カード考察 ELEMENTAL ENERGY

First update : 2005/8/11
Last update : 2005/8/26

効果やパラメータなどは面倒なので書きません。他のサイトを探してください。

暗黒界の騎士 ズール

EEN-JP001
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 6

ELEMENTAL ENERGY パックの主役は、GXのアニメオリジナルカードであろう。
だが、裏の主役といえば、ズールをはじめとする暗黒界モンスター群だ。

暗黒界の騎士 ズールは、効果を持たない通常モンスターである。その分攻撃力は1800と高い。
攻撃力が高いとは言っても、攻撃力1900、2000で使いやすいモンスターは他にいくらでも存在するため、暗黒界にこだわらない限りズールが使われることはないだろう。

……もっとも、暗黒界デッキであっても、暗黒界の狂王 ブロンを使った方がほとんどの状況で便利になってしまっている。ズールが使われる機会は滅多にないかもしれない。

V−タイガー・ジェット

EEN-JP002
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 5

海馬のXYZシリーズの拡張系。万丈目が使用。
VW−タイガー・カタパルトやVWXYZ−ドラゴン・カタパルトキャノンへの合体融合を狙うことが出来る。

とは言え、アニメと同様、やられ役になりそうな予感がするのは気のせいではないだろう。あわれ、万丈目。

ブレード・スケーター

EEN-JP003
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 3

天上院明日香の使用したモンスターカード。
決して攻守は高くはないが、サイバー・ブレイダーの融合素材である。詳細は、サイバー・ブレイダーの項で扱うこととする。

クィーンズ・ナイト

EEN-JP004
原作登場カード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 4

絵札の三銃士の一人。
クィーンズ・ナイト、キングス・ナイト、ジャックス・ナイトの3体は絵札の三銃士と呼ばれているぞ。

さて、クィーンズ・ナイトは、キングス・ナイトの効果発動のためのトリガーとなっている。
だが、クィーンズ・ナイトは戦闘や効果で除去されやすいため、キングス・ナイトを召喚する前にやられてしまっていることも少なくない。

このため、クィーンズ・ナイトを場に出した後には、できるだけ早くキングス・ナイトを召喚できるような戦術が必要だ。
各種防御系トラップを使ってクィーンズ・ナイトを守ったり、シャインエンジェル、血の代償などの召喚・特殊召喚補助カードを使ってクィーンズ・ナイトを場に出していくといいだろう。

ジャックス・ナイト

EEN-JP005
原作登場カード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 1

絵札の三銃士の一人。
キングス・ナイトの効果によって、デッキから特殊召喚される。キングス・ナイトの効果を適用できれば、カード消費0でデッキから攻撃力1900のジャックス・ナイトを場に出すことができるのだ。

ただし、キングス・ナイトの効果発動の前にジャックス・ナイトが手札に来てしまうと悲劇である。
キングス・ナイトの効果で特殊召喚できなくなるだけでなく、通常召喚もまともにできないのだ。

このような状況から逃れるために、リロード、ゴブリンのやりくり上手、白兵戦型お手伝いロボなどを使って、手札に来てしまったジャックス・ナイトをデッキに戻すといいだろう。

キングス・ナイト

EEN-JP006
原作登場カード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 4

絵札の三銃士の一人。
場にクィーンズ・ナイトがいる時に召喚されると、デッキからジャックス・ナイトを特殊召喚することができる。

キングス・ナイトの効果を使用するためには、クィーンズ・ナイトを揃えなければならない。
しかも、キングス・ナイトとクィーンズ・ナイトを手札に揃えるだけではなく、2体とも場に出さねばならないのだ。これが難しい。

もちろん、補助カードを何枚も使用して特殊タイプのデッキにすれば、高い確率でキングス・ナイトの効果を使用できるかもしれない。
だが、その見返りはジャックス・ナイト1体の特殊召喚。それほど大きいものではない。

絵札の三銃士を使う場合は、汎用性を意識し、しっかりと戦える形にしなければならないのだ。
絵札の三銃士の補助となるカードを使うにしても、汎用性やカード消費などをしっかり考えなければならない。

そこで、絵札の三銃士を使う際にオススメできるカードを以下にまとめる。カードと同時に、戦術のコメントもまとめたので参考にして欲しい。

もっとも、以上の戦術をうまく組み込んだとしても、絵札の三銃士を使った総合的な戦力はそれほど高くはならない。その点は覚悟する必要がある。
また、アルカナ ナイトジョーカーを使う場合、さらなる別の戦術が必要となる。以上の戦術だけを頼りにしても、なかなか勝てないだろう。

テーマデッキ3

E・HERO エッジマン

EEN-JP007
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 3

融合前のエレメンタルヒーローの中で、最も基本攻撃力が高い。
攻撃力が高いだけでなく貫通効果も持つため、大ダメージを狙いやすい。

とは言え、エッジマンの召喚には生け贄2体が必要。暗黒ドリケラトプス、天空騎士パーシアス、激昂のミノタウルスなどなど、他の貫通系モンスターを使っていった方が明らかに使いやすい。
エレメンタルヒーローにこだわる必要がなければ、わざわざエッジマンを使う必要はないだろう。

重いデッキをさらに重く?

さて、エレメンタルヒーローデッキの一員としてエッジマンを使う場合でも、生け贄2体はやはり辛い。

エッジマンを使うのならば、デッキには何らかの工夫を施すべきだろう。
バブル・シャッフル、ヒーロー見参!、名推理などによる特殊召喚効果の利用や、ワイルドジャギーマンの融合素材としての利用がその一例である。

だが、忘れてはいけないのは、エレメンタルヒーローデッキは、元々コンボを重視する不安定なデッキであることだ。
その中に上級モンスターであるエッジマンを投入すると、さらにデッキが不安定になるだろう。エッジマン特殊召喚のためのバブル・シャッフルも、キーカードが来ないと使えないので足を引っ張ることになるかもしれない。

このため、デッキ構築の際には、エレメンタルヒーローが活躍する場面を意識するだけではいけない。キーカードが来ない時、追い詰められた時、いかに乗り切るかをしっかり考えなければデュエルに負けてしまうぞ。
現実では、アニメのように上手い具合にキーカードが引けるとは限らないのだ。

E・HERO ワイルドマン

EEN-JP008
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 6

罠の通用しないエレメンタルヒーロー。
攻撃力は1500と低くないため、罠が効かない効果を生かせる機会もそれなりに多い。
さらに、罠の効かない効果は自分の罠にも適用されるため、自分のリビングデッドの呼び声、激流葬、つり天井、門前払いなどとコンボを狙うこともできる。

総合的に吟味すると、ワイルドマンは単体でもある程度活躍できる力は持っている。そのため、エレメンタルヒーローデッキでなくても、ワイルドマンをデッキに採用する価値はあるだろう。
そこで、ここからは、エレメンタルヒーローデッキとそれ以外のデッキにおいて、ワイルドマンを考察していくこととする。

1.エレメンタルヒーローデッキ

ワイルドマンは、低レベルエレメンタルヒーローの中では攻撃力が高く、さらに罠を無効化する能力まで持っている使いやすいモンスターである。
特に、自分のターンだけ攻撃力を上げる摩天楼−スカイスクレイパー−との相性が良い。スカイスクレイパーを生かしたエレメンタルヒーローデッキを作るならば、ワイルドマンは必須だといえるだろう。

ただし、ワイルドマンは融合素材として使う場合に、他のエレメンタルヒーローとの相性があまり良くない。
なぜなら、8月11日現在、ワイルドマンを素材とした融合の組み合わせはワイルドジャギーマンだけであるため、ワイルドマンを融合素材とすると、必然的にフェザーマンやバーストレディなど他のエレメンタルヒーローを圧迫してしまうからだ。

とは言え、8月11日現在、純粋に勝率を考えればフェザーマンやバーストレディはデッキに投入せず、ワイルドマンを3枚投入してしていった方が良かったりする。
特に執着がないならば、フェザーマンやバーストレディは切り捨ててしまっても良いだろう。時代の波は厳しいのだ。

2.その他のデッキ

次に、エレメンタルヒーローデッキ以外でワイルドマンを使うことを考えよう。

ワイルドマンはなかなかの能力を持つモンスターであるものの、攻撃力の面などから、普通のデッキにそのまま放り込んだだけではそれほど活躍はできない。
やはり、ワイルドマンをフォローできるような戦術を用意するべきだろう。

その戦術としてオススメなのは、戦士族デッキとの連携だ。
攻め込めるタイミングで増援で呼んだり、コマンド・ナイトや融合武器ムラサメブレードなどで攻撃力を上げたりすることで、罠が効かない効果を生かしやすくすることができるのだ。

また、考察の最初で紹介した自分の罠カードとのコンボも意識してデッキを構築すると、面白い戦術が出来上がるかもしれない。
ただし、コンボを狙うことを前提にデッキを組む場合には、カード単体の汎用性やデッキ全体のバランスをしっかり考えよう。

リボーン・ゾンビ

EEN-JP009
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 5

手札が0枚である限り戦闘で破壊されない能力をもつアンデットモンスター。
プレミアムパックに含まれていたリターン・ゾンビと混同してしまうが、ベツモノだ。

リボーン・ゾンビは、戦闘で破壊されない能力を持つが、手札枚数や表示形式の制約があり活躍の機会が限定される。
それに対し、同等の効果を持つ魂を削る死霊は、そのような制約がないため使いやすい。

もちろん、魂を削る死霊よりもリボーン・ゾンビの方が活躍できる状況もある。
けれども、総合的に活躍する方はどちらかと言われたら、やはり、魂を削る死霊だと言わざるを得ないだろう。あわれ、万丈目。

地獄戦士

EEN-JP010
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 3

ヘル・ソルジャーと読む。
ヘル・ソルジャーは、戦闘で破壊された時に、戦闘ダメージを相手にも与えてしまう効果を持っている。

とは言え、アマゾネスの剣士を使えば、あらゆる面でヘル・ソルジャーを上回ることができるため、ヘル・ソルジャーが使われることはないだろう。あわれ、万丈目。

W−ウィング・カタパルト

EEN-JP011
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 4

V−タイガー・ジェットに装備して強化することができるユニオンモンスター。
融合モンスターであるVW−タイガー・カタパルトを特殊召喚することもできる。XY−ドラゴン・キャノンと同等の関係を持つぞ。

とは言え、VWXYZ−ドラゴン・カタパルトキャノンを狙わない限り、合体や融合の組み合わせが多いXYZシリーズを使っていった方が便利である。
加えて、VWXYZ−ドラゴン・カタパルトキャノン特殊召喚の成功率の低さを考慮すると、W−ウィング・カタパルトが使われることはほとんどないだろう。あわれ、万丈目。

炎獄魔人ヘル・バーナー

EEN-JP012
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 2

あわれ、万丈目。

だが、あえて、あわれな万丈目になりきりたいならば、特殊召喚を駆使してなんとか活躍させようとするもののやっぱり返り討ちに遭ってボロボロに負けて旅に出るといいだろう。……だが、人様のカードは海に捨てるなよ。

ハイドロゲドン

EEN-JP013
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 8

水素を模した三沢大地のモンスター。
別のハイドロゲドンをデッキから特殊召喚する能力を持ち、ウォーター・ドラゴンへ特殊召喚の布石となる。

1.ハイドロゲドンの強さ

ハイドロゲドンの特殊召喚効果は、ウォーター・ドラゴンの有無に関わらずかなり強い効果である。
なぜなら、特殊召喚を満たす条件は比較的容易で、カード消費もなく、戦闘面で一気に追い詰めることができるからだ。

例えば、相手の場にキラー・スネークと聖なる魔術師がいるとしよう。比較的よくある状況だろう。

この時、ハイドロゲドンでキラー・スネークを破壊すると、2体目のハイドロゲドンを特殊召喚できる。
2体目のハイドロゲドンで聖なる魔術師を破壊すると、3体目のハイドロゲドンを特殊召喚できる。
そして、3体目のハイドロゲドンで、相手プレイヤーに1600ダメージの直接攻撃を仕掛けることができる。

以上の流れをたった1枚のハイドロゲドンが実現するのだ。
もちろん、自分の場には、3体のハイドロゲドンが残っており、次のターン以降の戦闘も心強い。

以上より、ハイドロゲドンは、かなり強力な効果を持っていることが分かっていただけただろう。ハイドロゲドンの攻撃力も1600と高めで、相手モンスターを戦闘で破壊しやすいのもポイントだ。
ハイドロゲドンは、多くのデッキにおいて活躍が期待できる強力なカードなのだ。

2.ハイドロゲドンをより活躍させるために

ハイドロゲドンは強力な効果を持つが、必ず活躍できると過信してはいけない。

攻撃力1600以上の高攻撃力モンスター、異次元の女戦士、魂を削る死霊、羊トークン、その他防御系トラップカードなど、ハイドロゲドンの特殊召喚効果を妨害するカードは少なくないのだ。(墓地へ送れない羊トークンや相打ちになってしまう攻撃力1600モンスターでは効果が発動できない点に注意)
特に、高攻撃力モンスターを相手にした時には、ハイドロゲドンは1ターン限りの壁にしかならない。

だから、ハイドロゲドンの活躍できる機会を少しでも増やすために、デッキ構築時にサポートとなるカードを入れよう、と考える人も多いだろう。
だが、ハイドロゲドンは、デッキ構築以上にプレイングが重要だ。相手に妨害されることなく、確実にハイドロゲドンを生かせるプレイングを行えるようにしたい。

ハイドロゲドンの特殊召喚効果を確実に使うには、相手の場に伏せ魔法・罠がなく、相手の場のモンスターが安全な表側表示であることが理想である。
ただし、理想の状態になるまで攻撃を仕掛けないのでは、ハイドロゲドンを使えずじまいになってしまうことも少なくない。
相手のデッキ構成や使用済みのカードから、相手の伏せ魔法・罠や裏守備モンスターをある程度推測できるようにし、的確なタイミングで攻撃を仕掛けられるようにしたい。

もちろん、デッキ構築時に工夫を施すのも悪くはない。突進、収縮などによる攻撃力操作が有効だろう。
ただし、デッキをハイドロゲドンに依存させてしまうと、ハイドロゲドン以外で貧弱になってしまい勝率が下がってしまう可能性がある。
このため、ハイドロゲドンのサポートカードはほんの数枚で十分だろう。0枚でも構わない。サポートカードよりもデッキ全体のバランスをしっかり見るべきだ。

オキシゲドン

EEN-JP014
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 5

酸素を模した三沢のモンスター。
ウォーター・ドラゴンを場に出すためにも必要なモンスターである。

オキシゲドンは、炎族モンスターに倒された時にお互いにダメージを与える効果をもつ。
とは言っても、効果を適用する機会は明らかに少ないだろうし、効果を発動できてもそれほど強いわけでもない。

このため、オキシゲドンを使うなら、効果を生かすことは考えない方が良い。
ウォーター・ドラゴン特殊召喚のための素材モンスターや、恐竜族の攻撃力1800モンスターとして活躍させていければ十分だ。

ウォーター・ドラゴン

EEN-JP015
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(条件召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 2

2つの水素と1つの酸素から生まれた水のドラゴン。
化学反応式を知っていれば、水素が2つで酸素が1つであることに納得がいくだろう。

無理して場に出すくらいなら……

ウォーター・ドラゴンを場に出すためには、ハイドロゲドン2体とオキシゲドン1体が場に出ている状態で、ボンディング−H2Oを使わなければならない。
召喚条件としては、かなり厳しいものである。

一応、ウォーター・ドラゴンが破壊されると、生け贄にしたハイドロゲドンとオキシゲドンが戻ってくるため、カード消費面で損をすることは少ない。
それでも、使用不可能のウォーター・ドラゴンやボンディング−H2Oが手札に溜まってしまう状況は多いだろうし、ウォーター・ドラゴン自身が爆発的な力を持っているわけでもない。

したがって、ハイドロゲドンやオキシゲドンを使うデッキであっても、無理してウォーター・ドラゴンを使わない方が良いだろう。ほとんどの場合において、デッキ全体の戦力は落ちてしまう。

もし、ウォーター・ドラゴンを使いたければ、ウォーター・ドラゴンはデッキに1枚にとどめておこう。
なぜなら、ハイドロゲドンやオキシゲドンは単体でも役に立つため、ウォーター・ドラゴンがなくても安定性が落ちることはないからだ。
それに加えて、ボンディング−H2Oによるウォーター・ドラゴンの特殊召喚が、デッキや手札からだけでなく墓地からでも可能なこともその大きな理由である。ウォーター・ドラゴンは使いまわしがきくのだ。

エトワール・サイバー

EEN-JP016
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 3

明日香が使用したしもべ。
効果が申し訳程度についているが、高攻撃力モンスターを使った方が明らかに強い。

このため、エトワール・サイバーは、効果に期待して使うのではなく、サイバー・ブレイダーの融合素材として使うべきだろう。
詳しい戦術などは、サイバー・ブレイダーの項で扱うぞ。

巨大戦艦 テトラン

EEN-JP017
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用可能(要生け贄) / 追い詰め型
総合評価 : 5

グラディウスのボスモンスターシリーズその3。
ビッグ・コア、クリスタル・コアと同じく、3つのカウンターを持つぞ。

そして、テトランには、更なる特殊能力として魔法・罠を破壊する効果がある。
この効果は、テトラン自身に乗っているカウンターを消費するが、自分の手札やライフを削ることなく、容易に使うことができる。

効果が使いやすい代わり、ビッグ・コアやクリスタル・コアと比べるとテトランの攻撃力は低めだが、戦闘における無敵能力がフォローしてくれるため、それほど問題ではない。
単体でデッキに放り込むなら、ビッグ・コアやクリスタル・コアよりも活躍が見込まれるだろう。

ただし、既にOCG化している氷帝メビウスの方が一回り強い。
そのため、グラディウスや巨大戦艦にこだわらない限り、テトランが使われることはなさそうである……。

ナノブレイカー

EEN-JP018
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 6

元ネタは、コナミの同名のゲームソフト。
レベル3以下のモンスターを攻撃した時、ダメージ計算を行わずに破壊する効果を持つ。表側表示の魂を削る死霊やお注射天使リリーなどの効果を発動させずに破壊することができるぞ。

だが、裏側表示モンスターを攻撃した場合には、ナノブレイカーの効果は適用されない。
レベル3以下のモンスターに多いリバース効果モンスターや、裏側守備表示の魂を削る死霊にはナノブレイカーの効果を適用させることができないのだ。

このため、ナノブレイカーは、元々の攻撃力は高めだが、効果を生かせる機会がかなり限定されてしまっている。
これならば、ミスティック・ソードマン LV2、忍者マスターSASUKE、ドリルロイドなどを使っていった方が便利であろう。

ナノブレイカーが大きく優位性を示せるとしたら、お注射天使リリー、ものマネ幻想師、または伝説の都 アトランティスを利用した水属性デッキを相手にした時くらいだろう。
そもそも、レベル3以下のモンスターの多くは裏側守備表示の時が厄介なものである。ナノブレイカーの効果は、その性質に噛み合っていないのだ。

連弾の魔術師

EEN-JP019
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 6

自分が通常魔法する度に、相手に400ダメージを与える効果を持つ魔術師。
ダメージを与えられるのは自分の通常魔法に限定されているため、ダメージ量はそれほど大きくならない。

ただ、連弾の魔術師の攻撃力は1600とやや高めで、ダメージ効果の有無に関わらずそれなりに戦うことができる。
そこで、連弾の魔術師を普通に戦闘を行うタイプのデッキに採用した場合と、ほとんど戦闘を行わない特殊タイプのデッキに採用した場合において、それぞれ考察していこう。

1.一般型デッキの場合

最初に、連弾の魔術師を戦闘を行うタイプのデッキに使う場合を考える。
この場合、連弾の魔術師1体当たり、効果によって相手に与えるダメージは1200いけばいい方だ。400から800が平均ダメージだろう。

一応、デッキの通常魔法を増やすことでダメージを増加させることができるが、デッキ全体のバランスを考慮すると無理に狙わない方がいいだろう。
狙うなら、光の護封剣など単体で強力な効果を持つ通常魔法を、デッキ全体のバランスが崩れないようにデッキに投入すべきだ。

以上のように、連弾の魔術師によって与えられるダメージ量はやや少なめ。
それでも、連弾の魔術師の攻撃力は1600ある。戦闘を行うデッキならば、ある程度の活躍は見込まれる攻撃力だ。
このため、連弾の魔術師はデッキに適当に放り込んでもそれなりの活躍は見せるだろう。

だが、最強レベルでの話となると、まず、使われないだろう。
その大きな理由として、ダメージ効果では場の状況を直接変えることができないことが挙げられる。
ダメージ効果を使うよりも場の状況を変える効果を使った方が、長い目で見れば戦闘によって相手に与えるダメージが大きくなるからだ。

2.特殊型デッキの場合

戦闘をほとんど放棄した特殊タイプのデッキについて考えよう。
相手の攻撃を封じてじわじわとダメージを与えたり、1ターンに通常魔法を連発して相手に致命傷を与えたりするタイプのデッキだ。

この場合は、ダメージ量が少ないことが大きな問題となる。ダメージ量が連弾の魔術師を上回るカードは他にいくつか存在する。
一応、魔法石の採掘2枚と深淵の暗殺者2枚を利用した1ターンキル戦術は存在するものの、実用性は低いと思われる。

暗黒界カード特集

このパックの裏の顔である暗黒界モンスター軍。
他のカード効果で手札から捨てられた時に、何らかのアクションを起こすモンスターを中心に構成されている。
しかも、いずれのカードも強力である。暗黒界関連のカードは、全て総合評価の数値が6〜8の間に位置している程だ。

そこで、本考察では、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」の発動条件を中心に、暗黒界カードの特集を組むことにした。
暗黒界モンスター全般に共通する事項をまとめたので、他の暗黒界カードの考察を読む前に本特集を読んで欲しい。

1.発動条件のルール

まず、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」という発動条件について、勘違いが無いように最初にルール的な説明をしよう。

この発動条件で最も気をつけなければならない点は、「他のカードの効果」でなければならないこと。「他のカードのコスト」ではない。
つまり、同族感染ウィルス、ライトニング・ボルテックス、マジック・ジャマーなど、手札コストとして捨てても効果は発動しないのだ。

また、他のカード効果であっても「捨てる」ものでないといけない点にも注意。
死のデッキ破壊ウイルスによる「破壊」や、創世神による「墓地に送る」では、効果は発動しないぞ。

勘違いする人も多いと思うので、注意が必要だ。

2.発動条件を満たすカード

前節で説明したように、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」という発動条件は、手札コストでは満たすことができない。発動条件を満たすカードは限定されてくるのだ。
そこで、発動条件を満たすカードについて、ある程度実用性を持つものを以下に挙げて検討していくことにしよう。

相手の手札破壊カード

相手の使ういたずら好きな双子悪魔、押収、魂を削る死霊などが該当。
捨てさせるはずの手札が何らかのアクションを起こし、手札破壊効果による損害をほとんど0にする。
しかも、ブラウ、シルバ、ゴルドの場合は、「相手のカードの効果によって捨てられた場合」まで満たし、さらなる効果まで適用される。相当優位に立てるぞ。

ただし、相手の手札破壊効果だけを頼りに暗黒界モンスターを使うのはやめておこう。効果を発動できず終いになることも少なくないからだ。

悪夢の蜃気楼

サイクロンなどと組み合わせることで手札確保コンボが可能なカード。
暗黒界モンスターとのコンボを狙う時には、サイクロンは使わずに悪夢の蜃気楼を場に残し続けたままにしよう。
すると、毎ターンのように「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすことができる。絶え間なくベージ、シルバ、ゴルドが特殊召喚され、ブラウがさらなるドローを可能にするのだ。しかも、途中の手札の消費は一切ない。相手にとってはまさに悪夢だ。

このパックが発売された時点では、悪夢の蜃気楼は禁止カードだ。
だが今後、悪夢の蜃気楼の禁止が解除されることがあれば、暗黒界モンスターはトップクラスのデュエルに使われるほど猛威を振るうと言ってもいいだろう。

天使の施し

必須化している便利な手札入れ替えカード。
「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすことで、失うはずの手札を生かすことができるのだ。単純な戦術だが、これだけでも相当強力だ。

今後、天使の施しが禁止カードになったとすると、他のデッキ以上に暗黒界デッキは弱体化するだろう。

手札抹殺

手札入れ替えカードだが、手札の数が1枚減ってしまうので天使の施しよりは不便である。
暗黒界デッキにおいても、ほとんどの状況において手札抹殺は天使の施しに劣っている。

しかし、天使の施しには劣っても手札抹殺は十分に強力。「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を容易に満たし、2体以上の暗黒界モンスターが一気に特殊召喚されることも珍しくない。しかも、それらは本来、失うはずの手札なのである。

したがって、手札抹殺も暗黒界デッキには必須クラスのカードとなるだろう。

メタモルポット

手札リセット効果を持つ強力なリバースモンスター。
手札抹殺などと同様に、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすことができる。

これだけなら、手札抹殺の方が発動が容易な分だけ暗黒界デッキとの相性は良いが、メタモルポットの場合は『送りつけコンボ』が存在する。
その方法は、裏守備でセットしたメタモルポットを強制転移や死のマジック・ボックスで相手の場に送り、そのメタモルポットを攻撃することでリバース効果を発動させるのだ。

この方法でメタモルポットの効果を発動させると、メタモルポットは「相手が発動した効果」になる。
つまり、ブラウ、シルバ、ゴルドの「相手のカードの効果によって捨てられた場合」の発動条件も満たすことができるのだ。強力な効果が発動されるぞ。
しかも、特殊召喚されたベージ、シルバ、ゴルドの総攻撃で相手に大ダメージを与えることまで可能。コンボに成功した時点で、勝利がグッと近づくことだろう。

もちろん、この『送りつけコンボ』を使わなくても、暗黒界モンスターの「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たせる点や、暗黒界モンスターの有無に関わらず手札確保ができる点も見逃せない。
ほとんどの暗黒界デッキにおいてもメタモルポットは使われることだろう。

暗黒界の狂王 ブロン

相手に戦闘ダメージを与えた時に、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすことができる。
この場合、カードの損益は±0ではあるものの、ベージ、シルバ、ゴルドを捨てて特殊召喚させた場合、そのバトルフェイズですぐに攻撃ができる点が魅力だ。追撃ができるのだ。

加えて、ダメージステップでの特殊召喚となるため激流葬などの罠カードが使えない点や、ブロンが単体でも十分に活躍できる点など長所は多い。
安定性にも優れるため、ほとんどの暗黒界デッキに使われるモンスターであろう。

リグラス・リーパー

お互いの手札を1枚ずつ捨てさせるリバース効果を持つモンスター。
捨てる手札は自分で選べるため、意図しない手札を捨てることがないのが強みだ。

リグラス・リーパーも、メタモルポットと同様に強制転移とのコンボが成立する。

強制転移とのコンボにおいて、リグラス・リーパーはメタモルポットと大きく違う点は、相手の手札への扱いだろう。
メタモルポットは相手にカードを大量にドローさせるため、相手に逆転の手を与えてしまうことがある。それに対し、リグラス・リーパーは相手の手札を捨てさせるため、相手の戦術を確実に摘み取ることができるのだ。
その代わり、コンボが成立しない場合には、メタモルポットの方が役に立てることは忘れてはいけない。リグラス・リーパーは単体では少し心許ないのだ。

ちなみに、リグラス・リーパーと強制転移とのコンボにおいて、相手の場に送った裏守備のリグラス・リーパーを攻撃してリバース効果を発動させると、そのリグラス・リーパーの攻守ダウン効果を受けてしまうことがある。
それでも、リグラス・リーパーを相手に送った時点で相手に戦術を読まれていることも多い。リバース効果を確実に発動させるために、攻守ダウンを覚悟で攻撃を仕掛けていった方がいいだろう。

闇の取引

相手の通常魔法を手札破壊効果に変え、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」と「相手のカードの効果によって捨てられた場合」の両方を満たすことができる。
強力な暗黒界モンスターの効果を発動するだけでなく、相手の通常魔法を防げるのも魅力的だ。

だが、相手の通常魔法を発動してくれないと闇の取引が使えないことや、捨てる手札がランダムであることより、闇の取引を活用できない状況は少なくない。
それでも、「相手のカードの効果によって捨てられた場合」を自分のカード1枚で実現できる点は魅力的。暗黒界デッキには十分に採用されるレベルであろう。

暗黒界の雷

セットされたカードを破壊する雷。
この時、手札を捨てなければならないが、この手札捨てはカードの効果扱いとなるため、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすことができる。

暗黒界の雷を使って「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たした場合、自分のカード枚数だけを見るとほとんど損も得もしていない。
だが、注目すべきは、ベージ、シルバ、ゴルドの特殊召喚効果と、暗黒界の雷のカード破壊効果との相性が良い点だ。相手の守りを崩した直後に攻撃要員を場に特殊召喚し、ガンガン攻撃を仕掛けることができるのだ。

白い泥棒など

強制転移で相手に送りつけてから弱小モンスターに攻撃させ、自分の手札を捨てる。
この時、「相手のカードの効果によって捨てられた場合」の発動条件も満たすことができる。だが、捨てる手札はランダムなので、手札をあらかじめ操作しておかないと意図したカードを捨てることができない。
メタモルポットやリグラス・リーパーの方が便利かもしれない……。

墓穴の道連れ

お互いに手札を捨てあう魔法カード。
捨てる手札は相手が選ぶため、発動タイミングを選ぶ。他のカードに比べたらやや使いにくい。

3.相性の良いカード

前節で挙げた「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすカード以外にも、暗黒界デッキとの相性のいいカードは存在する。
その中から、オススメのカードをいくつか紹介しよう。

4.暗黒界カードのデッキ構築

最初に紹介したように、暗黒界カードの総合評価は軒並み高い。
カード製作者も暗黒界カードに相当力を入れていることが想像できる。

そのため、暗黒界カードが大会上位クラスのデッキに使われることも十分に考えられる。
だが、暗黒界カードが活躍できるかどうかは、デッキ構築に大きく左右される。やや特殊な戦術を必要とするので、デッキバランスが取りにくいのだ。

そこでこの節では、暗黒界カードを使ったデッキ構築について3つの簡単なアドバイスをしよう。

コンボは狙いやすく

まず、暗黒界カードを使う場合に重要なことは、暗黒界カードは多めにデッキに投入するべきだということ。
つまり、自分の天使の施しとのコンボや、相手の手札破壊カードへの対策のためだけに暗黒界カードを入れるのはあまり有効ではないということだ。

暗黒界カードが少ないと、暗黒界モンスターは通常モンスターと同等の活躍しかしてくれないケースが増えてしまい、ろくに活躍できないままデュエルが終了してしまう。
このため、暗黒界カードやそれらをサポートするカードはデッキの3分の1以上を占めるようにし、コンボが成立しやすい状況を作れるようにしよう。

捨てられるモンスターだから

次に、デッキのモンスターの数を気持ち多めにすること。
他のカードの効果でモンスターをどんどん捨てていくために、モンスターが多くても手札でかさばることが少ないからだ。
もちろん、暗黒界モンスターとのコンボも決まりやすくなることもその大きな理由だ。

調整と思考が最後のカギ

最後に、どのデッキにでも言えることだが、デッキ全体のバランスを取ること。そして、様々な対戦相手とデュエルして、より強いデッキへと調整していくこと。暗黒界はバランス調整が難しいので、他のデッキ以上に重要である。
勝率を少しでも上げるための構築をしっかりと考えられる力があれば、かなり強力なデッキを作り出すことができるだろう。

まあ、さらりと書いてしまったが、実際のところはこれが大変かもしれない。

暗黒界の尖兵 ベージ

EEN-JP020
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 7

ベージュの鎧を着た暗黒界の尖兵。
他の効果で手札から捨てられると特殊召喚される能力を持つ。暗黒界モンスターとしてはスタンダートなタイプだ。

ベージは、同じ特殊召喚効果を持つシルバやゴルドとは違い、攻撃力がやや低く(それでも1600はある)、「相手のカードの効果によって捨てられた場合」を満たしても特別な効果が用意されているわけではない。
その代わり、レベルが4なので生け贄なしで通常召喚が可能であり、コンボが成立しなくても安定して活躍することができる。

ベージを重視するか、シルバやゴルドを重視するか、これはデッキの性質によって使い分けていくといいだろう。
以下の要素を多く満たすならば、ベージを重視するといい。

暗黒界の狩人 ブラウ

EEN-JP021
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 7

ブラウンの腕を持つ暗黒界の狩人。
他の効果で手札から捨てられるとデッキからカードを1枚ドローできる。相手の効果で捨てられた場合は、2枚のカードをドローできるぞ。

ブラウは、ベージ、シルバ、ゴルドとは違いドロー効果を持つ。多少毛色が違うため、デッキに採用するかどうかは悩むところだろう。特に、暗黒界の尖兵 ベージとどちらを使うのかの選択が難しい。
そこで、以下にブラウと相性の良い要素をまとめてみた。ブラウを採用するかどうかの参考にして欲しい。

暗黒界の狂王 ブロン

EEN-JP022
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 7

ブロンズの袖(?)を持つ暗黒界の狂王。
相手に戦闘ダメージを与えると自分の手札を捨てることができる。手札の暗黒界モンスターの「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすことができるのだ。

この時、ベージなどを特殊召喚すると追撃を狙うことができる。相手の伏せカードの具合に応じて、比較的安全に攻撃を増やしていけるのだ。
しかも、ベージなどはダメージステップ中の特殊召喚となるため、激流葬、奈落の落とし穴、王宮の弾圧の心配がないのもポイント。
ブロンは、特殊召喚効果を持つ暗黒界モンスターとの相性が抜群なのだ。

さらに、ブロンの効果発動は任意なので、手札に捨てたい暗黒界モンスターがない場合は、手札を捨てずに済ませることができる。普通に攻撃力1800モンスターとして活躍させることができるのだ。
ブロンは、通常召喚のしにくい暗黒界モンスター群の中で安定性の高いモンスターであり、非常に使いやすい。暗黒界に続く結界通路などの恩恵に預かれるのもウレシイ。

このため、ブロンはほとんどの暗黒界デッキで使われるカードとなるだろう。
特に、以下の要素を満たす場合は、ブロンをデッキに2枚、3枚投入していくといい。

……ちなみに、暗黒界デッキ以外においてはブロンは使われないだろう。
手札を捨てたければ、ライトニング・ボルテックスのように手札コストとして捨てれば良いからだ。

また、強制転移などで相手の場にブロンを送りつけた後自分のモンスターで攻撃しても、相手の手札を捨てさせることはできない。
なぜなら、手札を捨てるかどうかは相手が選べるからだ。

暗黒界の軍神 シルバ

EEN-JP023
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 8

1.シルバの能力と活躍できる環境

シルバーの装飾に包まれた暗黒界の軍神。
他の効果で手札から捨てられると特殊召喚される能力を持つ。さらに、その効果が相手のものである場合は、相手の手札2枚をデッキに戻すこともできる。

シルバの効果でデッキに戻されたカードは、墓地に送られた時のような再利用ができない。つまり、他の蘇生カードやキラー・スネークを封じることができるのだ。
デッキに戻すカードを選択するのは相手である点を考慮しても、この効果は強力なものであることは想像に難くないだろう。

シルバの手札破壊効果は強力であるものの、「相手のカードの効果によって捨てられた場合」を満たせる機会はそれほど多くはならない。
デッキ構成によっては、手札破壊効果はほとんどオマケのような扱いになってしまうかもしれない。だが、それほど問題ではない。

なぜなら、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たせば、攻撃力2300がポンと場に出るからだ。それだけでも十分に強力である。
天使の施しでシルバを2枚捨てた時を想像してもらえば、その強力さを実感できるだろう。

したがって、シルバも多くの暗黒界デッキに使われることだろう。
特に、シルバを複数枚使う場合は、以下の要素を満たしておくといいだろう。

2.複数枚使う場合には

さて、ここからは少し話が変わる。

暗黒界デッキの構成によっては、シルバを複数枚採用することも少なくないだろう。
ただし、シルバを複数枚採用する時には、ゴルドの採用をしっかりと検討した上で採用しなければならない。

暗黒界の武神 ゴルドは、シルバとほぼ同等の能力を持つ暗黒界モンスターである。
異なるのは、「相手のカードの効果によって捨てられた場合」を満たした時に発動する効果が、相手フィールド上のカードを2枚まで破壊できる効果になっている点だけである。

様々な状況を考慮すると、シルバもゴルドもほぼ同等の力を持つと言える。
このため、効果の重複がないように、シルバとゴルドの数はバランスよくデッキに投入していくといい。

つまり、「シルバ3枚ゴルド0枚」のように偏らせるのはオススメできないということだ。
「シルバ3枚ゴルド0枚」の場合、シルバの効果によって相手の手札は尽きやすくなる。だが、手札が尽きた後でシルバの効果を発動させても、効果が有効に働かないのだ。
このため、「シルバ2枚ゴルド1枚」や「シルバ1枚ゴルド2枚」のように、バランスよくデッキに投入し、効果を生かせる機会を減らさないようにしよう。

もっとも、「相手のカードの効果によって捨てられた場合」をほとんど狙わないのなら、偏っても構わないのだけれども。

3.シルバとゴルドのどちらを優先?

バランスよくデッキに入れるのはいいが、「シルバ2枚ゴルド1枚」と「シルバ1枚ゴルド2枚」のどちらが良いだろうかなど、シルバを優先するかゴルドを優先するかで悩むことがあるかもしれない。
だが、これは自分や相手の戦術に左右されるところが大きい。以下を参考にして、シルバを優先するかゴルドを優先するかを決めよう。

シルバを優先したい場合

ゴルドを優先したい場合

暗黒界の武神 ゴルド

EEN-JP024
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 8

シルバのところで張り切ったせいで、ここで書くことがなくなりました。

暗黒界の斥候 スカー

EEN-JP025
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 6

スカーレットの装甲を纏った暗黒界の斥候。
戦闘で破壊された時、レベル4以下の暗黒界モンスター1枚をデッキから手札に加えることができる。

手札に加える暗黒界モンスターは、状況に応じて的確なモンスターを選択しよう。
具体的には、手札抹殺のようなカードがあるかどうかなどが、モンスターの選択基準になる。それほど難しい判断は必要としないだろう。

それよりも、スカーを暗黒界デッキに投入するかどうかの判断の方が難しい。
以下の要素を満たす場合に、スカーを優先的にデッキに投入したい。

憑依装着−アウス

EEN-JP026
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 6

またしても登場した霊使いのカード達。
今度はコントロールを得たモンスターの霊魂を装着してパワーアップを図っているぞ。

パワーアップによって、精霊使い達は見た目も成長を遂げているようだ。「地霊使いアウス」と「憑依装着−アウス」のカードイラストを見比べて確認するといいだろう。
ちなみに、成長していることを確認する時、女性諸君は顔を確認するが、男性諸君は胸を確認する。これは世界の真理である。

気分が乗ってきたところで、真面目に憑依装着−アウスの考察に入っていくとしよう。
霊使い系カードに真面目な考察は不要だと思っている人は、さっさと読み飛ばそうぜ!

1.特殊召喚専用ではなく

憑依装着−アウスは、地霊使いアウスと地属性モンスター1体を墓地に送ることで貫通能力付きで特殊召喚ができる。
だが、憑依装着−アウスは特殊召喚専用モンスターではない。普通に通常召喚もできる。貫通能力がつかなくなるだけだ。

そのため、憑依装着−アウスは、条件を満たして特殊召喚しなくても、攻撃力1850守備力1500のレベル4モンスターとして安定して活躍させていくことができる。
いっそのこと、地霊使いアウスは使わずに憑依装着−アウスを使っていった方が強いかもしれない。

2.貫通効果を狙うなら

通常召喚ができるとは言っても、憑依装着−アウスを条件を満たして特殊召喚したい人も多いだろう。
ここからは、特殊召喚に関する考察を行っていくぞ。

まず、特殊召喚のために墓地に送る地属性モンスターは、地霊使いアウスの効果でコントロールを得たモンスターが最適だ。
なぜなら、実質的に自分のカード消費0で生け贄を用意できるからだ。コントロールを得た地属性モンスターが相手の場に戻ってしまうのを防げることも大きい。

だが、この場合、相手が地属性モンスターを使ってくれないと、地霊使いアウスの効果自体が使用できない。
だからと言って、自分のデッキに地属性モンスターを多めに用意し、それらの地属性モンスターを墓地に送るのは良くない。

なぜなら、自分の地属性モンスターを墓地に送った場合、憑依装着−アウス1体を場に出すために自分はカードを2枚分消費してしまうことになるからだ。
貫通効果を有した憑依装着−アウスでも、生け贄なしで通常召喚できる激昂のミノタウルスやイグザリオン・ユニバースより少し強い程度である。そのためにカードを余分に消耗してはもったいない。

そのため、憑依装着−アウスの特殊召喚を狙う場合でも、自分が損をするような特殊召喚は禁物だ。相手のデッキ構成を見て地霊使いアウスをサイドデッキから投入したりして、自分が損をしない工夫をしよう。
ただし、工夫と言っても、墓地に送ることのできない羊トークンとのコンボは成立しない模様。注意が必要だ。

憑依装着−アウスは、貫通効果を狙えるデッキ構成にしてあっても基本的に通常召喚を狙いたい。カード消費やデッキ安定性を無視しては勝率はなかなか上がってくれないのだ。
デッキ構築時においても、地霊使いアウスの投入数より憑依装着−アウスの投入数を多くしたい。こちらの方が安定するからだ。

憑依装着−エリア

EEN-JP027
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 6

同様に、アウスの水属性版。
特に異なる点があるならば、自分のキラー・スネークを墓地に送ればカード消費を押さえられることと、対象属性モンスターの普及率の違いだろう。自分や相手のデッキに合わせて使い分けていけばいい。

さて、成長したエリアからは天真爛漫さがなくなっているようだ。精神面でも大人になったのだろう。
だが、『特定の層の人間』にとっては、大人になりすぎたエリアに失望するかもしれない。だから、せめて正面を向いて胸部の成長具合を確認させdrftぎゅほjklな、なにをする、きさまらー!

憑依装着−ヒータ

EEN-JP028
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 6

同様に、ヒータの炎属性版。
炎属性モンスターの普及率は低いので、条件を満たした特殊召喚は狙いにくい。通常召喚して、炎属性デッキの攻撃要員として活躍させよう。

さて、ヒータも他と同様に成長をしているが、背景の霊魂となっているモンスターも成長している点も忘れてはいけない。
ヒータの場合、成長しているモンスターはきつね火。元々の面影がないほど成長しているぞ。
まあ、成長しているのはいいのだが、きつね火がヒータに馬乗りになtgyHUjぽklな、なにをする、きさまらー!

憑依装着−ウィン

EEN-JP029
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 6

だから、成長しすぎたプチリュウがウィンのスカートの中を覗こtrふゅひおじょklな、なにをする、きさまらー!

VW−タイガー・カタパルト

EEN-JP030
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要特殊召喚) / 追い詰め型
総合評価 : 4

万丈目の使ったVとWの合体系。
XYなどと同様に特殊能力を持つが、効果の使いやすさはXYなどとあまり変わらない。

しかも、VWは、XYZと比べて融合可能となる組み合わせが少ない。
リミッター解除やコンビネーション・アタックを併用する戦術を用意するなら、VWが使われることはまずないだろう。

けれども、VW−タイガー・カタパルトは、XYZ系とは違って墓地からの特殊召喚が可能である。
そのため、再融合のカードを使用すればそれなりには活躍できる要素はある。

とは言え、それほど強いわけでもないので、VとWだけ使うという中途半端な戦術が使われることはほとんどないだろう。
VW−タイガー・カタパルトは、VWXYZ−ドラゴン・カタパルトキャノンを狙わない限り使われることはなさそうである。
ああ、万丈目 。・゚・(ノД`)・゚・。

VWXYZ−ドラゴン・カタパルトキャノン

EEN-JP031
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難(要特殊召喚) / しつこい型
総合評価 : 1

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サイバー・ブレイダー

EEN-JP032
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 4

明日香の使う融合モンスター。
融合素材となるモンスターは、このエレメンタルエナジーのパックで全て手に入れることができる。

1.融合召喚?

サイバー・ブレイダーの融合召喚する時、融合素材代用モンスターは使うことができない。だが、融合召喚以外の方法でサイバー・ブレイダーを融合デッキから場に出すことは許されている。
このため、サイバー・ブレイダーを場に出す時には、融合召喚以外で場に出していきたい。真面目な融合召喚ではカード消費が大きくなるだけではなく、サイバー・ブレイダーの融合素材となる2体のモンスターが単体では使いにくいなど、マイナス面が大きいのだ。

融合召喚以外でサイバー・ブレイダーを場に出す方法はいくつかあるが、オススメは突然変異による特殊召喚、融合呪印生物−地による特殊召喚の2つだ。
それぞれの方法について、簡単に説明していこう。

突然変異による特殊召喚

突然変異による特殊召喚では、可変機獣 ガンナードラゴンに突然変異を使うことによってサイバー・ブレイダーを容易に特殊召喚するコンボがある。
このコンボは、竜魔人 キングドラグーンなどの他のレベル7融合モンスターでも特殊召喚できる点が魅力である。また、突然変異の汎用性も高いこともポイントだ。

ただ、近い将来、突然変異に制限がかかる可能性がある。もし、突然変異が制限カードになってしまうと、このコンボは使いにくくなってしまうだろう。

融合呪印生物−地による特殊召喚

融合呪印生物−地のテキスト後半の特殊召喚効果を用いる。
融合素材代用モンスターを使っているのでルール的に不可能に見えるかもしれない。だが、融合呪印生物−地のテキスト後半の特殊召喚効果は融合召喚扱いではない。そのため、ルール的には問題ないのだ。

この場合、融合呪印生物−地と融合素材モンスター2体がいずれも地属性の攻撃力1500以下のモンスターであるため、巨大ネズミの恩恵に預かれる点がポイントだ。サイバー・ブレイダーの特殊召喚に必要なモンスターをデッキからサーチしつつ、場に特殊召喚することができるのだ。
さらに、融合素材モンスター2体は増援や戦士の生還を使うことができる点も見逃せない。

このように、補助カードとともに融合呪印生物−地を使うと、サイバー・ブレイダーの特殊召喚に成功する確率は高くなるといえるだろう。
ただ、特殊召喚にに必要な融合呪印生物−地と融合素材モンスター2体が単体では心許ないのが大きな欠点だろうか。

2.モンスターの数を操作できるのは?

サイバー・ブレイダーには3つの効果があり、相手モンスターの数に応じてその効果を変えていく。
3つの効果はいずれも強力であるため、サイバー・ブレイダーはかなり強いのではないかと思う人もいるかもしれない。

だが、実際のところは、効果が変わってしまうことがサイバー・ブレイダーの足を大きく引っ張っている。
少し考えれば分かることだろうが、相手フィールド上のモンスターの数を操作することができるのは基本的に相手である。だから、以下の例のように、相手は意図的にサイバー・ブレイダーの効果を変更することができてしまうのだ。

このように、サイバー・ブレイダーのテキストに書かれている効果は、モンスターの数を操作することによって変化させられてしまう。テキストよりも弱い効果を持っていると考えた方が無難なのだ。

また、以上に加えて、相手モンスターの数が0、4、5体になると、サイバー・ブレイダーは何の効果も持たなくなる点も大きなマイナスポイントである。
特に、相手を追い詰めるほど相手のモンスターの数が減っていく。相手モンスターが減っていくに従って、サイバー・ブレイダーは弱体化してしまうのだ。

3.効果を最大限に生かすために

前節で説明したように、サイバー・ブレイダーは相手がモンスターを召喚するだけで容易に効果を変更されてしまう。
この性質のため、サイバー・ブレイダーの効果を自分の思うように操作することは難しい。

それでも、サイバー・ブレイダーを特殊召喚したターンならば、モンスターの数を調整される可能性はグッと少なくなるだろう。
サイバー・ブレイダーの効果を生かすなら特殊召喚されたターンがチャンスなのだ。サイバー・ブレイダーを特殊召喚するタイミングをある程度調節できるようにしたい。(融合呪印生物−地を使う場合は少し難しいが……)

上手い具合に特殊召喚を調節できれば、以下のような戦術を狙うことができるぞ。

その他、デッキやプレイングに様々な工夫を施し、サイバー・ブレイダーの効果を最大限に生かせるようにしたい。

特に、「相手の魔法・罠・効果モンスターの効果を無効にする効果」は強力な効果であるので、これを永続的に維持できると心強いぞ。
例えば、相手のモンスターが3体の時に地盤沈下を使うと、なかなか強力なロックをかけることができる。地盤沈下に加えておジャマトリオも使うと完全行動ロックが成立するぞ。

以上のように、サイバー・ブレイダーは工夫を施すことで活躍の場面を増やすことができるだろう。
それでも、サイバー・ブレイダーの使いにくい点はまだまだ多い。残念ながら、今のところはサイバー・ブレイダーは強いカードとは言えないだろう。

E・HERO ランパートガンナー

EEN-JP033
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 2

エレメンタルヒーロー、クレイマンとバーストレディの融合形。
攻撃力を半分にして守備表示のまま相手プレイヤーに直接攻撃ができる効果を持つ。

テキストを見ると、ランパートガンナーの効果はアニメと同等のものに見えるかもしれない。
しかし、どうやらランパートガンナーの効果は「相手モンスターが存在してもプレイヤーに直接攻撃できる効果」ではなく、相手の場にモンスターがいない時にしか適用されないようだ。

この解釈のため、ランパートガンナーの効果はほとんど使えないものになってしまった。
もし、ランパートガンナーの融合召喚を行うとしたら、ランパートガンナー以外のエレメンタルヒーローを融合召喚できない場合くらいしかないだろう。

E・HERO テンペスター

EEN-JP034
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 3

エレメンタルヒーロー3体融合。
攻撃力が高いだけではなく、モンスターを戦闘から守る能力を持っている。

とは言っても、攻撃力2800のテンペスターが場にいる時点で、モンスターを戦闘から守る能力を使う価値は小さくなってしまっている。
しかも、テンペスターの効果は自分の場のカードを1枚墓地に送って発動する起動効果であるため、あらかじめカードを墓地に送っておかなければいけない。
総合的に判断すると、テンペスターの効果が使われることはほとんどないだろう。

そうなると、エレメンタルヒーローを3体も融合しなければならない欠点が目立ってくる。
そのため、テンペスターの融合召喚は無理に狙わない方が良いだろう。ミラクルフュージョンの使用時に、たまたま墓地に素材モンスターが揃っている時だけ融合していけば十分だ。

E・HERO ワイルドジャギーマン

EEN-JP035
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 6

ワイルドマンとエッジマンの融合系。
融合元のモンスターの片方が上級モンスターのため、攻撃力2600の全体攻撃という強烈な攻撃が可能だぞ。

ただし、普通にデッキにワイルドマンとエッジマンを放り込んで融合召喚を狙っても、上級モンスターであるエッジマンが使いづらいことが足を引っ張ってしまう。
そこでオススメしたいのは、エッジマンの代わりに沼地の魔神王などの融合素材代用モンスターを使用することだ。

墓地のワイルドマンと融合素材代用モンスターをミラクルフュージョンによって融合するのだ。
相手モンスターの数が2体、3体となった時や、相手モンスターの数は0〜1体だがスケープ・ゴートを使われそうな時など、タイミングを見計らって融合召喚すれば、活躍すること間違いなしだぞ。

また、融合素材代用モンスターを使う場合は、下のシャイニング・フレア・ウィングマンとの併用がオススメだ。

E・HERO シャイニング・フレア・ウィングマン

EEN-JP036
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能(要融合) / 追い詰め型
総合評価 : 6

融合形態のフレイム・ウィングマンにスパークマンをさらに融合したエレメンタルヒーロー。
フレイム・ウィングマンを一回り強化した能力を持つぞ。

1.融合召喚する時には

シャイニング・フレア・ウィングマンをまともに融合召喚しようとすると、フレイム・ウィングマンを使用しないといけないために融合が難しい。
特に、場のフレイム・ウィングマンを使って融合すると、融合によって得られる恩恵が大きなカード消費に見合っていないので、絶対に狙わないようにしよう。

シャイニング・フレア・ウィングマンを融合召喚する場合は、ミラクルフュージョンで墓地のフレイム・ウィングマンを使うようにしたい。
この場合、自分の場にモンスターがいなくても、ポンと簡単に融合召喚できるためオススメだ。カード消費も抑えられるぞ。

また、ワイルドジャギーマンと同じく、沼地の魔神王などの融合素材代用モンスターの使用を強くオススメする。
融合素材代用モンスターがフレイム・ウィングマンの代わりになれば、融合素材代用モンスターとスパークマンだけで簡単にシャイニング・フレア・ウィングマンを融合召喚できてしまうのだ。

シャイニング・フレア・ウィングマンの融合召喚を狙う場合は、融合素材代用モンスターとミラクルフュージョンの併用がオススメだ。活躍の機会は増大するだろう。
特に、相手の場に攻撃表示モンスターがいる時を狙って融合召喚すれば、一気に大ダメージを与えることができるぞ。

2.攻撃力アップ効果を生かしたい?

ミラクルフュージョンや融合素材代用モンスターの使用によって、シャイニング・フレア・ウィングマンを場に出しやすくなった。
だが、ミラクルフュージョンや融合素材代用モンスターを使用していくと、墓地にエレメンタルヒーローが溜まりにくくなり、シャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力アップ効果が弱くなってしまう。

だからと言って、シャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力アップのために、無理をして融合魔法カードやエレメンタルヒーローをデッキに投入してはいけない。
無理をしたところで、得られるメリットは戦闘で与えるダメージが少し上昇するくらいである。ほとんどの場合においてはデメリットの方が大きくなってしまうだろう。

このため、シャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力アップ効果はオマケだと割り切り、無理に攻撃力を上げるような戦術は取らないようにしよう。

3.エレメンタルヒーローデッキを作るなら

エレメンタルエナジーが発売された8月11日現在、エレメンタルヒーローデッキを作るとしたら、シャイニング・フレア・ウィングマンとワイルドジャギーマンを中心に活躍させるデッキが一番強いだろう。

スパークマン、ワイルドマン、融合素材代用モンスター(沼地の魔神王)、ミラクルフュージョンをデッキに3枚ずつ投入。さらに、クレイマンや増援や手札抹殺や融合(沼地の魔神王を使う場合のみ)などの補助系カードをバランスよく選択して投入し、最後にどんなデッキにでも入るような強力なカードを投入。
このようにデッキを構築すれば、融合召喚が容易にできるだけでなくデッキ全体のバランスも良くなるのだ。スパークマンやワイルドマンが単体でもそれなりに活躍できる点が大きく貢献している。

ただ、このデッキ構成だと、他のエレメンタルヒーローを活躍させる余地が少ないため、物足りないと感じる人もいるかもしれない。
それでも、エレメンタルヒーローデッキにおける勝率はトップクラスであることには違いないだろう。

貪欲な壺

EEN-JP037
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 7

強力な強欲な壺を模して作られたカード。
カードイラストはとてつもなく見苦しいが、条件を満たすと強欲な壺のようにデッキからカードを2枚ドローすることができる。

1.強欲な壺のように?

貪欲な壺のドロー効果を適用させるためには、墓地のモンスターカードを5枚デッキに戻す必要がある。
墓地のモンスターを戻せない場合は、貪欲な壺は発動することができない。

つまり、貪欲な壺を発動するためには、自分の墓地にモンスターカードが5枚以上なければならないのだ。
ある程度墓地にモンスターを送っていくデッキならば、デュエルの終盤になる頃には貪欲な壺を発動できるだろう。

ならば、墓地にモンスターがある程度溜まるデッキなら貪欲な壺は第二の強欲な壺として活躍するのではないか、と思うかもしれない。
だが、実際は、なかなか思い通りにはなってくれない。その大きな原因を2つ挙げて説明しよう。

(1) 役に立たなかった期間

まず、一つ目の原因は、貪欲な壺の発動までに手札で役に立たなかった期間が足を引っ張っていること。
デュエルの終盤には貪欲な壺を100%発動できると仮定したとしても、これは立派なマイナスポイントになる。

例えば、デュエル中盤時に相手の場に攻撃力2000の怒れる類人猿が召喚されたとしよう。それに対して自分の場は空っぽだ。
そして、自分の手札には発動できない貪欲な壺と魔導戦士 ブレイカー(実質攻撃力1900)の2枚があったとする。

この場合、ブレイカーを召喚してカード1枚分失うか、ブレイカーをあえて出さずに大ダメージを受けるかのどちらかを選ばなければならない。
後から貪欲な壺を発動できたとしても、相手の怒れる類人猿から受けた損害は小さくない。

だが、貪欲な壺が別のカードだとしたら、その別のカードが怒れる類人猿を何とかできる可能性は少なくない。
貪欲な壺を入れてなければ、『怒れる類人猿にやられた損害』を減らすことができる可能性があるのだ。

つまり、デュエルの終盤に貪欲な壺を100%発動できると仮定したとしても、貪欲な壺は強欲な壺と同等ではないということだ。
単純に貪欲な壺1枚からカード2枚を得られるのではない。「貪欲な壺によるカードドローによる利益」からは「発動前に手札でくすぶることによる損害」を引かなければならないのだ。

さらに、デュエルの終盤に貪欲な壺を100%発動できるとは限らないことも考慮すると、「発動できず終いの時に手札にくすぶることによる損害」もマイナスしなければならないだろう。

(2) 崩れるデッキバランス

そして、貪欲な壺が使いにくい二つ目の原因は、貪欲な壺使用後にはデッキのモンスターカードの比率が大きくなってしまっていることだ。

例えば、40枚デッキに18枚のモンスターカードが投入されているとしよう。
貪欲な壺発動後、デッキが30枚になり、内16枚がモンスターカードだったとすると、40枚デッキに換算すると21枚のモンスターがあることになる。
同様に、デッキ25枚でモンスター15枚ならば、40枚デッキに24枚のモンスターだ。

こうなると、ドローしてもモンスターを引く確率が上がってしまい、相手の厄介なモンスターに太刀打ちできる魔法・罠を引きにくくなってしまう。
つまり、本来のデッキよりもモンスターの数が増えてしまってデッキバランスが悪くなり、ドロー1枚当たりの価値が落ちてしまうのだ。地味かもしれないが、見逃せない欠点である。

2.相性の良し悪し

前節で説明したように貪欲な壺には欠点も少なくないが、それでもドロー効果は強力である。
相性の良いデッキに投入すれば、貪欲な壺が勝利に貢献することになるだろう。

以下に、相性の悪い戦術・カードと相性の良い戦術・カードを挙げていくので、参考にして欲しい。

相性の悪い戦術・カード

最初に、相性の悪い戦術とカードを紹介する。これらの戦術やカードを使うデッキに貪欲な壺を入れると勝率が下がる可能性があるので注意しよう。

相性の良い戦術・カード

以下に相性の良い戦術やカードの紹介する。これらに該当するカードや戦術を多用するデッキならば、貪欲な壺を入れる価値はあるかもしれない。

ただし、デッキ全体の戦力を下げてまで、以上の要素を満たそうとしてはいけない。勝率が下がっては元も子もない。
また、どんなに相性の良いデッキでも、安定性を考えると貪欲な壺はデッキに1枚が妥当であろう。あくまで、デュエルの補助として使うつもりでいよう。

暗黒界の雷

EEN-JP038
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 6

裏側表示のカードを破壊する暗黒界の雷。
裏側のカードであれば、モンスターでも魔法でも罠でも破壊可能だ。

とは言え、暗黒界の雷は手札を1枚捨てなければいけない。普通に使うならば、抹殺の使徒やサンダー・ブレイクなどの方が使いやすいだろう。
暗黒界の雷は、やはり暗黒界デッキで使いたいカードだ。

そして、暗黒界カード特集で扱ったように、暗黒界の雷の手札捨ては効果扱いであるため、暗黒界モンスターの「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすことができる。
この時、ベージ、シルバ、ゴルドの持つ特殊召喚効果と、暗黒界の雷のカード破壊効果との相性が良い点が見逃せない。相手の守りを崩すと同時に攻撃タイプのモンスターを特殊召喚して、ガンガン攻撃を仕掛けることができるのだ。

絶対に必要なカード?

以上のように暗黒界の雷の魅力は小さくない。だが、コンボが成立しない状況では暗黒界の雷は弱体化してしまうことは無視できない。
暗黒界の雷を確実に活躍できるように発動するためには、相手の場に裏側表示モンスターがある状態で、コンボ可能な暗黒界モンスターが手札になければならないのだ。

この時、暗黒界の雷は裏側表示の魔法・罠を破壊対象にすることもできるが、あまり狙わない方がいい。暗黒界の雷にチェーン発動される危険があるからだ。
破壊対象にされた魔法・罠をチェーン発動されると、それは裏側表示カードでなくなってしまうため、暗黒界の雷では破壊できなくなってしまう。その上、暗黒界の雷の効果は不発扱いとなるため、手札を捨てる効果も適用されなくなってしまうのだ。

以上より、暗黒界の雷を確実に活用させるためには、それなりの条件をクリアしなければならないことが分かるだろう。その条件は、それほど厳しくはないが、それほど甘くもない。
また、暗黒界の雷コンボによる恩恵は、他の暗黒界カードのコンボの恩恵と比べるとそれほど大きなものではない。

したがって、デッキ構成によっては、抹殺の使徒などの汎用除去カードを使っていった方が強くなるだろう。
「暗黒界デッキだから裏守備対策は絶対に暗黒界の雷」だと決め付けないようにしたい。

レベル調整

EEN-JP039
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 4

「LV」を持つモンスターを蘇生させるカード。
召喚条件を無視して特殊召喚できるのでアームド・ドラゴン LV7なども蘇生可能だが、蘇生ターンの攻撃と効果が封じられ、さらに相手にカードをドローさせてしまう。

相手にカードをドローさせてしまうと、せっかく蘇生させたモンスターが活躍する前に破壊される可能性も高くなり、場合によっては相手だけが得をしてしまう。
しかも、蘇生ターンでは攻撃と効果が封じられているため、一気に攻撃を仕掛けて相手がドローカードを使用する前にライフを0にしてしまおうという戦術も難しい。

そこで、なんとかレベル調整を生かせるような戦術を以下に挙げてみよう。

以上を踏まえて総合的に考えると、レベル調整を使うとしたらホルスの黒炎竜 LV8を蘇生させるといいだろう。
魔法を封じる効果が強力なことも大きいが、蘇生ターンの効果が封じられるデメリットが小さい点など、有利な点が多いからだ。

ただし、注意すべきルール上の問題として、ホルスの黒炎竜 LV6の効果で特殊召喚されたホルスの黒炎竜 LV8でないと、レベル調整での蘇生ができないことがある。
なぜなら、レベル調整の「召喚条件を無視して」はテキストに書かれた召喚条件のことであり、「特殊召喚モンスターは正規の手段で場に出さないと墓地からの特殊召喚はできない」という基本ルールまで無視することはできないからだ。

総合的には、レベル調整はそれほど強いカードとは言えないだろう。ホルスの黒炎竜以外の蘇生を狙うと、レベル調整を活躍させられないことも多い。
だが、サンダー派の人は、何が何でもアームド・ドラゴンを蘇生させなければならない。

おジャマジック

EEN-JP040
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 6

デッキからおジャマ・グリーン、おジャマ・イエロー、おジャマ・ブラックを1体ずつ手札に加える効果を持つ万丈目のカード。
おジャマ・デルタハリケーン!!や、おジャマ・キングを使用するための補助となるぞ。

1.発動条件

おジャマジックは、手札や場から墓地に送られた時のみ発動する特殊な発動条件を持っている。普通に手札から発動することはできない。
そこで、他のカードの助けを借りておジャマジックの効果を発動させよう。オススメは、天使の施しの捨てカードやライトニング・ボルテックスなどの手札コストだ。本来失うはずの手札を生かすことができるぞ。

また、効果発動時には、おジャマ・グリーン、おジャマ・イエロー、おジャマ・ブラック(以下、おジャマモンスターと呼ぶ)が、それぞれデッキに1枚ずつ残っていなければ効果が不発になる。
おジャマモンスターを1枚ずつデッキに入れただけでは、おジャマジックが手札に来る前におジャマモンスターが手札に来てしまうことが多いため、おジャマジックを使える機会が激減してしまう。注意しよう。

2.活用方法

さて、おジャマジックで手札に加えられたおジャマモンスターは、おジャマ・デルタハリケーン!!の発動条件を満たすのに使ったり、おジャマ・キングの融合素材に使ったりすることができる。
おジャマモンスターはレベル2以下の通常モンスターなので、人海戦術などのカードともコンボになりうるだろう。

そして、これらのコンボと同時に、おジャマジックで手札の数が大きく増えることを生かしたい。
具体的には、手札抹殺やリロード、手札コストの必要なカードを組み合わせるのだ。増えた手札を最大限に生かすことができるようになる。
さらに、手札抹殺や手札コストの必要なカードはおジャマジックを発動条件を満たすことや、リロードはおジャマモンスターをデッキに戻して別のおジャマジックの発動に役に立つことも見逃せない。

様々なコンボをうまく組み合わせデッキを構築できれば、かなり特殊で面白いデッキが出来上がることだろう。
対戦相手にすら「サンダー!」と言わせたくなるようなデッキを作り上げようぜ! ……勝てるかどうかは別問題だけど。

おジャマッスル

EEN-JP041
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 0

おジャマ・キングをパワーアップする効果を持つ。
だが、ただでさえ場に出しにくいおジャマ・キングのみを対象としている上、おジャマ・キングの元々の攻撃力が0であること、おジャマ・キングの効果と攻撃力アップ効果が噛み合っていないことなど、マイナス面が大きすぎるため、かなり使いにくい。

それでも、天使の施しで捨てたり、サンダー・ブレイクの手札コストにしたり、場に伏せてオトリにしたりなどと役に立つような気が僅かながら沸いてきたかもしれないので、万丈目ファンなら入れてもいいかもしれないような気がしたようなしないような気がしたかもしれない。

フェザー・ショット

EEN-JP042
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 0

フェザーマンが複数回攻撃できるようになる魔法カード。
とは言え、フェザーマン自身が貧弱な上に効果の制約が多すぎる。フェザーマンがデッキに3枚入っていたとしても使わない方が賢明だろう。羽が抜けてしまう。

ボンディング−H2O

EEN-JP043
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 2

ウォーター・ドラゴンの特殊召喚に必要なカード。手札からでもデッキからでも墓地からでも特殊召喚ができる。
墓地から特殊召喚する場合は、一旦場に出たウォーター・ドラゴンでなければ特殊召喚できない、という解釈があるが、どちらに落ち着くかはまだ分からない。(今のところはできるようだが……)

まあ、そんな些細なことはともかく、カードイラストをよく見て欲しい。水素と酸素が液体で、水が気体になっているのだ。
……いや、多分、見間違え、だよな? 最近、暑いし……。

ヘル・アライアンス

EEN-JP044
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 2

同名モンスターの数だけ攻撃力を上げる装備カード。
相手フィールド上のモンスターもカウントされるが、装備モンスター自身は同名モンスターにはカウントされない。

団結の力とは違い装備モンスターがカウントされないため、普通にヘル・アライアンスを使ったのでは攻撃力が全く上がらない事態もあり得る。
しかも、他の同名モンスターが場にいてもそれほど攻撃力は上昇してくれない。同名モンスターをいくつか使っていくデッキであっても、普通にデーモンの斧を装備させた方が便利になってしまっている。

ヘル・アライアンスを使いたいなら、お互いの場に羊トークンが出ている時に装備させて自己満足に浸るしかない。やっぱりダメっぽいぞ万丈目。

アームド・チェンジャー

EEN-JP045
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用不可 / 追い詰め型
総合評価 : 2

特殊な効果を持つ装備魔法カード。
装備モンスターが相手モンスターを破壊する度に、自分の墓地のモンスターカード1枚を手札に戻すことができるようになる。

アームド・チェンジャーを発動させると、アームド・チェンジャー自身を含めてカードを2枚消費することになる。
そのため、アームド・チェンジャー1枚で墓地のモンスターを2枚以上回収しないと、アームド・チェンジャーはカード1枚分の役割を果たしたとは言いがたい。
モンスターは効果などで簡単に破壊されることも多いため、モンスターを2枚以上回収できる機会はそれほど多くならないだろう。

さらに、発動コストとなる手札が装備カード限定だったり、回収できる墓地のモンスターに制限があったりと、他にも使いにくい要素が多い。
万丈目以外のデュエリストにアームド・チェンジャーが使われることはなさそうである。

ブランチ

EEN-JP046
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 1

融合モンスターが破壊された時、その素材モンスターを特殊召喚する効果を持つ永続魔法。
類似カードに遠心分離フィールドがあるが、ブランチは、正規の融合召喚専用の代わりにやや使いやすくなっている。

それでも、融合召喚に成功しないと全く役に立たない点などを考慮すると、正規の融合召喚を行うデッキでも、融合解除や再融合などといったカードを使っていった方が便利だろう。

ボスラッシュ

EEN-JP047
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 4

巨大戦艦の名を持つボスモンスターであるビッグ・コア、クリスタル・コア、テトランのラッシュを実現する永続魔法カード。
破壊されても次から次へとボスモンスターが特殊召喚されて相手をじわじわと追い込むことができるぞ。

特殊召喚されたボスモンスターにはカウンターは乗らないため、1回戦闘を行っただけで破壊されてしまう。
だが、そのエンドフェイズ時に別のボスモンスターが特殊召喚される。ボスモンスターをデッキに大量に入れてあれば、ラッシュが途切れることは少なくなるだろう。

それでも、以下のように使いにくい要素は少なくない。

そこで、ボスラッシュの使いにくい要素をいくつか打ち消すため、以下のような戦術を用意すると良いだろう。

全体的に見れば、ボスラッシュは、巨大戦艦のボスモンスターを使う場合でも必須といえるほど強くはない。
それでも、なかなか面白い戦術を生むカードなので、試しに使ってみるのも悪くないだろう。もっとも、全てスーパーレアカードであるボスモンスターを集めなければならない時点で、『試しに』使えるモノじゃないのだけれども。

暗黒界に続く結界通路

EEN-JP048
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 7

暗黒界モンスターを蘇生させる速攻魔法。
結界通路を使ったターンには他のモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚(セットは可能)できなくなるが、速攻魔法であるため利点は多い。

1.大きな魅力

暗黒界に続く結界通路は、速攻魔法であることなどから、他の蘇生系カードにはない以下のような魅力がある。

さらに、暗黒界に続く結界通路にはコストがなく制約もそれほど大きくない。
そのため、暗黒界に続く結界通路は、優秀な蘇生カードであるといえるだろう。多くの暗黒界デッキに採用されるカードとなるはずだ。

2.大きな欠点

暗黒界に続く結界通路は、容易に暗黒界モンスターを蘇生させる優秀なカードである。
だが、その力を過信してはいけない。大きな欠点が一つあるのだ。

その欠点は、暗黒界モンスターのバリエーションが少ないこと。特に、場に出てからは大した効果を持たない点が致命的だ。
例えば、相手の場に人造人間−サイコ・ショッカー、魂を削る死霊のようなモンスターがいる時、暗黒界モンスターを蘇生させても解決にはならないのだ。
加えて、手札にある暗黒界モンスターから発動する効果も、これらのモンスターに対抗できないものがほどんどである。

したがって、暗黒界に続く結界通路を使って特殊召喚の面を強化していくのも良いが、厄介なモンスターに対抗できる手段は他にしっかり持つようにしよう。

ヒーロー・バリア

EEN-JP049
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 2

エレメンタルヒーローがいる時にだけ使える攻撃無効化トラップ。
相手モンスターの攻撃宣言時に発動しなくても、発動ターンの間ならば効果は適用されるようなので、アニメよりは使いやすくなっているだろう。

それでも、威嚇する咆哮などを使っていった方が明らかに強い。
エレメンタルヒーローデッキであっても、ヒーロー・バリアが使われることはないだろう。

ヘル・ブラスト

EEN-JP050
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 4

自分のモンスターが破壊された時、相手モンスターも破壊することができるトラップカード。

強力な破壊輪のカードに似ている効果を持つが、その制約は少なくない。
自分のモンスターが破壊されたからといって、破壊できるモンスターが自分のモンスターだったり、羊トークンだったりすることも多いのだ。

また、ヘル・ブラストは、効果による破壊と戦闘による破壊の対応している。この点が魅力的に感じるかもしれない。
だが、効果による破壊に対応していても、結局のところモンスターが活躍するのは戦闘時がほどんど。

つまり、戦闘に対応している炸裂装甲でも十分していけるのだ。
しかも、炸裂装甲は自分のモンスターが破壊される前に相手モンスターを破壊できる。炸裂装甲の方が普通に活躍してしまうことだろう。

……勝利だけが全てじゃないぞ、万丈目!

暗黒よりの軍勢

EEN-JP051
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 6

暗黒界モンスター2枚を手札に戻すトラップカード。カード1枚からカード2枚を得ることができるため、手札を簡単に確保することができる。
さらに、暗黒界モンスターの多くは手札から捨てられることで効果を発動する。手札に戻せば、さらなるコンボを狙うことができるのだ。

暗黒よりの軍勢は、暗黒界デッキをサポートする強力な要素を持つカードである。
だが、必ずしも使いやすい要素ばかりではない。

墓地に暗黒界モンスターが2枚なければ発動すらできないし、罠カードなので伏せてから1ターン待たなければならない。
さらに、手札に暗黒界モンスターを戻しても、手札抹殺などのコンボカードが用意できなければ、通常モンスター並みの活躍しかできない場合もある。特に、相手の場に厄介なカードがある場合、暗黒界モンスターを手札に戻したところで、何の解決にもならない場合も多いのだ。

このため、暗黒よりの軍勢を使う場合は、これらの使いにくい要素をできるだけ減らすようにしなければならない。
デッキには、以下のような要素を持たせるといいだろう。

闇の取引

EEN-JP052
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 6

相手の通常魔法の効果を手札を捨てさせる効果に書き換えてしまう罠カード。
元々の通常魔法の効果は消えるので、実質的に相手の魔法を無効化できるぞ。

とは言え、普通に使う分には、マジック・ジャマーなどの他の罠を使った方が便利である。
闇の取引を使うなら、やはり、暗黒界モンスターとのコンボで使用したいところだ。

闇の取引を暗黒界モンスターとのコンボで使用すると、「他のカードの効果によって手札から墓地に捨てられた場合」を満たすだけでなく、「相手のカードの効果によって捨てられた場合」も満たすことができる。
シルバやゴルドの強力な効果を適用させることができるのだ。

コンボに成功した時の見返りは大きいものがあるだろう。相手の警戒が少ないうちにコンボを成立させられる点も魅力だ。
だが、相手の通常魔法を発動してくれないと闇の取引が発動できないことや、捨てる手札がランダムであることより、闇の取引を活用できない状況が少なくないことが問題。

そこで、少しでも闇の取引を使いやすくするため、以下のような戦術を用いるといいだろう。

二者一両損

EEN-JP053
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 中間型
総合評価 : 0

お互いにデッキの一番上のカードを墓地に送る効果を持つ。
しかし、デッキ破壊するには墓地に送る枚数が少なすぎるし、他のカードとコンボで使うにもその恩恵が小さいものばかりである。実用レベルではないだろう。

まあ、それはいいとして。
二者一両損のカードイラストは、ダイ・グレファーと荒野の女戦士の両方が損をしているイラストである。
だが私には、ダイ・グレファーが荒野の女戦士を襲っているようにしか見えない。これは警察に通報した方がいいのだろうか?

ふるい落とし

EEN-JP054
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 逆転型
総合評価 : 3

表側表示のレベル3モンスターを全て破壊する効果を持つトラップカード。
カードイラストに描かれているお注射天使リリーなど、攻撃タイプのレベル3モンスターを破壊するために使うのが一般的だ。

ふるい落としは比較的低コストで全モンスターを破壊できるため、上手い具合に発動できれば強いだろう。
とは言え、攻撃タイプのレベル3モンスターは数が少なすぎる。「上手い具合に発動できる」機会は滅多にないだろう。

総合的には、炸裂装甲などの汎用トラップカードを使用していった方が強い。サイドデッキにも無理に用意するほどのカードではないだろう。
どうしても使いたいなら、相手がカラテマンデッキだった場合への嫌がらせに。

同姓同名同盟

EEN-JP055
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用可能 / 中間型
総合評価 : 4

レベル2以下の通常モンスターに対して、同名モンスターを可能な限り特殊召喚することができるトラップカード。
低レベル通常モンスターデッキに、様々なコンボを与えることができるぞ。

例えば、サウザンドエナジーやトライアングルパワーによる大幅な攻撃力アップや、デルタ・アタッカーによる直接攻撃コンボ、弱肉一色発動のための通常モンスター確保、突撃指令用の生け贄確保などが挙げられる。
魔の試着部屋や人海戦術なども組み合わせて、低レベル通常モンスターデッキを作り上げると面白いだろう。

同姓同名同盟で特殊召喚したいモンスターのオススメは、ワイト、もけもけ、魔貨物車両 ボコイチ、マーダーサーカス・ゾンビ、大木炭18。
これらのモンスターは単体でもそこそこ強かったり、他のカードともコンボになったりするのだ。

もちろん、デッキの性質に合わせて、他のレベル2以下の通常モンスターを使っても構わない。
ただし、他のカードとの相性もキッチリ考えよう。デッキ全体のバランスを取らなければ活躍できる機会は減ってしまうぞ。

ちなみに、伝説の都 アトランティス、降格処分、レベル変換実験室、コストダウンなどを使って通常モンスターのレベルを下げてから同姓同名同盟を使うこともできる。
だが、コンボ成功率とその見返りの大きさを考慮すると、狙わない方が無難だろう。

ゲットライド!

EEN-JP056
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 逆転型
総合評価 : 6

墓地のユニオンモンスターを装備状態で蘇生させるカード。
ユニオンモンスターは装備状態で場に出されるが、すぐに装備を解除すればモンスター状態になることができる。

このため、ゲットライド!は、ユニオンモンスター専用の蘇生カードだといってもいいだろう。コストがないため、ユニオン中心のデッキなら採用する価値はある。
ただし、装備可能なモンスターが場に出ていなければならないため、使用機会が限られる点には注意が必要だ。デッキ構築時には特に注意しよう。

ここからは、オススメなユニオンモンスターとその有効な使い方を紹介するぞ。

ヘル・ポリマー

EEN-JP057
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用不可 / いやみ型
総合評価 : 2

融合召喚されたモンスターを奪う罠カード。
トップレベルのデュエルにはほとんど使われない融合召喚にしか対処できないため、利用価値は低いだろう。と言うかファンデッキへの嫌がらせだ。

さて、ヘル・ポリマーはアニメのオープニングで登場しているので、ヘル・ポリマーが万丈目のカードであることを知っている人は多いだろう。
でも、どちらかと言えば、しつこい型というよりもいやみ型のような気がする……。

フェザー・ウィンド

EEN-JP058
アニメオリジナルカード
一般型デッキ / 専用デッキ必要 / 単体使用不可 / 中間型
総合評価 : 5

フェザーマン専用のカウンタートラップ。
コストなしで魔法と罠のどちらも無効化できる強力な効果を持つ。

フェザーマンをデッキに2枚以上投入しているならば、フェザー・ウィンドをデッキに投入する価値はあるだろう。
それでも、フェザー・ウィンドには、フェザーマンがいないと何の役にも立たないことや、フェザーマン自身が戦闘面で貧弱なことなど、欠点も多い。フェザーマンが場にいると、魔法・罠が使われるより先に、殴り倒されてしまうことも多いのだ。

フェザー・ウィンドの効果はなかなか強力だが、1回だけ相手の妨害をする補助的なもの。
エレメンタルヒーローデッキなどにフェザーマンとフェザー・ウィンドを組み込むと、デッキ全体の戦力が低下する可能性がある。そのことはしっかりと自覚しよう。

融合禁止エリア

EEN-JP059
一般型デッキ / 専用デッキ不要 / 単体使用可能 / 追い詰め型
総合評価 : 2

ヘル・ポリマーに同じく、正規の融合召喚を行うプレイヤーへの嫌がらせ。
融合召喚する効果にチェーンすれば、その融合召喚を無効化できる。

そんなことはともかく、融合禁止エリアの『エリア』を、水霊使いエリアだと勘違いした人はいろんな意味で重症です。(わ、私のことじゃないよ?)

レベル制限A地区

EEN-JP060
一般型デッキ / 専用デッキ推奨 / 単体使用やや難 / 追い詰め型
総合評価 : 5

レベル3以下のモンスターの表示形式を強制的に攻撃表示にする効果を持つ永続罠。
既存のレベル制限B地区とは対照的な効果を持っている。

一般的に、レベル3以下のモンスターは攻撃力が低く、守備表示で出されることが多い。
レベル制限A地区はそれらの低攻撃力モンスターを攻撃表示にすることができるため、戦闘で大ダメージを与えやすくなる。

この時、裏側守備表示の間はレベル制限A地区の効果は受けないが、攻撃されて表側表示になれば即座に攻撃表示になり、その直後のダメージ計算では攻撃表示として計算される。
つまり、実質的に、レベル制限A地区は裏守備モンスターにも有効だということだ。

また、類似効果をもつカードとして全レベルに対応している最終突撃命令がある。
最終突撃命令の方が使いやすいところはあるが、自分や相手のデッキタイプ合わせて適宜入れ替えていけば良い。
いずれを使うにせよ、相手が低レベルモンスターを多用するデッキで、自分が戦闘をガンガン行っていくタイプのデッキならば、相手を追い込むことができるはずだ。




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