カード考察 黒魔導の覇者
First update : 2002/9/19
Last update : 2003/6/21
効果やパラメータなどは面倒なので書きません。他のサイトを探してください。

303-001 グレート・アンガス ****------
炎属性デッキの主力級モンスターとなりうるが、やっぱり1900は欲しい気分。
通常召喚できる炎属性の主力として使うなら、このグレート・アンガスか、コマンド・ナイトか、インフェルノクインデーモンあたりがいいかな?
後者2つはUFOタートルから特殊召喚できる点が魅力だけど、安定した高攻撃力ならグレート・アンガスが一番だろうな。
303-002 アイツ ****------
紙飛行機に乗って、「聞こえねぇよアアン?」と言っている気がする天使族。脅威だ。コナミキャラらしい。
そして8パック中このカードが4枚も入っているのも脅威だ(体験談)

アイツにコイツを装備させるとアイツは攻撃力が3100までアップした上、貫通攻撃が可能になる。
アイツはレベル5攻守100で、生け贄召喚するには効率が悪いので、生け贄召喚はしてはいけないのは基本。UFOタートルか、遺言状を使うのが一般的。
アイツとコイツの専用デッキには必ずこれらのカードを投入しよう。

わざとアイツとコイツを連発した文章にしてみた。
303-003 音速ダック ***-------
音速で「歩く」という凄まじい動物。
歩くのが速すぎて、バケツやらマフラーっぽいのやらが体に引っかかっているが、バケツはやけに首のところにピッタリ収まっている感じがするので、あらかじめ装備していたのかもしれない。
レベル3なのがちょっとだけポイント。
303-004 サファイアドラゴン *******---
テキストには美しいとあるが、イラストを見る限りそうは見えない。このサファイアはまだ原石のままのようだ。
ドラゴン族レベル4攻1900。ドラゴンデッキでの攻撃要員としてふさわしい能力の持ち主である。
ただし、守備力は1600とやや高め。
これは、ウィッチによるデッキサーチができないため欠点でもあり、逆に裏側守備表示でセットしておいても多くのモンスターの攻撃から身を守れる利点でもある。
ウィッチで高攻撃力モンスターを手札に加えたい場合はそれなりにはあるが、その役目は魔導戦士 ブレイカーあたりに任せておけばいい。特にドラゴン族が必要なデッキの場合は躊躇せずに投入しよう。

「超魔導剣士−ブラック・パラディン」を使うデッキで、攻撃要員のモンスターとして投入すると、ブラック・パラディンの攻撃力がかなり底上げされるぞ。
「竜の逆鱗」でもレベル4モンスターで、貫通効果が普通に役に立つようになるぞ。
303-005 アマゾネスの聖戦士 *****-----
孔雀舞をモデルにしたカードかと思われる。
攻撃力アップ効果は自分自身も含むので、攻撃力は実質1800。
他にアマゾネスモンスターが1体いれば攻撃力は1900。アマゾネスデッキの主力として活躍できるだろう。
アマゾネスデッキはモンスターの展開力(たくさん場にモンスターを並べていくこと)が、ポイントとなるだろう。

ただし正直言うと攻撃力だけ高くても、決闘には勝てない。
アマゾネスデッキを作る場合、その攻撃力を生かせるように、もうひとひねりデッキに工夫を加えるべきだろう。
303-006 アマゾネスの格闘戦士
【原作カード】
****------
アマゾネスの剣士より格下なカード。アマゾネスの数合わせ位にしか役に立たない。
黒き森のウィッチで持ってこれる点だけは勝っている。
303-007 アマゾネスの剣士
【原作カード】
*****-----
効果は地味で、普通に使っていたのではあまり役に立たないことも多いが、アマゾネスデッキの一員として活躍させてみよう。
攻1500なので、少なくとも巨大ネズミから特殊召喚してトマト系には勝てるぞ。

効果を活用させる方法を列挙してみる。

●相手ライフが少ない時に、相手が上級モンスターを召喚した場合は、アマゾネスの剣士で自滅攻撃。
●相手の「お注射天使リリー」に対して攻撃を仕掛ける。お注射天使リリーの天敵になり得る。一気にトドメを刺されたりすれば話は別だが。
●壁モンスターに果敢にアタック。裏守備モンスターに攻撃する時にはちょっとだけ頼りになる。
●「溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム」を相手フィールドに守備表示で特殊召喚し、アマゾネスの剣士で攻撃する。さらに、次の相手ターンでラヴァ・ゴーレムがアマゾネスの剣士に攻撃するのは躊躇してしまうのもいいかも。
●「流星の弓−シール」や「閃光の双剣−トライス」を装備させ攻撃力を下げてから攻撃。後者は2回攻撃可能なので結構痛い。団結の力を相手モンスターに装備させるのも有効か?

…とかがある。
もっと他に強力な使い方あるかも。
303-008 アマゾネスの吹き矢兵 ****------
微妙に役割がショボイアマゾネス兵。
効果もショボイ。この効果を使うには、この低めの攻守で相手ターンを乗り切らなくてはならない。
守備力だけは1500とやや高いので、手札から使う場合は裏守備でセットして、トマト系あたりに攻撃されて表になるのを待つのが一般的か。
最近ではそれが上手くいく確率も少なくなって入るのだが…。

一番いいのは相手ターンに巨大ネズミから出すこと。
特殊召喚の点だけ見れば、ネズミ版ダークジェロイドに近い働きをする。
手札に来るとハズレなので、デッキに1枚がいいところだろうな。
それでも、これを狙うくらいならドリーム・ピエロの方が…。
303-009 アマゾネスペット虎 *****-----
名前の付け方が、ハーピィズペット竜に似ているのは、おそらく意図的だろう。
攻撃力アップ効果は自分自身も含むので、攻撃力は実質1500。他にアマゾネスモンスターが1体いれば攻撃力は1900。2体なら2300。
アマゾネスデッキの主力として活躍できるだろう。
元々の攻守は1500以下なので、巨大ネズミから出せるのが強み。
その代わり他のアマゾネス系モンスターと違い、戦士族ではないので、増援で手札に加えたりなど、戦士族としての恩恵を預かることはできない。

さらに、切り込み隊長のようなアマゾネスを守る効果もついている。
他のアマゾネスモンスターが存在すれば、虎の攻撃力は1900以上になる。アマゾネスを守る効果はそれなりには役に立つだろう。
しかし、他のアマゾネスモンスターも戦闘面ではやや強めなので、この効果の意味はあんまりない場合も多い。どちらかといえば効果で破壊される方を警戒した方がいい。

また、虎は同時に1体しか出せないため、切り込み隊長のようなロックはかからないようになっている。
召喚できない状況に陥ると困るので、虎はデッキに2枚くらいまでにした方がいいかな。いざとなったらセットすればいいのだけれど。
303-010 熟練の白魔導師 ******----
「魔術師」ではなく「魔導師」なのが密かにポイント。
攻1700、守1900で、壁としての役割はそれなりに果たせる。
攻撃力も十分高いので、攻撃可能な時は積極的に攻撃していって問題ない。

魔力カウンターを3つ乗せると、どこからでも「バスター・ブレイダー」を特殊召喚できる。
…が、壁役として裏側守備表示でセットして場に出した場合、裏側表示の時に使われた魔法では魔力カウンターは乗らないため、魔力カウンターは溜まりにくい。
攻撃表示で場に出したとしても、戦闘面では多少破壊されやすいため魔力カウンターにはあまり期待できないだろう。
魔力カウンターに関しては、無いよりマシ…程度に思って使えばいい。
特に、魔力カウンターを貯めるために、無理して魔法カードを使わないように注意しよう。
バスター・ブレイダーを出すよりも、魔法カードを有効活用したほうがずっと効率的。

また、バスター・ブレイダーをデッキに入れるだけで、手札の不安定要因が増えるので、白魔導士を使う場合でもバスター・ブレイダーを無理にデッキに入れず、他の魔力カウンターの恩恵を受ける事のできるカードを使った方がいいかもしれない。
まあ、入れるとしても1枚が妥当だろう。
超魔導剣士−ブラック・パラディンを併用する場合なら2枚でもいいかもしれないが、この場合は白魔導士自体が不要となりうる。
303-011
SY2-015
熟練の黒魔術師 *******---
レベル4攻1900で、効果は一応プラス効果なので、主戦力になりうる。
その代わり守備力が1700と高すぎるため、黒き森のウィッチで手札に加える事ができないのが欠点でもあり、守備表示でも戦闘面で強いのが利点でもある。
魔力カウンターやブラック・マジシャン特殊召喚効果を使う気がない場合、他にウィッチの効果で手札に加えられるような高攻撃力モンスターは欲しい。とりあえず、魔導戦士 ブレイカーは必要かな…。

さて、肝心の効果だが、魔力カウンターを3つ乗せると、どこからでも「ブラック・マジシャン」を特殊召喚できるというもの。この効果は魔力カウンターが3つ乗った瞬間に使えるものではなく、その状態で自分のメインフェイズで使う必要がある。
魔法自体は自分と相手のそれぞれ1ターンで、合計1〜2枚程度使われることが多いため、魔力カウンターは大体1〜3ターン程度で3つ貯まりそうである。
しかし、魔力カウンター3つが溜まるまで、黒魔術師が生き残っていることはあまりない。
その一番の原因は相手の使った魔法カードにある。
高攻撃力モンスターが場に出ている時に使われる魔法カードは大抵、そのモンスターを破壊したりコントロールを奪ったりするものである。
なので、ブラック・マジシャン特殊召喚を狙う場合はこのことは忘れないようにしたい。
だからと言って、魔力カウンターを貯めるために、無理して魔法カードを使うのはオススメできない。無理して魔力カウンターを貯めるより魔法を有効活用した方が効率はいい。
ブラック・マジシャン特殊召喚は、できたらラッキー程度に思った方がよさそうだ。

また、ブラック・マジシャンをデッキに入れるだけで、手札の不安定要因が増えるので、黒魔術師を使うだけでブラック・マジシャンをデッキに投入するのはオススメできない。
ブラック・マジシャンを使いたい場合、黒魔術師に加え、ディメンション・マジックや黒魔術のカーテンといったカードを併用したい。
このように、あらゆる方法で特殊召喚できる手段を用意しておけば、活躍の機会も増えるだろうし、召喚できずに手札でジャマになっていることも少なくなる。

ブラック・マジシャンを使わず魔力カウンターを純粋に活躍させることもできる。
対抗魔術を上手く活用すれば、魔力カウンターデッキの主力として活躍できると思われる。
303-012 見習い魔術師 ******----
ブラック・マジシャンのコスプレをしているマジシャン。ブラック・マジシャンの正式な弟子ではない。
前に、ブラック・マジシャン・ガールの兄貴とか書いた気もするが、見なかったことにしよう。

…そんなことはどうでもいいが、効果はなかなか使えたりする。

前半の魔力カウンターを1個乗せる効果はちょっとおまけっぽい。
魔導戦士 ブレイカーが場に存在すれば、それに乗せたいところ。他にも魔力カウンターをあと1個乗せることで、効果を使えるモンスターがいればそれに乗せていきたい。
しかしここで問題なのはその攻撃力の低さ。400しかない。
魔力カウンターを乗せたはいいが、その次のターン大きな戦闘ダメージ付きで破壊されること間違いなしだ。しかし、戦闘で破壊されると、また別の効果が発動したりするので、「微妙さ」たっぷり。和睦の使者や、ディメンション・マジックなどでフォローした方がいいのか微妙なのがイカス。…した方がいいと思うけど。
とりあえずは、キラー・トマトから特殊召喚してみるのがオススメかなあ。でもこの場合は、自分の場に魔力カウンターを乗せることのできるカードがない場合が多くなるのだが。
また、自分フィールドに魔力カウンターを乗せることのできるモンスターがいない場合は、相手のモンスターに乗せなければならないぞ。

見習い魔術師が戦闘で墓地に送られると、デッキからレベル2以下の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚(裏守備のみ)できる。
この効果は墓地へ送られる必要がないため、除外されても効果を発動できる。その代わり、自分のフィールドで破壊されないといけないため、強制転移などを使って相手の場に送った後で破壊すると、相手が効果を使えてしまう。注意しよう。
さて、見習い魔術師自身がレベル2なので、このカードをデッキに3枚放っておけば、相手の攻撃から逃れることは十分可能。
ただ、特殊召喚はセットのみなので前半の魔力カウンターを乗せる効果を使いたかったら、次の自分のターンで反転召喚する必要があるぞ。
この効果で持ってきたいモンスターはこんなコスプレアニキより、聖なる魔術師(セイント・マジシャン)に限る。
あと、他にいいモンスターいたかな? …あ、真下にいたな。

見習い魔術師を利用したデッキも面白くていいかもしれないが、見習い魔術師にしろ、聖なる魔術師にしろ攻撃力が低すぎるため手札に溜まるとなかなか攻撃を仕掛けられないのが欠点。
高攻撃力モンスターは多めに用意しておくといいだろう。キーカードが闇属性と光属性である事を利用して、カオス・ソルジャー −開闢の使者−とかを使うのも吉かな。
303-013
SY2-018
執念深き老魔術師 ******----
人喰い虫といい勝負。攻守やレベルも人喰い虫と同じにしてあるところは意図的だ。
人喰い虫はフィールド全て対象であるのに対し、老魔術師は相手フィールドのみ対象。つまり、相手の場にモンスターがいない時にリバースしても、自滅しないのだ。
使いたければ、上のアニキからセットするといいかもしれない。
303-014 カオス・マジシャン *****-----
このカード1体を対象にするモンスターの効果を無効化…と言われても、イマイチインパクトに欠ける。
とりあえず、無効化できるものを適当に列挙してみる。

すぐに思い浮かぶのはならず者傭兵部隊。これを無効化できるのはちょっといいかも。
ダークジェロイドは効果を無効化できなくても、他のモンスターの助けなしではカオス・マジシャン自体を倒せないため、無効化する意味はちょっと薄いかも。
サウザンド・アイズ・サクリファイスは、それなりには役立ちそう。カオス・マジシャンは、魔導サイエンティストで除去できないカードになるだろうな。
ものマネ幻想師も無効化できる。これもまあ悪くはないだろう。
カオス・ソルジャー −開闢の使者−の前半の効果も防げるが普通は2回攻撃するからあんまり意味はない。
あとは…ニュードリュア、人喰い虫、墓守の番兵、X・E・N・O…あたりも無効化できるかな。

結局よく使われるものでは、ならず者傭兵部隊ぐらいしか防げる対象がない。
攻撃力は2400と高いので戦闘面では頼りになるが、上級モンスター激戦区の中に入る力は持っていないだろう。
ディメンション・マジックを使ったデッキとかには入れてもいいけど…。
303-015 魔法の操り人形 ******----
魔力カウンターを乗せれば乗せるほど、攻撃力がアップしていくモンスター。
さらに魔力カウンター2つ除外で、表裏問わずモンスターを1体破壊できる。この効果は結構優秀。

さて、魔法の操り人形は、魔力カウンターで攻撃力が上がっていようが上がっていまいが、元々の攻撃力は2000もあるため、戦闘で倒されるより効果で倒されることが多くなる。
これにより考えられることが2つ挙げられる。

まずは、魔力カウンターが2つ乗った時点でモンスター破壊効果を使うべき…ということ。
上で書いたように、魔法の操り人形自身は効果で倒される場合が多くなるので、無駄に魔力カウンターを貯めていても結局役に立たずで終わる場合が多くなるからだ。
それにこの破壊効果を使えば多くのモンスターの効果を防げる上、相手に戦闘ダメージを与える機会も増える。使わないのは損だよ。
もちろん破壊すべきモンスターがいない時に使ったら、自分自身が破壊されることはお忘れなく。…というかさすがにこれを読んでくれる人はそれくらいは分かるっしょ?

次に、その魔法の操り人形を倒す効果が魔法カードになってしまうこと。
つまり、魔力カウンターを乗せてくれるはずのカードで、魔法の操り人形を破壊したりコントロールを奪ったりしてしまうのだ。
相手にとって見れば、破壊効果など使わせてたまるか、攻撃力2000以上のモンスターを放置してたまるか…といったところなので、魔力カウンターを乗せるのは相手に期待しない方がよさそう。
結局、魔法の操り人形に魔力カウンターが2つ以上乗って、破壊効果を使える状況はやや生まれにくいのだ。
生まれにくいなら自分で作ればいいのだが、無駄に魔法カードを消費するのは考え物。しかも、使おうと思った魔法カードの中に心変わりやサンダー・ボルトといったものが含まれていることも多いため、この場合はせっかくの破壊効果が無意味なものになってしまうことも多い。
結果、うまい具合に効果を生かせるチャンスは少なくなりそう。

使えるように見えて微妙に使えなかったりするカードだが、ディメンション・マジックを使う場合とか、ある程度専用タイプのデッキにするなら、利用する価値はありそうかな。
303-016 ピクシーナイト ***-------
墓地のカードは相手が選択するので、あまり嬉しくはないカード。
状況によって使えないカードとか選ばれる場合が多い。いらない魔法だとマイナス効果になることもしばしば。
無理して墓地を操作するとデッキバランスが崩れるだろうし、操作したところで直接手札に加えられるわけでもないので、聖なる魔術師を裏守備で出しておいた方がよっぽど役に立つだろう。

ほのぼのちっくなイラストを眺めて満足しましょう。
303-017 魔導戦士 ブレイカー **********
このパックで一番強いカード。
普通に召喚されれば、攻撃力1900は保証される。
それだけでも十分戦力として頼もしいが、魔力カウンターを取り除く事で、フィールド上の魔法・罠カードを1枚破壊できる…というこの効果が最高級に強い。

1.どのくらい強いのか
まず、ブレイカーがどのくらい強いのかを3つの例を挙げて説明しよう。

例1「表側魔法・罠破壊で逆転」
相手の場に強奪されたサイコ・ショッカー1体がいる。
ブレイカー召喚、効果使用、強奪破壊。返ってきたサイコ・ショッカー含め、モンスター2体で攻撃。4000ダメージ。
これがブレイカー1枚でできる。しかも手札から召喚するだけでできる。

例2「セット魔法・罠破壊で様子見」
後攻1ターン目。相手の場には、伏せ魔法・罠カード1枚と裏守備モンスター1体。
ブレイカー召喚、効果使用。チェーンされてそのカードを使われても、本来使わせるべきでないタイミングで使わせただけで有利。
しかもブレイカーは攻撃力1600のモンスターとして場に残っている。ブレイカーはこのまま裏守備モンスターに攻撃すればよい。多くの場合そのまま破壊できる。
自分のターンでセット魔法・罠にサイクロンを使うくらいなら、ブレイカーはそれ1枚で破壊だけでなくモンスターとして利用できるため、大変便利。

例3「攻撃力1900で攻撃」
相手の場に攻撃力1800の「霊滅術師 カイクウ」がいる。
ブレイカー召喚、攻撃力1900になる。攻撃…破壊。

――これら3つの例の使い方全てが、他のカードの助けやコストを必要とせず、この魔導戦士 ブレイカー1枚でできるのだ。
これはもう強すぎっしょ? デッキに入れるしかないっしょ?

2.有効な使用法は?
さてさてと言うわけで強いカードは有効に使いたいな〜ということで、有効な使い方を書いていこう。

まず、前節で挙げた3つの例が大事。
パッと見て、どの使い方が一番有効そうに見えるだろうか?

例1 > 例2 > 例3
の順だろう。
例1、例2、例3について、解説していこう。

例1のように表側表示の魔法・罠を破壊すれば、チェーン発動されることはまずないため、ほぼ確実に破壊できる。
特に、既に表になっている王宮の勅命は、サイクロンやハーピィの羽根帚などでは破壊できないため、ブレイカーは便利。
さらに表側の魔法・罠というのは、強奪、早すぎた埋葬、光の護封剣、リビングデッドの呼び声、グラヴィティ・バインド、各種強化装備魔法、各種フィールド魔法など、破壊すれば戦闘面で優位に立てることが多くなる。
なので、破壊後に攻撃力1600が最大限に生かしやすいのだ。
ハッキリ言ってメチャクチャお得である。

例2は主にデュエル序盤などの様子見などで役に立つ。
罠などはチェーンされるが、本来使わせるべきでないタイミングで使わせただけで有利だろうし、王宮の勅命、聖なるバリア−ミラーフォース−などを破壊できればかなりオトクである。
モンスターにも攻撃を仕掛けられるため、様子見役としては一石二鳥の役割を果たす。
深く考えずとも、お手軽に使える点とかも魅力かも。

例3は、実はあまりオススメできない。
確かにここで攻撃力がそれなりに高いモンスターを倒せたとしても、次のターン奪われたりしたらヤバイ。しかもその効果を使われると相手は大得である。
そして何より、魔法・罠破壊効果が使えずじまいになる可能性が高くなる。魔力カウンターが乗っているブレイカーを目の前にして、わざわざ聖なるバリア−ミラーフォース−を伏せてくれる人もいないだろうし、魔法・罠破壊効果を使えても効果薄に終わることも多くなりそう。
それらの高攻撃力モンスターには、魔法カードで対処したり、罠や効果モンスターをセットしたりなど、他の方法で対処していきたい。ただし、あまりにも無理して強力なカードを使ったり、総攻撃のタイミングを失ったりすればマイナスなので、絶対に攻撃力1900を使うなというわけではない。ここら辺は各自の判断力にゆだねられる問題だ。
また、相手ターンに備え攻撃力1900のモンスターを生かしておきたいという場合でも、魔力カウンターを貯める行為はオススメできかねる。
というのも、高攻撃力のブレイカーはどちらにせよ効果で対処されることも多いし、攻撃力1600〜1900のモンスターが相手の手札にあるとも限らない。
それなら魔法・罠破壊効果を使って、確実に魔法・罠にモーションをかけた方が、いわゆる「カードの差」をつけることには成功しやすい。このように自分から仕掛ける方が、失敗も少なく確実なのである。
つまり、攻撃力1900を生かすメリットより、攻撃力を失っても確実に魔法・罠にモーションをかけるメリットの方が大きい、と言えるのだ。

以上の3つの例の解説から見て分かるように、ブレイカーはできるだけ例1の状況で使いたい。
いろいろ気軽に使えるカードだが、多少は手札に温存しておいた方が活躍どころは多くなりそう。
ただし例1の状況でも、他に強力モンスターがいた場合はそれだけ破壊したところでほとんど状況は変わらないだろうし、加えて、強奪や早すぎた埋葬などは奇襲を掛けるのにも使われるため、「ブレイカーを召喚する前にライフが0になりました」では話にならない。
そして、このような状況を減らす役割を持っているのが例2であったり、例3であったりする。
これらの例では、実質的に相手の取れる行動を制限していることになる。これによって、生け贄召喚や罠発動を封じることができるのだ。
結局、温存するか否かは、これもまた個人の判断力にゆだねられることになる。カードゲームに100%の戦術はほとんど存在しないのだ。

3.弱みを握る?
まず、大きな欠点として、反転召喚・特殊召喚した際には効果が使えず、ただの攻1600のモンスターと成り下がること。
反転召喚は普通しないと思うのでまだいいが、特殊召喚は結構響いてくるだろう。
まあ蘇生なら、上級モンスターやウィッチ系、ならず者傭兵部隊のようなモンスターであることも多く、攻撃力1900だけを生かすならそんなに大きなデメリットではない。
また、サイバーポッドといった強制的に特殊召喚されるカードとも相性は悪いといえる。
相性が悪いといっても攻撃力1600としては使えるため、大きくマイナスになるわけではない。
サイバーポッドとブレイカーは同じデッキに共存させたくないかもしれないが、ブレイカーを入れているのは相手も同じ。自分のブレイカーをあらかじめ使っておいたりするなどプレイングでカバーできるため、どちらも躊躇せずにデッキに投入してみよう。

次に、激流葬や落とし穴といったカードに弱いところがある。
召喚成功時に魔力カウンターが乗るという誘発効果が強制的に発動するため、召喚成功時には魔法・罠破壊効果が使えないのだ。
それもあって、最近では激流葬の株が上がっているとも言える。

4.全体的には
予想通りというか当然というか、即デッキ1枚制限になるほど強い。
ブレイカーの汎用性の高さはとどまるところを知らないため、多くのデッキには必須クラスのカードになりうる。

そして守備力1000という点からウィッチからのデッキサーチも容易。
それとなくウィッチの効果を使う場合はブレイカーを持ってくると何かと便利。カードの差では損させませんぜお客さん。
303-018 魔草 マンドラゴラ *---------
このカードの他に表側表示の特定カードが存在しないと、魔力カウンターは乗せられないので、リバース効果としてはかなり使いにくい。
場合によっては相手も乗せることもできてしまうし、無理してデッキに入れる必要はない。
303-019 魔導サイエンティスト ********--
起動効果なので、ライフさえ払えば、自分のメインフェイズに効果はいくらでも使える。
特殊召喚したモンスターは、プレイヤーへの直接攻撃ができないものの、モンスターには普通に攻撃可能だし効果も使える。強力カードといえるだろう。

さて、まず最初に魔導サイエンティストで特殊召喚したいカードを検討していこう。

【サウザンド・アイズ・サクリファイス】
相手モンスターを除去するのに役立つ。吸収したモンスターはエンドフェイズでサウザンド・アイズ・サクリファイスが融合デッキに戻る時に装備対象を失い墓地へ送られるぞ。
除去(吸収)できるモンスターは攻撃力がいくつだろうが除去できる上、キラー・トマトや異次元の女戦士、リバース効果などを恐れる必要がないため、確実に場から1枚カードを消すことが可能だ。
ただし、自身の効果で他のモンスターが攻撃できなくなるため、除去後に総攻撃を仕掛けていくのは難しい。
攻撃を仕掛けていくために使うよりは、やっかいなモンスターを消し去るために使うのが一般的だろう。

【魔人ダークバルダー】
通常魔法の無効化効果はほとんど意味はないが、効果モンスター無効化能力が役に立つ。
こちらはサウザンド・アイズ・サクリファイスと違い、他のモンスターでの攻撃が可能なため、トドメという時に非常に役に立つ。相手のモンスターの数だけ特殊召喚すれば、拡散する波動が決まるよりも役に立つことも多くなるだろう。
加えて、ウィッチ系まで無効化できるが、攻撃を介する事、そして攻撃力2000であることがデメリット。
モンスター破壊に失敗すると何も役に立たないこともある。裏側守備表示モンスターが墓守の偵察者や魂を削る死霊だった場合、「しまったぁ!」という状態になる。バトルフェイズは始まってしまったので今さら対処するのは難しい。このようにライフの払い損で終わることもあるので注意したい。

【ドラゴン・ウォリアー】
ライフを1000払って通常罠を防ぐことができる。主にトドメの時に役に立つ。
攻撃に参加させなくても出すだけ出しておけば、罠をあまり警戒する必要がなく攻撃を仕掛けられるぞ。ただし、永続罠は発動してしまうのでこれは覚えておこう。
もし、ドラゴン・ウォリアーを出す場合は一番最初に出そう。激流葬などにも対応できるぞ。

【紅陽鳥】
効果はないがレベル6までの融合モンスターで最高の攻撃力を持つ。攻撃力2300である。
特に、相手の表側表示モンスターで、魔人ダークバルダーなどで効果を無効化する必要がない時、戦闘ダメージを少しでも増やすために使われる。
または、普通に攻撃力、守備力が高いモンスターに対抗するためにも使う。

【黒炎の騎士−ブラック・フレア・ナイト−】
「幻影の騎士−ミラージュ・ナイト−」を特殊召喚するためにはこれから出すのが一般的。自滅攻撃を繰り返せば1ターンキルできる。
ミラージュ・ナイトを使わなくても活躍はできる。自分の受ける戦闘ダメージを0にするので、お注射天使リリーを攻撃する時にはこのカードが役に立つぞ。

【デス・デーモン・ドラゴン】
リバース効果を防ぐだけなら魔人ダークバルダーで攻撃すればいいので、あまり使われることはない。
「デーモン」であることを利用して、堕落やジェノサイドキングデーモンなどとコンボになる点がポイント。

【ナイトメアを駆る死霊】
直接攻撃はできないので普通に場に出しても意味はない。
強制転移で相手に攻撃表示のまま送りつけ、ボコボコに攻撃するために使う。戦闘では破壊されないため、相当なダメージを期待できるぞ。
ちなみに強制転移は対象を取るカードではないため、ナイトメアを駆る死霊のコントロールを移した時に破壊されることはない。

以上のカードを状況に応じて使い分ければ、あらゆる場面で活躍できることになる。強力カードである。

ただし、サイエンティスト自身の攻守は絶望的に低く、次のターンの戦闘ダメージが不安。
ただでさえライフを払っているのに、大きな戦闘ダメージを受けては元も子もない。ある程度のフォローがない場合は使わない方がいい。自滅の元。
そこで、戦闘ダメージを逃れる方法を挙げていくと…。
まず、闇属性なのでトマトから特殊召喚できる。トマトで相手ターンに特殊召喚できれば、表守備にして効果が使えるので戦闘ダメージの心配はない。他にモンスターを通常召喚できるのもポイントだ。
和睦の使者など普通に戦闘面でサポートできるカードも役に立つだろう。
あとはトドメをさせる自信がある時…とか、相手に圧倒的なライフ差をつけている時とか…そのくらいかな。

たとえ戦闘ダメージを防げるとしても、考えなしに使うと、その激しいライフ消費に自滅してしまう。よく考えてから使おう。
例えば、相手モンスターを除去した後で直接攻撃を仕掛けられなかったりすると、ライフ面では相手が有利になるので、案外そのまま逆転されることも多い。
和睦の使者やスケープ・ゴートといった防御カードを使われたり、裏守備モンスターが予想外のモンスターだったりして計算が崩れると、ライフは完全に払い損になってしまうこともしばしば。
かなりテクニカルなカードであるので注意したい。プレイングミスが大きく響くカードである。

サイエンティストは、仮にデッキに入れていなくても、相手のサイエンティストのコントロールを奪った場合を想定して、融合デッキは豊富に用意しておいた方がよい。
結構奪える場面も多いので、融合デッキがないと何かと不便。

さて、最後コンボを挙げていく。
汎用性は高いので、コンボがやたらと多いが、とりあえず適当に列挙していこう。

【魂を削る死霊】
このカードを攻撃表示で強制転移で相手に送りつけた時、または相手の場に攻撃表示の魂を削る死霊が存在する時に活躍する。
サイエンティストで高攻撃力モンスターを一気に何体も特殊召喚してボコボコに攻撃しよう。紅陽鳥3体で攻撃した場合、6000ダメージだ。

【団結の力】
魔導サイエンティストでフィールドをモンスター5体で埋め尽くせば、攻撃力+4000の凶器になる。いきなりデュエルを終了する力を秘めているため、強力。

【月の書】
特殊召喚したモンスターを裏側にすると、デッキに戻る効果と直接攻撃できない効果がリセットされるため、次に表になった時からは強力な戦力として役に立つ。
相手にばれてしまっている分、戦闘などで破壊されやすくなるので注意。この面ではナイトメアを駆る死霊が便利。

【偉大魔獣ガーゼット】
サイエンティストはトマトなどで特殊召喚しておく。
紅陽鳥特殊召喚後にガーゼットを生け贄召喚。他のモンスターは魔人ダークバルダーで倒しておくと攻撃力4600の直接攻撃が炸裂する。

【停戦協定】
単純にダメージ量が増える。他の要素とも組み合わせたい。

【カタパルト・タートル】
攻撃力の高いモンスターを飛ばす。次々に飛ばす。初期ライフの時なら1ターンキル可能。1000くらい少なくても1ターンキル可能。
魔導サイエンティストと、カタパルト・タートルの2枚だけフィールドに存在すれば1ターンキルが成立する。しかも攻撃を介さないので戦闘面でも強い。
現存する1ターンキルコンボの中では最高級に強い。

【キャノン・ソルジャー】
カタパルト・タートルよりはダメージは落ちるが、汎用性は高い。
相手にライフで半分以上の差をつけたならこのカードで一気にトドメをさせる。主にトドメを刺す時に使いたい。

【ライフを減らす】
「ラストバトル!」や「大逆転クイズ」、「巨大化」など、ライフを減らすことで使えるカードのために使う。

【その他生け贄用】
生け贄召喚や、突然変異、儀式魔法など、生け贄が必要な行為全般に役に立つ。

全体的に爆発的に攻撃力やダメージが増大する危険なコンボが多い。
その分ライフ消費も激しいため、多くは諸刃のコンボと呼べるだろう。

魔導サイエンティストは上級者向けのカードである。
下手に使うと自滅する恐れがあるので初心者にはオススメできない。融合モンスターも揃えなきゃいけないしね。
慣れるまでは大変だが、慣れてしまえばかなり頼りあるしもべとなる。是非使いこなしたいカードだ。
303-020
SY2-021
王立魔法図書館 *****-----
表側表示にしないと魔力カウンターは溜まらないが、無理して表側攻撃表示で出すと、もちろん次のターンボコられる。
普段は壁として使うのが一般的。ドローはおまけだと意識しておこう。
また、ドロー効果は起動効果。自分のメインフェイズにしか使えないぞ。注意しよう。

切り込み隊長、つまずき、ディメンション・マジックなど他のカードの助けを借りれば、すぐに表守備で出せる。
しかし、デッキバランスが大事。
無理して1回のドローを狙うよりバランスよく組み立てた方が強い。
表守備にするカードを使う場合は、王立魔法図書館以外にも相性のよいカードを投入するようにしたい。

また、魔法カードを1ターンに連発する1ターンキル系のデッキにも入る場合もある。例えば、このカードが場にある時、「トゥーンのもくじ」3連発で1枚ドローできる。
さらには、「蝶の短剣−エルマ」と「鉄の騎士 ギア・フリード」との無限ドローコンボも存在する。最近ではこのために王立魔法図書館を使うことも多い。
303-021 魔導アーマー エクゼ *---------
レベル4攻2400だが、すぐに攻撃できない上に、自分と相手ターンの両方に維持コストがかかる。
コストは魔力カウンターなので、払えればコストとしては安いのだろうが、確実に払えるものではない。つまり、他のカードの助けなしでは何もできんわけですな。セットして壁にするしかないっすね。
大体、すぐに攻撃できない効果だけでも使われないっすよ。太陽の書使うくらいならニュートとかあるし。
303-022 同族感染ウィルス ********--
――種族せん滅ウィルス。
繁殖元になる触媒によって、特定の種族に感染できる形体になる。感染できない種族はない。
この種族に合わせた形体により、免疫機能の前では外敵とみなされずに感染する。感染すると高速で体を蝕み、ウィルスは増殖していく。増殖のスピードは並ではなく、感染から秒単位で症状が表れる。
症状は呼吸困難に始まり、その後、発熱、嘔吐などが表れる。
呼吸困難になると喉に何か詰まっているような苦痛を伴う。この苦痛から逃れようと感染者の多くは喉をかきむしるが、決して苦痛が和らぐことはない。
この苦痛はとても耐えられるものではなく、感染者の多くは、発熱、嘔吐などの症状が現れる前に事切れてしまう。

効果的な対処法として、今のところ以下のものがある。
1.外敵とみなされれば免疫機能によって、ウィルスは簡単にせん滅できる。このため、種族そのものを変更すればよい。代表的な治療法として「DNA改造手術」がある。また、一部地域で伝わる「竜の血族」でも対処できることが報告されている。
2.ドレインフィールド――「スキルドレイン」の生成。ただし副作用が大きすぎるため、治療薬としての実用には至っていない。
3.古代エジプトに伝わる月の秘術――「月の書」によって感染を免れることが可能。その原理は解析中。戦士・魔法使いが用いる「迎撃準備」もこの原理に基づくと考えられる。
4.感染自体は避けられないがウィルスも共に消滅する種族が存在するという報告。「水族」については今後の研究課題である。
5.さらなる特例として、「墓守の監視者」、「強欲ゴブリン」も特殊なワクチンを持っているという報告がある。協力を仰ぐものの、拒絶されたため断念。

何か上に変なことが書いてあるが、ムシって話を進めよう。
ウィルスカード。ウィルスと名の付くカードではトップクラスに凶悪なカードだろう。

効果は凶悪。
手札を1枚捨て種族を選ぶ。その種族の表側表示モンスターを全て破壊する。種族を宣言して発動するとはいえ、破壊したいモンスターの種族を宣言すればいい。つまり、表側表示ならどんなモンスターでも破壊できることになる。
しかも、同じ種族が場に並んでいればどちらも破壊できる。特に羊トークン全滅は爽快。
たとえ違う種族で並んでいたとしても、1ターンでこの効果を2回以上使えば全て破壊できる。この効果は起動効果で、手札さえあれば1ターンに何度でも使えるのだ。
その代わり、自分モンスターも破壊対象。相手の場と自分の場に魔法使い族モンスターが存在する時に、魔法使い族と宣言してこの効果を使うとどちらも破壊される。ただし、同族感染ウィルス自体は、マイナーな水族なので滅多に自滅することはない。

いずれにせよ強い。
高攻撃力モンスターに対抗したい時、相手モンスターを除去して戦闘ダメージを増やしたい時、キラー・トマトや異次元の女戦士のような厄介なモンスターを除去したい時――様々な場面で使える強力カードである。
しかもその攻撃力は1600。クリッターの効果で手札には加えられないものの、効果使用後に直接攻撃を仕掛けたりなど、戦闘要員としてもかなり頼もしいものがある。

ならば、どんなデッキでも入る程のカードであると言えるかといえばそうではない。
欠点はある。

一番大きい欠点は、意外と効果を使えない場面が多いということ。
その原因として、「自分のモンスター」、「裏守備モンスター」、「手札」が挙げられる。
それぞれについて検討してみよう。

一番最初に「自分のモンスター」が原因になると挙げたが、これは前に例を挙げたように、効果を使うと相手も自分も破壊されるという状況だ。
同族感染ウィルス自体はマイナーな水族で種族はかぶりにくい。なのでこの状況は、同族感染ウィルスの他に自分モンスターが場に出ている時に起こるとみていい。
だがしかし、意外とこのような状況は少なかったりする。
なぜなら…
モンスターAを表側表示で出す → モンスターAが次の自分ターンまで生き残る → 相手は前のターン何をしたか? → 相手は、モンスターAを倒すことは出来ないと判断、モンスター裏守備セット
といった具合に、案外このような状況は、「裏守備モンスター」が原因となる事に置き換わる場合が多くなるといえる。もちろん起こらないことはないよもちろん。

ということで、「裏守備モンスター」が原因の場合について考える。
単に相手の場に裏守備モンスターがいる。これならば普通に効果は使えないが、問題はそこではない。
相手の場に裏守備モンスターと、もう1体表側表示モンスターがいる場合を考えよう。
この時同族感染ウィルスの効果を使って表側表示モンスターを破壊し、同族感染ウィルスが裏守備モンスターに攻撃を仕掛ける。
しかし、裏守備モンスターがキラー・トマトだったら、異次元の女戦士だったら、果てにはサイバーポッドだったら、損するのはこちらであるといえるのだ。
手札を1枚使ってモンスターを破壊しても、肝心の攻撃は失敗。さらに――
それがキラー・トマトの場合、失ったカードの差は五分程度だろうが、相手ターンにとってみれば同族感染ウィルスは単なる攻撃力1600モンスター。相手ターンでは恐れる相手ではない。
また、異次元の女戦士の場合、こちらの場が空になり、次のターンでダメージを受けてしまうことも多くなる。こちらの不利。
このように、裏守備モンスターが1体でもいる場合は、同族感染ウィルスの脅威は激減してしまうのだ。なので効果はなかなかうまく使えないことになる。
もちろん、相手の場に対処の難しい強力モンスターがいるとか、2体どころか3体も同時に破壊できるとか、そういう状況なら効果を使っても損ではない場合も多い。

最後に「手札」。
普通に手札が尽きた時はともかく、そうでない時にも効果が使えない事情が生まれてくる。
例えば手札がサンダー・ボルト1枚の場合。これを捨てて同族感染ウィルスの効果を使うのは、裏守備モンスターに対応できず、王宮の勅命でも警戒しない限り普通使わない。大体サンダー・ボルトは温存しておきたいだろうし。
さらに、それがブラック・ホールなら余計に迷うだろうし、手札からモンスターがなくなってしまう時にモンスターを捨てるというのもちょっと厳しい。
今ある手札を残すか、同族感染ウィルスを使うかの判断が必要で、それによっては思うように効果を使えないことになり得るのだ。
これを回避する最も有名な方法として「キラー・スネーク」の投入がある。キラー・スネークを使えば気軽に効果を使えるため非常に便利。もちろんキラー・スネーク自体は他の用途にも使えるのも見逃せない。
ただ、デッキにキラー・スネークを入れても必ず手札に来るわけではない。その時は、手札を残すか効果を使うかの判断が必要になってくるだろう。

以上より、強いことには強いが、いざその効果を生かそうと思ったら、思ったより使える場面が限定されてしまうことを覚えておきたい。
しかし個人的にはサイドデッキまでには入れておきたいカード。
悪魔デッキや墓守デッキなど、種族をある程度統一したデッキに対抗する時には、やはりあると便利なカードである。
303-023 デス・コアラ *****-----
見た目どこらへんが「デス」かはわからないが、効果は「デス」である。
相手の手札が5枚あれば2000ダメージも与えられる。一般的にデュエルを通して、手札の数は平均3枚程度なので、1200ダメージ期待できると見ていいだろう。
しかも守備力は1800。裏守備セットで場に出すだけで十分壁になる。さらに戦闘での反射ダメージも期待できる。最近はあまり攻撃力の低いモンスターでは裏守備モンスターに攻撃しないので、おそらく300ダメージ程度だろうが、戦闘で破壊されないだけでも十分。

裏守備の状態でうかつに攻撃すると危険なカード。
後攻1ターン目にウィッチで攻撃してくれた場合2700ダメージ。オソロシイですな。

ダメージを狙うコンボもいくつも存在する。
まずは「サイバーポッド」や「メタモルポット」といった手札を増やすカード。特にサイバーポッドは相手の手札の数が相当多くなるので、かなりのダメージを狙える。
次にロックタイプのカード(デッキ)。「マジック・キャンセラー」などでロックを掛けると、相手は手札のカードを使いたくても使えず、手札が5枚以上になることも多くなる。マジック・キャンセラーとコンボを組む場合、マジック・キャンセラーが戦闘で破壊されない状況にあるなら、デス・コアラも戦闘や魔法では破壊されないのも魅力。
そして「大盤振舞侍」。決して使いやすいとは言わないが、なんとなく狙ってみたくなる。
最後に「混沌帝龍 −終焉の使者−」。サイバーポッドなどで相手の手札などが多くなっている時に併せて使えば、ダメージ量はハンパではなくなる。デス・コアラ自身が闇属性なのもポイント。

何かとメリットの多いカードだが、デス・コアラはなるべく専用タイプのデッキに投入したい。
スタンダードタイプのデッキとでは何かと活躍しきれない部分が多くなるだろう。
それは、コンボを組まないと与えるダメージがイマイチ伸びない上、リバース効果自体に戦闘面で優位に立てることがないからだ。
例えば前のターン伏せたデス・コアラが反転召喚した。ダメージを与えた。そこまではいい。…で、それからどうするよ。
攻撃力1100なので、攻撃に参加できれば直接攻撃でそれなりにダメージを狙える。しかし直接攻撃するためには他のカードの力を借りなければ厳しい。
これなら、墓守の番兵や墓守の偵察者を入れた方が活躍する場面も多くなりそうだ。これらのカードは追い詰められている時にもしっかり役立つのもポイントだ。
その反面、デス・コアラでは守備力とダメージだけである。「守備力」はともかく、「ダメージ」はいくら2000ダメージ与えたところで、相手ライフを0にしない限り戦闘面でのフォローにはならない。なので追い詰められている時には単なる守備力1800モンスターとも取られる。
…というわけで、普通のタイプのデッキに入れるには多少物足りなくなることを意識しておきたい。もちろん雑魚とは言わないけど。
303-024 黒蠍−罠はずしのクリフ ****------
ザルーグ率いる黒蠍盗掘団の一員。ダスト・シュートで落ちそうになってた奴だ。
魔法・罠破壊能力とデッキ破壊能力も備えている。デッキ破壊能力は普通は使わないだろうが、とりあえずは兼ね備えている能力。黒蠍盗掘団の得意技だ。
まあ、それはどうでもいいのだが、肝心の魔法・罠破壊能力について書く。

魔法・罠破壊能力は戦闘ダメージがトリガーとなる。
ただし、そのトリガーが厳しいのだ。
表側魔法・罠なら、高攻撃力モンスターが装備・対象になっている、早すぎた埋葬、リビングデッドの呼び声、強奪だったり、逆転封じで場に出している王宮の勅命(要は相手有利で戦闘ダメージを与えるのも困難)だったり、光の護封剣だったり、モンスター強化魔法(高攻撃力モンスター相手に戦闘ダメージは厳しい)だったりする。
裏側魔法・罠はどうしても攻撃宣言時に発動されやすい。聖なるバリア−ミラーフォース−とか、和睦の使者とか、魔法の筒とか、破壊輪とか、スケープ・ゴートとかたくさん。
…ということで、魔法・罠を破壊できる機会はかなり少なくなると言える。
303-025 魔導雑貨商人 *****-----
スケルエンジェルみたいな効果。魔法・罠のみだけ持ってこれる。
リバース効果が発動できればそれだけで結構優位に立つことができる。

普通に使うのもいいが、発動に失敗することも考えるとあまりオススメできない。
デッキをほぼ全てモンスターにして、現世と冥界の逆転を使ってみたりなど、特殊なタイプのデッキに利用するといいだろう。

…そして昆虫族。童話の世界にいそうな雰囲気。
303-026 コイツ ****------
紙飛行機に乗って片手で逆立ちする天使族。脅威だ。コナミキャラらしい。

レベル10。生け贄は2体だが、コイツを生け贄召喚する人がいたら拍手。
グリズリーマザーや遺言状で特殊召喚するのが基本。手札に来たらさっさとコイツを捨ててしまおう。
装備後のアイツは攻撃力は3100。アイツは貫通効果まで備えるので、相手は早くアイツを倒さないと危険になるが、サイクロンだけ伏せておけば、逆に大きな返り討ちに遭っちゃったりするのは秘密だ。

どちらにせよ、アイツもコイツも手札に来ると邪魔になるので、不安定な要素が多い。
不安定なアイツとコイツを使うよりは、墓守の長槍兵あたりに団結の力などの強化装備カードを装備させた方が汎用性も高い上に、他のカードのサポートも不要なため効率がいい。
実際にコイツを使う場合、どうしても使いにくい面が目立ってくる。
――まあいいさ。ダグラの剣があるし、アイツもコイツもデッキからのサーチもできるしな。重くて上等だぜ。…とまあ開き直ってもいいが、デュエルで負けても文句は言わないように。
303-027 ネコ耳族 ***-------
名前を聞いてイラストに期待した人は、こちらへどうぞ。
現実はこんなものだよ、お兄ちゃん。

効果は微妙。
普通のモンスターとは相打ちになってしまう。だからといってネコ耳族自身を守備表示にすると戦闘で必ず倒されてしまう。
何か強化すれば戦闘で倒されることはなくなるが、自分から攻撃を仕掛けた時は効果は適用されないので、所詮身を守るカードからは脱せない。魂を削る死霊とかを使った方がマシである。
それに元々の攻撃力を200にするので、魔導戦士 ブレイカー、ブレイドナイト、お注射天使リリーとかには普通に倒されるし。
303-028 絶対服従魔人 *---------
生け贄2体で攻3500 & 戦闘で破壊した効果モンスターの効果無効化だが、普通は攻撃できないため役には立たない。
このカード以外全て空という状況で、このカードが生き残っていること自体まずないので、活躍できないことがほとんど。
まともに使える場面があるとしたら、死者蘇生1枚を残しておいた時くらい。それでも魔法カードなどであっけなく破壊されればそれまで。手札も場も空なら勝てる望みはまずない。
やはり使えるカードではなさそう。

一応、スキルドレインを使えばいつでも攻撃は可能だが、効果モンスター無効化能力が消えてしまうため、適当なモンスターに装備カードでも装備させた方が効率はよくなってしまうだろう。

また、「ラストバトル!」時に指定すれば、トマトやウィッチ、異次元の女戦士とかを防げるので、8割くらいは勝てそうかな。…魂を削る死霊は引き分けだけど。それでも生け贄が2体必要なので使いにくいだろう。それでも一番マシな使い方かな?
303-029 尾も白い黒猫 **--------
オモシロイ黒猫。
あーあ、面白かった。
このカードはこの駄洒落以外には機能しません。
戻すべき相手モンスター2体と自分モンスター1体(戦闘で破壊確定したこのカードは不可)の合計3体が、フィールドになければ効果は不発で1体も戻せないし。
ペンギン・ソルジャーの方がどう考えても上。――というよりハネハネよりも格下。
303-030 アマゾネスの呪詛師
【原作カード】
****------
このカードを使えば、戦闘ではまず勝てるようになるだろうが、自分の場にアマゾネスモンスター、相手の場に表側表示モンスターがいないと使えないので、思ったより発動機会は少ない。仮に発動できたとしても、攻撃宣言時に罠カードを使われたりすると、攻撃失敗してしまうので、なかなか思い通りにはいかない。
それにこのタイプのカードを使う場合は、フォースをオススメしたい。フォースならアマゾネスである必要はない上に、攻撃力入れ替えより多くの戦闘ダメージを与えられる場合が多くなる。
また、アマゾネスの剣士の攻撃力を下げたい場合は、「流星の弓−シール」や「閃光の双剣−トライス」を使った方が何かと便利。
303-031 カウンター
マシンガンパンチ
****------
罠である「カウンターパンチ」とは違い、相手の不意を討って発動することができない。
その代わり永続魔法。守備力の高いモンスターの裏守備セットの繰り返しによって活躍できるだろう。
このカードが場に出ていれば、裏守備モンスターを出すだけでも、相手にプレッシャーを与えられる。
そのため、守備力の低いモンスターをこっそり出してみたりしても案外大丈夫だったりするが、抹殺の使徒や異次元の女戦士など、一番阻止したいところは解決しないので、やっぱり頼りになるとはいえない。
それでも、リバースモンスターなどの反転召喚を狙いたい場合は、それなりに活躍できるかな。その役目も和睦の使者とかに任せた方がいいと思うけど。
303-032 ビッグバン・シュート *****-----
メテオストライクに攻撃力UPがついたカード。しかし、このカードが消えると装備モンスターは除外。
攻撃力アップによって、多少攻撃力の高いモンスターにも対応できる上、貫通ダメージも付いてくるので、攻撃表示モンスターに対しても、守備表示モンスターに対しても使える。
しかし、サイクロンを伏せられているだけで一気にこっちが不利になってしまう。たとえ伏せられていなくても、次のターン以降にこれらのタイプのカードを使われる場合が多い。ビッグバン・シュートは半分使い捨てのような感じで使っていった方がいいかもしれない。

欠点を逆利用して、相手モンスターに装備させる使い方もある。こちらの方が使われるという場合も多いかもしれない。
相手の表側表示モンスターに装備してから、何らかの効果でビックバン・シュートを墓地へ送ったり手札に戻す。これによって相手モンスター1体を除外できるぞ。「除外」なので、ウィッチ系やヴァンパイア・ロードなど効果発動や蘇生を妨害できるのは嬉しい。
ただ、このカードのために無理にサイクロンを使うのはちょっともったいない。魔法カード2枚使うくらいならブラック・コアの方が便利。大嵐とかならまだいいのだが…。
相手モンスターを除外するには特定のカードが必要になるが、本来の目的である強化もできるため、ブラック・コアよりは使えるカードだろう。
303-033 精神統一 *---------
デッキ圧縮や、魔力カウンターを溜める為にあるカード。
「トゥーンのもくじ」3連発の方が便利なのは秘密だ。
それに1ターンに1回しか使えないので遅いし、最後に残った精神統一は、天使の施しで捨てたりしなきゃ役に立たない。
使いにくいカードだろう。
303-034 マスドライバー *****-----
キャノン・ソルジャーの魔法版。操作するのはキャノン・ソルジャーだが。(イラスト参照)
魔法なので、戦闘によって簡単に破壊されることはないが、黒き森のウィッチなどでデッキからサーチすることは困難で、使いたい時にフィールドにない場合も多い。逆に、いらない時にドローする場合もある。
キャノン・ソルジャーは効果を使いたくない場合でも壁にはなるだろうし、自分自身を飛ばせることや、敵に与えるダメージの面も考えると、キャノン・ソルジャーの方がまだまだ優秀だろう。
303-035 千里眼 ***-------
徐々に相手の手札が筒抜けになっていく。このカードを使いこなすには、かなりのデュエルの腕が必要だろう。
相手の手札に応じて自分の戦術を変えていこう。
…まあ、普通に強引な番兵とか押収を使った方がいいんだけど。
303-036
SY2-033
竜破壊の証 ****------
「超魔導剣士−ブラック・パラディン」融合用に使おう。
デッキと墓地の両方にバスター・ブレイダーがある場合は、デッキを優先した方が便利。墓地のバスター・ブレイダーを蘇生したい時とかあるし。
レベル7モンスターは生け贄召喚しない方がいいので、融合用以外ならデッキに入れるのはやめておこう。
これを使う場合は、片方のブラック・マジシャンは、破壊神ヴァサーゴなどといった融合素材代用モンスターを使うと効率がいい。
303-037 壺盗み **--------
速攻魔法とはいえ、精霊の鏡の方が対象となるカードも多いのでオススメ。こっちはドローできるカードの枚数も多くなるし。
自分の壺にも使えるけど…意味はない。魔力カウンター貯まるか…一応。…普通やらないけど。
303-038 わが身を盾に ******----
切り込み隊長が1年ぶりに帰ってきた! ……が、盾になっている。
ラーの攻撃を身をていして受ける遊戯みたいでカッコイイ。守られた方はたとえ悪魔だろうが改心してしまいそうな勢いだ。

同族感染ウィルス、ならず者傭兵部隊、サイバーポッド(ダメージステップはダメよ)、サンダー・ボルト、ブラック・ホール、抹殺の使徒、聖なるバリア−ミラーフォース−、破壊輪、激流葬…などなど、かなりの数のカードの効果を止められる。
しかもこれらのカードのいくつかは逆転するために使うものなので、相手を追い詰めた時に使うと最も活躍してくれるだろう。

速攻魔法なので、不意をうって手札から使ったり、サイコ・ショッカーが出ていても使える。
ただ、コストが馬鹿にならないくらい大きいので、モンスター1体程度破壊する程度では、軽々しく使わない方がいいことが多い。
だからといって、ギリギリまで手札に貯めてたらライフがなくなっちゃった…となるのも困る。
サジ加減が難しいカード。
終盤で、相手を追い詰めているならば積極的に使えるのだが、逆に追い詰められている時は、これで防いでも逆転できるわけではないし、逆に不利になることもありうる。
もし使ってもあまり利益を得られないと判断したならば、いっそのこと発動させずに、サイクロンのおとりなどとして伏せておくのも手かもしれない。
303-039
SY2-031
魔導書整理 ****------
ひそかに速攻魔法である点がポイント…なのか? 速攻で魔導書整理…ぐちゃぐちゃになりそうだ。
それはともかく、デッキ操作できる点は悪くはないが、それだけでこのカードを1枚消費にしている時点で既にかなりマイナス。
このカードを引くより、もっと強いカードが引けると思えば、このカードはかなり弱いんじゃないかという気がしてくる。
だから、お情けをかけて速攻魔法なのだろうな。
スタンダード的なデッキには明らかに向かない。第一、ウィッチ、クリッター、トマト系でデッキシャッフルしまくりだし。
せめてサイクロンのおとりくらいにはなってくれや。

キーカードが必要なタイプのデッキには向くかもしれないが、そのキーカードがデッキの上から3つの中になかったら、このカードはゴミになる可能性があるので、オススメできない。
まあ、結局実戦レベルで使えるのは、大逆転クイズデッキぐらいかな。デッキ操作&キーカードドローで一石二鳥になるし。
303-040 メガトン魔導キャノン ****------
かなり重くなるので、基本的にはオススメできない。
相手フィールド上のカード全て破壊…とは言っても、デュエルの強い人ほど無駄にカードを出さず手札に温存しているもの。場に出ているカードでも、破壊されても手札を補充できるウィッチを出していたり、すぐにチェーンできる罠などを伏せたりしているので、この効果が炸裂してもやや力不足になることも多い。
それでも、魔力カウンターというものは、「熟練の黒魔術師」、「熟練の白魔導師」のような結構攻撃力の高いカードに乗るものことも多く、メガトン魔導キャノンを発動できれば、そのターンにかなりの戦闘ダメージを期待できると思われる。
その代わり魔力カウンターが10個溜まる前に効果で除去されることも多い上、10個溜まった時に都合よく手札にメガトン魔導キャノンがあるとも限らない。そしてメガトン魔導キャノンに対して王宮の勅命や和睦の使者をチェーンされるとむなしい。
さらに魔力カウンターなしでは何の役にも立たないところもデメリット。

どうしても使いたいなら魔力カウンターを貯めやすいように、トゥーンのもくじや手札抹殺、リロードを使うといい。
また、一応「漆黒のパワーストーン」や「バベル・タワー」といったカードでも、魔力カウンターは溜まることは溜まる。ただ、このためだけにカード1枚余分に使うのはちょっとオススメできない。
303-041 漆黒のパワーストーン ****------
デッキを重くする要因。
魔力カウンターは自分のターンにつき1回しか移す事はできない上、自分のターンに移すので余計使いにくい。

熟練の黒魔術師、熟練の白魔導師に使うくらいなら、適当なモンスターに装備カードをつけた方がマシだろうし、王立魔法図書館の1ドローもかなりむなしいものになる。
魔導戦士 ブレイカーや、魔法の操り人形なら、カード1枚分の働きはするだろうが、重いことには変わりない。前者は制限カードであるし。
ちなみに、メガトン魔導キャノン、対抗魔術のようなカードにも使える。魔力カウンターをモンスターに移す過程が不要な分、発動はさせやすくなる。…重くなることには変わりないのだが。
このカードを使う場合は、あらゆるカードが魔力カウンターの対象となるようにデッキ構築をしよう。
303-042 アマゾネスの弩弓隊
【原作カード】
*****-----
スーパーレアなので、アマゾネスデッキにはついつい入れたくなるカードだが、アマゾネスモンスターが表側表示でいないと使えないので、普通の攻撃宣言に発動する罠の方が役に立ちそう。
アマゾネスモンスターには、アマゾネスの聖戦士やアマゾネスペット虎など、攻撃力が中途半端に高いモンスターが多く、相手が攻撃力1900クラスのモンスターで攻撃すれば、相手フィールド上のモンスターを全滅できる可能性もある。
その代わり、肝心の上級モンスターの攻撃は防ぎきれないことも多い。
型にハマれば強いカードの典型。
アマゾネスモンスターで相手のウィッチを葬れば、攻撃力1900クラスのモンスターが出てくることも多いので、多少は発動させやすくなるだろう。魔導戦士 ブレイカーだと攻撃力不足になることもあるので、その面ではいいかも。
303-043 救出劇
【原作カード】
****------
モンスターの効果でも、魔法、罠からでも発動できるアマゾネス専用カード。アマゾネスを対象にした効果は実質、不発になる。
特殊召喚するモンスターのレベルには制限がないため、青眼の白龍でも、ブラック・マジシャンでも出せる。もちろん特殊召喚系モンスターは不可だけれども。
無理して上級モンスターを多めにデッキに詰め込んでも、このカードが都合よく発動できることはないので、無駄に手札に溜まり続ける事になる場合も多い。特にレベル7以上のモンスターは普通に活躍できる場面が少ないのでオススメできない。

また、自分でアマゾネスを対象にした効果を使っても効果は発動可能。ただ、相手が適当なカードをチェーンして割り込むと発動できなくなるので注意しよう。
アマゾネスが攻撃した後、速攻魔法か罠をトリガーにアマゾネスを回収してからモンスターを特殊召喚すれば、攻撃できる機会が増えてちょっとお得かもしれない。…自分のカードを余分に1枚失うので、無理して狙うのもどうかと思うが。
303-044 魔力枯渇 **-------
この絵、誰だ?
ともかく、一応作ってみた…という印象を受ける魔力カウンター除去のカードなので、あまり使えないだろう。
魔導戦士 ブレイカーの効果が発動した時にチェーンして使っても、もう魔力カウンターは墓地にあるので意味はないし。召喚時に使えば問題ないが、それなら落とし穴や月の書でも使った方が…。あと、スキルドレインとかもあるし…。
よほど相手が魔力カウンターにこだわらない限り使われないカードだろう。
303-045 隠された魔導書 **--------
キーカード重視のデッキで、キーカードが墓地に送られた場合に位にしか使えないカード。
このカードで手札を1枚無駄にしているので、基本的にはほとんど使えない。聖なる魔術師の方が便利だし。

「名推理」+「現世と冥界の逆転」コンボなど、かなり特殊なタイプのデッキなら使い道もないことはない。
同じようなタイプのカードに「リサイクル」があり、基本的にこちらの方が便利だが、こちらはスタンバイフェイズのみしか効果が使えない点が欠点かな。
303-046 奇跡の復活 ****------
ジャンプ誌上でこのカードが発表された時、この中途半端なモンスター指定に誰もが、ブラック・パラディン封入は確信できただろう。

ただでさえ重い上級モンスターをデッキに入れているのに、魔力カウンターを2つ取り除く必要があるので、あまり使える効果とはいえないだろう。
しかも魔力カウンターは他のカード乗るものなので、ピンチの時に発動できる事は少ない。
どちらかといえば、相手を追いつめるために使われるカードになるだろう。

発動できる機会を増やすために、「漆黒のパワーストーン」や「バベル・タワー」など、モンスター以外に魔力カウンターを乗せられるカードを入れておくと多少は発動しやすくなる。
ただし、これらのカードが役立たずの状態で手札や場に溜まることも多くなり、ますますデッキが重くなることもあるので注意したい。
303-047 洗脳解除 ****------
一般的には、心変わり、強奪、強制転移、相手が自分のモンスターを死者蘇生した場合くらいしか使い道はない。
サイクロンで強奪だけ防いでおけばいいんじゃないかという気はしないでもない。
これを使うならできるだけ他のカードとコンボとなるように使いたい。
「溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム」とともに使えば、相手のモンスターを生け贄にしつつ、自分のモンスターとして使えるぞ。…ダメージは受けるが決まればかなり強力だ。
「死のマジック・ボックス」を使えば、コントロールを移した自分モンスターが即戻ってくるので、実質ノーコストでモンスター1体を破壊できる。ただし、自分のモンスターがいないと発動できず、所詮モンスター1体破壊なので、無理に狙うほど強くはない。
303-048 武装解除 ***-------
装備破壊はサイクロンで十分。自分の装備カードも破壊されることを考えると、複数枚破壊したければ「魔法効果の矢」が一番便利。
装備カード扱いになっている罠カードが破壊できる点だけ魅力なのかな。
303-049 対抗魔術 *****-----
魔力カウンター2個必要だが、それ以外のコストはナシで魔法発動を無効にするカウンター罠。
魔力カウンターはコストというより、発動するための条件といった方が正確かも。

一般的に、相手が発動した魔法で魔力カウンターを乗せるのは効果処理後である。
なので、自分の場に魔力カウンター1個の状態で、相手が魔法を使った時、魔力カウンターを1個追加し――合計2個として、対抗魔術でその魔法を無効化することはできない。
つまり、無効化したい魔法カードを発動された時点で、魔力カウンターが2個以上必要ということだ。

基本的に専用モンスターが表側表示でフィールドに存在しないと、魔力カウンターは存在しようがないので、モンスターが空の時とかには使えない場合が多くなる。
しかし、魔法自体はモンスターに対して使われる場合も多く、その点ではあまり不利にはならない。しかも、特に防ぎたい魔法はモンスターに影響するものであることも多いだろうし。

魔力カウンターを多用するデッキには、1枚くらい入れてみたいカード。
特に「熟練の黒魔術師」をデッキに3枚フル投入しておけば、かなりお手軽に発動できる。熟練の黒魔術師は攻撃力が高く、相手は「魔法カード」で対処しようとすことも多くなるので、対抗魔術との相性もいいぞ。
他には当然のことながら「魔導戦士 ブレイカー」は必要。さらには、熟練の白魔導師、王立魔法図書館、魔法の操り人形、ハンバニル・ネクロマンサーなど、何種類か魔力カウンターを乗せることができるカードがあるが、バランスを考えてそれなりに投入していこう。
魔法使い族がデッキの多くを占めるので、ディメンション・マジックも多少活躍できるかもしれない。
また、漆黒のパワーストーン、バベル・タワーも魔力カウンター源として活躍できる。それ単体だけだと重いが、あらゆるカードとコンボになるように使っていけば、活躍どころも多くなるだろう。
303-050 生命力吸収魔術 ****------
停戦協定回復版。生命力を吸収されているモンスターのイラストが、プレイヤーの生命力まで吸収する感じがして、ある意味脅威。
ダメージで500である停戦協定に比べ、こちらは回復で400。弱体化されているのが分かるだろう。
停戦協定でさえあまり使われていない現在、このカードにお世話になることはないだろう。
たとえ、停戦協定で足りなくとも、裏守備なら抹殺の使徒の方が便利。自分のモンスターを表側守備表示にしたいなら切り込み隊長やつまずきもあるのでそちらの方が何かと便利かと思われる。

また、この回復は複数回カウントしないので、ビッグバンガールとの大ダメージコンボはできない。
303-051
SY2-001
超魔導剣士−
ブラック・パラディン

【原作カード】
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1.導入
原作に登場したブラック・マジシャンの融合系カード。
実は実質2話分しか活躍していないのだが、やはりインパクトは大きい。是非使いこなしたいカードとして登場した。

融合召喚しかできないため、デビル・フランケンなどの効果を使うことはできず、正規の方法で融合召喚した後も一切の蘇生が不可である。
…その分、なかなかの強さを秘めているカードである。

2.融合召喚ガイダンス
融合させるには、「ブラック・マジシャン」+「融合素材代用モンスター」か、「バスター・ブレイダー」+「融合素材代用モンスター」が最も効率がいいと思われる。
それぞれ検討していこう。

「ブラック・マジシャン」+「融合素材代用モンスター」の場合。
この場合、ブラック・マジシャンの扱い方が難しい。つまり、現時点ではデッキから手札にブラック・マジシャンを呼び込む有効な手段は存在しないのだ。
その代わり、黒魔術のカーテンや、ディメンション・マジック、熟練の黒魔術師、蘇生系などで、デッキから特殊召喚という形で呼び込むことができる。
せっかく場に出したのに融合してしまうのは、ちょっと損した気分もするが、デッキからサーチできる手段は少ないので仕方ない。
ブラック・マジシャンは、このようにデッキから特殊召喚させるか、デッキに3枚放り込んで手札に来るのを待つかの2つしかない。つまり、融合に成功しにくいということになる。その代わり特殊召喚効果を使った場合は、融合せずブラック・マジシャンとして、普通に活躍させることもできるので、この面では悪くない。

「バスター・ブレイダー」+「融合素材代用モンスター」の場合。
「竜破壊の証」によって、デッキまたは墓地から手札にバスター・ブレイダーを加えられる。コレが便利。
熟練の白魔導師や蘇生系などでデッキから特殊召喚させることもできるが、それを狙うならばブラック・マジシャンの方が強いので、こちらの場合は竜破壊の証からの手札融合のみを狙おう。
こちらの場合は、結構早く融合召喚できる点が魅力。蘇生系カードは融合後のバスター・ブレイダーに使えるのも魅力。

ということで、上の2つの方法とも一長一短あるが、両方混在させるのはオススメできない。
混在させると、ブラック・マジシャン、バスター・ブレイダーといった、いわゆる重い上級モンスターが手札に溜まり、役立たずなカードとなることが多くなるからだ。

3.基本的な使い方とデッキ構成
さて、融合召喚後の使い方について考えよう。

まず、ブラック・パラディンには魔法を無効化する効果がある。
これはすなわち、ブラック・パラディンを融合召喚した次の相手ターン以降の対策になる。
普通、ブラック・パラディンのように高攻撃力モンスターが場に現れたら、カードの効果で対処するだろう。その時に最もよく使用されるのはやはり魔法カード。魔法カードはお手軽で、素早く使えるので便利であるのだ。
ブラック・パラディンはこれを防げるので、かなり有利になるといえるだろう。
この時、キラー・スネークがあると無駄がなくてさらにオトクだ。

しかし、魔法だけ無効にすれば無敵ということは決してなく、罠や効果モンスターではあっけなく倒される。
場に維持させて長期間戦わせることを前提にするより、短期決戦型で行くことをオススメしたい。
短期決戦型にするにはまず、召喚ターンに大ダメージを狙う必要がある。

ダメージを狙う方法として、まず警戒すべきは、相手の場の伏せ罠カードや、裏守備セットモンスター。
特に裏守備セットモンスターは、例えそれがブラック・パラディンになんら影響を与えるものではないにしても、せっかくの攻撃力を棒に振ることになるので、ブラック・パラディンが裏守備モンスターに攻撃することのないようにしたい。
また、伏せ魔法・罠カードはあらかじめ何らかの方法で除去しておきたいが、罠ではなくサイクロンやスケープ・ゴートといった速攻魔法であることも多いため、ある程度は妥協していっても構わない。既に相手の使った罠カードをある程度検証すると、ある程度の予想は立てられるだろう。

また、ダメージを増やすという意味では、ドラゴン族で攻撃力がパワーアップする効果を生かしたい。
ブラック・パラディンの効果は、バスター・ブレイダーのそれとは違い、自分の場や墓地も含むぞ。
天使の施し、苦渋の選択、手札抹殺、メタモルポットなどでドラゴン族を墓地に送るだけで、攻撃力はかなり高くなる。例えば、5体送るだけで攻撃力は5400。これは是非生かしたい攻撃力である。

ということで、自分のデッキはドラゴン族を中心とするといい。
ある程度強いと思われるドラゴン族モンスターには、以下のようなものがある。うち、いくつかは相性は合わないかもしれないが、とりあえずは参考にして欲しい。
混沌帝龍 −終焉の使者−、カイザー・グライダー、異次元竜トワイライトゾーンドラゴン、サファイアドラゴン、スピア・ドラゴン、ドル・ドラ、軍隊竜。

全体的にはドラゴン族はまだまだ力不足なところが多いので、多くて7枚程度が妥当…なのかな。
303-052 二重魔法
【原作カード】
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相手の墓地から魔法カードを1枚発動させるカード。テキストに「使う」とあるので、手札に加える効果ではなく、二重魔法の効果処理中に発動、効果処理をする。
自分の手札からコストとして、魔法カードを捨てなくてはいけないため、カード2枚でカード1枚分の役割しか果たせないが、その代わり好きなカードを選択できるので、デュエル後半――特にトドメを狙う時には重宝する。
その代わり逆に手札を減らされ追い詰められた時や、序盤ではほとんど役に立たないだろう。

大事なのは、あくまで二重魔法は魔法2枚分で魔法1枚の働きしかしないのだから、普通に考えたら損するカードであるということ。
多くのデッキタイプにおいて、デュエル序盤から中盤にかけてはどんな魔法カードでもそれなりの役割は果たせるはず。
手札に偏りがない限り、カード2枚分が1枚に勝る場合は少ないといえる。
その代わり終盤になると、特に重要になったり不必要になったりする魔法も出てくることになる。
例えば、自分ライフが1000以下の時の押収は不必要。相手ライフが僅かの時のモンスター除去カード。これを使う事によってデュエルに勝てるため、重要。
この時ならば、カード2枚分が1枚に勝る場合は増えるだろう。
したがって二重魔法は、主にこのような終盤で役立つと言える。
ただし、終盤とはいっても、自分が追い詰められている時――特に手札が不足している時には役立たない。確実に役立つ保証があるわけではない事にも注意しよう。

デッキ構築時に二重魔法をいれるかどうか検討する場合は、多少なりとも以上のことを意識する必要がある…と思う。
303-053 拡散する波動
【原作カード】
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「ブラック・マジシャン」や「超魔導剣士−ブラック・パラディン」のほぼ専用カード。
相手が複数体モンスターを出していれば、かなり有効。
だが、自分の他のモンスターは攻撃に参加できなくなってしまう。使うかどうか多少迷うところかもしれないが、攻撃力の高い上級魔法使い族を目の前にすれば、相手もトマト系やウィッチ、リバース効果モンスターといったモンスターを伏せることが多くなる。なので、他に自分のモンスターがたくさんいる場合でも、普通に総攻撃を仕掛けるよりは、このカードを使った方がいい場合も多いだろう。
相手モンスターが1体なら使うかどうかは微妙。リバースモンスターなら逆転される可能性があるが、そうでなかったら総攻撃の機会を失うことになる。

このように、せっかく上級魔法使い族が場に出ていても、使うかどうか迷ってしまうくらいのカードであるので、あまりオススメできない。
加えて、上級魔法使い族がいない場合は役に立たずになるのも大きな欠点。

個人的なオススメは、黒魔術のカーテンでブラック・マジシャン特殊召喚し、このカードで一気に相手モンスターを全滅させること。
ライフ面は心配だが、黒魔術のカーテンを使ったターンは他にモンスターを出せないため、この面では相性は良いと思われる。
303-054 バスター・ブレイダー
【原作カード】
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復刻アルティメットレアが、初めてパックのテーマに合っているような気がする。



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