カード考察 Magic Ruler ― 魔法の支配者 ―

First update : 2002/5/16
Last update : 2009/11/23

 

>>> このページの更新履歴

2008/01/14 カードナンバー1〜30改訂
2008/01/20 カードナンバー31〜50改訂
2008/01/20 ピックアップ考察:押収が強い理由 を作成
2009/11/23 ピックアップ考察:サクリファイスの専用デッキを構築する(投稿) を掲載

>>> 簡易考察

MR-01  ペンギン・ナイト 評価:4

攻撃力900の水族モンスター。
相手のカード効果によってデッキから墓地へ送られると、墓地のカード全てをデッキに戻す効果が発動する。

デッキ破壊への対策になるが、よく使われる手札抹殺やネクロフェイスには対抗できない。現環境では、サイドデッキであっても他のカードを優先した方が良い。
それでも、デッキ破壊戦術を妨害する資質はある。デッキ破壊対策カードの候補として覚えておいて損はないだろう。

MR-02  デーモンの斧 評価:5

装備モンスターの攻撃力を1000ポイントアップさせる装備魔法カード。
デーモンの斧が墓地に送られた場合、自分フィールド上モンスター1体を生け贄に捧げることでデッキの一番上に戻ることができるぞ。

どんなモンスターでも攻撃力を1000ポイント上昇させる魅力は小さくないかもしれないが、装備魔法自体の性質を考慮するとトップクラスのカードとはいえない。
すなわち、自分の場にモンスターがいなければまったく役に立たないし、相手の罠やモンスター効果などによってはデーモンの斧が完全に無駄になってしまうことも珍しくない。高い攻撃力を都合よく維持できると考えるのが間違いなのだ。

MR-03  黒いペンダント 評価:5

攻撃力を500ポイントアップさせる装備魔法カード。
さらに、黒いペンダントがフィールド上から墓地に送られた場合、相手に500ポイントのダメージを与える効果が発動する。

無駄の少ない装備魔法。ほぼ確実にダメージ効果を使えるため、相手に破壊されても役立たずに終わらないのが強み。とは言え、カード1枚分としては物足りない点が多い。
活躍の場を増やすためにも、大逆転クイズなどとのコンボを狙ってみよう。

MR-04  光の角 評価:1

装備モンスターの守備力を800ポイントアップさせる装備魔法。
光の角が墓地へ送られた場合、500ライフを払えばデッキに一番上に戻すことができる。

裏側守備表示モンスターには装備できないため、装備する機会が限られる。
その上、守備力だけ上げるために装備する価値も小さい。実用レベルには程遠いだろう。

MR-05  悪魔のくちづけ 評価:4

装備モンスターの攻撃力を700ポイントアップさせる装備魔法。
悪魔のくちづけが墓地へ送られた場合、500ライフを払えばデッキに一番上に戻すことができる。

デーモンの斧より一回り劣る装備魔法。
デッキに戻る能力が使いやすいのが強み……とは言え、デッキに戻す効果は使わない方がよい場面が多い。どうしても使いたいなら、デーモンの宣告を組み合わせよう。

MR-06  六芒星の呪縛 評価:3

相手モンスター1体の攻撃と表示形式の変更を封じる罠カード。
六芒星の呪縛が破壊されると、その効果が終了してしまうので気をつけよう。

役立つ場面はそこそこ多いが、カード1枚分としては力不足。
拷問車輪ならば六芒星の呪縛と同じ効果に加えてダメージ効果も有しているし、何しろ他にいくらでも強いカードはある。

MR-07  メタル・フィッシュ 評価:0

レベル5攻撃力1600守備力1900の通常モンスター。
さびない金属でできているかもしれないが、ガジェット・ソルジャー様にはあと一歩及ばない。

MR-08  エレクトリック・スネーク 評価:3

攻撃力800の雷族モンスター。自分の手札にあるエレクトリック・スネークが相手のカード効果によって墓地へ捨てられた場合、デッキからカードを2枚ドローできる。
墓地へ「捨てられた」場合だけ、効果が発動するので気をつけたい。

手札破壊対策になるものの、当時ほど手札破壊カードは使われないので活躍の場はあまり多くない。
ついでに言ってしまうと、暗黒界の狩人 ブラウがほとんどの面でエレクトリック・スネークを上回ってしまっている。

MR-09  クイーン・バード 評価:0

攻撃力1200守備力2000の鳥獣族通常モンスター。
生け贄無しで召喚できる壁モンスターとしてそこそこ役立つ……ように見せてレベル5である。ハーピィ・クィーンを見習いなさい。

MR-10  アメーバ 評価:5

攻撃力300の水族モンスター。
表側表示の状態でコントロールが相手に移ると、相手に2000ダメージを与える効果を持っているぞ。

強制転移や、死のマジック・ボックスを用いて相手に送りつけるコンボが有効。アメーバの攻撃力が低い点に着目し、他の自分モンスターで追加攻撃を狙うと一気に4000ダメージを与えることも可能だ。
ただ、このコンボが成立しない場合にはただのザコモンスターと成り下がるのが致命的な欠点。グリズリーマザーやサルベージなどをうまく使い、相性の良いデッキを作り上げたい。

MR-11  クジャック 評価:0

攻撃力1700守備力1500の鳥獣族通常モンスター。
生け贄無しで召喚できるモンスターとしては悪くはないかな……と思わせておいてレベル5。当時の製作スタッフは、鳥獣族にウラミでもあったのだろうか?

MR-12  マハー・ヴァイロ 評価:4

攻撃力1550の魔法使い族モンスター。
マハー・ヴァイロに装備されたカードの数×500ポイントだけ、攻撃力をアップする効果を持つ。

装備魔法自体があまり使われないので、活躍できる機会はそれほど多くない。装備魔法をふんだんに使ったデッキを作ったとしても、重装武者−ベン・ケイや不意打ち又佐には見劣りしてしまう。
今の環境では中途半端なモンスターだと言わざるを得ないだろう。……まあ、昔は輝いてたんだけどね。

MR-13  王室前のガーディアン 評価:4

レベル4攻撃力1650の機械族通常モンスター。
見た目がラジコンサイズに見えるのは気のせいだ。

MR-14  ファイヤー・クラーケン 評価:4

レベル4攻撃力1600の炎属性通常モンスター。
「調理済みイカ」と言ってはいけない。

MR-15  イビー 評価:2

攻撃力850の昆虫族モンスター。
相手によって手札から墓地へ捨てさせられると、相手に1000ダメージを与える効果を持つ。

災いの像であれば、墓地へ送られた場合でも効果が使え、2000ダメージ与えられて、攻撃力も1500ポイントもある。
しゅ、守備力は勝ってるよね……うん……。

MR-16  グリグル 評価:3

攻撃力350の植物族モンスター。
表側表示の状態でコントロールが相手に移ると、自分のライフが3000ポイント回復する。アメーバの回復版だ。

アメーバと同じく、強制転移や、死のマジック・ボックスを用いて相手に送りつけるコンボが有効。
ただ、せっかくコンボを決めても、回復効果ではそれほど有利になることができない。ダメージ効果を持つアメーバを優先した方が総合的な戦力は上回るだろう。

MR-17  レッド・ドラゴン 評価:0

攻撃力1700守備力1900のドラゴン族通常モンスター。レベルは4じゃなくて6。
昔のTVゲームでは、融合すると真紅眼の黒竜になったりするが、今やどうでもいいことである。

MR-18  深き森の長老 評価:0

攻撃力1800守備力1900の獣族通常モンスター。レベルは言うまでもなく6。
「昔から森に住んでいる白ヤギ。真の姿は森の長老」とテキストに書いてあるが、ヤギだろ。

MR-19  ヴァルキリー 評価:0

攻撃力1800守備力1700の天使族通常モンスター。レベルは5。
「もう少し女の子らしくしなさい」と突っ込みたくなる構えと表情をしている。海外版では不自然な色の布によって胸とスカートに修正が入っている。

MR-20  ウェザー・レポート 評価:3

攻撃力950守備力1500のリバース効果モンスター。
リバースすると、相手の場にある光の護封剣を破壊。破壊できた場合のみ、次の自分バトルフェイズを連続して2回行えるようになる。

効果に成功すれば、デュエルに決着をつけられる可能性を秘めているが、あまりにも不確定要素が大きすぎる。
光の護封剣自体が制限カードで、使用率もそれほど多くなく、ウェザー・レポートの発動タイミングも合わせにくく、他の罠カードによる攻撃妨害もある――理想通りに活躍できる機会はかなり限定されるだろう。

MR-21  メカニカルスネイル 評価:1

レベル3攻撃力800守備力1000の機械族モンスター。
言うまでもなくザコモンスターだが、そもそもカタツムリを機械に改造させた発想に感服だ。

MR-22  炎を食らう大亀 評価:0

攻撃力1400守備力1800の水族通常モンスター。
当時は攻撃力と守備力の合計値が3000あたりを超えていればレベル5だった。したがって、炎を食らう大亀のレベルは5。おめでとう。

MR-23  リクイド・ビースト 評価:1

攻撃力950の水族通常モンスター。
タラコ唇の液体生命体だ!

MR-24  悪魔の偵察者 評価:5

攻撃力650のリバース効果モンスター。
リバースすると相手にカードを3枚ドローさせてしまうが、ドローさせたカードのうち魔法カード全てを墓地へ送ることができる。

何も考えずに使えば、相手の手札が増える分だけ相手が得をする。デッキ破壊に使うとしても3枚程度では少ない。
強制転移などで相手に送りつけ、自分でドローしてしまうのが正しい使い方だろう。その場合でも、安定性の高い暗黒のミミックLV3や魔装機関車 デコイチの方が使いやすいのだが……。

MR-25  満ち潮のマーマン 評価:4

レベル4攻撃力1650の水族通常モンスター。
攻守は当時としてはマシな方だが、見た目は当時としてもマシな方ではない。

MR-26  王座の侵略者 評価:4

攻撃力1350守備力1700の戦士族モンスター。 バトルフェイズ以外でリバースすれば、相手モンスター1体とコントロールを永続的に入れ替えることができる。

攻撃されると効果を使えない。それなのに、コントロールを入れ替えたい厄介な相手モンスターほど攻撃してくることが多い。
その上、王座の侵略者自身の攻守が中途半端に高いため、コントロールを入れ替える価値も下がる。強制転移でガマンした方が良さそうだ。

MR-27  ウィップテイル・ガーゴイル 評価:4

攻撃力1650の悪魔族通常モンスター。
その名の通りシッポがムチになっている。これで女の子モンスターだったりしたら、異様な人気が出たに違いない。コナミは惜しいことをした。

MR-28  スロットマシーンAM−7 評価:0

攻撃力2000守備力2300のレベル7モンスター。
このカードを使っているデュエリストを見かけたら、リストバンドに気をつけろ!

MR-29  サクリファイス 評価:6

レベル1攻撃力0の儀式モンスター。相手モンスター1体を装備して、その攻守を得ることができる(裏側表示モンスターの場合は攻守0扱い)
さらに、サクリファイスが戦闘で破壊される場合、装備モンスターを身代わりにした上、自分が受ける戦闘ダメージを相手にも与えることができる。

儀式召喚する手間や消費は大きいが、それに見合う見返りがある。マンジュ・ゴッド、スケープ・ゴート、契約の履行、月の書を組み合わせ、活躍の機会を増やしていきたい。
おジャマトリオ+おジャマジックなど、手札を確保できる仕組みを入れておくと相性よく戦えるぞ。

MR-30  弓を引くマーメイド 評価:2

レベル4攻撃力1400守備力1500の水族モンスター。
腹部辺りの骨格がおかしく見えるが、これはトゥーン化の布石に違いない。

MR-31  墓守の使い魔 評価:4

相手の攻撃宣言時に、相手デッキの一番上のカード1枚を墓地に送らせる効果を持つ永続魔法。
マクロコスモスなどにより、墓地にカードが送れない状況であれば、相手は攻撃宣言すらできなくなる。

相手のデッキを枯らす目的で使う場合、墓地に送れる枚数が少なく効果的とは言えない。その上、相手デッキのカードが墓地に送られると、相手が有利になってしまうことも多い。
デッキ破壊よりも、マクロコスモスなどを組み合わせ、相手モンスターの攻撃を封じる目的で使った方が実用的。その場合でも、単体で使用できるレベルB地区制限、光の護封剣、悪夢の鉄檻などを優先した方が効率は良いのだが……。

MR-32  邪悪な儀式 評価:3

自分のメインフェイズで伏せてから1ターン待ち、次の自分スタンバイフェイズに発動できる特殊な通常魔法。
効果を発動すると、全てのモンスターの表示形式を入れかえる。裏側守備表示モンスターも表側攻撃表示になる。しかし、発動した自分ターンに表示形式の変更ができない点に注意。

発動までのタイムラグがある上、自分モンスターの表示形式への制限が致命的。
目的に応じて他のカード(月の書、太陽の書、重力解除、最終突撃命令など)を優先した方が使いやすい。

MR-33  成金ゴブリン 評価:7

デッキから1枚カードをドローする魔法カード。
ただし、ドローした後、相手ライフが1000ポイント回復してしまう。

エクゾディアデッキなど、相手ライフを0にする気がないデッキでは必須クラスのカード。実質的なデッキ枚数を減らせるため、キーカードが揃う確率がアップするのだ。
また、堕天使ナース−レフィキュル、シモッチによる副作用を使ったデッキに対しても、優秀なコンボカードとして活躍するぞ。

MR-34  通行税 評価:5

500ライフを支払わなければ攻撃ができなくなる効果を持つ永続魔法。
この効果は自分にも相手にも適用されるぞ。

相手の攻撃を抑制したり、ライフを大量に支払わせたりなどの活躍が見込まれるが、活躍できる見通しが立てにくい欠点を持つ。パズルを解くような感覚で、相性の良いデッキを見つけよう。
個人的なオススメは、魔法の筒やディメンション・ウォールなど、相手の攻撃時にダメージが発生するカードとの組み合わせ。これにスケープ・ゴートやキラー・トマトなどを加え、相手の攻撃回数を増やすとさらに効果的だ。

MR-35  最終戦争 評価:1

手札を5枚捨てる事で、フィールド上全てのモンスター・魔法・罠を破壊する効果を持つ通常魔法。
当然だが、自分の手札が4枚以下の場合には発動できない。

自分の手札が大量に失われる分だけ、相手の方が有利になることが多い。他の除去カードを組み合わせていった方が明らかに使いやすい。
最終戦争を使うならば、凡骨の意地などでよっぽど手札が増えるデッキぐらいだろうか。D−HERO ダイヤモンドガイを使うにしても、死の合唱などの方が良い。

MR-36  強奪 評価:10

相手の表側表示モンスターに装備する装備魔法。装備した相手モンスターのコントロールを得て、自分モンスターとして使うことができる。
ただし、相手スタンバイフェイズ毎に、相手ライフを1000ポイント回復してしまうマイナス効果を持つ。

汎用性が高い上に強力なパワーを発揮する魔法カード。強奪が禁止カードでない環境であれば、ほとんどのデッキに投入される。
ピンチ時の逆転、生け贄の確保、相手モンスターの除去など幅広く活躍することができるのだ。

ただし、強奪には2つの大きな欠点がある。破壊されるとその時点で効果が終了してしまう欠点と、相手ライフを回復させてしまう欠点だ。
それら欠点をフォローするため相手のカードを推理し、強奪を破壊するカードや倒しにくいモンスターを持っていない可能性が高い場合に使いたい。推理が難しい場合には、奪ったモンスターをすぐに生け贄に捧げてしまうのが無難だ。

MR-37  聖域の歌声 評価:5

表側守備表示モンスター全ての守備力を500ポイントアップさせるフィールド魔法。
裏側守備表示のモンスターが戦闘を行う場合、一旦表側守備表示になってからダメージ計算を行うため、守備力はしっかりアップするぞ。

守備型モンスター中心のデッキであれば、戦闘で破壊される心配がほとんどなくなる。とは言え、守っているだけではデュエルには勝てない。
効果ダメージを与えるカードや、伝説の柔術家など強力な効果を持っている守備型モンスターを使いたい。守備を固めると攻撃を警戒される点を逆手に取り、デス・ラクーダなどを入れるのも面白い。

MR-38  押収 評価:9

ライフを1000払い、相手の手札1枚を捨てさせる魔法カード。
捨てる手札は、押収を使ったプレイヤーが見て選択することができる。

非常に強力な一枚。単純な消費だけを見れば、自分も相手もカード1枚減っているので、1000ライフ払った分だけ自分が損をしているように見えるかもしれない。
しかし、「相手の手札を見れる」「一番厄介な手札を選べる」の2点の価値が高く、多くの状況で1000ライフの消費を上回るのだ。

押収は強力だが、デュエルの腕が良くないとその価値が殺されてしまう。
手札に来たらすぐに使ったり、再利用されにくいカードを捨てさせたり、相手の手札を覚えて伏せカードなどを予測したり……などプレイング面での工夫が必要不可欠だ。

●参考ピックアップ考察:押収が強い理由

MR-39  いたずら好きな双子悪魔 評価:9

ライフを1000払い、相手の手札2枚を捨てさせる魔法カード。
手札を捨てる際には、まず1枚をランダムに捨て、その後1枚を相手が選択して捨てる。

非常に強力かつ理不尽な一枚。単純な強さを見るとデュエル上級者が使う押収とほぼ同等だと思われる。
それでも、押収よりも禁止化が早かった背景には、誰が使っても凶悪な力を発揮できること、ピンチの相手を徹底的に追い詰められること、精神的なダメージが大きいことがあるだろう。

MR-40  闇の訪れ 評価:2

手札を2枚捨て、表側表示モンスター1体を裏側表示にする魔法カード。
表側攻撃表示モンスターに使うと、「裏側攻撃表示」という特殊な状態にすることができる。

リバース効果の再使用、速攻発動を狙うことができるが、手札コストが大きすぎるのが致命的。
月の書や太陽の書など他のカードで補っていった方が良いだろう。

MR-41  天使の手鏡 評価:1

場のモンスター1体を対象にする魔法カードが発動された時、他モンスターに移し替えることができる罠カード。
ただし、正しい対象に移し替えなければならない。例えば、相手が発動した洗脳−ブレイン・コントロールを相手モンスターに移し替えて効果不発……といったことはできない。

自分モンスターヘの魔法を相手モンスターに移し替えられるような機会があまりにも少なすぎる。お互いに裏側守備表示モンスターがいる場合の抹殺の使徒くらいだろうか?
そのため、八式対魔法多重結界などで無効化させた方が、発動できる機会が多い分だけ使いやすいと言える。

MR-42  移り気な仕立屋 評価:4

装備魔法1枚を他のモンスターに移し替えることができる速攻魔法。
こちらもルール上正しい対象でなければ移し替えられない。早すぎた埋葬を移し替えるなどの芸当は不可能だ。

相手が装備魔法を多用する場合であれば対策になるかもしれないが、多様なデッキに対策できる砂塵の大竜巻や魔法効果の矢の方がオススメ。
移り気な仕立屋は、相手モンスターに対して使うより、自分モンスター間で装備魔法を使いまわす方が扱いやすい。それでも理想的に活躍できる場面が限定されてしまうのが欠点だが……。

MR-43  突進 評価:7

モンスター1体の攻撃力をターン終了時まで700ポイントアップさせる速攻魔法。
ダメージステップで発動できるため、裏側守備表示モンスターに攻撃を仕掛けた場合でも、その守備力を確認してから発動するかどうかを決めることができる。

そこそこの攻撃力のモンスターを大量に確保できるのであれば、使用する価値は高い。具体的に言えば、レッド・ガジェットなどを使うガジェットデッキだ。
逆に、モンスターを大量に確保できないデッキや、攻撃力を上げても相手モンスターを倒せないケースが多いデッキに使うのは止めたい。カード1枚分の働きをしてくれない。

MR-44  頼もしき守護者 評価:4

モンスター1体の守備力をターン終了時まで700ポイントアップさせる速攻魔法。
突進と同じくダメージステップで発動できるため、自分の裏側守備表示モンスターが攻撃された場合でも発動させることができる。

突進と比べると、攻撃してきた相手モンスターを返り討ちにできない点などで魅力は劣る。
しかも、収縮で相手モンスターの攻撃力自体を下げれば、ほとんどのデッキで頼もしき守護者以上の働きをしてしまう。頼もしき守護者が使われることはほとんどないだろう。

MR-45  強引な番兵 評価:10

相手の手札を見て、それら手札1枚を自分が選択して相手のデッキに戻す魔法カード。
その後、デッキはシャッフルされる。

押収のコスト無し版にほぼ等しい。墓地からの再利用ができない分だけ、さらに使いやすいと言えるかもしれない。
言うまでもなくトップクラスの強さを持つカードで、永久の禁止カードに指名されていると言っても過言ではないカードである。

MR-46  魔力の枷 評価:6

お互いのプレイヤーに対し、手札からカードを使用する度に500ライフコストを強要する永続魔法。
ここでの「使用」とは、手札の魔法や効果モンスターの発動、モンスター・魔法・罠のセット、モンスターの召喚・特殊召喚が該当する。手札コストは該当しない。

通行税と似ているが、通行税以上にライフを支払わせたり、相手の手札の使用すら制限したりなどの活躍が見込まれる。その代わり、通行税よりも自分だけが有利になれる使い道が見つけにくい。
相手ライフを減らした後に相手の行動を制限するために使うのが妥当だろうか? うまくいけば、相手の手札が余っていても下手に使えなくなるため、ごり押しで勝ちやすくなる。

MR-47  サイクロン 評価:9

場の魔法・罠1枚を破壊する速攻魔法。
相手の通常魔法、儀式魔法、速攻魔法、通常罠の発動にチェーンして発動すれば、その魔法・罠を破壊できるものの、効果は無効化できない点に注意したい。

ほとんどのデッキに使われる基本カードでありながら、使用者の腕が問われる1枚。
発動タイミングが豊富にある点を生かせるかどうかが腕の見せ所である。

例えば、自分メインフェイズで、相手の伏せ魔法・罠を破壊する使い方はあまりオススメできない。破壊するはずのカードがチェーン発動されることも多いからだ。
早すぎた埋葬などの発動を不発にさせたり、相手モンスターの攻撃時に装備魔法を破壊したり、相手エンドフェイズ時にセット直後の魔法・罠を破壊したりなど、サイクロンならではの活用ができるようにしたい。

MR-48  ハリケーン 評価:7

場の魔法・罠カード全てを持ち主の手札に戻す効果をもつ通常魔法。
発動時にハリケーン本体が場に出るものの、このハリケーンは手札に戻らない。

魔法・罠を手札に戻しても次の相手ターンでほぼ元通りになってしまうため、トドメをさせる状況以外では自分が損することがある。そのため、1ターンで大きな戦闘ダメージを与えるデッキに使いたい。
また、早すぎた埋葬やビッグバン・シュートなど、自分の魔法・罠カードを回収する価値が高いデッキにも採用しても良い。

MR-49  苦渋の選択 評価:10

デッキのカード5枚を自分で選択し、5枚中1枚を相手が選択して自分の手札に加え、残りの4枚を墓地へ送る効果を持つ魔法カード。

単体でもコンボでも強力な魔法カード。特に、デュエル上級者が使えば「凶悪」といえるほどのパワーを発揮する。墓地にカードを送る価値が高い現環境ならば尚更だ。
また、デッキから5枚選択するのに時間がかかり、1ターンキル系のデッキを強力サポートしたりなど、デュエルの面白さを損なう要素が大きいため、永久の禁止カードと言っても過言ではない。

MR-50  毒蛇の牙 評価:1

モンスター1体の守備力を500ポイント下げる罠カード。

突進を使って自分モンスターの攻撃力を上げた方が圧倒的に使いやすい。
毒蛇の牙自体が罠カードであるため、伏せてから1ターン待つ必要があるのも致命的な欠点だ。

>>> ピックアップ考察

2008/01/20  押収が強い理由 作成者:プロたん(管理人)

2008年1月現在、禁止カードになっている押収。
遊戯王を始めたばかりの人にとっては、どうして押収が禁止カードになるほど強いのか理解できないかもしれない。

ここでは、押収が強い理由を述べる。
禁止カードに対する考察であるものの、初心者でデュエルの腕を上げたい人は特に見て欲しい。遊戯王OCGがいかに手札を重視するカードゲームであるかが分かるはずだ。

1.はじめに

押収はライフを1000ポイントも払ったのに、相手モンスターを直接破壊するわけでもなければ、相手にダメージも与えられないカードである。
禁止化されるほど強い理由を突き詰めていこう。

このピックアップ考察ではまず、「手札を失うことの重要性」を述べる。
その後、「押収特有の強さ」を述べていくぞ。

2.手札を失うことの重要性

押収を使うと、相手は手札を1枚失う。
手札を1枚失うことは、直接的な場の状況には何の影響もないのだが、間接的に非常に痛いことである。

ふたつの例を挙げよう。

(例1)魔法カードを捨てさせられた場合
魔法カードは1ターンに何度でも使えるため、手札の数だけ魔法が撃てると思っていい。
押収で手札の魔法カードが失われてしまえば、使える魔法カードが1枚減る。RPGで言えば残りMPが減ったようなものだ。
魔法カードを1枚無効化されたと言っても過言ではない。

(例2)モンスターカードを捨てさせられた場合
モンスターカードは1ターンに1体しか通常召喚できないため、手札や場にたくさんのモンスターがいれば多少捨てさせられても平気かもしれない。
しかし場や手札のモンスターが少なくなった時に捨てさせられると、最悪モンスターすら場に出せなくなり、致命的なダメージを受けてしまう。

以上の例で挙げたように手札を失うことの損害は大きい。
ライフポイントへの直接的な影響こそないが、後になればなるほど響いてくる。長距離マラソンでスタミナを奪われたようなものなのだ。

3.押収特有の強さ

押収は、相手の手札1枚を失わせるカードである。
しかし、良く考えると、自分も押収の魔法カードを使っているため、手札1枚を失っていることになる。

それならば、ライフを1000ポイント支払う分だけ自分が損をするのではないか? ――そう思えるかもしれない。
だが、押収は2つの強力な「押収特有の強さ」がある。「相手の手札を見れる」「一番厄介な手札を選べる」の2点だ。

ここではこの2点について、突き詰めて見ていくぞ。

(a)相手の手札を見れる

相手の手札を「見る」ことの価値は高い。
相手の手札を見ることは、相手の戦術やデッキタイプなどを見るということであり、その対策まで見えてくるものである。

相手手札に応じた対策をすることで、自分がさらに有利に立てるようになるのだ。
例を挙げてみよう。

(例1)相手の手札に聖なるバリア−ミラーフォース−があった場合
今後相手が伏せるカードがミラーフォースになる可能性が高くなる。
魔導戦士ブレイカーなどで真っ先に破壊したり、守備モンスターを残して攻撃を仕掛けたりして、その被害を最小限に抑えることができる。

(例2)相手の手札に抹殺の使徒があった場合
自分はモンスターを裏側守備表示でセットしないように心がければ、相手の抹殺の使徒は何の役にも立たなくなる。

相手の手札に対応したプレイングによって、デュエルを有利に進めることができる。
相手の手札を覚えて、効率の良い行動を選択するためには、かなりの経験が必要ではあるものの、経験に応じた見返りがあるのだ。

(b)一番厄介な手札を選べる

一番厄介な手札を選んで捨てさせる価値は大きい。
ここまでの説明を理解できたのならば、この価値の大きさも理解できるだろう。

例えば、相手モンスターが少ない状況でモンスターカードを捨てさせれば、相手はモンスターすらまともに召喚できなくなる。
相手の手札からモンスター破壊効果を持つカードがなくなれば、自分は安心してモンスターを出すことができる。

4.おわりに

押収は、禁止カードになるべくしてなった強力なカードである。
自分が追い込まれている時など役立たない場面もあるものの、間接的な影響力がそれ以上に大きいのだ。

禁止カードに指定されている押収自体はデュエルで使われないものの、その強さの秘密を知っておけば手札の重要性を知ることにも繋がる。
間接的な損害を適切に考えられるようになったら、初心者を脱出したと言っても良いだろう。

2009/11/23  サクリファイスの専用デッキを構築する 作成者:ヘルシー三郎さん

1.「サクリファイス」の性質

最初に「サクリファイス」のステータスと効果からその性質を読み取ってみよう。

以上の性質を基にデッキを構築していきましょう。

2.「サクリファイス」の専用デッキと高相性なカード

「サクリファイス」の専用デッキと高相性なカードをまとめてみました。

(1)モンスター編

(2)魔法・罠編

3.実際に「サクリファイス」の専用デッキの動かし方

(1)「サクリファイス」を召喚するまで

「サクリファイス」は1章の性質1で述べた通り、攻守0の儀式モンスターである。
このことから「マンジュ・ゴッド」、「センジュ・ゴッド」、「クリッター」などサーチする手段は豊富なので、素早くサーチしたい。なお儀式魔法も「マンジュ・ゴッド」、「ソニック・バード」から簡単にサーチできるので儀式召喚の準備が可能。

あとは儀式召喚に使用するモンスターだが、サーチに使用したモンスターをそのまま使用するのがもっとも手軽である。
また、墓地除外で儀式素材になれる儀式魔人シリーズを使用するのも非常に有効である。特に「儀式魔人リリーサー」は、「サクリファイス」の苦手である特殊召喚による相手の展開を抑えることができる。ただし、「月の書」を「サクリファイス」に使用すると儀式魔人の効果は消えてしまうので別の手段で装備カードを外そう。
高等儀式術を使用する場合は「ワイト」を使用し専用デッキにすれば強力である。

(2)「サクリファイス」の召喚に成功した後

「サクリファイス」は1章の性質3で述べた通り、1ターンに1度相手モンスターを装備してその攻守を得ることができる。
この効果は確実に優先権を行使して発動しておきたい。

この効果は、裏側表示モンスターに対しても使用できるが、攻守0のままなのでその点には注意したい。
だが1章の性質5で述べた通り、「サクリファイス」は戦闘で破壊される場合代わりに装備しているモンスターを破壊し超過ダメージを相手に与える。
攻守0でもライフに余裕がある場合は、相手に大きく超過ダメージを与えられることがあるので、あえて裏守備モンスターを装備する選択肢もありうる。

「サクリファイス」は1章の性質4で述べた通り、複数モンスターを除去するにはこのカードを維持しつつ装備モンスターを除去する手段が必要になる。
そのため相手の攻撃を防ぎつつ装備カードを除去できる「強制終了」や「月の書」は特に相性が良いと言える。ただし、前述した通り「月の書」は儀式魔人シリーズとの相性が良くないので採用する場合は兼ね合いに注意。

装備カードを外すだけの手段なら汎用性の高い「魔導戦士 ブレイカー」や「ゴブリンのやりくり上手」、
「契約の履行」とコンボになる「非常食」、
相手のセットされた魔法・罠を除去できる「拘束解放波」、
表側表示の魔法・罠を全て破壊できる「妖精の風」などがあるが好みで選ぶと良い。
これらのカードを駆使して相手モンスターを何度も吸収し相手を追い詰めると良い。

(3)召喚した「サクリファイス」が除去された後

当然のことだが、相手は「サクリファイス」を除去してくることが予想される。

1章の性質1と性質2で述べた通り、「サクリファイス」は攻守0、レベル1、闇属性、魔法使い族の儀式モンスターである。
よって「サクリファイス」が墓地に送られた場合は蘇生する方法は多数存在する。
儀式モンスター専用の「早すぎた埋葬」である「契約の履行」、
攻撃力1000以下モンスターの「リビングデッドの呼び声」である「リミット・リバース」、
レベル2以下のモンスターの「リビングデッドの呼び声」である「エンジェル・リフト」、
魔力カウンターを取り除いて魔法使い族を蘇生する「マジカル・コンダクター」、
除外されるもののレベル1のモンスターを蘇生できるスピリットモンスターの「金華猫」、
それぞれ特徴があるのでデッキに合った蘇生カードを選ぶと良い。

なお、「邪帝ガイウス」や「次元幽閉」で除外されてしまった場合に「D.D.R」を投入すると良い。
手札に戻された場合は「儀式の準備」で再び儀式召喚を狙うと良い。
「契約の履行」と「D・D・R」を採用しているなら「アームズ・ホール」も有効に働く。
何度もフィールド上に特殊召喚し相手を追い詰めよう。

除去を強化したいないら「カオス・ソーサラー」や「ダーク・アームド・ドラゴン」に投入するのも有効。
ただし、蘇生カードと相性が悪いので蘇生カードを減らし、「D・D・R」の投入が必須になる。

(4)デッキの弱点及びその対策

「サクリファイス」は儀式モンスターで低ステータスであるため必然的に弱点も決まってくる。
代表的なものが、特殊召喚封じの「王宮の弾圧」、モンスター効果封じの「スキルドレイン」であろう。

いずれのカードも罠カードなので「王宮のお触れ」を投入することでまとめて対策が可能。
その場合、自分が使う蘇生カードは「エンジェル・リフト」や「リミット・リバース」ではなく、「契約の履行」や「マジカル・コンダクター」にすると良い。

4.「サクリファイス」の専用デッキの種類

ここでは「サクリファイス」の専用デッキの種類を紹介、検討する。

(1)儀式魔人中心スタンダード型

「儀式魔人リリーサー」等の儀式魔人シリーズを「サクリファイス」の儀式素材とする「高等儀式術」を使わない通常のタイプ。

このタイプだと相手の特殊召喚を防ぐことができるので大量展開に弱い「サクリファイス」の弱点を克服できる。
「強制終了」も採用することでより戦闘破壊をより一層難しくすることもできる。
また、「サクリファイス」に特化した形なのでサーチカード、装備カードを外すカード、蘇生カード、帰還カードなどを豊富に取り入れることが可能である。
まさに「サクリファイス」の醍醐味を最も味わえるタイプと言える。

(2)高等儀式術中心の「ワイト」デッキとの混合型

通称「サクリワイト」。「サクリファイス」の儀式召喚を主に「高等儀式術」で「ワイト」を墓地に送り行い、「ワイトキング」の攻撃力の上昇を狙う。

このタイプはサクリファイスのサポートは「マンジュ・ゴッド」や「儀式の準備」、蘇生カードは「ワイトキング」と共有できる「エンジェル・リフト」、装備カードを外す手段は汎用性の高い「月の書」などにしぼられる。
つまり「ワイト」デッキでもあるためその分サクリファイスのスペースが削られているのである。

だが、「サクリファイス」だけでなく「ワイトキング」という高攻撃力のモンスターを得られるので打撃力が大きく向上しているのが特徴。
また、このサイトの爆笑ページで見られるように「ワイト」の人気もこのデッキの強み(?)と言えよう。
「ワイト」が好きならこのデッキを選びたい。

これ以外のタイプのデッキも存在するかもしれません。

5.まとめ

「サクリファイス」は儀式モンスターながら低ステータスであるため非常に多くのサポートを受けることが可能である。
弱点も多いがそれを補って余りある魅力があると言える。

皆さんオリジナルの「サクリファイス」の専用デッキを構築しましょう。




戻る ホーム