カード考察 POWER OF THE DUELIST

First update : 2006/5/18
Last update : 2006/7/22

効果やパラメータなどは面倒なので書きません。他のサイトを探してください。

7/18 お待たせ致し過ぎました。機械族関連カードをアップしました。
7/19 D−HERO関連カードを作成。
7/20 恐竜族関連カードを作成。
7/21 エイリアン関連カードを作成。
7/22 その他のカードを作成。

今回はカードナンバーごとに考察するのではなく、エレメンタルヒーローなどのくくりでグルーピングして考察したいと思います。

E・HERO ネオス 関連カード

E・HERO ネオス

POTD-JP001
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 2

遊城十代の新たなエレメンタルヒーロー。
週間少年ジャンプの特別付録カードがこのパックに再販された。

ネオスは、レベル7攻撃力2500の効果なしモンスター。
そのままデッキに放り込んだのでは活躍は難しいが、エレメンタルヒーローのサポートカードや、融合魔法カードが不要な「コンタクト融合」によって活躍させていくことができるぞ。

ネオスをどのように活躍させるかは人それぞれだが、どのように活躍させるにせよ、ネオスを使うためにはレベル7のネオスを場に出す必要がある。普通に生け贄召喚したのでは手間やカード消費が大きすぎる割に、その見返りが小さすぎるからだ。
召喚・特殊召喚をサポートするカードなどを利用して、手間やカード消費を極力抑える必要があるだろう。

召喚・特殊召喚をサポートするカードには、汎用性の高いものとして名推理、モンスターゲート、洗脳−ブレインコントロール、黄泉ガエル、ダンディライオンなどがあり、専用カード系には黙する死者、蘇りし魂、フェイク・ヒーロー、O−オーバーソウル、ヒーローフラッシュ!!、E・HERO ネクロダークマンなどがある。
また、デッキから手札に加える手段としてE−エマージェンシーコール、墓地から手札に加える手段として戦士の生還がある。

自分が狙いたい戦術やデッキ全体のバランスと相談しながら、適切なサポートカードを投入していこう。

また、E・HERO ネオスは他のエレメンタルヒーローとは性質が違う。
ネオスを使う場合には、他のエレメンタルヒーローと無理に共存させない方が良い。
下手に共存させると、サポートカードが噛み合わずデッキが空回りしてしまう危険が大きくなってしまうぞ。

N・アクア・ドルフィン

POTD-JP003
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 4

ネオスペーシアン。E・HERO ネオスとのコンタクト融合によって、E・HERO アクア・ネオスになることができる。
ネオスとのコンタクト融合についてはアクア・ネオスの項目に譲ることとし、ここではN・アクア・ドルフィン単体に着目して考察を行うことにしよう。

自分が得をするためには……

アクア・ドルフィンは、攻撃力や守備力は最低ランクだが、相手の手札のモンスターカードを破壊し500ダメージ与えることができる効果を持つ。
ただし、相手の手札のモンスターカードを破壊するためには、自分の手札を捨てるコストが必要になる上、破壊したい相手手札のモンスターの攻撃力以上の攻撃力を持つモンスターが自分フィールド上にいなければならない。

効果によって失う手札の数は、うまくいって五分五分。失敗すればこちらだけが損をしてしまう。
しかも、アクア・ドルフィンは攻守が心許ないため、次の相手ターンにアクア・ドルフィン本体が一方的に倒されてしまうことも少なくない。こうなると、効果に成功しても自分の方が損したことになってしまう。

このように、何の考えもなしにアクア・ドルフィンを使うと、自分が得をするのは簡単ではない。
デッキ構築やプレイングに工夫を施すことは必須だと言えるだろう。以下にその例を挙げる。

以上のような工夫を施すことによって、ある程度の活躍は見込めるようになるかもしれない。
とは言え、工夫しても自分が大きく有利に立てるようなことは少ないため、アクア・ドルフィンの総合的な強さはそれほど高いとはいえないだろう。首領・ザルーグなど、他の手札破壊系カードを使っていった方が使いやすい事実は否定できない。

N・フレア・スカラベ

POTD-JP004
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 2

N・アクア・ドルフィンに同じく、E・HERO ネオスとのコンタクト融合によって、E・HERO フレア・ネオスになることができる。
アクア・ドルフィンの項目と同じく、ここではフレア・スカラベ単体に着目して考察していくぞ。

高攻撃力はまぼろし?

フレア・スカラベは、相手の場に伏せてある魔法・罠の数によって攻撃力を上げ、レベル3モンスターながら攻撃力が2000を超えることもある。

しかし、相手が3枚、4枚と魔法・罠カードを出してくれることはまれ。攻撃力アップにはほとんど期待できない。
また、仮に相手が魔法・罠カードを4枚出して攻撃力が2100になったとしても、その4枚の魔法・罠カードの中に「攻撃を妨害する罠」が含まれる可能性は高く、高い攻撃力を生かしにくいことが致命的だ。

グラヴィティ・バインドなどの影響を受けない利点や、魂の共有−コモンソウルでの攻撃力アップコンボを生かしたとしても、フレア・スカラベ単体を活躍させるのは難しいだろう。

N・ブラック・パンサー

POTD-JP005
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 4

ネオスペーシアン3体目。E・HERO ネオスとのコンタクト融合によって、E・HERO ブラック・ネオスになる。
コンタクト融合関連の考察はブラック・ネオスの項目に委ね、この項目ではブラック・パンサー単体についてのみ考察していく。

一見すごそうな効果だけど……

ブラック・パンサーは攻撃力は1000しかないものの、相手モンスターの名前と効果を1ターンの間コピーするという奇抜な特殊能力を持っている。
モンスターの効果には強力なものも多いため、ブラック・パンサーはなかなか強いのではないか――という印象を受けるかもしれない。

しかし、よくよく考えてみると、ブラック・パンサーはそれほど強力ではない。

まず、名前をコピーする能力は、融合などごく一部のカードを使うためだけしか役に立たない。
しかも、コピーするのは相手フィールド上のモンスター。ほとんどの場合、うまくいくかどうかは相手に依存してしまう。
このため、名前をコピーする効果が役に立つ機会はかなり少ないと言ってもいいだろう。

次に、効果をコピーする能力。これは、一見役立ちそうに見えるかもしれないが、この能力が生かせる機会は意外と少ない。
下の表を見ていただければ、その事実に納得がいくだろう。

効果コピーの機会・価値 該当する代表的なカード
カオス・ソーサラー  サウザンド・アイズ・サクリファイス
異次元の女戦士  D.D.アサイラント  お注射天使リリー  見習い魔術師
死霊騎士デスカリバー・ナイト(コピー前に相殺)  魂を削る死霊(コピー時に破壊可能/この後手札破壊効果は使えるのか不明)
ならず者傭兵部隊  ハイドロゲドン  首領・ザルーグ  天空騎士パーシアス
× 聖なる魔術師  深淵の暗殺者  メタモルポット  ――リバース効果モンスター全般
クリッター  キラー・トマト  黄泉ガエル  ダンディライオン  ――墓地で効果が発動するモンスター全般
魔導戦士 ブレイカー  グリーン・ガジェット  レッド・ガジェット  イエロー・ガジェット  月読命  マシュマロン  人造人間−サイコ・ショッカー  サイバー・ドラゴン  氷帝メビウス  雷帝ザボルグ

以上の表から分かるように、ブラック・パンサーは奇抜なコピー能力を持っているものの、それを生かせるようにコピーできる機会が少なすぎるのだ。
ブラック・ネオスを使わないのであれば、ブラック・パンサーは「獣族デッキのサイドデッキに入るかもしれないね」程度のカードとなるだろう。

それでも、奇抜な能力である分、既存のカードでは実現できなかった強力なコンボが存在するかもしれない。
様々なカードとの組み合わせを検証してコンボを探してみるのも面白いかもしれない。

C・ドルフィーナ

POTD-JP006
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 1

かわいいね。

E・HERO アクア・ネオス

POTD-JP031
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 0

コンタクト融合によって1ターンだけ場に現れる融合モンスター。
具体的には、自分の場に存在するE・HERO ネオスとN・アクア・ドルフィンをデッキに戻すことで特殊召喚され、特殊召喚されたエンドフェイズ時に融合デッキに戻る、という流れになる。

1.コンタクト融合の性質

コンタクト融合では、融合魔法カードは必要なく、融合素材モンスターは墓地に送られるのではなくデッキに戻る。
特殊召喚された融合モンスターは1ターンで場から消えてしまうが、墓地ではなく融合デッキに戻る。

これを聞くと、「墓地に送られるのではないから自分は損はしない」と感じてしまう人もいるかもしれない。
けれども、良く考えて欲しい。墓地にあるカードは自分の思い通りには使えないけれども、デッキや融合デッキにあるカードも自分の思い通りには使えないのだ。

つまり、デッキや融合デッキに戻すと言うことは、墓地に送ることとほぼ等しいことだと言える。
それどころか、早すぎた埋葬などの蘇生系カードが使えない分だけ、墓地に送るより不利だと言えるのだ。

となると、アクア・ネオスは、レベル7モンスターであるネオスとアクア・ドルフィンを場に揃えた上、それらを全て失うことで特殊召喚されることとなる。しかも、アクア・ネオスは1ターン限りで消滅してしまう。
アクア・ネオスは、特殊召喚の条件が厳しい上に、カード消費も非常に大きい扱いづらいモンスターだといえるのだ。

2.アクア・ネオスの強さは?

前節より、アクア・ネオスが扱いづらいことは理解いただけるだろう。
それだけ扱いづらいのなら、アクア・ネオスは強力な攻撃力や効果を持っていなければ割に合わない……のだが、アクア・ネオスの攻撃力は融合前のネオスと同じで、効果はそれほど強いものではない。

間違いなく割に合っていない。
出すのが大変でカード消費も激しく1ターンで消えてしまうのに、攻撃力や効果はそれほど大したことはない。
しかも、カード消費が激しすぎるために、アクア・ネオスの効果で手札を破壊された相手より、そのコストで手札を捨てた自分の方が追い詰められてしまうことも少なくないのである。
炎帝テスタロスの強さを見たら卒倒しそうなくらい悲惨な有様だ。

もちろん、アクア・ネオスを使う場合には、場にネオスとアクア・ドルフィンを揃えやすくしたり、コンタクト融合する前にアクア・ドルフィンの効果を使ったり、ネオスペースを使ってデッキに戻るのを阻止したりなどと、様々な工夫を施すだろう。
けれども、それらの工夫を施したとしても、見違えるほど扱いやすくなったり、見違えるほどパワーアップしたりするわけではない。

アクア・ネオスは、専用デッキを組んだとしても、相当厳しい戦いを強いられることを覚悟しなければならないだろう。

E・HERO フレア・ネオス

POTD-JP032
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 0

E・HERO アクア・ネオスと同じく、コンタクト融合によって特殊召喚される融合モンスター。
自分の場にいるE・HERO ネオスとN・フレア・スカラベをデッキに戻すことで、1ターンだけ場に現れるぞ。

フレア・ネオスは、自分と相手の魔法・罠の数×400ポイントだけ攻守アップする効果を持つ。
融合素材であるフレア・スカラベとは違い、自分の魔法・罠カードも攻守アップの対象となるが、フレア・ネオスを出すまでにカードを消耗しているため自分の場に魔法・罠は並べにくい。
相手の魔法・罠の数に期待しても、フレア・スカラベの時と同じく、相手の魔法・罠が増えるほどその中に攻撃を妨害する罠が含まれる可能性が高くなり、高い攻撃力を生かせなくなってしまう。

つまり、フレア・ネオスの効果では1000程度の攻撃力アップができると言う程度である。
これでは、効果のパワーとしては強力とは言いがたい。

したがって、フレア・ネオスはアクア・ネオスと同じく、活躍できる土台作りまでが大変であるにもかかわらず、大した効果を持たないため非常に使いにくいということになる。
残念ながら、活躍させるのは至難の業だといっても良いだろう。

E・HERO ブラック・ネオス

POTD-JP033
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 0

コンタクト融合によって特殊召喚される融合モンスターその3。
自分の場に存在するE・HERO ネオスとN・ブラック・パンサーをデッキに戻すことで、1ターンだけ場に現れる。

ブラックネオスは、相手モンスター1体の効果を無効にする特殊能力を持つ。
効果を無効にしたモンスターを戦闘で破壊すれば、異次元の女戦士やマシュマロンのような厄介な効果を受け付けずに一方的に倒すことができる。

とは言っても、裏側表示のモンスターの効果は無効化できないし、墓地で発動するモンスター効果も防げない。まともに無効化できるモンスターはほとんどいないのだ。
この有様では、効果が強力とはお世辞でも言えない。

つまり、ブラック・ネオスもアクア・ネオスなどと同じで、活躍できる土台作りまでが大変であるにもかかわらず、大した効果を持たないため非常に使いにくい、そういうことになる。
十代ファンには残念だと思うが、ネオス系の融合モンスターはあまりにも使いにくすぎる。

コンタクト

POTD-JP037
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 1

コクーンモンスター(「C」の名がついたモンスター)を、ネオスペーシアンモンスター(「N」の名がついたモンスター)に置き換えるカード。

とは言っても、ネオスペーシアンモンスターはデッキサーチや召喚に制限があるわけではない。わざわざコクーンモンスターやコンタクトを経由して、ネオスペーシアンモンスターを出す意味はほとんどない。
単体でのコクーンモンスターやコンタクトは力不足である上、コンタクトを使うことでカード1枚分を消費してしまうため、コンタクトは使うだけ損だと言っても良いだろう。

しかも、このパックが発売された時点でのコクーンモンスターは、N・アクア・ドルフィンを場に出せるC・ドルフィーナのみ。
汎用性の高いグリズリーマザーや増援の方が圧倒的に使いやすいだろう。

フェイク・ヒーロー

POTD-JP038
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2

手札のエレメンタルヒーローを1ターンだけ特殊召喚する。

特殊召喚されたエレメンタルヒーローは攻撃にできないので、生け贄などにしないと何の役にも立たずにターンが移ってしまう。
通常の生け贄確保ならば洗脳−ブレインコントロールやデビルズ・サンクチュアリを使った方がカード消費などの面で優れるため、フェイク・ヒーローを使う必要はない。

フェイク・ヒーローを使うなら、E・HERO アクア・ネオスなどを特殊召喚するためにE・HERO ネオスを場に出すと良いだろう。フェイク・ヒーローは、この目的で使用されることが多くなるかもしれない。
ただし、もう片方の融合素材であるN・アクア・ドルフィンなども揃っていないと、フェイク・ヒーローはほとんど何の役に立たないため、汎用性や安定性は低い。

アクア・ネオスなどのためにネオスを特殊召喚したいとしても、フェイク・ヒーローを使用するよりも名推理などの汎用性の高いカードを使った方がいいかもしれない。

魂の共有−コモンソウル

POTD-JP045
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 4

効果を解釈するのがちょっと大変なカード……かもしれない。
手札のネオスペーシアンモンスター(「N」の名がついたモンスター)1体を特殊召喚し、フィールド上モンスター1体の攻撃力をアップさせることができる。

魂の共有−コモンソウルは、カード1枚で、ネオスペーシアンモンスターを特殊召喚扱いで場に出した上に、モンスター1体の攻撃力を上げることができる。
手札にネオスペーシアンモンスターが必要であることや、自分の場に表側表示モンスターがいない状況では発動が難しいなどの制約を考慮しても、それなりには役に立ってくれるだろう。

また、ネオスペーシアンモンスターは相手の場に出すこともできる。
この場合、ネオスペーシアンモンスターは相手のものになった上、相手モンスターの攻撃力も上がってしまうので、損したように感じるかもしれない。
だが、攻撃力の低いネオスペーシアンモンスターを相手の場に出すことで、超過戦闘ダメージを狙うことができる。トドメがさせそうな場合には、この戦術を狙っていこう。

魂の共有−コモンソウルは、多少地味ではあるもののそれなりに役に立つカード。
ネオスペーシアンモンスターを使うデッキならば、1枚程度ならデッキに入れても良いかもしれない。もっとも、無理に入れるほど強いというわけでもないのだが……。

ネオスペース

POTD-JP046
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 2

ネオス系モンスターの攻撃力を上げ、アクア・ネオスなどの融合モンスターが持つ大きなデメリットを相殺することができるフィールド魔法カード。

ネオス系モンスターの攻撃力は元々高いため、攻撃力を上げる効果はダメージを少し増やす程度にしかならないことが多いだろう。
その代わり、アクア・ネオスなどが融合デッキに戻らなくなる効果は便利な効果だといえるだろう。むしろ、アクア・ネオスなどの融合モンスターを使う場合には、ネオスペースは必須だといっていい。

……とは言っても、アクア・ネオスなどの融合モンスターが元々相当使いにくいので、ネオスペースを入れたくらいではその使いにくさをフォローしきれるわけではない。
こればかりはあきらめるしかないだろう。

機械族モンスター関連

主に丸藤兄弟のカードが該当。
機械族モンスターである円盤ムスキーは、エーリアン関連の項目で考察するので注意して欲しい。

サブマリンロイド

POTD-JP008
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 6

丸藤翔の乗り物系モンスター。
攻撃力は800と低めだが、相手プレイヤーに直接攻撃することができる能力を持つ。

この手のモンスターは直接攻撃した次の相手ターンには低い攻撃力をさらしてしまうので、何らかの手段で守ってやることが必要である。
だが、サブマリンロイドは攻撃後に守備表示となる効果を持っており、守備力1800のモンスターとして相手ターンの戦闘に備えることができる。

つまり、サブマリンロイドは毎ターン800ダメージを与え続け、相手ターンでは守備力1800で簡単には破れない防御性能を持つということになる。
なかなか優良なモンスターだといって良いだろう。

ステルスバードとの比較

サブマリンロイドに似た性質を持つモンスターとして、ステルスバードがある。
ステルスバードは反転召喚を繰り返すことで、毎ターン1000ダメージと守備力1700を生かすことが可能であり、主にロック系のデッキで使われている。

どちらが使いやすいのか調べるため、項目ごとにサブマリンロイドとステルスバードの比較を行ってみよう。

サブマリンロイド ステルスバード
レベル4 レベル3
攻撃力800
守備力1800
攻撃力700
守備力1700
1ターン当たり800ダメージ 1ターン当たり1000ダメージ
召喚ターンにダメージ可能 召喚ターンにダメージ不可
戦闘を妨害されるとダメージ0 表側表示にされるとダメージ0

以上の表を見ると項目ごとに優劣が分かれており、「どちらのカードが強い」のように単純に優劣は付けられない。
デッキの性質に応じて相性の良いカードを選んでいくのが賢いやり方だと言えるだろう。

具体的には――
グラヴィティ・バインドなどで徹底的に相手の攻撃を防ぐタイプ(行動ロックタイプ)のデッキならば、ステルスバードが良い。
ある程度戦闘を行っていくタイプのデッキならば、サブマリンロイドが良い。

その理由の一つとして、グラヴィティ・バインドなどは相手の攻撃だけでなく自分の攻撃も防いでしまうため、サブマリンロイドは攻撃を仕掛けにくいことが挙げられる。
その他、相手の罠の使用頻度や速攻性などを考慮すると、前述ような使い分けが妥当であることに納得していただけるだろう。

ただ、普通に戦闘を行うタイプのデッキは、無理に直接攻撃を仕掛けるより相手モンスターを確実に除去した方が良い場合も多く、サブマリンロイドの使用頻度はそれほど高くならないと考えられる。
それでもサブマリンロイドが優良なカードであることに変わりないので、ロイド系モンスター中心のデッキならば、十分にデッキに投入する価値はある。

キューキューロイド

POTD-JP009
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 2

翔の救急車をモデルにしたモンスター。
墓地から手札に加えられたロイド系モンスターをその場で特殊召喚することができる。

けれども、様々な要素を考慮すると、キューキューロイドを使いこなすのは難しい。
墓地から手札に加える効果が少ない上に、ロイド系モンスター限定の効果であり、キューキューロイド自身の攻守が致命的に低い――など、使いにくい要素が多すぎるのだ。

そして、使いにくい要素を多く持つ割には、その効果はそれほど強いものでもないことが致命的である。
わざわざキューキューロイドを召喚して手札に加えたロイド系モンスターを特殊召喚するくらいならば、はじめからキューキューロイドを使わずに手札に加えたロイド系モンスターを通常召喚した方が効率が良くなってしまうのだ。

よほど強力なコンボが見つかるか、よほどこだわりを持っているか、そのような場合でなければキューキューロイドは使われないだろう。

デコイロイド

POTD-JP010
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4

オトリ効果を持つ乗り物系モンスター。
オトリとなることで、他の自分のモンスターを戦闘から守ることができる。

しかし、デコイロイドの攻守は致命的に低く、こんなものが表側表示で存在していたら、オトリ効果がなくとも真っ先に狙われてしまう。もちろんデコイロイドを破壊された後、守りたかった他のモンスターが狙われることになるだろう。
これでは、デコイロイドはまるで役に立っていないことになる。何の考えもなくデッキに放り込んでは活躍することは不可能だ。

それでも、工夫を施せばそれなりには活躍できるようになる。

工夫の代表的なものとして、明鏡止水の心をデコイロイドに装備させるコンボが挙げられる。
デコイロイドを戦闘で破壊されないようにすれば、オトリ効果を生かして他の自分のモンスターを守ることができるようになるのだ。効果に対する耐性が付加されることもちょっぴり魅力だ。

とは言っても、明鏡止水の心とのコンボは特定のカードを2枚を揃える必要がある。
グラヴィティ・バインド−超重力の網−など、カード1枚で自分モンスターを守ることのできるカードを使っていった方が便利であることは否定できないだろう。

レスキューロイド

POTD-JP011
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要生け贄) / 逆転型
総合評価 : 2

戦闘で破壊されたロイド系モンスターを手札に戻す能力を持つ。
レスキューロイド自身が破壊された場合には手札には戻す効果は適用されないので注意しよう。

さて、墓地に送られるはずだったモンスターが手札に戻ることによって、自分はカードの損失をほぼ0にすることができる。
場からモンスターが消えてしまう点では不利になるが、カードの損失が0であることは長い目で見ればかなりのプラス材料ではある。

とは言え、基本的に真っ先に狙われるのはレスキューロイド本体である。
一応、レスキューロイド自身の攻撃力は1600であり簡単に倒されるほど弱くはない。それなりに相手を足止めすることはできるかもしれない。
しかし、逆に言えば、生け贄召喚が必要なレベル6モンスターの割にはちょっとした足止め程度の役割しかできないのであり、これでは力不足と言わざるを得ないだろう。そもそも足止めがしたいのならば、ノーブル・ド・ノワールを使った方が便利なのだ。

レスキューロイドは、攻守やレベルの割には効果の価値が低いため、ロイド系デッキであってもあまりオススメはできないカードである。

余談だが、レスキューロイドがノーブル・ド・ノワールに勝っている点として、自滅攻撃にも対応していることがある。

「自滅攻撃に対応って言ってもさぁ、そもそもロイド系モンスターの中に自滅攻撃でメリットを得られるモンスターっているの?」
「ユーフォロイドと……ダークジェロイド

翔君泣きます。

キメラテック・オーバー・ドラゴン

POTD-JP034
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要融合) / 中間型
総合評価 : 9

素材の種類や数に幅がある特殊な融合モンスター。
融合素材の数に応じて攻撃力と攻撃回数が増えていく。ただし、攻撃回数が増えても2回目以降の攻撃では相手プレイヤーへの直接攻撃はできないので注意しよう。

1.手札や場からの融合

キメラテック・オーバー・ドラゴンはサイバー・ドラゴンを1体以上含む機械族モンスターを融合素材とする。
融合素材2体から融合召喚できるが、この場合は攻撃力1600の制限付2回攻撃と、サイバー・ドラゴン1体程度程度の力しか持たない。
しかも、融合素材を3体、4体と増やした場合でも、素材で消費したカードの元を取れるほどキメラテック・オーバー・ドラゴンが強力になるわけではない。

サイバー・ドラゴンが単体でも強力であることや、他の機械族モンスターの種類を問わないとは言え、普通に融合魔法カードを使ったのではカード消費が多すぎる割には弱い。パワー・ボンドを使うとしても同様だ。
融合魔法カードやパワー・ボンドを使ってキメラテック・オーバー・ドラゴンの融合を狙うならば、サイバー・ツイン・ドラゴンの融合を狙った方が強いと言えるだろう。

2.融合サポートカードを使って

通常の融合魔法ではカード消費が大きいため、キメラテック・オーバー・ドラゴンは使いづらい。
ただし、このパックに含まれている融合召喚の効果を持つ魔法カード「オーバーロード・フュージョン」「未来融合−フューチャー・フュージョン」を使えば、カード消費の問題点は解決され、キメラテック・オーバー・ドラゴンは一気に強くなる。
キメラテック・オーバー・ドラゴンを使うなら、これらのカードのいずれか(または両方)を使用することは必然だと言ってもいい。

それでは、オーバーロード・フュージョンと未来融合を使用する場合について、次節以降で解説をしていこう。

3.オーバーロード・フュージョン

オーバーロード・フュージョンを使えば、フィールド上と墓地の機械族モンスターを融合素材とすることができる。
サイバー・ドラゴンを含んだ機械族デッキを使う場合、デュエル後半ともなれば墓地には5体以上の機械族モンスターがいることだろう。オーバーロード・フュージョンを使えば、いきなり攻撃力4000クラスの全体攻撃可能なモンスターを場に出すことができる。

しかも、カード消費はオーバーロード・フュージョンたった1枚。墓地に機械族モンスターが溜まっていれば、発動条件も容易に満たすことができる。
融合召喚された時に自分フィールド上の他のカードを全て墓地に送るデメリット効果があるものの、デュエル終盤でフィールド上のカードが少なくなってきた時や確実にトドメをさせる時などに融合召喚させれば、これはそれほど大きなデメリットにはならない。

強力なキメラテック・オーバー・ドラゴンをカード1枚だけ融合召喚ができる。はっきり言ってこれは相当強力だ。

F・G・Dとの比較

オーバーロード・フュージョンからキメラテック・オーバー・ドラゴンを融合召喚する――これは、龍の鏡からF・G・Dを融合召喚することに類似していると言える。
いずれも種族デッキで活躍し、デュエル後半でカード1枚から戦況をひっくり返せる力を持つぞ。

それでは、キメラテック・オーバー・ドラゴンとF・G・Dはどちらが強いのか? 疑問に持つ人も多いだろう。
融合召喚の狙いやすさ、攻撃力、デメリット効果の有無、複数回攻撃効果の有無――これらの要素を見る限りでは、どちらも同等の力を持つと言って良い。

ただし、キメラテック・オーバー・ドラゴンに必要な機械族モンスターは、F・G・Dに必要なドラゴン族モンスターよりも強力なものが多い――この要素を見逃すわけにはいかない。
機械族モンスターには融合素材にもなっているサイバー・ドラゴンをはじめ、イエロー・ガジェット、グリーン・ガジェット、レッド・ガジェット、ドリルロイド、サイバー・フェニックス、ブローバック・ドラゴン、人造人間−サイコ・ショッカーなど強力なモンスターが多い。

そのため、デッキを機械族モンスター中心で固めても、戦力をほとんど落とさずにキメラテック・オーバー・ドラゴンを生かすことができる。
F・G・Dも十分に強いのだが、比較すればキメラテック・オーバー・ドラゴンに軍配が上がると言っていいだろう。

ただでさえ強いのに

機械族モンスターであるイエロー・ガジェット、グリーン・ガジェット、レッド・ガジェットの3種類(ここではガジェット族と呼ぶ)――これらガジェット族がキメラテック・オーバー・ドラゴンデッキをさらに強力なものにしている。
これらガジェット族は、手札確保の面でキメラテック・オーバー・ドラゴンに関わらず使いやすいカードである。ガジェット族は使いやすい機械族モンスターであるだけでなく、ガジェット族自身の効果によって墓地に機械族モンスターが溜まりやすくなる点が最大の強み。キメラテック・オーバー・ドラゴンの融合素材を簡単に揃えてしまうのだ。

キメラテック・オーバー・ドラゴンが登場する前から、サイバー・ドラゴンとガジェット族3種類をそれぞれ3枚ずつ投入しているデッキは少なくなかった。
これらのデッキにオーバーロード・フュージョンを放り込むだけで、デッキ全体のパワーはさらに上昇。オーバーロード・フュージョンとキメラテック・オーバー・ドラゴンによって、ガジェットデッキは一気に戦力アップしたといっていいだろう。
現環境では、鬼に金棒状態である。

4.未来融合−フューチャー・フュージョン

未来融合−フューチャー・フュージョンを使えば、融合素材をデッキから墓地に送ってキメラテック・オーバー・ドラゴンを融合召喚できる。
しかし、キメラテック・オーバー・ドラゴンの効果によって未来融合自身が破壊されてしまうため、特殊召喚したキメラテック・オーバー・ドラゴンもすぐに破壊されてしまう。

それでは、なぜ考察で未来融合を取り上げているのか? ――そう思う方もいるかもしれない。
未来融合が強力なのは、デッキの機械族モンスターを好きなだけ墓地に送れる点にあるのだ。10枚でも20枚でもその枚数に制限はない。

墓地に機械族モンスターが10枚溜まれば、オーバーロード・フュージョンで攻撃力8000を持つキメラテック・オーバー・ドラゴンを融合召喚できる。
1ターンキルを狙える攻撃力が、簡単に手に入ってしまうのだ。

前節で挙げた、サイバー・ドラゴンとガジェット族3種類をそれぞれ3枚ずつ投入しているデッキがある。
これにオーバーロード・フュージョンと未来融合を加えれば、高い基本戦力を持ちながら一撃必殺のコンボを内包した強力デッキが出来上がる。
必要に応じてデビル・フランケン、巨大化、リミッター解除、ハリケーン、次元融合、レベル制限B地区、グラヴィティ・バインドといったカードを加えれば、デッキの安定性や爆発力をさらに引き立たせることが可能となる。

また、1ターンキルに特化するなら、デッキのほとんどを機械族モンスターやドロー補助カードにしてしまえば良いだろう。
未来融合でデッキの枚数を大幅に減らせば、キメラテック・オーバー・ドラゴンの攻撃力が上がるだけではなくオーバーロード・フュージョンを引き当てる確率も高くなるぞ。

未来融合を使うことによって、キメラテック・オーバー・ドラゴンの極悪度が増し、さらに手に負えなくなるだろう。
デッキは多少不安定になるだろうが、それ以上の恩恵をもたらすことになるに違いない。

5.キメラテック・オーバー・ドラゴンへの対策

すでに説明してきたように、キメラテック・オーバー・ドラゴンは強力なカードである。
サイバー・ドラゴンとガジェット族を中心としたデッキの多くに利用されているだけでなく、今までガジェット族を利用してこなかったプレイヤーすら巻き込んでいるほどである。

これほど強いカードならば、その対策も十分に考えなければならない。
そこで、この節ではキメラテック・オーバー・ドラゴンへの対策について述べていこう。

対策の考え方

キメラテック・オーバー・ドラゴンへの対策と言っても、「このカードを入れておけば必ず勝てる」というようなことはない。
自分の戦術や相手の戦術に合わせてカードを選び、デッキ全体として相手を上回る必要がある。キメラテック・オーバー・ドラゴンの依存度によって、投入する対策カードを変えていこう。

しかし、キメラテック・オーバー・ドラゴンへの対策は難しい。
キメラテック・オーバー・ドラゴン以外の戦力が高すぎたり、メタモルポットや手札抹殺などを使って高速でキーカードを揃えたり、ハリケーンなどで対策カードを吹き飛ばしたりなどと、一筋縄ではいかないのだ。

そのため、サイドデッキからちょっとカードを入れ替える程度では、ほぼ確実に勝てるというほど有利になることはない。
メインデッキの時点で対策カードを投入して、対策カードに合わせてデッキ全体の構成を変えてしまう――このくらいやらないとマッチ戦を勝ち取るのは難しいかもしれない。

対策カードの紹介

以上の点を踏まえ、対策カードを簡単に紹介する。
デッキ全体の戦力を落とさないことだけには注意して欲しい。

6.環境への影響と今後

キメラテック・オーバー・ドラゴンは非常に強力なカードであり、そのインパクトも非常に大きい。
目立ちすぎていることもあって、かなりのデッキで対策が取られており、メインデッキから対策されている場合も少なくない。

マクロコスモスのコンボとは違い、対策されてもそれほど不利にならないため全国トップレベルのデッキにも使われているようだ。
キメラテック・オーバー・ドラゴンは、十分に環境を変えたカードだといえるだろう。

そのため、キメラテック・オーバー・ドラゴン関連カードに制限がかかる可能性がかなり高いことは想像に難くない。
単体でも強力なサイバー・ドラゴン、ガジェット族、そしてオーバー・ロード・フュージョンあたりに制限がかかるという意見が有力であるが、「サイバー・ドラゴンは売り上げの面で制限にならない」、「ガジェット族3種類とも制限ではキツイ」、「キメラテック・オーバー・ドラゴン本体が禁止になればいい」、「未来融合の方が制限だろう」など、さまざまな考えや制限モデルがあり、どれが制限になるかはコナミの判断次第である。

いずれにしても、キメラテック・オーバー・ドラゴン関連のカードが次回の制限改定時にこのまま放置されることはありえないとだけ言っておこう。
特に、サイバー・ドラゴンやガジェット族は単体でも強力なので、仮にキメラテック・オーバー・ドラゴンが禁止となった場合でも、制限化を免れるとはいえない。
これらのカードを持っている人は、いつ制限になってもいいように覚悟しておく必要がありそうだ。

レスキューキューロイド

POTD-JP035
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 1

レスキューロイドとキューキューロイドの融合モンスター。
融合素材それぞれの効果を合体させたような効果を持つ。

ただ、レスキューロイドのところで書いたように、他の自分のモンスターを守るために使うのならノーブル・ド・ノワールで十分である。
レスキューキューロイドを使うために、わざわざ特定のカードを揃えて融合素材モンスター2体を消費するくらいならば、生け贄1体から簡単に召喚できるノーブル・ド・ノワールの方が圧倒的に便利である。

一応、レスキューキューロイドの効果は、ロイド系モンスター以外にも効果が適用されるため、自滅攻撃コンボがやや使いやすくなってはいる。
例えば、自分のキラー・トマトを戦闘でわざと負けさせると、倒されたキラー・トマトと、キラー・トマトの効果でデッキから特殊召喚されたモンスターの2体が場に現れる。モンスターの数を稼ぐことができるのだ。

とは言っても、レスキューキューロイドを場に出すまでの苦労とコストの大きさに比べれば、その程度の見返りでは元を取ったとは言えない。
融合素材モンスターと共に使いにくいカードであることは否定できないだろう。

スーパービークロイド−ジャンボドリル

POTD-JP036
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 6

スチームロイドとドリルロイドとサブマリンロイドの3体の融合体。
貫通攻撃が可能である攻撃力3000のモンスターである。

ジャンボドリルは決して弱くはないものの、激昂のミノタウルスにデーモンの斧でも装備させれば、容易に同等の攻撃力と効果を得ることができてしまう。
わざわざ指定された融合素材モンスターを3体も揃えて、それらを全て墓地に送ってまで得られる見返りとしては小さい。

やはりというべきか、通常の融合魔法を使って融合召喚するのは効率が悪すぎる。特別な効果による融合召喚や、融合召喚以外からの融合召喚を狙いたい。
オススメは、ビークロイド・コネクション・ゾーンからの融合召喚と、突然変異からの特殊召喚。それぞれについて考察していこう。

1.ビークロイド・コネクション・ゾーンから

スーパービークロイド−ジャンボドリルは、このパックに封入されているビークロイド・コネクション・ゾーンによって融合召喚することができる。
このコネクション・ゾーンを使えば、融合召喚する条件こそは変わらないものの、融合召喚されたジャンボドリルが効果で破壊されなくなる等の効果を得ることができる。

一般的に攻撃力が高いモンスターは、効果で除去されることが多い。
そのため、ジャンボドリルに効果耐性を付ける価値は高いと言えるだろう。高い攻撃力を生かして長い間場に居座るのだ。

長い間場に居座れるとは言ってもジャンボドリルが無敵になるわけではない。
このコネクション・ゾーンは効果による破壊しか対応していないため、強奪や異次元の女戦士などの効果によって除去されてしまう可能性があるのだ。

もちろんこれらのカードが相手の手札にない場合も多い。
この場合、相手はモンスターを守備表示にしたり罠を伏せたりして、強奪などのカードを引き当てるまでしのぐしかないだろう。

だが、ジャンボドリルはそんな相手を確実に追い詰める。
貫通攻撃や破壊無効化によって、相手がモンスターを守備表示にしてしのごうが、炸裂装甲などの罠カードを伏せようがお構いなしに確実にダメージを与えていく。この点がジャンボドリル最大の強みである。

コネクション・ゾーンによってジャンボドリルを融合召喚させれば、高い攻撃力と貫通攻撃を最大限に生かすことができる。
相手の使うカード次第ではあるが、融合召喚した時点でかなり優勢になれると言ってもいいだろう。

デッキ構築

コネクション・ゾーンによってジャンボドリルを融合召喚すれば強いが、現実問題、特定のモンスターを3体を揃えた融合がそんな簡単に成功するわけがない。
デッキ構築が適当だと、融合召喚ができなかったり、ジャンボドリル以外の戦力が乏しかったりすることも多いだろう。

そこで、デッキ構築のためのアイディアを以下に記そう。参考にして欲しい。

自分の理想やデッキバランスなどを考えて、デッキを調整していこう。
大会レベルで勝ち上がるのは難しいかもしれないが、なかなか面白いデッキが出来上がるだろう。

2.突然変異から

さて、ジャンボドリルはレベル8モンスターからの突然変異で特殊召喚ができる。
突然変異で特殊召喚できるレベル8の融合モンスターは、サイバー・ツイン・ドラゴン、ガトリング・ドラゴンが代表的であるが、これらにジャンボドリルが加わったと考えればいいだろう。

相手が守備表示モンスターだけを場に出している場合、ジャンボドリルを特殊召喚して確実にダメージを与えていくことができる。
この場合に備え、ジャンボドリル1枚を融合デッキに用意しておくといいだろう。

ビークロイド・コネクション・ゾーン

POTD-JP040
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 4

スーパービークロイド−ジャンボドリルを融合召喚することができる魔法カード。
詳細は、スーパービークロイド−ジャンボドリルを参照して欲しい。

オーバーロード・フュージョン

POTD-JP042
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 9

墓地とフィールド上のモンスターを融合素材にできる融合召喚カード第3弾。
オーバーロード・フュージョンで融合召喚できるのは、闇属性の機械族のみ。2006年7月現在、迷宮の魔戦車、ガトリング・ドラゴン、キメラテック・オーバー・ドラゴン、鎧黒竜−サイバー・ダーク・ドラゴン(次のパックに収録)の4体が該当している。

その4体の中でもひときわ強いのがキメラテック・オーバー・ドラゴンであり、オーバーロード・フュージョンを使うほとんどの人はキメラテック・オーバー・ドラゴンの融合召喚を狙ってくるだろう。
詳しくは、キメラテック・オーバー・ドラゴンの考察を見て欲しい。

そして、次点としてガトリング・ドラゴンを忘れてはいけない。
効果や攻撃力も十分に強く、その融合素材も単体で使いやすいブローバック・ドラゴン。なかなか強力である。

また、ガトリング・ドラゴンは、キメラテック・オーバー・ドラゴンとの併用も可能である。
相手や自分の場の状況を見てから、ガトリング・ドラゴンかキメラテック・オーバー・ドラゴンかを選択するのだ。
併用を狙う場合、未来融合−フューチャー・フュージョンを使って融合素材2種類を墓地に送ってしまう構成にするといいだろう。

ワンダーガレージ

POTD-JP055
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 0

場にセットされた状態で墓地に送られた時、手札からレベル4以下のロイド系モンスターを特殊召喚する効果を持つ。

手札からの特殊召喚であるため、破壊されたワンダーガレージの分だけ自分はカードを1枚失ってしまうことになる。
レベル4モンスターの特殊召喚も、大きな見返りがある効果ともいえない。

ワンダーガレージは、ハッキリ言って使いづらいカード。
呪われた棺や黄金の邪神像と比較すると、すぐに納得してもらえるだろう。

ワンダーガレージは、発動タイミングやモンスターの種類を限定している割には、カード消費などの面で有利に立てないのだ。
ロイド系モンスターを大量に使うデッキであっても到底オススメはできない。

スーパーチャージ

POTD-JP056
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4

デッキから2枚のカードをドローすることができる罠。
強欲な壺のようにノーコストノーリスクでカードをドローすることができるが、以下の条件を満たす必要がある。

ロイド系モンスター中心のデッキであれば、発動条件を満たすのはそれほど難しくない。
それで、強欲な壺と同等の効果を得られるのだから、ロイド系デッキであるならスーパーチャージは必須である――と感じる人もいるかもしれない。

しかし、本当にそうなのだろうか?
「コストなしで強欲な壺と同じ効果」という面にとらわれすぎていないだろうか?

そもそもスーパーチャージを発動できるのは、自分のロイド系モンスターが狙われた時、つまり自分のロイド系モンスターが倒される時である。
この時スーパーチャージを発動すると、自分はカードを2枚ドローできるが、ロイド系モンスター1体とスーパーチャージ1枚を失ってしまう。
つまり2枚得て2枚失った――五分五分である。

もし、スーパーチャージが炸裂装甲であったとすれば、自分は炸裂装甲1枚を失うが、相手はモンスター1体を失うことになる。
すなわち、五分五分である。

以上に加え、発動条件などを加味すると、炸裂装甲を使った方が強いと言える。
スーパーチャージが弱いというつもりはないが、ロイド系モンスターを多用するデッキであっても無理に採用する必要はないだろう。

余談だが、発動条件にある「自分フィールド上に「ロイド」と名のついた機械族モンスターのみが存在する場合」は、スーパーチャージ自身があってもダメなのだろうか?
含まれていたら、ジェット・ロイドを使って手札から発動するしかないよ……。

サイバー・サモン・ブラスター

POTD-JP057
アニメオリジナルカード
特殊型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 3

機械族モンスターが特殊召喚される度に相手に300ダメージを与える永続罠。
機械族モンスターを対象としている効果だが、機械族デッキにそのまま放り込んでもほとんど役に立たないので注意。

サイバー・サモン・ブラスターを使うならば、何度も何度も機械族モンスターを特殊召喚させる工夫が必要である。
それでも、戦闘で相手モンスターを倒しつつサイバー・サモン・ブラスターでダメージを与えていくという戦術では、戦闘面と効果ダメージ面がどっちつかずになってデッキ全体の戦力が落ちてしまう。

サイバー・サモン・ブラスターを使うなら、1ターンで大ダメージを与えられるようなコンボを用いるなどして、効果ダメージ中心で相手を追い詰めたい。
キューキューロイド、レスキューロイド、ロイド系モンスター、サイバー・サモン・ブラスター、これら4枚を場に揃えた後、ロイド系モンスターが相手モンスターに何度も自滅攻撃を仕掛ける――このようにすれば1ターンキルも狙うことができる。

いろいろと探してみれば、サイバー・サモン・ブラスターを使った無限ループコンボがいくつか見つかるかもしれない。
ただし、現時点では、成立するまでに多大な労力を必要とするコンボしかないため、使いやすく強力なコンボが見つかるまではサイバー・サモン・ブラスターが日の目を見ることはなさそうである。

D−HERO関連カード

D−HERO ダブルガイ

POTD-JP012
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能(要生け贄) / 逆転型
総合評価 : 5

攻撃力1000の2回攻撃が可能であり、倒された時に攻撃力1000のトークン2体を生み出す効果を持つ。
それらの効果を持つ代わりにレベルは6。さらにキラー・トマトをはじめとする特殊召喚が不可能であるため、生け贄召喚で場に出すしかない。

ダブルガイは、攻撃面では2回攻撃、防御面では破壊後のトークン2体生成を持ち、いずれの効果も役に立ってくれる効果であることには違いない。
しかし、ダブルガイの効果を生かすために他のカードと組み合わせることを考えると、なかなか効果が生かしきれないことが分かる。

例えば、2回攻撃を生かそうと思って強化系装備カードを用意するなら、レベル3の不意打ち又佐を使った方が便利だろうし――
トークン生成効果による生け贄召喚を狙ってレベル7以上のモンスターを大量に用意するなら、レベル3のジャイアントウイルスなどを使った方が便利だろう。
しかも、D−HEROである点を生かそうと思っても、ドゥームガイやダッシュガイなどの効果で特殊召喚ができないため、D−HERO特有のコンボを成立させにくい。

以上より、ダブルガイは工夫しても伸びないカードだと言える。
その代わり、安定して効果を使うことができるため、考えなしにデッキに放り込んでもそれなりに活躍してくれるだろう。

D−HERO ディフェンドガイ

POTD-JP013
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 4

レベル4守備力2700の壁モンスター。
コストや生け贄なしで守備力2700を生かすことができるが、相手にカードをドローさせてしまうデメリット効果を持っている。

守備力が2700あれば、ほとんどのモンスターの攻撃を防ぐことができるだろう。
だが、魂を削る死霊やマシュマロンでもモンスターの攻撃を防ぐことはできる。それらのカードと比較してしまうと、ディフェンドガイはデメリット効果の分だけ使いづらいと言える。

しかも、ディフェンドガイのデメリット効果は、防御に成功していればしているほど相手にドローさせてしまう。
通常、壁役のモンスターは、カード1枚で長い間場に留まっていることで「壁として役に立った」と言えるが、ターン毎に相手にドローをさせては壁役としては失格である。

ディフェンドガイを使うのなら、壁役より生け贄役にすべきだろう。
表側守備表示になった時点ですぐに生け贄などに捧げてしまえば、デメリット効果は発動しないことを利用するのだ。

デメリット効果を発動させないようにするため、ディフェンドガイは、生け贄にできる見込みがある場合にのみ場に出すようにしたい。
万が一、表側守備表示の状態で相手ターンを迎えそうならば、相手モンスターや自分のライフなどと相談しつつディフェンドガイを攻撃表示に変更してしまおう。長い目で見れば、攻撃表示にした方が得になることが多いぞ。

その他、守備力2700による反射戦闘ダメージや増援からのデッキサーチなど、ディフェンドガイならではメリットは存在する。
だが、それらを差し引いても、魂を削る死霊などより使いやすいとは言えないだろう。

もし、ディフェンドガイを使うのならば、上級モンスター多めのD−HEROデッキが良い。ドグマガイやダッシュガイの生け贄要員として使えば、活躍の場は少なくないはずだ。
または、電動刃虫を併用して便乗とのコンボを狙ってみるのも面白いかもしれない。

D−HERO ドグマガイ

POTD-JP014
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 5

最上級のD−HERO。
「D−HERO1体+任意のモンスター2体」を生け贄することによって特殊召喚され、直後の相手ターンで相手ライフを半分にする効果を持つ。

ドグマガイを場に出すには、生け贄が3体必要である。
そう聞くと割高かもしれないが、ドグマガイは生け贄召喚扱いではないことを見逃してはいけない。
つまり、羊トークンであっても生け贄として使うことができるのだ。

ディフェンドガイ、ドゥームガイ、ダッシュガイあたりを地盤とし、スケープ・ゴート、ダンディライオン、黄泉ガエル、キラー・トマト、墓守の偵察者、洗脳−ブレインコントロールを生け贄候補として使っていくといい。
キーカードがうまく揃えば、序盤のうちから特殊召喚してライフを4000削れることもあるだろう。

ただし、このように工夫を施してドグマガイを場に出しやすくしても、生け贄3体が大きなコストであることには変わりない。
さらに、ドグマガイは高い攻撃力やインパクトの大きい効果を持つが、場に出したら勝利がほぼ確定すると言えるほど強力というわけでもない。状況によっては、生け贄用のモンスター3体で攻め込んだ方が強い場合もある。

したがって、ドグマガイを使うのならば、「ドグマガイを絶対に場に出してやる」というつもりで使うのではなく、「隙を見て場に出せばいい」というつもりで使っていきたい。
ドグマガイ中心のデッキでも、ドグマガイ以外の部分を軽視してはいけない。

ドグマガイはインパクトこそはあるものの、生け贄3体が必要である点や、高攻撃力と効果があまり噛み合っていない点など、使いにくい要素もまだまだ残っている。
ファンデッキとしてはそこそこ活躍していけるレベルだが、大会レベルには程遠いだろう。

D−HERO ダガーガイ

POTD-JP015
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 3

相手バトルフェイズに手札から発動し、D−HEROの攻撃力を800ポイントアップする効果を持つ。
手札にありながら罠カードのように使うことができるため、相手の不意を打てる上に効果を防ぐ術がほとんど存在しないのが魅力だ。

デッキのモンスターのほとんどがD−HEROで占められている場合、突進と同等程度の価値があると言っていいだろう。
ただ、問題なのは、D−HEROモンスターの多くが攻撃力を上げて反撃する意味があまりないことである。

ドグマガイは攻撃力が高すぎてダガーガイの助けはいらないだろうし、デビルガイやディフェンドガイは攻撃力が低すぎてダガーガイを使っても相手モンスターを倒せないだろう。ドゥームガイやダブルガイは、無理して反撃するより倒された方がいい場合が多い。
つまり、ダガーガイを生かせるのは、ダッシュガイやダイヤモンドガイ程度しかいないということになる。

中堅クラスの攻撃力を持つD−HEROが今以上に増えない限り、ダガーガイを使う価値はあまり高くならないだろう。

D−HERO ドゥームガイ

POTD-JP016
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 6

戦闘で倒された次の自分のスタンバイフェイズ時に、墓地のD−HEROを復活させる効果を持つ。
復活効果まで時間差がある点はやや不便だが、好きなD−HEROを復活させられる点は魅力的である。

また、復活させるD−HEROのレベルには制限がないため、上級モンスターであるダッシュガイやドレッドガイを特殊召喚することもできる。
ただし、上級モンスターであるダッシュガイやドレッドガイを使わないデッキ構成であれば、キラー・トマトを使えば十分である点に注意が必要だ。

ドゥームガイとダッシュガイの相性は高い。
ドゥームガイから上級モンスターを復活させられるだけでなく、ダッシュガイの効果を二重三重に利用できる点が魅力だ。

また、ドレッドガイの価値も高めている点も見逃せない。
ドゥームガイによって場にD−HEROを並べやすくなったため、ドレッドガイの攻撃力も上がりやすくなっているのだ。
前のパックだけでは使いにくかったドレッドガイだが、ドゥームガイやダッシュガイを使うことによって活躍の場は増えていくはずだ。

ドゥームガイを使うならば、増援、戦士の生還、強制転移によるサポートがあるといい。
ドゥームガイ以外に、蘇生系効果を大量に用意してあるならば、生還の宝札を加えてドロー回数を増やす戦術も面白い。

ドゥームガイは、トップクラスの使いやすさを持つわけではないが、D−HEROを使いやすくしたと言う意味では賞賛されるべきカードであろう。

D−HERO ダッシュガイ

POTD-JP017
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要生け贄) / 中間型
総合評価 : 6

レベル6攻撃力2100のD−HERO。
D−HEROモンスターに限定されない3つの効果を持っているぞ。

1つめの効果は、攻撃力アップ効果。
2つめの効果は、強制守備表示効果であり、これはマイナス効果である。
3つめの効果は、ドローカード特殊召喚効果。

それぞれの効果に着目しながら、考察を進めていこう。

1.攻撃力アップ効果

攻撃力アップ効果は、自分のモンスターを生け贄に捧げることで、そのターンに限り攻撃力を1000ポイント上昇させると言うもの。
この効果は、コストの大きさの割には見返りが小さいので強力な効果とは言えない。だが、便利な効果とは言える。

すなわち、相手からコントロールを奪ったモンスターや、効果発動済みの自分のモンスターや黄泉ガエルやトークンを生け贄に捧げればいいのだ。
このようにコストを最小限に抑えることで、ダッシュガイの効果の価値を上げていくことができるぞ。

もちろん、相手の場に攻撃力2100以上のモンスターが現れた時にも活躍が期待できる。
あって損はない効果と言えよう。

2.強制守備表示効果

強制守備表示効果によって、ダッシュガイは攻撃後に守備表示になってしまう。
ダッシュガイの守備力は1000しかないため、次のターンで倒される危険は大きくなる。

罠を仕掛けるなどしてダッシュガイを守っても構わないが、デッキに罠カードを詰め込んでまで守る必要はない。
1つめの効果が使い捨てであることや、3つめの効果が墓地に送られてから発動する効果であることから、倒されても構わないという認識でいていいだろう。
また、3つめの効果だけを狙うためにダッシュガイを召喚すらさせなければ、この強制守備表示効果に悩まされなくなる。

3.ドローカード特殊召喚効果

ドローカード特殊召喚効果は、ダッシュガイが墓地にいる間に1度だけ使える効果。
ドローしたモンスターカードをその場で特殊召喚させることができるのだ。この特殊召喚効果こそがダッシュガイ最大の魅力と言える。

特殊召喚効果は、モンスターカードをドローするまで効果を使えないという欠点を持つ。
だが、特殊召喚させるモンスターのレベルに制限がないことや、特殊召喚させたいモンスターが来るまで効果を温存できることや、ダッシュガイを手札から墓地に送っても効果が適用できることなど、使いやすい要素が多い。

ダッシュガイの特殊召喚効果は、上級モンスターを大量に投入したデッキで活躍するだろう。
以下のような戦術を用意することによって、ダッシュガイをさらに生かすことができるぞ。

4.まとめ

ダッシュガイの魅力は、3番目の効果であるドローカード特殊召喚効果である。
様々なコンボを駆使しバランスよくデッキを構築すれば、上級モンスターが絶え間なく活躍できる面白いデッキが出来上がるだろう。

そして、ダッシュガイは、D−HEROの一員としても活躍可能である。
多くのD−HEROと高相性である点が魅力であり、特にドゥームガイ、ドレッドガイとの相性が高い。是非投入したいところだ。

D−スピリッツ

POTD-JP041
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 2

手札にあるレベル4以下のD−HEROを特殊召喚扱いで場に出すことができる通常魔法。
手札からの特殊召喚であるため、普通に通常召喚する場合に比べると、D−スピリッツ1枚分だけ手札を失うことになる。

ハッキリ言って、特殊召喚扱いにするだけのために手札を1枚消費するのは無駄である。
D−スピリッツの効果ではカード1枚分の見返りがある事はほとんどないだろう。

例えるなら、長距離走が始まってすぐにダッシュをかけ、後半バテて追い抜かれていく選手。
見返りの小さいD−スピリッツは使わずに、別のカードや戦術を用いるべきであろう。

旋風剣

POTD-JP043
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 3

サイクロンブレードと読む。アニメでは大嵐剣で登場。効果の弱体化と共に名前も変更された。
装備したD−HEROが攻撃を仕掛ける度に、魔法・罠カード1枚を破壊することができる。

ただし、旋風剣の効果が使えるのはダメージステップ終了時。
戦闘や罠の効果などによって破壊されてしまった場合は、旋風剣の効果は使えないので注意しよう。

旋風剣は、カード1枚から魔法・罠を何枚でも破壊できる可能性を秘めたカードである。
しかし、一般的に相手の場にある魔法・罠カードの多くは、戦闘を妨害するものであることが多い。そのため、聖なるバリア−ミラーフォース−、炸裂装甲などが相手の場に伏せてあった場合、旋風剣の効果を使える前に装備モンスターが破壊されてしまう。
また、早すぎた埋葬や強奪を破壊したい場合でも、戦闘で必ず返り討ちに合う状況では旋風剣の効果は使えない。

以上より、旋風剣は効果を使える機会が少なく、使いづらいカードだといえる。
D−HEROデッキでも砂塵の大竜巻などを使っていった方が便利である。

ダークシティ

POTD-JP048
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 4

摩天楼−スカイクレイパー−のD−HERO版。
D−HEROが高攻撃力モンスターに攻撃を仕掛ける際に、D−HEROの攻撃力を1000ポイント上昇させることができる。

ダークシティは、スカイクレイパーと同様に攻撃を仕掛けた時にしか効果が適用されないため、デーモンの斧などの強化装備魔法の方が使いやすい場合もある。
それに加え、D−HEROは攻撃力1000〜2000程度の中堅クラスのモンスターが少ないため、ダークシティを生かせる機会が多くならない点を見逃してはいけない。

そもそも、D−HEROはダークシティを使って攻撃力を上げるより、その効果を生かすように活躍させた方がその魅力を引き出せることが多い。
D−HEROデッキであっても、ダークシティを無理に採用する必要はないだろう。

D−チェーン

POTD-JP049
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4

D−HERO専用の装備罠。
攻撃力を500ポイントアップさせた上に、相手モンスターを破壊する度に500ダメージを与えることができる。

D−チェーンを使うことにより、攻撃してきた相手モンスターを返り討ちにするなどして活躍ができる。
だが、ここまで何度も書いているように、D−HEROには攻撃力1000〜2000程度の中堅クラスのモンスターが少ないため、D−チェーンで攻撃力を上げて返り討ちする機会が少ない。
ダメージ効果だけに期待しても、1体当たり500ダメージ程度ではそれほど強いと言えるわけではない。

D−チェーンは弱いカードではないが、無理に使うほど魅力あるカードでもない。
D−HEROデッキでも、他の汎用性に優れるカードを使った方が良さそうだ。

デステニー・ミラージュ

POTD-JP050
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 6

D−HEROが相手のカード効果で破壊された時、このターンに破壊されたD−HEROを全て復活させるトラップカード。
発動条件さえ満たせば、戦闘で破壊されたD−HEROでも特殊召喚することができるぞ。

とは言っても、そもそもD−HEROは総じて攻撃力が低く、効果でなく戦闘で破壊されることが多い。
デステニー・ミラージュを使うなら、効果で破壊されやすいD−HEROを使う場合にしたい。

具体的には、ドゥームガイ、ダッシュガイ、ドレッドガイの3体である。
その中でも、場にD−HEROを揃えれば揃えるほど攻撃力を上げるドレッドガイを使う場合、デステニー・ミラージュがあるとかなり便利になるだろう。

そして、デステニー・ミラージュは、自分のカードとの相性だけを考えて使うのではなく、相手の戦術との相性も見て使い分けたい。
例えば、相手の使ってくるカードの中に炸裂装甲、地砕きのようなモンスター破壊効果が多く含まれるならば、サイドデッキからデステニー・ミラージュを投入すると言うように。

自分や相手のデッキの相性を見て適切なタイミングで使用することができれば、デステニー・ミラージュはD−HEROをサポートする良質のカードとなるだろう。
特に、ドレッドガイを中心とするデッキでは、デステニー・ミラージュは必須クラスのカードとなるかもしれない。

恐竜族 関連カード

セイバーザウルス

POTD-JP002
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 6

レベル4攻撃力1900の恐竜族モンスター。
効果は持たないが堅実に攻めることができ、堅実に活躍してくれるモンスターである。

ただし、セイバーザウルスは守備力が500と低い。
レベル4攻撃力1900の通常モンスターが欲しいだけならば、守備力1600のサファイアドラゴンを優先して使った方がいいだろう。

セイバーザウルスは、恐竜族デッキでの一員として活躍が見込まれる。
ただ、恐竜族デッキであっても、上級モンスターや効果モンスターを生かしたいのならば、セイバーザウルスをデッキに投入する必要はないかもしれない。

暗黒プテラ

POTD-JP018
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 6

フィールド上から戦闘以外で墓地に送られた時、手札に戻ることができる効果を持つ。
本来失われるはずだったカードを取り戻すことができ、キラー・スネークや黄泉ガエルのようにカード1枚で何枚分もの役割を果たす可能性を秘めている。

1.生け贄コストとして

暗黒プテラの効果が適用されるためには、フィールド上に存在する暗黒プテラが戦闘以外で墓地に送られる必要がある。
だが、暗黒プテラの攻守は攻撃力1000守備力500と低めで、カード効果で破壊されるよりも戦闘で破壊されることが多クなってしまっている。
そのため、暗黒プテラの効果を有効に使うためには、戦闘以外で墓地に送る手段を自分が用意する必要があるだろう。

具体的には、生け贄行為が当てはまる。
暗黒プテラを生け贄に使った場合、生け贄になった暗黒プテラは即座に手札に戻るため、生け贄のコストが実質0となるのだ。

生け贄行為には、上級モンスターを召喚するための生け贄以外にも、モンスターゲート、エネミーコントローラー、風霊術−「雅」、大進化薬などを発動させるための生け贄コストがある。
暗黒プテラを使うなら、生け贄召喚の生け贄よりも、効果発動のための生け贄コストにしたい。生け贄召喚のためだけに使っても、攻守心許ない暗黒プテラが相手ターンを生き残れる保証がないからだ。

うまくデッキを組めば、生け贄コストを軽減し、カード1枚で何枚分もの役割を果たす優良カードとして活躍するだろう。
それでも、黄泉ガエルの方が壁役にできるなど便利な面が多いため、基本的には黄泉ガエルを優先していった方が便利だろう。

暗黒プテラを使うなら、黄泉ガエル1枚では足りない場合や、風属性や恐竜族のモンスターを大量に使用するデッキが良い。
特に、上級モンスターの多い恐竜族デッキで使用すれば、上級モンスター召喚用、モンスターゲート用、大進化薬用というように生け贄にできる機会が格段にアップするぞ。

2.無限ループコンボ

暗黒プテラは、戦闘以外で墓地に送られると即座に手札に戻る。
もし、同じ暗黒プテラを1ターンに何度も墓地に送ることができたのなら、無限ループに発展することができる。

そして、無限ループによる1ターンキルが存在する。
必殺コンボに必要なカードは、暗黒プテラに加え、キャノン・ソルジャー(またはカタパルト・タートル)と血の代償の合計3枚。
血の代償で暗黒プテラを召喚し、キャノン・ソルジャーの効果で暗黒プテラを生け贄に相手に500ダメージを与える。
この流れを1ターンの間に何度も繰り返すことで、相手よりライフが少なくない状況ならば、1ターンで相手のライフを0にすることができるのだ。

これは、そこそこに狙いやすいコンボのように見えるが、コンボを成立させるにはコンボカード3枚を揃えるだけでなく、相手の激流葬、魔法・罠破壊系カードなどのコンボを打ち崩すカードやライフポイントなどに注意を払わなければならない。
しかも、マッチ戦の場合には、激流葬や魔法・罠破壊系カードの使い方が適切であれば、比較的容易にコンボを打ち崩されてしまう。
コンボのインパクトはあるかもしれないが、そこまで恐れるほど脅威となるコンボではないだろう。プレイングだけに気をつければ対処は難しくない。

それでも、暗黒プテラが問題児になりうる可能性はまだまだ残されている。
今後発見されるコンボやデッキ構築次第では、脅威となるカードかもしれない。

暗黒ステゴ

POTD-JP019
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 6

攻撃力1200守備力2000の恐竜族モンスター。相手モンスターの攻撃時に守備表示になることができる効果を持つ。
つまり、守備力2000を生かしながら、攻撃力1200で攻撃ができるということになる。

暗黒ステゴの類似モンスターにはモアイ迎撃砲があるが、攻撃力が高い分だけ暗黒ステゴの方がわずかに使いやすい。
とは言え、最初から攻撃力2000の怒れる類人猿を使ったり、ステルスバードで戦闘を介さずにダメージを与えていったりした方が活躍できる状況は多い。

暗黒ステゴは弱い部類のカードではないが、恐竜族デッキでない限り使われることはなさそうである。
使いたいなら、やはり恐竜族デッキにしよう。壁役や生け贄役などとして地味に活躍が見込めそうだ。

究極恐獣

POTD-JP020
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 6

ティラノ剣山が使ったレベル8攻撃力3000の大型恐竜モンスター。
攻撃順番などに制約があるものの、相手モンスター全部に攻撃することができる。

究極恐獣には、「一番最初に攻撃しなければならない制約」と、「嫌でも攻撃しなければならない制約」がある。
制約はあるものの、少し考えればこれらの制約はほとんど意味のないものであることは分かるだろう。

「一番最初に攻撃しなければならない制約」は、全体攻撃のできる究極恐獣ならば、言われなくても最初に攻撃した方が得であるため、何の問題にもならない。
「嫌でも攻撃しなければならない制約」は、攻撃力3000の究極恐獣が攻撃したくない状況は少ないだろうし、もしあったとしても、守備表示にするかバトルフェイズに入らないかすれば自滅してしまうことは避けられる。

したがって、究極恐獣は、ほぼデメリットなしのレベル8攻撃力3000の全体攻撃モンスターだと言っていい。
青眼の白龍の立場台無しである。(かろうじて守備力だけは負けているが……)

究極恐獣は強い――とは言っても、レベルは8であり、決して場に出しやすいモンスターではない。
黄泉ガエル、ダンディライオン、D−HERO ダッシュガイ、モンスターゲート、大進化薬、死皇帝の陵墓などの効果を使い、究極恐獣を出しやすくする工夫が欲しいところだ。

また、究極恐獣以外にも、超伝導恐獣や暗黒ドリケラトプスも大量投入し、上級恐竜族モンスターでガンガン力押してしていくといいだろう。
ただ、攻撃力による力押しは、効果に対する耐性が低いことが多い。相手の魔法・罠や厄介な効果モンスターに対処できるような準備は怠らないようにしたい。

奇跡のジュラシック・エッグ

POTD-JP021
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 5

除外されない効果と、孵化効果を持つ恐竜の卵。
孵化効果は、墓地に送られた恐竜族の数に比例するレベルを持つ恐竜族モンスターをデッキから特殊召喚できる効果である。

除外されない効果は、異次元の女戦士などを相手にする時に役立つが、基本的にはほとんどオマケみたいな効果である。
ジュラシック・エッグのメイン効果は、テキスト後半の孵化効果である。

孵化効果をうまく使えば、レベル8の恐竜族モンスターをデッキから特殊召喚することができる。
とは言っても、そこに辿り着くためには、攻撃力0守備力2000のジュラシック・エッグを安全に表側守備表示にした上で、自分の恐竜族モンスターが4回墓地に送られなければならない。
ほとんどの場合、その前にジュラシック・エッグが除去されてしまうだろう。

恐竜族を手札などから墓地に送ってもいいので、手札コストを持つカードなどを使えば、ジュラシック・エッグの孵化効果は成功するだろう。
しかし、この孵化効果は、うまくいっても「ジュラシック・エッグ1枚を生け贄にして上級恐竜族を出せる」程度であり、そこまで強力な効果ではない。
そのため、無理して手札コストを持つカードを使っても結果としてデッキ全体の戦力は低下してしまい、普通に生け贄召喚した方がマシという自体になってしまう。

ジュラシック・エッグの孵化効果は使えたらラッキーと言う程度の認識の方が良い。
幸いにもジュラシック・エッグは守備力が2000と高い。基本的には、壁役として活躍させた方がデッキ全体の安定性は増すはずだ。

ベビケラサウルス

POTD-JP022
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 3

子供の恐竜。効果で破壊されると、デッキからレベル4以下の恐竜族モンスターを特殊召喚できる。

しかし、ベビケラサウルスは攻撃力500守備力500と、効果ではなく戦闘で倒されることが多いモンスターである。
効果で倒されるためには、自分の激流葬に巻き込ませるなど、何らかの手間が必要になることだろう。

その手間をかけて得られる見返りは、レベル4以下の恐竜族モンスターの特殊召喚であり、これは巨大ネズミと同程度の効果である。
それならば、手間がかからない巨大ネズミの方が便利であることは言うまでもない。

したがって、ベビケラサウルスは使いづらいカードだと言わざるを得ない。
恐竜族デッキに使うならば大噴火とコンボになるが、このコンボは狙いやすいものでも強力なものでもない。やはり、恐竜族デッキでも無理して使う必要はなさそうだ。

化石発掘

POTD-JP058
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 4

恐竜族専用の蘇生罠カード。
ただし、蘇生させるためには手札1枚のコストが必要な上、蘇生した恐竜族モンスターの効果も失われ、途中で化石発掘が場から消えたら蘇生した恐竜族モンスターも破壊されてしまう。

攻撃力3000クラスのモンスターを蘇生させられるとは言え、使いにくい要素が多すぎる。
生者の書−禁断の呪術−、暗黒界に続く結界通路、蘇りし魂などに比べるとその使いづらさが実感できるはずだ。

化石発掘による蘇生を狙うくらいならば、他の高レベル恐竜族モンスターをデッキや手札から特殊召喚する手段を探した方が効率的だろう。
化石発掘は、弱いカードではないが、強いカードと呼ばれるにはまだまだ遠い。

エイリアン関連カード

エーリアン・グレイ

POTD-JP024
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 5

このパックの影のオリジナル・エーリアンシリーズ。
相手モンスターにAカウンター(エーリアンカウンター)を乗せる事で、攻撃力ダウンなどの効果をもたらすことができる。

エーリアン1枚目は、エーリアン・グレイ。
リバースすることで相手モンスターにAカウンターを乗せることができる効果を持つが、攻守が絶望的に低いため、相手にAカウンターを乗せる以外の面では目立った活躍はできない。

それでも、戦闘で倒された時にデッキからカードをドローする効果を持っているため、様子見役としてとりあえず場に伏せておけば、カード消費0で相手モンスターにAカウンターを乗せられることになる。
将棋の歩のように地味だけれども必要なカードとなるかもしれない。エーリアンデッキを組むならば、エーリアン・グレイを用意しておくといいだろう。

エーリアン・スカル

POTD-JP025
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 4

相手の場に存在する表側表示のレベル3以下モンスターを生け贄に捧げて、このエーリアン・スカルに置き換えることができるという奇抜な効果を持つ。
相手の場に現れたエーリアン・スカルにはAカウンターが乗るため、コンボ次第で思い通りに操ることができる。

しかし、一般的に、レベル3以下のモンスターは攻守が低く、裏側守備表示の状態で場に出されることが多いため、エーリアン・スカルの効果は使いにくい。
しかも、エーリアン・スカルの攻守は攻撃力1600守備力1800と高め。Aカウンターが乗るとは言え、エーリアン・スカルの効果を使ったことで相手だけが得をするケースも少なくないのだ。

一応、Aカウンターが乗っていることを利用して、コントロールなどを奪い返すと言う戦術もあるが、カード消費や手間がかかる割にはその見返りは小さい。
普通に地割れなどを使ってレベル3以下のモンスターを破壊した方がいいこと明らか。

ハッキリ言って、エーリアン・スカルは、エーリアンデッキであっても効果を使わずに通常召喚させていった方が活躍する。

エーリアン・ハンター

POTD-JP026
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 5

攻撃力1600のエーリアンモンスター。
Aカウンターの乗ったモンスターを倒せば、もう1度攻撃できる効果を持つ。

うまくいけば、攻撃力1900未満のモンスターを倒しつつ、さらに一撃を叩き込むことができる。
だが、これはうまく行けばの話で、うまくいかない場合は単なる攻撃力1600のモンスターに成り下がる。

それでも、攻撃力1600は保証されるので弱いカードではないが、そこまで魅力あるカードとも言えない。
エーリアン・ハンターの強さは微妙だけれども、エーリアン系カード自体が全体的に微妙なので、エーリアン・ハンターをエーリアンデッキに入れるかどうかもまた微妙なラインだろう……。

エーリアン・ウォリアー

POTD-JP027
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 6

レベル4攻撃力1800のエーリアンモンスター。
戦闘で倒された時、エーリアン・ウォリアーを倒した相手モンスターに2個のAカウンターを乗せることができる。

2個のAカウンターを乗せることで、エーリアンモンスターとの戦闘で攻撃力を600ポイントダウンさせることができるため、反撃を仕掛けやすくなる。
とは言っても、攻撃力ダウンを目的としてAカウンターを使うのはもったいない。その役割ならば、ニュートで十分である。

エーリアン・ウォリアーを使うなら攻撃力ダウンを目的とするのではなく、エーリアン・マザーや洗脳光線でのコントロールの奪取を目的としたいところ。
カウンターが2つ乗っている分だけ、エーリアン・マザーや洗脳光線も使いやすくなっている点もポイントだ。

Aカウンターの使い方はともあれ、エーリアン・ウォリアーは、ウォリアーの名の通り攻撃力1800の戦闘要員として活躍することができるため、比較的使いやすいモンスターである。
エーリアンデッキを組むのならば、フル投入しても遜色ないカードだと言える。

エーリアン・マザー

POTD-JP028
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 4

エーリアンモンスターの親玉。
レベル6攻撃力2300であり、Aカウンター乗ったモンスターを倒すとバトルフェイズ終了後にそのモンスターを自分のものとすることができる効果を持つ。

奪ったモンスターは、すぐに攻撃できなかったり、エーリアン・マザーが場から離れると共に破壊されたりと、制約が少なくない。
しかも、クリッターやキラー・トマトといったモンスターを奪った場合、効果を再度使われる可能性があるため、奪わない方がいいというケースも少なくない。

それでも、宇宙獣ガンギル、洗脳光線、ミステリーサークルなど、エーリアン系カードの多くはエーリアン・マザーとの相性が良い。
エーリアン・マザーは使いにくい面も多いが、エーリアン・マザーがいないとAカウンターやエーリアンサポートカードが空回りしてしまうことも少なくない。エーリアンデッキを組むなら、エーリアン・マザーの投入は前向きに検討したいところだ。

そして、エーリアン・マザーをデッキに投入する場合には、サポートカードなどとのバランスを考慮した戦術を用意できるといい。
Aカウンターやエーリアンサポートカードが空回りしてしまうような状況が多いようなら、デッキや戦術を再検討する必要があるだろう。

宇宙獣ガンギル

POTD-JP029
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 4

エーリアンをサポートするモンスター。
サポートとは言え、レベル7攻撃力2600を誇る上級モンスターである。

宇宙獣ガンギルは生け贄召喚する場合、相手から奪ったモンスターを生け贄に捧げれば、生け贄1体で召喚できる。
生け贄1体から攻撃力2600を得ることができるため、この時点でなかなか魅力的かもしれない。

それでも、エーリアンと関係ないデッキで使えるほど魅力的とは言えないだろう。
エーリアンを使わないデッキにおいては、宇宙獣ガンギルは攻撃力2600だけのモンスター。今の環境ではそれほど活躍が見込めない。

エーリアンデッキで使うなら

エーリアンを使うデッキならば、宇宙獣ガンギルはあると便利なカードである。
Aカウンターを乗せる効果がある点だけでなく、エーリアン・マザーや洗脳光線の効果によって宇宙獣ガンギルが生け贄召喚しやすくなっている点がポイントだ。

宇宙獣ガンギル召喚後は、毎ターンAカウンターを乗せる効果を使い、エーリアン・ハンター、エーリアン・マザー、洗脳光線をサポート。
宇宙獣ガンギルでカウンターを乗せ、エーリアン・マザーでモンスターを奪って――などという流れを毎ターン繰り返していけば、相手を追い詰めることができるぞ。

とは言っても、相手も馬鹿ではないため、モンスターが片っ端から奪い取られていく様を黙って見ているわけはない。
裏側守備表示でモンスターをセットしたり、効果で宇宙獣ガンギルなどを破壊したりと様々な抵抗をしてくるだろう。

特に、攻撃力2600の宇宙獣ガンギルが場にいる時点で、相手はモンスターを表側攻撃表示で出す確率が下がるため、Aカウンターを乗せることすら難しくなるかもしれない。
光の護封剣や停戦協定、ミスティックソードマン LV2など、裏側表示モンスターに対抗できるような手段をあらかじめ用意しておくといいだろう。

宇宙獣ガンギルをはじめ、エーリアンカードの多くは、コンボが決まればそれなりに理想的な動きを見せてくれる。
けれども、相手の妨害もあって、なかなか理想どおりに動いてくれないのが現状。
エーリアンデッキはそこまで弱いわけではないが、今ひとつパッとしないデッキとなりそうだ。

円盤ムスキー

POTD-JP030
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要生け贄) / 逆転型
総合評価 : 2

エーリアンのサポートモンスター。
円盤ムスキーが表側表示である限り、ドローカードを好きなエーリアンカードに置き換えることができる効果を持つ。

ただし、レベル5攻撃力1000守備力2000のモンスターをまともに自分のドローフェイズに表側表示にしておくこと――この時点で手間がかかってしまうだろう。
さらに、エーリアンデッキはエーリアン系カードにそれほど依存していないため、エーリアンデッキであっても円盤ムスキーを使う価値は低い。

どうしても円盤ムスキーを使いたければ、シャインエンジェルから特殊召喚すれば比較的使いやすくなるため、それを狙っていこう。

ミステリーサークル

POTD-JP051
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 5

生け贄に捧げたモンスターと同じレベルのエーリアンモンスターをデッキから特殊召喚することができる。
ほとんどの場合、レベル4のモンスター1体を生け贄に捧げるか、レベル6のモンスター1体を生け贄に捧げることになるだろう。

ミステリーサークルを使うと、生け贄に捧げたモンスターと同レベルのモンスターを場に出すため、単純計算すればミステリーサークル1枚分だけカードを無駄にしたことになる。
好きなエーリアンモンスターをデッキから選べる点もそれほど大きな利益があるわけではない、考えなく使っては自分が損してしまうことが少なくない。

そのため、エーリアン・マザーや洗脳光線で奪った相手モンスターを生け贄に捧げたり、自分のバトルフェイズに攻撃済みモンスターを生け贄にして発動することで攻撃の機会を増やしたり、効果の対象になった自分モンスターを生け贄に捧げたりと、プレイングやデッキ構成に工夫を施そう。
ミステリーサークルを使うことによるコストを抑え、効果の見返りを大きくすることで、自分が得できるようにするのだ。

さらに、エーリアンデッキは相手からモンスターを一時的に奪ってくることが多いため、ミステリーサークルが使いやすい状況が少なくない点がポイント。
ミステリーサークルは、エーリアンデッキに何枚か入れておいても無駄にはならないカードだと言える。

ちなみに、ミステリーサークルには、特殊召喚に失敗すると2000ダメージも受けてしまうリスクがある。しかし、2000ダメージを受けるのはデッキにエイリアンモンスターがいなかった場合以外にほとんどない。
奈落の落とし穴や激流葬でエーリアンが除去された場合は、特殊召喚自体には成功しているので安心しよう。(特殊召喚成功後に除去された扱いになる)

大気圏外射撃

POTD-JP053
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 2

砂塵の大竜巻。

洗脳光線

POTD-JP060
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 5

Aカウンターが乗ったモンスターのコントロールを得る罠カード。
Aカウンターは、エーリアンモンスターの効果によって乗せることができる。

洗脳光線の効果は永久に続くものではなく、Aカウンターの数と同じターン経過後に失われる。
Aカウンターは通常1〜2個程度しかモンスターに乗らないため、洗脳光線は発動ターン限りの効果となることがほとんどである。

Aカウンターの数を増やして相手モンスターを奪い続けるターン数を増やそうと思うかもしれないが、これは狙いにくい上に狙う価値も小さい。
そのため、洗脳光線で奪い取ったモンスターは、そのターンのうちに生け贄に捧げてしまうのが良い。エーリアンデッキには、エーリアン・マザー、宇宙獣ガンギル、ミステリーサークルなど生け贄が必要なカードは少なくないはずだ。

洗脳光線は、エーリアンデッキを構築する場合には是非投入したいカード。
ただ、エーリアンデッキであっても、洗脳−ブレインコントロールを使った方が便利であることが多い。そのため、洗脳光線は、洗脳−ブレインコントロールに追加して使われることになりそうだ。

その他のカード

星見鳥ラリス

POTD-JP007
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 4

アニメGXの視聴者募集企画から生まれたモンスターカード。
見た目だけはオリジナルと大分変わってしまったようだが、このような企画自体は歓迎すべきであろう。

星見鳥ラリスには、今までにはなかったタイプの効果を2つ持っている。
ひとつは、相手モンスターのレベルに応じて攻撃力を変化させる効果。もうひとつは、攻撃後に次の自分のバトルフェイズまで場から消える効果である。

1.攻撃力変化効果

テキスト前半の攻撃力を変化させる効果は、一見面白い効果かもしれない。
けれども、レベル4を相手にする場合には攻撃力1600、レベル6を相手にする場合には攻撃力2000と、全体的に今一歩の攻撃力になってしまっている。

それでも、デザートストームなどの攻撃力アップカードを使えば、かなりの数のモンスターを倒せるようになる。
とは言え、カード2枚分使った戦術としてはやや物足りないし、罠や守備表示モンスターヘの耐性も低めなので、それほど強いわけではない。

2.場から消える効果

テキスト後半の場から消える効果は、スピリットのような効果である。
相手ターンに場から消えていることで戦闘面では弱くなるが、除去魔法カードなどから星見鳥ラリスを守ることができる。

月読命や因幡之白兎のように、ちまちまと相手に損害を与えていくモンスターならば、場から消える効果の価値はあるだろう。
だが、星見鳥ラリスは、攻撃力もそれほど高くなく、放っておいてもそれほど困らないというモンスター。場から消える効果の価値は低い。

一応、デザートストームで攻撃力を上げることにより、この面は多少は改善されるだろう。
だが、デザートストームの使用は、前節でも述べたようにコンボとしてはやや物足りなく、雷帝神1枚でも同様の戦術が狙えてしまうのが難点。

3.まとめ

星見鳥ラリスは面白い効果を持つカード。しかし、実戦で使うにはあと一歩強くして欲しかったというのが本音だろう。
もし、星見鳥ラリスを使いたいならば、デザートストームを使う風属性デッキに1〜2枚投入するといいかもしれない。

バイトロン

POTD-JP023
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 6

レベル6攻撃力2400で貫通効果を持つモンスター。

バイトロンと同じく、レベル6攻撃力2400で貫通効果を持つモンスターには、暗黒ドリケラトプスやセイバー・ビートルが存在する。
種族などにこだわりがない限りは、守備力の高い暗黒ドリケラトプスを優先して使っていった方がいいだろう。

コーリング・マジック

POTD-JP039
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用やや難 / 逆転型
総合評価 : 3

場にセットした状態で相手に破壊されると発動するタイプのカード。
コーリング・マジックの効果が発動すると、デッキから好きな速攻魔法カード1枚を場に伏せることができるぞ。

コーリング・マジックは、カード1枚から好きな速攻魔法1枚にすることができるため、発動した時点で自分は得できると言える。
とは言え、なかなか発動しにくいのがネック。特に自分の意志で発動させられないのが致命的だ。コーリング・マジックが何の役にも立たないまま終わってしまうリスクが大きいのだ。

どうしてもコーリング・マジックを使いたければ、相手の戦術や性格に応じてサイドデッキから投入するといいだろう。
そして相手の心理を誘導する戦術が実現できたとしても、使いやすいレベルにはまだまだ遠いカードであろうが……。

未来融合−フューチャー・フュージョン

POTD-JP044
アニメオリジナルカード
特殊型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 8

デッキのモンスターを融合素材とする奇抜な融合魔法カード。
デッキのモンスターを融合素材にすることで、「融合素材モンスターが手札に揃わない」「融合素材モンスターの分だけカードを失ってしまう」という融合魔法特有の致命的な問題を解決している。

ただし、便利になった代わりに、融合召喚までに2ターンかかると言う欠点があり、その前に未来融合が破壊されるとその時点で融合召喚は失敗してしまう。
また、融合呪印生物−光のような融合素材代用モンスターは使うことができない。(デッキの中ではこれらの効果が適用されないらしい)

以上のように、通常の融合魔法に劣る点はあるものの、それ以上に使いやすい要素が揃っているため、未来融合はかなり使いやすいと言える。
特に、カード1枚からコストやリスクなしで融合召喚できる点は非常に魅力的であろう。

1.未来融合の使いづらい面

未来融合は、融合召喚を行いやすくする便利なカード。
とは言っても、まだまだ使いづらい面も少なくないため、融合召喚だけを狙う場合にはデュエルの最前線で使うのは難しいかもしれない。

それでも、使いづらい面は、デッキ構築やプレイング次第である程度解消できる。
以下に使いづらい点3つとその対処方法を挙げよう。

2.未来融合と相性の良いカード

未来融合には相性の良いカードがあり、それらのカードと組み合わせることで、未来融合がさらに使いやすくなる。
相性の良いカードの多くは、未来融合の最初の処理で墓地に融合素材モンスターを送ることを利用している。墓地の融合素材モンスターを使うことで、融合召喚に失敗しても恩恵を得ることができるのだ。

この節では、相性の良いカードを紹介していく。
ただし、紹介する相性の良いカードのいくつかは融合モンスターを限定しているため、使いたい融合モンスターの種類に応じて相性の良いカードも取捨選択していくといいだろう。

死皇帝の陵墓

POTD-JP047
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 6

ライフを払う事で上級モンスター召喚のための生け贄が不要になるというフィールド魔法。
上級モンスターをいきなり場に出すことができる上、ライフさえ払いすれば何度でも効果を使用することができる。

1.死皇帝の陵墓の使いづらい面

上級モンスターをカード消費なしでいきなり召喚し、その効果を何度でも使える死皇帝の陵墓。
だが、実際に使ってみることを考えると、使いづらい面が次々と露呈する。以下に挙げてみよう。

もちろん、上級モンスターをデッキに大量に用意したり、相性の良いカードを採用したりなどして、使いやすい環境を用意することは可能である。
それでも、死皇帝の陵墓はトップクラスの強さを持つカードとは言えない。デッキの性質にもよるが、名推理やモンスターゲートの方が使いやすいことが多いだろう。

2.死皇帝の陵墓と相性の良いカード

死皇帝の陵墓はトップクラスの強さこそは持たないが、決して弱いカードではないし、上級モンスターを生かせるという点で魅力は大きい。
ここでは、特に相性の良いカードを取り上げて紹介する。自分の理想を実現できるようにデッキをうまく組もう。

モンスターサポート系カード

召喚対象モンスター

運命の分かれ道

POTD-JP052
特殊型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 4

自分の場にダイ・グレファーと荒野の女戦士がいる時の話やけど、

そのままダイ・グレファーと荒野の女戦士の2体で攻撃を仕掛けるのか――

それとも、強制転移で荒野の女戦士を相手の場に送ってからダイ・グレファーで攻撃を仕掛けるのかは――

      r 、 
     l"  ^^l 
     ヽ、  / 
      ノ  /         _/7__  ____i7___   /7 rrj 
     ./  /,,,,,,,,.,,,,..、    | r――l |  |┌┐┌┐| Tニ 二ノ        l⌒! 
    /   l;;;;;;:;ノ_ _ヽ_   ! .ニニニ |  |└┘└┘|  / / rー_、r⌒ヽ、_ノ! ! / 
    /   |;;;;;入::::::ハ::::::)   |└─┘|  |┌┐┌┐| / / _ ̄  ⌒ヽ、_ノ .l/ 
   l    /-;j  `" ,ニ 7   | l二二l |  |└┘└┘| /_/ ヽ二).       O 
   !   r;ヽr_   く⌒イ.   └──.┘  ̄ ̄ ̄ ̄´    
   l    l`;;;;;! ‐- "/ニヽ 
   |    |= ヽ 、__ ´,.!⌒/  
   !    レノ `ー ‐ b イ、   



ダイ・グレファー is freedom!



――でも、いずれにしても、絶対ダイ・グレファーは炸裂装甲に引っかかるで!

考察

運命の分かれ道は、お互いにコイントスをして、2000ダメージか2000回復かが決まる罠カード。
ダメージになるか回復になるかは、自分と相手で独立しているため、運命の分かれ道を使うと以下のいずれかの結果が得られることになる。

平均をとれば、運命の分かれ道の効果はお互いに平等の効果である。
何の考えもなく使うと、自分は運命の分かれ道1枚を消費した分だけ損をしてしまう。何らかの工夫が必要だろう。

プレイング面での工夫としては、「場の状況では自分が圧倒的に不利だが、ライフ面では相手を追い詰めている時」での発動が挙げられる。
相手モンスターを破壊などしても間に合わないほど追い詰められている時に、2分の1の確率で相手にトドメをさせる運命の分かれ道は魅力的になるはずだ。

また、デッキ面の工夫としては、デス・ウォンバット、セカンド・チャンス、シモッチによる副作用とのコンボがある。
特にシモッチによる副作用を使えば、運命の分かれ道の効果で確実に2000ダメージを与えることができる。

全体的には、運命の分かれ道はそれほど強いカードではないが、デュエルへの影響力が小さくないため面白いカードではある。
デュエルにアクセントをつけるために、ひっそりと1枚忍ばせてみると面白いかもしれない。

王宮の重税

POTD-JP054
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 2

久々に登場した王宮シリーズ。
王宮の重税は永続的に何らかの行動を封じる行動ではなく、特定の条件下でダメージを与える効果となっている。うまくいけば手札1枚を見れた上に相手に1000ダメージを与えることができるぞ。

ただし、自分は王宮の重税1枚を消費している事実を忘れてはいけない。
たとえ100%の確率で1000ダメージを与えられると仮定しても、自分はカード1枚を失うのだ。多くの場合において、その1枚を汎用性の高い別のカードに置き換えた方が強くなるだろう。

効果にリスクがある上に、うまくいってもその見返りが小さいことから、王宮の重税はほとんど使われないカードとなりそうだ。

人造天使

POTD-JP059
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 5

カウンター罠が発動される度に、人造天使トークンを生み出す永続罠カード。
人造天使を使う際には、カウンター罠を発動する前に人造天使のカードを表側表示にしておく必要がある。

人造天使トークンの攻守は低いためトークン1体あたりの価値は低いが、カード1枚から何体ものトークンを生み出しうるのは魅力的である。
同様の発動条件を持つ豊穣のアルテミスなどとともに、自分のデッキに多くのカウンター罠カードを用意すると活躍の機会が増えるだろう。

ただし、人造天使は豊穣のアルテミスなどとは違い罠カードであるため、カウンター罠がないと何の役にも立たず、デッキのバランスを不安定にしてしまう。
さらに、人造天使の効果をうまく使えても直接的な勝因となれるほど大きな利益が得られるわけでもない。

人造天使は、それなりには便利なカードに違いない。
だが、豊穣のアルテミスなどを使うデッキであっても、人造天使が必ず必要になるというわけではない。デッキのバランスをよく見てから投入するかどうかを決めるといいだろう。

ただ、裁きを下す者−ボルテニスを使う場合ならば、人造天使があった方がいいかもしれない。
「カウンター罠発動 → トークン特殊召喚 → そのトークンを生け贄にボルテニス特殊召喚」――この流れがルール上できればなかなか魅力がありそうだが、実際にできるかどうかは不明である。




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