DL5-022 / SJ2-014 ならず者傭兵部隊 レベル4 地属性 戦士族 攻1000/守1000 効果:このカードを生け贄に捧げる。フィールド上のモンスター1体を破壊する。 |
基本事項の確認 ・自分のターンのメインフェイズに、フィールドで表になっているならず者傭兵部隊を生け贄に捧げます。 ・破壊するモンスターは相手のモンスターでも自分のモンスターでも、裏でも表でも構いません。 ・コストのための生け贄行為は生け贄召喚とは別です。ならず者を召喚したターンにすぐに効果を使えます。 |
城之内 「 |
このカードって、見れば見るほどブン殴りたくなってくるぜ! しもべのくせに、デュエリスト様にガン飛ばしてるしよ! そう思わねェか、本田!?」 |
本田 「 | ……城之内、そんなこと考えるのはお前だけだぞ。」 |
杏子 「 | 私はどちらかといえば、このカードは城之内に似ていると思うんだけどなぁ。」 |
本田 「 | そうだぜ。むしろお前にはピッタリのカードだ。」 |
城之内 「 |
情熱デュエリスト様の城之内に、こんなイメージの悪いカードが使えっかよ! それに能力もたいしたことはねぇし、ならず者らしく、カードケースの底にでも眠っているのがお似合いだぜ。」 |
海馬 「 |
…貴様をデュエリストとして認めたのは取り消しだな、城之内。 やはり凡骨以下だ。」 |
城之内 「 | 海馬ぁぁ、貴様ケンカ売りに来たのか!」 |
遊戯 「 | やめなよ、城之内くん。」 |
城之内 「 | …ちっ、分かったよ。でもなぁ、ならず者傭兵部隊は弱いだろ? 遊戯!」 |
遊戯 「 | ………。」 |
城之内 「 | ま、まさか…遊戯まで海馬の肩を持つ気なのか?」 |
遊戯 「 | い、いや、そういうわけじゃないけど…、…でも、ならず者傭兵部隊は強いよ。」 |
海馬 「 |
カードの真価も見抜けぬようでは、真のデュエリストの道は遠いな。 どうやら貴様は、バトルシティで凡骨ロードの1/10程度しか進んでいなかったようだ。」 |
杏子 「 |
でも! 遊戯、海馬くん。 私にはこのカードのどこが強いのか、よく分からないんだけど…教えてくれる?」 |
遊戯 「 | うーん、まずは杏子はどうしてこのカードが強くないと思うのか教えてくれる?」 |
杏子 「 |
うーんと、やっぱり召喚してからでないと役に立たないから…ってトコロね。 どんな攻撃力の高いモンスターでも、必ず破壊できるのは強いと思うんだけど、そんな能力を持つカードは他にもあるでしょ。 死者への手向けとか、地割れとか…。」 |
城之内 「 |
そうだぜ! こいつ出したら他にモンスター出せなくなっちまうもんな。 このカードを使うくらいなら、他に攻撃力の高いモンスターを出してブン殴った方がいいぜ。」 |
海馬 「 |
だから、貴様は凡骨だというのだ。 凡骨にも分かるように例を示してやる。 自分のフィールドにはアックス・レイダー1体、相手のフィールドに裏守備表示のモンスター1体がいる。 今は自分のターンだ。手札にはブラッド・ヴォルスとならず者傭兵部隊がある。どちらを召喚した方がいいか考えろ、少ない頭を使ってな。」 |
城之内 「 |
いちいちカンにさわる野郎だぜ。 そんなの決まってんじゃねぇか、ブラッド・ヴォルスは海馬のカードだから気にいらねぇ、だから、召喚せずに捨てる。 だったらならず者傭兵部隊を召喚し、ならず者傭兵部隊で裏守備に攻撃、破壊、アックス・レイダーで直接攻撃だぜ。」 |
本田 「 | メチャクチャだ…。」 |
杏子 「 | 攻撃力1000のならず者の攻撃で、裏守備を確実に破壊できると確信している城之内も、ある意味すごいわね。」 |
海馬 「 |
…凡骨の知能は、どうやら想像を超えるほど低いようだ。 こんな奴に教えようとしたオレが未熟だったな。オレは海馬コーポレーションに戻る。さらばだ、遊戯。」 |
杏子 「 |
あー、海馬くん、怒って帰っちゃったじゃない! 城之内〜!」 |
城之内 「 |
あんな奴、消えてくれてせいせいするぜ。 さてと遊戯、ならず者について教えてくれよ。」 |
遊戯 「 |
…う、うん。 さっきの海馬くんの例で考えてみて。」 |
城之内 「 | か、海馬の例ぃ? ま、まぁいいか。」 |
遊戯 「 | 君だったら、やっぱりブラッド・ヴォルスで攻撃を仕掛けていたんじゃないかと思うんだ。」 |
城之内 「 |
ああ。これで攻撃すれば、まずたいていはモンスターを破壊できるし、何て言ったって次のターンでも、ちゃんとモンスターが生き残るからな。 絶対こっちだぜ。」 |
遊戯 「 | でも裏側守備表示のカードってもっと警戒したほうがいいと思うんだ。」 |
城之内 「 | そ、そういや、そうだな。人喰い虫だったら困るもんな。」 |
遊戯 「 | うん。でも、人喰い虫などのリバースモンスターは、裏側のまま墓地に送られちゃえば効果は発動しないんだ。」 |
杏子 「 |
そっかぁ、だからならず者傭兵部隊の効果を使えばリバース効果は発動しないんだ。 さっすが、遊戯。」 |
遊戯 「 | いや、それだけじゃないよ。他にも厄介な効果を持つモンスターを問答無用で墓地へ送れるんだ。」 |
城之内 「 | 厄介な効果を持つモンスター?」 |
遊戯 「 | うん。キラー・トマトとか、巨大ネズミって倒しても倒しても場から消えないよね?」 |
城之内 「 |
ああ。トマトから出てきたモンスターを生け贄にされたりすると、もっと厄介だぜ。 次のターンで、サンダー・ボルトでオレのモンスターが倒されちまうと、相手の反撃もきつくなるしな。」 |
本田 「 |
そうそう。お前、町内大会ではキラー・トマトにいいようにされていたじゃねぇか。 特にキラー・トマトから出てきたダークジェロイドに…」 |
城之内 「 |
そのモンスターはやめろ、本田。 …町内大会よりも思い出したくねぇことを思い出しちまう。」 |
遊戯 「 | とにかく、そういう翻弄する手を防ぐためにもならず者傭兵部隊は便利なんだ。」 |
杏子 「 |
でも遊戯、これなら死者の手向けを使ったほうがいいと思わない? 手札は1枚減っちゃうけど、ちゃんと裏側のモンスターも倒せるし、他にもモンスターを召喚できるじゃない。」 |
遊戯 「 |
うん、ここが難しいところなんだ。よく考えてみて。 …死者の手向けを使うと、確かにモンスター2体のダイレクトアタックが成功するけど、このターンで手札を何枚使ったと思う?」 |
杏子 「 | ええと、召喚したモンスターも含めて……3枚ね。」 |
城之内 「 |
でもそれでダメージも増えるし、モンスターもちゃんと2体も場に残っている。 こっちの方がいいように見えるけどな。」 |
遊戯 「 | でもそれが盲点なんだ。」 |
城之内 「 | ?」 |
遊戯 「 |
確かに、これは成功すれば3000ダメージ以上与えられる。 これでトドメを刺せるなら、こっちの方がいいに決まってるけど……でも、都合よく手札に攻撃力の高いモンスターがいたりするとは限らないし、相手は罠を仕掛けているかもしれない。 例えば、聖なるバリア−ミラーフォース−なら、モンスターが何体いても結局やられちゃうし。 だから、思ったより成功する確率は低いんだ。 トドメを刺せないと、相手は次のターンで反撃に来る。そうすると、結局カードを何枚か無駄に使ったことになっちゃうんだ。」 |
杏子 「 | 確かにならず者傭兵部隊なら、失敗しても手札1枚で済んでいるわね。」 |
城之内 「 | それでもなーんか、パッとしないな…。手札なんて減ったってライフが減るわけじゃねぇだろ?」 |
遊戯 「 |
でも、例えば、手札にモンスターカードがない時に、場のモンスターがやられちゃうと、かなり不利なんだ。 次のドローで、運良くモンスターカードを引き当てないと、直接攻撃の応酬になっちゃう。」 |
城之内 「 | た、確かに…。」 |
遊戯 「 |
それに、魔法カードは1ターンに何枚でも使えるから、手札がたくさんあれば、それだけ対抗策も奇襲策も立てやすくなる。 だから、場合によっては手札はライフより大事なんだ。 最初は手札1枚1000ライフだと思ってデュエルするといいよ。」 |
城之内 「 |
1000ライフ…。 なんだかもったいなくてカードが使えないぜ。」 |
遊戯 「 | うん、カードは無駄遣いせずに温存したほうがいいよ。もちろん、まったく使わないのも困るけどさ。」 |
杏子 「 | へぇ、手札だって大事なのね。私、今まで無駄遣いしてきたような気がする…。」 |
城之内 「 | 結局、手札温存のためにも、ならず者は便利だってことだな、遊戯。」 |
遊戯 「 | うん。」 |
杏子 「 | じゃあさ、遊戯、他にはいいトコロ…ない?」 |
遊戯 「 |
うん。まだまだいっぱいあるよ。 例えば、これはモンスターの効果だから、簡単には発動を止められないし、 それに何といっても便利なのは、必要な時に気軽に使えることなんだ。」 |
杏子 「 | 気軽?」 |
遊戯 「 |
うん。攻撃力と守備力が低いから、黒き森のウィッチとか、クリッターでデッキから選んで手札に加えられるんだ。 相手の場に厄介なモンスターが現れた時とか、海馬くんの例みたいな時とかは、臨機応変に手札に加えることができるんだ。」 |
杏子 「 | へぇ〜、そういうメリットがあるんだ。やっぱり死者の手向けより、便利だと感じるわねー。」 |
本田 「 | 戦士デッキなら増援でも手札に加えられるしな。」 |
遊戯 「 | それにこのカードは、墓地から蘇生させた時にも効果は使えるんだ。」 |
城之内 「 | それだと、蘇生カード1枚で相手のモンスターをどれでも1枚破壊できるってことになるのか、遊戯!」 |
遊戯 「 | うん、だからこれはホントに強いよ。下手にモンスターを蘇生させるよりずっと有効なんだ。」 |
遊戯 「 |
…他にもいろいろあるよ。 ならず者の効果を使った後に、ギカンテスを特殊召喚したり、 巨大ネズミから特殊召喚して、次のターンで効果を使ったり、 とにかく万能で便利なんだ。」 |
城之内 「 |
おお、なんかスゲェカードに思えてきたぜ。 特に蘇生させた時なんか、ゴッドフェニックスより強いしな…。 早速デッキに投入だぜ。 よく見りゃ、この顔もなかなかイカスぜ!」 |
杏子 「 | …やっぱり城之内にはお似合いのカードね…。」 |
本田 「 | ストラクチャーデッキにも入ったくらいだからな…。」 |
城之内 「 | 早速デュエルしようぜ、遊戯!」 |
遊戯 「 | うん。城之内くん!」 |
刈田 「 | こらー! 学校でカードゲームは許さんぞー!」 |
城之内 「 | げ、刈田だ。…逃げるぜ遊戯! デュエルはまた後でな。」 |
遊戯 「 | う、うん。」 |
城之内 「 | くそー、刈田め! 村人Dのくせに〜!」 |