・罠が自由に使えなくなってしまう。その分だけ、自分は不利になってしまうだろう。

例えば、罠で防げるはずの相手モンスターの攻撃を防げなかった場合、モンスターの損失やダメージによって自分は何らかの損害を負ってしまう。
黄泉ガエルの復活条件は、直接的にはノーコストであるものの、間接的にはノーコストだとはいえないのだ。

しかし、復活条件によって何らかの損失があるからといって、黄泉ガエルが使いにくいということはない。
「復活条件による損失」よりも、「復活効果による利益」が上回れば、黄泉ガエルは十分に活躍できると言えるのだ。

デッキ構築やプレイング次第では、黄泉ガエル以外の戦力をほとんど下げずに「復活条件による損失」を抑えることができる。
場に残りやすい永続系の魔法・罠を減らし、場に残りやすい状況で罠を伏せないようにするなど、工夫すべき点は少なくない。

また同様に、デッキ構築やプレイングによって、「復活効果による利益」を高めることもできる。
デッキに含まれる生け贄を必要とするモンスターを増やすことが、その代表的な戦術だ。

このように、工夫を施したデッキを用意し適切なプレイングを施すことによって、黄泉ガエルの「復活効果による利益」は、その「復活条件による損失」を上回るだろう。
モンスター1体分をタダで得られる利益は決して小さくないのだ。

3.デッキ構築とプレイング

それでは、黄泉ガエルによる損失を減らし利益を増やすためには、どのようなデッキ構築やプレイングをすればいいのだろうか?
「損失を減らす面」と「利益を増やす面」のそれぞれからアプローチしていこう。

損失を減らす工夫

「復活条件による損失」を抑えられるように、デッキ構築とプレイングの工夫点を以下に紹介しよう。

以上のようにデッキ構築やプレイングがしっかりしていれば、利益を増やす工夫(コンボカード)が少なくても、黄泉ガエルをデッキに採用する価値はある。
この場合、黄泉ガエルはデッキに1枚だけ投入するといい。高い安定性を保ちながら活躍することができるのだ。

利益を増やす工夫

さて、「復活効果による利益」を高めるため、黄泉ガエルと相性の良いカードの紹介をしよう。

4.まとめ

黄泉ガエルは、その便利で強力な復活効果によって、生け贄召喚を多用するデッキを中心に、多くのデッキで活躍できる強力なカードである。
ただ、効果のタイプが今までになかったものであるため、トップレベルのデュエルでどのように扱われるかを予想するのは難しいだろう。

悪魔ガエル

SOI-JP026
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 4

「アクマガエル」ではなく、「アマガエル」と読む。
ダジャレ系カエルカードだ。

悪魔ガエルは、墓地にある悪魂邪苦止のカードの数だけ攻撃力を上げる。悪魂邪苦止2枚で攻撃力1800、3枚で攻撃力2100だ。
悪魔ガエルには攻撃力アップ以外の効果はないため、攻撃力が2100の状態にできないならば、普通にレベル4攻撃力1900のモンスターを使っていった方が強い。

一般的に、墓地に同名カードを3枚も溜めるのは簡単ではない。そのため、よほどの見返りがない限りこれを狙う価値はない。現に、悪魔ガエルのレベル3攻撃力2100もそこまで大きな見返りはない。
それでも、悪魂邪苦止自身の性質を見てみると、必ずしも狙う価値がないと言いきれるものではない。

悪魂邪苦止には、他の悪魂邪苦止を手札に加える効果がある。この効果によって、墓地に悪魂邪苦止が溜まりやすくなっている。
そして、悪魂邪苦止にはデスガエルとの強力なコンボがあることも忘れてはいけない。おろかな埋葬などのカードを使って多少無理やり悪魂邪苦止を墓地に送っても、デスガエルと悪魔ガエルの2種類のカードの強化に貢献することができるため、無駄が少なくなるのだ。

デスガエルのコンボを狙うデッキであれば、悪魔ガエルをデッキに採用しても悪くはないだろう。
悪魔ガエルはサルベージの恩恵にも預かれるので、グリズリーマザーをはじめとする他の低攻撃力水モンスターが豊富ならばサルベージもデッキに採用してみよう。

しかし、悪魔ガエルは、デスガエルデッキであっても必須レベルのカードだと言えるほど強くはない。
その理由としては、悪魂邪苦止がない場合における悪魔ガエルの攻撃力の低さや、デスガエルとのコンボ時には3枚目の悪魂邪苦止を墓地に溜める必要がないことがある。

……結局のところは、悪魔ガエルは微妙な位置付けのカードとなりそうだ。

魔法の国の王女−ピケル

SOI-JP027
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 中間型
総合評価 : 1

ピケル人気にあやかって再び登場。
プリンセスとなったピケルである。ただし、イラストで人気が出そうなのはプリンセスよりも後ろの羊になりそうだが……。

さて、魔法の国の王女−ピケルは、王女の試練を装備した白魔導士ピケルと同等の攻撃力を持つものの、ライフ回復能力が2倍にパワーアップしている。
場に魔法の国の王女−ピケルがいる時にスケープ・ゴートを発動しようものなら、自分のライフは1ターンに4000も回復してしまうのだ。

とは言え、これは理想の話だ。
実際には、魔法の国の王女−ピケルを場に出せることすら少ないだろう。役に立たないカードとして手札で腐っていることの方が多い。
だからと言って、魔法の国の王女−ピケルを場に出しやすくするためにデッキに細工をしたとしても、その見返りは回復量がいくらか増えるだけ、と大きくない。デッキ全体の戦力は下がってしまうだろう。

ある程度勝利を求めたいならば、魔法の国の王女−ピケルは使わない方がいい。デーモンの斧を使って白魔導士ピケルを強化したり、白魔導士ピケルを場に複数枚出して回復量を増やしたりした方が安定性ははるかに高い。
どうしても魔法の国の王女−ピケルを使いたいならば、さらなる攻撃力アップ系カードや、自分の可変機獣 ガンナードラゴンを強制転移で相手に送りつける戦術などを用意しよう。

魔法の国の王女−クラン

SOI-JP028
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要条件召喚) / 中間型
総合評価 : 0

同様に、魔法の国の王女−ピケルのクラン版。
王女の試練を使って特殊召喚され、相手フィールド上のモンスターの数に応じて相手にダメージを与えていくぞ。

ただし、魔法の国の王女−クランの場合は魔法の国の王女−ピケルよりもさらに使いにくい。
なぜなら、魔法の国の王女−クランは、自身のダメージ効果を、高めの攻撃力2000や召喚条件が殺してしまっているからだ。攻撃力2000や召喚条件によって相手モンスターが減ってしまうことが多いため、クランの効果によるダメージ量も減っていってしまうのだ。

そのため、魔法の国の王女−クランは、一層使いにくいカードとなってしまっている。
黒魔導師クランをデッキに入れている場合で効果ダメージ量を増やしたいならば、魔法の国の王女−クランは使わずに、2枚目、3枚目の黒魔導師クランやステルスバードを使った方が明らかに便利だ。

記憶破壊者

SOI-JP029
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 6

融合デッキの枚数に応じて相手に与えるダメージ量が増加するある意味恐ろしいモンスター。

なぜ恐ろしいかと言えば、ルール上、融合デッキの枚数に上限はないからだ。
今までは、ありとあらゆる状況に備えて様々な融合モンスターを用意しておくのが常識だった。融合デッキが50枚でもそれほど珍しいことではなかったのだ。

だが、記憶破壊者はその備えの大きさに応じてダメージを追加する。デッキによっては、4000ポイント以上の大ダメージを受けてしまうかもしれない。
記憶破壊者は単体では攻撃力1000の弱小モンスターであるものの、直接攻撃に成功してしまえば4000以上のダメージを与えてしまう危険な存在になってしまうのだ。これは放置しておくわけにはいかない。融合デッキのダイエットが必要となるだろう。

1.融合デッキのダイエット

早速、使う機会がほとんどない融合モンスターを融合デッキから抜き、融合デッキのダイエットを行おう。

正規の融合召喚を狙う場合には、同名融合モンスターの3枚目やクリッチーなどのオマケ程度の融合モンスターは、デッキの性質を十分に検討した上で減らしていくべきだろう。
その他、突然変異用の融合モンスターや相手から奪ったデビル・フランケン用の融合モンスターなど、多様に渡る融合モンスターを、デッキの性質や使用機会を吟味して減らしていこう。

ただし、相手が必ずしも記憶破壊者を使うとは限らない。融合デッキのダイエットのしすぎには気をつけよう。
比較的多く使われる融合モンスターは、しっかり融合デッキに残しておかなければならないぞ。

的確な融合デッキのダイエットを行いたいならば、実際のデュエルで融合モンスターをどのくらい使ったか、どのくらい活躍したかということを記録することをオススメする。
記録した結果より、よく使う融合モンスターを採用し、使わない融合モンスターを抜いていくのだ。ただし、使用頻度が低くとも強力な融合モンスターは、融合デッキに残しても良いだろう。

また、融合デッキの枚数は、デッキの性質にもよるが、おおよそ10〜20枚がいいだろう。
このくらいの枚数ならば、記憶破壊者の直接攻撃を受けてもそこまで大きなダメージは受けないし、融合モンスターもきちんと使用できる。バランスは取れているはずだ。
(融合デッキ20枚だと直接攻撃で3000ダメージだが、総合的な強さを見ると、攻撃力1300で2回攻撃可能な「不意打ち又左」と同じかそれ以下である)

2.記憶破壊者を使う場合

話は変わって、自分が記憶破壊者を使う側に立った場合を考える。

記憶破壊者を使う場合は、基本はサイドデッキからの投入だ。相手の融合デッキの枚数の見当をつけてからメインデッキに投入すれば、無駄なく大ダメージを狙うことができるからだ。
ただし、トップレベルのデュエリストは、程よく融合デッキをダイエットしているだろうから、サイドデッキからの投入を利用しても記憶破壊者はあまり活躍できない可能性がある。

……まあ、記憶破壊者は使わないだろうと踏んで大量の融合デッキを用意してくる可能性もないことはないが、変に考え出すとキリがないのでやめておく。
ともかく、大会上位レベルではそれほど使われないはず、多分。

増幅する悪意

SOI-JP030
特殊型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 2

デッキ破壊の効果を持つカード。
墓地に他の増幅する悪意のカードがあれば、毎ターン相手のデッキのカードを捨てさせることができる。

とは言え、増幅する悪意が墓地に2枚揃った状況でも、1ターンに相手のデッキのカードを2枚しか捨てさせられない。デッキを0枚にするまでにはかなりの時間がかかる。
レベル制限B地区などを使い防御面を高めた構成であっても、デッキを0枚にするまでには10ターン以上はかかってしまう。ステルスバードを8回反転召喚した方が早くて簡単だ。

デッキ破壊戦術を狙うならば、サイバーポッド、メタモルポット、手札抹殺を中心としたデッキ構成がいいだろう。デッキ破壊の補助役で使うとしても、ニードルワーム、精気を吸う骨の塔など、ある程度能動的に使えるカードがいい。

グラスファントム

SOI-JP031
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 3

墓地にある他のグラスファントムの数だけ攻撃力を上げる能力を持つ。
しかし、普通にやっていれば、最大でも攻撃力2000までしか上がらないため、怒れる類人猿を使っていった方が明らかに便利である。

グラスファントムを使いたければ、基本攻撃力が1000である点や水属性モンスターである点に着目し、グリズリーマザーやサルベージを使うといいだろう。それなりの活躍は見込めるはずだ。

サンドモス

SOI-JP032
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 6

基本は守備力2000の壁モンスター。
だが、裏側表示のままカード効果によって破壊されると、攻撃力2000モンスターとなり復活する魅力的な効果を持っている。

効果耐性を持つ壁モンスター

ブラック・ホール、サイバーポッド、激流葬、シールドクラッシュ、ならず者傭兵部隊、ミスティック・ソードマン、雷帝ザボルグなど、裏側のままサンドモスを破壊する手段は少なくない。
これらのカードを使った場合、本来失われるはずだったカード1枚がパワーアップして戻ってくる。相手にカード1枚分を損させることができるのだ。

さらに、サンドモスは、効果を使えなくとも守備力2000と高く壁モンスターとしても活躍でき、自分のブラック・ホールや激流葬などともコンボになる。なかなか使いやすいモンスターだ。

それでも、サンドモスは、トップレベルのデュエリストに使われるほど強いカードかと言うと、それほど強くはない。
以下のように、「もう一歩」な点がいくつかあるのだ。

サンドモスを使うならば、抹殺の使徒に注意し、相手のデッキ構築によってサイドデッキとの入れ替えを行うといいだろう。活躍の機会は増大するはずだ。

神竜−エクセリオン

SOI-JP033
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要生け贄) / 逆転型
総合評価 : 2

墓地にある他のエクセリオンの数に応じて、様々な効果を得ることができるドラゴン。
墓地に2枚のエクセリオンがある状態ならば、強力なモンスターとなるぞ。

しかし、以下に挙げるように使いにくい面が多すぎる。

しかも、スーパーレアであるエクセリオンを3枚も手に入れなければならないため、戦術的にも資産的にも使いやすいカードではないだろう。
せめて、エクセリオンのレベルが4であってくれれば……と思った人は少なくないはずだ。

破滅の女神ルイン

SOI-JP034
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要儀式召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 3

禁止カードとなったカオス・ソルジャー −開闢の使者−と類似する効果を持つ儀式モンスター。
カオス・ソルジャー −開闢の使者−と同じ条件付き2回攻撃効果を持っているぞ。

破滅の女神ルインは2回攻撃効果を持っているとは言え、カオス・ソルジャー −開闢の使者−と比べると攻撃力が2300と劣っており、2回攻撃の威力が落ちてしまっている。
さらに、儀式モンスターのため、場に出すのは簡単ではなくカード消費も激しい。

そして、不意打ち又左にデーモンの斧を装備させた方が早くて便利だと言う事実に気づいてしまえば、ルインの実用性の魅力は激減してしまうだろう。
それでも、ルイン自身の魅力は激減しないので、「世界の全てを破滅に導くのよ。跡形も残さずに……!」「しまった! 万能地雷グレイモヤ!」「え? わが身を盾に? 私を守るため……?」「あ、あなたのために2回攻撃するんじゃないんだからね! 世界破滅のためにやってるんだからね!」などと、いろいろ妄想しながらデュエルで使ってあげよう!

終焉の王デミス

SOI-JP035
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要儀式召喚) / 逆転型
総合評価 : 6

さてさて。
終焉の王デミスは、上のルインと同様、禁止カードとなった混沌帝龍 −終焉の使者−と類似する効果を持つ儀式モンスターだ。
2000ライフ払うことで、デミス以外の全ての場のカードを破壊することができるぞ。

この効果は、混沌帝龍 −終焉の使者−のものとは幾分性質が違う。
ライフコスト、ダメージ、手札への影響など、混沌帝龍 −終焉の使者−を単純に劣化させた部分はあるものの、デミス自身が生き残るという混沌帝龍 −終焉の使者−より有利な点もあるのだ。

終焉の王デミスは、混沌帝龍 −終焉の使者−に近いと言うよりは、海竜−ダイダロスや破壊竜ガンドラに近いところがある。
これらのモンスターのように専用デッキを組んでやると、なかなかの活躍を見せてくれるぞ。儀式モンスターの中でもトップクラスに強いはずだ。

簡単なデッキ構築

さて、デミスデッキのデッキ構築について簡単に見ていこう。

まず、マンジュ・ゴッド、契約の履行をはじめとする儀式モンスター用の便利カードを用意しよう。
儀式魔法カードにはエンド・オブ・ザ・ワールドではなく奈落との契約を使い、闇の支配者−ゾークとの共存を狙うのも面白い。

そして、デッキには、光の護封剣をはじめとする防御系のカードを多めに用意するといい。
自分が防御をしている間、相手は場にカードを次々に出すことだろう。相手がカードを場に十分に出した後にデミスの効果を使えば、それらをまとめて破壊することができるぞ。
デッキ構成によっては、レベル制限B地区のような防御に特化したカードの投入もオススメだ。

また、デッキのモンスターカードについては、墓守の偵察者をはじめとする防御と生け贄確保の両方役立つモンスターが欲しい。
ただし、デミスを儀式召喚する際には、レベル8ピッタリの生け贄を捧げなければならないため、メタル・リフレクト・スライムは生け贄には使えない。注意しよう。

終焉の王デミスは、最強レベルとまではいかないものの、なかなか強力な一枚である。
それなりに使用者の多いカードとなるだろう。

ガエル・サンデス

SOI-JP036
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 1

デスガエルが三体融合した姿。
墓地の黄泉ガエルの分だけパワーアップする効果も持つ。

とは言え、デスガエルが3体揃うのは、デスガエル自身の効果によってフィールド上で揃う場合がほとんどである。この場合、ほとんどの状況において融合をしない方が強くなってしまう。
攻撃力アップ効果もそれほど強いものでもないので、ガエル・サンデスを使う価値はほとんどないといっていい。

まあ、アニメに登場しそうなオーラは漂っているので、その点だけに期待しよう。

ヒーローハート

SOI-JP037
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 1

エレメンタルヒーローが2回攻撃できるようになる魔法カード。イラストは切り込み隊長のマネゴトだ。
ヒーローハートを使うと、攻撃力が半分になってしまう。2回攻撃によって相手モンスターを2体倒したり攻撃力を強化したりしないと、使ってもプラスにならないぞ。

さて、2回攻撃はなんとなく魅力に感じるかもしれないが、総合的にはヒーローハートは弱いカードである。
ヒーローハートを使うよりも、普通に相手モンスターを除去したり、デーモンの斧などで強化していった方が強いのだ。エレメンタルヒーローデッキは、下手に2回攻撃を狙うよりも、堅実に融合して攻めていかなければなかなか勝利は掴めない。

磁石の召喚円 LV2

SOI-JP038
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 1

手札のレベル2以下の機械族モンスターを特殊召喚扱いで場に出すことができる。
他にモンスターを通常召喚できるとは言え、それだけで手札1枚分を消費してしまう。とてもじゃないが、強いカードとはいえないだろう。

古代の機械工場

SOI-JP039
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 1

アンティーク・ギア系モンスター召喚時の生け贄を免除する効果を持つ魔法カード。
墓地にアンティーク・ギア系モンスターが何体か存在しないと使えないため、デュエルの後半で使うことになるだろう。

さて、生け贄を用意する魔法カードとしては、デビルズ・サンクチュアリが有名である。デビルズ・サンクチュアリは、生け贄1体分を魔法カード1枚で用意することができる。
そのため、レベル6の古代の機械獣のために古代の機械工場を使うなら、明らかにデビルズ・サンクチュアリが便利である。古代の機械巨人を使うつもりがないのならば、古代の機械工場を使う価値はない。

もっとも、古代の機械巨人を使ったとしても、頼りないアンティーク・ギア系モンスターを大量にデッキに投入しなければならない。
デビルズ・サンクチュアリをはじめ、洗脳−ブレイン・コントロールや黄泉ガエルなど、汎用性の高いカードを使った方が明らかに便利だ。

古代の採掘機

SOI-JP040
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 4

デッキから好きな魔法カードを加える効果を持つ。なかなか貴重なタイプのカードだ。
アンティーク・ギア系モンスターをデッキに用意しなければならないため、デッキタイプは選ぶが、発動条件や発動コストはそれほど厳しいものではない。

とは言え、使いやすいカードかどうかといえば、それはノーだろう。
当然ながら、アンティーク・ギア系モンスターを何枚も用意した時点でデッキ全体の戦力は落ちてしまっている。

そしてなにより、アンティーク・ギアデッキにとっては、魔法カードサーチの価値があまり大きくない。これが致命的。
好きな魔法カードを選べたとしても、勝利に大きく貢献するほどのキーカードがないのだ。

それでも、リミッター解除や強力な汎用魔法カードを使えば、それなりに活躍はできるはず。
アンティーク・ギアデッキを作る際に、黄泉ガエルやダンディライオンと併用してみよう。手札コスト面と生け贄確保面の両方をカバーできるため相性は良いぞ。

ちなみに、アンティーク・ギア系モンスターを生かすつもりがないのなら、古代の採掘機はオススメできない。
汎用性の高いタイムカプセルを使った方が普通に活躍するだろう。

幻魔の殉教者

SOI-JP041
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 0

3体のトークンを生み出すカード。
アニメでは幻魔皇ラビエルを召喚するために使われた。

しかし、OCGにおける幻魔の殉教者は、非常に使いにくいカードである。
場に出しにくいウリアかハモンが存在しなければいけないし、発動しても手札を2枚以上捨てさせられる。しかも、この時点で手札が0枚になってしまうため、ラビエルはこの後のドローカードになければいけない……。

「クリボー+増殖」コンボの方が、どこからどう見ても使いやすい。
個人的には、ワイトにデーモンの斧3本を持たせた方がマシだと思っている。幻魔の殉教者は、マイナス評価をつけたくなるくらい弱い超絶なカードなのだ! すげえぜ!

ウリア、ハモン、ラビエル全てをデッキに投入し、さらに幻魔の殉教者までデッキに投入したのなら、紛れもなくキミは「影丸」だ!
あれだけ引っ張っておいて、ウリア、ハモン、ラビエルを一気に放出し、たった2話であっけなく病院送りになった影丸はすげえぜ!

サイクロン・ブーメラン

SOI-JP042
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 6

エレメンタルヒーロー専用装備。ワイルドマンだけが装備できる。
ワイルドマンの攻撃力を2000までアップさせ、ワイルドマンが効果で破壊された時にはフィールド上の魔法・罠を全て破壊するのだ。

一般に、エレメンタルヒーローの装備カードには、弱いカードが多い。
だが、サイクロン・ブーメランは、なかなか使いやすいカードである。ワイルドマン自身の強さも相まって、活躍する機会は少なくないはずだ。

高い相性

サイクロン・ブーメランが使いやすい理由としては、ワイルドマンや環境との「高い相性」が挙げられる。
以下のように、その恩恵は小さくないのだ。

以上のように、使いやすい要因が多いのだ。
それでも、人造人間−サイコ・ショッカーやネフティスの鳳凰神のように強力なインパクトがあるわけではなく、いくらか地味である。ワイルドマンがいないと使えないのも大きなデメリットだ。

過信しない範囲でならば、サイクロン・ブーメランは使う価値はあるだろう。
ワイルドマンが3体投入されたデッキならば、サイクロン・ブーメランを1枚入れてみてもいい。増援や戦士の生還を使っているデッキならば、2〜3枚入れてもいいかもしれない。

だが、摩天楼−スカイスクレイパー−など、場に残る魔法・罠カードを多用する場合、サイクロン・ブーメランは控えた方が良さそうだ。
普通の戦士族デッキや、ミラクル・フュージョン主体のエレメンタルヒーローデッキがオススメだ。

継承の印

SOI-JP043
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 5

同名モンスターが墓地に3体いる時に使える蘇生カード。
ノーコストでの蘇生効果は魅力だが、大した戦術もなくデッキに投入すると発動できずじまいになってしまうので注意が必要だ。

継承の印を使う場合、

がないと役に立たずに終わることがある。

前者に該当するカードとしては、キラー・トマト、召喚僧サモンプリースト、おろかな埋葬、地獄の暴走召喚、連鎖破壊、ジェネレーション・チェンジなどがある。
後者に該当するカードとしては、このパックに封入されている風魔の伝承者やグラスファントムなどがある。

これらのカードを使ってデッキを構築すれば、それなりに継承の印は活躍できるだろう。
それでも、効率を重視して同名カードを墓地に3枚集めようとなると、攻撃力の低いモンスターになってしまう。これでは、蘇生させる価値はあまり大きくならない。

総合的に判断すると、間接的なカード消費の大きさやコンボカードの少なさから、継承の印は使いやすいカードとはいえないだろう。墓地のモンスターを利用するならば、貪欲な壺の方が便利だ。
それでも、滅多に使わない連鎖破壊を使ってデッキを組むのは楽しく感じることだろう。守護者スフィンクスと連鎖破壊を使ったコンボは、インパクトだけは一級品だ。ついでに相手のガジェット族も潰せるぜ!

王女の試練

SOI-JP044
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2

白魔導士ピケル、黒魔導師クランの専用装備カード。
単純に攻撃力を上げるだけではなく、魔法の国の王女−ピケル、魔法の国の王女−クランを特殊召喚することもできるぞ。

しかし、魔法の国の王女−ピケル、魔法の国の王女−クランは、場に出しにくい割には強くない。
ハッキリ言って、王女の試練は攻撃力アップのためだけに使った方が強い。もっとも、それならば、デーモンの斧を使った方が強かったりするのだが……。

フォトン・ジェネレーター・ユニット

SOI-JP045
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2

サイバー・レーザー・ドラゴンを場に出すために必要。
速攻魔法である点を生かし、相手の除去効果に対応したタイミングで使いたいところ。

また、サイバー・レーザー・ドラゴンはデッキ・手札・墓地のいずれからでも特殊召喚できる。
そのため、サイバー・レーザー・ドラゴン本体はデッキに1枚が適切だろう。

エンド・オブ・ザ・ワールド

SOI-JP046
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 5

破滅の女神ルイン、終焉の王デミスの2体を儀式召喚するために使う儀式魔法。
普通の儀式魔法とは違い、儀式召喚時の生け贄はレベル8ピッタリでなければならない。

そして、ルインよりもデミスの方が強力で使いやすい効果を持っている。
そのため、エンド・オブ・ザ・ワールドを使わず、闇属性儀式モンスター全てに対応している「奈落との契約」のカードを使った方が、闇の支配者−ゾークなどを兼用できるようになるため便利になってしまう。

エンド・オブ・ザ・ワールドは、デミス召喚のオマケ役に留まりそうだ。

古代の機械城

SOI-JP047
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 5

アンティーク・ギアキャッスルと読む。アンティーク・ギア系モンスターを補助する永続魔法。
アンティーク・ギア系モンスターの攻撃力を上げつつ、アンティーク・ギア系モンスターの生け贄確保に役立つ。

攻撃力アップ効果は、300ポイントしかアップしないため、多少心許なく感じるかもしれない。
それでも、古代の機械獣、古代の機械兵士に対しては、この程度の攻撃力アップでも悪くはない。倒せなかったモンスターが倒せるようになるだけでなく、攻撃時の魔法・罠無効化能力が役立つ機会も増えるのだ。

そして、テキスト後半の生け贄確保の効果、これはなかなか使いやすい効果である。
レベル8の古代の機械巨人であっても、カード消費1枚で容易に生け贄召喚ができるのだ。これがギアキャッスルの一番の魅力だろう。

それでも、古代の機械巨人とギアキャッスルは単体では心許ないため、使いにくいと感じることも多いだろう。
また、低レベルのアンティーク・ギア系モンスターが心許ない点(2005年12月現在)も大きなマイナスポイントだ。

結局のところ、古代の機械巨人のためにギアキャッスルを使うとしても、洗脳−ブレイン・コントロール、黄泉ガエル、ダンディライオンなどの汎用カードを使っていった方が強そうである。
それでも、ギアキャッスルは弱いカードではない。ファンならばデッキに入れても大きな戦力ダウンにはならないだろう。

輪廻転生

SOI-JP048
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 0

儀式時に生け贄にしたモンスターをデッキに戻すカード。
永続魔法なので、何度でも適用されるぞ……。

とは言え、墓地に送られるモンスターがデッキに戻ったところで、それによる利益はほとんどない。
輪廻転生を使うくらいなら、儀式召喚自体に成功しやすくなるカードや、汎用性の高い強力なカードを入れるべきだ。

スーパージュニア対決!

SOI-JP049
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 2

相手モンスターの攻撃対象を無理やり変更してバトルを行うトラップカード。
うまくいけば、相手に反射戦闘ダメージを与えながらも、相手モンスターの総攻撃を防ぐことができる。

とは言え、総合的な戦力を見ると、普通に和睦の使者などを使った方が便利である。
発動条件がやや厳しいために、ピンチの時に役に立ってくれないことが多いのだ。「相手の場に攻撃表示モンスター1〜2体+自分の場に表側守備表示モンスター」の条件を満たすのは簡単ではない。

スーパージュニア対決!をどうしても使いたいのであれば、伝説の柔術家やメタル・リフレクト・スライムなど、守備表示モンスターを攻撃させることで相手に損害を与えるカードを組み合わせよう。

ミラクル・キッズ

SOI-JP050
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 4

墓地のヒーロー・キッズ1体につき攻撃力を400ポイント下げるトラップカード。
ヒーロー・キッズは同名カード3枚が集まりやすいため、「攻撃力1200ポイントダウン」を実現できる機会は少なくない。

巨大ネズミなどを使いヒーロー・キッズを場に揃える工夫ができているのならば、ミラクル・キッズ1枚くらいをデッキに入れると面白いだろう。
ミラクル・キッズを相手モンスターの攻撃宣言時に発動すれば、攻撃力1000程度のモンスターであっても上級モンスターを返り討ちにすることができるだろう。

もちろん、デッキ構築や発動機会が限定されるため、総合的な戦力を見れば、ミラクル・キッズを使うよりも突進や収縮を使っていった方が強い。
それでもミラクル・キッズはそこまで弱いカードではないので、ファンならばためらわずに使ってみよう。

アタック・リフレクター・ユニット

SOI-JP051
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 1

サイバー・バリア・ドラゴンの特殊召喚に使うカード。

アタック・リフレクター・ユニットは、フォトン・ジェネレーター・ユニットとは違い、墓地にあるサイバー・バリア・ドラゴンを特殊召喚することはできない。
それでも、サイバー・バリア・ドラゴン自体の強さなどを考慮すると、サイバー・バリア・ドラゴン、アタック・リフレクター・ユニットともにデッキに1〜2枚で十分だろう。

ダメージ・コンデンサー

SOI-JP052
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4

自分へのダメージをエネルギーとして溜めて、デッキからモンスターを特殊召喚する装置。
自分が受けた戦闘ダメージ以下の攻撃力を持つモンスターを特殊召喚することができるぞ。

さまざまな状況において……

デッキからモンスターを選んで特殊召喚するというダメージ・コンデンサーの効果は、一見魅力的に思えるかもしれない。
だが、いろいろな状況を想定すると、魅力以上に使いにくさが露呈してしまう。いくつか状況を取り上げてダメージ・コンデンサーの性質を見ていこう。

まず、発動条件を満たせる状況であっても、それが1000ダメージにも満たない場合は少なくない。
これでは、手札を1枚捨ててまでダメージ・コンデンサーで特殊召喚すくらいなら、普通にキラー・トマトなどで特殊召喚した方が安全で効率的だ。

また、1600〜2100ダメージ程度なら、機会がほどほどに巡ってきつつも、ある程度役に立つモンスターを特殊召喚することができるだろう。
天空騎士パーシアスやヴァンパイア・ロードなど、一部の上級モンスターを特殊召喚できることもある。

天空騎士パーシアスなどを比較的簡単にデッキから特殊召喚できるのは魅力的に思えるかもしれない。
だが、冷静に考えると、大きなダメージを受けて手札を捨ててまでダメージ・コンデンサーを使うくらいなら、普通に炸裂装甲を使って攻撃してきた相手モンスターを破壊した方が明らかに強い。

その他、相手の場に溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムなどを特殊召喚した後、わざと自分が大ダメージを受けることで強力なモンスターを特殊召喚する戦術はあるが、リスクやコストに見合うだけの価値があるとは思えない。
よっぽど強力なコンボが見つからない限り、この戦術が使われることはなさそうだ。

以上より、ダメージ・コンデンサーは何かと中途半端なところがあるため、あまり使われないカードとなりそうである。

因果切断

SOI-JP053
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 5

表側表示モンスターをゲームから除外した上に、同名モンスターを相手墓地からも除外する罠カード。
封魔の伝承者などの同名モンスターを墓地に揃えるコンボを潰すためなどに役立つぞ。

因果切断は、相手墓地のモンスターをゲームから除外できなくとも、普通に相手フィールド上のモンスターを除去できるので汎用性は低くない。
だが、「同名モンスターを墓地に揃えるコンボ」自体がそれほど強力ではないため、因果切断は「相手の表側表示モンスターを除外する」だけの効果とほとんど変わらない。これで「手札1枚捨てコスト」があるのでは、やや割高だろう。

総合的な戦力を考えると、因果切断を使うよりも、サンダー・ブレイクなどの汎用性がさらに高いカードを使っていった方が強いと言えるだろう。
もっとも、除外したいほど憎いモンスターがあるのなら話は別だが……。

ロスト・ネクスト

SOI-JP054
一般型デッキ / 専用デッキ / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 2

同名カードを墓地に揃えるために使うトラップカード。
自分の場に出ているモンスターと同名のモンスター1枚をデッキから墓地に送ることができる。

とは言え、普通におろかな埋葬を使った方が明らかに便利である。
たとえ、おろかな埋葬を3枚入れたデッキであっても、汎用性の高いサーチカードなどを使用していった方がデッキ全体の戦力は上がるはずだ。

ジェネレーション・チェンジ

SOI-JP055
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 5

自分の場のモンスターを破壊することで、破壊したモンスターと同名のモンスターをデッキから手札に加えることができる効果を持つトラップカード。
ロスト・ネクストと同じく、同名モンスターを墓地に揃えさせるためのカードである。

しかし、同名モンスターを揃えるだけの目的でジェネレーション・チェンジを使うと、おろかな埋葬より使いにくいだろう。
それどころかロスト・ネクストよりも使いにくくなる状況も少なくない。

多様な使い道

ジェネレーション・チェンジは、同名モンスターを揃えるだけの目的で使うには力不足である。
けれども、ジェネレーション・チェンジには、同名モンスターを揃える役割以外にも使い道がある。

その中でも最も魅力的な使い道が、コントロールを奪った相手モンスターに対しての使用だ。
これは、奪ったモンスターを相手に返すことなく破壊できることだけが魅力ではない。同名モンスターを手札に加えられる可能性がある点が大きな魅力なのだ。
一般的に、自分と相手のデッキに共通するモンスターは何枚もあるため、同名カードをデッキから手札に加えられる状況は少なくないのだ。

また、さらなる使い道として、一度きりしか効果を使えないモンスターとのコンボがある。
聖なる魔術師、氷帝メビウス、ダンディライオンなどにジェネレーション・チェンジを使えば、効果を2度使える機会を得ることができる。

以上のように、ジェネレーション・チェンジには、同名モンスターを揃えるだけのカードではないことが分かっていただけただろう。
ジェネレーション・チェンジを使うならば、洗脳−ブレインコントロールをはじめとするコンボカードを用意しておくべきだ。

それでも、ジェネレーション・チェンジは、コンボが成立しない状況だとほとんど役に立たない上、コンボが成立しても強力だといえるほど強いわけではない。
実際の使用状況は、同名モンスターを墓地に揃える必要のあるデッキで補助的に使うという程度だろう。

全弾発射

SOI-JP056
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 1

フルバーストと読む。手札のカードを効果ダメージに変換する効果を持つトラップカードだ。
ただし、使用時に手札が全て失われるので相手へのトドメに使うのが基本だぞ。

もっとも、普通に革命のカードを使った方が強いのは自明。わざわざ全弾発射を使う必要性はない。
手札を意図的に墓地に送るコンボを狙うにしても、見返りは小さいだろう。

しかし、ガジェット・ソルジャーの必殺技として任命された名誉あるカードなので、ガジェットデッキを作るなら、必須カードといえるだろう。潔く散って来るがいい!

成功確率0%

SOI-JP057
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 1

禁止になってしまった魔導サイエンティストの嫌がらせトラップカード。相手の融合デッキのカードを捨てさせる効果を持つぞ。

融合、突然変異などの発動にチェーンすれば、特殊召喚を無効化できる可能性はあるが、成功確率0%には程遠い。
成功確率も見返りも小さいため、使う価値はほとんどないだろう。

オプションハンター

SOI-JP058
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4

ドレイン・シールド。

ゴブリンのその場しのぎ

SOI-JP059
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 3

魔法の発動を無効にするものの、その魔法を相手の手札に戻してしまう。まさにその場しのぎ。
しかも、戻した魔法カードはすぐに発動できてしまうため、その場しのぎになっているかどうかすら微妙だ。

一応、コストのある魔法や速攻魔法に対してゴブリンのその場しのぎを使えば、効果はあるかもしれない。
それでも、マジック・ドレインなどを使っていった方が圧倒的に強い。

誤作動

SOI-JP060
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 1

あと500ライフ払って盗賊の七つ道具を使った方が強いと思います。
誤作動のカードを発動させること自体が誤作動だというオチでした。




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